JPS5810305Y2 - コネクタにおける端子金具抜き取り用治具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子機器等に使用されるコネクタの端子金具抜
き取り用治具に関する。

従来、第１図乃至第３図に示す如き雌型コネクタがある
。

このコネクタは外枠１の一側面１ａに概ね逆台形状の挿
入口２が一定間隔（ｘ）で複数個設けられ、更にこれと
対応して側面１ｂには雄型コネクタ用の円形の挿入口３
が同数だけ設けられており、これらの二種類の挿入口２
，３は内部で貫通している。

また、外枠１の上面１ｃには側面１ｂと平行に一定間隔
（ｘ）で矩形の透孔４が前記挿入口と同数個、設けられ
ている。

一方、端子金具５はその断面を逆三角形状に折り曲げら
れ、先端部の両側面にはＬ字形の切り込み６が設けられ
ており、更に該端子金具５の上面中央部には適当な勾配
を持たせた係止部５ａが固着されており、全体として上
下方向に板ばねを形成している。

また端子金具５の末端部５ｂはリード線７の被覆を剥離
した導体部分と圧着器等により圧着されている。

以上の如く構成されている端子金具５を前記外枠１の挿
入口２に挿入すると、係止部５ａと該挿入口２の内壁と
の接触により該端子金具５は図上、下方に線圧される。

そしてこの線圧状態のまま、更に挿入すると係止部５ａ
が前記透孔４に係止され、リード線７が接続されるよう
になっている。

この状態を第７図に示す。

上記のコネクタにおいては、例えばリード線の断線その
他で修理等の必要上から端子金具５を取り外す場合、従
来は先端が細い棒状のものを透孔４へ入れ前記突記部５
ａを図上、下方に押圧しながら引き抜いていた。

しかしながら、これでは外枠１の保持、細い棒状のもの
の挿入保持、リード線７の引張りの３つの動作を同時に
行なうため非常に面倒であるばかりでなく、適確に作業
をなし得ない。

また、ややもすると係止部５ａを過度に押圧してスプリ
ング効果の復元力をなくしてしまうという欠点があった
。

本考案の目的は上記欠点に鑑み、端子金具５の外枠１か
らの抜き取り作業を簡単且つ確実に行い得るコネクタ用
の端子金具抜き取り用治具を提供することにある。

本考案の特徴は、その上面に一側面と平行に一定間隔で
配設された複数の透孔を有し、この透孔に端子金具の係
止部が係止され、ているようなコネクタの端子金具抜き
取り用治具において、把柄部を開閉することにより開閉
する一対の挟持片の一方の先端部に前記コネクタの一側
面から前記透孔に至る距離にほぼ等しい寸法の幅を有す
る切欠部を形成し、その先端には前記透孔に嵌入するよ
うにした爪部を設けたことにある。

第４図乃至第６図は本考案の一実施例を示すものである
。

挟持片ｉｏ、１ｉは結合部１２を介して把柄部１３．１
３に形成される一組の抜持杆を前記結合部１２で枢着さ
れ、挟持面を開閉可能となるように結合されている。

そして前記挾持片１０は挾持片１１よりも短かく、中央
部１０ａがテーパー状に狭小となり、中央部１０ａから
先端部１０ｂに亘って一様な厚みを有するように形成さ
れている。

また先端部１０ｂには爪部１０ｃから挾持片１０の長手
方向に前記コネクタの側面１ｂから透孔４に至る距離に
ほぼ等しい寸法の幅の切欠部１４が設けられている。

また、他の挟持片１１の先端には突出部１５が設けられ
ており、該突出部１５の側壁１５ａと前記切欠部１４の
側壁１４ａとの間隔は第１図に示したコネクタの寸法（
ｚ）にほぼ等しくなしである。

以上のように構成された端子金具抜き取り用治具により
外枠１に嵌装された端子金具５を抜き取るには、把柄部
１３．１３を外方に開くことにより挾持片１０，１１を
開き、コネクタ１の側面１ａを挾持片１１の突出部側壁
１５ａに合わせ、前記把柄部を挟圧すればコネクタ１の
透孔４に突出している端子金具５の係止部５ａが押圧さ
れ、該端子金具５は外枠１との係止が解除される。

そこで子金具５は外枠１との係止が解除される。

そこで端子金具５に圧着されているリード線を引っ張れ
ば、容易に抜き取ることができる。

このときの様子を第６，７図を参照して説明する。

両図において１１，１２，１３は対応しており、特に１
１，１２はこの考案の治具を閉じた状態における長さで
ある。

１２−１３を適当にとることによって係止部５ａの過度
の変形を防ぐことができる。

また、爪部１０ｃは、その先端にこの考案の治具の使用
状態において係止部５ａの逆向きとなるような傾斜（第
６図において右上がり）をつければ、係止部５ａの先端
部（第７図において左側）のみを押圧し、根本部（第７
図において右側）を押圧しないことにより、係止部５ａ
の過度の変形を防ぐことができる。

第８図は本考案の他の実施例の要部を示したものであり
、第５図における挟持部１０の先端部に相当するもの４
本（１０に〜１０ｎ）を一定間隔（外枠１の透孔４の配
列間隔Ｘに等しい）で熊手状に形成した例を示すもので
ある。

このように構成すれば一挙動で各端子金具を抜き取るこ
とができる。

以上に述べた如く、本考案によれば簡単且つ確実にコネ
クタにおける端子金具の抜き取り作業を行うことができ
る故、作業能率の向上が図れる。

また、市販されているリードペンチへ簡単な追加工を施
すだけで製作できるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はコネクタの外枠の外観を示す斜視図、第２図は
コネクタの外枠の側面図、第３図Ａ、Ｂは端子金具の構
造を示す側面図及び断面図、第４図は本考案の一実施例
の平面図、第５図は第４図の側面図、第６図は第４図の
一部拡大図、第７図は外枠１に端子金具５を挿入した状
態の説明図、第８図は本考案の他の実施例の要部を示す
図である。 １０．１１・・・・・・挾持片、１３・・・・・・把柄
部、１４・・・・・・切欠部、１５・・・・・・突出部
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. その上面に一側面と平行に一定間隔で配設された複数の
   透孔を有し７、端子金具の係止部を前記透孔に係止させ
   てなるコネクタにおける端子金具抜き取り用治具であっ
   て、把持部を開閉することにより開閉する一対の挾持片
   からなり、一方の挟持片には前記コネクタの一側面から
   前記透孔に至る距離にほぼ等しい寸法の幅を有する第１
   の切欠部を形威し、その先端には前記透孔に嵌入するよ
   うにした第１の爪部を設け、かつ該第１の爪部に対して
   前記第１の切欠部をはさんで第１の突出部を形成し、他
   方の挟持片には前記コネクタの一側面から該−側面に対
   応する他側面までに至る距離にほぼ等しい寸法の幅を有
   する第２の切欠き部を形成し、その先端には前記他側面
   に係合する第２の爪部を設け、かつ第２の爪部に対して
   前記第２の切欠部をはさんで前記第１の突出部に対向す
   る第２の突出部を形成してなり、一対の前記挟持片を閉
   止したときに前記第１の突出部と前記第２の突突出部と
   が当接して前記第１の爪部により前記透孔に係止した前
   記係止部と前記透孔との係止を解除するように前記第１
   のおよび第２の突出部の突出高さが設定しであることを
   特徴とするコネクタにおける端子金具抜き取り用治具。