JPS581226B2 - 先細ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents

先細ポリエステル繊維の製造法

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JPS581226B2
JPS581226B2 JP53147234A JP14723478A JPS581226B2 JP S581226 B2 JPS581226 B2 JP S581226B2 JP 53147234 A JP53147234 A JP 53147234A JP 14723478 A JP14723478 A JP 14723478A JP S581226 B2 JPS581226 B2 JP S581226B2
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polyester fiber
polyester
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fibers
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松井亨景
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、均一で鋭いテーパー状先細先端部を有するポ
リエステル獣毛状繊維の製造法に関するものである。
従来、ポリエステル糸繊維先端部をアルカリ水溶液に浸
漬処理して、先端部を細化させ、風合、外観が獣毛に類
似したポリエステル糸繊維を得る方法が知られている。
例えば、特公昭48 −4 910号公報には、ポリエ
ステル繊維をパイルとして使用した布帛において、該パ
イルをパイル先端から特定の長さまでアルカリ水溶液中
に浸漬した状態で一定時間処理し、その後パイル面を上
げてパイル先端部のみをアルカリ水溶液中に浸漬して一
定時間処理を行ないパイル先端部を細化させる方法が記
載されている。
この方法では、第1段浸漬部と第2段浸漬部の間に太さ
の差が生じ、更には両者の境界部に段が発生し、一様に
テーパー状をなした先細繊維が得られず、加えて先端形
伏が台形、又は半円状となるため、外観風合共に獣毛よ
りも劣ったものとなってしまう。
一方、かかる欠点を解消せんがために、毛管現象を生起
しうる密度を有するポリエステル繊維束状集合体の一端
をアルカリ水溶液中に浸漬させ、毛管現象によって束状
集合体中を上昇するアルカリ水溶液によってポリエステ
ル繊維を分解させてテーパー状先細先端部を形成させ、
アルカリ水溶液中に浸漬させた繊維部分を全部分解除去
してしまう方法が提案されている。
(特公昭50−40195号)。この方法によると鋭い
均一なテーパー状先細先端部を有し、繊維の長さ方向に
凹凸状に処理されることがなく均一に先端部が揃えられ
た状新の製品が得られるように思われるが、実際に実施
してみると、必ずしも期待したような効果を奏し得ない
即ち、繊維束状集合体をアルカリ水溶液中に浸漬すると
、束状集合体が外周方向に拡がり、中心部の繊維密度が
低下して、アルカリ水溶液がより多量に浸透することに
なり、繊維がより多く分解して繊維長が短かくなり、更
に最外周部も繊維が分解し易く繊維長が短かくなって、
結局、繊維束状集合体の先端面が第3図に示すように凹
凸状となって先端部が均一に揃えられた状態とならない
また、浸漬部分を完全に分解除去しようとすると処理所
要時間が長くなり、更に加水分解されたモノマー類が浮
遊物となって滞留しそれが、繊碓のテーパー状先細先端
部表面に付着し、該先端部の平滑性が損なわれるという
問題も生ずる。
更にテーパ一部の長さ等の先端部形状を制御するのが比
較的困難であるといえ欠点も有している。
本発明者らは、かかる従来方法の欠点を解消すべく鋭意
検討を重ねた結果、ポリエステル繊維先端部を処理液中
に一定長浸漬し、次いでポリエステル繊維を連続的に徐
々に引上げ、先端部を処理液中に浸漬残存させた状態で
引き上げを中止することによって、従来方法の欠点を一
挙に解消できることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明は、ポリエステル繊維の先端部を加水分解
剤又は溶剤により処理して、先細化せしめるに際し、ポ
リエステル繊維先端部を加水分解剤又は溶剤を含む処理
液中に一定長だけ浸漬せしめ、次いで該ポリエステル繊
維を連続的に徐々に引き上げ、該ポリエステル繊維先端
部を処理液中に浸漬残存させた状態で引き上げを中止し
該ポリエステル繊維先端部を先細化せしめることを特徴
とする先細ポリエステル繊維の製造法である。
本発明において、ポリエステル繊維とは、エチレングリ
コール、トリメチレングリコール、■・4−ブタンジオ
ール、テトラメチレングリコール等のグリコール成分と
テレフタル酸、イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、等
のジカルボン酸成分との重縮合体、グリコール成分又は
ジカルボン酸成分の一部として、他の第3成分を共重合
させたポリエステル重合体、これらポリエステル重合体
と他の重合体とのブレンド体等からなる繊維であって、
溶剤、加水分解剤によって溶解又は加水分解しつるポリ
エステル繊維すべてを含むものである。
獣毛状触感を有するという点でポリテトラメチレンテレ
フタレート繊維が最も好ましい。
ポリエステル繊維の単糸繊度は、2 0−40 00d
eの範囲で用いるのが獣毛状繊維を得るうえで好ましい
単糸繊度が小さすぎると獣毛状触感が得られにくく、一
方、単糸繊度が太きすぎると剛直になりすぎて用途が限
定されてしまう。
ポリエステル繊維に対する溶剤、加水分解剤とシハ、ク
ロロホルムーフェノール混合物、0−クロロフェノール
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ソーダ、ト
リエタノールアミン等をあげることができる。
これら溶剤、分解剤は溶液の形で使用され、その濃度は
特に限定されず、処理されるポリエステル繊維の種類、
繊度、所望する細化度合、処理浴温度に応じて適宜選定
される。
特に、溶剤、力泳分解剤を含む処理液を加熱して、ポリ
エステル繊維の処理を行なうとポリエステル繊維の溶解
、分解速度が大きくなり、処理時間を短縮することがで
きて好捷しい。
通常採用される処理液の温度は70°C〜130°Cで
ある。
まだ、分解剤としてアルカリ金属化合物を使用する場合
は、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド
、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライドのよ
うな第4級アンモニウム塩を添加併用すると、ポリエス
テル繊維の加水分解が促進されるので望ましい。
本発明においては、ポリエステル繊維先端部を加水分解
剤又は溶剤を含む処理液中に一定長だけ浸漬せしめ、次
いで該ポリエステル繊維を連続的に徐々に引き上げる。
第1図は本発明を実施するための装置の一例を示す側断
面図である。
処理浴槽1内に加水分解剤又は溶剤を含む処理液2を満
し、上部をテープ3でしばって固定したポリエステル繊
維束状集合体4を処理液2中に一定長だけ浸漬させる。
ポリエステル繊維束状集合体4の上部には捲上線5が取
りつけられており、その捲上線5の他端がモーター6に
連結した捲上げローラ7に取りつけられている。
モータ6を駆動して捲上げローラ7を回転させることに
より捲上線5を捲上げ、ポリエステル繊維束状集合体4
を連続的に徐々に上方へ引き上げる。
ポリエステル繊維束状集合体4の引き上げ速度は、ポリ
エステル繊維の種類、繊度所望する細化度合、処理浴温
度、処理浴濃度、処理時間等に応じて適宜決定する必要
がある。
ここで重要なことはポリエステル繊維束状集合体4の引
き上げを連続的に行なうことであり、引き上げを一時的
に休止して段階的に行なうとテーパ一部に段が生じ一様
にテーパー状をなした先細繊維が得られない。
また、この処理方法において、ポリエステル繊維束先端
部数mmが処理液中に浸漬して残っている状態で引き上
げを中止する必要がある。
ポリエステル繊維束先端部を処理液中に残存させること
なく、そのまま引き上げてしまうと、あたかも筆に墨汁
を含浸させて引き上げたときのように、繊維束先端が細
く集束されてしまい、各単繊唯の先端部が均一に先細化
されない。
先端部を処理液中に浸漬残存させることによって、該先
端部が処理液面で均一に拡散し、先細化が均一に行なわ
れるのである。
この場合、先端部を処理液中に浸漬残存させた該浸漬部
分を溶解又は分解除去してしまってげよいが、先端部が
1〜3mm程度処理液中に浸漬残存している状態で引き
上げを中止すると共に処理を終了し、繊維束を処理液か
ら取り出してもよい。
むしろ先端部が数mm程度処理液中に浸漬されている状
態で処理を終了し処理液中に浸漬していた部分を除去し
ないで残した方が、繊維束の先端部の処理液面での拡散
がより均一になり、加水分解により生じたモノマー、オ
リゴマー類の付着により繊維先端部の平滑性が失なわれ
ることもなく、先細化もより均一に行なわれ、しかも処
理時間が短縮されるので好ましい。
本発明によると、均一で鋭いテーパー状先細先端部を有
するポリエステル獣毛状繊維が得られると共に繊維束状
集合体を集合させる方向へ繊維に対して処理液の液面を
移動させるから、従来方法による如く束状集合体が処理
液中で拡開して束状集合体の先端面が第3図に示すよう
に凹凸状となって不揃いになるというようなことがなく
、第2図に示すように先端面が均一に揃えられた状態の
優れた製品が得られる。
第2図、第3図において,4はポリエステル繊維束状集
合体、3は該集合体4を締結しているテープ、Tは先端
面を示す。
また、処理液の液面が繊維に対して常に移動しているの
でモノマー等の浮遊物の滞留が起りにくく従って浮遊物
の付着により先端部の平滑性が損なわれるということも
ない。
一方、ポリエステル繊維先端部を処理液中に残存させた
状態で引き上げを中止するから、繊維束先端部が細く集
束されてしまうこともなく、均一な先細化が可能である
更に処理時間が短縮されると共に処理液の液面の繊維に
対する移動速度、即ち繊維束状集合体の引き上げ速度又
は処理液の液面低下速度を変更することによって、繊維
束状集合体の先端部形状を極めて容易に変更、匍脚する
ことができる。
以下実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
実施例 槙恨粘度1. 0のポリテトラメチレンテレフタレート
を溶融紡糸、延呻して単糸繊度1 0 0 deの剛毛
繊維を得た。
この剛毛繊維を集束して直径2(1)、長さ6cmの繊
維束を作成した。
この綿維束を第1図に示した装置を用いて処理した。
処理液としては水酸化ナトリウムを20重量係含む12
0℃の水溶液を用い、該水溶液に繊維束先端部を15朋
だけ浸漬させた後、1時間当りlcmの速度で連続的に
該繊維束を引き上げた。
繊維束先端部の浸漬長が3mmになった時点で処理を終
了し繊維束を処理液から取り出し水洗した。
処理液での処理時間は1時間12分であった。
処理後の剛毛繊維先端部は長さ約15mmにわたって均
一で鋭いテーパー状先細形状を示し、先端部表面を顕微
鏡で観察すると異物の付着は認められず平滑であり極め
て獣毛に類似した繊維が得られた。
まだ、繊維束の先端面も第2図に示すように均一に揃え
られた状態となり製品として非常に好ましいものであっ
た。
比較例 実施例において、繊維束を引き上げることなく、15m
mの浸漬部が完全に分解除去されるまで浸漬処理を続け
た。
完全分解除去に要する時間は約2時間であった。
処理後の繊維束先端面は第3図に示すように中心部及び
外周部の繊維か短かくなり、凹凸状となって先端部が均
一に揃えられた状態にはならなかった。
また、先端部表面には、水酸化ナトリウム粉末、繊維分
解物が多量に付着しており、水洗後顕微鏡で観察すると
先端面表面がかなり粗面となっていて平滑性が劣り、獣
毛状の風合が得られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するだめの装置の一例を示す縦断
側面図、第2図は本発明によって処理されたポリエステ
ル繊維束状集合体の縦断側面図、第3図は従来法によっ
て処理されたポリエステル繊維束状集合体の縦断側面図
である。 2は加水分解剤又は溶剤を含む処理液、4はポリエステ
ル繊維束状集合体、Tはポリエステル繊維束状集合体の
先端面である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステル繊維の先端部を加水分解剤又は溶剤に
    より処理して先細化せしめるに際し、ポリエステル繊維
    先端部を加水分解剤又は溶剤を含む処理液中に一定長だ
    け浸漬せしめ、次いで該ポリエステル繊維を連続的に徐
    々に引き上げ、該ポリエステル繊維先端部を処理液中に
    浸漬残存させた状態で引き上げを中止して該ポリエステ
    ル繊維先端部を先細化せしめることを特徴とする先細ポ
    リエステル繊維の製造法。 2 加水分解剤又は溶剤を含む処理液が加熱されている
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 ポリエステル繊維の単糸繊度が20〜4000de
    である特許請求の範囲第1項又は第2項の方法。
JP53147234A 1978-11-30 1978-11-30 先細ポリエステル繊維の製造法 Expired JPS581226B2 (ja)

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JPS5576162A JPS5576162A (en) 1980-06-09
JPS581226B2 true JPS581226B2 (ja) 1983-01-10

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPS584113B2 (ja) * 1979-03-01 1983-01-25 株式会社新和製作所 合成繊維の先端を細くする方法
JPS5711274A (en) * 1980-06-25 1982-01-20 Teijin Ltd Production of animal wool like polyester fiber

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51116298A (en) * 1975-04-02 1976-10-13 Toray Industries Production of acute fiber

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