JPS5812860Y2 - コ−マのニツパ−部に於ける繊維供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコーマのニッパ一部に於ける繊維供給装置に関
するもので、特に綿コーマに適用して有効なものである
。

紡績工程において、コーマを使用する最も重要な目的は
コーマスライバーの短繊維含有率を少なくすることであ
る。

そのために従来はシングルフィードローラ式に比べてラ
ンプｔの送り出しを確実にし得るように第１図に示す如
くトップフィードローラ１ａ及びボットムフィードロー
ラ１ｂよりなるダブルフィード式のフィードローラ１に
横取していた。

ところがこの場合、図面に示すようにフィードローラ１
のニップ点とデタッチングローラ２のニップ点との間隔
りが長いため浮遊状になっている短繊維が多い。

これがためデタッチングローラ２がフリースｆを喰い出
す時に短繊維が引き込まれて紡出長繊維中に混入し易い
。

また、ニッパ−の開口前進時に発生気流の抵抗でフリー
スｆが乱れたり、その他この長いニップ間隔のためトッ
プコーム３のフリースへの刺通時にフリースｆが下向き
に折曲るち・それがあり、コーミング作用を受けない繊
維が通過し易い等の欠点があった。

な釦、このトップ及びボットムのフィードローラはとも
に鉄製の筋ローラで両ローラは線接触してニップ点を形
成しているため軸受の摩耗があると完全なニップは不可
能であった。

即ち、図面に示すようにニッパ−フレーム４が前進して
クッションプレート５がデタッチングローラ２に近づく
とニッパ−ナイフ６は開口しコーミングシリンダ−（図
示せス）によりニッパ−ナイフとプレート先端により把
持されている間にコーミングを施されたフリース先端が
デタッチングローラ２のニップ点に到達する。

そしてニップ点に到達するとフリースは約１１倍の長さ
に引き伸ばされてデタッチングローラ２によって喰出さ
れる。

フリースｆがデタッチングローラにて喰出される始めか
ら終りまでトップコーム３はフリースｆを櫛梳し、短繊
維の通過を妨げるとともに夾雑物を除去する。

ついでデタッチングローラ２の喰出しが終るとニッパ−
は後退を初め、ニッパ−上のフリースｆの先端はデタッ
チングローラ２から切り離され、ついでニッパ−が後退
し、ニッパ−ナイフ６が閉じるまでにフィードローラ１
は駆動され、トップフィードローラ１ａとボットムフィ
ードローラ１ｂに挾持されたフリースｆが次のシリンダ
ーコーミングを受けるために送り出されるようになって
いる。

それであるから従来の場合、前記フィードローラ１とデ
タッチングローラ２とのニップ点間隔の著しく長いこと
と、フリースの著大な引き伸ばしのため短繊維が浮遊繊
維として残り易く、トップコームによる長繊維への混入
防止が困難となっていたのである。

そこで本考案は、以上従来のものの欠点に鑑みこれを改
良、除去したものであって、これのフィードローラをエ
プロンローラとなし、これをクッションプレートの先端
部に圧接させて取付けることにより、浮遊繊維を制御す
るとともにラップの送り出しをより確実にし、品質の向
上を計ることを目的とするものである。

以下本考案の構成を図示の実施例に基いて説明するとつ
ぎのとむりである。

（図中均等物は同一符号にて示す。

）第２図にかいてラップｔはラップローラからラップガ
イドを経てニップ部に送り込まれるが、ガイドプレート
７に誘導されて、フィードローラ部１に間歇的に送給さ
れるのは従来どお・りである。

このフィードローラ部１は図示の如くクレードル８によ
りローラ１′に緊張して装着したエプロン９とよりなる
トップフィードローラ１ａとこれをローラ１′のところ
で載置せるボットムフィードローラ１ｂとより構成する
。

そしてトップフィードローラ１ａはそのエプロン先端を
クッションプレート５の先端部に近いところでこれに圧
接させである。

これによりデタッチングローラ２とフィードローラ１と
のニップ点の間隔は有効繊維長とほぼ同一の３０朋程度
となり、従来の通常のフィードローラとデタッチングロ
ーラとのニップ間隔より遥かに短かぐすることができる
。

従ってトップフィードローラ１ａとクッションプレート
５とによる把持短繊維の量が多くなり浮遊繊維は著しく
減少する。

以上の構成によりコーミングシリンダ−によりコーミン
グ作用を受け、更にトップコーム３の作用を受けるフリ
ースｆはデタッチングローラ２にて喰出される始めから
終りまで櫛梳せられるが、短繊維の浮遊が制御されてい
るから、短繊維がデタッチングローラ２の喰出し作動に
よって引き込まれることはほとんどなくトップコーム３
の作用を有効に受け、夾雑物とともに容易に除去される
。

また、このトップコーム３の櫛梳作用はエプロン９がク
ッションプレート５の先端近くでフリースを押え、接合
時のフリースのたるみ発生をなくしているから一層有効
になっている。

更にエプロンローラとしたトップフィードローラ１ａに
よるフリースニップ位置からフリース先端までの長さが
短かいのでニッパ−前進時に発生する気流によってフリ
ースの繊維配列が乱れたりすることはない。

また、トップフィードローラ１ａのエプロン９はその材
質を通常合成ゴムでつくられるから繊維の把持が強固で
ラップの送り出しが確実で均一なコーミング作用が確実
、容易に行われる。

なか、上記実施例ではトップフィードローラをエプロン
ローラにしたものであるがボットムフィードローラもエ
プロンローラとしてもよく、この場合は上下両エプロン
ローラの先端部で繊維を把持させる。

また、エプロンを装着するためのクレードルの先端形状
は上記実施例のように板状にするほか、回転自在な小径
ローラとしてもよい。

以上説明したように本考案はニッパ一部にトップローラ
及びボットムローラよりなるフィードローラを設けたコ
ーマに於て、上記フィードローラのトップローラ又はト
ップ及びボットムの両ローラをエプロンローラとなし、
上記エプロンローラによりクッションプレートの先端近
くで繊維を把持して送り出すようになしたものであるか
らフィードローラ部のエプロンローラ構成により浮遊繊
維の制御が容易に確実に行われて短繊維の紡出繊維への
混入は防止され、エプロンの把持導出により、供給ラッ
プの送シ出しがより確実にすることができ、コーミング
作用を均一に付与することができる。

また、本考案によればトップコーム作用の際フリースの
下面はニッパ−の先端□に支えられるためコーミング効
果が良くなシ、短繊維の除去が確実になされてスライバ
ーの品質を向上させることができ実用的効果は犬である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例におけるコーマニッパ一部の側面図、第
２図は本考案の実施例であって、その側面図である。 １・・・フィードローラ部、１ ａ” ）ツブフィード
ローラ、１ｂ・・・ボットムフィードローラ、５・・・
クッションプレート、６・・・ニッパ−ナイフ、９・・
・エプロン、ｆ・・・フリース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ニッハ一部にトップローラ及びボットムローラよりなる
   フィードローラを設けたコーマに於て、上記フィードロ
   ーラのトップローラ又はトップ及びボットムの両ローラ
   をエプロンローラとなし、上記エプロンローラによりク
   ッションプレートの先端近くで繊維を把持して送り出す
   ようになしたことを特徴とするコーマのニッパ一部に於
   ける繊維供給装置。