JPS5812873Y2

JPS5812873Y2 - 自動刺繍ミシンの刺繍枠駆動装置

Info

Publication number: JPS5812873Y2
Application number: JP5444779U
Authority: JP
Inventors: 河合種市; 三宅道; 西田宏二; 浜島茂充
Original assignee: アイシン精機株式会社
Priority date: 1979-04-23
Filing date: 1979-04-23
Publication date: 1983-03-11
Also published as: JPS55155898U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は自動刺繍□シンの刺繍枠駆動装置、特に二個の
サーボモータより紐とローラの組合せから成る伝達手段
を介して刺繍枠を駆動する技術手段の改良に関するもの
である。

刺繍枠の支持機構を複数のサーボモータにより自動制御
する自動刺繍ミシンに於て、サーボモータの回転量を刺
繍枠の支持体に伝達する伝動機構は、２迄にも各種知ら
れているが、その多くはラックとピニオンとかその他の
ギアメツシュ機構ヲ用いており、その為に耳障りな運転
音を生じ、亦時としてバツクラックによって制御精度に
不満足を残すことがあり、依で此の課題を改良する技術
として、本出願人は先般、実願昭５８−１６８７７０号
の明細書にて、紐とローラの組合せを介して刺繍枠を駆
動する技術手段を開示した。

本考案は本出願人による上記先願技術を更に改良して、
ミシンにより良く組合せ装置できる実際的な使い易い技
術手段の例を提供することを目的とするものである。

即ち、上記先願技術では、枠駆動機構の主要部が、やや
長大に形成されたミシンベッド部分の内部に構成され、
刺繍枠を棒持する腕状部材が、ベッド部よりミシン背側
に一旦突出して、そして反転して手前に手を伸ばした形
のものであり、従って之を装着したミシンでは、刺繍枠
のみを取外しても、其の支持腕機構が通常の布送りの先
側に残ることとなり、この１１本縫ミシンとして使用す
るには、使用の容易さの面でやや不適当であった。

之に対し本考案の刺繍枠支持手段では、□シンベラド面
に平行に設けたＸ軸方向の二条のスリットに沿い、平行
に摺動する之と直交方向姿勢のＹ軸ガイドロンド上に、
該ロッドに沿って摺動するトラベラに依り、刺繍枠を支
持して、刺繍を行わないときは、該Ｙ軸ガイドロッドを
スリットの一端に寄せて刺繍枠を取外すことにより、一
般の縫製を容易になし得るようにしたことを特徴とする
ものである。

以下、図に就で実施例を説明すると、通例の本縫機能を
持つミシン１のコンソール部１ａの内部には、後述する
二つのサーボモータを制御して、ベッド１ｂの上側で平
面図形を構成する二つの直交座標成分の各運動を刺繍枠
６に与えるＷ、例えばマイクロコンピュータ方式の制御
回路（図示せず）が収容されている。

ベッド１ｂの上面には左右方向に伸び前後平行に並び一
対のスリット３４が設けられている。

此のスリット３，４に沿って、ベッド１ｂの上側で、両
スリット間を直角にブリッジする姿勢を保ってＹ軸ガイ
ド５を左右に摺動させ、且つ此のロッド５に沿って、刺
繍枠６を担持したトラベラ７を摺動させる枠駆動手段が
ベッド１ｂの内部に装着されている。

即ち前スリット３の下側には、その左右両端に相当の個
所にて、第２図に示すように、左右の前ブラケット１０
．１１がベッド１ｂ内に適宜固定されており該前ブラケ
ツＮＯ，１１によって両端を各支承されたＸ軸ガイドロ
ッド１２上を摺動するフロントキャリヤ８の上部に、Ｙ
軸ガイドロッド５の前端が支着されている。

またＹ軸ガイドロッド５の後端には、リヤキャリヤ９が
支着されている。

リヤキャリヤ９は、その下部が後スリット４の下側にて
ベッド１ｂ内に適宜固定された左右の後ブラケット１３
，１４間を、フロントキャリヤ８と平行に動く。

筐た詳細は図示しｂや族リヤキャリヤ９には、ミシンベ
ッド内を円滑に移動するために、その下部に適宜に小車
輪を、そしてベッド内部にレールを設けるのがよい。

前後のキャリヤ８，９の運動が平行であること、つ１す
Ｘ軸ガイドロッド１２に対してＹ軸ガイドロッド５を傾
かない直交姿勢の１１運動させるために、其の両端が前
後のキャリヤ８，９に各支着され、そして右前ブラケッ
ト１１と左後ブラケット１３とに夫々枢支されたアイド
ラロール１５，１６を介して、２字形に案内張架された
前後連結索１７の手段を具えている。

前後左右の四つのブラケツＮＯ，１１。１３．１４によ
って囲１れるスペース内のベッド１ｂ内部で、適宜に固
定した二つのモータブラケット１８．１９の各々に、Ｘ
軸サーボモータ２０とＹ軸サーボモータ２１とが夫夫支
承されており、該ＸＹの二つの駆動源の各各から各駆動
索の手段を介して、前後のキャリヤ８，９にはスリット
３．４と平行にＸ軸方向の、そしてトラベラ７にはその
Ｙ軸ガイドロッド５に沿うＹ方向の各運動が伝達される
。

先ずＸ軸方向の運動伝達機構から説明すると、Ｘ軸１駆
動索２２は、その中間部でＸ軸サーボモータ２０の出力
軸上のＸ軸キャプスタンロール２０ａに巻付けられて釦
り、該キャプスタンの回転により何れかの側へたぐられ
る。

Ｘ馳駆動索２２が２様にたぐられるとき、例えばその移
動方向がキャプスタン付近で手前側へ向うときは、リヤ
キャリヤ９を右後ブラケット１４に近づけるように作用
し、逆に図示の後方にたぐるときは、フロントキャリヤ
８を左前ブラケット１０に近付けるように、夫々の場合
の動力伝達が行われ、そして上述のように、前後のキャ
リヤ８，９の前後連結索１７によって同体の運動をなす
ように連係されているから、Ｘ軸サーボモータ２０の駆
動によって、Ｙ軸ガイドロッド５はスリット３，４と直
交姿勢を保って左右に摺動する。

Ｘ軸、駆動索２２をたぐることによる前後のキャリヤ８
，９を、上記した各対応のブラケット側に引寄せる伝導
機構は、図示より容易に理解されるであろうが、夫夫定
滑車と動滑車とを各−測具える滑車仕掛を横倒にして、
両滑車仕掛の作用方向を互に逆に、両入力端をキャプス
タン部分で連結したものと云えよう。

即ち右後ブラケット１４と左前ブラケット１０とには、
定滑車に相当する固定アイドラロール２３．２４が各枢
支され、そして前後のキャリヤ８，９の各々には、動滑
車相当の移動アイドラロール２５，２６が夫々枢支され
ている。

またＸ馳駆動索２２の両端２２ａ、２２ｂは、右後ブラ
ケット１４と左前ブラケット１０とに各支着されており
、そして固定アイドラロール２３．２４からの駆動索牽
引の方向をＸ軸キャプスタンロール２０に導くために、
左前ブラケット１０に枢支したガイドロール２７とミシ
ンベッド１ｂ内に図示しない手段により枢支した今一つ
のガイドロール２８とを具えている。

次にＹ馳駆動索２９の張設メカニズムを説明すると、定
滑車と動滑車の各−個宛から成る二組の滑車仕掛を横倒
にして双方の動滑車を以て互に引き合うようにトラベラ
７に支着した伝動手段は、基本的にはＸ馳駆動索２２の
上記した張架方式と同じであるが、異るところとしては
、Ｙ軸成分のものが、単にＹ軸ガイドロッド５を左右に
平行移動させればよいのに対して、Ｙ軸成分のトラベラ
７の運動は、左右動するＹ軸ガイドロンド５上で前後摺
動せねばならないから、トラベラ７の前後動並にその位
置に無関係に前後のキャリヤ８，９の左右方向への同体
摺動を得させる構成となっている。

即ち、Ｙ軸サーボモータ２１の出力軸上のＹ軸キャプス
タンロール２１ａに巻付けられ、それによって倒れかの
側にたぐる牽引動作を受けるＹ軸、駆動索２９を導くた
めの定滑車に相当するーものは、右前ブラケット１１に
枢支した固定アイドラロール３０と右後ブラケト１４に
枢着した同じぐ３１とであり、そしてトラベラ７の上側
に、双方の動滑車に相当の移動アイドラロール３２゜３
３が枢着されている。

またＹ馳駆動索２９の両索端２９ａ、２９ｂは、左前
ブラケット１０と左後ブラケット１３とに各支着されて
おり、此のＹ軸成分の動索張架経路中に於て、トラベラ
７の前後方向摺動を生ずることなくＹ軸ガイドロッド５
の左右摺動を許し、そして又、該動索を何れかの側にた
ぐるとき、トラベラ７を前後方向に移動さすように、前
後のキャリヤ８，９の各々には、そのＸ軸方向と平行の
動索部分より夫々直角方向にトラベラ７を吊るような形
に、架設経路を導く各各四個のガイドロール３４（ａ−
ｄ）及び３５（ａ−ｄ）を具えている。

但し、２様に前後の夫々に直角の曲げ案内の為に必要な
各二個でなく、各四個ものガイドロールを要するのは、
動索がスリット３，４を各貫通する立上り部分を要する
からである。

二つのサーボモータ２０．２１の各々には、本実施例で
は第４図図示のように、出力軸上に其の回転量をＡ／Ｄ
変換するディスク２０ｂ、２１ｂが夫々支着されており
、各モータブラケット１８゜１９に固定したピックアッ
プ２０ｃ、２１ｃにより各回転量を検出して、図示しな
い其の制御回路へのフィードバック信号を与える。

以上の構成で、今一度その作動について渣とめて記すと
、詳細は図示及び説明を略したその支着方法により、ト
ラベラ７に対して第１図の如く刺繍枠６を支着して支持
させ、刺繍枠６には、その使Ｍ＜際して図示しない加工
布を常法の如く装着する。

コンソール１ａを操作して図示しない内部の制御回路を
作動させ、詳細説明は省くが、例えばテープを用いたメ
モリもしくはＬＳＩ素子のメモリによる制御データを、
ミシン針棒２の昇降運動と同期して読出し処理して、プ
ログラムされた刺繍枠制御データに従うミシンの一針毎
の枠制御量を、Ｘ軸（左右方向）及びＹ軸（前後方向）
の直交座標成分の夫々の制御出力として、各対応のサー
ボモータ２０．２１に与える。

それによるＸ軸サーボモータ２０の回転は、Ｘ軸キャプ
スタンロール２０ａを介してＸ馳駆動索２２をたぐる動
きに伝えられ、そのたぐる方向により、フロントキャリ
ヤ８の移動アイドラロール２５を左方に牽引するか、又
はリヤキャリヤ９のそれを右方に牽引する作用を生ずる
。

そして此の何れの向きの作用の場合にも、前後の両キャ
リヤ８，９は前後連結量１７による両者同体の運動連係
により、ベッド１ｂ上でＹ軸ガイドロッド５をその前後
方向姿勢を傾けることなく左右方向に平行移動、つ寸り
トラベラ７に棒持させた刺繍枠６にＸ軸成分の運動を与
える。

Ｙ軸サーボモータ２１の回転は同様にＹ馳駆動索２９を
たぐる動きを生じ、前述の如くして、そのたぐる方向に
応じＹ軸ガイドロンド５上で、トラベラ７をフロントキ
ャリヤ８に近付けるか、又はリヤキャリヤ９の側に牽引
するかの摺動作用を生じ、それにより刺繍枠６にＹ軸成
分の運動を与える。

このＸＹの両座標成分の動きは、例えばＸ馳駆動索２２
の動きによりＹ軸ガイドロッド５が動くとき、トラベラ
７の上で移動アイドラロール３２．３３が回転するが、
Ｙ馳駆動索２９がたぐられなければ、それだけではトラ
ベラ７のＹ軸方向摺動が生ぜず、従って両座標威分の動
きは互に相手に拘束されない。

その結果刺繍枠６は、両成分の動きの合成である平面図
形の軌跡の運動を与えられる。

そして此のミシン１の一針毎に、その針が加工布から抜
けている半周期の間に、プログラムされた各針目対応の
制御データに従うモータ回転制御をＸＹの両サーボモー
タ２０゜２１に与えることによって刺繍縫いが進められ
る。

以上の説明の如く本案の刺繍枠駆動装置は、ミシンのベ
ッド面に設けた前後二条の平行なスリットに沿って、之
と直交するガイドロッドを左右に平行移動さすことによ
ってＸ軸座標成分の動きを、そしてこのガイドロッドに
沿って、此の上に載るトラベラを前後摺動さすことによ
ってＹ軸座標成分の動きを得て、トラベラに支承さす刺
繍枠に両座標成分の合成である平面図形の運動を伝える
ものであり、此の駆動機構中、ガイドロッドは左右方向
の摺動に際して、傾くことなく前後同体の円滑な動きを
なし、そして刺繍縫の目的に用いないときは、此のガイ
ドロッドをスロットの右端に寄せて休止し、トラベラか
ら刺繍枠を取外すことによって、針棒周辺のミシンベッ
ド面上及び通常の本縫の布送りの先方側には、一般の縫
製作業の妨げとなるものを残すことがないので至便であ
る。

そして２様にトラベラにＸＹ両酸成分動きを伝達する両
側動索の張設並びにその駆動メカニズムの全部が、ミシ
ンベッド内にビルトインされた形態はスマートであり、
且つ運転中に動作機構の部分が人体や他物に触れる恐れ
が少い利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を実施したミシンの斜視図、第２図は
本案装置の斜視図で、第３図はその駆動経路を図解した
ＸＹ両座標戊分の動索張設機構の透視図であり、第４図
はその一要部を別の側から見た斜視図である。１・・・ミシン、１ａ・・・コンソール部、１ｂ・・・
ベッド、２・・・針棒、３・・・前スリット、４・・・
後スリット、５・・・Ｙ軸ガイドロッド、６・・・刺繍
枠、７・・・トラベラ、８・・・フロンへキャリヤ、９
・・・リヤキャリヤ、１０・・・左前ブラケット、１１
・・・右前ブラケット、１２・・・Ｘ軸ガイドロッド、
１３・・・左後ブラケット、１４・・・右後ブラケット
、１５．１６・・・アイドラロール、１７・・・前後連
結索、１Ｂ、１９モータブラケツト、２０・・・Ｘ軸サ
ーボモータ、２１・・・Ｙ軸サーボモータ、２２・・・
Ｘ軸部動索、２３，２４・・・（Ｘ軸周の）固定アイド
ラロール、２５，２６・・・（Ｘ軸周の）移動アイドラ
ロール、２７．２８・・・（Ｘ軸周の）ガイドローへ２
９・・・Ｙ馳駆動索、３０゜３１・・・（Ｙ軸用の）固
定アイドラロール、３２゜３３・・・（Ｙ軸用の）移動
アイドラロール、３４（ａ−ｄ）、３５（ａ−ｄ）”
・ＣＹＹ軸用）ガイドロール。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ミシンの針の昇降と同期として其の一針毎に与えられる
制御信号に応じて作動する二個のサーボモータにより、
刺繍枠の支持機構を駆動して、該刺繍枠に平面図形の軌
跡をたどる制御動作を与える自動刺繍ミシンに於て、前
記ミシンのベッドの上面に、左右方向にのびる前後平行
の二条のスリットを設け、該スリットの上側で之を直角
にブリッジする形態のＹ軸ガイドロンドの両端に各支着
した前後のキャリヤの一方の下部を、前記ベッド内に一
方のスリットの下側で之と平行に支承させたＸ軸ガイド
ロッドにより摺動自在に支持させ、該ベッド内部で該前
後のキャリヤの夫々を、之に各両端を支着して２字形に
案内張設した前後連結索により連結し、該ベッド内部に
支承した前記二個のサーボモータにより、各キャプスタ
ンロールを介して夫々張架経路の何れかの側にたぐるよ
う作動されるＸ軸部動索とＹ軸部動索とを以て、該Ｘ軸
部動索の張架経路では、二組の滑車仕掛の各動滑車によ
る牽引作用の向きが互に逆方向となよう該Ｘ軸駆動牽を
連係させて該動滑車に相当する二個の移動アイドラロー
ルの各々を前記前後のキャリヤの夫々に枢着し、そして
前記Ｙ軸部動索の張架経路では、此の動索のたぐる向き
に応じて倒れかの向きに牽引するように、同じく二組の
滑車仕掛の各動滑車相当の二個の移動アイドラロールを
、前記Ｙ軸ガイドロンドに摺動自在に支持されたトラベ
ラ上に枢着し、該トラベラによって刺繍枠を支持させる
よう構成したことを特徴とする刺繍枠駆動装置。