JPS58104165A - ほうろう加工用アルミニウム被覆鋼板の製造方法 - Google Patents

ほうろう加工用アルミニウム被覆鋼板の製造方法

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JPS58104165A
JPS58104165A JP56201790A JP20179081A JPS58104165A JP S58104165 A JPS58104165 A JP S58104165A JP 56201790 A JP56201790 A JP 56201790A JP 20179081 A JP20179081 A JP 20179081A JP S58104165 A JPS58104165 A JP S58104165A
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steel plate
coating layer
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草薙 芳弘
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、すぐれたほうろう特性が得られるほうろう加
工用アルミニウム被覆鋼板に関する。
表面にアルミニウム被覆層を有する鋼板、例えば溶融ア
ルミニウムめっき鋼板は、耐#8性、耐食性にすぐれ、
自動車排気ガス系統部材、乾燥機、ストーブ部品などの
耐熱部材や、屋根、内装材などの建材をはじめ、広い分
野で使用されている。
近年、このアルミ被覆鋼板を原板とするほうろう加工の
工業化が進んでいる。はうろう加工は、原板にほうろう
ゆう薬を塗布し、これを適当な温度で焼成することによ
シ行なわれる。
ところが、原板として例えば溶融アルミめっき鋼板を平
板のまま、あるいは最終製品形状に応じて成形加工した
のち、はうろう加工を行なうと、得られるほうろう被覆
層の表面に微細な泡状(グリスター)もしくはクレータ
状の欠陥(以下、「泡欠陥」という)が多数発生し、外
観や耐食性が著しく損なわれるという問題がある。
木発明者等は、この間@を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、上記泡欠陥は、溶融アルミめつき層に存在するミ
クロ的なピンホール、不めっ色部分、あるいは微小なり
ラック(亀裂)に起因することをつきとめた。すなわち
、溶融アルミ“めつきままのめつき層は、いわば鋳造組
織であるため、微小なピンホールや不めっき部分が存在
するのが常であり、また鋳造組織は延性、伸び性に乏し
いため、曲げやプレス加工などの成形加工時にクラック
が発生し易い。溶融アルミめっき層のほか、例えば粉末
コーティング法や真空蒸着法などにて形成されるアルミ
被覆層の場合にも、上記と同様、その被覆層に微細なピ
ンホールなどが生じ、またそのままでは伸び性など゛が
低く成形加工時のクラック発生を避は難い。これらピン
ホールやクラックなどは、耐食・耐熱用途には何ら問題
のない程度の肉眼では判別し得なり□′・微細なもので
あっても、はうろう加工を行なうと、・::′これを起
点に泡欠陥が発生するのであり、これをなくすことによ
って、はうろう泡欠陥を解消し得ることが判明した。
&発明は上記知見に基づいて完成されたものであり、素
地鋼板表面に施こされたアルミニウム被覆層が圧延再結
晶組織を有するほうろう加工用アルミニウム被覆鋼板を
提供する。すなわち、木発明のほうろう用原板は、素地
鋼板表面のアルミ被覆層に圧延と再結晶焼鈍処理とを施
してアルミ被覆層のピンホール等を圧着消滅させるとと
もに、該被覆層の加工性を高め成形加工時のクラック発
生を防止することによ、す、その後のほうろう加工にお
ける泡欠陥の発生を実質的に完全に解消したものである
木発明に係るほうろう加工用アルミ被覆鋼板は、素地鋼
板にアルミ被覆層を形成したのち、これを所定の板厚ま
で圧延する圧延工程、およびアルミ被覆層のみ、または
アルミ被覆層と素地鋼板を再結晶化させる焼鈍処理工程
を経て製造される。
素地鋼板は、或、形加工性の点よシ低炭素鋼板(一般に
9含有量約”0.2重量係以下)が好ましく用いられる
。また、C含有量が低い程、高温に加熱されたときに素
地鋼板とアルミ被覆層間に生ずるkl−Fe’金属間化
合物(以下、単に合金ともいう)の生成温度が普くなる
。このことは、後記のように、素地鋼板を再結晶化する
ための高温度での焼鈍過程や、その後のほうろう焼成過
程におけるアルミ被覆層の合金化と、それに伴うほうろ
う密着性不良の問題を緩和するのに役立つ。このための
C含有量は、好ましくは約0.02重重量板下である。
なお、鋼中の窒素(N)も合金生成温度を高める効果を
有するので、約o、oot〜0.02重量幅の範囲で含
まれるものが好ましい。
素地鋼板表面のアルミ被覆層は、溶融アルミめっき法、
真空蒸着法、粉末コーティング法、あるいはクラッド法
などにて形成されたものであってよい。溶融、アルミめ
っき層の形EilCkいては、そのめっき工程で、素地
鋼板とめつき層との界面にkl−Fe合金が生成するの
が一般である。該合金は硬くて脆いため、多量に生成す
ると、圧延時、あるいはその後の成形加工時にめっき層
にクラックが生じ、はうろう泡欠陥の原因となる。これ
を防ぐには、アルミめっき浴として%S1を約1重1%
以上含有するAf−8iめっき浴を用いるのが有効であ
る。これにより、めっき過程で生ずる合金層厚は約2〜
5μmないしそれ以下に抑制され、圧延時のクラック発
生が防止される。また、Siの含有によって、合金化5
2@度が上昇するので、はうろう焼成時におけるアルミ
被覆層の合金化が抑制される。・ただし%Sl含有欧が
過多であると、形成されるめっき層中に硬い板状Siが
点在し、圧延の際にクラック発生の原因となるので、め
っき浴中のSi量は15重量係を上限とすべきである。
    ・ 所要層厚のアルミ被覆層が施こされた鋼板をついで圧延
工程に付す。圧延は、冷間または温間1(例えば、温度
約100〜450°C)のいづれであってもよい。その
圧下率は、該被覆鋼板の板厚と目的とするほうろう原板
の所望の板厚とに応じて設定されるが、アルミ被覆層中
のピンホールや不めっき部番を確実に圧着させるために
、1Q104以上であることが望ましい。特に、圧下率
を約20係以上とすれば、アルミ被覆層・だけでなく、
素地鋼板も圧延組織となる結果、その再結晶温度が低く
なるので、素地鋼板も再結晶化させたい場合、比較的低
い温度で素地鋼板の再結晶焼鈍を達成し得ることになる
。このことは、焼鈍時のアルミ被覆層の合金化を抑制す
る点で有利である。また、アルミ被覆層が溶融アルミめ
っき層である場合は、圧下率20憾以上で圧延を行なう
と、上記効果の層(2)の間の合金層(めつき時に生成
したもの)が八 分断される結果、その後の鋼板の成形加工の際に、該合
金層に起因するめつき層の剥離・クラックの発生が防止
される効果も得られる。ただし、圧下率をあまり高くす
ると、アルミ被覆層にクラックが生ずるので、好ましく
は約70憾を上限とする。
上記圧延工程を経た鋼板のアルミ被覆層は、圧延組織化
し、加工硬化しているので、加工性を回復するためにア
ルミ被覆層の再結晶焼鈍を行なう。
その焼鈍は好ましくは約2.50〜480°Cである。
この焼鈍処理は、例えば、約lO分〜3時間を要して行
なわれへ該焼鈍によりアルミ被覆層に良好な加工性が与
えられると同時に、ピンホールなどの圧着部も再結晶に
より完全に消滅する。
かくて得られるアルミ被覆鋼板は、その被覆層が当初の
鋳造組織から、いわば鍛錬組織に変化しており、ピンホ
ール等は皆無であるから、そのまま(平板のまま)はう
ろう加工を行なって泡欠陥が生ずることはなく、また機
械的性質、特に伸び性が良好で、プレス、曲げ加工によ
り被覆層にクラックが生ずることがないから、所定形状
に成形加工したのちほうろう加工を行なう場合も、泡欠
陥のない美麗なほうろう製品が得られる。
また、前記工程を経て得られる木発明のほうろう加工用
原板の他の特長とじて、素地鋼板とアルミ被覆層の界面
での合金生成温度が高く、従ってその後高温度に加熱さ
れてもアルミ層の合金化が囲(約250〜4JO℃)内
で比較的高目の温度、好ましくは約300〜480°C
で行なうことにより顕著にあられれる。合金生成温度が
高いことは、はうろグ加工において、所期のほうろう焼
成を可能とする点で重要な意味をもつ。すなわち、一般
のアルミ被覆鋼板は、約500°C前後ないしそれ以上
の高温度にさらされると、素地鋼板とアルミ被覆層の間
でFe−Al!相互拡散による合金生成が活発となり、
極端ガ場合にはアルキ被覆層の表面まで合金化し灰黒色
化する。はうろう焼成過程でアルミ被覆層かこのように
合金化すると、得られるほうろう被覆層の密着性が悪く
容易に剥離してしまう。このため、はうろう焼成温度は
あまり高くすることができず、また使用し得るほうろう
ゆう薬の選択に強、区制限が付されているのが実情であ
る。しかるに、木発明のほうろう用原板は、合金生成温
度が高く、特に焼鈍を約800℃以上で行なったもので
は、はうろう焼+tt−約500°C以上、例えば55
0°C市後もしくはそれ以上で行なっても実質的に合金
化を生ずることがないから、それだけほうろうゆう薬選
択の制限が緩和され、密着性を損なわずに高温でのほう
ろう焼成を達成することができ為。また、該焼成温度を
高めることにより、得られるほうろう被覆層の特性、例
えば耐薬品性、硬度、光沢などが更にすぐれたものとな
る。この合金生成温度の上昇は、前記のように、素地鋼
板のC含有量が低く、アルミ被覆層がSiを含有するも
のである場合に−そう顕著となる。
ところで、木発明アルミ被覆鋼板を、最終製品形状に応
じ強加工して用いる場合には素地鋼板の加工性が問題に
なることがある。というのは、前記圧延工程において、
合金層(めっき時に素地鋼板とめつき層の界面に生成し
たもの)を分断するために圧下率を20幅以上とする場
合、あるいは素材の鋼板厚と製品板厚との関係で高い圧
下率を加える場合等には、被覆層だけでなく、素地鋼板
も圧延組織化し、加工硬化が生ずるからである。
この素地@稜の加工硬化は、前記アルミ被覆層の再結晶
温度域の焼鈍では十分解消し得ない。もちろん、かかる
鋼板は平板のまま、あるいは軽度の曲げ、プレスなどの
成形加工を施してほうろう用原板とする用途では、何ら
加工性の問題はないが、深絞り加工などの強加工を施す
場合には、素地鋼板の加工性を十分回復させておくこと
が望ましい。
このような場合には、圧延後の焼鈍を、素地鋼板の再結
晶温度以上の温度域で行なえばよい。その処理温度は、
好ましくは約500〜600°Cである。約600°C
を上限とするのは、アルミ被覆層の溶融を避けるためで
ある。この焼鈍によってアルミ被覆層も同時に再結晶化
するので、素地および被覆層ともに圧延再結晶組織とな
る。
ただし、この焼鈍処理は、アルミ被覆層のみ再結晶化さ
せる前記焼鈍処理(処理温度約250〜480℃)に比
し高温域で行なわれるので、その処理中にアルミ被覆層
の合金化が生じないようにすべきである。このためには
、前述のように、C含有量の低い素地鋼板やアルミ被覆
層がSi を含有する鋼板を用いるのも有効ではあるが
、更に合金化防止法として、再゛結晶焼鈍を二段階の工
程で行なうことが極めて効果酌、である。そのヒートパ
ターンの例を第2図に示す。すなわち、圧延後のアルミ
被覆鋼板を焼鈍するに際し、まず比較的低温域、好まし
くは約800〜480℃で第1段階の処理(A) ’に
行ない、ついで素地鋼板の再結晶が生起する高温域、好
ましくは約500〜550°Cでの焼鈍(B)を行なう
。第1段階の処理は例えば約8〜lO時間を要して行な
われ、第2段階の処理は例えば約3〜12時間にて行な
えばよい。か良好な圧延再結晶組織となった加工性に富
むほうろう用原板が得られる。しかも、この段階的焼鈍
処理を経て得られた原板は、合金生成温度が高く、約5
00℃をこえる温度でほうろう焼成を行なっても合金化
を生ずることがないから、密着性不良の問題がないばか
りか、はうろうゆう薬の種類の選択範囲が広く、かつ得
られるほうろう被覆層の特性も従来のもの忙くらべ一段
とすぐれたものと々る。     ・1 木発明におい餐・・は、素地鋼板厚さおよびアルミ被覆
層厚に木質的な制限はなく、また圧延における圧下率は
、アルミ被覆鋼板厚と目的とするほうろう加工製品板厚
とに応じ、前記範囲内で適宜設定すればよい。所定板厚
を得るために、圧延と再結晶焼鈍を何回〈シ返してもか
まわない。
次に、木発明について実験結果にもとづいて説明する。
板厚0.8fiの低炭素冷延鋼板を素地鋼板とし、脱脂
後、還元雰囲気加熱炉で表面を清浄化したのち、ゼンジ
マ一方式によj)Al−8iめつき浴(Si含含有量9
歓 間5秒)シ、アルミめっき鋼板を得た。これを圧下率5
〜80係の冷間圧延に付したのち、温度250〜500
℃でアルミめっき層の再結晶焼鈍(処理時間6時間)を
行なった。
得られた鋼板をほうろう用原板とし、表面脱脂ののち、
アルミ被覆鋼板用市販はうろう4少う薬を適当なスリッ
プとしスプレーによりほうろう層厚80μmになるよう
に施釉し、温度550℃で焼成(焼成時間7分間)しほ
うろう加ニー製品を得た。
第1表に、原板のアルミめっき層性状(ピンホール、ク
ラック等の有無、再結晶状況および合金化状況)、第2
表に得られたほうろう特性(泡欠陥および密着性)の試
験結果を示す。各試験および判定評価法は次のとおりで
ある。
〔A〕  原板のアルミめっき層性状 (1)ピンホー/I/%クラックの有無:顕微鏡観察に
よる。表中、←fi怜物→→rPJ欄にその結果を示す
○:ビンホール、クラックなし。
×:ピンホールまたはクラックあり。
(1i)再結晶状況 ビッカース硬度計による硬さ試験値と金属顕微鏡観察に
よる結晶組織の形態によシ判定。rR.c.J欄にその
結果を示す。
○:再結晶化良好 ×:再結晶不十分 0ft)合金化状況 顕微鏡観察による。rAJ欄にその結果を示す。
○:合金化なし。
×:合金生成(表面灰黒色化) 〔B〕  はうろう加工製品のほうろう特性(1)泡欠
陥 10倍のルーペにて検査。表中、i会傘台Φ粋壱→書r
 F J欄にその結果を示す。
○:泡大欠陥し ×:泡欠陥発生 (11)密着性 落下衝撃変形試験法によシ、ポンチ径25fIIφ、ダ
イス25.5 txmφの間に試験片を置き、1 tc
gの重錘の落下衝撃によシ最大変形くぼみ深さ8順を与
えたときのほうろう被覆層の残留量を測定。その結果を
rADJ欄に示す。
○::着性良好(剥離なし) △::着性やや不足(1〜504剥離)×:密着性不良
(50憾以上剥離) 第 1 表 原板の1 生状 第1表および第2表に示されるように、圧下率10〜7
0係の圧延と、温度約250〜480°Cの再結晶焼鈍
を経て得られた原板のアルミ被覆層はピンホールが完全
圧圧着消滅し、良好な圧延再結晶組織をそなえており、
得られるほうろう被覆層も泡欠陥は全く認められず、密
着性を問題はない。特に密着性は、素地鋼板のC含有量
が低い程、また再結晶焼鈍温度が比較的高い程よくなる
傾向があることも認められる。なお、圧下率が104未
満の場合および704をこえる場合はいづれも泡欠陥が
生じているのは、前者は圧下不足によりピンホールが残
存し、後者は圧下過大によシめつき層にクラックが発生
したからである。
第3表に、アルミめつき層のSi含有量と該めっき層の
加工性の関係について実験結果を示す。
同実験は、板厚1.2flの鋼板(C0,05重量係)
を、常法によりAl−8iめつき浴に通板し、層厚12
0μのめつき層を形成したのち、圧下率10〜70憾の
冷間圧延を行ない、該圧延におけるめっき層のクラック
、剥離発生状況を顕微鏡観察したも?である。同表に示
されるように、めっき浴(従って、形成されるめっき層
)のSi 含有量が少ないと、圧下率が低くても、素地
とめつき層間の合金層にクラックが生じ、めっき層にク
ラック・剥離が発生する。これは、前記のようにめっき
時の合金層の生成量が多くなるからである。一方、Si
量が余シ多くなってもクラックが発生するのは、めっき
層中に硬く脆い板状Siが発生するからである。このた
めめっき層のSi含有量は前記のように約1〜15重量
とするのが好ましい。
第  3  表 j盃 S□il打1武(wt係)圧l・−率(罰  圧
延後のめつき層形態  1第4表に、アルミめっき層の
Sl含含有と、はうろう被覆層の密着性の関係について
実験結果を示す。同実験条件は次のとおりである。板厚
1.2鱈の鋼板(C0,06重歇壬)を常法によりAI
!−8iめっき浴(但し、Si含有欧8重欧係)に通板
して層厚120μmのめつき層を形成したのち、圧下率
204の冷間圧延を行ない、これft温度300°Cで
アルミめっき層の再結晶焼鈍(処理時間6時間)に付し
た。得られた鋼板を原板とし、市販はうろうゆう薬をほ
うろう層厚80μmになるように施釉してほうろう焼成
を行なった。各はうろう加工品のほうろう被覆層の密着
性は前記落下衝撃変形試験法により、はうろう被覆層の
残留軟にて評価した。表中の各記号の意味は前記と同じ
である。同表から、5il=15重歓憾含有するとき、
密着性が良好であることが判る。これは、前記のように
%S1の存゛:在により合金生1iX温度が高くなり、
焼成時に、めっ、・、き層の合金化が抑制されることに
よるものである。
第4表 次に、アルミ被覆層および素地鋼板ともに圧延再結晶組
織を有する鋼板について実験結果にもとづいて説明する
板厚0.8flの低炭素鋼(C0,15〜0.O1重駄
憾)を脱脂後、還元雰囲気加熱炉で表面清浄化したのち
、Al−8iめっき層(Si含有量9重i1%。
浴温670’C)に通板(浸漬時間5秒)してアルミめ
っき鋼板を得た。これを圧下率10〜80係で冷間圧延
したのち1.まず第1段階の処理として温度800〜4
50°Cに加熱(保持時間8Hr)し、さらに第2段階
処理として温度450〜600°C(処理時間10Hr
)の焼鈍を施した。
得られた各アルミ被覆鋼板を原板とし、表面脱脂ののち
、アルミ被覆鋼板用市販はうろうゆう薬をスリップとな
しスプレーにてほうろう層厚80μm、となるように施
釉し、温度550°Cで焼成(焼成時間7分)を行ない
ほうろう加工製品を得た。
上記原板の性状(素地およびアルミめっき層の圧延再結
晶状況、アルミめっき層のピンホール、クラックの有無
、および合金生成状況)を第5表に示す(但し、供試原
板の素地鋼板C含有10.15重量係、圧延後の第1段
階処理温度850℃)。
なお、原板性状の評価判定法は前記と同じである。
(+)  素地鋼板およびアルミめっき層の圧延再結晶
組織状況) 表中、rC,R,J欄に示す。
○:圧延再結晶組織良好 Δ:再結晶化不十分 ×:圧下および再結晶化不十分 (11)  ピンホール、クラックの欠陥有無表中、r
PJ欄に示す。
O:欠陥なし ×:欠陥発生 (i)  めっき層合金化状況 表中、「A」欄に示す。
O:合金生成なし ×:合金化(表面灰黒色化) 7・□ 第  5  表 第5表によれば、供試材Al〜4(圧下率lO係)は素
地鋼板の圧下不足、A5,9.18および17(焼鈍温
度450°C)は素地鋼板の再結晶化不足を呈し、また
黒17〜20(圧下率80憾)は圧下過大のためめっき
層にクラックが発生しているが、これに対し、圧下率2
0〜70t6の圧延と温度500〜600’Cの焼鈍を
経たものは、素地およびめっき層とも良好な圧延再結晶
組織を有シ、かつめっき層にピンホール、クラック等の
欠陥もない。なお、いづれの供試材とも合金化が生じて
いないのは、第1段階の処理として温度850℃の加熱
処理が施こされていることによる。
第6表に、第1段階の熱処理条件と得られた原板のアル
ミめっき層の加工性を示す。但し、第2段階の焼鈍処理
温度は550℃(保持時間10Hr’)である。加工性
は、JIS  Z  2248に規定の密着曲げ試験、
およびエリクセン社製薄鋼板深絞り試験機(ポンチ径4
0+o+φ、ポンチ肩rd 1闘、ダイス径42Hφ、
ダイス肩rd5++s+、ブランク径80flφ、絞シ
高さ20 ms ) ’に用いた深絞シ成形加工試験に
よシ、原板をそれぞれ第3図および第4図に示す形状に
成形加工し、その曲げ加工部(a)、(b)の表面外観
とめつき層状態を観察した。
表中、「めっき層加工姓」欄の記号の意味は次のとおシ
である。
○:加工性良好(亀裂なし) Δ:加工性やや不足(軽度の亀裂発生)X:加工性不良
(強度の亀裂発生) 第6表に示されるように、第1段階の処理を330〜4
50°Cで行なったものはアルミめっき層の加工性が良
好である。ヒれは第1段階処理で合金生成温度が上昇し
た結果、第2段階の焼鈍処理において合金化が回避され
たことによる。なお、素地鋼板のC含有量が少い程、合
金生成が抑制され、アルミめっき層の加工性が保たれる
ことも認められる。
第7表に、得られたほうろう加工製品のほうろう特性(
泡欠陥の有無と密着性)t−示す。但し、供試原板は、
圧延後の第2段階焼鈍を温度550°Cで行なったのち
1、前記曲げ、または深絞り成形加工を施したものであ
る。はうろう特性はその曲げ加工部について判定した。
判定法は前記と同じである。
(1)泡欠陥の有無 表中、rFJ欄に示す。
O:泡欠陥なし ×:泡欠陥発生 (11)密着性 表中rADJ欄に示す。
O:密着性良好(剥離なし) △:密着性やや不足(1〜50優剥離)×:密着性不良
(50憾以上剥離) 第7表によれば、圧下率20〜70憾の圧延後、温度3
30〜450°Cの第1段階処理についで所定の焼鈍を
施した原板を用いた場合は、泡欠陥がなくかつ密着性も
良いほうろう加工製品が得られることがわかる。一方、
供試材A5. 10.15および20に泡欠陥が生じた
のは圧下率が過大なためめっき層にクラックが生じたか
らであシ、また第1段階の処理t−250℃または50
0℃で行なったものでは密着性が悪いのは、該第1段階
処理による合金生成温度上昇効果が不十分なため、はう
ろう焼成時にめっき層が合金化したことに因る。なお、
素地鋼板のC含有量が低くなると合金が生成しにくくな
シ、はうろうの密着性の低下傾向が緩和されることも認
められる。
上記説明は、溶融アルミめっき鋼板を例に挙げたが、そ
のほか粉末コーティング法、真空蒸着法、クラッド法な
どによるアルミ被覆鋼板についても同様の処理によシ上
記と同じ特性をもつほうろう加工用原板が得られる。
以上のように、本発明に係るアルミ被覆鋼板は、はうろ
う加工用原板としてすぐれた特性を有し、はうろう被覆
層に泡欠陥がなく、かつ密着性のよいほうろう加工製品
を得ることができる。また、はうろうの密着性を損なわ
ずに、はうろう焼成温度を高めることができるので、は
うろうゆう薬の選択の制限も緩和されるとともに、耐薬
品性、その他のほうろう特性を−そう高めることも可能
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は圧延後のアルミ被覆鋼板の断面説明図、第2図
は焼鈍処理のヒートパターン説明図、第3図および第4
図は成形加工試験による原板の形状説明図である。 l:素地鋼板、2ニアルミ被覆層、3:合金。 特許出願人  日新製鋼株式会社 代理人 弁理士 宮 崎 新八部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)素地鋼板表面にアルミニウム被覆層を有する鋼板
    であって、該アルミニウム被覆層が圧延再結晶組織を有
    することを特徴とするほうろう加工用アルミニウム被覆
    鋼板。
  2. (2)  アルミニウム被覆層がSi  1〜15重i
    i係含有する溶融アルミニウムめっき層であることを特
    徴とする上記第(1)項に記載のほうろう加工用アルミ
    ニウム被覆鋼板。
  3. (3)素地鋼板表面にアルミニウム被覆層を有する鋼板
    であって、該素地鋼板およびアルミニウム被覆層が圧延
    再結晶組織を有することを特徴とするほうろう加工用ア
    ルミニウム被覆鋼板。
  4. (4)  アルミニウム被覆層が5itN15重量係き
    有する溶融アルミニウムめっき層であることを特徴とす
    る上記第(3)項に記載のほうろう加工用アルミニウム
    被覆鋼板。
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EP0081847B1 (en) 1987-04-08
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