JPS5813844Y2 - 超音波診断装置用プロ−プ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、超音波診断装置、特にセクタ走査形の超音波
診断装置用プローブの改良に関する。

電子走査形超音波診断装置の１つに、平面上に細い電気
音響変換素子（超音波振動子）を複数個並べ各々の素子
に印加する電気パルス及び各々において受信した信号の
位相を電子的手法によって制御することにより電気音響
変換器（プローブ）を固定したまま超音波ビームの扇形
走査を行なうセクタ走査方式の装置がある。

この装置により診断を行なう為には、超音波ビームを発
射する超音波振動子を有するプローブを手により診断部
位表面に当てる必要がある。

セクタ走査形超音波診断装置のプローブとして、第１図
に示したように円柱状の把持部１を有しその先端がやや
細くなっておりその先端部に振動子列２が突出する如く
又は端面と同一平面にある如く固定されたものが知られ
ている。

勿論、上記振動子列２には、図示しない信号処理装置に
電気信号を導きあるいは振動子列に駆動パルスを導く導
線が接続され、これはまとめてケーブル３として把持部
１中に通されている。

超音波ビームの走査方向はＡ−Ａ’の方向である。

このようなプローブを用いる場合には、第２図ａに示す
ように把持部１を手で持ってその先端部にある振動子列
２を被検者の生体表面に接触させ超音波ビームを放射し
反射波を受信する。

その放射受信方向は振動子列に与える電気パルスの位相
制御により例えば１１，１２，１３・・・・・・の順に
設定されるとすると、この方向に応じてディスプレイ面
上では第３図に示すように表示される。

即ち、振動子列で得た超音波受波信号は信号処理装置で
処理され、順次Ｌ１．Ｌ２．Ｌ３・・・・・・の位置に
輝度変調して表示される。

ところで、テ゛イスプレイ面上では常に一定の順序Ｌｌ
、 Ｌ２． Ｌ３・・・・・・で表示されるので、第２
図すに示すようにプローブを振動子列に直角１８０°回
転しても走査面は同じであるが走査の順序ｌ′１゜ｌ′
２．ｌ′３・・・・・・が第２図ａの場合と逆になり、
ディスプレイ面上には左右逆の裏返して断面像が表示さ
れることになり誤診を生ずる虞れがある。

また、駆動する超音波振動子を順次切換えることにより
走査を行なうリニア走査方式と異なり、上述のセクタ方
式では振動子数が比較的少なくて済み振動子の列方向に
長くする必要がなく第１図、の如くプローブの把持部を
円柱にすることができる。

反面、把持部を手に持っただけではどの面において走査
がなされるか不明であり、振動子列を見て確かめる必要
があった。

本考案はこのような従来のプローブの欠点に鑑みてなさ
れたもので、プローブの走査面及びその面内の扇形走査
の方向を容易に知り得る、取り扱いが便利な超音波診断
装置用プローブを提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例について説明する。

第４図ａにこの実施例の斜視図、ａにおいて矢印方向か
ら見た正面図をｂに示す。

プローブ１０の把持部１１は断面形状が長方形の角柱状
をしており、角は丸くされている。

またその先端部は細くなって超音波振動子列１２が設け
られる。

この振動子列１２の設けられる平面１３は、振動子数に
応じて正方形又は長方形となっている。

またこの振動子列１２は、図示したように把持部１１の
断面形状長軸方向の面（この側面１１ ａと平行な面）
において扇形走査がなされる如く、即ち超音波振動子列
１２を構成する長方形状の振動子が上記側面１１ ａに
直角とそるように、設けられる。

超音波振動子列１２には信号を伝送するためケーブル１
４が接続され、これは把持部１１中を通されている。

更に把持部１１の断面形状上短軸方向の側面１１ｂの一
方、例えば扇形走査が開始される方の側面に、突起１５
が設けられる。

この実施例によれば側面１１ ｂの一方に突起が設けら
れているので、プローブを見なくとも手の感触によって
走査面、走査方向を容易に知ることができる。

通常、超音波診断装置を用いて診断をなすときにはディ
スプレイ面を監視する必要がありこの効果はプローブの
使用上重要である。

尚、上述の実施例では把持部１１の断面形状が長方形の
場合について述べたが、第５図に示す如く楕円形状でも
よい。

また、一方の側面１１ ａに設けられるのは突起１５で
なくとも目印となるものであればよい。

更にこの目印は扇形走査の方向がわかるように、即ち把
持部の断面形状上長軸方向の左右の判別がつくようにつ
けられていればよく、必ずしも短軸方向の一方の側面に
ついていなくてもよい。

以上説明したように本考案によれば、把持部が長方形又
は楕円形の断面形状をしており、この断面の長軸方向の
扇形走査がなされるよう超音波振動子列が設けられ、上
記断面形状上長軸方向の左右の判別がつくような目印が
つけられている。

したがって、扇形走査面及びその方向を容易に知ること
ができ、左右逆の裏返しの断面像となり診断を生ずるよ
うなことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は扇形走査形超音波診断装置に用いられる従来の
プローブの斜視図、第２図、第３図は従来のプローブに
よれば左右逆の裏返しの像を得ることがあることを示す
為の図、第４図、第５図は本考案の一実施例を示す図で
ある。 １０・・・・・・プローブ、１１・・・・・・把持部、
１２・・・・・・超音波振動子列、１４・・・・・・ケ
ーブル、１５・・・・・・突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横列状に配列した複数個の振動子を所定の遅延時間を設
   けて送受波し、超音波ビームを扇形に走査する超音波診
   断装置用プローブにおいて、超音波ビームの扇形走査面
   を示す第１指示手段と、底部に前記振動子を配列した把
   持部に設けた扇形走査方向側を示す第２指示手段とを具
   備したことを特徴とする超音波診断装置用プローブ。