JPS58150265A - 円筒型アルカリ電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 マンガン乾電池に源を発する円筒型電池は、近年、電圧
安定性、低温特性、ハイレート特性、容量等の点で優れ
るアルカＩＪ　電解液を用いた円筒型アルカリ電池に少
しずつ置き換えられてきている。

しかし電解液として用いているか性アルカリ土類金属表
面でのはい上り性が非常に強いため病液か発生し易く、
それをいかに防止するかが大きな課題としてあった。し
かし最近は、コンピュータ等電子機器の許及に伴い消費
電流か少なくなってきたため、高容量化とともに長期間
にわたって保存性の良い電池への要求も強くなってきて
おり、少なくとも２〜３年間は電圧劣化や容量低下がほ
とんどなく、耐漏液性が維持されることが円筒型アルカ
リ亀１ｍの課題となっている。

本発明は、正極活物質として二酸化マンガン（ＭｎＯ２
）、酸化銀（Ａｇ２Ｏ）、酸化水銀（Ｈ，０）等を、負
極活物質として亜鉛を、電解液としてか性アルカリをそ
れぞれ用い、正極端子を兼ねた円筒状金属ケースに、外
側から内側方向へ向って張り出した環状溝部を有する円
筒型アルカリ電池の保存中における電圧劣化防止に関す
るもので、環状溝部の内側に位置する円筒状セパレータ
と接触する環状溝部表面に、耐アルカリ性の絶縁被膜を
形成することにより、セパレータと環状溝部とか直接接
触することを防止して保存中の電圧劣化を防止したもの
である。

３− ケースに環状溝部を有する円筒型アルカリ電池の代表的
な構造を第１図に示す。第１図において、１はニッケル
（Ｎｉ　）　、ステンレス鋼、　銅（Ｃｕ　リ三層クラ
ッド板から成る封目板で、その周縁部を封目板の半径方
向とほぼ直角な方向へ断面Ｕ字状に折り曲げて皿状に形
成したものであり、負極端子を兼ねている。その内側の
銅表面には集電子２がスポット溶接しである。集電子の
材質としては、アマルガム化が容易な銅や真鍮の他に、
鉄にスズメッキしたものを用いることもできる。３は封
口板１と液密に組合せられた断面り字状の封口リンクで
、ナイロン６．６．ナイロン１１．ポリエチレン、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂から成り、封口板周縁のＵ
字状部と接する部分の表面にはピッチやアスファルト、
クロロスルホン化ポリエチレン、ポリアミド樹脂、ポリ
ブテン等の封止剤が塗布され封目板との密着性を維持し
ている。４は正極端子を備えた円筒状の正極ケースで、
開口部近くに内側へ張り出した環状溝部４ａを有し、そ
の」−に封口板と組合せた封口リンクを載せ、ケース上
端を内側にカールさせて封口を行なっている。

封口リンクを正極ケースとの間の密着性を良くするため
に、封口リングと接する正極ケース表向には封口リング
の場合と同様の封止剤が塗布されている。材質は冷間圧
延鋼板にニッケル（Ｎ１）又は金（Ａｕ　）メッキを３
〜６ＩＩｍの厚みに施したものである。６は正極合剤で
、二酸化マンガン、酸化銅又は酸化水銀等の活物質とり
ん状黒鉛又はアセチレンブラック等の導電性物質の粉末
とを混合して円筒状に成型したものである。６は有底円
筒状のセパレータで、外周が正極合剤に接するとともに
その上端は封目板１に接しており、内部に負極合剤７が
充填しである。負極合剤は氷化率６〜１６％の氷化亜鉛
粉末と、電解液としての水酸化カリウム（ＫＯＨ）水溶
液、増粘剤としてのポリアクリル酸ソーダやカルボキシ
メチルセルロース等との混線物から成っている。８はポ
リ塩化ビニール製のチューブを熱収縮させたもので、外
装体の役割りを果している。このような構造を持つ円筒
型電池において最も重要な役割をになっているの６　ベ は環状溝部である。それはアルカリ電池においては電解
液として用いる水酸化カリウムが、電気毛管現象により
金属表向をはい上る性質が強いため漏液が発生し易く、
この漏液を防止するために封口部において過去種々の対
策がとられている。環状溝部の」−に封目板を載せて封
口する方法において、耐漏液性に優れた電池を作るため
には対日時の圧力に対し変形することなく封目板を安定
した状態で支えることのできる環状溝部が必要である。

そのたｙ）溝をできるたけ正極ケースの内側に回って深
く張り出すことが重要になってくる。溝が浅い場合には
封口板が十分にその上に載りきらず、対日時の圧力によ
り一部封口板が陥没したり、カップリングした封目板と
封口リングとの間でズレによるすき間が生じ、耐漏液性
が非常に悪くなる。

従って第１図にも示しであるように環状溝部はセパレー
タと接する位置まで張り出しである。ところが、環状溝
部は正極ケースの一部が内側に曲げられ、伸びてできた
もので、ニッケルや金メツキ表面は素材の伸びに十分追
従できす、微細なりラックが発生している。そしてクラ
ックの小さな隙間には素材である鉄がむき出しの状態に
なっている。このような状態にある電池は、保存中に負
極の亜鉛が徐々にセパレータを貫通していき、成長した
亜鉛が環状溝部に達した時点で内部短絡が発生する。そ
して活物質の自己消耗が始まり電圧劣化か生じてくるわ
けである。このような電圧劣化の現象は特に電池の保存
温度が高くなるとより早く生じ、電池性能に重大な悪影
響を及ぼしている。

このように環状溝部を有する円筒型アルカリ電池は、耐
漏液性に優れた構造である反面、保存により電圧劣化が
生じてくるという大きな欠点を持っていた。

本発明はこのような欠点をセパレータと接触スる環状溝
部の表面に耐アルカリ性の絶縁被膜を形成することによ
り解決したものである。以下本発明の内容について説明
する。第２図に本発明における電池の封口部の拡大断面
図を示したが、それぞれ１は封口板、３は封口リング、
４は正極ケース、６は正極合剤、７は負極合剤、８は外
装体であり、円筒状セパレータと接触する環状溝部の表
面に耐アルカリ性の絶縁被膜９が形成されている。

絶縁被膜９の条件としては、耐アルカリ土類金属との接
着力、絶縁性などが要求される。使用する材料としては
、ピッチ、アスファルト、ポリブテン、クロロスルホン
化ポリエチレン、ポリアミド樹脂等の封止剤や、エポキ
シ樹脂等の熱硬化性接着剤、ゴム系接着剤、ワックスな
どを用いる。絶縁被膜の形成に際しては、環状溝部を形
成してから封止剤、接着剤等を塗布する方法と、あらか
じめ環状溝部を形成する部分に塗布した後に環状溝部を
形成する方法とがあるが、どちらを採用してもよい。絶
縁被膜の厚みは、ピンホールが生じないように調節する
必要があるため最低６μｍは必要である。このような絶
縁被膜を形成することにより、鉄が露出した環状溝部表
面を覆うことができ、セパレータと環状溝部とが直接接
触することを防止できるため保存中においても活物質の
自己消耗による電圧劣化を防ぐことができる。

次表に水釦電池の場合の従来品と本発明品の６０００保
存における電圧劣化数の変化を示した。

なお試料はいずれも１００個とした。

このように従来品は、６０日頃から電圧か急激に劣化す
るものが発生し始め、１２０日では約５０％の電池が劣
化してしまう。これに対し本発明品においては、１２０
日後においても電圧劣化したものはなく、その効果か著
しいことがわかる。このように本発明の特徴は、電池の
保存中において活物質の自己消耗により電圧劣化が生じ
るという従来の欠点を除去し、飛躍的に電池の保存性を
向上させた点にあり、保存性に優れた電池を供給するこ
とを可能にしたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は代表的な円筒型アルカリ電池を示す断９パ 面図、第２図は本発明の実施例における円筒型アルカリ
電池の要部拡大断面図である。 １・・・・・負極端子を兼ねる封口板、３・・・・・・
封口リング、４・・・・・円筒型金属ケース（正極ケー
ス）、４ａ・・・・・・環状溝部、６・・・・・・正極
合剤、６・・・・・・円筒状セパレータ、７・・・・・
・負極合剤、９・・・・・・耐アルカリ性の絶縁被膜。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第１
図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 正極合剤、円筒状セパレータ、負極合剤からなる発電要
   素を内蔵した円筒型金属ケースに、内側へ回って張り出
   した環状溝部を設け、この溝部上に封止剤で表面の少な
   くとも一部をおおった断面り字状の封口リングと組合わ
   された負極端子を兼ねる封口板を載せて封口した円筒型
   アルカリ電池であって、前記円筒状セパレータと接触す
   る環状溝部の表面に、耐アルカリ性の絶縁被膜を形成し
   たことを特徴とする円筒型アルカリ電池。