JP3950980B2 - 発泡体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火および熱に強い発泡体の製造方法に関する。
一般に、建材などに用いられる断熱ボードは、断熱性を持たせるためにポリスチレンなどの樹脂を発泡させて、いわゆる発泡成形体としてボード状などの所定の形状に成形して、これらの独立気泡によって断熱性を持たせている。これら断熱ボードは、軽量、安価および断熱性に優れた特性を有しているが、火災などによって高温に曝されると、これら断熱ボード中の樹脂素材が低融点であることによって、速やかに溶解して気泡が潰れてしまう。このため、これら断熱ボードの構造全体が速やかに収縮してしまうと同時に、これら断熱ボード中の樹脂素材が熱によって気化および燃焼し始めるので、黒煙を発するとともに、燃焼に伴って有害なガスが発生させてしまうおそれがある。
これに対し、このような断熱性ボードなどに耐熱性化および難燃性化する試みがされているが、これら耐熱性および難燃性を断熱ボードに与えるために添加した素材によって、耐熱性ボード本来の断熱性などの特性を損なったり、コストが上昇したりしてしまう。
具体的に、この種の耐熱性ボードとしては、珪素または硼素を含有する無機物質によって気泡の壁とし、この壁に水酸化アルミニウムを含有する合成樹脂を一体とし、これらの間に不燃無機質の粒子を配設した合成樹脂発泡体の構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、この種の耐熱性ボードとしては、多数の無機質泡状粒子と、これら多数の無機質泡状粒子の隙間に充填されてこれら多数の無機質泡状粒子を互いに結合させた発泡樹脂性の無機質粉粒物とを混入した合成樹脂発泡体である。この合成樹脂発泡体は、この合成樹脂発泡体中の無機質粉粒物が発泡したときに、多数の無機質泡状粒子の隙間以上の容積となる量が、合成樹脂発泡体に混入されている耐火断熱剤である。そして、これら無機質粉粒物の発泡によって無機質発泡体と無機質粉粒物および合成樹脂発泡体とによって構成された発泡成形体とする構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
ところが、上述の合成樹脂発泡体および発泡成形体のいずれも、本来の耐熱性ボードに比べると断熱性などの本来有していなければならない特性が低下してしまう。さらに、これら合成樹脂発泡体および発泡成形体としても制約が多く、必ずしも所望する断熱性および難燃性を得ることができない。
そこで、この種の耐熱性ボードを構成する発泡成形体としての発泡スチロール製品は、発泡したスチレンビーズの表面を、硼酸系無機物である硼酸と熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を含んだコーティング被膜で被覆している。
被膜で被覆された発泡スチロール製品は、スチレンビーズを種々の処理方法で予備発泡させてから熟成放置させた後に、例えば硼酸粉末や硼酸水溶液などの硼酸系無機物や、この硼酸系無機物に加えて、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂や、必要に応じて、アミノ系樹脂、ポリアミド樹脂、繊維材料などを添加してから本発泡させて発泡スチロール製品とする構成が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
実開昭53−2463号公報(第2−7頁、第1図−第2図) 特開昭51−67625号公報(第2−3頁、第1図−第2図) 特許第3163282号公報(第3−4頁、図1−図2)
しかしながら、上述の発泡スチロール製品の製造方法では、原粒ビーズに硼酸系無機物を混合して予備発泡させた予備発泡済ビーズに、再度、硼酸系無機物や熱硬化性樹脂などを添加して添加済ビーズを生成してから、この添加済ビーズを本発泡させている。したがって、この添加済ビーズに水蒸気を当てて本発泡させた場合には、添加済ビーズの表面から硼酸系無機物や熱硬化性樹脂などが流れてしまい、この添加済ビーズの表面が硼酸系無機物および熱硬化性樹脂など含んだコーティング被膜にてコーティングされないおそれがある。このため、本発泡までに原粒ビーズを2度に亘って乾燥させて硼酸系無機物などでコーティングしなければならないから、この本発泡作業に時間が掛かり生産性の向上が容易ではないという問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、燃焼時における黒煙の発生が防止され耐火性および耐熱性が向上し熱による収縮変形が抑制された発泡体を生産性良く製造できる成形体の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発泡体の製造方法は、発泡によって多孔性に形成できる多数の粒子を予備発泡して多数の予備発泡済粒子とし、これら多数の予備発泡済粒子に、難燃性無機材および熱硬化性樹脂とともに、赤リンおよびポリリン酸アンモニウムの少なくともいずれかである難燃性剤を混合してから乾燥および解砕して、これら多数の予備発泡済粒子それぞれの表面に前記難燃性無機材、熱硬化性樹脂および難燃性剤のそれぞれを含む混合層を形成し、この混合層が表面に形成された多数の予備発泡済粒子を金型に充填し、この金型に充填され前記混合層が表面に形成された多数の予備発泡済粒子に水蒸気を当てて本発泡させて所定の形状の発泡体を形成する発泡体の製造方法であって、前記難燃性無機材は、難燃性無機粘度調整材で、この難燃性無機調整材として雲母を用いるものである。
そして、発泡によって多孔性に形成できる多数の粒子を予備発泡して多数の予備発泡済粒子とする。この後、これら多数の予備発泡済粒子に難燃性無機材および熱硬化性樹脂を混合してから乾燥および解砕して、これら多数の予備発泡済粒子それぞれの表面に難燃性無機材および熱硬化性樹脂を含む混合層を形成する。このとき、難燃性無機材および熱硬化性樹脂を含む混合層が表面に形成された多数の予備発泡済粒子が乾燥と同時に単粒子化される。したがって、この混合層が表面に形成された多数の予備発泡済粒子を金型に充填してから水蒸気を当てて多数の予備発泡済粒子を本発泡させることにより、これら単粒子化され表面に混合層が形成された予備発泡済粒子それぞれの混合層の隙間に水蒸気を送り込むことができる。このため、予備発泡粒子の表面に二層に亘って混合層を形成する方法に比べ、一層の混合層で十分な難燃性を確保できるとともに、水蒸気を送り込むことによって、多数の予備発泡粒子をより短時間に本発泡できる。したがって、難燃性を有する所定の形状の発泡体を効率良く短時間に製造できる。よって、火災などの燃焼時における黒煙の発生が防止され耐火性および耐熱性が向上し火および熱による収縮変形が抑制された発泡体を生産性良く製造できる。
また、多数の予備発泡済粒子に、難燃性無機材および熱硬化性樹脂とともに難燃性剤を混合してから乾燥および解砕して、これら多数の予備発泡済粒子それぞれの表面に難燃性無機材、熱硬化性樹脂および難燃性剤のそれぞれを含む混合層を形成する。この結果、この混合層が表面に形成されている多数の予備発泡済粒子のそれぞれを本発泡させて形成される発泡体の難燃性を、難燃性剤の混合によってより一段と向上される。
さらに、難燃性無機材および熱硬化性樹脂とともに混合する難燃性剤として、赤リンおよびポリリン酸アンモニウムの少なくともいずれかを用いることにより、使用温度に応じて難燃性剤を使い分けることができるので、発泡体の難燃性の確保がより容易になる。
また、難燃性無機材が難燃性無機粘度調整材で、この難燃性無機粘度調整材として雲母を用いることによって粘度を調整できるので、乾燥時に難燃性無機材などの微細な粉が飛散および脱落し難くなる。よって、難燃性をより一段と向上できると同時に、熱硬化性樹脂に粘りを出すことができるため、強度をより向上できるとともに、燃焼時の亀裂をも防止できる。
請求項2記載の発泡体の製造方法は、請求項1記載の発泡体の製造方法において、発泡によって多孔性に形成できる多数の粒子は、ポリスチレン樹脂粒子で、熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂および石炭酸樹脂の少なくともいずれか一方であるものである。
そして、発泡によって多孔性に形成できる多数の粒子をポリスチレン樹脂粒子とし、熱硬化性樹脂をフェノール樹脂および石炭酸樹脂の少なくともいずれか一方とした。この結果、フェノール樹脂および石炭酸樹脂の少なくともいずれか一方を含む混合層が表面に形成された多数のポリスチレン樹脂粒子にて構成された発泡体を生産性良く製造できる。
請求項1記載の発泡体の製造方法によれば、予備発泡粒子の表面に二層に亘って混合層を形成する従来の方法に比べ、一層の混合層で十分な難燃性を確保できるとともに、水蒸気を送り込むことによって、多数の予備発泡粒子をより短時間に本発泡できる。したがって、難燃性を有する所定の形状の発泡体を効率良く短時間に製造できるから、火災などの燃焼時における黒煙の発生が防止され耐火性および耐熱性が向上し火おいび熱による収縮変形が抑制された発泡体を生産性良く製造できる。
また、難燃性無機材、熱硬化性樹脂および難燃性剤のそれぞれを含む混合層を多数の予備発泡済粒子のそれぞれの表面に形成させることにより、これら多数の予備発泡済粒子の本発泡にて形成される発泡体の難燃性をより一段と向上できる。
さらに、難燃性剤として赤リンおよびポリリン酸アンモニウムの少なくともいずれかを用いることにより、使用温度に応じて難燃性剤を使い分けることができるので、発泡体の難燃性の確保をより容易にできる。
また、難燃性無機材を難燃性無機粘度調整材とし、この難燃性無機粘度調整材として雲母を用いることによって粘度を調整できるから、混合させた難燃性無機材などの微細な粉が乾燥時に飛散および脱落し難くできるから、難燃性の効果をより一段と向上できると同時に、熱硬化性樹脂に粘りを出すことができるので、強度をより向上できるとともに、燃焼時の亀裂をも防止できる。
請求項2記載の発泡体の製造方法によれば、発泡によって多孔性に形成できる多数の粒子をポリスチレン樹脂粒子とし、熱硬化性樹脂を、熱硬化性樹脂をフェノール樹脂および石炭酸樹脂の少なくともいずれか一方としたことにより、フェノール樹脂および石炭酸樹脂の少なくともいずれか一方を含む混合層が表面に形成された多数のポリスチレン樹脂粒子にて構成された発泡体を生産性良く製造できる
本発明の発泡スチロール製品の一実施の形態の構成を図1およびし図2を参照して説明する。
図1および図2において、1は発泡体としての発泡スチロール製品である。この発泡スチロール製品1は、発泡材が添加された多孔性発泡樹脂からなる成形体としてのポリスチレン({CH−CH(C)})樹脂にて、ビーズ状に成形された図示しない原粒ビーズであるスチレンビーズの発泡処理によって所定の大きさまで気泡状に発泡した多孔性発泡樹脂粒子2を多数有している。具体的に、これら多孔性発泡樹脂粒子2は、スチレンビーズにブタンガスなどを含浸させて発泡させた粒子である。さらに、これら多孔性発泡樹脂粒子2の外周面である表面には、スチレンビーズの表皮2aが形成されている。
そして、これら各多孔性発泡樹脂粒子2のそれぞれは、略球状に成形されている。さらに、これら各多孔性発泡樹脂粒子2のそれぞれは、互いに固結されて全体として所定の形状、例えば矩形板状に形成されている。言い換えると、発泡スチロール製品1は、これら各多孔性発泡樹脂粒子2同士が互いに密着して一体的に成形された発泡成形体構造とされている。なお、この発泡スチロール製品1は、例えば難燃性が要求される建材や資材などに用いられる建材用ボードなどや、構造部材としてのパネル、成形品および軽量成形部材として使用される。
そして、各多孔性発泡樹脂粒子2の表皮2aの外周面である表面には、図2に示すように、コーティング被膜としての混合層である被覆層3が薄肉状に形成されて被覆されている。この被覆層3は、例えば、難燃無機材である難燃性無機化合物、難燃性剤、熱硬化性樹脂、アミノ系樹脂、ポリアミド樹脂、繊維材料などを含んでいる。ここで、難燃性無機化合物としては、例えば水酸化アルミニウム(Al(OH))や水酸化マグネシウム(Mg(OH))などの難燃性無機粉、および硼素系無機化合物である例えば硼酸(HBO)などである。さらに、難燃性剤としては、例えば赤リン系である赤リン(P)や、ポリリン安系であるポリリン安としてのポリリン酸アンモニウムなどで被覆層3を超難燃性とする。また、熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール樹脂としてのレゾール樹脂や石炭酸樹脂などである。ここで、この石炭酸樹脂は、フェノール樹脂と略同性質を有するとともに比較的高価ではないので、このフェノール樹脂の代わり、あるいはこのフェノール樹脂とともに熱硬化性樹脂として使用できる。
このとき、難燃性剤として赤リンを被覆層3に含ませた場合には、赤リンは加熱時にすぐに炭化して酸素を遮断するので、被覆層3を燃え難くできる。さらに、赤リンは、本発泡時の温度が上げられない場合に被覆層3に添加される。また、ポリリン酸アンモニウムは、本発泡時の温度が上げられる場合に被覆層3に添加される。このとき、この被覆層3下の多孔性発泡樹脂粒子2がスチレンの場合には、耐熱温度が低いので、余り温度を上げることができないから、この場合には赤リンを添加する。
ここで、この被覆層3は、分子量が2500前後、好ましくは3000程度である。さらに、この被覆層3は、硼素系無機化合物と難燃性無機化合物との少なくとも一方、および必要に応じて難燃性剤が混合されて含有されている熱硬化性樹脂にて構成されている。このとき、この被覆層3は、この被覆層3を介して多数の多孔性発泡樹脂粒子2を密着させて一体化されている。さらに、これら多数の多孔性発泡樹脂粒子2それぞれの気泡状構造を構成する樹脂は、発泡などの手法によって微小な中空体を有する多孔性に形成できるものであればよい。すなわち、この多孔性発泡樹脂粒子2を構成する樹脂としては、特別の制限はなく、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの汎用プラスチックや、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエステルABSなどのエンジニアリングプラスチックなどを適用できる。
なお、ポリスチレンを用いた多孔性発泡樹脂粒子2の場合には、ポリスチレンの軟化点が80℃以上100℃以下と比較的低く、長期連続使用温度が50℃とされていることから、このような温度以上の環境で使用する場合には、より軟化点が高く強度の強いポリカーボネート樹脂や、ポリアミド樹脂などのエンジニアリングプラスチックを用いる必要がある。ここで、長期連続使用温度が50℃の場合には、赤リンが適しているので、被覆層3に赤リンを添加すると良い。そして、これよりもより軟化点が高い場合には、ポリリン酸アンモニウムが適しているので、被覆層にポリリン酸アンモニウムを添加すると良い。
さらに、被覆層3を構成する硼素系無機化合物と難燃性無機化合物およびおよび難燃性剤の少なくともいずれかを含有する熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂あるいは石炭酸樹脂のほか、尿素樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミドあるいはポリアミドイミド樹脂のような熱硬化性樹脂などを使用できる。
また、この被覆層3中に含まれている硼素系無機化合物としては、硼酸(HBO)のほか、ホウ砂(Na・10HO)などが適している。さらに、この被覆層3中に含まれている難燃性無機化合物としては、例えば微細中空ガラス球であるシラスバルーン、水酸化アルミニウム(Al(OH))、珪素(Si)あるいは珪藻土のほか、1μm以上200μm以下程度の大きさの中性あるいは酸性を示す無機材としての無機系繊維である無機粉粒体が適している。ここで、この無機粉粒体として、より難燃性を確保するために、各種のセラミックや、カーボンブラックなどを用いることもできる。さらに、この被覆層3中に少量添加される難燃性剤としては、燃焼時に瞬時に溶解炭化現象を起こして、外部から酸素を遮断し、燃焼の阻止に絶大な効果を発揮するものであればよい。
さらに、この被覆層3中に含まれている難燃性無機材としては、箔状構造を有するケイ酸塩鉱物である雲母(mica)や、アルミナ(Al)、白土(カオリンあるいはチャイナクレーなど)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化クロム(CrあるいはCrOなど)、ゼオライト、パーライト、シリカ(SiO)、スズ(Sn)、タルク(滑石)、チタン(Ti)、炭素繊維などを用いることもできる。
このとき、この被覆層3中に含まれている物質の組み合わせとしては、多数の多孔性発泡樹脂粒子2が密着して一体化した成形体とするために、気泡状構造を形成する樹脂であるポリスチレンと、硼素系無機化合物または難燃性無機化合物および難燃性剤を含有する熱硬化性樹脂との間で一定の密着性が必要であるが、相互の密着性が十分でなくても、これら双方の樹脂に対して密着性のある樹脂を、図示しない中間層として多孔性発泡樹脂粒子2と被覆層3との間に介挿させて密着性を改善させることも可能である。
さらに、この被覆層3に含まれている熱硬化性樹脂のほか、この熱硬化性樹脂とは異なる他の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などを加えて混合することにより、適宜の硬度や、柔軟性、靭性、強度などを付与できる。このとき、この熱硬化性樹脂とは異なる他の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリビニルフォルマール樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、末端基がカルボン酸のアクリロニトリルポリブタジエン共重合体などを用いることができる。
また、硼素系無機化合物または難燃性無機化合物および難燃性剤を含有する熱硬化性樹脂の層である被覆層3は、多孔性発泡樹脂粒子2の外層を構成しており、この多孔性発泡樹脂粒子2に耐火性、耐熱性および難燃性を付与している。さらに、この被覆層3は、通常、原粒ビーズの発泡工程を得て気泡状の構造とするため、これら発泡工程での温度で固化あるいは半硬化した状態にある。
そして、この被覆層3には、炭素繊維である炭素短繊維や、ガラス繊維であるガラス短繊維、合成樹脂繊維、天然繊維などの樹脂強化材を添加して、この被覆層3の強度、耐火性、耐熱性および難燃性などの特性を向上できる。また、この被覆層3には、この被覆層3に含まれている熱硬化性樹脂の混合を促進させる硬化促進剤が混合されている。そして、この硬化促進剤は、この硬化促進剤の混合量を調整することによって、熱硬化性樹脂の硬化促進を調整して、被覆層3の硬化促進をブロック化する。具体的に、この硬化促進剤としては、フェノールスルホン酸やトルエンスルホン酸などである。
次に、上記一実施の形態の発泡スチロール製品1の製造方法を説明する。
(1) 原料の調整
原料には、すでに発泡剤の含浸などによる前処理がされ発泡剤を含有したポリスチレンビーズを原粒ビーズとして用いる。この原粒ビーズとしては、0.2mm以上1.0mm以下程度の直径である原径を有する市販のポリスチレンビーズの原粒である。
(2) 予備発泡工程
上述の原粒ビーズを目的の製品に応じて、所定の比率、例えば5倍から90倍程度あるいは20倍から100倍程度(好ましくは90倍)に予備発泡させて予備発泡済ビーズとする。すなわち、後述する被覆工程に先立って原粒ビーズを予備発泡させる。そして、予備発泡済ビーズは、製品化の安定性を維持するために、12時間から24時間程度(好ましくは20時間程度)熟成放置させて完成させた後に使用する。また、この予備発泡済ビーズは、できるだけ1週間以内に後述する成形工程にて消費させて、この予備発泡済ビーズ内の残存ガスの拡散によって大きな影響が出ないうちに使い切ってしまうとよい。
このとき、この予備発泡済ビーズを製造する際に用いる予備発泡方法としては、蒸気、幅射熱、赤外線熱風、熱湯水などの種々の処理方法がある。
(3) 被覆工程
上述の多数の予備発泡済ビーズ中に、熱硬化性樹脂、硼素系無機化合物および難燃性無機化合物のそれぞれを、1:1あるいはそれぞれを単独として混合する。このとき、これら多数の予備発泡済ビーズにて製造される発泡スチロール製品1の難燃性の効果をより一層発揮させるためには、これら多数の予備発泡済ビーズ中に、この予備発泡済ビーズ中に混合した難燃性無機化合物に対して5質量%から20質量%程度の割合となるように難燃性材を併用して混合および攪拌して、所定の厚さの被覆層3を形成する。言い換えると、この予備発泡済ビーズに対して、熱硬化性樹脂、硼素系無機化合物および難燃性無機化合物の合計が5対1から1対5の比率となるように混合する。
すなわち、最終的に成形される発泡スチロール製品1を構成する被覆層3中の硼素系無機化合物あるいは難燃性無機化合物の密度および難燃性度合によって、これら硼素系無機化合物および難燃性無機化合物のそれぞれを混合するか、これら硼素系無機化合物および難燃性無機化合物のいずれか一方に赤リンあるいはポリリン酸アンモニウムなどの難燃性剤を添加して混合するかを決定する。
このとき、この被覆層3となる熱硬化性樹脂中に添加した難燃性無機化合物によって熱硬化性樹脂の粘度が上昇して、被覆層3が粘性の高いどろどろの状態、いわゆるチョコレート状とならない場合には、この熱硬化性樹脂に対して3質量%以上10質量%以下ぐらいの水、または5質量%から10質量%のメタノールなどを添加して、この熱硬化性樹脂の粘度を調整する。
さらに、この熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂(レゾール)、硼素系無機化合物として硼酸(HBO)、および難燃性無機化合物として水酸化アルミニウムのそれぞれを、原粒ビーズに対して、単独または1対1で混合して、30PHR(Perts per Hundred Rubber)から100PHR程度の割合で添加する。このとき、この熱硬化性樹脂の難燃性をさらに上昇させるために、上述の難燃性無機化合物および硼素系無機化合物の質量に対して、5質量%から20質量%程度(好ましくは10質量%程度が適量)の赤リンまたはポリリン酸アンモニウムを難燃性剤として添加する。このとき、この難燃性剤は、被覆層3による難燃性効果を一段と向上させるために、赤リンあるいはポリリン酸アンモニウムを難燃性無機化合物の1/20から1/30程度含有させる。
また、熱硬化性樹脂には、固形分75%程度のフェノールスルホン酸やトルエンスルホン酸などの硬化促進剤を所要量加えてから、良く攪拌および分散させる。このとき、図示しない自動攪拌機やリボンミキサなどの所定の機械で2分から4分程度(好ましくは2分から3分程度)混合する。そして、この混合後に4分から5分程度攪拌する。
(4) 乾燥工程
上述の被覆工程にて被覆された多数の被覆予備発泡済ビーズの表面積ができるだけ大きくなるように、これら多数の被覆予備発泡済ビーズに風を当てて乾燥、すなわち風乾させながら、これら多数の被覆予備発泡済ビーズの一部を解砕させる。
次いで、この一部が解砕された被覆予備発泡済ビーズを55℃±3℃程度の温度で完全に単粒子化するまで解砕しながら乾燥させる。このときの乾燥時間は、被覆予備発泡済ビーズが単粒化したならば、できるだけ短い熱風乾燥、好ましくは5分以内、より好ましくは3分から5分程度とする。また、このときの乾燥温度は、高温すぎると被覆予備発泡済ビーズ内からガスが逃げてしまうため好ましくないので、55℃±3℃程度の温度で乾燥させる。このとき、60倍以上90倍以下程度の高倍率にする場合には、特に注意が必要である。
さらに、これら多数の被覆予備発泡済ビーズの解砕および乾燥が終了した後に、これら多数の被覆予備発泡済ビーズをふるい器にて振動させて単粒子化させて被覆済み単独粒子である単粒子ビーズとする。
(5) 本発泡工程(加熱工程)
上述の乾燥工程にて製造された単粒子化ビーズを、自動成形機あるいはブロック成形の金型内にエアーにて自動的に充填させる。この状態で、0.6kg/cmから1kg/cm程度の蒸気圧により、一般の発泡ポリスチレン樹脂(Expandable PolyStyrene:EPS)の成形方法と同に、加熱してからバキューム冷却である真空冷却をして成形した後に脱型する。このとき、一般に発泡率の大きなものほど、加熱量および冷却時間が短縮される。
具体的に、発泡スチロール製品1の発泡率が80倍程度の場合には、30秒以上60秒以下程度の加熱時間とする。したがって、高倍率に発泡させた発泡スチロール製品1に適している。ただし、成形品の大きさによって異なるが、大体60秒程度の加熱時間で十分である。
さらに、他の成形法として、高周波加熱法あるいは熱板加熱法や熱盤プレス法でも良好な発泡スチロール製品1を製造できるが、蒸気成形法に比べて一般的に1サイクルの時間が掛かる。ただし、高周波加熱法などの場合には、金属板に単粒子化ビーズを接着させつつ成形などすることにより、非常に効率良くパネル化できるので、状況によって使用する。また、通常の蒸気成形法あるいは高周波加熱法などによる升切り充填や、升で米を計るように水平に充填する升きり法などによる升切りなどを使用して成形することもできる。
このような本発泡によって、これら単粒子ビーズは、これら単粒子ビーズの外表面に形成され硼素系無機化合物、難燃性無機化合物および難燃性剤を含有した熱硬化性樹脂にて構成された被覆層3とともに膨張して互いに接する。このとき、加熱によって、これら単粒子ビーズの内層および外層が接着硬化するとともに、隣接する単粒子ビーズの外表面の被覆層3とともに硬化接着する。この結果、多孔性樹脂発泡粒子同士が細胞(セル)状に相互に結合して一体となって細胞(セル)群となるから、金型の内面に沿った所定の形状の成形体である発泡スチロール製品1となる。
上述したように、上記一実施の形態によれば、原粒ビーズを予備発泡させて予備発泡済ビーズとする。この後、この予備発泡済ビーズに難燃性無機化合物を含む熱硬化性樹脂を混合して、これら難燃性無機化合物および熱硬化性樹脂を含む被覆層3にて表面が被覆された予備発泡済ビーズとしてから、これら予備発泡済ビーズを乾燥および解砕して単粒子化させた。
この結果、難燃性無機化合物および熱硬化性樹脂を含む被覆層3にて表面が被覆された多数の予備発泡済粒子が単粒子化されて多数の単粒子ビーズとなる。したがって、これら多数の単粒子ビーズを金型に充填してから本発泡させることにより、これら多数の単粒子ビーズそれぞれの表面を被覆する被覆層3の隙間に熱を効率良く確実に送り込むことができる。よって、本発泡時の水蒸気を用いた加熱と、その後の真空冷却との効果によって、これら多数の単粒子ビーズの本発泡時間を短時間にするために多量の硬化促進剤を用いることなく、これら多数の単粒子ビーズをより確実に短時間に本発泡できるから、これら多数の単粒子ビーズの本発泡に必要な時間を大幅に短くできる。
このとき、これら多数の単粒子ビーズの表面の被覆層3中のフェノール樹脂の分子量を3000程度と大きくし、この被覆層への硬化促進剤の使用量を調整し、これら多数の単粒子ビーズの本発泡時の加熱のタイミングを調整し、水蒸気を用いて加熱して多数の単粒子ビーズを本発泡させることにより、これら多数の単粒子ビーズの表面から被覆層3が流されにくくなる。したがって、多数の単粒子ビーズの表面を2段階に分けてコーティングする方法であるダブルコートの場合に比べ、これら多数の単粒子ビーズの表面に一層の被覆層を形成するだけのシングルコートで十分な難燃性を確保できるので、これら多数の単粒子ビーズの表面をコーティングする工程を1工程省略できる。このため、多数の予備発泡済ビーズの乾燥も以前に比べ難しくなく、単粒子ビーズを大量に早く製造できるようになった。
具体的には、最終的に製造される発泡スチロール製品1の厚さが100mm以上600mm以下程度のもので、30秒から60秒程度の加熱時間と、その後の真空冷却による効果によって、3分以上4分以下程度で発泡スチロール製品1の本発泡を1サイクルできるから、この発泡スチロール製品1の大量な生産が可能となった。
よって、これら多数の単粒子ビーズの本発泡にて形成される発泡スチロール製品1を効率良く製造できる。このため、図3(a)ないし図3(c)に示すように、燃焼時の黒煙の発生を防止でき、耐火性を向上でき、熱による収縮変形を抑制できた所定の形状の発泡スチロール製品1を生産性良く製造できる。このとき、図3(c)に示すように、発泡スチロール製品の着火されて炭化した部分の表面は、離炎直後であっても平滑なままである。なお、図3(d)に示すように、従来のポリスチレンでは、着火10秒後の状態であっても黒煙が多量に発生することから、燃焼状態を写真に写すことが容易ではない。
したがって、従来の樹脂発泡ボードの断火性および耐熱性や軽量さ、および取り扱いが容易で低コストなどの特性を損なうことなく、火災などの火および熱に対して優れた耐火性および耐熱性を発揮して、火災の際に溶融収縮することなく燃焼せず、黒煙や有毒ガスなどの発生を抑制できる。
このとき、被覆層3が、極度の低分子のものや、樹脂の硬化が遅い場合には、多数の単粒子ビーズから被覆層3が流れてしまう場合があるが、この場合には、この被覆層3が金型の内面などに付着してしまうので好ましくない。
また、発泡したスチレンビーズに硼酸系無機物を混合してから予備発泡させた後に硼酸系無機物を再度添加してから本発泡させた従来の発泡スチロール製品に比べ、実用的になるとともに、原材料、充填内容および軽量化による低原料充填などの観点から高倍率での低コスト化(従来の1/2程度)が可能となり、生産効率を向上できる。
さらに、多孔性発泡樹脂粒子2をポリスチレン樹脂とし、この多孔性発泡樹脂粒子2の表面の被覆層3に含まれている難燃性無機化合物を水酸化アルミニウムと硼素系無機化合物の硼酸とした。また、この被覆層3に含まれている熱硬化性樹脂をフェノール樹脂とした。この結果、被覆層3に硼素系無機化合物を含有させることにより、この被覆層3を着火したときに、この被覆層3にひび割れが生じにくくなるとともに、煙の発生が少なくなる。さらに、従来の発泡ポリスチレンと同製法にて容易かつ安価に発泡スチロール製品1を製造できるから、この発泡スチロール製品1をより生産性良く製造できる。
また、被覆層3に含まれている熱硬化性樹脂に、硼素系無機化合物、難燃性無機化合物および難燃性剤のほか、炭素繊維などの繊維強化材や、シリカあるいはパーライト、シラスバルーンなどの中空粒子材料、中性あるいは酸性の無機粉粒体を添加する。この結果、製造される発泡スチロール製品1が火に対して強くなり、熱による収縮変形を確実に抑制できるとともに、この発泡スチロール製品1の被覆層3中の繊維材料の繊維質を入れることによって、より強度を向上できる。したがって、製造される発泡スチロール製品1の耐火性および難燃性をより向上できるとともに、収縮変形をより抑制できる。
このとき、さらに難燃性を向上させたい場合には、この無機粉粒体中の5%以上10%以下の割合でポリリン酸アンモニウムまたは赤リンなどの難燃性剤をさらに添加する。この結果、製造される発泡スチロール製品1の炭化効果、すなわち酸素遮断効果による難燃性をより向上できる。さらに、被覆層3に混合させる難燃性剤として、赤リンあるいはポリリン酸アンモニウムを用いることにより、本発泡時の使用温度に応じて難燃性剤を使い分けることができるので、発泡スチロール製品1の難燃性の確保をより容易にできる。
また、硼素系無機化合物、難燃性無機化合物および熱硬化性樹脂とともに硬化促進剤を多数の予備発泡済ビーズに混合してから乾燥および解砕させて多数の単粒子化された単粒子ビーズを形成する。この結果、これら多数の単粒子ビーズを本発泡させる際の被覆層3の硬化を、この被覆層3に含まれている硬化促進剤の量の調整で調整できる。よって、この被覆層3にて表面が被覆されて単粒子化された多数の単粒子ビーズをより効率良く短時間に本発泡できる。
さらに、多孔性発泡樹脂粒子2の表面に被覆層3を形成する被覆工程に先立って、この多孔性発泡樹脂粒子2となる原粒ビーズを所定の比率で予備発泡させて予備発泡済みビーズとする。この結果、この多孔性発泡樹脂粒子2の表面を覆う被覆層3の厚さを調整できるから、この被覆層3が形成された後の予備発泡済ビーズの本発泡工程を円滑にできる。
また、多孔性発泡樹脂粒子2の表面を、硼素系無機化合物、難燃性無機化合物および熱硬化性樹脂からなる被覆層3で被覆した発泡スチロール製品1は、いわゆるポリスチレン発泡成形体などと同に、この発泡スチロール製品1を構成する多孔性発泡樹脂粒子2が有する気泡状の構造によって効果的に断火性および耐熱性を発揮できる。このとき、この多孔性発泡樹脂粒子2が有する気泡状の構造によって断熱効果を高め、また火災などの加熱に対して被覆層3が、耐熱性や、急速な炭化による酸素遮断効果によって難燃性の一層の効果に寄与している。
さらに、硼素系無機化合物、難燃性無機化合物および熱硬化性樹脂の混合物からなる被覆層3が、加熱に際してどのような反応を生じるかについての厳密な反応は明らかではないが、熱硬化性樹脂は、加熱に伴って熱硬化して多孔性発泡樹脂粒子2が有する気泡状の構造を保たせると考えられている。そして、さらに高温度になって硼素系無機化合物のガラス化が進行すると、これらの硬化した気泡状の形状を保つ熱硬化性樹脂を、ガラス化した硼素系無機化合物が覆って外気から遮断する。さらに、併用した難燃性無機化合物である水酸化アルミニウムも一役立って水分(HO)を外気へと放出させて、燃焼性を阻止し、少量の赤リンなどの炭化現象も相まって、外気の酸素を速やかに遮断することにより、燃焼および焼失が防止されると考えられる。
このとき、硼素系無機化合物がガラス化する反応は広く知られている。例えば硼酸は、メタ硼酸(HBO)を経由してピロウ硼酸(H)に変化してガラス状となり、さらに高温で無水硼酸(B)に変化する。このとき、ナトリウム塩などの存在によって硼酸のガラス化が容易に進行する。したがって、火災などの火および熱にて硬化して気泡状の構造を保つ熱硬化性樹脂と、この熱硬化性樹脂が硬化する過程で溶融して硬化した多孔性発泡樹脂粒子2を被覆して外気からの酸素などを遮断して、さらに高温度での反応を防止できれば、この熱硬化性樹脂に混合すべき無機化合物の組み合わせは、上記一実施の形態には限られない。
さらに、発泡スチロール製品1の加熱が進行すると、この加熱の進行に伴って、この発泡スチロール製品1の反応領域もある程度進行するが、上述の多孔性発泡樹脂粒子2による多孔性発泡構造が維持されることによって、加熱がおよぶ範囲が限定されるので、この発泡スチロール製品1の加熱が一定以上進行することはない。
したがって、この発泡スチロール製品1を構成する多孔性発泡樹脂粒子2の形状を支持する多孔性発泡樹脂が、この発泡スチロール製品1を製造する際の加熱工程によって、これら多孔性発泡樹脂粒子2を被覆する被覆層3中の熱硬化性樹脂と融合して一体となる。さらに、硼素系無機化合物のガラス化および赤リンなどの速効性の炭化による外気の遮断や、難燃性無機化合物による水分の放水との相乗効果によって、これら多孔性発泡樹脂粒子2および被覆層3の形状が維持される。この結果、発泡スチロール製品1内部への熱伝導が遮断されて、この熱伝達の進行が阻止される。このため、この加熱に伴って、これら多孔性発泡樹脂粒子2が例え燃焼したとしても、燃焼した範囲は多孔性発泡樹脂粒子2の表面の領域に限られるから、黒煙や有毒ガスの発生を大幅に防止できる。
さらに、この発泡スチロール製品1の軽量性、強度、耐水性や、素材としての安定性などの特性も、多孔性発泡樹脂粒子2の表面を覆う硼素系無機化合物、難燃性無機化合物、無機添加剤の5質量%以上20質量%以下程度の赤リンあるいはポリリン酸アンモニウムおよび熱硬化性樹脂からなる被覆層3自体が比較的軽量で薄く、化学的に安定であり、一定の強度を有している。このとき、この発泡スチロール製品1において求められる強度は、比較的均一な面荷重に対するものであるから、本来有している強度などの特性を保つことができる。
また、この発泡スチロール製品1の製造方法として、従来の発泡ポリスチレンなどの発泡成形工程を利用することによって効率的かつ効果的に製造できる。したがって、多孔性発泡樹脂粒子2を形成するためには、発泡剤を含有あるいは発泡ガスを含浸させて前処理して目的の倍率に発泡を完了させた予備発泡済ビーズを、硼素系無機化合物、難燃性無機化合物および少量の赤リンあるいはポリリン酸アンモニウムなどの難燃性剤を混合した熱硬化性樹脂で被覆して被覆層3を形成してから単粒子化する。この後、この被覆層3が形成され単粒子化された単粒子ビーズを加熱して本発泡させて所定の形状の発泡スチロール製品1とする。
この結果、この発泡スチロール製品1を構成する被覆層3によって、本来の気泡状構造を形成する多孔性発泡樹脂粒子2の外表面に対して、硼素系無機化合物、難燃性無機化合物および難燃性剤にて構成された難燃炭化遮断作用を有する多数の熱硬化性樹脂層を重ねた構成と同作用を有する。したがって、非常に速効性のある被覆層3を多孔性発泡樹脂粒子2の表面に形成できる。
さらに、この多孔性発泡樹脂粒子2の表面に被覆層3を形成した構成によって、本来気泡状の構造を構成する多孔性発泡樹脂粒子2のみでは達成できなかった耐火性や難燃性、形状維持特性などの性質を発泡スチロール製品1に付与できる。このとき、被覆層3を構成する硼素系無機化合物、難燃性を有する水酸化アルミニウム、および少々の赤リンまたはポリリン酸アンモニウムを混合した熱硬化性樹脂を、気泡状構造を形成する多孔性発泡樹脂粒子2の表面に被覆するには、液状の熱硬化性樹脂の前駆体または未硬化の熱硬化性樹脂を種々の方法で塗布したり、アルコールなどの溶剤に溶解して塗布した後に溶剤を蒸散させたりする方法としてもよい。
このとき、これらの方法は、熱硬化性樹脂の種類や、性質に応じて適宜選択すれば良く、上述した発泡工程の加熱などの条件下で適度の特性および流動性を有し、本発泡にて形成される多孔性発泡樹脂粒子2の面に均一な膜厚の被覆層3を生成できればよい。
一方、表面に均一な膜厚の被覆層3が形成されある程度硬化した状態である半硬化の予備発泡済ビーズをそのまま金型に充填して、間接熱によって110℃程度の温度で5分から6分程度加熱および冷却して発泡スチロール製品1を成形できるが、一般に、この方法では、成形時間が掛かり過ぎる。したがって、表面が被覆層3にて均一に被覆された予備発泡済ビーズを、55℃±3℃程度の温度の温風にてタックを取りながら乾燥させるとともに少量の加圧にてブロック化したものを解砕させて単粒化させて、さらに振るいに掛けながら振動させて完全に単粒子化させて多数の単粒子ビーズとする。このときの乾燥は、風乾を多少長くしても良いが、強制による乾燥の場合には55℃±3℃程度の温度で3分から5分程度で終える。すなわち、予備発泡済ビーズの単粒子化が目的だからである。
したがって、風乾は、少し長めにしてある程度予備発泡済ビーズの解砕を進めて小ブロック化したものとし、できれば55℃±3℃程度の温度で3分以内で乾燥を終了させて単粒子化させる。すなわち、これら予備発泡済ビーズ中の熱硬化性樹脂が、基準とする流れ以前のAステージから、この基準とする流れであるBステージを得て、この基準とする流れを超えたCステージで完全硬化となる。このため、風乾を中心にした55℃±3℃程度の温度での加温乾燥では、熱硬化性樹脂の硬化をBステージの途中ほどで止めたいので、予備発泡済ビーズのブロック解砕ができて半硬化粒子ができれば、可能な限り2分から3分との短い時間とする。
すなわち、これら予備発泡済ビーズ中の熱硬化性樹脂がCステージほど進んでから完全硬化した場合には、これら予備発泡済ビーズにて成形される発泡スチロール製品1中に予備発泡済ビーズ間における融着硬化ができず、これら予備発泡済ビーズ間の融着接合ができないから、製造された発泡スチロール製品1の強度を確保できなくなるからである。
この結果、表面が被覆層3にて被覆されて単粒子化された単粒子ビーズを金型に充填させた状態で、これら単粒子ビーズ間に水蒸気を当てて、これら単粒子ビーズを本発泡させることにより、これら単粒子ビーズの被覆層3の間のそれぞれに水蒸気を確実に送り込むことができる。したがって、これら単粒子ビーズの本発泡をより効率良く短時間に成形加工できる。よって、これら単粒子ビーズの蒸気による本発泡にて成形される発泡スチロール製品1をより生産性良く製造できる。
上記一実施の形態の発泡スチロール製品1を、以下の原料などを用いて実験的に製作して同作用効果を示すことを確認した。
a 発泡ポリスチレン樹脂(予備発泡済ビーズ) 予備発泡:50倍率 100PHR
b レゾール樹脂(熱硬化性樹脂) 75PHR(予備発泡済ビーズに対し)
c フェノールスルホン酸(硬化促進剤) 7.5PHR(熱硬化性樹脂に対し)
d 硼酸(硼素系無機化合物) 30PHR(予備発泡済ビーズに対し)
e 水酸化アルミニウム(難燃性無機化合物) 30PHR(予備発泡済ビーズに対し)
f 赤リン(難燃性剤) 10PHR(硼素系無機化合物および難燃性無機化合物に対し)
そして、上記aからfまでを混合して形成された発泡コーティングビーズを風乾してから粗解砕した。この後、55℃±3℃の温度で5分から10分程度乾燥させて解砕してからふるい器にて振動させて単粒子化させて表面が被覆層3にて被覆された多数の単粒子ビーズとする。
さらに、これら多数の単粒子ビーズを金型に充填してから、縦230mm×横230mm×厚さ30mmの金型を使用し熱板を用いた熱板プレス法の場合は、110℃の温度で5分ほど加熱した後に20分ほど冷却させて発泡スチロール製品1を形成する。
このとき、この発泡スチロール製品1の主たる物性は、密度が76kg/mで、圧縮強度が42N/cmで、吸水率が0.31g/100cmで、酸素指数が38.7であった。
また、上記一実施の形態の発泡スチロール製品1を、以下の原料などを用いて実験的に製作して同作用効果を示すことを確認した。
a 発泡ポリスチレン樹脂(予備発泡済ビーズ) 予備発泡:60倍率 100PHR
b レゾール樹脂(熱硬化性樹脂) 90PHR(予備発泡済ビーズに対し)
c フェノールスルホン酸(硬化促進剤) 10PHR(熱硬化性樹脂に対し)
d 硼酸(硼素系無機化合物) 1PHR(予備発泡済ビーズに対し)
e 水酸化アルミニウム(難燃性無機化合物) 59PHR(予備発泡済ビーズに対し)
f 赤リン(難燃性剤) 15PHR(硼素系無機化合物および難燃性無機化合物に対し)
g メタノール 5PHR(熱硬化性樹脂に対し)
h アクリル樹脂エマルジョン(2.5PHRから3PHR)溶液 2PHR(予備発泡済ビーズに対し)
そして、上記bにcを入れて1分ほど混合してから、gをbの5PHRほど入れて粘度を落とて低粘度とする。次いで、この混合物にd、eおよびfのそれぞれを順序良くかき混ぜながらe、dおよびfの順に入れてチョコレート状とする。
さらに、このチョコレート状としたものを、攪拌機に入れられたaに混ぜながら投入してから2分から3分程度攪拌した後に、最後にhをaの20質量%ほど入れて1分から2分程度攪拌してコーティングビーズとする。
この後、この攪拌機からすぐにコーティングビーズを排出および風乾させながら粗解砕させた後、さらに解砕して単粒子化させてから、最終的にふるい器にて振動させて完全に単粒化させて多数の単粒子ビーズとする。
そして、これら多数の単粒子ビーズを自動成形法である蒸気法にて成形する。具体的に、これら多数の単粒子ビーズを高さ300mm×幅300×厚さ30mmの内寸法を有する加熱金型内に充填してから、0.6kg/cmの水蒸気で40秒間ほど加熱した後に2分間ほど冷却して発泡スチロール製品1を形成する。
このとき、この発泡スチロール製品1の主たる物性は、密度が0.047g/cm(JIS A 9511)で、圧縮強度が25N/cm(JIS K 7220)で、吸水率が0.27g/100cm(JIS K 9511)で、熱伝導率(非定常熱線法)が0.033W/m・Kで、酸素指数が32(JIS K 7201 A1号)であった。
さらに、上記一実施の形態の発泡スチロール製品1を、以下の原料などを用いて実験的に製作して同作用効果を示すことを確認した。
a 発泡ポリスチレン樹脂(予備発泡済ビーズ) 予備発泡:80倍率 100PHR
b レゾール樹脂(熱硬化性樹脂) 110PHR(予備発泡済ビーズに対し)
c フェノールスルホン酸(硬化促進剤) 10PHR(熱硬化性樹脂に対し)
d 硼酸(硼素系無機化合物) 35PHR(予備発泡済ビーズの35質量%)
e 水酸化アルミニウム(難燃性無機化合物) 35PHR(予備発泡済ビーズの35質量%)
f 赤リン(難燃性剤) 10PHR(硼素系無機化合物および難燃性無機化合物の7質量%)
g メタノール 5PHR(熱硬化性樹脂に対し)
h ニトリルブタジエンラバーエマルジョン3質量%水溶液 20PHR(予備発泡済ビーズに対し)
そして、上記bにcを入れて1分ほど良く混合してから、gをbの5PHRほど入れて良く混ぜて低粘度にする。次いで、この混合物にe、dおよびfの順に順序良くかき混ぜながら投入してチョコレート状とする。
さらに、このチョコレート状としたものを、攪拌機に入れられて準備されたaに混ぜながら投入してから2分から3分程度攪拌した後、最後にhを入れて1分から2分程度攪拌してコーティングビーズとして攪拌機から排出させる。
この後、この攪拌機からの排出と同時にコーティングビーズをなるべく薄く広げて表面積を大きくして風乾させ、一定のタック性を取りながら粗解砕させる。さらに、この粗解砕させたコーティングビーズに55℃±3℃程度の温風を当てて5分から8分程度乾燥させ、さらに解砕および単粒子化させて、最終的に振動機にて完全に単粒子化させて多数の単粒子ビーズとしたものを保管して使用する。
そして、この保管した多数の単粒子ビーズを自動成形法にて蒸気成形する。具体的には、これら多数の単粒子ビーズを、高さ300mm×幅300mm×厚さ30mmの内寸法を有する金型に充填させてから、0.6kg/cmの蒸気圧力で35秒間ほど加熱した後に2分間ほど冷却させて発泡スチロール製品1を形成する。
このとき、この発泡スチロール製品1の主たる物性は、密度が0.04g/cmで、圧縮強度が20N/cmで、吸水率が0.3g/100cmで、熱伝導率が0.032W/m・Kで、酸素指数が30.5であった。
これらの結果、発泡スチロール製品1の被覆層3に含まれている難燃材は、ポリスチレンのような多孔性発泡樹脂粒子2を使用する場合に耐火温度および耐熱温度がそれぞれが低いので、一般に赤リンの方が適している。これに対し、耐火性および耐熱性が100℃以上の多孔性発泡樹脂粒子2を使用する場合には、この多孔性発泡樹脂粒子2の分解温度によって、ポリリン酸アンモニウムが赤リンに比べ効果が大きいので適している。したがって、高倍率に発泡させた発泡ポリスチレン樹脂を使用する場合には、一般に、赤リンがポリリン酸アンモニウムに比べ低温でも効果が大きいので適している。
さらに、上述した各実施例にて成形された発泡スチロール製品1は、従来のポリスチレンやポリウレタンなどの発泡成形体の用途において、耐火性、耐熱性および難燃性を発揮できるほか、従来適用できなかった用途にも適切に用いることができる。さらに、成形金型によっては種々の形状の立体的な箱状物や模様入りの発泡成形体などともできる。また、被覆層3を構成する熱硬化性樹脂に添加した樹脂強化材や、粉粒状の無機材料、樹脂の組み合わせによって、新たな特性を付与できるとともに、各種の用途に向けて適用できる。
例えば、建材としては、断熱瓦などの屋根材や、外断熱材、天囲または床などの断熱材などが考えられる。また、各種用途向け軽量難燃性ボードとしては、パネルや建具、パーテーション、壁材などが考えられる。さらに、各種用途向け断熱構造材としては、冷暖房ダクトや保冷・保温設備の断熱材、マネキンなどが考えられる。
したがって、上述の発泡スチロール製品1は、これら各種用途向けの発泡成形体として、従来の発泡ポリスチレンやポリウレタンフォームなどの発泡成形体と同軽量および断熱性を有しているので、同に用いることができるとともに、耐熱性、難燃性および形状維持性に優れており、火災などの災害対策の安全面に対応できる。さらに、多孔性発泡樹脂粒子2の表面を被覆する被覆層3は、この被覆層3を構成する樹脂の種類を適当に選んだり、他の種類の樹脂や無機物質あるいは有機物質を加えて混合などしたりすることによって、例えば柔軟性や強度、硬度などの性質をより好適に付与できる。
また、今後様々な特性が要求されるが、要するに発泡ポリスチレン樹脂の最大の強みは、高倍率の発泡率であるので、上述した製造方法では、ポリスチレンビーズと比べると、被覆層3にて表面を被覆させるので、この被覆層3にて表面が被覆された多孔性発泡樹脂粒子2一粒の密度が約2倍の質量となってしまう。したがって、特別な強度を必要とする以外は、80倍から90倍程度の高倍率に発泡させた発泡ポリスチレンのビーズを使用する。
さらに、難燃性無機化合物としては、できる限り密度の小さい無機材を使用して、通常のスチレン、ウレタン、フェノールフォームなどの密度に近くなるように軽量化を図る。このとき、発泡ポリスチレン樹脂を高倍率に発泡させると加熱時間および冷却時間が短縮され、製品密度が軽くなるので、材料費比率を低減できるとともに、熱伝導性を向上できる。
また、上記各実施例にて製造される発泡スチロール製品1では、いわゆる難燃3級を確保できるが、この発泡スチロール製品1の難燃性をより向上させて、いわゆる難燃2級を確保させるために、この発泡スチロール製品1の被覆層3の混合剤として各種のセラミックや、珪藻土、カーボンブラックなどを混合させることも考えられる。
さらに、上記一実施の形態の発泡スチロール製品1を、以下の原料などを用いて実験的に製作して同作用効果を示すことを確認した。
a 発泡ポリスチレン樹脂(予備発泡済ビーズ) 予備発泡:70倍率 100PHR
b レゾール樹脂(熱硬化性樹脂) 120PHR(予備発泡済ビーズに対し)
c トルエンスルホン酸(硬化促進剤) 9PHR(熱硬化性樹脂に対し)
d 水酸化アルミニウム(難燃性無機化合物) 80PHR(予備発泡済ビーズに対し)
e 硼酸(硼素系無機化合物) 10PHR(予備発泡済ビーズに対し)
f 雲母(難燃性無機材) 10PHR(予備発泡済ビーズに対し)
g 赤リン(難燃性剤) 5PHR(予備発泡済ビーズに対し)
なお、発泡ポリスチレン樹脂の発泡倍率は、求める強度によって変化させるが、一般に、この発泡ポリスチレン樹脂の発泡倍率としては、60倍率以上100倍率以下のものを使用することが好ましい。また、レゾール樹脂は、一般に発泡倍率が大きくなるとベース材である発泡ポリスチレン樹脂の質量が小さくなるので、一般に、このレゾール樹脂としては、発泡ポリスチレン樹脂に対して120PHR以上150PHR以下使用すると良い。
さらに、トルエンスルホン酸としては、レゾール樹脂に対して6PHR以上10PHR以下の範囲で使用すると良い。また、水酸化アルミニウムは、コストおよび灼熱減量を考慮する必要があるが、昇温時に水分を放出する点の他に、臭いや煙を吸着するなどの利点があるので、できるだけ多く使用すると良い。さらに、硼酸は、密度が小さいので大量に使用したいが、成形時のスチームによって一部が溶け出してしまうおそれがあるから、環境上1質量%以上15質量%程度の範囲で使用すると良い。このため、発泡スチロール製品1を製造するにあたり、その冷却水を河川に直接排水するような工場設備の立地条件の場合には、硼酸の使用比率をできる限り1%程度まで下げるほうがよい。
また、雲母は、難燃性無機粘度調整材として用いられ、一般に、発泡ポリスチレン樹脂に対し5PHR以上50PHR以下の範囲で使用すると良い。特に、この実施例4のような発泡ポリスチレン樹脂に対してレゾール樹脂を無機難燃系紛体(Filler)として多量に使用し、振動による乾燥の工程をへて乾燥させた場合には、その後の工程で、微細な粉の飛散や脱落が生じ、環境衛生面上好ましくない。これに対し、発泡ポリスチレン樹脂に雲母を添加することによって、この発泡ポリスチレン樹脂の粘度を調整できるので、乾燥時に微細な粉が飛散しなくなるとともに他の無機系添加剤が脱落しなくなるから、環境衛生面上好ましくできる。さらに、発泡ポリスチレン樹脂に添加した他の難燃性剤が脱落しなくなるので、発泡スチロール製品1の難燃性をさらに向上できる。同時に、発泡ポリスチレン樹脂に雲母を添加することによって、この発泡ポリスチレン樹脂にバインダとして添加したレゾール樹脂に多少の粘りが出るから、発泡スチロール製品1の強度をより向上できるとともに、この発泡スチロール製品1の燃焼時に亀裂が発生するという問題をある程度防止できる。
さらに、赤リンは、一般に、非常に高価な材料であるので、できる限り発泡ポリスチレン樹脂に対して5PHR以上10PHR以下程度、好ましく7.5PHR以下程度に抑制して使用すると良い。
以上の結果、密度が0.075で、融着率が100%の発泡スチロール製品1を製造できる。そして、燃焼テストとして図示しない携帯ボンベを全開させて炎の長さを25cm以上30cm以下程度とした状態で、この携帯ボンベを発泡スチロール製品1から10mm離れた位置に接近させて炎を9分間当てて燃焼させたところ、この発泡スチロール製品1に炎を当てた部分では4秒間で残炎が消え、炭化した部分の深さが49mm程度であった。
さらに、上記一実施の形態の発泡スチロール製品1を、以下の原料などを用いて実験的に製作して同作用効果を示すことを確認した。
a 発泡ポリスチレン樹脂(予備発泡済ビーズ) 予備発泡:90倍率 100PHR
b レゾール樹脂(熱硬化性樹脂) 150PHR(予備発泡済ビーズに対し)
c トルエンスルホン酸(硬化促進剤) 8.5PHR(硬化性樹脂に対し)
d 水酸化アルミニウム(難燃性無機化合物) 150PHR(予備発泡済ビーズに対し)
e 硼酸(硼素系無機化合物) 5PHR(予備発泡済ビーズに対し)
f 雲母(難燃性無機材) 20PHR(予備発泡済ビーズに対し)
g 赤リン(難燃性剤) 5PHR(予備発泡済ビーズに対し)
以上の結果、図4(a)および図4(b)に示すように、密度が0.0812で、融着率が100%の発泡スチロール製品1を製造できる。そして、図5(a)ないし図5(c)に示すように、燃焼テストとして携帯ボンベを全開させて炎の長さを25cm以上30cm以下程度とした状態で、この携帯ボンベを発泡スチロール製品1から25mm離れた位置に接近させて炎を10分間当てて燃焼させたところ、図6(a)ないし図6(c)に示すように、この発泡スチロール製品1に炎を当てた部分では0秒間、すなわち9分間の時間が経過した時点で携帯ボンベを取り除いたとき即残炎が消えた。さらに、図6(d)に示すように、この燃焼後の発泡スチロール製品1の炭化した部分の深さが42mm程度であった。
よって、表1に示す試験条件で表2に示すように、発泡スチロール製品1の10分間の加熱によるコーンカロリメータ試験の総発熱量が10.24MJ/mとなった。したがって、コーンカロリメータ試験にて規格されている準不燃材料、すなわち10分間の加熱時間で総発熱量が8MJ/mにほぼ等しくなり、100g/m以下で、最高発熱速度が10秒間以上継続して200kW/mを越えない発泡スチロール製品1にできた。
さらに、発泡スチロール製品1中の水酸化アルミニウムの添加量を予備発泡済ビーズに対して170PHRとし、硼酸の添加量を予備発泡済ビーズに対して15PHRとし、赤りんの添加量を予備発泡済ビーズに対して7.5PHRに変更して作成した発泡スチロール製品1について、表3に示すように、10分間の加熱によるコーンカロリメータ試験をしたところ、表4に示すように、総発熱量が8.84MJ/mとなった。
これらの結果、上記発泡スチロール製品1は、10分間の加熱時間で総発熱量が8MJ/mにさらに等しくなり、100g/m以下で、最高発熱速度が10秒間以上継続して200kW/mを越えない発泡スチロール製品1にできた。
さらに、不燃系発泡スチレンインデックスボードである発泡スチロール製品1の表面に図示しないアルミニウム箔を積層させることによって、表5および表6に示すように、200g/m以下で、20分間の加熱によるコーンカロリメータ試験の総発熱量を8MJ/m以下に十分にできるから、準不燃材として用いられ、かつアルミ箔や、5,6mm程度の厚さを有する珪酸カルシウム板、4,5mm程度の厚さに積層させたモルタルなどのその他の素材にて複合化を図ることによって不燃材料として用いることができる。
すなわち、表6に示すように、発泡スチロール製品1の表面にアルミニウム箔を積層させたことによって、20分間の加熱によるコーンカロリメータ試験での総発熱量が1.71MJ/mとなった。よって、20分間の加熱によるコーンカロリメータ試験での総発熱量が8MJ/m以下の場合に不燃材となるから、上述のようにアルミニウム箔の使用によって、20分間の加熱によるコーンカロリメータ試験での不燃材を優々とクリアーしている。
さらに、上記実施例5の発泡スチロール製品1の原料の配合比を以下のように改良することによって、ついに待望の素材単体にてコーンカロリメータ試験による準不燃材料の試験値に対して余裕ある6.63MJ/mをクリアできた。
a 発泡ポリスチレン樹脂(予備発泡済ビーズ) 予備発泡:90倍率 100PHR
b レゾール樹脂(熱硬化性樹脂) 225PHR(予備発泡済ビーズに対し)
c トルエンスルホン酸(硬化促進剤) 8.5PHR(硬化性樹脂に対し)
d 水酸化アルミニウム(難燃性無機化合物) 225PHR(予備発泡済ビーズに対し)
e 硼酸(硼素系無機化合物) 10PHR(予備発泡済ビーズに対し)
f 雲母(難燃性無機材) 30PHR(予備発泡済ビーズに対し)
g 赤リン(難燃性剤) 10PHR(予備発泡済ビーズに対し)
そして、上記原料の配合比にて作成した発泡スチロール製品1について、表7に示すように、10分間の加熱によるコーンカロリメータ試験をしたところ、表8に示すように、総発熱量が6.63MJ/mとなった。
これらの結果、上記発泡スチロール製品1は、10分間の加熱時間で総発熱量が8MJ/m以下となり、図7に示すように、100g/m以下で、最高発熱速度が10秒間以上継続して200kW/mを越えなかった。したがって、この発泡スチロール製品1を、有機質の発泡断熱材として火炎に強く煙やガスがほとんど発生せず水分を吸わない形状維持が可能な、準不燃対応の10分間コーンカロリメータ試験での8MJ/mの条件を完全に満たした準不燃材料として用いることができる。
すなわち、スチロール発泡およびその他の有機系フォームにて構成された断熱材として、素材単体でのコーンカロリメータ試験による10分の準不燃試験で準不燃材となるものは、有機断熱材系で他にないので、上記発泡スチロール製品1は、大量生産が可能で安価でかつ準不燃材料として用いることができることから、本発明は、驚異的かつ画期的で、世の中に大いに貢献できるものと確信している。
また、図8に示すように、910mm(3尺)×1820mm(6尺)×600mm(厚さ)あるいは910mm(3尺)×3640mm(12尺)×600mm(厚さ)の大きさの発泡スチロール製品1である成形板を、4分毎のサイクルで成形できる。さらに、図9に示すように、この成形板を、厚さ方向に沿って一定の間隔で一度にカッティングして厚み割りすることによって、一定の厚さの発泡スチロール製品1を同時に複数枚生産できるから、この発泡スチロール製品1の生産の大型化ができるとともに、生産性を大幅に向上できる。
以上のように、本発明の発泡体の製造方法は、例えば建築材料などに使用される発泡体などの製造方法として広く利用される。
本発明の発泡スチロール製品の一実施の形態を示す斜視図である。 同上発泡スチロール製品を示す一部を拡大した断面図である。 同上発泡スチロール製品の燃焼状態を示す写真である。 (a) 本発明の発泡スチロール製品の着火20秒後を示す写真 (b) 同上発泡スチロール製品の着火1分後を示す写真 (c) 同上発泡スチロール製品の離炎直後を示す写真 (d) 従来の発泡スチロール製品の着火10秒後を示す写真 本発明の発泡スチロール製品の実施例5を示す写真である。 (a) 実施例5の発泡スチロール製品を示す写真 (b) 同上発泡スチロール製品を示す写真 同上発泡スチロール製品の燃焼テストを示す写真である。 (a) 燃焼テスト開始30秒後の状態を示す写真 (b) 燃焼テスト開始5分後の状態を示す写真 (c) 燃焼テスト開始7分後の状態を示す写真 同上発泡スチロール製品の燃焼テストの9分間終了離炎直後の状態を示す写真である。 (a) 燃焼テスト後の発泡スチロール製品全体を示す写真 (b) 同上発泡スチロール製品の燃焼部分を示す写真 (c) 同上発泡スチロール製品の燃焼部分の中央部を示す写真 (d) 同上発泡スチロール製品の燃焼部分の中央部の断面を示す写真 本発明の発泡スチロール製品の実施例6のコーンカロリメータ試験の結果を示すグラフである。 同上発泡スチロール製品を示す写真である。 同上発泡スチロール製品を示す写真である。
符号の説明
1 発泡体としての発泡スチロール製品
2 粒子としての多孔性発泡樹脂粒子
3 混合層としての被覆層

Claims (2)

  1. 発泡によって多孔性に形成できる多数の粒子を予備発泡して多数の予備発泡済粒子とし、
    これら多数の予備発泡済粒子に、難燃性無機材および熱硬化性樹脂とともに、赤リンおよびポリリン酸アンモニウムの少なくともいずれかである難燃性剤を混合してから乾燥および解砕して、これら多数の予備発泡済粒子それぞれの表面に前記難燃性無機材、熱硬化性樹脂および難燃性剤のそれぞれを含む混合層を形成し、
    この混合層が表面に形成された多数の予備発泡済粒子を金型に充填し、
    この金型に充填され前記混合層が表面に形成された多数の予備発泡済粒子に水蒸気を当てて本発泡させて所定の形状の発泡体を形成する発泡体の製造方法であって、
    前記難燃性無機材は、難燃性無機粘度調整材で
    この難燃性無機調整材として雲母を用いる
    ことを特徴とした発泡体の製造方法。
  2. 発泡によって多孔性に形成できる多数の粒子は、ポリスチレン樹脂粒子で
    硬化性樹脂は、フェノール樹脂および石炭酸樹脂の少なくともいずれか一方である
    ことを特徴とした請求項1記載の発泡体の製造方法。
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