JPH1199740A - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JPH1199740A
JPH1199740A JP9261389A JP26138997A JPH1199740A JP H1199740 A JPH1199740 A JP H1199740A JP 9261389 A JP9261389 A JP 9261389A JP 26138997 A JP26138997 A JP 26138997A JP H1199740 A JPH1199740 A JP H1199740A
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JP
Japan
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ink
jet recording
ink jet
recording sheet
ethyl
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Application number
JP9261389A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Tsuchida
哲夫 土田
Tatsuya Meguro
達哉 目黒
Naoko Inazu
直子 稲津
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録画像の耐光性、特にマゼンタ画像の耐光性
に優れ、しかも記録濃度や記録画質などの他の特性にも
優れたインクジェック記録用シートを提供することにあ
る。 【解決手段】水性インクを用いて記録画像を形成するイ
ンクジェック記録用シートにおいて、記録用シート中
に、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕エチル
−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライドなど
の一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種を含
有させたインクジェック記録用シート。 【化1】 〔式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ水素原子、C1
4 のアルキル基またはC1 〜C4 のヒドロキシアルキ
ル基を示し、X- は有機または無機アニオンを示す。n
は0、1または2を、mは2〜6の整数を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクを用い
たプリンター、コピー等に用いられるインクジェット記
録用シートに関し、特に記録画像の耐光性に優れたイン
クジェット記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は多色化が容易
であり、低騒音で、記録速度が比較的高速であるうえ、
大面積の記録も可能である等の利点を有しており、現在
では各種のプリンター、ファクシミリ、コンピューター
端末機等種々の分野に広く使用され、急速に普及してい
る。水性インクを用いるインクジェット方式では、プリ
ント速度、解像度、階調性等のプリンターの性能向上に
伴って、被記録シートに対しても、インクの高速吸収
性、高濃度化、高画質化、画像の耐水性、さらには画像
の耐光性も要求されるようになっている。
【0003】このような要求に答えるため、支持体上に
顔料および接着剤を主体とするインク受理層を設けたシ
ートに関する提案が多数なされてきた。例えば、非晶質
シリカおよび高分子バインダーからなる塗布層(特開昭
55−51583号公報、同57−157786号公
報、同62−158084号公報)、ゼオライト等のイ
ンク吸着顔料を有する塗布層(特開昭56−14417
2号公報)、微粉ケイ酸および水溶性樹脂からなる塗布
層(特開昭56−148583号公報)、多孔質のカチ
オン性アルミナ水和物を有する塗布層(特開昭60−2
32990号公報)等を支持体上に設ける方法が提案さ
れている。
【0004】なかでも、非晶質シリカはインクの吸収速
度が早く、インク吸収容量が大きく、しかも高画質に印
字ができ、そのうえ染料の発色を損なわないため、最も
インクジェット記録に適合した顔料であると考えられて
いる。しかしながら、非晶質シリカを主成分とするイン
ク受理層は染料の発色を鮮明にする反面、染料の光によ
る分解を助長し、記録画像が経時的に変色または褪色し
やすいという欠点がある。
【0005】さらに、印字の耐水性改良の観点から、ポ
リカチオン高分子電解質(特開昭56−84992号公
報、同60−49990号公報、同61−125878
号公報)、塩基性ラテックス(特開昭57−36692
号公報)等をインク受理層に含有させる方法が提案され
ている。しかし、かかる耐水性向上剤の使用により印字
の耐水性は改善されるものの、染料の光分解を促進さ
せ、耐光性が低下するという問題が生じる。
【0006】一方、画像の耐光性を向上させるための一
般的な方法はインクの耐光性を向上させることである
が、インクジェット記録に使用されるインクはノズルに
目詰まりを生じないこと、鮮やかな色調を有すること、
熱に安定であること等が必須条件であるため、必ずしも
耐光性に優れた染料や顔料を選択することができず、現
状では特にマゼンタインクの耐光性が著しく不足してい
る。
【0007】インクジェット記録用シートの面から画像
の耐光性を改善する方法としては、リンタングステン
酸、リンモリブデン酸、塩化第二クロム等の金属酸化
物、金属塩化物またはタンニン酸のうちの少なくとも一
つを添加する方法(特開昭57−87987号公報)、
ヒンダードフェノール類等の酸化防止剤を添加する方法
(特開昭57−74192号公報)、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系やフェニルサリチル酸系等の
紫外線吸収剤を添加する方法(特開昭57−74193
号、同57−87988号、同63−222885号公
報)およびヒンダードピペリジン系の光安定剤等を添加
する方法(特開昭61−146591号公報)等が提案
されている。しかし、上記方法ではいずれも充分に満足
のいく耐光性が得られていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、記録
濃度、記録画質および記録画像の耐水性に優れ、しかも
画像の耐光性にも優れたインクジェット記録用シートを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性インクを
用いて記録画像を形成するインクジェット記録用シート
において、該記録用シート中に、一般式(1)で表され
る化合物の少なくとも1種を含有させたことを特徴とす
るインクジェット記録用シートに係る。
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ水素
原子、C1 〜C4 のアルキル基またはC1 〜C4 のヒド
ロキシアルキル基を示し、X- は有機または無機アニオ
ンを示す。nは0、1または2を、mは2〜6の整数を
示す。〕
【0012】
【発明の実施の形態】インクジェット記録用シート中に
上記一般式(1)で表される化合物を含有させることに
より、他の品質を損なうことなく、記録画像の耐光性、
特にマゼンタ画像の耐光性が大幅に改善される。
【0013】記録画像の耐光性が大幅に改善される理由
については定かではないが、一般式(1)で表される化
合物は、親水性が高く水性インクと速やかに混和し、さ
らにカチオン性のため、静電相互作用によりアニオン性
である染料の近傍に存在することが可能となり、紫外線
吸収剤としてとりわけ効率よく機能し、染料の分解を抑
制するためではないかと考えられる。
【0014】上記一般式において、対アニオンであるX
- の具体例としては、例えば塩化物イオン、臭化物イオ
ン、ヨウ化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、安息
香酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、p−トルエンス
ルホン酸イオン等が挙げられる。
【0015】前記一般式(1)で表される化合物の具体
例としては、例えば、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニ
ルアミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウ
ムクロライド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−
2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミ
ノ〕エチル−N,N−ジメチル−N−2−ヒドロキシエ
チルアンモニウムクロライド、N−2−〔3−(ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプ
ロピオニルアミノ〕エチル−N,N−ジ(2−ヒドロキ
シエチル)−N−メチルアンモニウムクロライド、N−
2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒ
ドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕エチル−N,N
−ジメチルアンモニウムクロライド、N−2−〔3−
(ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフ
ェニルプロピオニルアミノ〕エチル−N,N−ジメチル
アンモニウムアセテート、N−2−〔3−(ベンゾトリ
アゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピ
オニルアミノ〕エチル−N,N−ジメチル−N−エチル
アンモニウムクロライド、N−2−〔3−(ベンゾトリ
アゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピ
オニルアミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモ
ニウムアセテート、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
ブロマイド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミ
ノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムヨー
ダイド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕エ
チル−N,N,N−トリメチルアンモニウムベンゾエー
ト、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕エチル
−N,N,N−トリメチルアンモニウムスルフェート、
N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕エチル−
N,N,N−トリメチルアンモニウム−p−トルエンス
ルフェート、N−3−〔3−(ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミ
ノ〕プロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムク
ロライド、N−4−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕
ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライ
ド、N−6−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕ヘキシ
ル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド、
【0016】N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−ヒドロキシフェニルアセチルアミノ〕エ
チル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライ
ド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニルアセチルアミノ〕エチル−
N,N−ジメチル−N−2−ヒドロキシエチルアンモニ
ウムクロライド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルアセチルアミ
ノ〕エチル−N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N
−メチルアンモニウムクロライド、N−2−〔3−(ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニ
ルアセチルアミノ〕エチル−N,N−ジメチルアンモニ
ウムクロライド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルアセチルアミ
ノ〕エチル−N,N−ジメチルアンモニウムアセテー
ト、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシベンゾイルアミノ〕エチル−N,N,
N−トリメチルアンモニウムクロライド、N−2−〔3
−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ
フェニルベンゾイルアミノ〕エチル−N,N−ジメチル
−N−2−ヒドロキシエチルアンモニウムクロライド、
N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−ヒドロキシフェニルベンゾイルアミノ〕エチル−N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニ
ウムクロライド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルベンゾイルアミ
ノ〕エチル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライ
ド、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニルベンゾイルアミノ〕エチル−
N,N−ジメチルアンモニウムアセテート等が挙げられ
る。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要
に応じて2種以上を併用することも可能である。
【0017】これらの化合物のなかでも、一般式(1)
において、nが2の化合物は記録画像の耐光性にとりわ
け優れた効果を発揮するため、より好ましい。
【0018】前記一般式(1)で表される化合物のイン
クジェット記録用シート中の含有量としては、0.1〜
3g/m2 程度、好ましくは0.2〜1g/m2 程度で
ある。因みに、0.1g/m2 より少ないと耐光性改善
効果が不十分となり、また3g/m2 より多いと画質の
低下を招く恐れがあるため好ましくない。
【0019】なお、インクジェット記録用シート中に
は、本発明の効果を阻害しない範囲で、フェノール系、
チオエーテル系、リン系の酸化防止剤、ヒンダードアミ
ン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系の紫外線吸収剤、一重項酸素クエンチャー等を添加す
ることも可能である。
【0020】前記一般式(1)で表される特定の化合物
を含むインクジェット記録用シートの作成方法として
は、例えば抄紙工程中でサイズプレス等によって特定の
化合物を溶解または分散した塗液を原紙に塗布または含
浸する方法、インク吸収性顔料、接着剤、カチオン性ポ
リマーおよび特定の化合物を混合して得たインク受理層
用塗液を、上質紙(酸性紙,中性紙)、合成紙、フィル
ム、不織布等の支持体に塗工機を用いて塗布乾燥してイ
ンク受理層を形成する方法、顔料および接着剤からなる
インク受理層上に特定の化合物を溶解または分散した塗
液を塗布する方法等が挙げられる。
【0021】なかでも、インク受理層中に前記特定の化
合物を含有させる方法は、他の品質を損なうことなく、
画像の耐光性の改善により効果を発揮するため好まし
い。
【0022】インク受理層中に含有せしめる顔料として
は、例えばゼオライト、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、
硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、ケイ酸アルミニ
ウム、ケイソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシ
ウム、合成非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、アルミ
ナ、アルミナ水和物、リトポン、尿素−ホルマリン樹脂
フィラー等が挙げられる。これらは単独または二種以上
を混合して用いられる。これらのなかでも、合成非晶質
シリカ、アルミナおよびアルミナ水和物はインク受理性
に優れているため、好ましく用いられる。
【0023】インク受理層中の顔料の使用量としては、
インク受理層の固形分に対して20〜90重量%程度、
好ましくは30〜80重量%程度である。なお、90重
量%を越えるとインク受理層の塗膜強度が低下し、また
20重量%未満になるとインクの吸収性が低下し、記録
後のインク乾燥性が不充分となり画質が低下する恐れが
ある。
【0024】記録画像の耐水性向上剤としてカチオン性
ポリマーが用いられる。カチオン性ポリマーは、水に溶
解あるいは乳化したときに解離してカチオン性を呈する
ポリマーであれば使用できるが、なかでも主鎖または側
鎖に4級アンモニウム基を有するポリマーが好ましい。
かかるカチオン性ポリマーとしては、例えばジメチルジ
アリルアンモニウム塩重合物、エピクロロヒドリン・ジ
メチルアミン重合物、ポリアミドポリアミンエピクロロ
ヒドリン重合物、エチレンイミン酸塩重合物、ポリエチ
レンイミン4級アンモニウム塩重合物、アクリルアミド
・ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物、
(ジ)アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート酸
塩重合物、(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリア
ルキルアンモニウム塩重合物、(メタ)アクリルアミド
アルキルトリアルキルアンモニウム塩重合物、(メタ)
アクリル(ジ)アルキルアミノアルキルアミド酸塩重合
物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモ
ニウム塩縮合物等が挙げられる。これらは単独または二
種以上を混合して用いられる。カチオン性ポリマーの含
有量は、通常0.1〜4g/m2 、好ましくは0.2〜
2g/m2 の範囲で調節される。
【0025】インク受理層には、接着剤として、例えば
酸化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉誘導体、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、
完全(部分)ケン化ポリビニルアルコール、ケイ素変性
ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニ
ルアルコール、スチレン−無水マレイン酸共重合体の
塩、スチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラ
テックス、ポリエステルポリウレタン系ラテックス、酢
酸ビニル系ラテックス等の水性接着剤、或いはポリメチ
ルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビ
ニルブチラール、アルキッド樹脂等の有機溶剤可溶性樹
脂が、単独あるいは複数を混合して用いられる。これら
の接着剤は、一般に顔料100重量部に対して5〜12
0重量部程度、好ましくは8〜50重量部程度の範囲で
使用される。
【0026】更に、インク受理層中には、顔料分散剤、
増粘剤、架橋剤、流動性変性剤、消泡剤、抑泡剤、離型
剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白
剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤等を適宜添加すること
もできる。
【0027】インク受理層は、インク受理層用塗液をバ
ーコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、
グラビアコーター、ダイコーター等の塗工方式で支持体
上の少なくとも片面に乾燥後の塗布量が2〜20g/m
2 程度となるように塗布乾燥して形成される。因みに、
塗布量が2g/m2 より少ないと記録画質が低下し、ま
た20g/m2 より多いと塗膜強度と生産性が低下する
恐れがある。
【0028】インク受理層形成後、例えばスーパーカレ
ンダー、グロスカレンダーなどで加圧下のロールニップ
間を通して表面の平滑性を与えることも勿論可能であ
る。
【0029】記録画像を形成するための水性インクと
は、着色剤および液媒体、その他の添加剤からなる記録
液体である。着色剤としては直接染料、酸性染料、反応
性染料等の各種水溶性染料が挙げられる。また、水性イ
ンクの液媒体としては、水単独、あるいは水および水溶
性有機溶剤の併用がある。水溶性有機溶剤としては、例
えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール等の一
価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価ア
ルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテル等が挙げられる。
さらに添加剤としては、例えばpH調整剤、金属封鎖
剤、防バイ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、界面活性
剤、および防錆剤等が挙げられる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」および「%」は、特に断わらない限り
それぞれ重量部および重量%を示す。
【0031】実施例1 N−2−〔3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−ヒドロキシフェニルプロピオニルアミノ〕エチル−
N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド6部、
合成非晶質シリカ(商品名:ファインシールX45,徳
山曹達製)100部、ケイ素変性ポリビニルアルコール
(商品名:R1130,クラレ製)30部、カチオン性
ポリマー(商品名:PAS−J−81,日東紡製)10
部、少量の消泡剤、分散剤および水からなる固形分濃度
15%のインク受理層用塗液を、65g/m2 の上質紙
上に固形分で12g/m2 となるようにワイヤーバーに
て塗布乾燥してインク受理層を設けた後、スーパーキャ
レンダー処理してインクジェット記録用シートを作成し
た。
【0032】実施例2 実施例1において、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドの代わりに、N−2−〔3−(ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオ
ニルアミノ〕エチル−N,N−ジメチルアンモニウムク
ロライドを用いた以外は、実施例1と同様にしてインク
ジェット記録用シートを作成した。
【0033】実施例3 実施例1において、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドの代わりに、N−2−〔3−(ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオ
ニルアミノ〕エチル−N,N−ジメチル−N−2−ヒド
ロキシエチルアンモニウムクロライドを用いた以外は、
実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作
成した。
【0034】実施例4 実施例1において、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドの代わりに、N−2−〔3−(ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルアセチル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドを用いた以外は、実施例1と同様にしてイン
クジェット記録用シートを作成した。
【0035】実施例5 実施例1において、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドの代わりに、N−2−〔3−(ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−4−ヒドロキシベンゾイルアミ
ノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロ
ライドを用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジ
ェット記録用シートを作成した。
【0036】比較例1 実施例1において、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドを使用しない以外は、実施例1と同様にして
インクジェット記録用シートを作成した。
【0037】比較例2 実施例1において、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドの代わりに、下記の添加剤分散液55部を添
加した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記
録用シートを作成した。 〔添加剤分散液の調製〕2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール15部、ポリビ
ニルアルコールの5%水溶液10部、水30部からなる
混合物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmとなるま
で粉砕して分散液を得た。
【0038】比較例3 実施例1において、N−2−〔3−(ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル
アミノ〕エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロライドの代わりに、メチル−3−〔3−tert−ブチ
ル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレン
グリコール(分子量約3000)との縮合物を用いた以
外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シー
トを作成した。
【0039】上記の実施例および比較例で得たインクジ
ェット記録用シートについて、下記の評価を行った。 〔画像部の耐光性〕インクジェット記録用シートにイン
クジェットプリンター(商品名:PM−700C,セイ
コーエプソン製)を用いて、マゼンタ(M)のインクで
ベタ印字した。得られた画像部について、光源:キセノ
ン,63゜C,40%RHの条件に設定したウェザーメ
ーター(機種名:SUNSHINE XENON LONG LIFE WEATH
ERMETER ,スガ試験機製)で72時間光照射し、照射前
後の濃度をマクベス濃度計(型式:RD−914,マゼ
ンタフィルター使用,マクベス社製)で測定し、下記の
式より画像褪色率を算出し、表1に示した。 画像褪色率(%)=〔1−(照射後の濃度)/(照射前
の濃度)〕×100
【0040】〔地肌部の耐光性〕ウェザーメーターによ
る光照射前後の地肌部のISO白色度を、分光白色度測
定計(機種名:SC−10WN,スガ試験機製)で測定
し、表1に示した。
【0041】〔画質〕印字後の画像について目視により
観察し、その画質を評価し、表1に示した。 ○:優れている △:やや劣っている ×:劣っている
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明のイン
クジェット記録用シートは、光に長時間暴露された場合
でもマゼンタ画像の褪色が少なく、しかも地肌部の黄変
や、画質の劣化もない優れた記録用シートであった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性インクを用いて記録画像を形成するイ
    ンクジェット記録用シートにおいて、該記録用シート中
    に、一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種を
    含有させたことを特徴とするインクジェット記録用シー
    ト。 【化1】 〔式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ水素原子、C1
    4 のアルキル基またはC1 〜C4 のヒドロキシアルキ
    ル基を示し、X- は有機または無機アニオンを示す。n
    は0、1または2を、mは2〜6の整数を示す。〕
  2. 【請求項2】nが2である請求項1記載のインクジェッ
    ト記録用シート。
JP9261389A 1997-09-26 1997-09-26 インクジェット記録用シート Pending JPH1199740A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6569511B1 (en) * 2001-11-15 2003-05-27 Xerox Corporation Recording sheets with lightfastness-enhancing siloxanes
US6803395B2 (en) 2001-11-15 2004-10-12 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
US6861458B2 (en) 2001-11-15 2005-03-01 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
US6962949B2 (en) 2001-11-07 2005-11-08 Xerox Corporation Ink compositions containing quaternary-substituted lightfastness agents

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