JPH1197840A - プリント配線板の製造法 - Google Patents

プリント配線板の製造法

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JPH1197840A
JPH1197840A JP9291503A JP29150397A JPH1197840A JP H1197840 A JPH1197840 A JP H1197840A JP 9291503 A JP9291503 A JP 9291503A JP 29150397 A JP29150397 A JP 29150397A JP H1197840 A JPH1197840 A JP H1197840A
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JP
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ink
insulating board
printed
polyisocyanate
substrate
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JP9291503A
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Yasusaburo Sakai
泰三郎 酒井
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ELECTRO KEMI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フルアディティブ法によるプリント配線板の
製造法において、有機パラジウム錯化合物を含有して無
電解メッキ活性化作用を有するインクが絶縁性基板上に
強固に接着するよう該インクに接着剤としてポリイソシ
アネートを含有させる。 【構成】 0.05〜5.00重量%の有機パラジウム
ジクロライド錯化合物と共に接着剤として無水トリメリ
ット酸/ポリイソシアネート縮合物及びポリイソシアネ
ートを含有する無電解メッキ活性化作用を有するインク
は接着が強く、又インク固着の熱処理によりポリアミド
イミドを生成し、耐熱性及び耐アルカリ性に優れた接着
層を形成して銅回路/基板の接着が強いプリント配線板
を得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機パラジウム錯化合
物を含有するインクを用いて絶縁基板に回路パターンを
印刷してからインクを固着した後、該基板を無電解銅め
っき浴に浸漬して絶縁基板上に金属銅回路を形成させる
ことを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプリント配線板は主として銅箔を
貼った絶縁基板をエッチングにより回路パターン部分の
み残して他の余分な銅箔部分を溶解除去する方法で製造
されている。 しかし、この方法は回路部分の面積より
エッチングで溶解除去される銅箔部分がはるかに多いの
で資源の無駄使いであるばかりかエッチングレジストの
形成、エッチング工程、さらにまたエッチングレジスト
フィルムを除去する工程が続くなど工程が長くて複雑で
効率の悪い生産方法である。また、この方法ではエッチ
ング廃液が多量に排出され、排水処理施設に多額の資金
を必要とし、製造工程が長いためコストの高い生産技術
である。
【0003】それ故、必要な銅回路部分のみを無電解銅
メッキ法により形成する方法が従来より提案されてい
る。 そのような方法の中でも最も簡易な方法のひとつ
として無電解メッキ活性化作用を有するインクを用いて
絶縁基板上に回路パターンを印刷し、インクを加熱して
固着し基板表面を活性化させた後、該基板を無電解銅メ
ッキ浴中に浸漬して銅回路を形成する方法が提案されて
いる。(例えば、特許公報昭和50−1424号及び公
開特許公報昭和51−35630号)
【0004】この方法では無電解メツキ活性化作用を有
するインクの組成が重要となる。とりわけ、インクの接
着剤(バインダー)成分はプリント配線板の銅回路と基
板の間の接着強度を左右するため非常に重要である。
この方法により製作したプリント配線板が工業的価値を
有するかどうかはインクの接着剤成分によって決まると
言っても過言ではない。 この接着剤は無電解銅メツキ
浴の強いアルカリに耐えるものでなければならない。
耐アルカリ性の弱い接着剤では無電解銅メツキ浴(ホル
マリン法)のアルカリによりポリマーが劣化するため、
接着強度が低下する。 また、この接着剤はハンダ付け
温度(260〜350℃)に耐える程度の耐熱性を必要
とする。
【0005】上記の耐熱性と耐アルカリ性の両方を兼ね
備えたポリマーは数少ない。 その中でポリアミドイミ
ドの耐熱性はポリイミドに比べればやや低いものの上記
のハンダ耐熱性の条件を満たす。 また、ポリアミドイ
ミドは耐アルカリ性に優れているため無電解銅メッキ浴
の強アルカリに耐える。 このようなポリアミドイミド
を含有する活性剤インクは既に特許公報(B2)第25
88600号に提案されている。
【0006】しかしながら、バインダーとしてポリアミ
ドイミドを含有するインクを用いて絶縁基板上に回路パ
ターンを印刷し加熱処理によりインク乾燥を行った後、
無電解銅メッキ浴に浸潰して実際に銅回路を形成してみ
ると、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂基板及び紙
フエノール基板では、銅と基板の接着が弱く工業的に価
値あるプリント配線板が得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】バインダーとしてポリ
アミドイミドを含有するインクはポリイミド基板に対し
てのみ例外的に強い接着力が得られる。 これはポリイ
ミド基板が熱可塑性樹脂であり、インクの極性溶媒によ
って表面がわずかに膨潤するためであると考えられる。
しかしながら、プリント配線板に用いられる絶縁基板と
して量的に最も多く使用されるガラスエポキシ基板及び
紙フエノール基板等は熱硬化性樹脂から成る素材であ
り、接着剤(バインダー)としてポリアミドイミドを含
有するインクでは十分な接着力が得られないことが明ら
かになった。通常、強い接着力が必要な時にはポリイソ
シアネートやエポキシ化合物等の反応性接着剤が用いら
れる。 前述のガラスエポキシ基板や紙フエノール基板
に対して強い接着力のインクが要望されており、それに
適した接着剤成分が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】このたび、無水トリメリ
ツト酸とポリイソシアネートの初期縮合物およびポリイ
ソシアネートから成る混合物を接着剤として含有するイ
ンクがガラスエポキシ樹脂基板および紙フエノール樹脂
基板に対して強い接着力を有することを見いだした。
また、200〜350℃の温度で加熱処理することによ
り該インクを固着した後には該接着剤組成物は優れた耐
アルカリ性を示し、また、ハンダ耐熱性が優れているこ
とが明らかになった。
【0009】無水トリメリット酸とポリイソシアネート
の混合物を加熱するとポリアミドイミドが生成する。
この反応ではイソシアネート基1個につき1分子の炭酸
ガスを副生するが、その他の副生物を生じないため高純
度のポリアミドイミドが得られる利点がある。 そのた
め、ポリマーを精製する必要がなく、反応系をそのまま
インク組成物として利用できる。 この反応の一例とし
て、化1に無水トリメリット酸とジフエニルメタン−
4,4’−ジイソシアネートからポリアミドイミドを合
成する反応式を示す。
【0010】
【化1】
【0011】化1と同様の反応により、無水トリメリッ
ト酸とポリイソシアネート類の混合物を溶剤中で加熱す
ると色々な種類のポリアミドイミドを生成する。 化1
におけるジフエニルメタン−4,4’−ジイソシアネー
トの代わりにいろいろな種類の芳香族ポリイソシアネー
トを利用することができる。 そのような芳香族ポリイ
ソシアネートとして例えば、トルイレンジイソシアネー
ト、TDI二量体、ポリメリックMDI、トリフエニル
メタントリイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソ
シアネート、トリジンジイソシアネート、パラフエニレ
ンジイソシアネート等が挙げられる。 それぞれの芳香
族ポリイソシアネートに準じたポリアミドイミドが得ら
れ、またそれらの混合物も有用である。
【0012】無水トリメリット酸と芳香族ポリイソシア
ネートの混合比率は1分子の無水トリメリット酸に対し
てイソシアネート基の数が1:2〜4の範囲が好まし
く、イソシアネートの添加量が多いほど強い接着力が得
られる。ポリイソシアネートの添加量が無水トリメリッ
ト酸に対してモル等量以上に使用された場合には生成す
るポリマーは化1に示すような単純な構造ではなく、よ
り複雑なポリマー構造を有していると推測される。実際
にインクを調合する場合には、無水トリメリット酸と芳
香族ポリイソシアネートの初期縮合物をあらかじめ合成
しておき、これに残部のポリイソシアネートを加えてイ
ンクを調合する方法が好ましい。 当該初期縮合物は無
水トリメリット酸と芳香族ポリイソシアネートの混合比
を例えば3モル:1モルのようにポリイソシアネートの
混合比率を低くしておくと都合が良い。 残部のポリイ
ソシアネートをフリーの状態でインクに加えることによ
つて接着力が増大する。 この方法では回路パターンを
印刷する前に絶縁基板の表面を粗化する(粗面化)必要
がなく、そのままで十分な接着力が得られる。
【0013】無水トリメリット酸と芳香族ポリイソシア
ネートの初期縮合物は次のようにして作る。 まず、無
水トリメリット酸のフレークを適当な有機溶剤たとえば
N−メチル−2−ピロリドンに溶解しておき、その中に
芳香族ポリイソシアネートを加える。 この溶液を窒素
気流下において撹拌しながら160〜180℃の温度範
囲で30〜60分間加熱する。 反応混合物をそのまま
放冷し室温にまで冷却する。 この反応混合物を多量の
メタノール中に投入すると上記の初期縮合物が黄色の沈
澱として析出してくるから濾過して分離する。 この初
期縮合物は安定でありデシケータ中に保存してインク調
合に用いる。
【0014】より簡便な方法は、上記の反応混合物から
当該初期縮合物を分離することなくそのまま有機溶剤に
溶解した状態でインク調合に使用する方法である。 こ
の場合、反応溶媒はそのままインク溶剤として用いられ
る。 適当なインク溶剤として、例えば、エチルグリコ
ールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル
アセテート、ジグライム、ジメチルホルムアミド、N−
メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、N−メチル
ピロリドン等が挙げられる。
【0015】そのインク組成は基本的に次の成分から構
成される: 0.05〜5重量%の有機パラジウムジクロライド錯化
合物 1〜40重量%の無水トリメリット酸/ポリイソシアネ
ート初期縮合物 1〜40重量%のポリイソシアネート 5〜40重量%の充填剤(粘度調整用) 30〜90重量%の有機溶剤
【0016】上記のインク成分のうち、有機パラジウム
錯化合物は無電解メツキを発現させるための活性化剤と
して添加される。 従来より無電解メツキ活性化剤とし
て一般に使用される二塩化パラジウムは無機化合物であ
り有機溶剤に溶かすのは困難なため、有機錯化合物の形
にして有機溶剤可溶性としたものである。有機パラジウ
ム錯化合物としてはいろいろな錯体が利用できる。 例
えば、ブタジエンパラジウムジクロライドやシクロペン
タジエンパラジウムジクロライド等のオレフィン(ジエ
ン)類との錯化合物、ビスベンゾニトリルパラジウムジ
クロライドやビスアセトニトリルパラジウムジクロライ
ド等のニトリル化合物との錯体、メシチルオキサイドパ
ラジウムジクロライド等のα,β−不飽和ケトン類との
錯化合物などが挙げられる。 これらの錯体のうち、
いくつかは前記の公開特許公報昭和51−35630号
明細書にも記載されている。
【0017】有機パラジウムジクロライド錯化合物は容
易に合成できるものを選ぶ。 無電解メッキ活性化作用
はいずれの錯体でも差異は無い。 ビスベンゾニトリル
パラジウムジクロライドは次のようにして合成される。
ベンゾニトリルに二塩化パラジウムを加え100℃に
加熱すると溶解して赤色溶液が得られる。この溶液を放
冷して室温にまで冷却すると黄色の沈澱が析出してくる
のでこれを濾過して分離した後、石油エーテルで洗浄す
る。 1,3−ブタジエンパラジウムジクロライドは次
のようにして合成される。 上記で得られたビスベンゾ
ニトリルパラジウムジクロライドの錯体をトルエンに溶
解し、その溶液の中に1,3−ブタジエンガスを導入す
ると黄色の沈澱が生じてくる。 この沈澱を濾過して石
油エーテルで洗浄すると純度の高い1,3−ブタジエン
パラジウムジクロライドの結晶が得られる。
【0018】これらの有機パラジウムジクロライド錯化
合物を有機溶剤に溶かしてインクに0.05〜5重量%
添加すると、このインクは無電解メツキ活性化作用を有
するようになる。 これはインク固着がおこなわれる時
の加熱により有機パラジウム錯化合物が熱分解してパラ
ジウム単体の超微粒子を生じるためである。このパラジ
ウム単体微粒子が無電解メツキ活性化作用を発現すると
考えられる。 インクを150〜200℃に加熱すると
黒色に変色するのが観察される。これはパラジウム単体
の超微粒子が光の干渉によつて黒く見えるためである。
一般に、貴金属の有機錯化合物は熱分解し易く100〜
200℃の温度で分解して貴金属単体を遊離することは
よく知られている。 それ故、本法のインクに使用する
有機パラジウム錯化合物はいかなる種類の有機錯体でも
無電解メッキ活性化作用に関して本質的な差異は無く、
要するに有機溶剤に可溶性のパラジウム錯化合物であれ
ばよい。
【0019】また、上記のインク成分のうち、充填剤は
インクの粘度調整用またはチクソトロピー付与剤として
添加されるものであり、適当な充填剤として、シリカ微
粉末(エアロジル)、酸化チタン微粉末、酸化鉄微粉
末、けいそう土等が挙げられる。 シリカ微粉末及び酸
化チタン微粉末が好ましい。
【0020】本発明によるインク組成物の製造は一般に
これらの成分を混合することによって実施される。 こ
の目的のためには、高速乳化用ミキサー、シリンダーミ
ル、ボールミル、ローターステータミル等の通常の標準
的なインク調合機が適当である。 インク組成物の成分
の混合は分離された二段階のステップで実施することも
できる。 例えば、有機溶剤に有機パラジウムジクロラ
イド錯化合物、無水トリメリット酸/ポリイソシアネー
ト初期縮合物及び充填剤を加えてよく混合しておき、最
後にポリイソシアネートを加えてインク調合を実施す
る。本発明のインク組成物はイソシアネートを含有する
ためポットライフが比較的短いが、密閉容器中に保管し
冷蔵庫にいれて置くと数日間は使用可能である。
【0021】このインク組成物を用いて絶縁基板上に回
路パターンを印刷する。 基板表面をあらかじめ粗面化
する必要はないが、基板表面の脱脂処理を施しておくこ
とは好ましい。印刷機としては通常のスクリーン印刷
機、オフセツト印刷機、凹版及び凸版印刷機等を利用す
ることができる。 回路印刷した後、200〜350℃
の温度範囲で5〜60分間熱処理してインク固着をおこ
なう。 電磁波加熱によるインク固着も有効である。
本発明のインク組成物では絶縁基板としてポリイミドフ
ィルムばかりでなく、ガラスエポキシ基板及び紙フェノ
ール樹脂基板等にも強い接着力の銅回路が得られる。本
発明のインク組成物で活性化された基板表面は以後の無
電解メッキ工程において金属銅を析出させることが出来
る。 無電解銅メッキ浴としてホルマリンを含む浴が適
している。次に参考例及び実施例により更に説明する:
【0022】
【参考例1】ビスベンゾニトリルパラジウムジクロライ
ド錯化合物の合成:200mlのベンゾニトリルに10
グラムの二塩化パラジウムを加え100℃に加熱した。
二塩化パラジウムが溶解して赤色溶液が得られた。
この溶液を100℃で15分間撹拌した後、放冷して室
温にまで液温を下げた。 黄色沈澱が析出した。 この
沈澱を濾過し石油エーテルで洗浄して黄色結晶のビスベ
ンゾニトリルパラジウムジクロライド錯化合物を得た。
【0023】
【参考例2】1,3−ブタジエンパラジウムジクロライ
ド錯化合物の合成:上記で得られたビスベンゾニトリル
パラジウムジクロライド錯化合物の3グラムをトルエン
200mlに溶解した。 窒素ガス気流下5〜8℃で
1,3−ブタジエンガスをボンベより溶液内へ導入する
と黄色の沈澱が生じた。 もはや黄色の沈澱が析出しな
くなるまでブタジエンガスを溶液内で泡立てた。 ブタ
ジエンガスの導入を止め、黄色沈澱を濾過し石油エーテ
ルで洗浄して1,3−ブタジエンパラジウムジクロライ
ド錯化合物を得た。
【0024】
【実施例1】26グラムの無水トリメリット酸フレーク
を250mlのN−メチルピロリドンに溶解した。 こ
の溶液に20グラムのジフエニルメタン−4,4’−ジ
イソシアネートを加えて170℃まで温度を上げて窒素
気流下で約50分間撹拌した。 反応混合物をそのまま
放冷して室温にまで液温を下げて無水トリメリット酸/
ポリイソシアネート縮合物のN−メチルピロリドン溶液
を得た。 この溶液200mlに上記の参考例1で合成
したビスベンゾニトリルパラジウムジクロライド400
mgを加え、更に35グラムのシリカ微粉末を加えて高
速ミキサーにより30分間混合した。 こうして得られ
たペーストに30グラムのポリメリックMDIを加えて
更に20分間高速ミキサーにより混合して脱気した。こ
のインクを用いて紙フエノール基板上に回路パターンを
スクリーン印刷機により印刷した。 該基板を200℃
で1時間加熱処理した後、下記の浴組成の無電解銅メッ
キ浴に浸漬して50分間メッキしたところ基板との接着
が強固な銅回路が得られた。無電解銅メッキ浴組成: 9g/l 硫酸銅 2.5ml/l ホルマリン37%水溶液 10g/l 水酸化ナトリウム 30g/l EDTA・2Na塩 5ppm シアン化ナトリウム5g/l ポリエチレングリコール 浴温度:60℃
【0025】
【実施例2】30グラムの無水トリメリット酸フレーク
を250mlのジメチルアセトアミドに溶解した。 こ
の溶液に15グラムのジフエニルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート及び10グラムのトルイレンジイソシア
ネートを加えて180℃に加熱し窒素ガス気流下にて4
5分間反応させた。 この反応混合物を放冷して室温に
まで液温を下げ無水トリメリツト酸/ポリイソシアネー
ト縮合物を得た。 この反応混合物の溶液200mlに
上記の参考例2で得た1,3−ブタジエンパラジウムジ
クロライド錯化合物350mgを加え更に36グラムの
シリカ微粉末を加えて高速ミキサーにより30分間混合
した。 得られたペーストに20グラムのポリメリック
MDIを加えて更にミキサーで20分間混合した後脱気
した。このインクを用いてガラスエポキシ樹脂基板上に
回路パターンをスクリーン印刷機により印刷した。 こ
の回路印刷した基板を高周波出力500ワットの家庭用
電子オーブンで20分間加熱処理した後、下記の浴組成
の無電解銅メツキ浴に浸潰して60分間メツキした。
基板との接着が強い銅回路が得られた。無電解銅メツキ浴組成: 10g/l 硫酸銅 3ml/l ホルマリン37%水溶液 10g/l 水酸化ナトリウム 35g/l EDTA・2Na塩 10ppm シアン化ナトリウム5g/l ポリエチレンオキサイド 浴温度:60℃
【0026】
【実施例3】30グラムの無水トリメリツト酸と40グ
ラムのトリフエニルメタントリイソシアネート及び10
グラムのポリメリックMDIを200mlのジメチルホ
ルムアミドに溶解し、400四の1,3−ブタジエンパ
ラジウムジクロライド錯化合物及び30グラムのシリカ
微粉末を加えて高速ミキサーにより30分間混合してイ
ンクを調合した。 このインクを用いて液晶ディスプレ
イパネル用のガラス板上に回路パターンをスクリーン印
刷機により印刷した後、該ガラス板を高周波出力500
ワットの家庭用電子オーブンにより20分間加熱処理し
てインク固着させた。 その後、実施例1に記載した浴
組成と同じ無電解メツキ浴に浸漬して50分間銅メツキ
を施し、ガラス板上に直接銅回路を形成した。
【0027】
【発明の効果】 以上説明したように接着剤として無
水トリメリット酸/ポリイソシアネート初期縮合物およ
びポリイソシアネートを含む無電解メツキ活性化作用を
有するインクは絶縁性基板上に強い接着力の金属銅層を
形成することができる。 このインクを用いて簡易な方
法で工程が短く生産コストの安いプリント配線板の製造
法が可能になる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分を含有して無電解メッキ活
    性化作用を有するインクを用いて絶縁基板上に回路パタ
    ーンを印刷し、かつ印刷した絶縁基板の表面を200〜
    350℃の範囲の温度で加熱してインク固着し該基板表
    面を活性化させた後、該基板を無電解銅メッキ浴に浸漬
    して銅回路を形成することを特徴とするプリント配線板
    の製造法: 0.05〜5.00重量%の有機パラジウムジクロライ
    ド錯化合物 1〜40重量%の無水トリメリット酸/ポリイソシアネ
    ート初期縮合物 1〜40重量%のポリイソシアネート化合物 5〜40重量%の無機化合物微粉末 30〜90重量%の有機溶剤
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