JPH1198113A - Ss伝送装置 - Google Patents

Ss伝送装置

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JPH1198113A
JPH1198113A JP9268201A JP26820197A JPH1198113A JP H1198113 A JPH1198113 A JP H1198113A JP 9268201 A JP9268201 A JP 9268201A JP 26820197 A JP26820197 A JP 26820197A JP H1198113 A JPH1198113 A JP H1198113A
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transmission
commercial
signal
power supply
spread spectrum
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JP9268201A
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English (en)
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Hajime Takada
一 高田
Nobuhiro Kawahara
信広 川原
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SMK Corp
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SMK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる配電系統の商用交流電源線間でSS伝
送を可能とするSS伝送装置を提供する。 【解決手段】 第1SS送受信装置(1)と第2SS送
受信装置(60)を、それぞれ配電系統の異なる商用交
流電源線(2A)(2B)に接続する。それぞれのSS
送受信装置(1)(60)は、商用交流電源線に対しS
S信号の重畳と分離を行うインターフェース部(3)
(61)と、SS信号を互いに送受信する送受信部
(4)(63)を備えている。第1SS送受信装置
(1)と第2SS送受信装置(60)を介して、互いに
重畳したSS信号を、他の商用交流電源線(2A)(2
B)に重畳させることができるので、SS変調方式によ
るネットワークの拡張が、配電系統に拘束されずに可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトラム拡散
変調信号(以下「SS信号」という)によってデータ伝
送を行うSS伝送装置に関し、特に、異なる配電系統の
商用交流電源線間でデータ伝送を可能とするSS伝送装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトラム拡散変調方式(以下「SS
変調方式」という)は、拡散コードを鍵として通信の秘
匿性が保て、しかも広帯域に送信電力を分散するので、
スペクトラム密度を低くし通信の事実自体をも秘匿でき
ることから、従来より主に軍事用として開発されていた
変調方式である。一方、SS変調方式は、送信データを
広帯域に拡散して送信するものであることから、部分的
に伝送線上のノイズより小さい信号電力であってもデー
タを伝送できるものであり、近年はこの点に着目し、ト
ランジスタ技術1997年5月号第307頁乃至321
頁に示すように、商用交流電源線を信号伝送線として用
いる研究が進められている。
【0003】商用交流電源線を用いたSS変調方式は、
データ端末機器(被制御機器)との間でSS信号の変復
調を行うSSモデムを商用交流電源線に接続し、この商
用交流電源線を信号伝送線として端末機器間のデータ通
信を可能とする。したがって、一般の電源設備を有する
環境であれば、あらたな通信線を準備することなく、端
末機器間で簡易にデータ通信が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、商用交
流電源線は、一般に、負荷電力容量や給電用途に対応し
て配電系統が区分されていることから、SS伝送装置の
伝送可能範囲が同一の配電系統内に限られるので、限定
的な適用を強いられていた。
【0005】例えば、工場内の工作機械を制御する端末
間のSS変調方式によるデータ通信を商用交流電源線を
用いて行う場合には、工作機械の定格によって、若しく
は、棟、作業所毎に配電系統が異なり、SS変調方式を
用いて、工場内全域にMAP(manufacturi
ng automation protcol)による
LANを構築する際の障害となっていた。
【0006】本発明の目的は、異なる配電系統の商用交
流電源線間若しくは異なる配電系統の商用交流電源線に
接続されたデータ端末機とで、データ伝送を可能とする
SS伝送装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1のSS伝送装置は、第1商用交流電源線と
接続し、第1商用交流電源線に対しスペクトラム拡散変
調信号の重畳と分離とを行う第1インターフェース部
と、第1インターフェース部とスペクトラム拡散変調信
号を入出力する第1送受信部を備えた第1SS送受信装
置と、第1商用交流電源線と異なる配電系統の第2商用
交流電源線に接続し、第2商用交流電源線に対しスペク
トラム拡散変調信号の重畳と分離とを行う第2インター
フェース部と、第2インターフェース部とスペクトラム
拡散変調信号を入出力する第2送受信部を備えた第2S
S送受信装置とからなり、第1送受信部と第2送受信部
においてスペクトラム拡散変調信号を双方向で送受信す
ることによって、第1商用交流電源線と第2商用交流電
源線に重畳するスペクトラム拡散変調信号を、互いに他
の商用交流電源線に重畳させることを特徴とする。
【0008】第1SS送受信装置は、第1インターフェ
ース部において第1商用交流電源線から分離したSS信
号を第1送受信部から、第2SS送受信装置の第2送受
信部へ送信する。第2送受信部は、受信したSS信号を
第2商用交流電源線に接続された第2インターフェース
部に出力する。
【0009】一方、第2SS送受信装置は、第2インタ
ーフェース部のSS信号を第2送受信部から、第1SS
送受信装置の第1送受信部へ送信する。第1SS送受信
装置は、受信したSS信号を第1インターフェース部に
出力し、第1商用交流電源線に重畳する。
【0010】従って、配電系統の異なる第1、第2商用
交流電源線間において、その電圧差、位相差の影響を受
けることなく、SS信号を他のSS伝送装置との間で相
互に伝送できる。この伝送の際には、SS信号を変復調
することなく、第1、第2送受信部間でそのまま伝送す
るので、SS変復調処理による時間遅れを回避し、且
つ、信号品質を損なうことなく、SS信号を伝送するこ
とができる。
【0011】請求項2のSS伝送装置は、第1インター
フェース部に接続される第1SS検出部を備え、第1商
用交流電源線から分離されたスペクトラム拡散変調信号
を検出したときにのみ、該スペクトラム拡散変調信号を
第1送受信部へ出力することを特徴とする。
【0012】SS信号を検出したときにのみ、第1送受
信部からSS信号を送信するので、第1商用交流電源線
にSS信号が重畳されていないときには、第1商用交流
電源線のノイズが、第2商用交流電源線に伝送されるこ
とがなく、第2商用交流電源線のノイズ増加を防止でき
る。
【0013】請求項3のSS伝送装置は、第2インター
フェース部に接続される第2SS検出部を備え、第2商
用交流電源線から分離されたスペクトラム拡散変調信号
を検出したときにのみ、該スペクトラム拡散変調信号を
第2送受信部へ出力することを特徴とする。
【0014】SS信号を検出したときにのみ、第2送受
信部からSS信号を送信するので、第2商用交流電源線
にSS信号が重畳されていないときには、第2商用交流
電源線のノイズが、第1商用交流電源線に伝送されるこ
とがなく、第1商用交流電源線のノイズ増加を防止でき
る。
【0015】請求項4のSS伝送装置は、第1商用交流
電源線と接続し、第1商用交流電源線に対しスペクトラ
ム拡散変調信号の重畳と分離とを行う第1インターフェ
ース部と、第1インターフェース部とスペクトラム拡散
変調信号を入出力する第1送受信部を備えた第1SS送
受信装置と、データ端末機から入力される送信データ
を、拡散してスペクトラム拡散変調信号に変調するとと
もに、スペクトラム拡散変調信号を、逆拡散してデータ
端末機へ出力する送信データに復調するSSモデムと、
SSモデムとスペクトラム拡散変調信号を入出力する第
2送受信部を備え、第1商用交流電源線と異なる電源で
動作する第3SS送受信装置とからなり、第1送受信部
と第2送受信部においてスペクトラム拡散変調信号を双
方向で送受信することによって、データ端末機から入力
される送信データをスペクトラム拡散変調信号として第
1商用交流電源線に重畳するとともに、第1商用交流電
源線に重畳するスペクトラム拡散変調信号を復調した送
信データとしてデータ端末機へ出力することを特徴とす
る。
【0016】第3SS送受信装置のSSモデムは、第1
SS送受信装置から第2送受信部を介して送信されたS
S信号を、送信データに復調してデータ端末機へ出力
し、また、データ端末機から出力される送信データをス
ペクトラム拡散変調信号に変調して、第2送受信部を介
して第1SS送受信装置へ送信する。
【0017】従って、第1SS送受信装置が接続する商
用交流電源線から離れた位置に配置された第3SS送受
信装置との間で、SS信号を相互に伝送できる。
【0018】請求項5のSS伝送装置は、第1送受信部
と第2送受信部が、赤外線信号を搬送波として変調した
スペクトラム拡散変調信号を送受信することを特徴とす
る。
【0019】第1、第2送受信部間を、無線で送受信す
るので、ケーブルなどの通信線の敷設工事を要すること
なく、また、特に赤外線を搬送波として双方向の通信を
行うので、送受信伝送路に電波雑音があっても、その影
響を受けずに伝送できる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態
に係るSS伝送装置の第1SS送受信装置1の構成を示
すブロック図である。
【0021】第1SS送受信装置1は、同図に示すよう
に、SS信号の信号伝送線をなす単相二線式の第1商用
交流電源線2と接続し、そのSS信号の重畳と分離とを
行う第1インターフェース部3と、SS信号を赤外線を
搬送波として送受信する双方向無線通信部4と、第1イ
ンターフェース部3及び双方向無線通信部4へのSS信
号の入力を検出する第1SS検出部20を備えている。
【0022】これらの構成によって第1SS送受信装置
1は、第1商用交流電源線2に重畳するSS信号を双方
向無線通信部4から送信し、また、双方向無線通信部4
で受信したSS信号を第1商用交流電源線2に重畳させ
るものである。以下、この作用に従って各回路の構成を
説明する。
【0023】インターフェース部3は、商用交流電源線
2と接続するパルストランス5を備え、商用交流電源線
2に重畳するSS信号をバンドパスフィルタ6へ出力す
る。本実施の形態では、NRZ変調した送信データを、
M系列の疑似雑音符号(以下、「M符号」という)によ
って広帯域のSS信号に拡散変調するものであり、バン
ドパスフィルタ6は、拡散周波数帯域の信号のみを通過
させて増幅器7へ出力する。増幅器7は、バンドパスフ
ィルタ6を通過したSS信号を増幅し、後段に接続され
た比較器8へ出力する。比較器8の出力側は、第1SS
検出部20と双方向無線通信部4に接続していて、比較
器8は、増幅されたSS信号をこれらの回路部4、20
で論理処理するためにTTLレベルとする。
【0024】第1SS検出部20は、SS信号検出部2
1とトライステートバッファ22を備えている。SS信
号検出部21は、比較器8の出力にSS信号を含むか否
かを判別するものであり、その構成を図2のブロック図
で詳述する。
【0025】SS信号検出部21は、波形成形回路31
と、その成形された入力信号中のSS信号の同期をとる
同期捕捉保持回路32と、しきい値を超えるとその同期
信号を出力するSS信号検出回路33およびそのしきい
値設定部33aとからなる。
【0026】また、同期捕捉保持回路32は、クロック
制御回路34で基準クロックを発生し、この基準クロッ
クに応じてM符号発生回路35から発生させたM符号
を、バイフェーズ変換回路36を経て、M符号遅延回路
37から位相の異なる3種類のM符号として出力するも
のである。更に、前相関器38、中央相関器39、後相
関器40は、これらの位相の異なる各M符号と入力信号
とを比較し、符号の一致度を演算して、それぞれのしき
い値設定部41,42,43で設定された相関器のしき
い値と比較し、同期追跡コントロール回路44は、後述
するように、これらのしきい値と比較した各相関処理結
果によって同期点をサーチし、同期を保持する。
【0027】比較器8から入力された信号は、SS信号
であったとしても非同期であるので、始めに、波形成形
回路31によって波形成形された後、中央相関器39に
入力される。中央相関器39では、入力信号を、自己発
生したM符号と時間をずらせて順次比較し、その一致数
がしきい値設定部42で設定した所定のしきい値を越え
たときに、入力信号の同期捕捉ができたものと判定し、
同期追跡コントロール回路44を介して、SS信号検出
回路33へ出力する。一方、所定のしきい値を越えない
場合には、SS信号が入力されていないものとして、前
記処理を繰り返す。
【0028】SS信号検出回路33は、入力信号との相
関(M符号の一致数)が、しきい値設定部33aで設定
した所定のしきい値を越えると、入力信号をSS信号と
判定し、「L」の検出信号をトライステートバッファ2
2へ出力する。
【0029】また、同期追跡コントロール回路44は、
中央相関器39が同期捕捉したことを検出すると、上述
のクロック制御回路34、M符号発生回路35、バイフ
ェーズ変換回路36、M符号遅延回路37を動作させ、
1ビット時間ずつずらせたM符号を3つの相関器38、
39、40へ出力し、同期を保持する。すなわち、各相
関処理部38,39,40でそれぞれの相関特性を演算
処理し、その相関結果から同期追跡コントロール回路4
4で、遅れと進みを判断し、クロック制御回路34へ制
御信号を出力することによってM符号遅延回路37から
出力するM符号を変化させ、常に中央相関器39に同期
が合うように補正するものである。これにより、SS信
号を一度同期捕捉すると、SS信号が入力されている限
り、その状態を保持することができる。
【0030】図1に示すように、検出信号が入力される
トライステートバッファ22は、後述する受信側のトラ
イステートバッファ24と、互いの出力を制御ゲートに
入力するように接続されている。このトライステートバ
ッファ22の出力は、また、プルアップ抵抗rにより通
常「H」レベルに設定され、双方向無線通信部4の変調
部12に接続している。
【0031】トライステートバッファ22に「L」の検
出信号が入力されると、制御ゲートが「H」、すなわち
受信側のトライステートバッファ24の出力が「H」で
ある限り、変調部12にSS信号の入力を示す「L」が
出力される。
【0032】双方向無線通信部4の変調部12は、比較
器8から入力される入力信号を、トライステートバッフ
ァ22が「L」であるときにのみ、入力信号をSS信号
として、赤外信号で送信できるように変調する。すなわ
ち、SS信号をパルス位相変調した後、例えば8KHz
のキャリア周波数で二次変調する。
【0033】この二次変調SS信号は、増幅器13に出
力され、増幅された二次変調SS信号によって赤外発光
素子14を駆動制御し、赤外線信号を搬送波とする赤外
SS信号を、後述する第2SS送受信装置60へ送信す
る。
【0034】また、逆に同様の処理により第2SS送受
信装置60から送信された赤外SS信号は、受光素子1
6で受光され、光電変換されて二次変調SS信号とな
る。この二次変調SS信号は、増幅器17により増幅さ
れた後、その出力側に接続する復調部18によってSS
信号に復調される。
【0035】復調部18の出力は、受信側のSS信号検
出部23の入力と、第1インターフェース部3のバンド
パスフィルタ9に接続されている。バンドパスフィルタ
9は、SS信号の拡散帯域の信号を通過させるもので、
復調部18から出力されたSS信号は、バンドパスフィ
ルタ9を通過した後、増幅器10で増幅され、受信部リ
レー11に出力される。
【0036】受信部リレー11は、MOSリレーなどの
半導体リレーで構成され、後述するトライステートバッ
ファ24からの入力が「L」である場合にのみ、増幅器
10から出力されたSS信号を、パルストランス5へ出
力する。パルストランス5は、入力されたSS信号を第
1商用交流電源線2に重畳する。
【0037】一方、SS信号検出部23の構成は、前述
のSS信号検出部21と全く同一の構成であるので、そ
の説明を省略する。従って、復調部18の出力がSS信
号である場合には、SS信号検出部23から「L」の検
出信号が、その後段に接続されたトライステートバッフ
ァ24に出力される。トライステートバッファ24は、
「L」の検出信号が入力されると、制御ゲートが「H」
である限り、「L」をその後段に接続された第1インタ
ーフェース部3の受信部リレー11へ出力する。トライ
ステートバッファ24の出力は、プルアップ抵抗rによ
り通常「H」レベルに設定されているので、制御ゲート
が「L」となっていて、出力がハイインピーダンスとな
っている間と、SS信号検出部23がSS信号を検出し
ない間は、「H」となっている。
【0038】前述のように、トライステートバッファ2
2、24は、互いにその出力を制御ゲートに入力してい
るので、先に「L」信号を受けた側が「L」を出力し、
この「L」によって他側のトライステートバッファ22
の出力がハイインピーダンスに切り替わる。すなわち、
SS信号が送信側と受信側のいずれかに先着した側のS
S信号を通過させ、通過中は、その後、他側にSS信号
が入力されたとしても通過させないように、方向制御を
行うものである。
【0039】この方向制御により、赤外発光素子14か
ら送信した赤外SS信号が、受光素子16に環流して
も、受信部リレー11で遮られ、パルストランス5から
第1商用交流電源線に再び重畳されることはない。同様
に、第2SS送受信装置60から受信したSS信号が、
第1SS送受信装置1の送信部に環流して、再び第2S
S送受信装置60へ送信されることがない。
【0040】図3は、本発明の第1実施の形態のSS伝
送装置を示すSS通信系統図であり、SS伝送装置は、
対向配置された第1SS送受信装置1と第1SS送受信
装置1と同一の機能を有する第2SS送受信装置60か
らなっている。図に示すように、複数のデータ端末機5
1a、51b・・、51c・・を接続した2つの系統の
商用交流電源線2A,2Bに、それぞれ、データ端末機
と同様に、上述構成の第1SS送受信装置1と第2SS
送受信装置60を接続し、これら第1、第2SS送受信
装置1、60を、見通し得る範囲で互いに対向して配置
する。
【0041】第2SS送受信装置60は、第2商用交流
電源線2Bに接続し、第2商用交流電源線2Bに対しS
S信号の重畳と分離を行う第2インターフェース部61
と、第2商用交流電源線2BからSS信号が分離された
ことを検出する第2SS検出部62と、第1SS送受信
装置1の双方向無線通信部4と赤外SS信号を双方向で
送受信する双方向無線通信部63とからなっている。本
実施の形態で第1SS送受信装置1と第2SS送受信装
置60とは、全く同一の構成であり、従って、個々に対
応する第1インターフェース部3と第2インターフェー
ス部61、第1SS検出部20と第2SS検出部62、
双方向無線通信部4と双方向無線通信部63は、それぞ
れ同一の構成であるので、その詳細な説明を省略する。
【0042】1系統の第1商用交流電源線2Aには、1
台または複数台のデータ端末機51a、51b・・が、
それぞれのSSモデム52a、52b・・を介して接続
され、この商用交流電源線2Aに第1SS送受信装置1
も接続されている。
【0043】また、他の系統の第2商用交流電源線2B
にも、それぞれのSSモデム52c・・を介して1台ま
たは複数台のデータ端末機51c・・と、第2SS送受
信装置60が接続されている。
【0044】例えば、商用交流電源線2Aに接続された
データ端末機51aからの送信データは、そのSSモデ
ム52AによってSS信号に変調された上で商用交流波
に重畳され、商用交流電源線2Aに接続された他のデー
タ端末機51b・・および第1SS送受信装置1に送ら
れる。第1SS送受信装置1においては、そのインター
フェース部3を介して商用交流電源線2Aから受けたS
S信号を赤外発光素子14から赤外SS信号として第2
SS送受信装置60へ送信する。第2SS送受信装置6
0は、赤外受光素子16でこの赤外SS信号を受信し、
双方向無線通信部63でSS信号とした後、インターフ
ェース部61を介して商用交流電源線2Bに送出する。
その結果、上記データ端末機51aから出力された送信
データを、別の配電系統の商用交流電源線2Bに接続さ
れたSSモデム52cを介して他のデータ端末機51c
・・に送出することができる。
【0045】また同様に、商用交流電源線2Bに接続さ
れたデータ端末機51cからの送信データは、商用交流
電源線2B、第2SS送受信装置60、第1SS送受信
装置1、商用交流電源線2A、SSモデム52a、52
b・・を介して別の配電系統の商用交流電源線2Aに接
続された他のデータ端末機51a、51b・・へ送出で
きる。
【0046】このようにSS送受信装置1、60が、遠
隔地点間を無線伝送する伝送機能付きのデータ端末機と
して機能することから、各系統の通信ネットワークが独
立して構成されると共に、両SS送受信装置1、60間
でSS信号が相互に伝送できるので、接続する商用交流
電源線の配電系統の区分によることなく全てのデータ端
末機相互間で異なる系統に及ぶデータ通信が可能とな
る。従って、本実施の形態に係るSS伝送装置によれ
ば、伝送線の敷設を要することなく、異なる系統の商用
交流電源線間にわたる通信ネットワークを簡易に構成す
ることが可能となる。
【0047】また、本実施の形態では、第1SS送受信
装置1と第2SS送受信装置60は、それぞれ第1SS
検出部20と第2SS検出部62により、商用交流電源
線2A、2BからSS信号を分離したときにのみ、互い
に相手側に接続されたSS送受信装置に赤外SS信号を
送信する。従って、SS信号が重畳されていないときに
は、商用交流電源線2A、2B上にあるノイズが、本実
施の形態に係るSS伝送装置によって他方の商用交流電
源線2B、2Aに伝わるということがなく、ノイズを増
加させるという問題を回避することができる。
【0048】尚、本実施の形態にも示されているが、第
1SS検出部20を、第1送受信部である双方向無線通
信部4に接続し、第2SS送受信装置60からSS信号
を受信したしたときにのみ、該SS信号を第1インター
フェース部3へ出力するものとしても、第2商用交流電
源線2Bのノイズが第1商用交流電源線2Aに重畳する
ことを防止できる。
【0049】また、同様に、第2SS検出部62を、第
2送受信部である双方向無線通信部63に接続し、第2
SS送受信装置1からSS信号を受信したしたときにの
み、該SS信号を第2インターフェース部61へ出力す
るものとして、第1商用交流電源線2Aのノイズが第2
商用交流電源線2Bに重畳することを防止できる。
【0050】図3において、70は、本発明の第2実施
の形態に係るSS伝送装置の第3SS送受信装置であ
り、第2実施の形態に係るSS伝送装置は、対向配置さ
れた第1SS送受信装置1と第3SS送受信装置70と
から構成されている。
【0051】同図に示すように、第3SS送受信装置7
0は、商用交流電源線2Cに接続され、他の配電系統で
ある商用交流電源線2Aに接続された上述構成の第1S
S送受信装置1と互いに対向するように配置されてい
る。
【0052】第3SS送受信装置70は、第1SS送受
信装置1と赤外SS信号を双方向で送受信する双方向無
線通信部71と、SS信号を変復調するSSモデム72
とからなっている。図4は、この第3SS送受信装置7
0の構成を示すブロック図であり、上述した第1SS送
受信装置1と同一部分には、同一の番号を付してその説
明を省略する。
【0053】SSモデム72は、データ端末機51dか
ら入力される送信データを、SS信号に拡散変調して双
方向無線通信部71へ出力するとともに、双方向無線通
信部71から入力されたSS信号を逆拡散して送信デー
タに復調し、データ端末機51dへ出力するものであ
る。
【0054】データ端末機51dから出力される送信デ
ータは、例えば、NCマシンの加工データなどをNRZ
変調したものであり、入出力インターフェース73を介
して、同期検出回路74に出力される。同期検出回路7
4は、送信データを、SSモデム72の内部回路の動作
と同期をとるために入力された送信データのストップビ
ットで調整し、NRZ・M符号混成器75へ出力する。
NRZ・M符号混成器75は、M符号発生器35で内部
生成されたM符号をもとに、送信データをスペクトラム
拡散変調してSS信号とし、双方向無線通信部71の入
出力コントロール回路76へ出力する。入出力コントロ
ール回路76は、このSS信号を変調部12へ出力し、
二次変調した赤外SS信号として、赤外発光素子14か
ら送信する。
【0055】また、第1SS送受信装置1から送信され
た赤外SS信号は、赤外受光素子16で受光され、復調
したSS信号として、入出力コントロール回路76に入
力される。このSS信号は、SSモデム72の波形成形
回路31に送られ、前述した各回路によって同期捕捉さ
れ、SS信号の検出信号が、入出力インターフェース7
3に出力される。また、同期捕捉することによってSS
信号を復調することができ、NRZI復調部77は、内
部生成したM符号を用いてSS信号を逆拡散して送信デ
ータとする。NRZI復調部77は、復調した送信デー
タを、入出力インターフェース73に出力し、入出力イ
ンターフェース73は、SS信号の検出信号に同期させ
て、この送信データをデータ端末機51dへ出力する。
【0056】本実施の形態によれば、データ端末機であ
るデータ端末機51dから入力された送信データを、他
の配電系統である第1商用交流電源線2AにSS信号と
して重畳するとともに、第1商用交流電源線2Aに重畳
するSS信号を、送信データとしてデータ端末機51d
に出力できるので、他の配電系統で動作するデータ端末
機51dを、商用交流電源線2Aを介して上述の各デー
タ端末機51a、51b、51cと双方向で送信データ
の入出力を行うことができる。また、同様に、SS送受
信装置1と対向するように他の第3SS送受信装置70
を配置すれば、この第3SS送受信装置70に接続され
たデータ端末機51dとも、双方向の通信を行うことが
できる。
【0057】本実施の形態において、第3SS送受信装
置70は、商用交流電源線2Aと異なる配電系統の商用
交流電源線2Cに接続されるものであるが、第3SS送
受信装置70が動作するものであれば、商用交流電源線
2Cへの接続に代えて、内蔵するバッテリーなどによる
直流電源であってもよい。
【0058】従って、この実施の形態によれば、例えば
工作機械などを制御するデータ端末機が、ホストコンピ
ュータ等他の端末のSS信号が重畳する商用交流電源線
から離れた位置に配置されていても、SS変調方式によ
る送信データの交換が可能となる。特に、工場内では、
電源系統に拘束されずに、商用交流電源線から離れた位
置に配置されたデータ端末機を、SS変調方式を用いた
LANに含めることができる。
【0059】なお、上記第1、第2の実施の形態におい
ては、赤外線信号を搬送波とした赤外SS信号を用いて
SS送受信装置間のSS信号の送受信を行ったが、両系
統間にわたる伝送特性を確保しつつ、SS信号を乱すこ
とない伝送環境であれば、無線信号、若しくは接続ケー
ブルなどの有線によってSS信号を、相互に送受信する
ようにしてよい。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、配電系統の異
なる商用交流電源線間において、その電圧差、位相差の
影響を受けることなく、SS信号を相互に伝送すること
ができる。この伝送の際に、SS信号の変復調処理を行
うことなく、SS信号をそのまま伝送するので、SS変
復調処理による時間遅れを回避し、且つ、信号品質を損
なうことなくSS信号を伝送することができる。
【0061】また、SS伝送装置は、インターフェース
部と送受信部とからなる一組のSS送受信装置を、商用
交流電源線に接続するだけで構成することができ、従来
のSS変調方式を用いた端末機の接続を変えることな
く、他の配電系統までSS変調方式による伝送範囲を拡
大させることができる。
【0062】請求項2若しくは3の発明によれば、SS
信号を検出したときにのみSS信号を送信するので、商
用交流電源線にSS信号が重畳されていないときには、
SS伝送装置によって、ノイズを他方の配電系統の商用
交流電源線に伝送することがなく、他方の商用交流電源
線のノイズ増加を防止できる。
【0063】請求項4の発明によれば、商用交流電源線
から離れた位置に配置された端末機に対しても、電源系
統に拘束されずに、SS変調方式による双方向の伝送が
可能となる。
【0064】請求項5の発明によれば、第1、第2送受
信部間を、赤外線で送受信するので、ケーブルなどの通
信線の敷設工事を要することなく、また、工場内など伝
送環境が悪い場所であっても、その影響を受けずに伝送
品質を保つことができる。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るSS伝送装置の
第1SS送受信装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】第1SS検出部20の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】本発明の第1実施の形態のSS伝送装置を示す
SS通信系統図である。
【図4】本発明の第2実施の形態の第3SS送受信装置
70の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 第1SS送受信装置 2A 第1商用交流電源線 2B 第2商用交流電源線 3 第1インターフェース部 4 第1送受信部(双方向無線通信部) 20 第1SS検出部 51d データ端末機 60 第2SS送受信装置 61 第2インターフェース部 62 第2SS検出部 63 第2送受信部 70 第3SS送受信装置 71 第2送受信部 72 SSモデム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1商用交流電源線(2A)と接続し、
    第1商用交流電源線(2A)に対しスペクトラム拡散変
    調信号の重畳と分離とを行う第1インターフェース部
    と、第1インターフェース部(3)とスペクトラム拡散
    変調信号を入出力する第1送受信部(4)を備えた第1
    SS送受信装置(1)と、 第1商用交流電源線(2A)と異なる配電系統の第2商
    用交流電源線(2B)に接続し、第2商用交流電源線
    (2B)に対しスペクトラム拡散変調信号の重畳と分離
    とを行う第2インターフェース部(61)と、第2イン
    ターフェース部(61)とスペクトラム拡散変調信号を
    入出力する第2送受信部(63)を備えた第2SS送受
    信装置(60)とからなり、 第1送受信部(4)と第2送受信部(63)においてス
    ペクトラム拡散変調信号を双方向で送受信することによ
    って、第1商用交流電源線(2A)と第2商用交流電源
    線(2B)に重畳するスペクトラム拡散変調信号を、互
    いに他の商用交流電源線に重畳させることを特徴とする
    SS伝送装置。
  2. 【請求項2】 第1インターフェース部(3)に接続さ
    れる第1SS検出部(20)を備え、第1商用交流電源
    線(2A)から分離されたスペクトラム拡散変調信号を
    検出したときにのみ、該スペクトラム拡散変調信号を第
    1送受信部(4)へ出力することを特徴とする請求項1
    記載のSS伝送装置。
  3. 【請求項3】 第2インターフェース部(61)に接続
    される第2SS検出部(62)を備え、第2商用交流電
    源線(2B)から分離されたスペクトラム拡散変調信号
    を検出したときにのみ、該スペクトラム拡散変調信号を
    第2送受信部(63)へ出力することを特徴とする請求
    項1記載のSS伝送装置。
  4. 【請求項4】 第1商用交流電源線(2A)と接続し、
    第1商用交流電源線(2A)に対しスペクトラム拡散変
    調信号の重畳と分離とを行う第1インターフェース部
    (3)と、第1インターフェース部(3)とスペクトラ
    ム拡散変調信号を入出力する第1送受信部(4)を備え
    た第1SS送受信装置(1)と、 データ端末機(51d)から入力される送信データを、
    拡散してスペクトラム拡散変調信号に変調するととも
    に、スペクトラム拡散変調信号を、逆拡散してデータ端
    末機へ出力する送信データに復調するSSモデム(7
    2)と、SSモデム(72)とスペクトラム拡散変調信
    号を入出力する第2送受信部(71)を備え、第1商用
    交流電源線(2A)と異なる電源で動作する第3SS送
    受信装置(70)とからなり、 第1送受信部(4)と第2送受信部(71)においてス
    ペクトラム拡散変調信号を双方向で送受信することによ
    って、データ端末機(51d)から入力される送信デー
    タをスペクトラム拡散変調信号として第1商用交流電源
    線(2A)に重畳するとともに、第1商用交流電源線
    (2A)に重畳するスペクトラム拡散変調信号を復調し
    た送信データとしてデータ端末機(51d)へ出力する
    ことを特徴とするSS伝送装置。
  5. 【請求項5】 前記第1送受信部(4)と第2送受信部
    (63)(71)は、赤外線信号を搬送波として変調し
    たスペクトラム拡散変調信号を送受信することを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1項記載のSS伝送装
    置。
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