JPS6329242Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、超音波ビームの走査方向を選択しう
る電子走査形の超音波装置に関するものである。

超音波診断装置などにおいて、超音波で被検音
場を電気的制御により走査して、その断層像をも
とめるとき、超音波の走査方向を、使い勝手に合
せて変更したいという要求がある。

このような要求にこたえるため、従来は、電気
的手段により、超音波ビームの走査方向や表示器
のデイスプレイの方向を切り変えるようにしてい
るが、そのためには専用のハードウエアやソフト
ウエアを必要とする。しかし、走査方向を１度き
めたらそうたびたび変えるものでないときは、で
きるだけ簡単な機構で走査方向が変えられること
が望ましい。

本考案の目的は、簡単な機構で超音波ビームの
走査方向が切り変えられる電子走査形の超音波装
置を供給することにある。

本考案は、超音波探触子の信号ケーブルのコネ
クタの構造を工夫することにより、コネクタの挿
入方向に反対にすると、超音波の走査方向が反対
になるようにして、上記の目的を達成したもので
ある。

以下、図面によつて本考案を詳細に説明する。
第１図は、本考案実施例の概念的説明図である。
第１図において、１はアレイ形の超音波探触子、
２はその信号ケーブル、３は探触子側のコネク
タ、４は超音波装置本体側のコネクタである。使
用状能においては、コネクタ３は４に接続され、
超音波装置本体（図略）からの制御信号が信号ケ
ーブルを通じて探触子１に与えられてその駆動が
行なわれるとともに、探触子に入感した超音波エ
コー信号の受信が行なわれる。

探触子の制御は、超音波ビームが被検音場を一
方向に走査するように行なわれる、超音波ビーム
の走査は、リニア走査あるいはセクタ走査のいず
れであつてもよい。走査の方向は探触子中のアレ
イを構成している複数の振動子を駆動する順番に
よつてきまる。各振動子の制御信号供給線の一端
は信号ケーブル２を通つてコネクタ３内に整列し
ているから、走査方向は、コネクタ３の接点群へ
の制御信号の供給順序によつてきまる。

ここで、装置本体側のコネクタ４における制御
信号供給接点群の配列は、たとえば第２図のよう
になつており、同じ信号が供給される接点群が２
組、コネクタ端面の中心線に関して左右対称に配
列されている。これらの接点群は１組で探触子の
全信号を授受できるようになつている。これに対
して、ケーブル側のコネクタ３は、本体側のコネ
クタ４の接点群の右または左の一方の列にだけ接
続しうる接点群配列をもつ構造になつているとと
もに、コネクタ４に対する取り付けが、左右どち
ら向きにでもできる構造になつている。

このため、コネクタ３を右向きに取り付けたと
きは、コネクタ３の接点群はコネクタ４の右側の
接点群に接続され、左向きに取り付けたときは、
左側の接点群に接続される。ここで、コネクタ４
の接点群における制御信号の供給順序は左右同じ
であるから、コネクタ３を右向きに取り付けたと
きと、左向きに取り付けたときでは、振動子への
制御信号の供給順序が反対になる。すなわち、超
音波ビームの走査方向が反対になる。したがつ
て、使用者は超音波ビームの走査方向が使い勝手
のよい方向になるように、コネクタ３の取り付け
方向をえらべばよい。

このようにして、簡単な構成により、超音波ビ
ームの走査方向が選択しうる電子走査形の超音波
装置が実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例の概念的な構成図、第
２図は、第１図の一部分の具体例の構成図であ
る。 １……探触子、２……信号ケーブル、３……探
触子側コネクタ、４……装置本体側コネクタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の超音波振動子がアレイ状に配列されこれ
   ら振動子がコネクタつきケーブルによつて超音波
   装置本体に接続される探触子を有し、この探触子
   により超音波装置本体からの電気的制御にしたが
   つて被検音場を超音波ビームで走査する超音波装
   置において、探触子のケーブルのコネクタが接続
   される超音波装置本体側のコネクタには探触子の
   全信号用の接点群を２組コネクタの端面の中心線
   に関して対称的に配列して対称関係にある接点同
   志にそれぞれ共通の信号を供給し、探触子のケー
   ブルのコネクタには超音波装置本体側のコネクタ
   における１組の接点群に接続しうる接点群を設け
   るとともに、このコネクタは超音波装置本体側の
   コネクタに対して180度角度が異なる２つの向き
   で接続できる構造としたことを特徴とする超音波
   装置。