JPS5810463B2 - Fe↓−Cr↓−Co系磁石合金 - Google Patents
Fe↓−Cr↓−Co系磁石合金Info
- Publication number
- JPS5810463B2 JPS5810463B2 JP53106059A JP10605978A JPS5810463B2 JP S5810463 B2 JPS5810463 B2 JP S5810463B2 JP 53106059 A JP53106059 A JP 53106059A JP 10605978 A JP10605978 A JP 10605978A JP S5810463 B2 JPS5810463 B2 JP S5810463B2
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- JP
- Japan
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- alloy
- aging
- treatment
- magnetic
- magnetic properties
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、Fe−Cr−Co系磁石合金に関するもので
特に溶湯の流動性が良く、熱処理が容易で切削性が良好
であると共に磁気特性の優れた上記磁石合金の合金組成
に関するものである。
特に溶湯の流動性が良く、熱処理が容易で切削性が良好
であると共に磁気特性の優れた上記磁石合金の合金組成
に関するものである。
Fe−Cr−Co系合金は、圧延等の塑性加工および切
削加工が可能な硬質磁性材料として、近年益益有望視さ
れている材料である。
削加工が可能な硬質磁性材料として、近年益益有望視さ
れている材料である。
通常この合金は、所望の組成となるように各合金成分を
配合し、溶解・鋳造して所望形状の合金を得たのち、必
要に応じて熱間または冷間加工を施し、ついでα相単相
化のための溶体化処理と2相分離のための時効処理を行
なって製造される。
配合し、溶解・鋳造して所望形状の合金を得たのち、必
要に応じて熱間または冷間加工を施し、ついでα相単相
化のための溶体化処理と2相分離のための時効処理を行
なって製造される。
上記2相分離のための時効処理は、通常具なる温度での
多段時効又は特定温度域での連続時効又はこれらの組合
せ時効処理が行われる。
多段時効又は特定温度域での連続時効又はこれらの組合
せ時効処理が行われる。
また、磁気特性向上のために、上記溶体化処理と時効処
理との間に冷間加工を施したり、磁場中時効を行なうこ
ともある。
理との間に冷間加工を施したり、磁場中時効を行なうこ
ともある。
さらにまた、特性向上の目的で溶体化処理後時効し、次
いで冷間加工した後に時効を施したり、あるいは溶体化
処理後磁場処理を施し、次いで冷間加工を行なった後時
効処理することもある。
いで冷間加工した後に時効を施したり、あるいは溶体化
処理後磁場処理を施し、次いで冷間加工を行なった後時
効処理することもある。
しかしながら、公知のFe−Cr−Co系磁石合金は、
(1)溶湯の流動性が必ずしも良好ではない。
(2)熱間加工、溶体化処理の温度が高い。
(3)溶体化処理温度から常温又は時効若しくは磁場処
理温度まで高速冷却する必要がある。
理温度まで高速冷却する必要がある。
(4)切削加工が可能であるが、切削抵抗が大きく、ま
た切削面が滑らかにならない場合があるなど切削性は必
ずしもよくない。
た切削面が滑らかにならない場合があるなど切削性は必
ずしもよくない。
(5)磁気特性が必ずしも満足し得るものでない。
などの欠点のいずれかを有している。
このため、任意の形状および大きさの合金を容易に得る
ことが出来、熱処理が容易で且つ磁気特性に優れたFe
−Cr−Co系磁石合金の出現が望まれていた。
ことが出来、熱処理が容易で且つ磁気特性に優れたFe
−Cr−Co系磁石合金の出現が望まれていた。
本発明は、かかる現状に鑑みなされたもので、上記従来
技術の欠点を解消した新規なFe−Cr−Co系磁石合
金を提供することを目的とするものである。
技術の欠点を解消した新規なFe−Cr−Co系磁石合
金を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、重量比で(以下同
じ)、Cr17〜45%、003〜35%、残部Feを
主成分とし、副成分として80.5%以下、Si0.1
〜5%を含有することを特徴とするものである。
じ)、Cr17〜45%、003〜35%、残部Feを
主成分とし、副成分として80.5%以下、Si0.1
〜5%を含有することを特徴とするものである。
本発明において、上記SとSiは同時に添加含有せしめ
ることに意義があり、これらを単独添加含有するだけで
は得られない優れた効果を得ることができるものである
。
ることに意義があり、これらを単独添加含有するだけで
は得られない優れた効果を得ることができるものである
。
すなわち、Siの添加することにより冷却速度を緩和し
たもの(特公昭51−10570号公報)磁気特性を向
上したもの(特開昭49−123113号公報)などは
公知であるが、Slを単独添加しただけでは切削加工を
行なった場合、切削性が必ずしも良好でないため、製造
および価格上問題があった。
たもの(特公昭51−10570号公報)磁気特性を向
上したもの(特開昭49−123113号公報)などは
公知であるが、Slを単独添加しただけでは切削加工を
行なった場合、切削性が必ずしも良好でないため、製造
および価格上問題があった。
本願発明者らは上記従来技術を基盤に種々検討した結果
、SとSiとを同時に添加含有した場合に極めて優れた
効果が得られることを見出し、これに基づいて本発明を
成したものである。
、SとSiとを同時に添加含有した場合に極めて優れた
効果が得られることを見出し、これに基づいて本発明を
成したものである。
本発明において、Coが3%よりも少なくなると保磁力
の低下が著しく、磁石合金として実用できないため、C
o量の下限は3%とすることが必要である。
の低下が著しく、磁石合金として実用できないため、C
o量の下限は3%とすることが必要である。
またCo量が35%を越えると、加工性が悪くなるとと
もに永久磁石としての残留磁束密度が不足してくるため
、Coの上限は35%とする。
もに永久磁石としての残留磁束密度が不足してくるため
、Coの上限は35%とする。
またCoは、省資源化の目的からは、その含有量が少な
い方が望ましいが、一方高保磁力を得るためには含有量
がある程度多い方が望ましいため、工業上7〜20%の
範囲とするのが好適である。
い方が望ましいが、一方高保磁力を得るためには含有量
がある程度多い方が望ましいため、工業上7〜20%の
範囲とするのが好適である。
また、Crが17%未摘では磁気特性発現に必要な二相
分離が生起しない。
分離が生起しない。
一方、Crが45%を越えると加工性に悪影響が生じる
。
。
このため、Cr量は17〜45%とする。
しかし、磁気特性の点からみると、Crは23〜35%
が最高の結果を生じる。
が最高の結果を生じる。
Sは、切削性を改善すると共に、Hcを向上させるのに
必要であるが0.5%を越えると熱間加工性が劣化する
と共に磁気特性か悪くなる。
必要であるが0.5%を越えると熱間加工性が劣化する
と共に磁気特性か悪くなる。
このためS量は0.5%以下とするのが好ましい。
Siは、溶湯の流動性を改善し、熱処理における冷却速
度を緩和する等の顕著な効果をもたらすがこの効果を得
るためには、少なくとも0.1%以上の添加含有が必要
である。
度を緩和する等の顕著な効果をもたらすがこの効果を得
るためには、少なくとも0.1%以上の添加含有が必要
である。
一方、5%を越えると冷間における加工性が阻害される
ので、Si量は0.1〜5%とする。
ので、Si量は0.1〜5%とする。
また、磁気特性の点からは0.3〜3%の範囲とするの
が好ましい。
が好ましい。
また本発明合金において、脱酸添加剤としてMn、A1
等を1%以下含むことは本発明合金の特性を損うことは
なく、またCその他の不純物元素は0.1%以下の限度
で含有しても差支えない。
等を1%以下含むことは本発明合金の特性を損うことは
なく、またCその他の不純物元素は0.1%以下の限度
で含有しても差支えない。
以下本発明合金の実施例について説明する。
実施例 1
高周波溶解により、合金組成が30%Cr−15%Co
−0,02%S−1,5%Si−残部Feであるような
5kgのインゴットを得た。
−0,02%S−1,5%Si−残部Feであるような
5kgのインゴットを得た。
このインゴットには偏析および巣の発生が全く無く、本
合金溶湯の流動性は極めて良好であった。
合金溶湯の流動性は極めて良好であった。
上記インゴットを熱間圧延で5mm厚まで圧延した板か
ら、巾1cr、長さ30mtの短冊状試片を作成した。
ら、巾1cr、長さ30mtの短冊状試片を作成した。
これを900℃で1時間加熱し溶体化処理をした後、6
30℃で1時間、40000eで磁界中処理し、次いで
600℃から480℃まで100℃/16hrで徐冷し
た。
30℃で1時間、40000eで磁界中処理し、次いで
600℃から480℃まで100℃/16hrで徐冷し
た。
その結果、残留磁束密度Brキ12,300G、保磁力
Hcキロ500e、最大エネルギー積(B−H)max
:5.7X106G・Oeの磁石合金が得られた。
Hcキロ500e、最大エネルギー積(B−H)max
:5.7X106G・Oeの磁石合金が得られた。
実施例 2
高周波溶解により、合金組成が25%Cr−13%Co
−0,1%S−1,5%Si−残部Feであるような5
kgのインゴットを得た。
−0,1%S−1,5%Si−残部Feであるような5
kgのインゴットを得た。
巣および偏析は全く見られなかった。
このインゴットから、実施例1と同様にして試片を作成
し、1050℃で1時間溶体化処理をした後、640℃
で1時間、40000eで磁界中処理した。
し、1050℃で1時間溶体化処理をした後、640℃
で1時間、40000eで磁界中処理した。
また時効は590℃から480℃まで100C/16h
rで徐冷した。
rで徐冷した。
その結果、残留磁束密度Br:13,800G、保磁力
Hcキロ200e、最大エネルギー積(B−H)max
:6.4X106G・Oeの磁石が得られた。
Hcキロ200e、最大エネルギー積(B−H)max
:6.4X106G・Oeの磁石が得られた。
実施例 3
大気中で溶解し、合金組成が35%Cr−8%Co−0
,2%S−1,5%Si−残部Feであるような種々の
形状の合金を、シェル鋳型によって得たところ、その鋳
造性は極めて良好であった。
,2%S−1,5%Si−残部Feであるような種々の
形状の合金を、シェル鋳型によって得たところ、その鋳
造性は極めて良好であった。
得られた合金丸棒について、1000℃で30分溶体化
処理した後、600℃で1時間、40000eで磁界中
処理し、次いで580℃で1時間、565℃で2時間、
550,540,530,520゜510.500℃で
各3時間時効処理を施した結果、残留磁束密度Brキ1
0,000G、保磁力Hc中4500e、最大エネルギ
ー積(B−H)maxキ3.0X106G−Oeの磁気
特性を得た。
処理した後、600℃で1時間、40000eで磁界中
処理し、次いで580℃で1時間、565℃で2時間、
550,540,530,520゜510.500℃で
各3時間時効処理を施した結果、残留磁束密度Brキ1
0,000G、保磁力Hc中4500e、最大エネルギ
ー積(B−H)maxキ3.0X106G−Oeの磁気
特性を得た。
実施例 4
大気中で溶解し、合金組成が30%Cr−10%Co−
0,2%S−0,5%Si−残部Feであるような種々
の形状の合金をシェル鋳型によって得たところ、その鋳
造性は極めて良好であった。
0,2%S−0,5%Si−残部Feであるような種々
の形状の合金をシェル鋳型によって得たところ、その鋳
造性は極めて良好であった。
得られた合金丸棒について切削加工を試みたところ、き
わめて滑らかに切削することができた。
わめて滑らかに切削することができた。
この丸棒を1000℃で1時間溶体化処理した後、62
0℃で1時間、40000eで磁界中処理し、次いで6
00℃から500℃まで100C/16hrで時効処理
した結果、残留磁束密度Br:11,500G保磁力H
cキロ100e、最大エネルギー積(B−H)maxキ
4.3X106G−Oeの磁気特性を得た。
0℃で1時間、40000eで磁界中処理し、次いで6
00℃から500℃まで100C/16hrで時効処理
した結果、残留磁束密度Br:11,500G保磁力H
cキロ100e、最大エネルギー積(B−H)maxキ
4.3X106G−Oeの磁気特性を得た。
Claims (1)
- 1 重量比で、Cr17〜45%、603〜35%5O
95%以下、Si0.1〜5%、残部実質的にFeから
なるFe−Cr−Co系磁石合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53106059A JPS5810463B2 (ja) | 1978-08-30 | 1978-08-30 | Fe↓−Cr↓−Co系磁石合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53106059A JPS5810463B2 (ja) | 1978-08-30 | 1978-08-30 | Fe↓−Cr↓−Co系磁石合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5534638A JPS5534638A (en) | 1980-03-11 |
JPS5810463B2 true JPS5810463B2 (ja) | 1983-02-25 |
Family
ID=14424033
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53106059A Expired JPS5810463B2 (ja) | 1978-08-30 | 1978-08-30 | Fe↓−Cr↓−Co系磁石合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5810463B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57130404A (en) * | 1981-02-04 | 1982-08-12 | Daido Steel Co Ltd | Permanent magnet |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5110570A (en) * | 1974-07-13 | 1976-01-28 | Nippon Musical Instruments Mfg | Hansobutsuno teitaikenchisochi |
JPS5335536A (en) * | 1976-09-14 | 1978-04-03 | Olympus Optical Co Ltd | Double exposure preventing device |
-
1978
- 1978-08-30 JP JP53106059A patent/JPS5810463B2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5110570A (en) * | 1974-07-13 | 1976-01-28 | Nippon Musical Instruments Mfg | Hansobutsuno teitaikenchisochi |
JPS5335536A (en) * | 1976-09-14 | 1978-04-03 | Olympus Optical Co Ltd | Double exposure preventing device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5534638A (en) | 1980-03-11 |
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