JPH0527925Y2

JPH0527925Y2 -

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Publication number: JPH0527925Y2
Application number: JP1989006668U
Authority: JP
Priority date: 1989-01-24
Filing date: 1989-01-24
Publication date: 1993-07-16
Anticipated expiration: 2003-07-16
Also published as: JPH0298908U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は超音波探触子、特に被検体に接触さ
れ、その接触面から被検体内にセクタ走査方式に
て超音波の送受信を行う超音波診断装置のセクタ
用探触子に関する。

［従来の技術］生体を対象とする診断装置として、超音波を生
体内へ送波し、この振動波に対する生体の反応に
従つて生体内から反射してくる超音波を電気信号
に変換し、この信号に基づき生体内組織の断層像
などを画像表示する超音波診断装置が周知であ
る。

このような超音波診断装置において、超音波ビ
ームの送信または反射波の受信を行うための装置
として超音波探触子が用いられている。

第２図Ａ及びＢは、このような超音波探触子の
一例を示す外観斜視図であり、第２図Ａはリニア
走査型あるいはセクタ走査型の探触子を示してい
る。リニア走査型の探触子は、短冊状の振動子を
整列配置し振動子の切替選択を行いながら超音波
の送受信を行うことによつて長方形状の画像を得
るようにしている。従つて、探触子１０の接触部
１２の横幅ｌは、広い画像を得るために10cm程度
の幅広の物とされている。これに対してセクタ走
査型の探触子の場合には、短冊状の振動子を整列
配置して振動子の各々の振動時間を制御し超音波
ビームをセクタ状に偏向することによつてセクタ
状の画像を得るようにしている。従つて、深部で
広い視野を得ることができるので、探触子１０の
接触部１２は、リニア走査型のものに比べ小さく
されており、例えば、幅３cm程度に形成されてい
る。

第２図Ｂはコンベツクス走査型の探触子を示し
ており、接触部１２は、凸面形状に形成され、振
動子はその凸面に沿つて配置され、放射状に超音
波ビームを走査して、セクタ状の画像を得るよう
にしている。従つて、被検体の浅い部分でも広い
視野を得ることができ、更に深部に行くにつれよ
り広い視野を得ることが可能である。

そして、このような従来の探触子は、その画像
特性の相違からそれぞれ異なつた用途に用いら
れ、リニア走査型及びコンベツクス走査型の探触
子は主に腹部の診断に使用され、表在の骨（肋骨
等）の間から内部を診断するのに適していること
から、主に心臓診断に用いられている。

そして、このような従来の探触子の接触部１２
の被検体への接触面はその断面が長方形状である
ことから、各角部はほぼ直角の状態となつてい
る。

［考案が解決しようとする課題］上記従来の探触子によれば、診断中において、
探触子の向きや角度を変更する際に、被検者に接
触している接触面の角がほぼ直角となつているの
で、被検者に対して苦痛を与えることがある。

特に、セクタ走査型の探触子を肋間に接触させ
て診断を行つている際には、その角度を変えると
被検者に対して大きな苦痛を与える恐れがある。

従つて、探触子の向きや角度を頻繁に変える必
要がある場合に、被検者の苦痛を回避する必要か
ら、これに適切に対応できないという問題があつ
た。

なお、接触部の接触面の外形を角部のない楕円
形として形成することによつても、被検者の苦痛
を無くすことができるが接触面を楕円形に形成す
る場合には、探触子の製造工程が煩雑になるとい
う問題がある。

考案の目的本考案は上記問題点を解決することを課題とし
てなされたものであり、その目的は、セクタ走査
型の探触子による診断中において、被検体への接
触部の接触角や接触向きを任意に変更しても被検
者に苦痛を与えることがなく、操作性が向上し、
製造が容易である超音波診断装置のセクタ用探触
子を提供することにある。

［課題を解決するための手段］本考案にかかる超音波診断装置のセクタ用探触
子は、上記目的を達成するために、整列配置され
た複数の超音波振動子と被検体に接触される接触
面とを有する接触部と、接触部が固定保持され、
操作者に把持される保持部と、から成り、接触部
から被検体内へセクタ走査方式にて超音波の送受
信を行う超音波診断装置のセクタ用探触子におい
て、接触部及び保持部における探触子当接方向と
直交する断面の形状を横長八角形として探触子全
体を八角柱形状とし、接触部の被検体接触面の八
角形の輪郭の全ての角部を鈍角に形成したことを
特徴とする。

［作用］上記構成によれば、セクタ用探触子の接触部の
被検体接触面の八角形の輪郭の全ての角部を被検
者に苦痛を与えることのない鈍角に形成したこと
により、このセクタ用探触子を例えば、被検者の
肋間に接触させ内部の断層像を得ているような場
合に、任意に探触子の方向変換や角度の変更を行
つても、探触子の接触面に鋭角の角部がないの
で、被検者にその鋭角部が当たり苦痛を与えると
いう恐れがない。

また、このセクタ用探触子は、探触子当接方向
と直交する断面形状を横長八角形として探触子全
体を八角形状としているので、操作者が持ちやす
く操作性が向上する。更に、断面形状を楕円形に
形成するものに比べ製造が容易になる。

［実施例］第１図は本考案にかかる超音波診断装置のセク
タ用探触子の好適な実施例を示す斜視図であり、
セクタ用探触子１０の先端部には接触部１２が設
けられており、接触部１２は保持部１４に固定さ
れている。なお、この探触子の横幅ｌは約３cm程
度に形成されており、保持部１４の尾端部からは
電流供給用のコード１６が引き出されている。

本実施例において特徴的なことは、接触部１２
の被検体への接触面１２ａの外形状を八角形にし
て鋭角の角部をなくしていることである。

本実施例によれば、接触面１２ａの角部１２ｂ
の全てが、ほぼ135度の角度に形成されいる。従
つて、この角部１２ｂが被検者に接触したとして
も、被検者がほとんど苦痛を感じることがない。

また、本実施例では、セクタ用探触子１０の全
体を八角形の断面形状に形成しているので、断面
形状を楕円形に形成するものに比べ製造が容易で
あり、且つ楕円形とした場合と同様に、被検者に
苦痛を与えることがない。更に、本実施例では、
操作者が把持する部分も八角形状とされている
で、持ち易く、診断中における操作が容易とな
る。

実施例においては、接触面１２ａの外形を八角
形にした例を示したが、角部を被検者に苦痛を与
えることのない鈍角とすることができれば、他の
多角形状にすることも可能である。

しかし、接触部１２には短冊状の超音波振動子
（図示せず）が整列配置されるので、これら超音
波振動子による超音波ビームの送受信を可能と
し、且つ接触面の角部を全て鈍角とするために
は、八角形の形状とするのが最も好適である。

［考案の効果］以上説明したように、本考案にかかる超音波診
断装置のセクタ用探触子によれば、被検者に触れ
るセクタ用探触子の接触面の外形の角部が被検者
に苦痛を与えない鈍角に形成されたことによつ
て、探触子の操作者は、被検者の苦痛をほとんど
考慮することなく、探触子の任意の方向及び角度
の変換を行うことができる。

このセクタ用探触子の操作性の向上によつて適
切な超音波診断が可能となる。

また、断面形状を横長八角形としたことによ
り、製造も容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の斜視図、第２図Ａ及びＢは従
来の超音波診断装置の探触子の斜視図である。１０……セクタ用探触子、１２……接触部、１
２ａ……接触面、１２ｂ……角部、１４……保持
部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】整列配置された複数の超音波振動子と被検体に
接触される接触面とを有する接触部と、前記接触部が固定保持され、操作者に把持され
る保持部と、から成り、前記接触部から被検体内へセクタ走査方式にて
超音波の送受信を行う超音波診断装置のセクタ用
探触子において、前記接触部及び前記保持部における探触子当接
方向と直交する断面の形状を横長八角形として探
触子全体を八角柱形状とし、前記接触部の被検体接触面の八角形の輪郭の全
ての角部を鈍角に形成したことを特徴とする超音
波診断装置のセクタ用探触子。