JP4282144B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医用超音波画像診断に用いられる超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置は、超音波を用いて被検体の断層像や血流速情報等をほぼ無侵襲で取得することができる非常に有用な装置である。超音波診断装置は、超音波の送受信を行う超音波プローブ(超音波トランスデューサ)、超音波送受信器、信号処理器、表示器から構成され、超音波送受信器より励振されたパルスが超音波プローブに与えられると超音波が送波され、同じ超音波プローブにより反射波が受波されて、受信信号が得られる。この受信信号は信号処理・表示器により信号処理され画像として表示される。
【0003】
超音波診断において、走査方式としては、リニア走査、コンベックス走査、セクタ走査が代表的である。まず、リニア走査は、超音波ビームを集束するように左右対称な遅延パターンで所定数の振動子を駆動し、そして1回又は数回の送受信毎に、駆動振動子の位置を少しずつ移動していくことにより行われる。また、多数の振動子が円弧状に配列されている超音波プローブを使ってリニア走査を行うことで、いわゆるコンベックス走査が行われる。また、左右非対称な遅延パターンで振動子を駆動し、そして1回又は数回の送受信毎に、遅延パターンを変えていくことで、送受信面のセンターを中心とした扇状に走査するセクタ走査が行われる。
【0004】
ところで、超音波イメージングは、人体への害が少なく、しかもベッドサイドに手軽に運ぶことができることから、X線コンピュータ断層撮影装置や磁気共鳴映像装置等の他のモダリティに比べて、その適用範囲は非常に広く、特に新生児検査の分野では、独壇場といってもよい状況にある。
【0005】
例えば、新生児の頭部検査では、図12に示すように、新生児の頭蓋骨に開いた大泉門に超音波プローブ1をあてがい、そこから内部を覗き込むことができる。このケースでは、近距離視野、遠距離視野共に広いコンベックス型の超音波プローブ1が選択される。
【0006】
しかし、新生児の大泉門の大きさは非常に個人差が大きいため、図13に示すように、頭蓋骨の影になって画像の両側(A,C)が見えなくなることがある。このため超音波プローブの送受信口径が限定され、十分な視野を確保することができなくなることがある。
【0007】
また、心臓検査では、図14に示すように、例えばリニア型の超音波プローブ2を胸部にあてて、肋間の間から内部を覗き込むことができる。しかし、新生児の心臓検査の場合、肋骨の間隔が狭く、このため視野内に肋骨が入ってしまい、その影になって、図15に示すように、画像の一部分(領域d)が見えなくなることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、視野拡大を図ることのできる超音波診断装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断装置は、超音波プローブと、前記超音波プローブを介して被検体に超音波を送受信する送受信手段と、コンベックス又はリニア走査方式と、セクタ走査方式との混成走査を行うために前記送受信手段を制御する制御手段と、前記混成走査により得られた受信信号に基づいて1フレームの画像を生成する手段と、操作者の指示に従って前記コンベックス又はリニア走査方式で走査する範囲を設定する機能と、前記コンベックス又はリニア走査方式で走査する範囲の端部付近を中心とした前記セクタ走査の走査角を操作者の指示に従って設定する機能とを有する操作手段とを具備することを特徴としている。
【0010】
(2)本発明は、(1)の装置において、前記複数種類の走査方式各々の走査範囲を個別に設定可能であることを特徴としている。
【0011】
(3)本発明は、超音波プローブを介して被検体に超音波を送受信し、得られた受信信号に基づいて画像を生成する超音波診断装置において、前記超音波プローブの送受信面の垂線方向に超音波を送受信する走査方式と、前記垂線に対して斜交する方向に超音波を送受信する走査方式とを組み合わせて1フレームの画像を生成することを特徴としている。
【0012】
(4)本発明は、超音波送受信面が湾曲している超音波プローブを介して被検体に対して超音波を送受信し、得られた受信信号に基づいて画像を生成する超音波診断装置において、前記超音波送受信面の曲率と送受信口径とに応じた略同心円形状とは異なる形状の走査面を、複数種類の走査方式の混成走査により成形することを特徴としている。
【0013】
(5)本発明は、超音波プローブを介して被検体に超音波を送受信し、得られた受信信号に基づいて画像を生成する超音波診断装置において、前記超音波プローブの超音波送受信面の垂線方向に超音波を送受信する第1走査方式に従って走査面の中央部分を走査し、前記中央部分の両側部分を前記垂線に対して斜交する方向に超音波を送受信する第2走査方式に従って走査することを特徴としている。
【0014】
(6)本発明は、(5)の装置において、前記第2走査方式で走査する両側部分は非対象に設定可能であることを特徴としている。
【0015】
(7)本発明の超音波診断装置は、超音波プローブと、前記超音波プローブを介して被検体に超音波を送受信する送受信手段と、前記送受信により得られた受信信号に基づいて画像を生成する手段と、前記超音波で走査する走査範囲内に複数の超音波走査線を一定の間隔で均等に配列するように前記送受信手段を制御する制御手段とを具備することを特徴としている。
【0016】
(8)本発明の超音波診断装置は、超音波プローブと、前記超音波プローブを介して被検体に超音波を送受信する送受信手段と、コンベックス又はリニア走査方式と、セクタ走査方式との混成走査を行うために前記送受信手段を制御する制御手段と、前記混成走査により得られた受信信号に基づいて1フレームの画像を生成する手段と、操作者の指示に従って前記コンベックス又はリニア走査方式で走査する範囲を設定する機能と、前記コンベックス又はリニア走査方式で走査する範囲の端部付近に前記セクタ走査の中心点を自動的に設定する機能と、前記中心点を中心とした前記セクタ走査の走査角を操作者の指示に従って設定する機能とを有する操作パネルとを具備することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を好ましい実施形態により詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。多チャンネル型の超音波プローブ10は、複数の振動子14を有する。振動子14は、圧電素子11と、圧電素子11の表面に配置された個別電極12と、圧電素子11の裏面に配置された共通電極13とからなる。1つのチャンネルは1つ又は近隣の複数の振動子から構成される。説明の便宜上、1つのチャンネルは1つの振動子から構成されるものとして説明する。なお、超音波プローブ10は、複数の振動子14が凸状(コンベックス)に配列されているコンベックス走査対応、又は複数の振動子14が直線的(リニア)に配列されているリニア走査対応である。
【0018】
超音波プローブ10の振動子14には、パルサ25が個別に接続されている。パルサ25は、パルス発生器21から一定の周期(レート周波数の逆数)で発生され、そして送信遅延回路23でチャンネルごとに遅延されたパルス信号をトリガとして、個別に対応されている振動子14に駆動信号(高周波電圧信号)を印加する。
【0019】
超音波プローブ10で発生した超音波は、被検体内部を伝播し、その途中にある音響インピーダンスの不連続面で反射し、エコーとしてプローブ10に返ってくる。このエコーは、プローブ10の圧電素子14を機械的に振動する。これにより発生した微弱な電気信号は、個別電極12を介してチャンネルごとにプリアンプ31で増幅され、そして受信遅延回路33でチャンネルごとに遅延され、加算される(整相加算処理)。これにより指向性を持った受信信号が発生する。
【0020】
この受信遅延回路33で発生した受信信号は、検波回路41で検波される。個の検波信号は、ディジタルスキャンコンバータ(DSC)51でマッピングされる。これにより組織構造を表している超音波画像データ(Bモード画像データ)が生成される。この画像データは、ディジタルスキャンコンバータ51でビデオ走査方式に従って読み出されて、TVモニタ61に表示される。
【0021】
スキャンコントローラ81は、最終的に1フレームの画像を得るために複数種類の走査方式が空間的及び時間的に混在する混成走査を行うために、送信遅延回路23と受信遅延回路33とを制御する。また、スキャンコントローラ81は、複数種類の走査方式の混成走査によって得られた走査方式の異なる複数の画像データを1フレームに合成するためにディジタルスキャンコンバータ51を制御する。
【0022】
操作パネル71は、操作者がある種類の走査方式にって走査する走査範囲と、他の種類の走査方式によって走査する走査範囲とを任意に設定するために必要な操作スイッチ類やその設定操作を画面上で、操作手順の上で支援するための操作支援機能とを有している。
【0023】
次に、本実施形態の動作について説明する。混成走査としては、コンベックス走査方式とセクタ走査方式との混成走査と、リニア走査方式とセクタ走査方式との混成走査とが多用されると考えられる。従って、この2種類の混成走査について、以下に順番に説明する。
【0024】
まず、コンベックス走査方式とセクタ走査方式との混成走査について説明する。このとき、超音波プローブ10としては、コンベックス走査対応のものが使用される。
走査範囲設定の手順としては、まず、コンベックス走査範囲が設定され、その次にセクタ走査範囲が設定されるのが一般的である。図2(a)には、範囲設定する前のコンベックス走査範囲(最大範囲)を示している。このコンベックス走査範囲は、図2(b)に示すように、最端の位置(超音波走査線)RR RL をそれぞれ指定することにより設定される。なお、このときTVモニタ61の画像上に最端の超音波走査線RR RL を表すラインカーソルが表示されるようになっているので、操作者は画像を観ながら操作パネル71のトラックボール等を操作してラインカーソルを動かして、骨等の影になる部分を避けて、好ましい大きさに走査範囲を分かり易く設定することができる。
【0025】
次に、セクタ走査範囲が設定される。セクタ走査範囲は、図2(c)に示すように、超音波ビームを揺動する中心位置(駆動振動子の中心チャンネル)Pc と、超音波ビームを揺動する範囲(走査角)とにより設定される。さらに、走査角は、超音波プローブ10の送受信面の垂線に対するプラス側の走査角αと、マイナス側の走査角βとを個別に設定できるようになっている。なお、このときTVモニタ61の画像上に走査範囲の最端の超音波走査線を表すラインカーソルが表示されるようになっているので、操作者は画像を観ながら操作パネル71のトラックボール等を操作してラインカーソルを動かして、コンベックス走査で骨等の影になる部分をカバーするように、好ましい位置に且つ好ましい大きさに走査範囲を分かり易く設定することができる。
【0026】
以上のように、操作者は、コンベックス走査範囲の右端RR と、コンベックス走査範囲の左端RL と、セクタ走査の中心位置Pc と、セクタ走査のプラス側の走査角αと、セクタ走査のマイナス側の走査角βとを個別調整できるようになっており、骨等の影になる部分を避けて、コンベックス走査で骨等の影になる部分をカバーするように、つまりコンベックス走査では見えなくなる部分を、セクタ走査で補うように最適にそれぞれの走査範囲を設定することができる。
【0027】
このように設定項目が多いと、その分、自由度が増して様々な状況に柔軟に対処できるようになって好ましいと言えるが、ある特定の状況では、面倒になる、作業性が低下するという反面性もある。従って、ここでは、ある特定の状況で、設定操作を簡易化する簡易設定方式も提供する。
【0028】
この特定の状況とは、例えば、新生児の頭部診断である。従来でも説明した通り、新生児の頭部診断は、新生児の頭蓋骨に開いた大泉門に超音波プローブ10をあてがい、そこから内部を覗き込むように行われるので、コンベックス走査で骨等の影になる部分というのは、その走査範囲の両端の部分である。従って、当該状況のもとでは、コンベックス走査範囲の両端の部分を、セクタ走査に置き換えればよい。
【0029】
図3に示すのは、操作パネル71内の簡易設定用操作パネルの一例である。このパネルには、左右選択キー(LEFT、RIGHT)と、コンベックス走査範囲を調整するためのダイヤルと、セクタ走査角を調整するためのダイヤルとが設けられている。まず、LEFTキーを押して、左側を選択し、コンベックス走査範囲を調整するためのダイヤルを回すと、それに応じて、図4(a)に示すように、画像上に重畳されるラインマーカ、つまりコンベックス走査範囲の左端に対応する走査線RL のラインマーカがスキャンコントローラ81又は操作パネル71内のプログラムコードにより移動するので、それを骨等を避けるように適当な位置で停止する。このとき、セクタ走査の中心位置PC1 は、当該設定したコンベックス走査範囲の左端の位置に、スキャンコントローラ81又は操作パネル71内のプログラムコードにより自動的に設定される。
【0030】
次に、セクタ走査角を調整するためのダイヤルを回すと、それに応じて、図4(b)に示すように、セクタ走査の中心位置PC1 を中心として、ラインカーソルが扇状にスキャンコントローラ81又は操作パネル71内のプログラムコードにより移動するので、それを関心部位をカバーするような適当な位置で停止する。
【0031】
そして、次に、RIGHTキーを押して、右側を選択し、コンベックス走査範囲を調整するためのダイヤルを回すと、それに応じて、図4(c)に示すように、コンベックス走査範囲の右端に対応する走査線RR のラインマーカがスキャンコントローラ81又は操作パネル71内のプログラムコードにより移動するので、それを適当な位置で停止する。このとき、セクタ走査の中心位置PC2 は、当該設定したコンベックス走査範囲の右端の位置に、スキャンコントローラ81又は操作パネル71内のプログラムコードにより自動的に設定される。
【0032】
次に、セクタ走査角を調整するためのダイヤルを回すと、それに応じて、図4(d)に示すように、セクタ走査の中心位置PC2 を中心として、ラインカーソルが扇状にスキャンコントローラ81又は操作パネル71内のプログラムコードにより移動するので、それを関心部位をカバーするような適当な位置で停止する。
【0033】
図5には上述の簡易操作で設定したコンベックスとセクタとの混成走査の様子を模式的に示し、また図6に当該混成走査で得られた領域bのコンベックス画像と領域aとcのセクタ画像との合成画像を示している。この画像合成処理は、スキャンコントローラ81からのコンベックス走査範囲及びセクタ走査範囲に関する情報に従ってディジタルスキャンコンバータ51で行われる。
【0034】
実際の走査手順としては、図7に示すように、領域aを一通りセクタで走査し、続いて領域bをコンベックスで一通り走査し、さらに領域bを一通りセクタで走査することで、1フレーム(1サイクル)分の走査が終了する。このサイクルを次々と繰り返していくものである。但し、走査手順としては、これに限定されず、例えば、領域aを一通りセクタで走査し、続いて領域bを一通りセクタで走査し、そして領域bをコンベックスで一通り走査するようにしてもよい。
【0035】
以上を実際的な状況を想定して具体的に説明すると、超音波プローブ10の先端曲率は20mm、エレメントピッチ(チャンネル間隔)は0.24mm、チャンネル数を96素子とすると、最大視野角は62度となる。また、走査に有効な素子幅は約22mmで、関心部位50mm深さでの視野幅は約80mmである。ここで、被検体(新生児)のウィンドウ(大泉門)の径が22mm以下の場合、画像の端には強反射体(頭蓋骨)によるアーチファクトが表示される。これでは、関心部位の画像が見えないことに加え、画像上のアーチファクトにより被検体への負担を増やしてしまう。頭蓋骨によるアーチファクトを発生させないために左側の端の超音波走査線RR を中心側に移動し、有効口径を画像中心方向に左右非対称に減らし、アーチファクトの無い画像を得る。この時、画像の端の超音波走査線を構成する送受信チャンネルは左右非対称に超音波走査線に対して中心部のみとする。更に頭蓋骨直下の関心部位を見るために有効口径の端を起点にして左右対象に表示に角度を持たせる。この時、有効口径までの範囲は分解能及びサイドローブの観点から素子配列に垂直にリニアスキャンを行い、有効口径から端部は素子配列に対して角度を持たせたセクタスキャンを中心部と端部の境を支点として行う。図5の場合、左に11°,右に15°の走査角(偏向角)を与えることで所望の超音波画像を得ることが可能である。端部画像の表示に要する超音波走査線本数が角度を増す毎に増加し、一秒間に表示する画像の数(フレームレート)が減ってリアルタイム性が失われる場合は、コンベックス走査の為に用いられる走査線本数(走査線密度)を適当に減らしてフレームレートを維持しても良い。
【0036】
このように骨等の干渉を受けてコンベックスでは見えなかった部分をセクタ走査でカバーすることができる。
【0037】
(リニア走査方式とセクタ走査方式との混成走査)
次に、リニア走査方式とセクタ走査方式との混成走査について説明する。このとき、超音波プローブ10としては、チャンネルが直線的に配列されたリニア走査対応のものが使用される。
走査範囲設定の手順としては、コンベックス走査方式とセクタ走査方式との混成走査の場合とほぼ同様であり、図8(a)に示す範囲設定する前のリニア走査範囲(最大範囲)から、所望の範囲に、図8(b)に示すように、最端の位置(超音波走査線)RR RL をそれぞれ指定することにより設定し、そして、図8(c)に示すように、セクタ走査の超音波ビームを揺動する中心位置(駆動振動子の中心チャンネル)Pc と、超音波ビームを揺動する範囲(プラス側の走査角αと、マイナス側の走査角β)とを設定する。
【0038】
以上のように、操作者は、リニア走査範囲の右端RR と、リニア走査範囲の左端RL と、セクタ走査の中心位置Pc と、セクタ走査のプラス側の走査角αと、セクタ走査のマイナス側の走査角βとを個別調整できるようになっており、骨等の影になる部分を避けて、リニア走査で骨等の影になる部分をカバーするように、つまりリニア走査では見えなくなる部分を、セクタ走査で補うように最適にそれぞれの走査範囲を設定することができる。
【0039】
図9には、リニア走査方式とセクタ走査方式との混成走査の具体例について示している。図9に示すように、肋骨を避けて、リニア走査を2つの領域f1,f2に設定し、その肋骨の影になる部分をカバーするように、セクタ走査範囲eを設定することができる。そして、スキャンコンバータ51においてスキャンコントローラ81からのリニア走査範囲及びセクタ走査範囲に関する情報に従ってリニア走査を行う2つの領域f1,f2の間の部分には、セクタ走査で得た画像をあてはめることにより、図10に示すように、影になる部分のない、好適な画像を生成することができる。
【0040】
実際の走査手順としては、図11に示すように、領域f1,f2を一通りリニアで走査し、続いて領域eをセクタで一通り走査することで、1フレーム(1サイクル)分の走査が終了する。このサイクルを次々と繰り返していくものである。但し、走査手順としては、これに限定されず、例えば、領域f1を一通りリニアで走査し、続いて領域eを一通りセクタで走査し、そして領域f2をリニアで一通り走査するようにしてもよい。
【0041】
以上を実際的な状況(新生児の心臓診断)を想定して具体的に説明すると、リニア走査対応の超音波プローブ10のエレメントピッチ0.2mm、チャンネル数192とすると、表示範囲は約38mmとなる。ここで、新生児及び小児では肋間約20mm程度であり、肋骨の直下にはアーチファクトがあり画像を得ることは困難となる。アーチファクトの出ている肋骨のところから左右に画像(領域f1,f2)を分割し、アーチファクトの無い2つの分割された画像を得る。この時、画像の端の超音波走査線を構成する送受信チャンネルは左右非対称に超音波走査線に対して側面側のみとする。更に肋骨直下の画像を得る為に肋骨を避ける様に例えば右側の画像の端を支点としてセクタ走査を行う。左右2つの画像を組み合わせることにより、所望の超音波画像を得ることが可能である。ここで、リニア走査とセクタ走査が重なった部分ではリニア走査により得られた画像を優先的に表示する。
【0042】
以上のように、本実施形態によると、視野拡大を図ることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々変形して実施可能である。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、複数種類の走査方式で混成走査を行うことができるため、ある種類の走査方式で確保した視野に他の種類の走査方式で確保した視野を加えたり、またある種類の走査方式で狭窄された視野を他の種類の走査方式で確保した視野で補償させる等により、全体の視野を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図。
【図2】本実施形態において、コンベックス走査とセクタ走査との混成走査に関わる設定項目を示す図であって、(a)は元のコンベックス走査面を示し、(b)はコンベックス走査範囲を示し、(c)はセクタ走査の中心点と走査角とを示す図。
【図3】本実施形態において、簡易設定用操作パネルの一例を示す図。
【図4】本実施形態において、簡易設定手順を示す図であって、(a)はコンベックス走査範囲の左端走査線の設定を示し、(b)はセクタ走査の左側走査角を示し、(c)はコンベックス走査範囲の右端走査線の設定を示し、(d)はセクタ走査の右側走査角を示す図。
【図5】本実施形態において、コンベックス走査とセクタ走査との混成走査の簡易設定に関する適用例を示す図。
【図6】図5の適用例に対応する表示画像を示す図。
【図7】図5の適用例に対応する走査動作を示す図。
【図8】本実施形態において、リニア走査とセクタ走査との混成走査に関わる設定項目を示す図であって、(a)は元のリニア走査面を示し、(b)はリニア走査範囲を示し、(c)はセクタ走査の中心点と走査角とを示す図。
【図9】本実施形態において、リニア走査とセクタ走査との混成走査の適用例を示す図。
【図10】図9の適用例に対応する表示画面を示す図。
【図11】図9の適用例に対応する走査動作を示す図。
【図12】従来のコンベックス走査の問題点を示す図。
【図13】図12に対応する表示画面を示す図。
【図14】従来のリニア走査の問題点を示す図。
【図15】図14に対応する表示画面を示す図。
【符号の説明】
10…超音波プローブ、
11…圧電素子、
12…個別電極、
13…共通電極、
14…振動子、
21…パルス発生器、
23…送信遅延回路、
25…パルサ、
31…プリアンプ、
33…受信遅延回路、
41…検波回路、
51…ディジタルスキャンコンバータ(DSC)、
61…TVモニタ、
71…操作パネル、
81…スキャンコントローラ。
Claims (3)
- 超音波プローブと、
前記超音波プローブを介して被検体に超音波を送受信する送受信手段と、
コンベックス又はリニア走査方式と、セクタ走査方式との混成走査を行うために前記送受信手段を制御する制御手段と、
前記混成走査により得られた受信信号に基づいて1フレームの画像を生成する手段と、
操作者の指示に従って前記コンベックス又はリニア走査方式で走査する範囲を設定する機能と、前記コンベックス又はリニア走査方式で走査する範囲の端部付近を中心とした前記セクタ走査の走査角を操作者の指示に従って設定する機能とを有する操作手段とを具備することを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波プローブと、
前記超音波プローブを介して被検体に超音波を送受信する送受信手段と、
分離した2つのリニア走査範囲をリニア走査方式で走査し、前記分離した2つのリニア走査範囲の間のセクタ走査範囲をセクタ走査方式で走査するために前記送受信手段を制御する制御手段と、
前記分離した2つのリニア走査範囲に対応する2つの画像に、その間のセクタ走査範囲の画像を合成して合成画像を生成する手段とを具備することを特徴とする超音波診断装置。 - 前記リニア走査範囲各々の右端位置と左端位置と中心位置とを、前記セクタ走査範囲のプラス側の走査角とマイナス側の走査角とを操作者の指示に従って個別に設定するための設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
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