JPH1199539A - 樹脂モールド装置 - Google Patents
樹脂モールド装置Info
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- JPH1199539A JPH1199539A JP9261846A JP26184697A JPH1199539A JP H1199539 A JPH1199539 A JP H1199539A JP 9261846 A JP9261846 A JP 9261846A JP 26184697 A JP26184697 A JP 26184697A JP H1199539 A JPH1199539 A JP H1199539A
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- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
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- H01L2224/48151—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
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- H01L2924/181—Encapsulation
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 キャビティのゲート開口面側に第2のエアベ
ントを形成しても、ゲート開口部近傍に集中するボイド
を有効に除去することができなかった。 【解決手段】 上下一対の金型7、8の衝合面に、液状
の樹脂6をガイドするランナ9と、リードフレームなど
の被樹脂モールド部材を収容するキャビティ7、13
と、ランナ9とキャビティ10、13とを連通するゲー
ト11と、キャビティ10、13のゲート開口面と対向
する内壁に開口し被樹脂モールド部材を収容して衝合さ
れたキャビティ10、13内にゲート11から流入する
樹脂6によって圧縮された空気をキャビティ10、13
から外部に逃がすエアベント12とを形成した樹脂モー
ルド装置において、金型7、8の衝合面上でゲート11
及びキャビティ10、13に近接した位置に樹脂溜り1
7を形成するとともにこの樹脂溜り17とキャビティ1
0、13のゲート11が開口した面とを連通させて第2
のエアベント16を形成したことを特徴とする。
ントを形成しても、ゲート開口部近傍に集中するボイド
を有効に除去することができなかった。 【解決手段】 上下一対の金型7、8の衝合面に、液状
の樹脂6をガイドするランナ9と、リードフレームなど
の被樹脂モールド部材を収容するキャビティ7、13
と、ランナ9とキャビティ10、13とを連通するゲー
ト11と、キャビティ10、13のゲート開口面と対向
する内壁に開口し被樹脂モールド部材を収容して衝合さ
れたキャビティ10、13内にゲート11から流入する
樹脂6によって圧縮された空気をキャビティ10、13
から外部に逃がすエアベント12とを形成した樹脂モー
ルド装置において、金型7、8の衝合面上でゲート11
及びキャビティ10、13に近接した位置に樹脂溜り1
7を形成するとともにこの樹脂溜り17とキャビティ1
0、13のゲート11が開口した面とを連通させて第2
のエアベント16を形成したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂モールド型電子
部品の外装に用いられる樹脂モールド装置に関する。
部品の外装に用いられる樹脂モールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品は一般的に、半導体ペレットな
どの電子部品本体を基板にマウントし、電子部品本体の
電極を外部リードや外部電極と電気的に接続し、電子部
品本体を含む主要部分を樹脂にて被覆して製造され、外
力や外部の腐食性ガスから電子部品本体や電気的接続部
を保護している。図6及び図7は樹脂モールド型電子部
品、例えば樹脂モールド型半導体装置の一例を示す。図
において、1はリードフレームで、複数本、図示例では
3本一組のリード2a、2b、2cを互いに平行配置し
て、それぞれの中間部及び外端部を連結条2d、2eに
よって連結し一体化したものである。3はリードフレー
ム1の中央のリード2aの内端に接続された放熱板で、
この放熱板3の近傍に他のリード2b、2cの内端が配
置されている。また、この放熱板3にはリード2に対し
て反対側に取付用の穴3aを貫通している。4は放熱板
3にマウントされた半導体ペレット(電子部品本体)、
5a、5bは半導体ペレット4上の電極と他のリード2
b、2cとをそれぞれ電気的に接続するワイヤ、6は放
熱板3の要部、半導体ペレット4、ワイヤ5、リード2
の内端部など被樹脂モールド部材を被覆した樹脂を示
す。この樹脂モールドされた半導体装置は樹脂6から露
出したリードフレーム1の不要部分が切断除去され個々
に分離されて用いられる。この半導体装置の樹脂モール
ド装置の要部を図8及び図9から説明する。図におい
て、7、8は上下一対の金型で、下金型7と上金型8と
は少なくとも一方が可動盤(図示せず)に固定されて上
下方向に対向配置され、相対的に近接離隔し近接時に対
向面が衝合する。9は下金型7の衝合面に形成され、一
端が図示省略するがポット又はカル部に連通したラン
ナ、10はランナ9に沿って形成されたキャビティで、
半導体ペレット4をマウントした放熱板3、ワイヤ5、
リード2の一部などの被樹脂モールド部材Aを収容す
る。図示例では放熱板3の下面がキャビティ10の底面
に密着して収容されている。11はランナ9とキャビテ
ィ10とを連通したゲート、12はキャビティ10内面
のゲート11と対向する面に開口し外部と連通したエア
ベント、13は上金型8の衝合面で、下金型7のキャビ
ティ10と対向する位置に形成されたキャビティを示
す。このキャビティ13には、先端部が放熱板3の取付
穴3aをその内周面との間で間隙をもって挿通され、中
間部に放熱板3上面の取付穴3a周縁を加圧する段部を
有するコアピン14が植立されている。この樹脂モール
ド装置の動作を以下に説明する。先ず上下金型7、8を
開いて、下金型7上にリードフレーム1を配置し、キャ
ビティ10に放熱板3に半導体ペレット4をマウントし
半導体ペレット4とリード2とを電気的に接続した被樹
脂モールド部材Aを収容する。次に、上下金型7、8を
衝合させて、コアピン14により放熱板3をキャビティ
10の底面に押しつけた状態で、上下金型7、8を閉
じ、被樹脂モールド部材Aをキャビティ10、13で囲
撓する。さらに、図外のポットに樹脂タブレットを投入
して、プランジャ(図示せず)で加圧し、流動化させた
樹脂6をランナ9に圧力をかけて送り込む。流動化した
樹脂6はランナ9から順次ゲート11を通って、キャビ
ティ10、13に送り込まれる。キャビティ10、13
に樹脂6が送り込まれると、その内部に残留した空気は
圧縮され、キャビティ10、13内に送り込まれる樹脂
6に対して反発力を作用させつつ、エアベント12から
金型外に放出され、キャビティ10、13内は樹脂6で
充填され、樹脂成形が完了する。この後、金型7、8を
開いて、ランナ6部分などの不要樹脂が一体になったリ
ードフレーム1を取り出し、リードフレーム1から不要
樹脂を除去し、図6に示す中間構体を得、さらに樹脂6
から露出したリードフレームの不要部分を除去して個々
の半導体装置が完成する。この種半導体装置は、電力用
の分野でもよく用いられており、取り扱う電圧が大きい
場合には絶縁耐圧を高めるために樹脂6を厚くする必要
があり、高電力用では放熱を良好にするために大きな放
熱板が必要で、この場合にも樹脂被覆領域が広くなり樹
脂量が増大する。樹脂量として、中電力用半導体装置で
は350g、高電力用半導体装置では650g程度の樹
脂が用いられる。
どの電子部品本体を基板にマウントし、電子部品本体の
電極を外部リードや外部電極と電気的に接続し、電子部
品本体を含む主要部分を樹脂にて被覆して製造され、外
力や外部の腐食性ガスから電子部品本体や電気的接続部
を保護している。図6及び図7は樹脂モールド型電子部
品、例えば樹脂モールド型半導体装置の一例を示す。図
において、1はリードフレームで、複数本、図示例では
3本一組のリード2a、2b、2cを互いに平行配置し
て、それぞれの中間部及び外端部を連結条2d、2eに
よって連結し一体化したものである。3はリードフレー
ム1の中央のリード2aの内端に接続された放熱板で、
この放熱板3の近傍に他のリード2b、2cの内端が配
置されている。また、この放熱板3にはリード2に対し
て反対側に取付用の穴3aを貫通している。4は放熱板
3にマウントされた半導体ペレット(電子部品本体)、
5a、5bは半導体ペレット4上の電極と他のリード2
b、2cとをそれぞれ電気的に接続するワイヤ、6は放
熱板3の要部、半導体ペレット4、ワイヤ5、リード2
の内端部など被樹脂モールド部材を被覆した樹脂を示
す。この樹脂モールドされた半導体装置は樹脂6から露
出したリードフレーム1の不要部分が切断除去され個々
に分離されて用いられる。この半導体装置の樹脂モール
ド装置の要部を図8及び図9から説明する。図におい
て、7、8は上下一対の金型で、下金型7と上金型8と
は少なくとも一方が可動盤(図示せず)に固定されて上
下方向に対向配置され、相対的に近接離隔し近接時に対
向面が衝合する。9は下金型7の衝合面に形成され、一
端が図示省略するがポット又はカル部に連通したラン
ナ、10はランナ9に沿って形成されたキャビティで、
半導体ペレット4をマウントした放熱板3、ワイヤ5、
リード2の一部などの被樹脂モールド部材Aを収容す
る。図示例では放熱板3の下面がキャビティ10の底面
に密着して収容されている。11はランナ9とキャビテ
ィ10とを連通したゲート、12はキャビティ10内面
のゲート11と対向する面に開口し外部と連通したエア
ベント、13は上金型8の衝合面で、下金型7のキャビ
ティ10と対向する位置に形成されたキャビティを示
す。このキャビティ13には、先端部が放熱板3の取付
穴3aをその内周面との間で間隙をもって挿通され、中
間部に放熱板3上面の取付穴3a周縁を加圧する段部を
有するコアピン14が植立されている。この樹脂モール
ド装置の動作を以下に説明する。先ず上下金型7、8を
開いて、下金型7上にリードフレーム1を配置し、キャ
ビティ10に放熱板3に半導体ペレット4をマウントし
半導体ペレット4とリード2とを電気的に接続した被樹
脂モールド部材Aを収容する。次に、上下金型7、8を
衝合させて、コアピン14により放熱板3をキャビティ
10の底面に押しつけた状態で、上下金型7、8を閉
じ、被樹脂モールド部材Aをキャビティ10、13で囲
撓する。さらに、図外のポットに樹脂タブレットを投入
して、プランジャ(図示せず)で加圧し、流動化させた
樹脂6をランナ9に圧力をかけて送り込む。流動化した
樹脂6はランナ9から順次ゲート11を通って、キャビ
ティ10、13に送り込まれる。キャビティ10、13
に樹脂6が送り込まれると、その内部に残留した空気は
圧縮され、キャビティ10、13内に送り込まれる樹脂
6に対して反発力を作用させつつ、エアベント12から
金型外に放出され、キャビティ10、13内は樹脂6で
充填され、樹脂成形が完了する。この後、金型7、8を
開いて、ランナ6部分などの不要樹脂が一体になったリ
ードフレーム1を取り出し、リードフレーム1から不要
樹脂を除去し、図6に示す中間構体を得、さらに樹脂6
から露出したリードフレームの不要部分を除去して個々
の半導体装置が完成する。この種半導体装置は、電力用
の分野でもよく用いられており、取り扱う電圧が大きい
場合には絶縁耐圧を高めるために樹脂6を厚くする必要
があり、高電力用では放熱を良好にするために大きな放
熱板が必要で、この場合にも樹脂被覆領域が広くなり樹
脂量が増大する。樹脂量として、中電力用半導体装置で
は350g、高電力用半導体装置では650g程度の樹
脂が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、高電力用
半導体装置では中小電力用電子部品に比して樹脂量が増
大するためキャビティへの樹脂供給に時間がかかる。一
方、一般的に用いられている熱硬化性エポキシ樹脂で
は、樹脂タブレットを加熱、加圧して流動化させると初
期段階では粘度が急激に低下してランナへの供給が良好
に行われるが、時間の経過とともにキャビティに供給さ
れる樹脂の粘度が上昇して流動性が低下し、ランナ内の
樹脂の加圧力を上昇させてもキャビティへの樹脂未充填
や樹脂内に巻き込まれた空気がそのまま樹脂中に残留し
てボイドとなるなどの不良を生じ易くなるという問題が
あった。そのため、樹脂モールド作業開始から流動化し
た樹脂の加圧力を高め、注入速度を速くして、キャビテ
ィへの樹脂充填時間を短縮することにより、未充填やボ
イドの問題の解決を図っている。ところが、樹脂の注入
速度を速めると、キャビティ内での樹脂の流動が注入方
向両側で不均一となり、エアベント12とは反対側のキ
ャビティ角部に空気が閉じ込められ、樹脂に巻き込まれ
た空気は注入される樹脂によって圧力が加えられても不
定形に圧縮変形するだけで、エアベント12方向へは移
動しない。そのため、樹脂の注入速度を大きくするとゲ
ート開口面側にボイドが残留し易くなる。このような現
象は放熱板の取付穴の有無に係わりなく発生し、ゲート
の開口径を変えたり開口位置をずらすなどの検討を行っ
たが顕著な改善はできなかった。このようにゲート近傍
に空気を巻き込んだ状態でモールドされた電子部品は、
ゲート部分が半導体ペレットから離れているため、短期
的に電気的な問題を生じる虞は少ないが、長期的には耐
湿性の問題があり、外観的にも劣るため外観検査により
除去しなければならなかった。このような問題を解決す
るものとして、実開昭63−128014号公報(先行
技術)には、図10に示すように、ゲート11を開口さ
せたキャビティ10内壁に第2のエアベント15を形成
し、ゲート11側方で樹脂6に巻き込まれる空気を第2
のエアベント15でキャビティ10外に逃がしボイドの
発生を防止するようにしたものがある。この技術をキャ
ビティ容量が大きい図8に示す樹脂モールド装置に適用
した場合、第2のエアベント15によって未充填は改善
できるが、外観上は正常にみえるものでもX線透視によ
り観察すると内部にボイドが形成されたものがあり依然
としてボイドの発生を抑えることができなかった。この
ボイドは樹脂の注入速度を速めると一層顕著となること
も分かった。そのため樹脂タブレットとして複数に色分
け分割したものを用い、樹脂モールド後のキャビティ内
の樹脂の状態を観察した。この結果、キャビティ10内
に注入された樹脂は図11に示すように進行方向両側に
非対称に広がり、先行した一方の側の樹脂Bがキャビテ
ィ中間部で遅れて進行する他方の樹脂C側に広がってキ
ャビティ内を分断することによりゲート11側のキャビ
ティ10角部で残留した空気Dを閉じ込め、この空気D
は引き続き注入される樹脂によって圧縮され第2のエア
ベント15によって速やかにキャビティ外に除去されて
未充填やキャビティ角部のボイドが改善されることが分
かった。一方、図11に示すようにゲートから注入され
る樹脂はキャビティ内では左右非対称に進行し、注入樹
脂の内、キャビティ側壁に近い樹脂Bはこの側壁に沿っ
て流動するが、キャビティ側壁から離れた樹脂Cはゲー
ト側の壁面に沿うように蛇行して他の側壁に沿って第1
のエアベント12方向に移動する。キャビティ10の角
部に閉じ込められた空気Dの内、図示点線で示す大部分
の空気は第2のエアベント15によってキャビティ10
外に放出されるが、樹脂の流れC側でゲート近傍では樹
脂の閉じた渦流C’を生じ図示実線で示すように空気
D’を閉じ込める。第2のエアベント11が樹脂によっ
て塞がれ空気が流入しにくくなると、キャビティ10内
に残留した図示実線で示す空気D’は注入される樹脂の
渦によって取り巻かれ圧縮されて逃げ場を失い、蛇行す
る樹脂Cによっては移動せずゲート11の開口部近傍に
残留しボイドが形成されるものと考えられる。そのため
このボイドを完全に除去するように第2のエアベント1
2の開口部をゲート11に近接させることも考えられる
が、注入される樹脂によって直ちに第2のエアベント1
2は塞がれるとエアベントとしての機能を果たさなくな
るため、第2のエアベント12とゲート11の開口部は
離隔させる必要があって、この離隔領域に圧縮空気D’
が集中して形成されるボイドの除去は困難であった。ま
た、樹脂の注入速度を速めるとボイドの発生が顕著にな
るのは、上記理由の他に、ポット、カル部、ランナ6な
ど金型内部の空間に閉じ込められた空気がキャビティ1
0に供給される前に十分金型外に排出できず樹脂に巻き
込まれ、樹脂の渦によってゲート近傍に取り残されるた
めと考えられる。
半導体装置では中小電力用電子部品に比して樹脂量が増
大するためキャビティへの樹脂供給に時間がかかる。一
方、一般的に用いられている熱硬化性エポキシ樹脂で
は、樹脂タブレットを加熱、加圧して流動化させると初
期段階では粘度が急激に低下してランナへの供給が良好
に行われるが、時間の経過とともにキャビティに供給さ
れる樹脂の粘度が上昇して流動性が低下し、ランナ内の
樹脂の加圧力を上昇させてもキャビティへの樹脂未充填
や樹脂内に巻き込まれた空気がそのまま樹脂中に残留し
てボイドとなるなどの不良を生じ易くなるという問題が
あった。そのため、樹脂モールド作業開始から流動化し
た樹脂の加圧力を高め、注入速度を速くして、キャビテ
ィへの樹脂充填時間を短縮することにより、未充填やボ
イドの問題の解決を図っている。ところが、樹脂の注入
速度を速めると、キャビティ内での樹脂の流動が注入方
向両側で不均一となり、エアベント12とは反対側のキ
ャビティ角部に空気が閉じ込められ、樹脂に巻き込まれ
た空気は注入される樹脂によって圧力が加えられても不
定形に圧縮変形するだけで、エアベント12方向へは移
動しない。そのため、樹脂の注入速度を大きくするとゲ
ート開口面側にボイドが残留し易くなる。このような現
象は放熱板の取付穴の有無に係わりなく発生し、ゲート
の開口径を変えたり開口位置をずらすなどの検討を行っ
たが顕著な改善はできなかった。このようにゲート近傍
に空気を巻き込んだ状態でモールドされた電子部品は、
ゲート部分が半導体ペレットから離れているため、短期
的に電気的な問題を生じる虞は少ないが、長期的には耐
湿性の問題があり、外観的にも劣るため外観検査により
除去しなければならなかった。このような問題を解決す
るものとして、実開昭63−128014号公報(先行
技術)には、図10に示すように、ゲート11を開口さ
せたキャビティ10内壁に第2のエアベント15を形成
し、ゲート11側方で樹脂6に巻き込まれる空気を第2
のエアベント15でキャビティ10外に逃がしボイドの
発生を防止するようにしたものがある。この技術をキャ
ビティ容量が大きい図8に示す樹脂モールド装置に適用
した場合、第2のエアベント15によって未充填は改善
できるが、外観上は正常にみえるものでもX線透視によ
り観察すると内部にボイドが形成されたものがあり依然
としてボイドの発生を抑えることができなかった。この
ボイドは樹脂の注入速度を速めると一層顕著となること
も分かった。そのため樹脂タブレットとして複数に色分
け分割したものを用い、樹脂モールド後のキャビティ内
の樹脂の状態を観察した。この結果、キャビティ10内
に注入された樹脂は図11に示すように進行方向両側に
非対称に広がり、先行した一方の側の樹脂Bがキャビテ
ィ中間部で遅れて進行する他方の樹脂C側に広がってキ
ャビティ内を分断することによりゲート11側のキャビ
ティ10角部で残留した空気Dを閉じ込め、この空気D
は引き続き注入される樹脂によって圧縮され第2のエア
ベント15によって速やかにキャビティ外に除去されて
未充填やキャビティ角部のボイドが改善されることが分
かった。一方、図11に示すようにゲートから注入され
る樹脂はキャビティ内では左右非対称に進行し、注入樹
脂の内、キャビティ側壁に近い樹脂Bはこの側壁に沿っ
て流動するが、キャビティ側壁から離れた樹脂Cはゲー
ト側の壁面に沿うように蛇行して他の側壁に沿って第1
のエアベント12方向に移動する。キャビティ10の角
部に閉じ込められた空気Dの内、図示点線で示す大部分
の空気は第2のエアベント15によってキャビティ10
外に放出されるが、樹脂の流れC側でゲート近傍では樹
脂の閉じた渦流C’を生じ図示実線で示すように空気
D’を閉じ込める。第2のエアベント11が樹脂によっ
て塞がれ空気が流入しにくくなると、キャビティ10内
に残留した図示実線で示す空気D’は注入される樹脂の
渦によって取り巻かれ圧縮されて逃げ場を失い、蛇行す
る樹脂Cによっては移動せずゲート11の開口部近傍に
残留しボイドが形成されるものと考えられる。そのため
このボイドを完全に除去するように第2のエアベント1
2の開口部をゲート11に近接させることも考えられる
が、注入される樹脂によって直ちに第2のエアベント1
2は塞がれるとエアベントとしての機能を果たさなくな
るため、第2のエアベント12とゲート11の開口部は
離隔させる必要があって、この離隔領域に圧縮空気D’
が集中して形成されるボイドの除去は困難であった。ま
た、樹脂の注入速度を速めるとボイドの発生が顕著にな
るのは、上記理由の他に、ポット、カル部、ランナ6な
ど金型内部の空間に閉じ込められた空気がキャビティ1
0に供給される前に十分金型外に排出できず樹脂に巻き
込まれ、樹脂の渦によってゲート近傍に取り残されるた
めと考えられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の解決
を目的として提案されたもので、樹脂をガイドするラン
ナと、被樹脂モールド部材を収容するキャビティと、ラ
ンナとキャビティとを連通するゲートと、キャビティの
ゲート開口面と対向する内壁に開口し被樹脂モールド部
材を収容して衝合されたキャビティ内にゲートから流入
する樹脂によって圧縮された空気をキャビティから外部
に逃がすエアベントとを形成した上下一対の金型の衝合
面にゲート及びキャビティに近接した位置に樹脂溜りを
形成するとともにこの樹脂溜りとキャビティのゲートが
開口した面とを連通させて第2のエアベントを形成した
ことを特徴とする樹脂モールド装置を提供する。
を目的として提案されたもので、樹脂をガイドするラン
ナと、被樹脂モールド部材を収容するキャビティと、ラ
ンナとキャビティとを連通するゲートと、キャビティの
ゲート開口面と対向する内壁に開口し被樹脂モールド部
材を収容して衝合されたキャビティ内にゲートから流入
する樹脂によって圧縮された空気をキャビティから外部
に逃がすエアベントとを形成した上下一対の金型の衝合
面にゲート及びキャビティに近接した位置に樹脂溜りを
形成するとともにこの樹脂溜りとキャビティのゲートが
開口した面とを連通させて第2のエアベントを形成した
ことを特徴とする樹脂モールド装置を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明による樹脂モールド装置
は、キャビティのゲート開口面と対向する内壁に開口さ
せた第1のエアベントの他に、金型衝合面上でゲート及
びキャビティに近接した位置に形成した樹脂溜りとキャ
ビティのゲートが開口した面とを連通させて第2のエア
ベントを形成したことを特徴とするが、第2のエアベン
トの開口径はゲートの開口径より小さく設定する。ま
た、ゲートと第2のエアベントの樹脂流路を非平行と
し、第2のエアベントの流路をキャビティに向かってゲ
ートに近接させる。さらには、貫通穴を有する被樹脂モ
ールド部材が取付用などの貫通穴を有するものではキャ
ビティにはこの貫通穴に挿通されるコアピンが配置され
るが、この場合、ゲートは前記貫通穴側の内壁でかつコ
アピンからずれた位置に開口させる。また、ランナとキ
ャビティ間にキャビティの一内壁を構成するブロックを
交換可能に配置し、この交換ブロックにゲート及び樹脂
溜りを含む第2のエアベントを形成する。この場合、ゲ
ート及び樹脂溜りを含む第2のエアベントの形状寸法を
樹脂成形条件に応じて交換ブロック毎に異ならせること
ができる。
は、キャビティのゲート開口面と対向する内壁に開口さ
せた第1のエアベントの他に、金型衝合面上でゲート及
びキャビティに近接した位置に形成した樹脂溜りとキャ
ビティのゲートが開口した面とを連通させて第2のエア
ベントを形成したことを特徴とするが、第2のエアベン
トの開口径はゲートの開口径より小さく設定する。ま
た、ゲートと第2のエアベントの樹脂流路を非平行と
し、第2のエアベントの流路をキャビティに向かってゲ
ートに近接させる。さらには、貫通穴を有する被樹脂モ
ールド部材が取付用などの貫通穴を有するものではキャ
ビティにはこの貫通穴に挿通されるコアピンが配置され
るが、この場合、ゲートは前記貫通穴側の内壁でかつコ
アピンからずれた位置に開口させる。また、ランナとキ
ャビティ間にキャビティの一内壁を構成するブロックを
交換可能に配置し、この交換ブロックにゲート及び樹脂
溜りを含む第2のエアベントを形成する。この場合、ゲ
ート及び樹脂溜りを含む第2のエアベントの形状寸法を
樹脂成形条件に応じて交換ブロック毎に異ならせること
ができる。
【0006】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1乃至図3から説
明する。図において、図8及び図9と同一物には同一符
号を付し重複する説明は省略する。図中、16は本発明
による第2のエアベントで、下金型7の衝合面上で、キ
ャビティ10とゲート11にそれぞれ近接した位置に樹
脂溜り17を形成して、この樹脂溜り17とキャビティ
10とを連通部18にて連通させたものである。樹脂溜
り17はキャビティ10、13に樹脂が注入される間、
キャビティ内に残留した空気をこれを取り囲む樹脂とと
もに収容できるように十分容量が大きく穿設され、連通
部18はゲート11に比して開口径が十分小さく設定さ
れ、さらに図3に示すように樹脂溜り17に向かって断
面積を大きくしてキャビティ10と樹脂溜り17との間
の樹脂の流動抵抗を十分小さく設定している。また、ゲ
ート11と連通部18とは樹脂流路が非平行に配置さ
れ、かつキャビティ10に向かって連通部18がゲート
11に近接するように形成されている。以下にこの装置
の動作を説明する。先ず上下金型7、8を開いて、下金
型7上にリードフレーム1を配置し、キャビティ10に
放熱板3に半導体ペレット(電子部品本体)4をマウン
トし半導体ペレット4とリード2とを電気的に接続した
被樹脂モールド部材Aを収容する。そして上下金型7、
8を衝合させ、コアピン14により放熱板3をキャビテ
ィ10の底面に押しつけた状態で、上下金型7、8を閉
じ、被樹脂モールド部材Aをキャビティ10、13で囲
撓し、流動化させた樹脂6をランナ9に圧力をかけて送
り込む。流動化した樹脂6はランナ9から順次ゲート1
1を通って、キャビティ10、13に送り込まれる。キ
ャビティ10、13に樹脂6が送り込まれると、その内
部に残留した空気は圧縮され、キャビティ10、13内
に送り込まれる樹脂6に対して反発力を作用させるが、
第1のエアベント12から金型外に放出され、樹脂6は
ゲート11側からエアベント12側へ移動し、キャビテ
ィ10、13内は樹脂6で充填され、樹脂成形が完了す
る。この後、金型7、8を開いて、ランナ6部分などの
樹脂が一体になったリードフレーム1を取り出す。この
とき、樹脂モールド品には樹脂溜り18部分の不要樹脂
も接続されている。そして、不要樹脂を除去し、半導体
装置の中間構体を得、さらに樹脂6から露出したリード
フレームの不要部分を除去して個々の半導体装置(電子
部品)が完成する。ここで、キャビティ10、13に注
入される樹脂は図11にて説明したようにキャビティ内
のゲート開口部側で非対称に流動する。即ち、図4に示
すようにキャビティ10内でゲート開口面に沿う流動樹
脂Cによって閉じ込められた図示点線で示す空気Dはゲ
ート11から引き続き注入される樹脂によって圧縮され
第2のエアベント16から速やかに金型外に放出され容
積が急激に小さくなり、容積の減少とともに流動樹脂C
は蛇行して、キャビティの中央部からエアベント12方
向に進行するとともにゲート開口面に接近し、キャビテ
ィ10、13の角部Eから密着してキャビティ内に充満
する。ゲートから引き続き注入される樹脂は急激に方向
を変えて蛇行し図示C’に示すようにゲート開口部近傍
で樹脂の渦が形成され、この樹脂の渦に巻き込まれた空
気D’はこの樹脂の渦によってゲート開口部と第2のエ
アベント16の間に保持されて滞留し、ランナ9から供
給される樹脂中に閉じ込められた空気もこの滞留した空
気と一体化しキャビティ内を進行する樹脂から分離され
る。一方、本発明による第2のエアベント16は連通部
18の開口面積をゲートの開口断面に比して小さく設定
したので樹脂の流動性が劣り、ゲートから注入される樹
脂が第2のエアベント16に直接逃げることはないた
め、第2のエアベント16の開口部をゲート開口部に近
接させることができる。一方では、樹脂溜り17を十分
大きく設定し、連通部18もキャビティ10との隣接部
を通過すると流動抵抗が小さくなるように設定している
ためキャビティに樹脂が注入される間、第2のエアベン
ト16は機能し、第2のエアベント16に近接したボイ
ドを速やかに吸引して金型外に放出できる。このように
して、キャビティ10、13内のゲート開口面側に取り
残された空気を確実に除去でき、樹脂モールド作業の最
終段階で、樹脂の注入圧力を増大させることにより、ゲ
ート開口部近傍に滞留した空気を第2のエアベント16
から除去でき、未充填やボイドのない電子部品を製造で
きる。図5は本発明の他の実施例を示す。図中、図8及
び図2と同一符号は同一物を示し、重複する説明を省略
する。この実施例が図1実施例と相違するのは、キャビ
ティ10とランナ9の間に交換可能なブロック19を配
置し、この交換ブロック19にゲート11と第2のエア
ベント16とを形成したことのみである。電力用半導体
装置では半導体ペレット4が発生した熱を速やかに外部
に放出して放熱する必要があり、外装用樹脂としても熱
伝導性の良好な樹脂が用いられ、一般的には、樹脂中に
シリカやアルミナの微粉末を充填材として混合したもの
が用いられる。ところが、この種樹脂は充填材が硬質で
あるため、金型の摩耗が著しく、特にゲート部分が局部
的に摩耗し易いが、ゲート部分及び第2のエアベント部
分を交換ブロック19に形成することにより、金型コス
トを低減できる。この交換ブロック19は、リードフレ
ームや成形条件に対応して、ゲート11及び第2のエア
ベント16を適宜形成し複数の機種に対応させることが
できる。尚、本発明は上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、例えば、ゲート11はコアピン14から離隔
させキャビティ10、13の中心からずれた位置に形成
したが、キャビティ10、13の中心に左右対称に配置
しても良い。また取付穴3aの無い放熱板3を用いる場
合にはコアピン14は不要である。さらには放熱板3は
キャビティ10の底面に密着させたが、放熱板3とキャ
ビティ10の底面とを離隔させて放熱板3の全面を樹脂
被覆するものでも良い。また本発明は電力用半導体装置
だけでなく、樹脂被覆される電子部品一般に適用できる
ことはいうまでもない。
明する。図において、図8及び図9と同一物には同一符
号を付し重複する説明は省略する。図中、16は本発明
による第2のエアベントで、下金型7の衝合面上で、キ
ャビティ10とゲート11にそれぞれ近接した位置に樹
脂溜り17を形成して、この樹脂溜り17とキャビティ
10とを連通部18にて連通させたものである。樹脂溜
り17はキャビティ10、13に樹脂が注入される間、
キャビティ内に残留した空気をこれを取り囲む樹脂とと
もに収容できるように十分容量が大きく穿設され、連通
部18はゲート11に比して開口径が十分小さく設定さ
れ、さらに図3に示すように樹脂溜り17に向かって断
面積を大きくしてキャビティ10と樹脂溜り17との間
の樹脂の流動抵抗を十分小さく設定している。また、ゲ
ート11と連通部18とは樹脂流路が非平行に配置さ
れ、かつキャビティ10に向かって連通部18がゲート
11に近接するように形成されている。以下にこの装置
の動作を説明する。先ず上下金型7、8を開いて、下金
型7上にリードフレーム1を配置し、キャビティ10に
放熱板3に半導体ペレット(電子部品本体)4をマウン
トし半導体ペレット4とリード2とを電気的に接続した
被樹脂モールド部材Aを収容する。そして上下金型7、
8を衝合させ、コアピン14により放熱板3をキャビテ
ィ10の底面に押しつけた状態で、上下金型7、8を閉
じ、被樹脂モールド部材Aをキャビティ10、13で囲
撓し、流動化させた樹脂6をランナ9に圧力をかけて送
り込む。流動化した樹脂6はランナ9から順次ゲート1
1を通って、キャビティ10、13に送り込まれる。キ
ャビティ10、13に樹脂6が送り込まれると、その内
部に残留した空気は圧縮され、キャビティ10、13内
に送り込まれる樹脂6に対して反発力を作用させるが、
第1のエアベント12から金型外に放出され、樹脂6は
ゲート11側からエアベント12側へ移動し、キャビテ
ィ10、13内は樹脂6で充填され、樹脂成形が完了す
る。この後、金型7、8を開いて、ランナ6部分などの
樹脂が一体になったリードフレーム1を取り出す。この
とき、樹脂モールド品には樹脂溜り18部分の不要樹脂
も接続されている。そして、不要樹脂を除去し、半導体
装置の中間構体を得、さらに樹脂6から露出したリード
フレームの不要部分を除去して個々の半導体装置(電子
部品)が完成する。ここで、キャビティ10、13に注
入される樹脂は図11にて説明したようにキャビティ内
のゲート開口部側で非対称に流動する。即ち、図4に示
すようにキャビティ10内でゲート開口面に沿う流動樹
脂Cによって閉じ込められた図示点線で示す空気Dはゲ
ート11から引き続き注入される樹脂によって圧縮され
第2のエアベント16から速やかに金型外に放出され容
積が急激に小さくなり、容積の減少とともに流動樹脂C
は蛇行して、キャビティの中央部からエアベント12方
向に進行するとともにゲート開口面に接近し、キャビテ
ィ10、13の角部Eから密着してキャビティ内に充満
する。ゲートから引き続き注入される樹脂は急激に方向
を変えて蛇行し図示C’に示すようにゲート開口部近傍
で樹脂の渦が形成され、この樹脂の渦に巻き込まれた空
気D’はこの樹脂の渦によってゲート開口部と第2のエ
アベント16の間に保持されて滞留し、ランナ9から供
給される樹脂中に閉じ込められた空気もこの滞留した空
気と一体化しキャビティ内を進行する樹脂から分離され
る。一方、本発明による第2のエアベント16は連通部
18の開口面積をゲートの開口断面に比して小さく設定
したので樹脂の流動性が劣り、ゲートから注入される樹
脂が第2のエアベント16に直接逃げることはないた
め、第2のエアベント16の開口部をゲート開口部に近
接させることができる。一方では、樹脂溜り17を十分
大きく設定し、連通部18もキャビティ10との隣接部
を通過すると流動抵抗が小さくなるように設定している
ためキャビティに樹脂が注入される間、第2のエアベン
ト16は機能し、第2のエアベント16に近接したボイ
ドを速やかに吸引して金型外に放出できる。このように
して、キャビティ10、13内のゲート開口面側に取り
残された空気を確実に除去でき、樹脂モールド作業の最
終段階で、樹脂の注入圧力を増大させることにより、ゲ
ート開口部近傍に滞留した空気を第2のエアベント16
から除去でき、未充填やボイドのない電子部品を製造で
きる。図5は本発明の他の実施例を示す。図中、図8及
び図2と同一符号は同一物を示し、重複する説明を省略
する。この実施例が図1実施例と相違するのは、キャビ
ティ10とランナ9の間に交換可能なブロック19を配
置し、この交換ブロック19にゲート11と第2のエア
ベント16とを形成したことのみである。電力用半導体
装置では半導体ペレット4が発生した熱を速やかに外部
に放出して放熱する必要があり、外装用樹脂としても熱
伝導性の良好な樹脂が用いられ、一般的には、樹脂中に
シリカやアルミナの微粉末を充填材として混合したもの
が用いられる。ところが、この種樹脂は充填材が硬質で
あるため、金型の摩耗が著しく、特にゲート部分が局部
的に摩耗し易いが、ゲート部分及び第2のエアベント部
分を交換ブロック19に形成することにより、金型コス
トを低減できる。この交換ブロック19は、リードフレ
ームや成形条件に対応して、ゲート11及び第2のエア
ベント16を適宜形成し複数の機種に対応させることが
できる。尚、本発明は上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、例えば、ゲート11はコアピン14から離隔
させキャビティ10、13の中心からずれた位置に形成
したが、キャビティ10、13の中心に左右対称に配置
しても良い。また取付穴3aの無い放熱板3を用いる場
合にはコアピン14は不要である。さらには放熱板3は
キャビティ10の底面に密着させたが、放熱板3とキャ
ビティ10の底面とを離隔させて放熱板3の全面を樹脂
被覆するものでも良い。また本発明は電力用半導体装置
だけでなく、樹脂被覆される電子部品一般に適用できる
ことはいうまでもない。
【0007】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ゲート部
近傍に集中するボイドを確実に除去でき、未充填やボイ
ドの無い良好な樹脂モールドができる。
近傍に集中するボイドを確実に除去でき、未充填やボイ
ドの無い良好な樹脂モールドができる。
【図1】 本発明の実施例を示す樹脂モールド装置の下
金型の要部平面図
金型の要部平面図
【図2】 図1装置のF−F側断面図
【図3】 図2の要部拡大側断面図
【図4】 図1装置のキャビティ内の樹脂の流動状態を
示す平断面図
示す平断面図
【図5】 本発明の他の実施例を示す要部拡大側断面図
【図6】 従来の樹脂モールド型電子部品の一例を示す
要部平面図
要部平面図
【図7】 図6装置のG−G断面図
【図8】 図6装置の樹脂モールドに用いられる装置の
要部平面図
要部平面図
【図9】 図8装置のH−H断面図
【図10】 従来の樹脂モールド装置の他の例を示す要
部平面図
部平面図
【図11】 図10装置による樹脂モールドの状態を示
す要部平断面図
す要部平断面図
6 樹脂 7 下金型 8 上金型 9 ランナ 10 キャビティ 11 ゲート 12 エアベント 13 キャビティ 16 第2のエアベント 17 樹脂溜り 18 連通部
Claims (6)
- 【請求項1】上下一対の金型衝合面に、流動化し圧送さ
れる樹脂をガイドするランナと、被樹脂モールド部材を
収容するキャビティと、ランナとキャビティとを連通す
るゲートと、キャビティのゲート開口面と対向する内壁
に開口し被樹脂モールド部材を収容して衝合されたキャ
ビティ内にゲートから流入する樹脂によって圧縮された
空気をキャビティから外部に逃がすエアベントとを形成
した樹脂モールド装置において、 金型衝合面上でゲート及びキャビティに近接した位置に
樹脂溜りを形成するとともにこの樹脂溜りとキャビティ
のゲートが開口した面とを連通させて第2のエアベント
を形成したことを特徴とする樹脂モールド装置。 - 【請求項2】キャビティ内壁に開口した第2のエアベン
トの開口径をゲートの開口径より小さく設定したことを
特徴とする請求項1に記載の樹脂モールド装置。 - 【請求項3】ゲートと第2のエアベントの樹脂流路を非
平行とし、第2のエアベントの流路をキャビティに向か
ってゲートに近接させたことを特徴とする請求項1に記
載の樹脂モールド装置。 - 【請求項4】貫通穴を有する被樹脂モールド部材が収容
され、衝合時に前記貫通穴に挿通されるコアピンを備え
たキャビティの、前記貫通穴側の内壁でかつコアピンか
らずれた位置にゲートを開口させたことを特徴とする請
求項1に記載の樹脂モールド装置。 - 【請求項5】ランナとキャビティ間にキャビティの一内
壁を構成するブロックを交換可能に配置し、この交換ブ
ロックにゲート及び樹脂溜りを含む第2のエアベントを
形成したことを特徴とする請求項1に記載の樹脂モール
ド装置。 - 【請求項6】ゲート及び樹脂溜りを含む第2のエアベン
トの形状寸法を樹脂成形条件に応じて交換ブロック毎に
異ならせたことを特徴とする請求項5に記載の樹脂モー
ルド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9261846A JPH1199539A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 樹脂モールド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9261846A JPH1199539A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 樹脂モールド装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1199539A true JPH1199539A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=17367568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9261846A Withdrawn JPH1199539A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 樹脂モールド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1199539A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7163846B2 (en) | 2002-09-27 | 2007-01-16 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method for manufacturing circuit devices |
-
1997
- 1997-09-26 JP JP9261846A patent/JPH1199539A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7163846B2 (en) | 2002-09-27 | 2007-01-16 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method for manufacturing circuit devices |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040402 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050516 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20050520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050526 |