JPS5810833B2 - マイクロ波集積回路へのコネクタ接続方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はマイクロストリップライン等で形成されたマイ
クロ波集積回路（ＭＩＣ）の入出力部にコネクタを取付
けてコネクタ接続する方法に関するものである。

通常のマイクロ波集積回路は、第１図に示すような金属
製筐体４の内部に収納されており、この筐体４には外部
入出力端子としてコネクタ５が取付けられている。

第２図は、マイクロ波集積回路１と前記コネクタ５の接
続関係を示す筐体４の要部断面図であり、図中２は誘電
体基板、３はストリップライン、並びに接地導体として
この誘電体基板４の表裏に夫々形成された導体、６はコ
ネクタ５の本体、７は絶縁物、８は内導体である。

第３図ａ、ｂは上記コネクタ５の外観を示しており、本
体６の内部には絶縁物Ｔを介して内導体８が設けられて
いる。

また、この内導体８の先端は、半円柱状に加工されてお
り、同軸モードからストリップラインモード（またはそ
の逆）への伝搬モード変換を容易にしている。

かくしてこのような、マイクロ波集積回路１の導体３（
以下説明のため導体３は誘電体基板２上に形成されたス
トリップラインのみを指示するものとする）にコネクタ
５の内導体８が接続されるのであるが、この場合に仮接
続の際には第２図に示されるように、導体３の上に内導
体８の半円柱状の先端を当接したゞけでマイクロ波集積
回路１の特性を測定することが多く、こうして求める特
性が得られたならば第４図ａに示されるように半田９を
用いたり、ｂに示されるように金属リボン１０を用いて
導体３と内導体８を本接続する。

ところで前者の半田付は方法によると、コネクタ５の内
導体８が導体３に直結しているため、そのコネクタ５に
他の回路が螺着される際に内導体８に受ける嵌合力が直
接導体３の方へ及んで、ストリップライン導体が剥離し
接触不良を起こすことがあった。

また後者のリボン方法によると、コネクタ５の内導体８
が直接導体３に結合していないから前者のような不具合
は避けられるが、マイクロ波集積回路１の中にはコネク
タ部のインピーダンス不連続により特性が左右されるも
のが多い。

例えば第５図ａに符号１１で示されるものはマイクロス
トリップ線路で構成された帯域通過濾波器であり、この
濾波器１１が調査段階でコネクタ内導体の圧着のみによ
り第５図すの実線のような特性を得たとし、次いでコネ
クタ部を前述のように半田付けやリボン接続すると、そ
の部分のインピ−ダンスの不連続によりフィルタのＱ（
ｆｏ／ｆＢ）の値が変わったり、中心周波数がずれて破
線のようになる。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、マイ
クロ波集積回路とコネクタとの不接触をなくし、接続部
がマイクロ波集積回路の特性に与える影響を低減して、
マイクロ波集積回路及びコネクタ相互の接続の信頼性を
高めるように改良した接続方法を提供するものである。

以下に図面を参照して本発明による方法の一実施例を具
体的に説明すると、前述の第２図に示されるようにコネ
クタ内導体の半円柱状先端部をマイクロ波集積回路の導
体に当接してその特性を測定する。

しかる後に第６図に示されるように、コネクタ５の内導
体８の先端を一部削り取って偏平にする。

一方策７図に示されるように、マイクロ波集積回路１の
導体３のコネクタ接続部には金属リボン１２の一方をボ
ンディングまたは半田付けして取付けておき、このよう
なリボン１２の上に前述のように加工したコネクタ５の
内導体８を圧着し、更にリボン１２の他方を折曲げて第
８図に示されるように内導体８の切削部１３に巻付ける
ものである。

かくしてマイクロ波集積回路１の導体３は金属リボン１
２を介してコネクタ５の内導体８に電気的に接続するよ
うになり、且つこのときリボン１２は内導体８の先端の
削り取ったその切削部１３に巻付けられるので、特性測
定時とリボン接続部では内導体先端の半円柱部の体積は
殆んど増減しないようになる。

このように本発明によると、マイクロ波集積回路１の導
体３とコネクタ５の内導体８がリボン１２を介して接続
されるので、他の回路のコネクタとの嵌合により内導体
８が受ける力はリボン１２に吸収されて、マイクロ波集
積回路１の破壊の危惧は全くなくなる。

またリボン接続後も内導体８の先端の半円柱部の体積の
増減は殆んどないので、そのリボン接続以前に測定され
た特性を損なうことはない。

更にマイクロ波集積回路１の基板２の交換においては、
コネクタ５の内導体８に巻付けられたリボン１２を外せ
ば良いので、非常に簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図はマイクロ波集積回路にコネクタを接続した状態
の全体の側面図、第２図は第１図の要部を拡大した断面
図、第３図ａ、ｂはコネクタの側面図と正面図、第４図
ａ、ｂは従来の半田付けとリボン接続を示す断面図、第
５図ａ、ｂは濾波器の断面図と特性線図、第６図は本発
明によるコネクタの斜視図、第７図はリボン取付は状態
を示す斜視図、第８図はコネクタ接続状態を示す断面図
である。 １……マイクロ波集積回路、２……基板、３……導体、
４……筐体、５……コネクタ、６……本体、７……絶縁
物、８……内導体、９……半田、゛１０……リボン、１
１……濾波器、１２……リボン、１３……切削部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 誘電体の基板上に金属の導体を形成してなるマイク
   ロ波集積回路の該導体にコネクタの内導体を接続するに
   、それらのマイクロ波集積回路の導体とコネクタの内導
   体との仮接続による特性測定後、前記コネクタの内導体
   の一部を削り取り、金属リボンの一方を前記マイクロ波
   集積回路の導体と前記コネクタの内導体との間に挟み込
   み、且つその他方を折曲げて前記コネクタの内導体の削
   り取った部分に巻付けることを特徴とするマイクロ波集
   積回路へのコネクタ接続方法。