JPS581497Y2 - 保冷運搬具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、保冷機能と配送機能を兼備した保冷運搬具
に関するものである。

従来、運搬台車又はパレットに断熱容器を搭載した保冷
運搬具が知られていたが、断熱容器は主として強化プラ
スチックス（ＦＲＰ ）等の成型物に、発泡断熱層を付
設して構成していたので、コストが嵩む欠点があった。

このコストの欠点を解決するべく、四周に枠部材を有す
るボックスパレットを利用して、枠部材の内側に断熱壁
を設けて保冷運搬具を構成する試みもなされたが、特に
枠部材と断熱壁との固定部において、熱貫流を小さくす
ることが難しかった。

然るにこの考案は、前記断熱壁を、補強板の内側に断熱
材を重ねると共に、これらをターポリン等の強化プラス
チックフィルム（以下強化フィルムと言う。

）で被包することにより構成１〜該断熱壁でボックスパ
レット内に断熱容器を構成したので、熱貫流の小さい保
冷運搬具を安価かつ容易に提供することに成功し、従来
の問題点を解決したのである。

即ちこの考案を実施例について説明すれば、台車１の四
周に縦桟２卦よび横桟３を有する枠部材４．４を植設し
、前側の枠部材４ａを蝶番５，５を介して回動自在とす
ると共に、この枠部材４ａの先端（第１図中左側端）と
側部枠部材４の前側とが掛止部材６で担税自在としたボ
ックスパレットに対して、その内側に断熱壁からなる箱
を搭載して保冷運搬具を構成する。

前記箱は前壁７、左右側壁７ａ、７’ａ、後壁７ｂ、上
壁７ｃ訃よび底壁７ｄから成り、左右側壁７ａ、７ａｂ
よび後端７ｂをボックスパレットの枠部材４，４に固着
すると共に、前壁７はボックスパレットの前側の枠部材
４ａに固着し、一方上壁７ｃは、前記左右側壁７ ａ
、７ ａ ｋよび後壁７ｂの上端面上に載置し、これを
枠部材４，４の横桟３，３に渡した固定バンド８，８で
固定し、底壁７ｄは左右側壁７ａ。

７ａｋよび後壁７ｂの下端部内側に嵌装した状態で前記
台車１上に支承する。

図中９は前壁Ｉの内側面周縁部に装着したバッキングで
ある。

上記の壁（断熱壁）は第５図に示したように、合板又は
鉄板等からなる補強板１０の内側に発泡ウレタン、発泡
ポリエチレン又は発泡スチロール等からなる矩形の断熱
材１１とを重ね合わせ、この積層物の外周を強化フィル
ム１２で気密に被包した構造であって、従って前記左右
側壁７ａ、７ａ、後壁７ｂ釦よび前壁７の枠部材４，４
ａとの固着は、枠部材４，４ａの横桟３，３と前記補強
板１０とをリベツ［３，１３を介して固着することがで
きるようになっている。

前記左右側壁７ａ 、７ａと後壁７ｂとは特別な構造と
なって釦す、即ち第６図に示したように、補強板１０と
断熱材１１を被包した各壁の強化フィルム１２が互いに
連続してあり、側壁７ａと後壁７ｂとは側壁７ａの厚さ
宛の長さの強化フィルム１２による連接部１４を介して
連続している。

然して左右側壁７ａ、７ａを夫夫図中鎖線矢示１５の方
向に９０度旋回して口状の箱構成部材となるようになっ
ている。

上記実施例の保冷運搬具によればボックスパレットの前
側の枠部材４ａを第１図中鎖線図示のように回動すれば
、断熱壁で構成した箱の前面を開口することができ、箱
の内部空間１６に冷凍品を収容して再び枠部材４ａを元
に戻し、掛止部材６によりこれを掛止し、箱内に冷凍品
を保冷し乍ら、ボックスパレットの機能により運搬する
ことができる。

箱の保冷能力は、特に左右側壁７ａ、７ａと後壁７ｂと
を互いに連続する壁とし、角部の気密性を得た為に、該
部における内外空気の流通を阻止して、著しい向上を得
た。

又断熱側壁とボックスパレットの枠部材４，４ａとの固
着は断熱壁の補強板１０と枠部材４，４ａの横桟３，３
とをリヘツ）１３．１３により固着したので、固着部材
（リベット）が断熱壁を貫通することなく、従って該部
の熱貫流も小さくして保冷能力を向上し、かつボックス
パレットと箱との一体性を高める効果がある。

一方、箱の内部空間１６の内壁面は何れも強化フィルム
１２が露出する構造であるから、内部空間を水洗した場
合に、断熱材が水に濡れて断熱性能を損うおそれも無く
、使用上便利である。

伺断熱壁を構成した断熱材１０の内側にも補強板１０を
重ね合せて、内部空間１６の内側面強度な補強する場合
もある。

又、実施例ではボックスパレットを車輪付のもので説明
したが、車輪は必ずしも必要ではなく台車１を脚付合と
することもできる。

再に前側の枠部材４ａは蝶番５で回動自在としたが、着
脱自在のものとすることも可能である。

次に、枠部材４，４ａと断熱壁との固着もリベット１３
の他、タッカ−等その他の固着手段によっても可能で、
例えば第７図に示したように強化フィルム１２に被着し
たベルＮ７，１７を介して縦桟２へ連繋して枠部材４，
４ａに固着することもできる。

即ちこの考案によれば、ボックスパレットに対して、断
熱材の外側に補強板を重ね合わせて、これを強化フィル
ムで被包した断熱壁で成る箱を搭載し、前記箱の少なく
とも左右側壁と後壁とは前記強化フィルムを介して互い
に連続する構造としたので、優れた保冷能力と運搬能力
を有する簡易な構造の保冷運搬具を、提供できる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の平面図、第２図は同じく正
面図、第３図は同じく側面図、第４図は同じく縦断側面
図、第５図は同じく断熱壁の一部拡大断面図、第６図は
同じく一部断熱壁の展開拡大断面図、第７図はこの考案
の他の実施例の一部拡大断面図である。 １・・・・・・台車、２・・・・・・縦桟、３・・・・
・・横桟、４，４ａ・・・・・・枠部材、５・・・・・
・蝶番、６・・・・・・担止部材、７・・・・・・前壁
、７ａ・・・・・・側壁、７ｂ・・・・・・後壁、７ｃ
・・・・・・土壁、７ｄ・・・・・・底壁、８・・・・
・・固定バンド、９・・・・・・バッキング、１０・・
・・・・補強板、１１・・・・・・断熱材、１２・・・
・・・強化フィルム、１３・・・・・・リベット、１４
・・・・・・連接部、１５・・・・・・鎖線矢示、１６
・・・・・・内部空間、１７・・・・・・ベルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ボックスパレット内に、断熱壁で構成した前面開閉
   可能の箱を設置してなる運搬具に釦いて、前記断熱壁は
   補強板の内側に断熱材を重ねると共に、これらを強化プ
   ラスチックフィルムで被包して構成してあり、かつ前記
   箱の少なくとも左右側壁装よび後壁の強化プラスチック
   フィルムが連続していることを特徴とする保冷運搬具。 ２ 断熱壁を構成した断熱材の内側にも補強板が重ねで
   ある実用新案登録請求の範囲第１項記載の保冷運搬ル ３ 箱の頂壁は左右側壁卦よび後壁の上端面上に載置し
   てあり、ボックスパレットの枠部材を介して固定されて
   いる実用新案登録請求の範囲第１項記載の保冷運搬具。