JPS5812356B2 - アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 - Google Patents
アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法Info
- Publication number
- JPS5812356B2 JPS5812356B2 JP3597780A JP3597780A JPS5812356B2 JP S5812356 B2 JPS5812356 B2 JP S5812356B2 JP 3597780 A JP3597780 A JP 3597780A JP 3597780 A JP3597780 A JP 3597780A JP S5812356 B2 JPS5812356 B2 JP S5812356B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- metal
- treatment
- oxide film
- anodic oxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Electrochemical Coating By Surface Reaction (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明はアルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極
酸化皮膜の表面処理方法、特に陽極酸化皮膜の壁および
微細孔の中に金属破化物を好適に含浸させる方法に関す
る。
酸化皮膜の表面処理方法、特に陽極酸化皮膜の壁および
微細孔の中に金属破化物を好適に含浸させる方法に関す
る。
アルミニウムおよびアルミニウム合金番陽極酸化したい
わゆるアルマイト皮膜は硬質、多孔質であるため、この
アルマイト皮膜の壁および微細孔の中に種々の物質を含
浸させることによってアルマイト皮膜の利用価値を高め
ることが行なわれている。
わゆるアルマイト皮膜は硬質、多孔質であるため、この
アルマイト皮膜の壁および微細孔の中に種々の物質を含
浸させることによってアルマイト皮膜の利用価値を高め
ることが行なわれている。
たとえば、アルマイト皮膜の聖および微細孔の中に金属
硫化物を自浸させることによって、アルマイト皮膜の潤
滑性および耐摩耗性を向上させようとすることが行なわ
れている。
硫化物を自浸させることによって、アルマイト皮膜の潤
滑性および耐摩耗性を向上させようとすることが行なわ
れている。
そしてこのような金属硫化物をアルマイト皮膜中に含浸
させるこの種の従来の方法としては、たとえばアルマイ
ト皮膜を金属塩の水溶液と含硫黄化合物の水溶液とに交
互に浸漬して、微細孔中に金属硫化物を含浸させる方法
、いわゆる二液交互浸漬法が知られている。
させるこの種の従来の方法としては、たとえばアルマイ
ト皮膜を金属塩の水溶液と含硫黄化合物の水溶液とに交
互に浸漬して、微細孔中に金属硫化物を含浸させる方法
、いわゆる二液交互浸漬法が知られている。
しかし、この従来の方法では、金属硫化物を微細孔の中
の開口部付近に含浸できるにすぎず、いまだ充分に満足
できるものとはいえなかった。
の開口部付近に含浸できるにすぎず、いまだ充分に満足
できるものとはいえなかった。
このためにアルマイト皮膜の壁および微細孔の中に充分
な量の金属硫化物を含浸させることが望まれている。
な量の金属硫化物を含浸させることが望まれている。
この発明はこのような要望に応えるもので、陽極酸化皮
膜の壁および微細孔の中に元分な量の金属硫化物を含浸
させることができるアルミニウムまたはアルミニウム合
金の陽極酸化皮膜の表面処理方法を提供するものである
。
膜の壁および微細孔の中に元分な量の金属硫化物を含浸
させることができるアルミニウムまたはアルミニウム合
金の陽極酸化皮膜の表面処理方法を提供するものである
。
まず、この発明の特徴について述べると、この発明は、
アルミニウムまたはアルミニウム合金を陽極酸化処理す
ることにより生成した多孔質な陽極酸化皮膜に対して、
金属のチオ酸塩を主成分とした電解液中で二次電解処理
する前に前処理として、前記陽極酸化皮膜に対し開孔化
処理することに特徴がある。
アルミニウムまたはアルミニウム合金を陽極酸化処理す
ることにより生成した多孔質な陽極酸化皮膜に対して、
金属のチオ酸塩を主成分とした電解液中で二次電解処理
する前に前処理として、前記陽極酸化皮膜に対し開孔化
処理することに特徴がある。
金属のチオ酸塩を主成分とする電解液中で二次電解処理
すると、生成した金属硫化物は微細孔の底部から開口部
に向かって含浸されるため、前記二液交互浸漬法に比べ
て充分な量の金属硫化物を微細孔中に効率良く含浸させ
ることができるが、長時間の処理を要するという不便さ
があった。
すると、生成した金属硫化物は微細孔の底部から開口部
に向かって含浸されるため、前記二液交互浸漬法に比べ
て充分な量の金属硫化物を微細孔中に効率良く含浸させ
ることができるが、長時間の処理を要するという不便さ
があった。
そこで開孔化処理により、陽極酸化皮膜の微細孔の体積
が大きくなり、その分だけ含浸可能な金属硫化物量を多
くすることができるようにしたのである。
が大きくなり、その分だけ含浸可能な金属硫化物量を多
くすることができるようにしたのである。
したがって、陽極酸化皮膜の潤滑性を大幅に向上させる
ことができる。
ことができる。
なおここで、前記開孔化処理の意味を明らかにすると、
この開口化処理は微細孔の体積を大きくすることに第一
義的意味があるが、そのほか陽極酸化処理等に沈積した
沈積物を微細孔中から洗い出すなどという別の意味をも
もっている。
この開口化処理は微細孔の体積を大きくすることに第一
義的意味があるが、そのほか陽極酸化処理等に沈積した
沈積物を微細孔中から洗い出すなどという別の意味をも
もっている。
また、この発明によって処理する対象はポーラスタイプ
(多孔質)の陽極酸化皮膜であり、したがって陽極酸化
処理にあたっては、ポーラスタイプの皮膜を生成させる
ような条件に設定することが必要である。
(多孔質)の陽極酸化皮膜であり、したがって陽極酸化
処理にあたっては、ポーラスタイプの皮膜を生成させる
ような条件に設定することが必要である。
次に、上述の特徴を明らかにするため、この発明をより
具体的に説明する。
具体的に説明する。
陽極酸化処理用の電解浴としては、ポーラスタイプのア
ルマイト皮膜を生成できるかぎり、酸性浴のみならずア
ルカリ浴、あるいはホルムアミドとホウ酸系などの非水
浴をも用いることができる,酸性電解浴としては、硫酸
、蓚酸、リン酸、クロム酸、スルフオサリチル酸、ピロ
リン酸、スルファミン酸、リンモリブテツ酸、ホウ酸、
マロン酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、
フタル酸、イタコン酸、リンゴ酸、グリコール酸などを
一種以上溶解した水溶液がある。
ルマイト皮膜を生成できるかぎり、酸性浴のみならずア
ルカリ浴、あるいはホルムアミドとホウ酸系などの非水
浴をも用いることができる,酸性電解浴としては、硫酸
、蓚酸、リン酸、クロム酸、スルフオサリチル酸、ピロ
リン酸、スルファミン酸、リンモリブテツ酸、ホウ酸、
マロン酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、
フタル酸、イタコン酸、リンゴ酸、グリコール酸などを
一種以上溶解した水溶液がある。
このような電解浴の成分の中で硫酸のような含硫黄化合
物を浴成分とする電解浴では、アルマイト化成中にアル
ミニウム合金の合金成分の一部分が金属硫化物となり、
この後に行なう金属のチオ酸塩を主体とした電解液中で
の二次電解処理と相まって金属硫化物の生成をより促進
することができる。
物を浴成分とする電解浴では、アルマイト化成中にアル
ミニウム合金の合金成分の一部分が金属硫化物となり、
この後に行なう金属のチオ酸塩を主体とした電解液中で
の二次電解処理と相まって金属硫化物の生成をより促進
することができる。
また、酸性浴における電解時の電流波形は、面流、交流
、交簡重畳、交泊併用、不完全整流波形,パルス波形、
矩形波、三角波あるいは周期波形などを用いる。
、交簡重畳、交泊併用、不完全整流波形,パルス波形、
矩形波、三角波あるいは周期波形などを用いる。
そして電解方法としては、定電流、定電圧、定電力法お
よび連続、断続あるいは電流回復などを応用した高速ア
ルマイト法などで行なう。
よび連続、断続あるいは電流回復などを応用した高速ア
ルマイト法などで行なう。
勿論、このような陽極酸化処理条件については、被処理
物の用途を考慮して適切な条件を選択すべきである。
物の用途を考慮して適切な条件を選択すべきである。
一方、アルカリ電解浴としては、カセイソーダ、カセイ
カリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、アンモニア水などを一種以上溶解
した水溶液を用いる。
カリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、アンモニア水などを一種以上溶解
した水溶液を用いる。
そのときの電流波形および電解方法は、先の酸性電解浴
の時と同様の条件でよい。
の時と同様の条件でよい。
また、このアルカリ電解浴の中にチオモリブデン酸やチ
オタングステン酸、チオスズ酸などの金属のチオ酸の塩
類を添加しておくと、アルマイト化成時にこれらの金属
のチオ酸塩の金属はアルマイト皮膜の微細孔中および壁
に金楓の硫化物として取り込まれるので、非常に効率良
くアルマイト皮膜中に金属硫化物を生成させることがで
きる。
オタングステン酸、チオスズ酸などの金属のチオ酸の塩
類を添加しておくと、アルマイト化成時にこれらの金属
のチオ酸塩の金属はアルマイト皮膜の微細孔中および壁
に金楓の硫化物として取り込まれるので、非常に効率良
くアルマイト皮膜中に金属硫化物を生成させることがで
きる。
この開孔化処理は、前述もしたとうり、基本的には陽極
酸化皮膜中に占める微細孔の体積を広げるものであり、
次の(a)〜(e)のような方法を適用する。
酸化皮膜中に占める微細孔の体積を広げるものであり、
次の(a)〜(e)のような方法を適用する。
(a)カセイソーダ、カセイカリ、炭酸ナトリウム、リ
ン酸ナトリウムあるいはアンモニア水などのアルカリ性
物質の水溶液中Iこ被処理物を浸漬する方法。
ン酸ナトリウムあるいはアンモニア水などのアルカリ性
物質の水溶液中Iこ被処理物を浸漬する方法。
この方法によると、微細孔の内面が少し溶解され、その
分だけ体積が多くなり、と同時に陽極酸化皮膜自体が活
性化される。
分だけ体積が多くなり、と同時に陽極酸化皮膜自体が活
性化される。
特Iコこの場合、アルカリ性物質の水溶液中での処理で
あるが故に、微細孔内壁の溶解速度が速いので短時間で
処理できるという利点も得られる。
あるが故に、微細孔内壁の溶解速度が速いので短時間で
処理できるという利点も得られる。
(b)(a)と同様のアルカリ性物質の水溶液中で、被
処理物を陰極にして直流電解する方法。
処理物を陰極にして直流電解する方法。
この方法によれば、逆電解するが故に(a)と同様の開
孔化をより効率良く行なうことができる。
孔化をより効率良く行なうことができる。
(cJ加熱あるいはホーニング処理をすることにより、
陽極酸化皮膜に微細クラツクを発生させる方法。
陽極酸化皮膜に微細クラツクを発生させる方法。
この方法によれば、微細クランクの分だけ金属硫化物の
含浸可能な体積を増すことができ、前記皮膜の溶解もと
もなわないので、皮膜の機械的強度を保持したまま開孔
化できるという利点がある。
含浸可能な体積を増すことができ、前記皮膜の溶解もと
もなわないので、皮膜の機械的強度を保持したまま開孔
化できるという利点がある。
(d)真空引きすることにより、微細孔中の揮発成分を
揮散させる方法。
揮散させる方法。
この方法によると、揮発させた成分量だけ金属硫化物の
含浸可能な体積を増すことができるが、この方法自体は
(a)〜(c)の方法lこ比べてより簡単に処理するこ
とができるという利点がある。
含浸可能な体積を増すことができるが、この方法自体は
(a)〜(c)の方法lこ比べてより簡単に処理するこ
とができるという利点がある。
〔金属のチオ酸塩類を主成分とした水溶液中での二次電
解処理について〕 この後、上のような開孔化処理をなした陽極酸化皮膜に
対し、金属のチオ酸塩類を主成分とした水溶液中で二次
電解を行なうが、この二次電解は開孔化処理後直ちに行
なってもよく、あるいは次のような前処理をした後で行
なってもよい。
解処理について〕 この後、上のような開孔化処理をなした陽極酸化皮膜に
対し、金属のチオ酸塩類を主成分とした水溶液中で二次
電解を行なうが、この二次電解は開孔化処理後直ちに行
なってもよく、あるいは次のような前処理をした後で行
なってもよい。
前処理の一つとしては、陽極酸化皮膜を、硝酸、リン酸
、ホウ酸、硫酸、塩酸、スルファミン酸などの無機酸や
蓚酸、ギ酸、サク酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸
、クエン酸、酒石酸、フタル酸、イタコン酸、リンゴ酸
、グリコール酸、スルフオサリチル酸などの有機酸、お
よびこれらの塩類を一種以上溶解した水溶液に浸漬して
活性化する方法がある。
、ホウ酸、硫酸、塩酸、スルファミン酸などの無機酸や
蓚酸、ギ酸、サク酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸
、クエン酸、酒石酸、フタル酸、イタコン酸、リンゴ酸
、グリコール酸、スルフオサリチル酸などの有機酸、お
よびこれらの塩類を一種以上溶解した水溶液に浸漬して
活性化する方法がある。
この前処理を行なうと、二次電解時により安定した電解
を行なうことができる。
を行なうことができる。
また、陽極酸化処理を終えた陽極酸化皮膜を硫酸ニッケ
ル、硫酸スズ、硫酸銅などの金属塩を含む水溶液中で交
流電解して微細孔中に金属を析出させたり、あるいはモ
リブデン酸やタングステン酸、スズ酸などの酸素酸およ
びこれらの酸素酸の塩類の水溶液中で陽極酸化皮膜を電
解して微細孔中にこれらの金属の化合物を含浸しておく
方法も前処理方法として好適である。
ル、硫酸スズ、硫酸銅などの金属塩を含む水溶液中で交
流電解して微細孔中に金属を析出させたり、あるいはモ
リブデン酸やタングステン酸、スズ酸などの酸素酸およ
びこれらの酸素酸の塩類の水溶液中で陽極酸化皮膜を電
解して微細孔中にこれらの金属の化合物を含浸しておく
方法も前処理方法として好適である。
それによれば、それによって含浸させた金属および金属
化合物を、金属のチオ酸塩を主体とした電解浴での二次
電解によって金属硫化物にすることができ、より効率よ
く金属硫化物を陽極酸化皮膜中に含浸させることができ
る。
化合物を、金属のチオ酸塩を主体とした電解浴での二次
電解によって金属硫化物にすることができ、より効率よ
く金属硫化物を陽極酸化皮膜中に含浸させることができ
る。
このような金属および金属化合物を微細孔中に含浸する
前処理方法としては、電解を利用した方法の他に、クロ
ム酸の塩類などの水溶液中に陽極酸化皮膜を浸漬する一
液浸漬法や、金属化合物を生成する二液に交互に陽極酸
化皮膜を浸漬する二液交互含浸法などを適用することも
できる。
前処理方法としては、電解を利用した方法の他に、クロ
ム酸の塩類などの水溶液中に陽極酸化皮膜を浸漬する一
液浸漬法や、金属化合物を生成する二液に交互に陽極酸
化皮膜を浸漬する二液交互含浸法などを適用することも
できる。
そして、この場合も、これらの金属化合物は金属のチオ
酸塩を主体とした電解浴中での電解によって金属硫化物
となる。
酸塩を主体とした電解浴中での電解によって金属硫化物
となる。
次に、金属のチオ酸塩を主成分とした電解浴中で二次電
解処理を行なうが、その二次電解条件は次のとおりであ
る。
解処理を行なうが、その二次電解条件は次のとおりであ
る。
まず浴組成については、チオモリブデン酸、チオタング
ステン酸、チオアンチモン酸、チオスズ酸、チオ銅酸、
チオ金酸、チオ白金酸、チオニオブ酸、チオバナジウム
酸のアンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩などのうち少なくとも一種を溶解した電解液を用い
る。
ステン酸、チオアンチモン酸、チオスズ酸、チオ銅酸、
チオ金酸、チオ白金酸、チオニオブ酸、チオバナジウム
酸のアンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩などのうち少なくとも一種を溶解した電解液を用い
る。
この中でもチオモリブデン酸、チオタングステン酸、チ
オスズ酸の塩類を用いると、潤滑性の向上が著しい。
オスズ酸の塩類を用いると、潤滑性の向上が著しい。
これら電解浴のpHは4〜l2の間に調節することが必
要である。
要である。
このpHの調整は、無機酸や有機酸およびこれらの塩類
、あるいはアルカリ性物質を添加して行なうが、それら
のpH調整剤の添加量は最小限にとどめる。
、あるいはアルカリ性物質を添加して行なうが、それら
のpH調整剤の添加量は最小限にとどめる。
また、電解浴の建浴に用いる水lこついては、脱塩水を
用いるのが好ましく、電解浴中ヘの不純物、特に強電解
質物質の混入は避けるべきである。
用いるのが好ましく、電解浴中ヘの不純物、特に強電解
質物質の混入は避けるべきである。
なお、電解浴を加温すれば、電解反応速度を促進するこ
とができる。
とができる。
また電解時の電流波形は、被処理物が一時的あるいは間
けつ的であるにせよプラスにすることが必要である。
けつ的であるにせよプラスにすることが必要である。
したがって、直流電解の時のように極性が分かれる時に
は被処理物をプラスに接続する。
は被処理物をプラスに接続する。
この対極には、導電性材料を用いることは勿論である。
このような金属のチオ酸塩を主成分とした電解液中での
電解により、金属硫化物が生成する理由については、次
のように考えられる。
電解により、金属硫化物が生成する理由については、次
のように考えられる。
金属のチオ酸の塩は水溶液中で解離して負に帯電したチ
オ酸イオンを生じる。
オ酸イオンを生じる。
被処理物が電解中にプラス極になっていると、この金属
のチオ酸イオンは電気泳.動で微細孔中に浸入していく
。
のチオ酸イオンは電気泳.動で微細孔中に浸入していく
。
一方、微細孔の底ではバリャ一層形成型のAtの陽極酸
化反応とOH−→”02+H++2eの電極反応とがお
きてH+が放2 出される。
化反応とOH−→”02+H++2eの電極反応とがお
きてH+が放2 出される。
この放出されたH+により微細孔内のpHは酸性となり
、金属のチオ酸イオンは分解されて金属硫化物となって
微細孔内に沈着される。
、金属のチオ酸イオンは分解されて金属硫化物となって
微細孔内に沈着される。
この金柄硫化物の沈着は、H+の放出源である微細孔の
底で始まり、微細孔の開口部に向かって進行する。
底で始まり、微細孔の開口部に向かって進行する。
また、上記反応とは別に金属のチオ酸イオンが面接電解
反応をおこして金属硫化物を微細孔内および壁に沈着す
ることも考えられる。
反応をおこして金属硫化物を微細孔内および壁に沈着す
ることも考えられる。
なお、上記反応中に生成するH2SやHS−,S2−,
S−は陽極酸化皮膜の壁および壁の表面と微細孔中に存
在しているアルミニウム合金の合金成分や陽極酸化処理
時などに含鳴された金属および金属化合物と反応して金
属硫化物が生成され陽極酸化皮膜中に固定される。
S−は陽極酸化皮膜の壁および壁の表面と微細孔中に存
在しているアルミニウム合金の合金成分や陽極酸化処理
時などに含鳴された金属および金属化合物と反応して金
属硫化物が生成され陽極酸化皮膜中に固定される。
以上の二次電解処理を終えた陽極酸化皮膜には、必要に
応じて加熱処理をして陽極酸化皮膜および含浸された硫
化物の改質を行なう。
応じて加熱処理をして陽極酸化皮膜および含浸された硫
化物の改質を行なう。
加熱するには、大気中あるいは酸素を断ったふん囲気や
真空中および加熱した液体や固体を媒体として加熱する
など、被処理物の形状や用途により、適切な条件で杓な
う。
真空中および加熱した液体や固体を媒体として加熱する
など、被処理物の形状や用途により、適切な条件で杓な
う。
また、陽極酸化皮膜表面を一様にするため、あるいは加
熱処理の一手段として摩擦処理するのもよい。
熱処理の一手段として摩擦処理するのもよい。
なお、こうした処理を終えた後、陽極酸化皮膜に対しさ
らに封孔処理や樹脂コーティングなど、被処理物の用途
に応じて適当な処理をなすことができるのも勿論である
。
らに封孔処理や樹脂コーティングなど、被処理物の用途
に応じて適当な処理をなすことができるのも勿論である
。
以下、この発明の作用効果などを明らかにするため、実
施例について説明する。
施例について説明する。
実施例 l
2SAt板(10×10×0.1cm)を試験片として
用い、有機溶剤で脱脂後、10’c15%硫酸浴で3A
/dm2で30分間面流電解し、約30μのアルマイト
皮膜を化成した。
用い、有機溶剤で脱脂後、10’c15%硫酸浴で3A
/dm2で30分間面流電解し、約30μのアルマイト
皮膜を化成した。
次いで以下に記す処理をした。
■400℃で15分間加熱してクラツクを発生させた。
■#l20の砥石でのホーニング処理により微細クラツ
クを発生させた。
クを発生させた。
処理核水洗し乾燥させた。
以上の処理を終えたアルマイト皮膜は、10%硝酸に1
0分間浸漬して活性化処理した。
0分間浸漬して活性化処理した。
次いで嬢度1%のチオモリブデン酸、チオタングステン
酸アンモニウム、チオスズ酸アンモニウム、チオアンチ
モン酸アンモニウム、チオ銅酸カリウム水溶液中で試験
片を陽極にして50mA/dm2で20分間直流電解し
た。
酸アンモニウム、チオスズ酸アンモニウム、チオアンチ
モン酸アンモニウム、チオ銅酸カリウム水溶液中で試験
片を陽極にして50mA/dm2で20分間直流電解し
た。
電解後水洗し風乾した。処理後に傾斜法により測定した
静止摩擦係数を第1表に記す。
静止摩擦係数を第1表に記す。
(相手材、銅接触面積1cm2、荷重2g)加熱処理お
よびホーニング処理によって生じたクランクは二次電解
処理により金属硫化物で埋められて、表面が平滑化され
た。
よびホーニング処理によって生じたクランクは二次電解
処理により金属硫化物で埋められて、表面が平滑化され
た。
また、含浸量の増加により、静止摩擦係数が低下した。
実施例 2
実施例1で金属のチオ酸塩水溶液中での電解の前処理と
して次の処理をした。
して次の処理をした。
他の条件は実施例lと同じである。
■ 5%アンモニア水に5分間浸漬して開孔化と活性化
処理した。
処理した。
■ 3%炭酸ナトリウム水溶液に5分間浸漬して開孔化
および活性化処理をした ■ 3%炭酸ナトリウム水溶液中にて試験片を陰極にし
てlA/d7712で1分間滴流電解して開孔化および
活性化処理をした。
および活性化処理をした ■ 3%炭酸ナトリウム水溶液中にて試験片を陰極にし
てlA/d7712で1分間滴流電解して開孔化および
活性化処理をした。
■ lO−111gllHgの真空状態に30分間保っ
て活性化処理した。
て活性化処理した。
以上の処理をした試験片の摩擦係数の測定結果を第2表
に示す。
に示す。
Claims (1)
- 1 アルミニウムまたはアルミニウム合金を陽極酸化処
理した後、前記陽極酸化皮膜に対し開孔化処理を行ない
、ついで金属のチオ酸塩を主成分とした電解液中で二次
電解処理することを特徴とするアルミニウムまたはアル
ミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3597780A JPS5812356B2 (ja) | 1980-03-21 | 1980-03-21 | アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3597780A JPS5812356B2 (ja) | 1980-03-21 | 1980-03-21 | アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56133489A JPS56133489A (en) | 1981-10-19 |
JPS5812356B2 true JPS5812356B2 (ja) | 1983-03-08 |
Family
ID=12456955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3597780A Expired JPS5812356B2 (ja) | 1980-03-21 | 1980-03-21 | アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5812356B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2706925B2 (ja) * | 1988-09-19 | 1998-01-28 | リョービ株式会社 | 耐摩耗性及び潤滑性を有するal合金ダイカスト及びal合金ダイカストの表面処理方法 |
CN110114517B (zh) * | 2016-08-17 | 2022-12-13 | 席勒斯材料科学有限公司 | 在轻合金上生成薄功能涂层的方法 |
-
1980
- 1980-03-21 JP JP3597780A patent/JPS5812356B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56133489A (en) | 1981-10-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6877650B2 (ja) | 電極触媒の製造方法 | |
US1968483A (en) | Plating aluminium and its alloys | |
US4111763A (en) | Process for improving corrosion resistant characteristics of chrome plated aluminum and aluminum alloys | |
US6379523B1 (en) | Method of treating surface of aluminum blank | |
US4784732A (en) | Electrolytic formation of an aluminum oxide layer | |
JPWO2019098378A1 (ja) | 黒色酸化被膜を備えるマグネシウム又はアルミニウム金属部材及びその製造方法 | |
US2346658A (en) | Corrosion resistant coating | |
Kasach et al. | Effect of parameters of pulse electrolysis on electrodeposition of copper–tin alloy from sulfate electrolyte | |
JPS5812358B2 (ja) | アルミニウム合金の表面処理方法 | |
US4437948A (en) | Copper plating procedure | |
JPS5812356B2 (ja) | アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 | |
US3515650A (en) | Method of electroplating nickel on an aluminum article | |
US2095519A (en) | Method for producing galvanic coatings on aluminum or aluminum alloys | |
JPS5812354B2 (ja) | アルミニウム又はアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 | |
JPS5941518B2 (ja) | アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 | |
JPS5916994A (ja) | アルミニウム材表面に着色保護皮膜を形成する方法 | |
JPH0242916B2 (ja) | ||
JPH0747836B2 (ja) | アルミニウム又はアルミニウム合金材の着色法 | |
US3753882A (en) | Method for converting aluminum and aluminum base,and copper and copper base material surfaces from a hydrophobic to a hydraphilic state | |
DE2537724C3 (de) | Verwendung eines Verfahrens zum elektrochemischen Aufrauhen von Aluminium bei der Herstellung von Flachdruckplattenträgern | |
JP6029202B2 (ja) | アルミニウムまたはアルミニウム合金材への純鉄の電気めっき方法 | |
JPS5812357B2 (ja) | 潤滑性固体粒子含有アルミニウム材の表面処理方法 | |
US2871172A (en) | Electro-plating of metals | |
JPS5812355B2 (ja) | アルミニウムまたはアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の表面処理方法 | |
JPS5830956B2 (ja) | 陰極の製造方法 |