JPS58131007A - 集成単板の製法

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(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

【発明の詳細な説明】［目的〕この発明は天然の松、杉などの針葉樹にみられるような
鮮明な夏材部を集成化粧単板で表現する方法を提供する
ことを目的とする。

［背景技術］集成化粧単板は、原料単板を、接着剤を介在させつつ積
層し、凹凸面を有する型版に挾んで圧締し、フリッチと
なし、これをスライスして製造する。

集成化粧単板の製造においては天然木材の木目を任意に
表現しなければならず、たとえば、松、杉などの針葉樹
の木目を忠実に表現することが要求される、しかし、こ
れらの針葉樹木の木目は鮮明な夏材部を有するため特別
の工夫を要していた。

たとえば、従来上記の目的を達成するために考えられて
いた方法は以下のようであった。

１）春材色に染色した単板を、夏材部の色に着色した接
着剤を介在させて集成し、フリッチを得る方法。

２）春材色に染色した単板に、夏材色の捺染インクを塗
布した後、集成しフリッチ化する方法。

しかしながら、上記のような方法では、夏材色が単板中
にビヒクルと共に浸透し、鮮明な夏材色が表現できなく
なる上、特に２）の方法では捺染インクと、単板との密
着性が十分でない場合も多く、スライス時の接着不良の
原因ともなっていた。

この発明は以上のような実情に鑑みてなされたものであ
る。

［発明の開示］この発明は捺染により夏材部を表現する方法に関するも
のであり、染色単板の表面に着色剤をそのままで塗布（
添付）し、つぎにこの単板にマイクロ波（高周波）を照
射して加熱し、単板の表面を染色し、つぎにこの単板を
集成し、フリッチ化することを特徴とするものである。

このようにすることにより染料、捺染インクはマイクロ
波により単板の表面のみを染色し、単板の表面と内部の
間の色差が際立った単板が製造できるのである。また、
これらの工程では乾燥も同時に行われるので乾燥工程が
簡略化されるのである。

ここで、着色剤とは染料、染料液、捺染インクなど単板
を染色することの出来るものであればよい。

また、単板の含水率は任意である。以下、実施例に基づ
き説明する。

実施例１以下の手順で集成化粧単板を製造した。

■）アガチスの脱色単板（１ｍｍ厚）を市販の染料で、
松の春材色に染色した。

２）前記１）の染料配合と同一の染料を、１）の染色単
板の表面と裏面に塗布した。塗布量番ま２〜５ｇ／ｄで
あった。

３）マイクロ波を３分間照射し加熱した。ここで含水率
は４５％になった。

４）前記３）の単板を複数枚接着剤を介在させて集成し
、フリッチ化した。

５）そのフリッチをスライスした。

以上により得られたスライス単板より染料番よ単板の表
面のみに染色効果を現し、それにより松調の夏材部が表
現できた。

実施例２以下の手順で集成化粧単板を製造した。

１）アガチスの脱色単板（１ｍｍ厚）を市販の染料で、
杉の春材色に染色した。

２）前記１）の染料配合と同一の染料を、１）の染色単
板の表面に塗布した。塗布量は２〜５ｇ／♂であった。

３）マイクロ波を単板の含水率が４５％になるまで照射
した。

４）前記３）の単板の捺染面の上に予め夏材色塗膜合有
する離型シートを接着剤を介在させて重ね、プレスして
夏材色塗膜を前記単板に転写した。そしてつぎにこれを
複数枚接着剤を介在させて集成し、フリッチ化した。

５）そのフリッチをスライスした。

以上により得られたスライス単板は夏材部が捺染層と転
写層の２色感を有し、また非常に鮮明な夏材部も有し、
天然の杉に酷似した単板が得られた。

実施例３以下の手順で集成化粧単板を製造した。

Ｉ）アガチスの脱色単板（１ｍｍ厚）を市販の染料で、
檜の春材色に染色した。

２）前記ｌ）の染料配合と同一の染料を、■）の染色単
板の表面に塗布した。塗布量は２〜５　ｇ　／　ｒｄで
あった。

３）マイクロ波を単板の含水率が４５％になるまで照射
し加熱した。

５）そのフリッチをスライスした。

以上により得られたスライス単板は檜独特の淡い夏材部
を有することが確認できた。

［効果］以上に説明したように、この発明は単板を染色するに際
し、単板面に着色剤を塗布した後、マイクロ波を照射し
、つぎにこれを集成し圧締することを特徴とし、これに
より単板の表面と内部に大きな色差の生じる捺染法が完
成され、集成化粧単板の木目表現の重要な技法が確立で
きた。

特許出願人松下電工株式会社代理人竹元敏九（ほか２名）

【特許請求の範囲】