JPH1195033A - 回折格子型帯域透過フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

回折格子型帯域透過フィルタ及びその製造方法

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JPH1195033A
JPH1195033A JP10155994A JP15599498A JPH1195033A JP H1195033 A JPH1195033 A JP H1195033A JP 10155994 A JP10155994 A JP 10155994A JP 15599498 A JP15599498 A JP 15599498A JP H1195033 A JPH1195033 A JP H1195033A
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JP10155994A
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Michiko Harumoto
道子 春本
Toru Iwashima
徹 岩島
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
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    • G02B6/0208Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings characterised by their structure, wavelength response
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過効率の良好な帯域透過フィルタおよびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 光導波路10に形成され、屈折率変動の
ピッチΛを軸方向に変化させるとともにその屈折率変動
幅Δnが略一定の回折格子群を形成した帯域透過フィル
タにおいて、ピッチΛの異なる2つの周期的屈折率変動
領域5と、その間に形成された屈折率がほぼ一定の零領
域3と、零領域3とそれぞれの周期的屈折率変動領域5
との間に形成された屈折率の変動幅が0からΔnの間で
単調に変化する境界領域6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路上に形成
された回折格子を用いた帯域透過フィルタ、及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信システムで使用される素
子として光ファイバ型回折格子が知られている。この光
ファイバ型回折格子は、隣接する格子のピッチによって
特定波長の光成分を反射すると共に、その他の格子との
間においてもそれらの格子間のピッチに応じて夫々特定
波長の光成分を反射する。したがって、特定波長領域の
光を効果的に反射することができ、反射素子として用い
られている。
【0003】一方、ピッチが異なる光ファイバ型回折格
子を組合わせて、帯域透過フィルタを形成することが知
られている。このような帯域透過フィルタに関する一例
が、論文「Fiber-grating transmission filters for u
se in an all-fiber demultiplexer」(OFC’94 T
echnical Digest :TuL6)に記載されている。反射
波長領域の異なるチャープグレーティングによる光ファ
イバ型回折格子を二つ組み合わせることで、特定波長領
域のうち所望の帯域の光を透過させる技術が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、チャープグレ
ーティングを用いた構成のこの種の帯域透過フィルタ
は、透過波長帯域の透過損失が大きく、また、透過波長
帯域を絞りこむことが困難である。さらに、フィルタリ
ングの対象範囲外の波長領域においても反射光が発生す
ることがある。したがって、広い波長領域の中から特定
の波長のみを正確に分離することが困難であるという問
題がある。
【0005】そこで本発明は、透過効率の良好な帯域透
過フィルタ及びその製造方法を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る帯域透過フィルタは、光導波路内に軸
方向に周期的な屈折率変化を有する回折格子領域を形成
して所定波長帯域の光を透過するように調整した回折格
子型帯域透過フィルタにおいて、屈折率を略一定のΔn
の変動幅で、軸方向に単調に変化するピッチで変動させ
て複数の回折格子を形成しており、一方の最短ピッチが
他方の最長ピッチより長い第1及び第2の周期的屈折率
変動領域と、これら第1及び第2の周期的屈折率変動領
域の間に位置する屈折率が略一定の零領域と、第1及び
第2の周期的屈折率変動領域のそれぞれと零領域との間
にそれぞれ位置し、屈折率の変動幅がΔnと0の間で連
続的かつ単調に変化している第1及び第2の境界領域
と、を有することを特徴とする。
【0007】これによれば、本発明に係る帯域透過フィ
ルタでは、屈折率の変動幅がΔnで一定の第1の周期的
屈折率変動領域、屈折率の変動幅がΔnから0に単調に
減少する第1の境界領域、屈折率が略一定の零領域、屈
折率の変動幅が0からΔnに単調に増加する第2の境界
領域、屈折率の変動幅がΔnで一定の第2の周期的屈折
率変動領域が光軸方向に順に形成されている。そして、
第1の周期的屈折率変動領域と第2の周期的屈折率変動
領域には、ピッチの異なる回折格子が複数配列されると
ともに、一方の最短ピッチは他方の最長ピッチより長く
なっている。このため、第1及び第2の周期的屈折率変
動領域では異なる波長帯域の光が反射されて遮断され
る。また、両者の中間に形成された零領域には回折格子
が存在しないので光が透過される。このような構成とす
ることで、遮断波長帯域及び透過波長帯域が正確に定め
られる。2つの周期的屈折率変動領域を独立に作製する
と、透過波長帯域の範囲を正確に定めることは極めて困
難である。
【0008】さらに、周期的屈折率変動領域と零領域の
間に形成された境界領域は、透過波長帯域内の透過損失
を改善する効果がある。というのは、境界領域における
屈折率の変動幅を急激にΔnから零に変化させたり、あ
るいは境界領域内の屈折率変動幅が減少又は増加を繰り
返すような場合には、回折格子による反射が複雑とな
り、透過波長帯域内の透過損失を増大させるからであ
る。本発明によれば、こうした複雑な反射が起こらず、
透過損失を抑制することができる。
【0009】そして、これら第1及び第2の境界領域に
おいて、その軸方向の長さをLとすると、零領域との境
界位置から距離x離れた該境界領域の任意の位置の屈折
率変動幅は、f(0)=0、f(L)=1を満たし、x
=0〜L間で滑らかに単調増加する任意の関数f(x)
を用いてΔn・f(x)により示されることが好まし
い。これにより、上記の透過損失を抑制する効果が得ら
れる。
【0010】さらに、この任意の関数f(x)は、L/
2≦x<L間に変曲点を有する関数であることが好まし
い。このような関数に合わせて屈折率を変動させると、
零領域との境界及び屈折率変動領域との境界近傍での屈
折率の変動幅が緩やかに変化する。本願発明者はこの任
意の関数f(x)としては、f(x)=cos2(π
(L−x)/2L)が好適であることを確認した。
【0011】また、第1及び第2の周期的屈折率変動領
域の外側に、屈折率の変動幅がΔnから0の間で単調に
変化する第1及び第2の端部領域をさらに備えていても
よい。周期的屈折率変動領域の外側の領域をこのように
形成すると周期的屈折率変動領域と端部領域を形成する
各格子の組合せによって発生する反射が打消されること
となり、帯域外に発生する反射パワーが減少するものと
推定される。
【0012】そして、このような遮断特性を形成するた
めには、回折格子のピッチによって決まるブラッグ波長
が単位軸長当りに変化する割合をΔP(nm/mm)、
周期的屈折率変動領域の振幅をΔnとした場合、屈折率
変動領域における遮断率(入射パワーに対する透過パワ
ーの比)は下記の式を満たすことによって得られること
が分かった。
【0013】-3.67×(Δn)2×106/ΔP≦-10(dB) 一方、本発明に係る回折格子型帯域透過フィルタの製造
方法は、紫外線感光性の光導波路上に所定形状の位相マ
スクを介して紫外光を投射して干渉縞を投影することに
より回折格子を形成する回折格子型帯域透過フィルタの
製造方法であって、この干渉縞の投影は、光導波路の光
軸方向に紫外線ビームを走査して照射することにより行
われ、この走査は、第1の領域では一定速度v1で、こ
れに連なる第2の領域ではv1からv2まで単調に加速
しながら、これに連なる第3の領域では一定速度v2
で、これに連なる第4の領域ではv2からv1まで単調
に減速しながら、第5の領域では再び所定速度v1で行
われることを特徴とする。
【0014】紫外線感光性の光導波路に紫外線を照射す
ると、照射光量に応じてその屈折率を変化させることが
できる。干渉縞を投影することにより、照射される紫外
線の光量を場所により変化させることで、場所により屈
折率を変化させて回折格子を形成する方法がある。本発
明の製造方法では、照射する紫外線ビームを照射する際
の走査時の速度を変動させることにより、照射光量を制
御する。これにより、本発明に係る回折格子型帯域透過
フィルタを容易に製造することができる。
【0015】さらに、第1の領域に先行する先行領域で
は所定速度v3からv1に単調に減速しながら、第5の
領域に連なる後続領域ではv1からv3に単調に加速し
ながら走査を行ってもよい。
【0016】これによれば、上述した屈折率変動領域の
両側に端部領域を備える回折格子型帯域透過フィルタが
得られる。
【0017】そして、走査における加速時、減速時には
cos2関数状に走査速度の加減速を行ってもよい。こ
のようにすれば、走査速度に応じて屈折率変動幅が制御
される。
【0018】さらに、光導波路を透過する透過光の分光
特性をモニターするとともに、1回目の紫外線ビームの
走査に続いて、前回走査時の各位置における走査速度に
所定の係数を乗じた速度を各位置における走査速度とし
て2回目以降の紫外線ビームの走査を行い、透過光の分
光特性が所望の分光特性に達した時点で走査を終了する
こととしてもよい。
【0019】これによれば、所望の分光特性を有する回
折格子型帯域透過フィルタが容易かつ確実に得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明
において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
【0021】図1ないし図3を参照しながら、本発明に
係る回折格子型帯域透過フィルタの第1の実施形態の構
成について説明する。図1は、本実施形態の構成を示す
全体図、図2は、図1の屈折率分布を拡大して示した図
である。
【0022】図1および図2において、光導波路10に
形成された回折格子型帯域透過フィルタ7は、光導波路
10の第1端Pから第2端Qまでの区間におけるコア1
の屈折率nを周期的に変動させることによって形成され
た複数の回折格子4を有している。これらの各回折格子
のピッチΛは、基本的に軸方向、つまりPからQにかけ
て単調に増加する一方、屈折率nの変動幅Δnは略一定
であり、これにより両端P、Q側に周期的屈折率変動領
域5(5S、5L)が形成されている。すなわち、第1端
P側には、ピッチΛが比較的短い周期的屈折率変動領域
Sが、第2端Q側には、ピッチΛが比較的長い周期的
屈折率変動領域5Lが配置されており、領域5Sの最長ピ
ッチより領域5Lの最短ピッチは長く設定されている。
そして、これら2つの周期的屈折率変動領域5の中間領
域には屈折率がほぼ一定の零領域3が存在する。また、
零領域3と周期的屈折率変動領域5S、5Lのそれぞれと
の間に屈折率の変動幅がΔnと零の間で単調に変化して
いる境界領域6S、6Lを有している。
【0023】このような回折格子型帯域透過フィルタ7
の周期的屈折率変動領域5では、コア1の平均屈折率が
0でピッチがΛの回折格子4においては、ブラッグの
回折条件によって反射波長λ=2n0Λの反射が生じ
る。ここで周期的屈折率変動領域5内では、前述したよ
うにピッチΛが軸方向に変化する構成となっているの
で、この変化しているピッチに対応して波長の光がそれ
ぞれ反射されるため、結果的に特定の帯域の波長光を反
射する反射領域が形成されることになる。
【0024】図3は、回折格子型帯域透過フィルタ7の
透過及び反射の波長特性を示す模式図である。比較的長
いピッチの回折格子群が形成された周期的屈折率変動領
域5Lと、比較的短いピッチの回折格子群が形成された
周期的屈折率変動領域5Sのそれぞれにおいては、各回
折格子のピッチに対応する波長の光成分が反射される結
果、それぞれ波長領域BL、BSの光が反射されることに
なる。以下、それぞれの波長領域を遮断波長領域と称す
る。一方、零領域3においては、屈折率が一定であり、
回折格子4が形成されていないため、反射は起こらな
い。したがって、この回折格子型帯域透過フィルタ7で
はこれらの遮断波長領域BL、BSの中間の波長帯域Aに
対応する光成分は透過されることになる。以下、この波
長領域を透過波長領域と称する。同様に、遮断波長領域
Lより長波長側の領域CLと遮断波長領域BSより短波
長側の領域CSにおいても反射は起こらないため、これ
らの波長領域の光は透過される。
【0025】周期的屈折率変動領域5は、石英系ガラス
にゲルマニウム等を添加した感光性コアを有する光導波
路に紫外光の干渉光を照射することによって形成され、
干渉光は二束干渉法あるいは位相格子法が主に用いられ
る。二束干渉法は、2つの紫外光の干渉角度を制御する
ことにより任意のピッチで作製できる利点がある。位相
格子法は、位相格子のパターン(周期)が光導波路上に
転写されるため、位相格子のパターンを光導波路軸方向
にグレーティングピッチを変化させることによって周期
的屈折率変動領域5を再現性よく製造することができ
る。
【0026】屈折率の変動幅Δnが略零となる零領域3
は、紫外光を照射して一連の周期的屈折率変動領域5を
形成するときに、零領域3の部分に紫外光を遮光する遮
光マスクを中間部分3に使用したり、あるいは位相格子
の中間部に予め遮光部分を設けることによって形成する
手法がある。
【0027】図4は、図1の回折格子型帯域透過フィル
タ7の作成装置を示す図である。この作成装置は、所望
のフィルタ特性を有する回折格子のパターンを被照射光
ファイバ10に投影するための位相格子11と、照射光
となる紫外光の光源12と、全反射ミラー13と、全反
射ミラー13を保持して光導波路10の軸方向に移動可
能な可動ステージ14と、可動ステージ14の移動速度
を制御するコンピュータ15からなる。この作成装置で
は、光源12から出射された紫外光は、全反射ミラー1
3で反射され、位相格子11の特定の位置に照射され、
その結果、この部分の干渉縞のみが光導波路10に投影
される。この際に、コンピュータ15を用いて可動ステ
ージ14の移動速度を制御することにより、光導波路1
0への紫外線照射時間を制御することができる。感光性
コアの屈折率変化は、紫外線の照射時間に対応するか
ら、紫外線を照射する時間を長くするほど屈折率の変化
を大きくすることができる。さらに、位相格子10との
併用により、紫外線を照射する時間を長くするほど屈折
率の変動幅を大きくすることができる。したがって、屈
折率の変動幅がΔnと零の間で単調に変化する境界領域
6は、該境界領域6における紫外光の照射時間を軸方向
に変化させることによって容易に形成することができ
る。また,零領域については、高速で紫外線を走査すれ
ば、ほとんど屈折率の変化を起こさないで済む。
【0028】図5(a)は、図4の作成装置で用いられ
る位相格子11の格子パターンの一例を示す図である。
この位相格子11による干渉縞を利用することで、光導
波路10に同図(b)に示されるような屈折率変調パタ
ーンを形成することができる。
【0029】図6は、本実施形態の変形形態である帯域
透過フィルタの屈折率分布を示す図であり、零領域3の
屈折率がコアの屈折率nと一致しない場合である。これ
に対して図2の実施形態の場合は、零領域3の屈折率が
コアの屈折率nと一致する点で相違する。零領域3の屈
折率が平均屈折率n0と一致する場合は、周期的屈折率
変動領域5と零領域3の間隔が変わっても平均屈折率n
0が変化しないので、フィルタの反射特性が安定すると
いう長所がある。
【0030】次に、周期的屈折率変動領域5S、5Lと零
領域3との間に境界領域6を設けたことによる効果を実
験的に検討する。
【0031】まず、図7は、本実施形態の帯域透過フィ
ルタの屈折率プロファイルを示す図(同図(a))と、
透過及び反射の波長特性を示すグラフ(同図(b))で
ある。図7(a)は、周期的屈折率変動領域5と零領域
3との間に、屈折率変動幅がΔnから零の間で単調に変
化する境界領域6を設けた帯域透過フィルタの屈折率プ
ロファイルを示す図である。境界領域6は、光軸に対し
て傾斜角θに沿ってΔnと零の間を直線的に変化し、傾
斜部における光軸方向の距離は1.5mmである。帯域
透過フィルタ7は、長さが30mm、周期的屈折率変動
領域5及び境界領域6のチャープ率は1.87nm/m
m、第1端及び第2端におけるブラッグ波長はそれぞれ
1604nmと1660nmである。ここで、「チャー
プ率」とは、単位光軸長当りのブラッグ波長の変化量
(nm/mm)である。また、屈折率の変動幅Δnは5
×10-3である。両端部のプロファイルはステップ状に
Δnから零に変化している。図7(b)は、図7(a)
の屈折率プロファイルを有する帯域透過フィルタ7の透
過及び反射の波長特性を示すグラフである。
【0032】このように周期的屈折率変動領域5と零領
域3との間に設けた境界領域6の屈折率プロファイルが
単調に変化するように形成されると、透過及び反射特性
は、図7(b)に示されように、透過領域Aの損失はフ
ィルタとして使用可能の0.1dBまで改善される。し
かし、帯域外領域CL、CSの反射パワーは十分に小さく
はならない(この点についての詳細な説明は、後述す
る)。
【0033】また、本発明者等は、図7(a)に示した
帯域透過フィルタの変動屈折率のプロファイルにおい
て、境界領域6の傾斜角θを変えたときの透過損失につ
いて検討した。その結果、境界領域6の屈折率プロファ
イルが、Δnから零に、あるいは零からΔnにステップ
状に変化させる場合の透過損失が最も大きく、傾斜角θ
を緩やかにする程減少することが分かった。従って、傾
斜部には、1つ以上の格子4を介して形成することが必
要である。境界部分における変動屈折率を急激にΔnか
ら零に変化させたり、あるいは減少又は増加を繰り返す
ような場合は、チャープグーティング5を形成する格子
4による反射が複雑となり、透過波長帯域Aの透過損失
を増大させるものと推定される。
【0034】これらの帯域透過フィルタの製造にあたっ
ては、図4、図5を参照して説明した方法を採ることが
できるが、ここで、その具体的な製作方法を説明する。
例えば、図8に示される屈折率プロファイルを有する帯
域透過フィルタを作製する場合を考える。ここでは、両
端に設けられた周期的屈折率変動領域5の長さを12.
7mm、これらに連続する境界領域6のそれぞれの長さ
を1.5mm、そして中央の零領域3の長さを1.6m
mとしている。ここで、図4の装置を用いて紫外線を軸
方向に走査して照射する。それぞれの領域の照射速度を
変更して2つの帯域透過フィルタを作製し、その透過、
反射特性を比較した。表1は、それぞれの場合の紫外線
の走査速度を表している。
【0035】
【表1】 ここで、実施例Bでは、走査速度を変えて3回照射を行
う。なお、境界領域6内では、走査速度を零領域3と屈
折率変動領域5の走査速度の間で直線的に変化させる。
図9、図10に実施例A、Bそれぞれの透過、反射特性
を示す。
【0036】紫外線を繰り返し照射することにより、照
射時間が長くなり、屈折率変動領域における反射特性を
向上させられることが明らかである。これらの分光特性
を測定しながら照射を繰り返すことにより、所定の反射
特性を有するフィルタを容易に製作することができる。
【0037】次に、図11は、本実施形態の帯域透過フ
ィルタにおいて、境界領域における屈折率の変動が、一
定の曲線に沿って変化する場合の屈折率プロファイルを
示す図(同図(a))、境界領域近傍の拡大図(同図
(b))と透過及び反射の波長特性を示すグラフ(同図
(c))である。
【0038】図11(a)は、境界領域6の軸方向の長
さをL、境界領域6と零領域3との境界位置、つまり屈
折率の増加開始位置、を原点とし、軸方向の任意の位置
をx、境界領域6に連なる周期的屈折率変動領域5の屈
折率変動幅をΔnとした場合、境界領域6の屈折率変動
幅を Δn・cos2(π(L−x)/2L)…(1) に沿って変化させた場合の屈折率変化量を表す図であ
り、同図(b)はその零領域3及びそれを挟み込む境界
領域6部分の屈折率変化量の拡大図である。フィルタ両
端の屈折率プロファイルはステップ状にΔnから零に変
化させている。
【0039】この帯域透過フィルタ7は、長さが30m
m、周期的屈折率変動領域5及び境界領域6のチャープ
率は1.87nm/mm、第1端及び第2端におけるブ
ラッグ波長はそれぞれ1604nmと1660nmであ
る。屈折率の変動幅Δnは5×10-3である。境界領域
6の光軸方向の距離Lは1.5mmである。
【0040】このような屈折率プロファイルを有する帯
域透過フィルタ7の透過及び反射波長特性は、図11
(c)に示すように、透過領域Aの損失はフィルタとし
て十分使用可能の0.02dBまで改善されている。一
方、帯域外領域CL、CSの反射パワーは前述と同様に十
分には小さくならない。
【0041】本実施形態の境界領域における屈折率変動
を規定する関数には各種の関数を用いることができる。
例えば、境界領域の屈折率変動幅を所定の定数aに対し
て、 Δn・{cos(π(L−x)/2L)}^a…(2) で変化させてもよい。ここで、aを1.5、2、3、4
と変化させた場合の境界領域における屈折率変動振幅の
変化及び振幅幅の傾き(変化率)の推移を図12に示
す。図13は、これらの関数にあわせて境界領域の屈折
率変動幅を変動させた場合の透過特性を示す図である。
aを増加させるにしたがって透過率の高い部分が拡がる
と同時に透過領域の境界での透過率が急峻に変化し、フ
ィルタ性能が向上していることが分かる。
【0042】また、境界領域の屈折率変動幅を3次関数
を用いて Δn(−2(x/L)3+3(x/L)2)…(3) により変化させた場合の透過特性を、(2)式により変
化させた場合の透過特性と比較して図14に示す。この
場合も、cos2関数状に屈折率を変動させた場合と同
様の効果が得られている。
【0043】さらに、境界領域の屈折率変動幅を2つの
2次関数を組み合わせて、 Δn・L/x0(x/L)2 0<x<x0 Δn・{(x−L)2/(L(x0−L))+1} x0≦x<L により変化させてもよい。ここで、x0は、任意の変曲
点位置を示す。x0/Lを0.4、0.5、0.6と変
化させた場合の透過特性を図15に示す。変曲点が零領
域から離れるほど透過領域が拡大し、透過領域境界での
透過率が急峻に変化していることが分かる。
【0044】これらの結果から、境界領域の屈折率変動
幅を零領域から周期的屈折率変動領域にかけて単調に増
加させることが好ましく、その変動幅を規定する関数
は、零領域から境界領域の幅Lの半分のL/2より離れ
た位置に変曲点を有する関数であることがより好ましい
ことがわかった。このような関数により変動幅を規定す
ることで、零領域近傍での不要な反射を防止できるため
と考えられる。
【0045】次に、本回折格子型帯域透過フィルタにお
ける遮断波長領域BL、BSの遮断特性について詳細に説
明する。
【0046】帯域透過フィルタでは、遮断波長領域
L、BSにおいて透過する光のパワーが小さいことが重
要な要件の一つである。本実施形態のように回折格子4
を採用した帯域透過フィルタ7では、回折格子で反射さ
れる光のパワーは、周期的屈折率変動領域5の屈折率の
変動幅Δnと、単位光軸長当りにブラッグ波長が変化す
る割合(nm/mm)であるチャープ率ΔPとによって
決まる。即ち、屈折率の変動幅Δnが小さすぎると、各
格子4のピッチによって反射されるパワーが小さくなる
ので光を十分に遮断することができない。また、チャー
プ率が大きすぎると、隣接するブラッグ波長の間隔が大
きくなるので、その中間の波長に対応する波長の光成分
を十分反射させることができなくなる。
【0047】そこで、本発明者等は遮断波長領域におけ
る入射するパワーと、このパワーが透過するパワーとの
比(「遮断率」と呼ぶ。)と屈折率の変動幅Δnとの関
係についてチャープ率ΔPをパラメータとして実験的に
検討した。その結果を図16に示す。図16は、チャー
プ率ΔPをパラメータとして屈折率の変動幅Δnと遮断
率との関係を示すグラフであり、同図に示されるように
チャープ率が小さい程遮断率は大きくなり、また、屈折
率の変動幅Δnが大きくなる程ブラッグ反射が大きくな
るので遮断率が大きくなることが分かる。このように、
屈折率の変動幅Δnとチャープ率ΔPとを用いて所望の
遮断率を得るというのは最初の試みであろう。
【0048】さらに、図16に示された遮断率と(Δ
n)2/ΔPとを所定のグラフ上にプロットすると、図
17に示すように直線状に表される。したがって、本実
施形態の帯域透過フィルタ7の遮断率は、 遮断率=-3.67×(Δn)2×106/ΔP で表される。
【0049】通常、帯域透過フィルタの遮断領域におい
て、遮断率は少なくとも−10dB以下であることが好
ましい。したがって、このような遮断特性を得るために
は上式から、 -3.67×Δn2×106/ΔP≦ -10 (dB) の関係が得られる。この式を満足するようにΔnとΔP
とを選択することによって、遮断特性の良好な帯域透過
フィルタ7を形成することができる。
【0050】次に、本回折格子型帯域透過フィルタにお
ける帯域外領域CL、CSの反射損失について説明する。
本回折格子型帯域透過フィルタを利用した光伝送路にお
いては、この帯域透過フィルタの帯域外領域CL、CS
信号光が使用されることがあるので、これらの帯域外領
域において不要な光の反射を発生させないようにするこ
とが帯域透過フィルタに課せられる一つの要件である。
【0051】図18(a)は、本発明の第2の実施形態
である帯域透過フィルタの屈折率プロファイルを示す図
であり、同図(b)はその透過及び反射の波長特性を示
すグラフである。
【0052】図18(a)に示されるように、本実施形
態においては、光導波路の第1端及び第2端に屈折率の
変動幅がΔnから零の間で単調に変化する端部領域8を
有している。また、境界領域6の屈折率プロファイルは
光軸に対して一定の傾斜角に沿ってΔnと零間を変化し
ており、その光軸方向の長さは1.5mmである。帯域
透過フィルタ7は、全体の長さが30mm、周期的屈折
率変動領域5及び境界領域6のチャープ率は1.87n
m/mm、第1端及び第2端におけるブラッグ波長はそ
れぞれ1604nmと1660nmである。さらに、屈
折率の変動幅Δnは5×10-3である。
【0053】図18(b)に示すこの実施形態の帯域透
過フィルタの反射特性より、帯域外領域CL、CSの反射
パワーは、それぞれの遮断波長領域BL、BSとの境界か
ら離れるにつれて急激に減少していることが分かる。こ
のように屈折率の変動幅がΔnから零の間で単調に変化
する端部領域8を設けると、周期的屈折率変動領域5と
端部領域8を形成する各格子4の組合せによって発生す
る反射が打ち消されることになり、帯域外に発生する反
射光が減ってそのパワーが減少するものと推定される。
したがって、本実施形態の帯域透過フィルタ7は、帯域
外領域CL、CSを伝送する他の信号光に干渉し、悪影響
を及ぼすような反射光のパワーを低下させることができ
る。
【0054】因みに、図19(a)は、図18(a)と
ほぼ同一の構成の帯域透過フィルタであって、端部領域
8を設けていない点のみが相違する帯域透過フィルタの
屈折率分布を示す図である。このような屈折率プロファ
イルを有する帯域透過フィルタ7の透過及び反射特性
は、図19(b)に示すように、透過領域Aの損失は
0.1dBまで改善されるが、周期的屈折率変動領域5
の両端部の屈折率がステップ状に変化しているので、帯
域外領域CL、CSには反射パワーが残存し、この領域を
伝送する他の信号光に影響を及ぼさなくなるまで反射光
量を減少させることはできない。
【0055】本実施形態の帯域透過フィルタを製作する
には、図4に示される製作系において、図20(a)に
示される格子パターンを有する位相格子を用いればよ
い。これにより、感光性の光導波路上に同図(b)に示
される屈折率変調パターンを形成することができる。
【0056】ここで、具体的な制作方法について説明す
る。例えば、図21に示される屈折率プロファイルを有
する帯域透過フィルタを作製する場合を考える。ここで
は、両端に設けられた周期的屈折率変動領域5の長さを
11.2mm、これらに連続する境界領域6それぞれの
長さを1.5mm、中央の零領域3の長さを1.6m
m、端部領域8それぞれの長さを1.5mmとしてい
る。ここで、図4の装置を用いて紫外線を軸方向に走査
して照射する。それぞれの領域の照射速度を変更して2
つの帯域透過フィルタを作製し、その透過、反射特性を
比較した。零領域3と屈折率変動領域5の走査速度はい
ずれも前述の表1に掲げた例と同一であり、境界領域6
と端部領域8内では、走査速度を零領域3と屈折率変動
領域5の走査速度の間で直線的に変化させる。図22、
図23に実施例A、Bそれぞれの透過、反射特性を示
す。
【0057】紫外線を繰り返し照射することにより、照
射時間が長くなり、屈折率変動領域における反射特性を
向上させられることが明らかである。これらの分光特性
を測定しながら照射を繰り返すことにより、所定の反射
特性を有するフィルタを容易に製作することができる。
【0058】また、境界領域6と端部領域8内での走査
速度を直線的にではなく、所定の関数を用いて単調に変
化させてもよい。図24に示される屈折率プロファイル
は、これらの領域での走査速度をcos2関数を用いて
変化させた場合のものである。図25、図26は、実施
例A、Bそれぞれの透過、反射特性を示したものであ
る。図22、23に示される走査速度を直線的に変化さ
せた場合と比較すると、しゃ断領域と帯域外領域、零領
域のそれぞれの境界での透過率、反射率の変化がより急
峻になり、遮断特性が向上していることが確認された。
【0059】
【発明の効果】本発明の帯域透過フィルタは、周期的屈
折率変動領域と零領域との間に屈折率の変動幅が単調に
変化する境界領域を設けているので、透過波長領域内の
透過損失を改善することができる。また、上記フィルタ
の両端部に、屈折率の変動幅が単調に変化する端部領域
を設けているので、帯域外領域に発生する反射光を抑制
することができる。
【0060】本発明の帯域透過フィルタの製造方法によ
れば、所望の特性を有する上記帯域透過フィルタを容易
かつ正確に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の回折格子型帯域透過
フィルタの構成を示す図である。
【図2】図1の回折格子型帯域透過フィルタの屈折率分
布を示す部分拡大図である。
【図3】第1の実施形態の透過及び反射パワーの波長特
性を示す模式図である。
【図4】本発明の回折格子型帯域透過フィルタの製作系
を示す図である。
【図5】第1の実施形態を製作するのに使用される位相
格子及びこれにより製造されるフィルタの屈折率プロフ
ァイルをそれぞれ示す図(同図(a)、(b))であ
る。
【図6】第2の実施形態の変形形態における屈折率分布
を示す部分拡大図である。
【図7】第1の実施形態における屈折率プロファイルを
示す図(同図(a))と、透過及び反射の波長特性を示
すグラフ(同図(b))である。
【図8】第1の実施形態の別の変形形態の屈折率プロフ
ァイルを示す図である。
【図9】図8の屈折率プロファイルを有するよう製作し
た実施例Aの透過・反射特性を示す図である。
【図10】図8の屈折率プロファイルを有するよう製作
した実施例Bの透過・反射特性を示す図である。
【図11】第1の実施形態のさらに別の変形形態の屈折
率プロファイルを示す図(同図(a)、(b))と、透
過及び反射の波長特性を示すグラフ(同図(c))であ
る。
【図12】境界領域の屈折率変調振幅とその傾きをco
s指数関数で変化させた例を示す図である。
【図13】図12に対応させて境界領域の屈折率変調振
幅を変化させた本発明の帯域透過フィルタの透過領域の
透過波長特性を示す図である。
【図14】境界領域の屈折率変調振幅を3次関数を用い
て変化させた本発明の帯域透過フィルタの透過領域の透
過波長特性を示す図である。
【図15】境界領域の屈折率変調振幅を2次関数を用い
て変化させた本発明の帯域透過フィルタの透過領域の透
過波長特性を示す図である。
【図16】第1の実施形態の回折格子型帯域透過フィル
タのΔnと遮断率との関係を示すグラフである。
【図17】第1の実施形態の回折格子型帯域透過フィル
タの(Δn)2/ΔPと遮断率との関係を示すグラフで
ある。
【図18】本発明の第2の実施形態における帯域透過フ
ィルタの屈折率プロファイルを示す図(同図(a))
と、透過及び反射の波長特性を示すグラフ(同図
(b))である。
【図19】第2の実施形態の変形形態の帯域透過フィル
タの屈折率プロファイルを示す図(同図(a))と、透
過及び反射の波長特性を示すグラフ(同図(b))であ
る。
【図20】第2の実施形態を製作するのに使用される位
相格子及びこれにより製造されるフィルタの屈折率プロ
ファイルをそれぞれ示す図(同図(a)、(b))であ
る。
【図21】第2の実施形態の別の変形形態の屈折率プロ
ファイルを示す図である。
【図22】図21の屈折率プロファイルを有するよう製
作した実施例Aの透過・反射特性を示す図である。
【図23】図21の屈折率プロファイルを有するよう製
作した実施例Bの透過・反射特性を示す図である。
【図24】第2の実施形態のさらに別の変形形態の屈折
率プロファイルを示す図である。
【図25】図24の屈折率プロファイルを有するよう製
作した実施例Aの透過・反射特性を示す図である。
【図26】図24の屈折率プロファイルを有するよう製
作した実施例Bの透過・反射特性を示す図である。
【符号の説明】
1・・・コア、2・・・クラッド、3・・・零領域、4・・・回折格
子、5・・・周期的屈折率変動領域、7・・・回折格子型帯域
透過フィルタ、8・・・端部領域、10・・・光導波路、A・・
・透過領域、B・・・遮断領域、C・・・帯域外領域、P・・・第
1端、Q・・・第2端、Λ・・・ピッチ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路内に軸方向に周期的な屈折率変
    化を有する回折格子領域を形成して所定波長帯域の光を
    透過するように調整した回折格子型帯域透過フィルタに
    おいて、 前記回折格子領域は、光軸方向に分割された複数の領域
    からなり、 屈折率を略一定のΔnの変動幅で、軸方向に単調に変化
    するピッチで変動させて複数の回折格子を形成してお
    り、一方の最短ピッチが他方の最長ピッチより長い第1
    及び第2の周期的屈折率変動領域と、 前記第1及び第2の周期的屈折率変動領域の間に位置す
    る屈折率が略一定の零領域と、 前記第1及び第2の周期的屈折率変動領域のそれぞれと
    前記零領域との間にそれぞれ位置し、屈折率の変動幅が
    Δnと0の間で連続的かつ単調に変化している第1及び
    第2の境界領域と、 を有することを特徴とする回折格子型帯域透過フィル
    タ。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の境界領域において、
    その軸方向の長さをLとすると、前記零領域との境界位
    置から距離x離れた該境界領域の任意の位置の屈折率変
    動幅は、f(0)=0、f(L)=1を満たし、x=0
    〜L間で滑らかに単調増加する任意の関数f(x)を用
    いてΔn・f(x)により示されることを特徴とする請
    求項1記載の回折格子型帯域透過フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記任意の関数f(x)は、L/2≦x
    <L間に変曲点を有する関数であることを特徴とする請
    求項2記載の回折格子型帯域透過フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記任意の関数f(x)は、以下の式で
    表される関数であることを特徴とする請求項3記載の回
    折格子型帯域透過フィルタ。 f(x)=cos2(π(L−x)/2L)
  5. 【請求項5】 前記回折格子領域は、前記第1及び第2
    の周期的屈折率変動領域の外側に屈折率の変動幅がΔn
    から0の間で単調に変化する第1及び第2の端部領域を
    さらに備えていることを特徴とする請求項1記載の回折
    格子型帯域透過フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記回折格子のピッチによって決まるブ
    ラッグ波長が単位軸長当りに変化する割合をΔP(nm
    /mm)とすると、前記屈折率変動領域における遮断率
    (入射パワーに対する透過パワーの比)が下記の式を満
    たすように形成されることを特徴とする請求項1記載の
    回折格子型帯域透過フィルタ。 -3.67×(Δn)2×106/ΔP≦-10(dB)
  7. 【請求項7】 紫外線感光性の光導波路上に所定形状の
    位相マスクを介して紫外光を照射して干渉縞を投影する
    ことにより回折格子を形成する回折格子型帯域透過フィ
    ルタの製造方法であって、 前記干渉縞の投影は、光導波路の光軸方向に紫外線ビー
    ムを走査して照射することにより行われ、この走査は、
    第1の領域では一定速度v1で、これに連なる第2の領
    域ではv1からv2まで単調に加速しながら、これに連
    なる第3の領域では一定速度v2で、これに連なる第4
    の領域ではv2からv1まで単調に減速しながら、第5
    の領域では再び所定速度v1で行われることを特徴とす
    る回折格子型帯域透過フィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の領域に先行する先行領域では
    所定速度v3からv1に単調に減速しながら、前記第5
    の領域に連なる後続領域ではv1からv3に単調に加速
    しながら走査を行うことを特徴とする請求項7記載の回
    折格子型帯域透過フィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記加速時、減速時にはcos2関数状
    に走査速度の加減速を行うことを特徴とする請求項7ま
    たは8に記載の回折格子型帯域透過フィルタの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記光導波路を透過する透過光の分光
    特性をモニターするとともに、1回目の紫外線ビームの
    走査に続いて、前回走査時の各位置における走査速度に
    所定の係数を乗じた速度を各位置における走査速度とし
    て2回目以降の紫外線ビームの走査を行い、前記透過光
    の分光特性が所望の分光特性に達した時点で走査を終了
    することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載
    の回折格子型帯域透過フィルタの製造方法。
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