JPS5813485Y2 - カセットテ−プレコ−ダにおけるカセットホルダ等の開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカセットテープレコーダにおけるカセットホ
ルダ等の開閉装置に関するものである。

カセットテープレコーダにおいて、カセットを収容する
カセットホルダが開閉自在に構成され、該カセットホル
ダを閉じると内部に収容されたカセットがプレイ可能に
装填され、一方イジエクトボタンを押すと前記カセット
ホルダが開いて前記カセットが取出せるように構成され
たものが知られている。

しかしながら、この種の従来の開閉装置は、イジェクト
ボタンを押すとカセットホルダがスプリングの力によっ
て開放され、また、カセットホルダをスプリングの力に
抗して押して閉塞する構成であるから、スプリングの弾
性力の作用によりカセットホルダの開閉動作が急激的で
衝撃を伴い、カセットホルダ開放時には衝撃者が生じ、
閉塞時にはイジェクトボタンの操作に大きな力を要して
良好な操作感覚が得られない等の難点がある。

しかして、この難点を解消するにはカセットホルダを開
放するスプリングの弾撥力な弱くすることが考えられる
が、このように構成した場合にはカセットホルダに充分
な開放力を与えられない等の問題が生じる。

この考案は上記の事情に鑑み、カセットテープレコーダ
におけるカセットホルダ等の被開閉体の開放動作をスム
ーズに行うべく、被開閉体開放用のスプリングの弾撥力
な弱くした場合にも被開閉体を良好に開放し得るように
したもので、イジェクトレバーに連動するリンクあるい
はアーム等の部材と、カセットホルダ等の被開閉体を開
閉自在に支持するレバーあるいは該レバーに連動する部
材との間に前記被開閉体に対して常時開放力を付与する
スプリングを張設するとともに、前記イジェクトレバー
に連動するリンクあるいはアーム等の部材に、前記被開
閉体が閉塞位置近傍にある時のみこの被開閉体を開閉自
在に支持する前記レバーあるいは該レバーに連動する部
材に当接してこれを前記被開閉体が開放される方向に押
動する弾性体を配設し、この弾性体により前記被開閉体
に対して初期開放力を付与するようにしたことを特徴と
するものである。

以下、この考案の実施例について図面を参照しつつ説明
する。

図中１はイジェクトレバーで、操件部１ａの下部に略く
字状の作用部１ｂが連設され、操作部１ａの下端部が固
定ビン２に回動自在に取付けられている。

固定ピン２は装置内に設けられた取付板３に植設された
もので、後述する他ノ固定ヒンも同様に取付板３に植設
されている。

イジェクトレバー１に釦ける作用部１ｂの屈曲部には、
リンク４の下端部がピン５を介して回動自在に取付けら
れて釦り、該リンク４の上端部は、基端が固定ピン６に
回動自在に取付けられたアームＩの先端部外側にピン８
を介して回動自在に取付けられている。

アーム７にはその先端部内側に後述するスライダ９の下
側面９ａＫ転動自在で、かつ下側面９ａに形成された係
合部１０に保合自在なローラ１１が取付けられ、基端部
上部に同スライダ９の下側縁に設けられた突縁部１２後
端に当接してこれを押動自在とする抑圧部材１３（弾性
体）が取付けられている。

ローラ１１はアームＩの先端部内側に前記ピン８と同軸
的に設けられたピン１４に回転自在に取付けられ、抑圧
部材１３はその基部１３ａが断面コ字状に形成されたア
ーム７基端部の上部７ａにネジ１５によって固定されて
いる。

この場合、押圧部材１３は基部１３ａと作用部１３ｂと
の間に湾曲部１３ｃを有する板バネであって、作用部１
３ｂがスライダ９の突縁部１２後端に対して弾性的に当
接するように形成されている。

また、かかる抑圧部材１３は、スライダ９の突縁部１２
に直接的に作用させるのに代えて、スライダ９に植設し
た例えばピンに作用させるべき構造としてもよい。

スライダ９は、その長手方向に形成され長孔１６を介し
て固定ピン１７に摺動自在に嵌合され、先端部が被開閉
体となるカセットホルダ１８を保持する第１の保持レバ
ー１９の上部所定部位にピン２０を介して回動自在に取
付けられている。

第１の保持レバー１９はくの字状に形成されており、そ
の屈曲部が固定ピン２１に回動自在に取付けられ、先端
部に植設されたピン２２がカセットホルダ１８ｏｆｆｌ
ｌＪｍ上部に形成された案内溝２３内に摺動自在に嵌合
されている。

捷た、第１の保持レバー１９にはその上部所定部位にピ
ン２４が植設されており、このピン２４がカセットホル
ダ１８を保持する第２の保持レバー２５に形成された長
孔２６内に摺動自在に嵌合されている。

第２の保持レバー２５は、その上端部が固定ピン２７に
回動自在に取付けられ、下端部がピン２８を介してカセ
ットホルダ１８の下端部に回動自在に取付けられている
。

しかして、前記アームＩの先端部と第１の保持レバー１
９の下端部との間には紐体２９を介してカセットホルダ
１８に対し常時開放力を付与するコイルスプリング３０
が張設されている。

すなわち、アーム７の先端部に紐体２９の一端がネジ３
１によって取り付は位置変更可能に止着され、この紐体
２９の中央部がスライダ９の上方に配設されたプーリ３
２に巻き掛けられ、紐体２９の他端と第１の保持レバー
１９の下端部に植設されたピン３３との間にコイルスプ
リング３０が張設されている。

なお、プーリ３２は固定ピン３４の先端部に回転自在に
支承されている。

かくして、アームＩはコイルスプリング３０によって固
定ピン６を中心として常時反時計方向へ附勢されており
、第１の保持レバー１９は同スプリング３０によって固
定ピン２１を中心として常時時計方向へ附勢されている
。

また、前記固定ピン３４０基端部にはギヤ保持レバー３
５が回動自在に取付けられて卦り、この保持レバーの先
端部にはスライダ９の上側面に形成されたラック３６と
噛合する第１のギヤ３７と、第１のギヤ３７に噛合する
第２のギヤ３８が取付けられている。

保持レバー３５はスプリング３９によって第１のギヤ３
７が常時ラック３６に圧接して噛合するように時計方向
へ附勢されている。

スプリング３９は保持レバー３５の軸受部３５ａを巻回
して取付けられ、一端が取付板３に形成された孔４０に
掛止位置変更可能に掛止され、他端が保持レバー３５の
後端に形成された突出部４１に掛止されている。

第１のギヤ３Ｔは保持レバー３５の軸受部３５ｂに支承
された軸４２に固着され、第２のギヤ３８は軸受部３５
ｃに支承された軸４３に支承されており、軸受部３５ｂ
、３５ｃと軸４２．４３との間には粘性の犬なるグリ
ース等の粘性体が介在されている。

しかして、スライダ９を移動したときにギヤ３７．３８
および軸４２．４３が回転し、スライダ９が滑らかに移
動するように構成されている。

なお、図中４４はカセットホルダ１８内に収容されたカ
セット、４５は装置内適宜部所に設けられた掛止爪であ
り、カセットホルダ１８と閉じたときに該カセットホル
ダ１８のカセット４４上部に保合してこれを固定するも
のである。

次に以上のように構成された実施例の動作について説明
する。

第１図はカセットホルダ１８を開放した状態を示し、こ
の状態からカセットホルダ１８内にカセット４４を収容
し該カセット４４の装填を行う場合には、１ず、カセッ
トホルダ１６を矢印Ａ方向に押すと、第１の保持レバー
１９がスプリング３０の力に抗して反時計方向に回動し
、これに伴って第１の保持レバー１９のビン２４が長孔
２６内を摺動して第２の保持レバー２５を時計方向に回
動させ、同時に保持レバー１９のピン２０に取付けられ
たスライダ９が長孔１６内の固定ビン１７に案内されて
後方へ移動する。

スライダ９の後方移動に伴ってアームＩに取付けられた
ローラ１１がスライダ９の下側面９ａを転動し、カセッ
トホルダ１８が完全に閉じられた位置で係合部１０に係
合する。

その一方スライダ９の突縁部１２の後端はアーム７の基
端部に取付けられた抑圧部材１３０作用部１３ｂに圧接
する。

なお、カセットホルダ１８内のカセット４４は掛止爪４
５に係合し固定される。

このようにしてカセットホルダ１８は第２図に示された
ように閉じられ、カセット４４が装填される。

寸た、第２図に示された状態からカセットホルダ１８を
開放する場合には、図示しないイジェクトボタンを押し
て該イジェクトボタンに連動するイジェクトレバー１を
反時計方向に回動すると、リンク４が下降されると共に
アームＩがコイルスプリング３０の力に抗して時計方向
に回動される。

このとき抑圧部材１３０作用部１３ｂはスライダ９の突
縁部１２後端に係合しているので時計方向への回動を阻
止され、アームＩに対して相対的に反時計方向に屈曲さ
れ、ローラ１１がスライダ９の保合部１０より離脱する
までの間突縁部１２への押圧力が蓄積される。

そして、さらにアーム７が回動されローラ１１がスライ
ダ９の係合部１０からはずれると、スライダ９は突縁部
１２の後端を抑圧部材１３０作用部１３ｂに押圧されて
前方へ強く押し出される。

すなわち、抑圧部材１３が、カセットホルダ１８が閉塞
位置近傍にあるときにスライダ９を前方へ押し出すので
ある。

スライダ９の前方移動に伴って第１の保持レバー１９に
は時計方向への初期回動力が与えられ、これによってカ
セットホルダ１８に初期開放力が与えられてこれが前方
へ移動してカセット４４と掛止爪４５との係合が解かれ
る。

一方策１の保持レバー１９はコイルスプリング１０によ
って時計方向へ回動させられ、これによって前述した逆
の過程を経てカセットホルダ１８が開放させられる。

なお、上記の実施例では押圧部材１３に板バネを用いて
いるが、これに限定されることなく、例えばゴム等の弾
性体により構成してもよい。

また、被開閉体もカセットホルダ１８に限られることな
く各種蓋体等であってもよい。

以上の説明から明らかなように、この考案によれば、カ
セットホルダ等被開閉体の開放動作に訃いて被開閉体開
放用のスプリングとは別の弾性体により初期開放力を附
与するようにしたので、被開閉体開放用のスプリングの
弾撥力を弱く構成することができ、したがって被開閉体
開放時に衝撃音等を起生ずることなく、開放動作を確実
かつ良好になし得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による開閉装置のカセットホルダ開放
状態に釦ける側面図、第２図は同装置のカセットホルダ
閉塞状態における側面図、第３図は同装置に卦ける一部
省略した一部切截平面図、第４図は同装置における一部
省略した一部切截平面図、第５図は同装置における押圧
部材の取付状態を示す斜視図である。 １・・・・・・イジェクトレバー ４・・・・・・リン
ク、７・・・・・・アーム、９・・・・・・スライダ、
１３・・・・・・弾性体（抑圧部材）、１８・・・・・
・被開閉体（カセットホルダ）、１９・・・・・・第１
の保持レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. イジェクトレバーに連動するリンクあるいはアーム等の
   部材と、カセットホルダ等の被開閉体を開閉自在に支持
   するレバーあるいは該レバーに連動する部材との間に前
   記被開閉体に対して常時開放力を付与するスプリングを
   張設するとともに、前記イジェクトレバーに連動するリ
   ンクあるいはアーム等の部材に、前記被開閉体が閉塞位
   置近傍にある時のみこの被開閉体を開閉自在に支持する
   前記レバーあるいは該レバーに連動する部材に当接して
   これを前記被開閉体が開放される方向に押動する弾性体
   を配設し、この弾性体により前記被開閉体に対して初期
   開放力を付与するようにしたことを特徴とするカセット
   テープレコーダにおけるカセットホルダ等の開閉装置。