JPS5933749A - 円筒型アルカリ電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アルカリ電池、とくに円筒型アルカリ電池の
改良に関するものである。

従来例の構成とその問題点 環状溝部を有する円筒型アルカリ電池の代表的一つ２７ ２ページ な構造を第１図に示す。第１図において、１はニッケル
、ステンレス鋼、銅の三層クラツド板から成る封口板で
、周縁部を封目板の半径方向とほぼ直角な方向へ断面Ｕ
字状に折り曲げて形成したもので、負極端子を兼ねてい
る。その内側の銅表面には集電子２がスポット溶接しで
ある。集電子の材質としては、アマルガム化が容易な銅
や真鍮の他に、鉄にスズメッキしたものを用いることが
できる。３は封口板１と液密に組合せられた断面り字状
の封口リングで、ナイロン６．６．ナイロン１１゜ポリ
エチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から成り、
封口板周縁の断面Ｕ字状部と接する部分の表面にはピッ
チやアスファルト、クロロスルホン化ポリエチレン、ポ
リアミド樹脂、ポリブテン等の封止剤が塗布され、封口
板との密着性を維持している。４は正極端子を備えた円
筒状の正極ケースで、開口部近くに内側へ張シ出した環
状溝部４′を有し、その上に封口板と組合せた封口リン
グを載せ、ケース上端を内側にカールさせて封口を行な
っている。封口リングと正極ケースとの間□− ３ページ の密着性を良くするために、封口リングと接する正極ケ
ース表面には封口リングの場合と同様の封止剤が塗布さ
れている。ケースの材質は冷間圧延鋼板にニッケル又は
金メッキを３〜６μｍの厚さに施したものである。６は
正極合剤で、二酸化マンガン、酸化銀又は酸化水銀等の
活物質とリン状黒鉛又はアセチレンブラック等の導電性
物質の粉末とを混合して円筒状に成型したものである。

６は有底円筒状のセパレータで、外周が正極合剤６に接
するとともにその上端は封口板１に接しており、内部に
負極合剤７が充填しである。負極合剤７は氷化率５〜１
５％の氷化亜鉛粉末と、電解液としての水酸化カリウム
（ＫＯＨ）、増粘剤としてのポリアクリル酸ソーダやカ
ルボキシメチルセルロース等との混練物から成っている
。８はポリ塩化ビニル製のチューブを熱収縮させたもの
で、外装体の役割りを果している。このような構造を持
つ円筒型電池において最も重要な役割を示しているのは
環状溝部４′である。それはアルカリ電池においては電
解液として用いる水酸化カリウムが、電気毛管現象によ
り金属表面をはい上る性質が強いため漏液が発生し易く
、漏液を防止するために封口部において種々の対策がと
られている。環状溝部の上に封口板を載せて封口する方
法において、耐漏液性に優れた電池を作るためには対日
時の圧力に対して変形することなく封口板を安定した状
態で支えることのできる環状溝部が必要である。

そのため溝をできるたけ正極ケースの内側に向かって深
く張り出すことが重要になってくる。溝が浅い場合には
封口板が十分にその上に載シきらず、対日時の圧力によ
り一部封口板が陥没したり、カップリングした封目板と
封口リングとの間でズレによるすき間が生じ、耐漏液性
が非常に悪くなる。

従って第１図にも示しであるように環状溝部４′はセパ
レータ６と接する位置まで張り出しである。

ところが、環状溝部４′は正極ケースの一部が内側に曲
げられ、伸びてできたもので、ニッケルや金メツキ表面
は素地金属の伸びに十分追従できず、微細なりラックが
発生している。そしてクラックの小さな隙間には素地金
属である鉄がむき出しの５べ一：′ 状態になっている。このような状態にある電池は、保存
中に負極の亜鉛が徐々にセパレータを貫通していき、成
長した亜鉛が環状溝部に達した時点で内部短絡が発生す
る。そして活物質の自己消耗が始まり電圧劣化が生じて
くるわけである。このような電圧劣化の現象は特に電池
の保存温度が高くなるとより早く生じ、電池性能に重大
な悪影響を及ぼしている。このように環状溝部構造を有
する従来の円筒型アルカリ電池は、耐漏液性に優れた構
造である反面、保存によシミ圧劣化が生じてくるという
大きな欠点を持っている。しかも最近は、コンピュータ
等電子機器の普及に伴い消費電流が少なくなってきたた
め、高容量化とともに長期間にわたって保存性の良い電
池への要求が強くなってきており、少なくとも２〜３年
間は電圧劣化や容量低下がほとんどなく、耐漏液性が維
持されることが円筒型アルカリ電池の大きな課題となっ
ていた。

発明の目的 本発明は前述した従来例の問題点及び課題を解６　　、
。

ベーン 決したものであり、正極活物質として二酸化マンガｙ（
ＭｎＯ２）、酸化銀（ＡｇｚＯ）、酸化水銀（ＨｃｒＯ
）等を、負極活物質として亜鉛を、電解液としてか性ア
ルカリをそれぞれ用い、正極端子を兼ねた円筒状金属ケ
ースに、外側から内側方向へ向って張り出した環状溝部
を有する円筒型アルカリ電池において、円筒状金属ケー
スを改良することで、電池保存中の電圧劣化や容量低下
を殆んど生じることのない電池を提供することを目的と
したものである。

発明の構成 すなわち、本発明は厚さ１０〜１００μｍのニッケル層
を片面に有したクラツド板をニッケル層が内面を構成す
るよう成型した円筒型金属ケースを用いたことを特徴と
するものである。

このようなりラッド板を用い、ニッケル層がケース内面
にくるように成型することによシ、環状溝部を形成した
際に生じる素地金属、例えば鉄の露出を防ぎ、セパレー
タと環状溝部が直接接触した場合であっても局部電池の
形成による活物質の７ベ゛・ 自己消耗をなくし、保存中の電圧劣化、容量低下を防１
１ユするものである。

実施例の説明 以下、本発明の詳細は実施例により説明する。

第２図は本発明の実施例における円筒型アルカリ電池の
封口部分を示す拡大断面図である。図中１は封口板、３
は封口リング、４は正極ケース、５は正極合剤、６はセ
パレータ、７は負極合剤、８は外装体であり、いずれも
従来例と同様のものである。捷だａはセパレーク６と環
状溝部４′とが接触している部分である。正極ケース４
の材質としては少なくとも片面に厚さ１ｏ〜１０Ｑμｍ
のニッケル層を持つクラツド板を用い、円筒状に成型す
る際にニッケル層が必ず内側になるようにしたもので、
セパレータ６と接する環状溝部４′の表面にニッケル層
がくるようにしたものである。クラツド板の素地金属（
母材）としては、鉄やステンレス鋼を用いている。ニッ
ケル層の厚みを規制する理由は、１０μｍよりも薄いと
溝入れ時に母材の伸びに対しニッケル層が均一に伸びき
らないため表面にクラックが発生し、母材である鉄やス
テンレス鋼が露出して電圧劣化が発生し易くなるからで
ある。逆に１００μｍよりも厚くなるとクラツド板の伸
びが悪くなるだめ、環状溝部４′を形成した際に肉厚が
薄くなる傾向を示す。そのため対日時の上からの圧力で
環状溝部４に変形が生じ、耐漏液性が不安定になるとい
う別の欠点が生じてくる。

このように正極ケースの材質として厚さ１０〜１００μ
ｍのニッケル層を持つクラツド板を用いて作った電池は
、環状溝部を形成した際にも母材の露出が全くないため
に、長期１呆存をしても負極からの亜鉛がセパレータを
貫通して環状溝部に達することがなく、活物質の自己消
耗による電圧劣化を防ぐことができる。次表に円筒型水
銀電池における従来品と本発明品のａ　ｏ　’Ｃ（Ｒ存
における電圧劣化数の変化を示した。

９ベーミ゛ この表より従来品は６０日頃から急激に劣化するものが
発生し始め、１２０日で約６０％の電池が劣化するのに
対し、本発明品は１２０日においても劣化したものはな
く、その効果が著しいことがわかる。

発明の効果 このように本発明は、電池の保存中において活物質の自
己消耗により電圧劣化や容量低下が生じるという従来の
欠点を除去し、飛躍的に電池の保存性を向上させたもの
でアシ、保存性に優れた電池の供給を可能にするもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は円筒形アルカリ電池の代表的構造を示す縦断面
図、第２図は本発明の実施例における電池の要部拡大断
面図である。 １０、−シ ト・・・・・負極端子を兼ねた封口板、２・・山・負極
集電子、３・・・・・・封口リング、４・・・・・・正
極端子を兼ねた金属ケース、４′・・・・・・環状溝部
、６・・・・・・正極合剤、６・・・・・・セパレータ
、７・・・・・・負極合剤、ａ・川・・環状溝部とセパ
レータとの接触部分。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　はが１名第１
図 ！ 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 正、負極及び有底筒状セパレータからなる発電要素を内
   蔵した円筒型金属ケースに、内側へ向かって張り出した
   環状溝部を設け、この溝部上に封止剤で表面の少なくと
   も一部をおおった断面り字状の封口リングと組合わされ
   た負極端子を兼ねる封目板を載せて封口した円筒型アル
   カリ電池であって、前記円筒型金属ケースは厚さ１０〜
   １００μｍのニッケル層を片面に有したクラツド板を前
   記ニッケル層がケース内面を構成するように成型′した
   ものである円筒型アルカリ電池。