JPH1196972A - 高圧放電ランプおよび半導体露光装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】バルブがクラックや破損を生じることなく、重
量の大きな電極を用いていても、電極を所望に固定し
て、寿命の長い高圧放電ランプおよびこれを用いた半導
体露光装置を提供する。 【解決手段】電極軸の基端部の周囲に高融点金属箔を装
着し、さらにその上を電極軸の回りに複数に分割された
石英ガラス円筒部材で抱持して、膨出した放電空間部お
よび両端に枝管を一体に形成した石英ガラスからなるバ
ルブの枝管内に挿入してなる。枝管と石英ガラス円筒部
材とが焼き締めにより融着しても、石英ガラス円筒部材
は高融点金属箔が介在しているために、電極軸に融着し
ないから、バルブがクラックを生じたり、破損すること
なく、電極軸を強固に固定できる。したがって、本発明
は低電圧、大電流形の高圧放電ランプに好適である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は石英ガラスからなる
バルブを備えた高圧放電ランプおよびこれを用いた半導
体露光装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】半導体露光装置の光源としてショートア
ーク形の高圧放電ランプが使用されている。

【０００３】近時、半導体の微細化およびスループット
向上のために、大出力のｉ線（波長３６５ｎｍの水銀輝
線）を主として発光する光源に対する要求が強い。

【０００４】ｉ線の発光は、比較的水銀蒸気圧の低いと
ころで高い効率が得られるため、ｉ線用の高圧放電ラン
プは、低電圧、大電流形である。すなわち、大きなラン
プ電流に耐えて、しかも良好な寿命特性を確保するため
に、重量の大きな陽極を用いる。

【０００５】図６は、従来のｉ線用の高圧放電ランプを
示す一部切欠断面図である。

【０００６】図において、１０１はバルブ、１０２、１
０３は電極軸、１０４は陽極、１０５は陰極、１０６は
石英ガラス円筒部材、１０７は封止部、１０８は陽極タ
ーミナル、１０９は陰極ターミナルである。

【０００７】バルブ１０１は、石英ガラスからなり、球
状ないし楕円球状をなす放電空間部１０１ａおよび放電
空間部１０１ａに連通して、その両端に一体に形成され
た一対の枝管１０１ｂ、１０１ｂを備えている。

【０００８】電極軸１０２は、その先端に陽極１０４を
装着している。

【０００９】電極軸１０３は、その先端に陰極１０５が
一体に形成されている。

【００１０】いずれの電極軸１０２、１０３もタングス
テンまたはモリブデンからなり、基端はバルブ１０１の
枝管１０１ｂ内に後述する石英ガラス円筒部材１０６を
介して収納されている。そして、電極軸１０２、１０３
は、枝管１０１ｂ内において、石英ガラス円筒体１０６
により、所定の位置に固定される。しかし、タングステ
ンやモリブデンと石英ガラスとは、熱膨張係数が異なる
から、石英ガラス部材１０６と電極軸１０２、１０３と
が溶着されないように、しかも電極が動かないように微
妙な関係に形成されている。

【００１１】封止部１０７は、いわゆる箔シール構造に
なっている。すなわち、電極軸１０２、１０３の基端面
にタングステンまたはモリブデンからなるディスク１０
７ａが接続され、ディスク１０７ａと同一太さの石英ガ
ラス棒１０７ｂの一端がディスク１０７ａに接して配設
され、石英ガラス棒１０７ｂの他端にタングステンまた
はモリブデンからなるアウターウエルズ１０７ｃが接し
て配設され、さらに石英ガラス棒１０７ｂの周囲に複数
の細長いモリブデン箔からなるシールリボン１０７ｄが
石英ガラス棒１０７ａの長手方向に沿って配設されると
ともに、その一端がディスク１０７ａに、また他端がア
ウターウエルズ１０７ｃに、それぞれ接続され、さらに
枝管１０１ｂを焼き締めてモリブデン箔１０７ｄと石英
ガラス棒１０７ａとに溶着させて、箔シール構造を形成
している。

【００１２】上記のようにして封止されたバルブ１０１
の放電空間部１０１ａ内には、水銀およびアルゴン、キ
セノンなどの希ガスからなる放電媒体が封入されてショ
ートアーク形の高圧放電ランプを構成している。

【００１３】陽極ターミナル１０８は、枝管１０２の端
部に口金セメントにより装着されるとともに、アウター
ウエルズ１０７ｃに接続されている。さらに、陽極ター
ミナル１０８は、外部リード線１０８ａおよび外部リー
ド線１０８ａの先端に接続された圧着端子１０８ｂを備
えている。

【００１４】陰極ターミナル１０９は、枝管１０３の端
部に同様に口金セメントにより装着されるとともに、陰
極側のアウターウエルズ１０７ｃに接続している。そし
て、陰極ターミナル１０９は、取付ボルト１０９ａを備
えている。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した低
電圧、大電流形の高圧放電ランプのように重量の大きな
電極を備えたものにおいては、上述した従来の電極固定
構造においては、輸送中や取扱い中の振動より、電極が
動きやすいことが分かった。

【００１６】電極が動くと、シールリボンが切断され、
寿命中の溶断事故につながるという問題がある。

【００１７】本発明は、バルブがクラックや破損を生じ
ることなく、重量の大きな電極を用いていても、電極を
所望に固定して、寿命の長い高圧放電ランプおよびこれ
を用いた半導体露光装置を提供することを目的とする。

【００１８】

【課題を達成するための手段】請求項１の発明の高圧放
電ランプは、膨出した中空の放電空間部および放電空間
部に連通してその両端に一体に形成された一対の枝管を
備えた石英ガラスからなるバルブと；枝管内に基端部が
挿入され先端が放電空間部に臨む一対の電極軸と；少な
くとも一方の電極軸の基端部の周囲に装着された高融点
金属箔と；電極軸の回りに複数に分割されるとともに分
割部間に高融点金属箔が一部食み出た状態で高融点金属
箔の外側から電極軸を抱持して枝管内に収納されている
石英ガラス円筒部材と；電極軸の先端に配設された電極
と；枝管を気密に封止するとともに電極軸に電流を導入
する封止部と；放電空間部内に封入された放電媒体と；
を具備していることを特徴としている。

【００１９】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。

【００２０】膨出した中空の放電空間部とは、枝管に対
して放電空間部が膨らんでいるという意味であって、相
対的なものある。本発明は、電極の固定を改善すること
を指向しているのであって、電極間距離には関係がない
から、本発明はショートアーク形の高圧放電ランプに好
適であるが、ロングアーク形の高圧放電ランプにおいて
も成り立つものである。

【００２１】また、ショートアーク形の高圧放電ランプ
の場合、放電空間部の形状としては、たとえば球状、楕
円球状、長円球状などの形状が許容される。

【００２２】電極軸に配設される電極は、陽極および陰
極のいずれであってもよい。本発明は、電極の重量が大
きい場合に特に効果的であるが、陰極のように相対的に
軽量な電極に対しても確実に固定することができるか
ら、特定の電極に限定されるものではない。したがっ
て、交流点灯の場合の電極のように陰極、陽極の区別の
ない電極を備えた高圧放電ランプであってもよい。

【００２３】電極軸の基端部の周囲に装着される高融点
金属箔は、モリブデン、タングステンなどの高融点金属
の箔を含む。そして、上記の箔として、封着用のものを
用いることができる。

【００２４】また、高融点金属箔を電極軸の回りに装着
するには、電極軸に高融点金属箔を巻き付け、その端部
を少し重ね巻きして溶接すればよい。他の方法として
は、予め高融点金属箔を電極軸より少し大きめのリング
にして、電極軸の基端部に挿入する。

【００２５】石英ガラス円筒部材は、高融点金属箔を挟
んで電極軸と枝管との間に介在して電極軸を固定するス
ペーサの作用をするものであるが、従来技術と異なり、
予め電極軸の回りに複数に分割されているものを用い
る。分割数としては、２個以上であればよい。

【００２６】そうして、石英ガラス円筒部材の分割体を
高融点金属箔の外側から電極軸に押し当てて枝管内に挿
入し、その後枝管を加熱すると、枝管と石英円筒部材と
が焼き締められる。

【００２７】その結果、高融点金属箔の余剰部分が石英
ガラス円筒部材の分割面に食み出した形となって、電極
軸は、高融点金属箔を介して石英ガラス円筒部材に強固
に固定されるから、重量の大きな陽極が電極軸の先端に
配設されていても、輸送や取扱い中の振動によって電極
が動くようなことはない。なお、高融点金属箔の余剰部
は、石英ガラス円筒部材で挟み込む以前に予め整形によ
り形成しておくこともできる。

【００２８】封止部は、バルブを気密に封止するととも
に、電極に電流を導入することができれば、その具体的
構成は限定されない。たとえば、封止部を短寸にできる
ために、多く用いられている箔シール構造を採用するこ
とができる。

【００２９】放電空間部内における放電の態様は、希ガ
ス放電および金属蒸気放電のいずれでもよい。希ガス放
電の場合には、キセノンなどを放電媒体として封入す
る。金属放電の場合には、発光金属として水銀をキセノ
ンなどの始動用ガスとともに封入するか、希土類金属な
どのような発光金属のハロゲン化物をバッファ金属とし
て水銀、始動用ガスとしてアルゴンなどの希ガスととも
に、封入することができる。

【００３０】請求項２の発明の高圧放電ランプは、請求
項１記載の高圧放電ランプにおいて、石英ガラス円筒部
材は、電極軸の回りに２分割されていることを特徴とし
ている。

【００３１】石英ガラス円筒部材が２分割であることに
より、最も簡単な構造で高融点金属箔を電極軸との間に
挟んで電極軸を強く固定することができる。

【００３２】請求項３の発明の高圧放電ランプは、請求
項１または２記載の高圧放電ランプにおいて、一方の電
極軸の先端に配設された電極は、陽極であることを特徴
としている。

【００３３】陽極は、発熱が大きいので、放熱を良好に
するために質量を大きくしているから、外部から加わる
振動によって陰極より明らかに動きやすい。したがっ
て、陽極側の電極軸の基端部とこれを包囲する石英ガラ
ス円筒部材との間に高融点金属箔を挟む本発明の構成を
採用すると、効果的である。特にｉ線用のように低電
圧、大電流形の陽極は格別重量が大きいので、極めて効
果的である。

【００３４】請求項４の発明の高圧放電ランプは、請求
項１ないし３のいずれか一記載の高圧放電ランプにおい
て、高融点金属箔は、電極軸の回りに巻き付けられてい
ることを特徴としている。

【００３５】本発明は、高融点金属箔を電極軸の回りに
装着するための簡単な構成を規定するものである。

【００３６】高融点金属箔を電極軸の回りに巻き付ける
に際して、箔の先端を少し重ね巻きすることができる。

【００３７】また、重ね巻きした部分を溶接して巻戻り
しないようにすることもできる。

【００３８】請求項５の発明の高圧放電ランプは、請求
項１ないし４のいずれか一記載の高圧放電ランプにおい
て、封止部は、箔シール構造であることを特徴としてい
る。

【００３９】箔シール構造は、封止部を短くすることが
できるので、石英ガラスのバルブを備えた高圧放電ラン
プにおいて、小形のものを除いて多用されている。本発
明においても、箔シール構造を採用することにより、封
止部を短くできるという利点がある。

【００４０】請求項６の発明の半導体露光装置は、半導
体露光装置本体と；半導体露光装置本体内に露光用光源
として装着される請求項１ないし５のいずれか一記載の
高圧放電ランプと；を具備していることを特徴としてい
る。

【００４１】半導体露光装置は、半導体ウエハに所定パ
ターンのエッチングを行うために紫外線を露光する装置
であるが、本発明は陽極の重量が特に大きくなる低電
圧、大電流形のｉ線用の高圧放電ランプを備えたｉ線露
光装置に好適である。

【００４２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。

【００４３】図１は、本発明の高圧放電ランプの一実施
形態を示す一部切欠断面図である。

【００４４】図において、１はバルブ、２、３は電極
軸、４は陽極、５は陰極、６は高融点金属箔、７は石英
ガラス円筒部材、８は封止部、９は陽極ターミナル、１
０は陰極ターミナルである。

【００４５】バルブ１は、石英ガラスからなり、軸方向
寸法が６０ｍｍ、径方向寸法が５０ｍｍ、肉厚３ｍｍの
ほぼ楕円球状をなす放電空間部１ａおよび放電空間部１
ａに連通して、その両端に一体に形成された石英ガラス
からなる一対の枝管１ｂ、１ｂを備えている。

【００４６】電極軸２は、直径５ｍｍのタングステン棒
で、その先端には陽極４を支持している。

【００４７】陽極４は、タングステンからなり、直径１
０ｍｍで、重量が３４ｇである。

【００４８】電極軸３は、同じく直径５ｍｍのタングス
テン棒で、その先端は円錐形状に整形されて陰極５を形
成している。

【００４９】陽極４と陰極５との間に形成される電極間
距離は約５ｍｍに設定されている。

【００５０】ところで、いずれの電極軸２、３もその基
端はバルブ１の枝管１ｂ内に収納されている。そして、
電極軸２、３は、枝管１ｂ内に後述する高融点金属箔６
および石英ガラス円筒部材７により、所定の位置に固定
される。

【００５１】封止部８は、いわゆる箔シール構造になっ
ている。すなわち、電極軸２、３の基端面にタングステ
ンからなる直径１０ｍｍのディスク８ａが接続され、デ
ィスク８ａと同一太さの石英ガラス棒８ｂの一端がディ
スク８ａに接して配設され、石英ガラス棒８ｂの他端に
モリブデンからなるアウターウエルズ８ｃが接して配設
され、さらに石英ガラス棒８ｂの周囲に３枚の幅８ｍｍ
の細長いモリブデン箔からなるシールリボン８ｄが石英
ガラス棒８ａの長手方向に沿って等間隔に配設されると
ともに、その一端がディスク８ａに、また他端がアウタ
ーウエルズ８ｃに、それぞれ接続され、さらに焼き締め
により枝管１ｂがシールリボン８ｄと石英ガラス棒８ａ
に溶着することによって、箔シール構造を形成してい
る。

【００５２】上記のようにして封止されたバルブ１の放
電空間部１ａ内には、放電媒体として８００ｍｇの水銀
およびアルゴンを６７ＫＰａ封入してショートアーク形
の直流点灯用高圧放電ランプを構成している。

【００５３】陽極ターミナル８は、枝管２の端部に口金
セメントにより装着されるとともに、アウターウエルズ
７ｃに接続されている。さらに、陽極ターミナル８は、
外部リード線８ａおよび外部リード線８ａの先端に接続
された圧着端子８ｂを備えている。

【００５４】陰極ターミナル９は、枝管３の端部に口金
セメントにより装着されるとともに、陰極側のアウター
ウエルズ７ｃに接続している。そして、陰極ターミナル
９は、取付ボルト９ａを備えている。

【００５５】次に、図２および図３を参照しながら、電
極軸２、３のバルブ１に対する固定について説明する。

【００５６】図２は、図１のII−II'線に沿う拡大断面
図である。

【００５７】図３は、本発明の高圧放電ランプの一実施
形態における製造過程の一部を示す一部断面分解側面図
である。

【００５８】高融点金属箔６は、厚さ０．０５ｍｍのモ
リブデン箔からなり、電極軸２の基端部に巻き付け、か
つ重ね巻き部分を溶接して電極軸２に装着されるととも
に、対向する一対の余剰部６ａ、６ａを変形リング状に
形成している。

【００５９】一方、石英ガラス円筒部材７は、電極軸２
の回りに２分割された２つの半円筒体７ａ、７ｂから構
成されている。そして、半円筒体７ａ、７ｂを高融点金
属箔６を介して電極軸２に両側から突き合わせると、高
融点金属箔６の余剰部６ａ、６ａは半円筒体７ａ、７ｂ
の合わせ目の間に食み出す。この状態で電極軸２、高融
点金属箔６および石英ガラス円筒部材７をバルブ１の枝
管１ｂに挿入する。

【００６０】そうして、封止部８の焼き締めと一緒に枝
管１ｂの石英ガラス円筒部材７に対向する部分を外側か
ら加熱して焼き締めると、石英円筒部材６と枝管１ｂと
は融着し、電極軸２に対して石英ガラス円筒部材７が高
融点金属箔６を介して周囲から圧迫するので、電極軸２
はバルブ１に強固に固定される。

【００６１】しかし、石英ガラス円筒部材７と電極軸２
との間には高融点金属箔６が介在しているために、それ
らの間は融着していないから、バルブ１がクラックした
り、破損するようなことはない。

【００６２】本実施形態においては、陰極５の電極軸３
についても陽極４の電極軸２と同一の構造により固定し
ているが、説明は省略する。

【００６３】図４は、本発明の一実施形態および従来の
高圧放電ランプをそれぞれ複数点灯した場合の残存率を
示すグラフである。

【００６４】図において、横軸は点灯時間（ｈｒ）を、
縦軸は残存率（％）を、それぞれ示す。

【００６５】曲線Ａは本発明の実施形態の残存率を、ま
た曲線Ｂは従来の残存率を、それぞれ示す。

【００６６】図から明かなように、本発明によれば、前
述したように電極軸を強固に固定することができるため
に、１５００時間までの残存率はほぼ１００％であっ
た。

【００６７】これに対して、従来の高圧放電ランプにお
いては、約５００時間を経過すると、点灯不能になるも
のが時間とともに増加して１５００時間では約８０％に
低下した。

【００６８】図５は、本発明の半導体露光装置の一実施
形態を示す概念図である。

【００６９】図において、１１は図１に示す高圧放電ラ
ンプ、１２は楕円ミラー、１３は正反射ミラー、１４は
非球面レンズ、１５は集光レンズ、１６は正反射ミラ
ー、１７はコンデンサレンズ、１８はフォトレジスト、
１９は縮小投影レンズ、２０は半導体ウエハである。

【００７０】高圧放電ランプ１１から放射される紫外線
（ｉ線）は、楕円ミラー１２および正反射ミラー１３で
反射されて非球面レンズ１４および集光レンズ１５で集
光された後、正反射ミラー１６、コンデンサレンズ１７
を経てフォトレジスト１８を通過し、さらに縮小投影レ
ンズ１９を通過して半導体ウエハ２０を所定パターンで
露光する。

【００７１】

【発明の効果】請求項１ないし５の各発明によれば、電
極軸を高融点金属箔を介して電極軸の回りに複数に分割
された石英ガラス円筒部材で抱持するとともに、高融点
金属箔の一部が石英ガラス円筒部材の合わせ目の間に食
み出している構成としたことより、電極の重量が大きく
ても電極軸をバルブに対して強固に固定するが、石英ガ
ラス円筒部材は電極軸に溶着しないので、バルブのクラ
ックや破損が発生しにくくて、寿命の長い高圧放電ラン
プを提供することができる。

【００７２】請求項２の発明によれば、加えて石英ガラ
ス円筒部材が電極軸の回りに２分割されていることによ
り、石英ガラス円筒部材の構造が簡単であるとともに、
電極軸を抱持しやすくて、製造が容易な高圧放電ランプ
を提供することができる。

【００７３】請求項３の発明によれば、加えて陽極側の
電極軸を高融点金属箔および複数に分割された石英ガラ
ス円筒部材によりバルブの枝管内に固定したことによ
り、電極の重量が大きくても電極軸が動かない高圧放電
ランプを提供することができる。

【００７４】請求項４の発明によれば、加えて高融点金
属箔を電極軸の回りに巻き付けて装着したことにより、
高融点金属箔の電極軸への装着が容易な高圧放電ランプ
を提供することができる。

【００７５】請求項５の発明によれば、加えてバルブの
封止を箔シール構造にしたことにより、封止部が短い高
圧放電ランプを提供することができる。

【００７６】請求項６の発明によれば、請求項１ないし
５の効果を有する半導体露光装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の高圧放電ランプの一実施形態を示す一
部切欠断面図

【図２】図１のII−II'線に沿う拡大断面図

【図３】本発明の高圧放電ランプの一実施形態における
製造過程の一部を示す一部断面分解側面図

【図４】本発明の一実施形態および従来の高圧放電ラン
プをそれぞれ複数点灯した場合の残存率を示すグラフ

【図５】本発明の半導体露光装置の一実施形態を示す概
念図

【図６】従来のｉ線用の高圧放電ランプを示す一部切欠
断面図

【符号の説明】

１…バルブ １ａ…放電空間部 １ｂ…枝管 ２…電極軸 ３…電極軸 ４…陽極 ５…陰極 ６…高融点金属箔 ７…石英ガラス円筒部材 ７ａ…半円筒体 ７ｂ…半円筒体 ８…封止部 ８ａ…ディスク ８ｂ…石英ガラス棒 ８ｃ…アウターウエルズ ８ｄ…シールリボン ９…陽極ターミナル ９ａ…外部リード線 ９ｂ…圧着端子 １０…陰極ターミナル １０ａ…取付ボルト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 昭 東京都品川区東品川四丁目３番１号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 若山 哲郎 東京都品川区東品川四丁目３番１号東芝ラ イテック株式会社内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】膨出した中空の放電空間部および放電空間
   部に連通してその両端に一体に形成された一対の枝管を
   備えた石英ガラスからなるバルブと；枝管内に基端部が
   挿入され先端が放電空間部に臨む一対の電極軸と；少な
   くとも一方の電極軸の基端部の周囲に装着された高融点
   金属箔と；電極軸の回りに複数に分割されるとともに分
   割部間に高融点金属箔が一部食み出た状態で高融点金属
   箔の外側から電極軸を抱持して枝管内に収納されている
   石英ガラス円筒部材と；電極軸の先端に配設された電極
   と；枝管を気密に封止するとともに電極軸に電流を導入
   する封止部と；放電空間部内に封入された放電媒体と；
   を具備していることを特徴とする高圧放電ランプ。
2. 【請求項２】石英ガラス円筒部材は、電極軸の回りに２
   分割されていることを特徴とする請求項１記載の高圧放
   電ランプ。
3. 【請求項３】一方の電極軸の先端に配設された電極は、
   陽極であることを特徴とする請求項１または２記載の高
   圧放電ランプ。
4. 【請求項４】高融点金属箔は、電極軸の回りに巻き付け
   られていることを特徴とする請求項１ないし３のいずれ
   か一記載の高圧放電ランプ。
5. 【請求項５】封止部は、箔シール構造であることを特徴
   とする請求項１ないし４のいずれか一記載の高圧放電ラ
   ンプ。
6. 【請求項６】半導体露光装置本体と；半導体露光装置本
   体内に露光用光源として装着される請求項１ないし５の
   いずれか一記載の高圧放電ランプと；を具備しているこ
   とを特徴とする半導体露光装置。