JPH1198744A - 回転電機の回転子 - Google Patents
回転電機の回転子Info
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- JPH1198744A JPH1198744A JP25518197A JP25518197A JPH1198744A JP H1198744 A JPH1198744 A JP H1198744A JP 25518197 A JP25518197 A JP 25518197A JP 25518197 A JP25518197 A JP 25518197A JP H1198744 A JPH1198744 A JP H1198744A
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- rotor
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- rectangular copper
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エッジワイズ曲げ界磁コイルのコーナー部と
層間絶縁の接触状態が良好であり、高速回転時において
も界磁コイルに作用する遠心力による層間絶縁の破壊を
防止できる回転電機の回転子を提供する。 【解決手段】 界磁コイルにエッジワイズ曲げを施す場
合において、曲げ前の界磁コイルに工夫を施すことによ
り、また界磁コイルを数本に分割して構成することによ
り、従来方法では曲げ時に生じるコーナー部の幅方向の
内周側と外周側の厚さの不均一を緩和する。また、従来
方法により曲げる場合では層間絶縁の形状を工夫するこ
とにより、界磁コイルコーナー部と層間絶縁の接触状態
を良好に保つ。
層間絶縁の接触状態が良好であり、高速回転時において
も界磁コイルに作用する遠心力による層間絶縁の破壊を
防止できる回転電機の回転子を提供する。 【解決手段】 界磁コイルにエッジワイズ曲げを施す場
合において、曲げ前の界磁コイルに工夫を施すことによ
り、また界磁コイルを数本に分割して構成することによ
り、従来方法では曲げ時に生じるコーナー部の幅方向の
内周側と外周側の厚さの不均一を緩和する。また、従来
方法により曲げる場合では層間絶縁の形状を工夫するこ
とにより、界磁コイルコーナー部と層間絶縁の接触状態
を良好に保つ。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は回転電機の回転子、
特にタービン発電機のエッジワイズ曲げ界磁コイルにつ
いて改良した回転電機の回転子に関するものである。
特にタービン発電機のエッジワイズ曲げ界磁コイルにつ
いて改良した回転電機の回転子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の回転電機の回転子の一例を図９、
図１０を参照して説明する。
図１０を参照して説明する。
【０００３】図に示すように、回転電機、例えばタービ
ン発電機の回転子１は、回転子鉄心溝２に平角銅帯３を
複数層重ねて界磁コイル４が構成される。Ｎ極およびＳ
極コイルは平角銅帯３より各コーナー部５をエッジワイ
ズ方向に曲げたものを回転子鉄心溝２に複数層にわたっ
て設置し、その層間は層間絶縁６により絶縁されてい
る。
ン発電機の回転子１は、回転子鉄心溝２に平角銅帯３を
複数層重ねて界磁コイル４が構成される。Ｎ極およびＳ
極コイルは平角銅帯３より各コーナー部５をエッジワイ
ズ方向に曲げたものを回転子鉄心溝２に複数層にわたっ
て設置し、その層間は層間絶縁６により絶縁されてい
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】界磁コイルコーナー部
５をエッジワイズ方向に曲げて構成する場合、コイルコ
ーナー部５の内周側は外周側と比較して厚くなり、層問
絶縁６との接触は面接触ではなく内周側に偏り線接触と
なる。この場合、回転子が高速回転すると界磁コイルに
作用する遠心力により、応力集中状態となり層間絶縁の
破壊をまねき、層間短絡が生じる。
５をエッジワイズ方向に曲げて構成する場合、コイルコ
ーナー部５の内周側は外周側と比較して厚くなり、層問
絶縁６との接触は面接触ではなく内周側に偏り線接触と
なる。この場合、回転子が高速回転すると界磁コイルに
作用する遠心力により、応力集中状態となり層間絶縁の
破壊をまねき、層間短絡が生じる。
【０００５】すなわち、界磁コイルをエッジワイズ方向
に曲げる場合、コーナー部の内周側では圧縮力が作用
し、外周側には引張力が作用して内周側の厚さが外周側
に対して厚くなる。これはコイルの幅が広くなり、ま
た、コイルの厚さが厚くなり、さらに曲げ角度が大きく
なるにつれて顕著になる。したがって、タービン発電機
においてエッジワイズ曲げ界磁コイルが適用されたとし
ても、コイル幅が狭く厚さも薄い小容量のものに対して
であった。しかし、回転子の組立時の作業性を考慮し、
今後大容量への適用を考える場合、上記の問題の解決は
不可欠である。
に曲げる場合、コーナー部の内周側では圧縮力が作用
し、外周側には引張力が作用して内周側の厚さが外周側
に対して厚くなる。これはコイルの幅が広くなり、ま
た、コイルの厚さが厚くなり、さらに曲げ角度が大きく
なるにつれて顕著になる。したがって、タービン発電機
においてエッジワイズ曲げ界磁コイルが適用されたとし
ても、コイル幅が狭く厚さも薄い小容量のものに対して
であった。しかし、回転子の組立時の作業性を考慮し、
今後大容量への適用を考える場合、上記の問題の解決は
不可欠である。
【０００６】このように、界磁コイル４のコイルコーナ
ー部５をエッジワイズ方向に曲げて構成する場合に、コ
イルコーナー部５と層間絶縁６とを良好な接触状態に保
つ必要がある。
ー部５をエッジワイズ方向に曲げて構成する場合に、コ
イルコーナー部５と層間絶縁６とを良好な接触状態に保
つ必要がある。
【０００７】本発明はこのような実情を考慮してなされ
たもので、コイルコーナー部の幅方向の厚さを均一化
し、高速回転時の層間絶縁破壊による不具合を発生させ
ないエッジワイズ曲げ界磁コイルを備えた回転電機の回
転子を提供する。
たもので、コイルコーナー部の幅方向の厚さを均一化
し、高速回転時の層間絶縁破壊による不具合を発生させ
ないエッジワイズ曲げ界磁コイルを備えた回転電機の回
転子を提供する。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第１の回転
電機の回転子は、回転子の軸方向に形成された回転子鉄
芯溝に平角銅帯を複数層重ねて形成される磁界コイルを
備えた回転電機の回転子において、前記平角銅帯を屈曲
して形成されるコイルコーナー部の隙間に密接する形状
に予め賦形された層間絶縁を装填する。
電機の回転子は、回転子の軸方向に形成された回転子鉄
芯溝に平角銅帯を複数層重ねて形成される磁界コイルを
備えた回転電機の回転子において、前記平角銅帯を屈曲
して形成されるコイルコーナー部の隙間に密接する形状
に予め賦形された層間絶縁を装填する。
【０００９】この本発明の回転電機の回転子によれば、
界磁コイルのコイルコーナー部をエッジワイズ方向に曲
げて生じる層間の隙間を予め隙間形状に賦形した層間絶
縁で補うことによって、局部的に圧縮されることなく、
コイルコーナー部と層間絶縁とを良好な接触状態に保つ
ことができる。
界磁コイルのコイルコーナー部をエッジワイズ方向に曲
げて生じる層間の隙間を予め隙間形状に賦形した層間絶
縁で補うことによって、局部的に圧縮されることなく、
コイルコーナー部と層間絶縁とを良好な接触状態に保つ
ことができる。
【００１０】本発明に係る第２の回転電機の回転子は、
回転子の軸方向に形成された回転子鉄芯溝に平角銅帯を
複数層重ねて形成される磁界コイルを備えた回転電機の
回転子において、平角銅帯の屈曲して形成されるコイル
コーナー部分に予め屈曲容易部を形成し、この屈曲容易
部を軸にエッジワイズ曲げ界磁コイルを形成させた。こ
の本発明の回転電機の回転子によれば、コイルコーナー
部分に予め屈曲容易部を形成し、該屈曲容易部を軸にエ
ッジワイズ曲げ界磁コイルを形成させたことにより、内
周側に作用する圧縮力と外周側に作用する引張力による
変形を緩和する。
回転子の軸方向に形成された回転子鉄芯溝に平角銅帯を
複数層重ねて形成される磁界コイルを備えた回転電機の
回転子において、平角銅帯の屈曲して形成されるコイル
コーナー部分に予め屈曲容易部を形成し、この屈曲容易
部を軸にエッジワイズ曲げ界磁コイルを形成させた。こ
の本発明の回転電機の回転子によれば、コイルコーナー
部分に予め屈曲容易部を形成し、該屈曲容易部を軸にエ
ッジワイズ曲げ界磁コイルを形成させたことにより、内
周側に作用する圧縮力と外周側に作用する引張力による
変形を緩和する。
【００１１】さらに、内周より、曲げ時に外周側が内側
に引張られ、内周側が外周に押し出されることで厚みの
不均一が緩和される。
に引張られ、内周側が外周に押し出されることで厚みの
不均一が緩和される。
【００１２】本発明に係る第３の回転電機の回転子は、
回転子の軸方向に形成された回転子鉄芯溝に平角銅帯を
複数層重ねて形成される磁界コイルを備えた回転電機の
回転子において、平角銅帯の屈曲してコイルコーナー部
に形成するに当たり、前記平角銅帯を幅方向に数分割し
て形成する。
回転子の軸方向に形成された回転子鉄芯溝に平角銅帯を
複数層重ねて形成される磁界コイルを備えた回転電機の
回転子において、平角銅帯の屈曲してコイルコーナー部
に形成するに当たり、前記平角銅帯を幅方向に数分割し
て形成する。
【００１３】この本発明の回転電機の回転子によれば、
コイルを分割して構成することにより、それぞれのコイ
ルの幅が狭くなり曲げ時に生じる幅方向の厚さの不均一
がコイルを分割せずに構成するときよりも小さくなる。
コイルを分割して構成することにより、それぞれのコイ
ルの幅が狭くなり曲げ時に生じる幅方向の厚さの不均一
がコイルを分割せずに構成するときよりも小さくなる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施について図面
を参照して説明する。図９〜図１０と同一部分は同一符
号を伏して説明する。
を参照して説明する。図９〜図１０と同一部分は同一符
号を伏して説明する。
【００１５】図１は本発明の一実施例を示す界磁コイル
コーナー部間の隙間の説明図で、（ａ）は平角銅帯のコ
ーナー部形成前の平面図、（ｂ）はその側面図、（ｃ）
はコーナー部形成後の平面図、（ｄ）は（ｃ）における
Ａ−Ａ線断面図、（ｅ）はコイルコーナー部と層間絶縁
を説明する図である。
コーナー部間の隙間の説明図で、（ａ）は平角銅帯のコ
ーナー部形成前の平面図、（ｂ）はその側面図、（ｃ）
はコーナー部形成後の平面図、（ｄ）は（ｃ）における
Ａ−Ａ線断面図、（ｅ）はコイルコーナー部と層間絶縁
を説明する図である。
【００１６】図１（ａ）、（ｂ）に示す平角銅帯３を複
数層重ねて形成される磁界コイル４を、（ｃ）に示すよ
うに、屈曲してエッジワイズ曲げ界磁コイル４のコイル
コーナー部５を形成すると、（ｄ）に示すように、内側
はやや肉厚に形成される。この平角銅帯３を複数層重ね
て磁界コイル４を形成すると、コイルコーナー部５間の
隙間に断面三角形が形成される。この断面三角形の隙間
に予め密接する形状に賦形された層間絶縁７を装填す
る。
数層重ねて形成される磁界コイル４を、（ｃ）に示すよ
うに、屈曲してエッジワイズ曲げ界磁コイル４のコイル
コーナー部５を形成すると、（ｄ）に示すように、内側
はやや肉厚に形成される。この平角銅帯３を複数層重ね
て磁界コイル４を形成すると、コイルコーナー部５間の
隙間に断面三角形が形成される。この断面三角形の隙間
に予め密接する形状に賦形された層間絶縁７を装填す
る。
【００１７】このように、エッジワイズ曲げによって生
じるコイルコーナー部の層間の隙間を予め隙間形状であ
る断面三角形に賦形した層間絶縁７を装填することによ
って、隙間に密接して層間絶縁７に均一に力が加わり、
層間が局部的に圧縮されることなく、回転子が高速回転
しても界磁コイルに作用する遠心力による応力集中を均
一に分散することができるので、層間絶縁層の破壊が防
止され、層間短絡が生じない。
じるコイルコーナー部の層間の隙間を予め隙間形状であ
る断面三角形に賦形した層間絶縁７を装填することによ
って、隙間に密接して層間絶縁７に均一に力が加わり、
層間が局部的に圧縮されることなく、回転子が高速回転
しても界磁コイルに作用する遠心力による応力集中を均
一に分散することができるので、層間絶縁層の破壊が防
止され、層間短絡が生じない。
【００１８】図２〜図７は、平角銅帯のエッジワイズ曲
げ界磁コイルコーナー部の屈曲容易部の一例を示すもの
である。
げ界磁コイルコーナー部の屈曲容易部の一例を示すもの
である。
【００１９】図２は、本発明の一実施例を示す界磁コイ
ルコーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅
帯のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）におけ
るＢ−Ｂ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図
である。図２に示す実施例の平角銅帯のコイルコーナー
部は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部５の外周側３
ａに、内周３ｂに向けて複数の細長いスリット８を形設
したものである。実施例のスリット８は、３〜５本程度
形設するのがコーナー部形成に好ましい。スリット８を
外周側３ａに形設したことによって、曲げ角度を小さく
することにより、内周側に作用する圧縮力と外周側に作
用する引張力による変形を緩和する。このようにコイル
曲げ時にコーナー部外周側に作用する引張力による変形
を緩和し、幅方向の厚さを均一化してコイルコーナー部
５と層間絶縁６が良好な接触状態を保持することができ
る。
ルコーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅
帯のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）におけ
るＢ−Ｂ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図
である。図２に示す実施例の平角銅帯のコイルコーナー
部は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部５の外周側３
ａに、内周３ｂに向けて複数の細長いスリット８を形設
したものである。実施例のスリット８は、３〜５本程度
形設するのがコーナー部形成に好ましい。スリット８を
外周側３ａに形設したことによって、曲げ角度を小さく
することにより、内周側に作用する圧縮力と外周側に作
用する引張力による変形を緩和する。このようにコイル
曲げ時にコーナー部外周側に作用する引張力による変形
を緩和し、幅方向の厚さを均一化してコイルコーナー部
５と層間絶縁６が良好な接触状態を保持することができ
る。
【００２０】図３は、本発明の一実施例を示す界磁コイ
ルコーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅
帯のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）におけ
るＣ−Ｃ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図
である。図３に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナ
ー部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部５の内周
側３ｂに、外周３ａに向けて複数の細いスリット９を形
設したものである。実施例のスリット９は３〜５本程度
形設するのがコイルコーナー部形成に好ましい。スリッ
ト９を形設したことによって、コイル曲げ時のコーナー
部内周側に作用する圧縮力による変形を緩和し幅方向の
厚さを均一化してコイルコーナー部５と層間絶縁６が良
好な接触状態を保持する。
ルコーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅
帯のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）におけ
るＣ−Ｃ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図
である。図３に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナ
ー部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部５の内周
側３ｂに、外周３ａに向けて複数の細いスリット９を形
設したものである。実施例のスリット９は３〜５本程度
形設するのがコイルコーナー部形成に好ましい。スリッ
ト９を形設したことによって、コイル曲げ時のコーナー
部内周側に作用する圧縮力による変形を緩和し幅方向の
厚さを均一化してコイルコーナー部５と層間絶縁６が良
好な接触状態を保持する。
【００２１】図４は、本発明の一実施例を示す界磁コイ
ルコーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅
帯のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）におけ
るＤ−Ｄ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図
である。図４に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナ
ー部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部の内周面
側３ｂに長さ方向に沿ってスリット１０を設けものであ
る。スリット１０を形設したことによって、コイル曲げ
時のコーナー部内周側に作用する圧縮力による変形を緩
和し、幅方向の厚さを均一化してコイルコーナー部５と
層間絶縁６が良好な接触状態を保持する。
ルコーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅
帯のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）におけ
るＤ−Ｄ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図
である。図４に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナ
ー部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部の内周面
側３ｂに長さ方向に沿ってスリット１０を設けものであ
る。スリット１０を形設したことによって、コイル曲げ
時のコーナー部内周側に作用する圧縮力による変形を緩
和し、幅方向の厚さを均一化してコイルコーナー部５と
層間絶縁６が良好な接触状態を保持する。
【００２２】図５は本発明の一実施例を示す界磁コイル
コーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅帯
のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）における
Ｅ−Ｅ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図で
ある。図５に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナー
部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部の厚さ方向
の任意の位置にコーナー部５の曲げ範囲とほぼ同等の長
さを有する一条又は複数条のスリット１１を形設したも
のである。スリット１１を形設したことによって、コイ
ル曲げ時のコーナー部内周側に作用する圧縮力による変
形、及び外周側に作用する引張力による変形を緩和し、
コイルコーナー部５と層間絶縁６が良好な接触状態を保
持する。
コーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅帯
のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）における
Ｅ−Ｅ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図で
ある。図５に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナー
部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部の厚さ方向
の任意の位置にコーナー部５の曲げ範囲とほぼ同等の長
さを有する一条又は複数条のスリット１１を形設したも
のである。スリット１１を形設したことによって、コイ
ル曲げ時のコーナー部内周側に作用する圧縮力による変
形、及び外周側に作用する引張力による変形を緩和し、
コイルコーナー部５と層間絶縁６が良好な接触状態を保
持する。
【００２３】図６は本発明の一実施例を示す界磁コイル
コーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅帯
のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）における
Ｆ−Ｆ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図で
ある。図６に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナー
部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部５の幅方向
寸法に内周側３ｂに切欠部１２を形設したものである。
切欠部１２を形設したことにより内周側３ｂを減少さ
せ、コイル曲げ時のコーナー部内周側に作用する圧縮力
による変形を緩和し、幅方向の厚さを均一化してコイル
コーナー部５と層間絶縁６が良好な接触状態を保持す
る。
コーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅帯
のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）における
Ｆ−Ｆ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図で
ある。図６に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナー
部５は、平角銅帯３の界磁コイルコーナー部５の幅方向
寸法に内周側３ｂに切欠部１２を形設したものである。
切欠部１２を形設したことにより内周側３ｂを減少さ
せ、コイル曲げ時のコーナー部内周側に作用する圧縮力
による変形を緩和し、幅方向の厚さを均一化してコイル
コーナー部５と層間絶縁６が良好な接触状態を保持す
る。
【００２４】図７は本発明の一実施例を示す界磁コイル
コーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅帯
のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）における
Ｇ−Ｇ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図で
ある。図７に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナー
部５は、界磁コイルコーナー部５の幅方向の任意の位置
に数カ所の貫通孔１３、１３、１３を設けたものであ
る。実施例の貫通孔１３は、３〜５個程度穿設するのが
コーナー部形成に好ましい。このように貫通孔１３…を
設けたことによって、コイル曲げ時のコーナー部内周側
に作用すろ圧縮力による変形、及び外周側に作用する引
張力による変形を緩和し、コイルコーナー部５と層間絶
縁６が良好な接触状態を保持する。
コーナー部の屈曲容易部の説明図で、（ａ）は平角銅帯
のコーナー部形成前の平面図、（ｂ）は（ａ）における
Ｇ−Ｇ線断面図、（ｃ）はコーナー部形成後の平面図で
ある。図７に示す実施例の平角銅帯３のコイルコーナー
部５は、界磁コイルコーナー部５の幅方向の任意の位置
に数カ所の貫通孔１３、１３、１３を設けたものであ
る。実施例の貫通孔１３は、３〜５個程度穿設するのが
コーナー部形成に好ましい。このように貫通孔１３…を
設けたことによって、コイル曲げ時のコーナー部内周側
に作用すろ圧縮力による変形、及び外周側に作用する引
張力による変形を緩和し、コイルコーナー部５と層間絶
縁６が良好な接触状態を保持する。
【００２５】図８は本発明の一実施例を示す平角銅帯を
説明する図で、（ａ）は平角銅帯のコーナー部形成前の
平面図、（ｂ）はその側面図、（ｃ）はコーナー部形成
後の平面図である。図８に示す実施例の平角銅帯３は、
界磁コイル３幅方向に複数に分割３ｃ、３ｄして構成し
たものである。分割は２〜３分割するとコーナー部５を
形成するのに好適である。これによって個々のコイルコ
ーナー部の厚さの不均一を緩和し、コイルコーナー部５
と層間絶縁６が良好な接触状態を保持する。
説明する図で、（ａ）は平角銅帯のコーナー部形成前の
平面図、（ｂ）はその側面図、（ｃ）はコーナー部形成
後の平面図である。図８に示す実施例の平角銅帯３は、
界磁コイル３幅方向に複数に分割３ｃ、３ｄして構成し
たものである。分割は２〜３分割するとコーナー部５を
形成するのに好適である。これによって個々のコイルコ
ーナー部の厚さの不均一を緩和し、コイルコーナー部５
と層間絶縁６が良好な接触状態を保持する。
【００２６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の回転電機
の回転子によれば、回転子が高速回転しても、エッジワ
イズ曲げ界磁コイルコイルコーナー部間の隙間に予め賦
形された層間絶縁を装填するので、コーナー部と層間絶
縁の接触状態は良好であり、界磁コイルに作用する遠心
力による層間絶縁の破壊が防止できる。
の回転子によれば、回転子が高速回転しても、エッジワ
イズ曲げ界磁コイルコイルコーナー部間の隙間に予め賦
形された層間絶縁を装填するので、コーナー部と層間絶
縁の接触状態は良好であり、界磁コイルに作用する遠心
力による層間絶縁の破壊が防止できる。
【００２７】また、コイルコーナー部分に予め形成した
屈曲容易部を、例えばコイルコーナー部の内周側と外周
側にスリットを設け、或いはコーナー部を周方向に分割
し、または曲げ角度を小さくすることにより、内周側に
作用する圧縮力と外周側に作用する引張力による変形を
緩和する。
屈曲容易部を、例えばコイルコーナー部の内周側と外周
側にスリットを設け、或いはコーナー部を周方向に分割
し、または曲げ角度を小さくすることにより、内周側に
作用する圧縮力と外周側に作用する引張力による変形を
緩和する。
【００２８】さらに、コイルコーナー部の内周側の軸方
向にスリットを設けることで、内周より、曲げ時に外周
側が内側に引張られ、内周側が外周に押し出されること
で厚みの不均一が緩和される。
向にスリットを設けることで、内周より、曲げ時に外周
側が内側に引張られ、内周側が外周に押し出されること
で厚みの不均一が緩和される。
【００２９】さらに、コイルを分割して構成する場合
は、それぞれのコイルの幅が狭くなり、曲げ時に生じる
幅方向の厚さの不均一がコイルを分割せずに構成すると
きよりも小さくなる。
は、それぞれのコイルの幅が狭くなり、曲げ時に生じる
幅方向の厚さの不均一がコイルを分割せずに構成すると
きよりも小さくなる。
【００３０】以上のように、コイルコーナー部と層間絶
縁の接触状態が良好となり、回転子が高速回転する場合
の応力集中による層問絶縁の破壊に起因した不具合を発
生させないエッジワイズ曲げ界磁コイルを得ることがで
きる。
縁の接触状態が良好となり、回転子が高速回転する場合
の応力集中による層問絶縁の破壊に起因した不具合を発
生させないエッジワイズ曲げ界磁コイルを得ることがで
きる。
【図１】界磁コイルコーナー部間の隙間形状の層間絶縁
の説明図
の説明図
【図２】平角銅帯に形成する屈曲容易部の一実施例を示
す説明図
す説明図
【図３】平角銅帯に形成する屈曲容易部の一実施例を示
す説明図
す説明図
【図４】平角銅帯に形成する屈曲容易部の一実施例を示
す説明図
す説明図
【図５】平角銅帯に形成する屈曲容易部の一実施例を示
す説明図
す説明図
【図６】平角銅帯に形成する屈曲容易部の一実施例を示
す説明図
す説明図
【図７】平角銅帯に形成する屈曲容易部の一実施例を示
す説明図
す説明図
【図８】平角銅帯の一実施例を示す説明図
【図９】従来のエッジワイズ曲げ界磁コイルを納めた回
転子の斜視図
転子の斜視図
【図１０】従来のエッジワイズ曲げ界磁コイルを巻回し
たコイルコーナー部の斜視図
たコイルコーナー部の斜視図
１………回転子 ４………界磁コイル ５………コーナー部 ６、７…層間絶縁 ８、９、１０、１１…スリット １２………切欠部 １３………貫通孔
Claims (9)
- 【請求項１】回転子の軸方向に形成された回転子鉄芯溝
に平角銅帯を複数層重ねて形成される磁界コイルを備え
た回転電機の回転子において、前記平角銅帯を屈曲して
形成されるコイルコーナー部間の隙間に密接する形状に
予め賦形された層間絶縁を装填することを特徴とする回
転電機の回転子。 - 【請求項２】回転子の軸方向に形成された回転子鉄芯溝
に平角銅帯を複数層重ねて形成される磁界コイルを備え
た回転電機の回転子において、前記平角銅帯の屈曲して
形成されるコイルコーナー部分に予め屈曲容易部を形成
し、該屈曲容易部を軸にエッジワイズ曲げ界磁コイルを
形成させたことを特徴とする回転電機の回転子。 - 【請求項３】前記コイルコーナー部を、平角銅帯の外周
側に複数のスリットを内周に向けて形設したことを特徴
とする請求項２記載の回転電機の回転子。 - 【請求項４】前記コイルコーナー部を、平角銅帯の内周
側に、複数のスリットを外周に向けて形設したことを特
徴とする請求項２記載の回転電機の回転子。 - 【請求項５】前記コイルコーナー部を、平角銅帯の内周
面に長さ方向に沿って溝を形設したことを特徴とする請
求項２記載の回転電機の回転子。 - 【請求項６】前記コイルコーナー部を、平角銅帯の幅方
向にコイルコーナー部の曲げ範囲とほぼ同等の長さを有
するスリットを形設したことを特徴とする請求項２記載
の回転電機の回転子。 - 【請求項７】前記コイルコーナー部を、平角銅帯のコイ
ルコーナー部の内周側に、コイルコーナー部の曲げ範囲
とほぼ同等の長さを有する切欠部を形設したことを特徴
とする請求項２記載の回転電機の回転子。 - 【請求項８】前記コイルコーナー部を、平角銅帯の幅方
向にコイルコーナー部の曲げ範囲とほぼ同等の任意の位
置に複数の貫通孔を形設したことを特徴とする請求項２
記載の回転電機の回転子。 - 【請求項９】回転子の軸方向に形成された回転子鉄芯溝
に平角銅帯を複数層重ねて形成される磁界コイルを備え
た回転電機の回転子において、前記平角銅帯を屈曲して
コイルコーナー部を形成するに当たり、前記平角銅帯を
幅方向に複数分割して形成することを特徴とすることを
特徴とする回転電機の回転子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25518197A JPH1198744A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 回転電機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25518197A JPH1198744A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 回転電機の回転子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1198744A true JPH1198744A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17275171
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25518197A Withdrawn JPH1198744A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 回転電機の回転子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1198744A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009011151A (ja) * | 2007-05-30 | 2009-01-15 | Denso Corp | 回転電機の固定子 |
| JP2010035366A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Denso Corp | 回転電機の固定子及び回転電機 |
| WO2016190161A1 (ja) * | 2015-05-22 | 2016-12-01 | 三菱電機株式会社 | 回転電機および回転電機の製造方法 |
| JPWO2019203076A1 (ja) * | 2018-04-18 | 2021-05-13 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | コイル及びそれを用いたモータ |
| WO2022004047A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 日立Astemo株式会社 | 回転電機、および回転電機の製造方法 |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP25518197A patent/JPH1198744A/ja not_active Withdrawn
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| JPWO2016190161A1 (ja) * | 2015-05-22 | 2017-07-27 | 三菱電機株式会社 | 回転電機および回転電機の製造方法 |
| US10819175B2 (en) | 2015-05-22 | 2020-10-27 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotating electric machine and rotating electric machine manufacturing method |
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| WO2022004047A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 日立Astemo株式会社 | 回転電機、および回転電機の製造方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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