JPS5814584Y2 - 変圧器の足場装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、変圧器タンクの側壁に備えたワイヤ等を掛け
るハンガー下部に、足場を設けるための変圧器の足場装
置に関するものである。

変圧器の輸送に当っては、工場で輸送姿にした変圧器を
トレラーに積載するとき、あるいはそのトレラーから船
に積み込むとき等に、変圧器タンクの側壁に設けられた
吊耳のハンガーに、ワイヤロープを掛けてクレーンで吊
り上げて行うことが一般的である。

しかし、特に大容量の変圧器になると、重量も著しく大
きくなるから使用するワイヤロープの直径が大きくなる
ため、ワイヤロープとしての可撓性が少なくなり、更に
、側壁のハンガーの位置も地上より４〜５ｍ以上となる
。

このため、ワイヤロープをハンガーに掛ける作業を行う
ために、例えば、鉄パイプや材木等で変圧器の周りのハ
ンガーの下方にやぐらを組み足場を作り、作業者はこの
足場に上がり、ハンガーの正規の位置にワイヤロープを
掛ける作業を行っていた。

しかし、この足場を作る作業は、非常に時間が掛かり多
くの作業工数を要し、また、このハンガーにワイヤロー
プを掛ける作業は、工場で輸送用トレラーに乗せる時、
及び輸送用トレラーから船に積み替えるとき、及び船か
らおろす時など何回も同じ作業を必要とする。

しかも、ワイヤロープを掛ける場所と外す場所とは、当
然具なった場所であることを考慮すれば、足場のために
要する材料や作業工数のための費用は大きなものとなる
。

本考案は、足場を作るための材料や作業工数を、著しく
減少できるようにした変圧器の足場装置を提供すること
を目的としたものである。

本考案の変圧器の足場装置は、ハンガーの下方の変圧器
タンクの側壁に、取付座と受座を設けた取付金具を着脱
自在に固定し、取付座へは踏板を固着する踏板金具を回
動自在に取付けると共に、受座と踏板金具間は踏板支持
柱で係止するようにし、取付金具の上方に設けた滑車で
案内されて−端が踏板金具にかつ他端を地上付近まで伸
ばす足場支持用ロープを備えるようにし、これによって
簡単に変圧器タンクの側壁に踏板を備えた足場装置を設
けるようにしたものである。

以下本考案の変圧器の一実施例を第１図ないし第４図に
より説明する。

変圧器タンク１の側壁には吊耳となるハンガー４が固定
されており、変圧器タンク１のカバー２の上面の角部に
はロープガイド３を取付け、ワイヤロープ５の損傷を防
止するようにしている。

ハンガー４下方の変圧器タンク１の側壁には、足場装置
７が設けられており、クレーンフック６に掛けられたワ
イヤロープ５は、ハンガー４に掛は外しを行う時に、作
業者が足場装置７に上がって行うものである。

足場装置７は第２図及び第４図にその詳細を示すように
、変圧器タンク１の側壁にボルト２３により着脱自在に
固定された取付金具２２には、高さ方向の中央部付近に
取付座１５をまた下部付近に受座１６を設けており、こ
れを用いて足場装置７を構成するようにしている。

足場装置７は、踏板１１を上面に固着しかつ取付座１５
にピン２６を介し回動自在に取付けられた踏板金具１０
と、踏板金具１０にピン２９を介し一端を回動自在に取
付けられ、他端を受座１６に上方を開口して設けられた
溝１９へ、ガイドピン１８を介し着脱自在に係止する踏
板支持柱１４を備えている。

更に、上方の取付座１５にピン２５を介し回動自在に取
付けられた保護さく１３と、保護さく１３及び踏板金具
１０にそれぞれピン２７．２８を介し回動自在に取付け
られた保護さく１２と、取付金具２２の上方に取付けら
れた滑車２１に案内され、そして一端を保護さく１３を
介して最終的に踏板金具１０へ固定され他端を地上付近
まで伸ばした足場支持用ロープ２０を備えている。

また、踏板支持柱１４には押上げ用座２４を備えている
。

第２図及び第４図は足場装置７を、変圧器タンク１の側
壁に固定して、作業者がこの上でハンガー４に対するワ
イヤロープ５の着脱を行える状態を示している。

この状態から、地上において足場支持用ロープ２０を引
張すると、ガイドピン１８が溝１９から外れ、ピン２９
から踏板支持柱１４は下方に垂れ下がるので、足場支持
用ロープ２０を弛めれば、踏板金具１０、保護さり１３
はピン２５ 、２６を中心に下方に、また、保護さく１
３にはピン２７．２８を中心に回動し取付金具２２と接
触させることができる。

このことは、足場を使用しない時変圧器タンク１からの
足場の出張り寸法を少なくシ、従って、輸送用トレラー
等に積載して移動中に、変圧器の幅方向の輸送制限寸法
が厳しい場合等に有効である。

この足場装置を使用する場合には、上記と逆の操作を行
えばよい。

即ち、地上より足場支持用ロープ２０を引き、踏板金具
１０、保護さく １２．１３が水平よりやや上向き状態
となし、ガイドピン１８を溝１９に挿入した足場支持用
ロープ２０を弛めれば、足場装置７は第２図及び第４図
に示す状態に固定される。

ガイドピン１８を溝１９に入れるには、押上げ用座２４
を地上から木材柱などにより押上げれば挿入は容易であ
る。

しかし、押上げ用座２４を設けないで他の手段によって
挿入してもよい。

上記実施例では溝１９を受座１６に設け、ガイドピン１
８を踏板支持柱１４に設けた場合について述べたが、逆
に溝１９を踏板支持柱１４に設はガイドピン１８を取付
座１６に設けてもよい。

また、木材柱などを用いて足場装置７を下から押し上げ
るようになし、足場支持用ロープ２０の取付けを省略し
てもよいし、あるいはクレーンを使用出来る場合は、そ
れを利用して変圧器タンク１の側壁への足場装置７を構
成する取付金具２２の着脱を行うようにしてもよい。

更に、保護さく １２．１３は、作業者の安全が確保出
来る範囲で低くしてもよいし、場合によっては取付けを
省略してもよい。

また、上記実施例は足場装置７を構成する部材を備えた
取付金具２２がボルト２３にて変圧器タンク１の側壁に
着脱自在に取付ける場合を示しており、この場合は変圧
器タンク１の現地据付後、取付金具２２を取外して他の
変圧器に取付は再利用することができる。

以上記述した如く本考案の変圧器の足場装置は、変圧器
タンクの側壁に、踏板金具を回動自在に取付ける取付金
具を、着脱自在に取付けて構成するようにしたものであ
るから、ワイヤロープをハンガーに着脱する作業用の足
場を作るための材料や作業工数を著しく低減することが
できるし、足場装置は簡単に構成できて再利用できる効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の変圧器の足場装置の一実施例の一部を
断面で示すタンク吊上時の正面図、第２図は第１図のＡ
部詳細図、第３図は第２図のＢ矢視詳細図、第４図は第
２図に示す足場装置の右側面図である。 １・・・・・・変圧器タンク、４・・曲ハンガー、７・
・間足場装置、１０・・・・・・踏板金具、１１・・・
・・・踏板、１４・・回踏板支持柱、１５・・・・・・
取付座、１６・・・・・・受座、２ｏ・・間足場支持用
ロープ、２１・・・・・・滑車、２２・・・・・・取付
金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 変圧器タンクの側壁に、変圧器量土用のハンガーを設け
   るものにおいて、前記ハンガーの下方の変圧器タンクの
   側壁には、高さ方向の中央部付近に取付座をまた下部付
   近に受座を設けた取付金具を着脱自在に固定し、前記取
   付金具の取付座へ踏板を固着する踏板金具を回動自在に
   取付けると共に、前記取付金具の受座と踏板金具間には
   両端部の一方を回動自在にして係止する踏板支持柱を設
   け、前記取付金具の上方に取付けた滑車にて案内されか
   つ一端を踏板金具に固定され他端を地上付近まで伸ばす
   足場支持用ロープを備えたことを特徴とする変圧器の足
   場装置。