JP4018026B2 - サンプルドファイバグレーティング - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信に用いられるサンプルドファイバグレーティングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ファイバグレーティングは、光ファイバの、ゲルマニウムをドープしたコア部に紫外線を照射し、屈折率を上昇させて、光ファイバのコア部の長手方向に周期的な屈折率変化を形成させた光ファイバ型の回折格子である。ファイバグレーティングの中でも、屈折率変化の周期の長さが1μm以下のものを短周期型ファイバグレーティング(Fiber Bragg Grating:FBG)といい、屈折率変化の周期の長さが数百μm程度のものを長周期型ファイバグレーティング(Long Period Fiber Grating:LPG)といい、これら2つが主に普及している。
【0003】
近年、短周期型ファイバグレーティングおよび長周期型ファイバグレーティングを組み合わせたような特性を有するサンプルドファイバグレーティング(Sampled Fiber Grating:SFG)が提案されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。
図10に、サンプルドファイバグレーティングにおける屈折率分布を示す。このように、サンプルドファイバグレーティングの屈折率分布は、長周期の屈折率変化における上昇部11に短周期の屈折率変化12が光ファイバ長手方向に形成されている。このような屈折率分布を有するサンプルドファイバグレーティングは、図11に示すように、各ピークの極大値が包絡線Eに接するような櫛型反射スペクトルを形成する多波長ファイバグレーティングになる。
【0004】
なお、図11に示すように、各ピークが鋭い櫛型反射スペクトルを有するものは、短周期で等間隔のマスク周期であるユニフォームマスクを用いて露光して作製したものである。また、図12に示すように、ピークの頂部が平坦な櫛型反射スペクトルを有するものは、光ファイバ長手方向に対してマスク周期が徐々に大きくまたは小さくなっているチャープマスクを用いて露光して作製したものである。
また、図11に示したサンプルドファイバグレーティングにおいて、その反射スペクトル帯域の中心波長λ は、短周期のグレーティング周期ΛFBG と、光ファイバの導波モードに対する実効屈折率ncoとの積で表される(λ=2nco×ΛFBG )。また、中心の反射スペクトルとその両側の反射スペクトルとの間隔Δλは、Δλ=λ /(2nco×ΛLPG)で表される(ΛLPG は、長周期のグレーティング周期)。そして、反射スペクトル帯域の中心波長λ や反射スペクトルの間隔Δλは、従来、要求される特性に応じて、短周期のグレーティング周期や長周期のグレーティング周期を調整して設定されていた。
【0005】
【非特許文献1】
「ロングピリオディックスーパーストラクチャーブラッググレーティング イン オプティカルファイバズ(Long periodic superstructure Bragg Grating in optical fibers)」,エレクトロニクスレターズ(Electronics Letters),第30巻,第19号,1994年,p.1620
【非特許文献2】
「ストロングサンプルドブラッググレーティングス フォー WDMアプリケーションズ(Strong Sampled Bragg grating for WDM Applications)」,フォトニクステクノロジーレターズ(Photonics Technology Letters),第10巻,第4号,1998年,p.552
【非特許文献3】
「ノヴェルフラットマルチチャネルフィルタ ベイスト オン ストロングリィチャープトサンプルドファイバブラッググレーティング イン オプティカルファイバズ(Novel Flat Multichannel Filter Based on Strongly Chirped Sampled Fiber Bragg Grating)」,フォトニクステクノロジーレターズ(Photonics Technology Letters),第12巻,第11号,2000年,p.1501
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のサンプルドファイバグレーティングでは、長周期の屈折率変化を形成した部分が長周期型ファイバグレーティング特有の前進クラッドモード結合損失を発生させることがあった。そして、この前進クラッドモード結合損失がサンプルドファイバグレーティングの櫛型反射波長帯域と重なった場合には、望ましくない損失を招くことがあった。その結果、サンプルドファイバグレーティングを波長分割多重光通信用部品などの光部品に応用する場合、精度や信頼性が不十分になることがある上に、必要な特性を再現性の良く得ることが困難になるという問題があった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、光部品の精度や信頼性を十分に高くできる上に、必要な特性を再現性よく得られるサンプルドファイバグレーティングを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のサンプルドファイバグレーティングは、長周期の屈折率変化が形成された部分に短周期の屈折率変化がさらに形成されたサンプルドファイバグレーティングにおいて、長周期の屈折率変化であるグレーティング周期ΛLPG と、短周期の屈折率変化であるグレーティング周期ΛFBG と、導波モードに対する実効屈折率ncoと、最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとが、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係を満たすことを特徴とする。
本発明のサンプルドファイバグレーティングにおいては、導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.005以上であることが好ましい。
または、グレーティング周期ΛLPG が350μm以上であることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のサンプルドファイバグレーティングについて説明する。
本発明のサンプルドファイバグレーティングは、長周期の屈折率変化であるグレーティング周期ΛLPG と、短周期の屈折率変化であるグレーティング周期ΛFBG と、導波モードに対する実効屈折率ncoと、最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとが、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係を満たしている。
ここで、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係は、以下のようにして導かれる。
【0009】
前進クラッドモード結合損失波長λLPG は、グレーティング周期ΛLPG と、導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)との積に等しい(λLPG =ΛLPG ×(nco−ncl))。また、サンプルドファイバグレーティングにおける中心波長λ は、短周期のグレーティング周期ΛFBG と、光ファイバの導波モードに対する実効屈折率ncoとの積で表される(λ=2nco・ΛFBG )。本発明は、前進クラッドモード結合損失波長λLPG が中心波長λ より大きくなるようにずらして、前進クラッドモード結合損失の影響を排除するものである。すなわち、λLPG >λ としたものであるから、λLPG およびλ に上記各式を代入すると、ΛLPG >{2nco・ΛFBG /(nco−ncl)}の関係が導出される。
【0010】
ΛLPG >{2nco・ΛFBG /(nco−ncl)}の関係についてさらに説明する。
図1に、ΛLPG ={λ/(nco−ncl)}のλに1.46μmあるいは1.56μmを代入したときの曲線を示す。ここで、ΛLPG ={λ/(nco−ncl)}は、中心波長が1.46μmあるいは1.56μm付近にある場合において、最も低次のクラッドモードに対しての結合損失が発生する境界条件であり、この曲線から下の領域の条件にあるものでは高次のクラッドモードに対しての結合損失が複数発生する。したがって、この曲線から下の領域の条件にあるものでは、前進クラッドモード結合損失が反射波長帯域に重なる可能性が非常に大きくなる。
一方、中心波長と前進クラッドモード結合損失が重なる条件である曲線から上の領域の条件(ΛLPG >{λ/(nco−ncl)})にあるものは、前進クラッドモード結合損失が中心波長に重なることはなく、そのためサンプルドファイバグレーティングの反射波長帯域にも重ならない。したがって、前進クラッドモード結合損失の影響を排除することができ、反射波長帯域での重なりを防止できるので、損失を抑制できる。
また、ΛLPG ={λ/(nco−ncl)}は、中心波長と前進クラッドモード結合損失が重なる条件であるから、λに中心波長(2nco・ΛFBG )を代入すると、図1における曲線上部の領域は、ΛLPG >{2nco・ΛFBG /(nco−ncl)}になる。
【0011】
このサンプルドファイバグレーティングにおいては、導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.005以上であることが好ましい。実効屈折率の差(nco−ncl)が0.005以上であれば、実効屈折率の差が十分に大きくなるので、光ファイバの光感受性がより高くなり、高い反射率を得ることができる。
また、λLPG が1.46μm〜1.56μmであり、サンプルドファイバグレーティングの実効屈折率差(nco−ncl)が0.005以上である場合、図1から、一般的なサンプルドファイバグレーティングの長周期のグレーティング周期400μm〜1200μmで確実に前進クラッドモード結合損失の影響を排除することができる。なお、実効屈折率差(nco−ncl)が0.005未満、例えば、0.003では、長周期のグレーティング周期が600μmのときに前進クラッドモード結合損失の影響を排除できるものの、長周期のグレーティング周期が400μmのときに前進クラッドモード結合損失の影響を排除できない。
【0012】
ここで、実効屈折率の差(nco−ncl)が0.005以上のものは、サンプルドファイバグレーティングの作製に用いた光ファイバのコア部のGeO 濃度が約3.46重量%以上のものである。このことは、GeO 濃度約1重量%で比屈折率差Δが0.1%変化するという関係、比屈折率差Δ=(n co−n cl)/2n co の関係に(nco−ncl)=0.005、nco=1.445を代入して導き出される。
【0013】
また、このサンプルドファイバグレーティングにおいては、グレーティング周期ΛLPG が350μm以上であることが好ましい。グレーティング周期ΛLPG が350μm以上であれば、このサンプルドファイバグレーティングを容易に作製できるようになる。
以下に、グレーティング周期ΛLPG が350μm以上であれば、サンプルドファイバグレーティングを容易に作製できるようになる理由について説明する。
【0014】
サンプルドファイバグレーティングの長周期の屈折率変化における屈折率上昇部の形成では、金属板に連続的なスリットが形成されたメタルマスクを使用し、このメタルマスクにレーザ光を照射しながらスキャンして連続的に形成させる方法、1つのスリットを使用し、このスリットとレーザ光を所定の位置に移動させてから照射するという工程を繰り返して1つずつ形成させる方法が採用される。ここで用いられるメタルマスクには、レーザ加工におけるビーム径や熱膨張の問題から、スリット幅200μm以下のスリットを形成させることは難しい。また、連続的なスリットが形成されたメタルマスクでは、スリット間隔が200μm以下になると、強度が低下して金属板が歪んで精度が低下する。さらに、スリット幅が狭いと、スリットを通過したレーザ光は回折してしまい、しかも、スリット間隔を短くすると、隣のスリットの回折光の影響を受けてしまうので、高精度に屈折率変化を形成させることは困難である。なお、この回折の影響は1つのスリットを用いた場合でも同様である。このようなことから、メタルマスクのスリット幅は広い方が好ましい。
スリット幅はグレーティング周期ΛLPG より短いので、スリット幅を広くするためには、グレーティング周期ΛLPG を長くすることが好ましい。そして、スリット幅の望ましい下限値200μmとスリット間隔の望ましい下限値150μmとを合わせた値(350μm)がグレーティング周期の望ましい下限になる。以上のことから、グレーティング周期が350μm以上であれば、サンプルドファイバグレーティングの作製を容易にする。
【0015】
さらに、このサンプルドファイバグレーティングの特に好ましい形態は、導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.005以上、かつ、長周期のファイバグレーティング周期ΛLPG が350μm以上のものである。
【0016】
以上説明したサンプルドファイバグレーティングは、光ファイバレーザ用のコムフィルタやバンドパスフィルタ、波長多重光通信システムにおける波長多重分散補償などに好適に組み込まれる。そして、このコムフィルタ、バンドパスフィルタ、波長多重分散補償は、前進クラッドモード結合損失の影響が排除されたサンプルドファイバグレーティングが組み込まれているので、高精度であり、信頼性も高い。
【0017】
【実施例】
(試験例1)
導波モードに対する実効屈折率ncoが1.446程度であり、導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.01程度の光ファイバに、長周期のグレーティング周期ΛLPG が200μm、短周期のグレーティング周期ΛFBG が538nm程度になるように、波長240nm付近の紫外光をエキシマレーザによって照射した。このようにして、長周期の屈折率上昇部に短周期の屈折率変化を光ファイバの長手方向に周期的に形成させてサンプルドファイバグレーティングを作製した。その際、長周期の屈折率変化の形成においてはユニフォームの強度マスク、短周期の屈折率変化の形成においてはユニフォームの位相マスクを用い、これら強度マスクと位相マスクとを重ね合わせ、強度マスク側から紫外光を照射して屈折率変化を形成させた。
このような条件によって作製したサンプルドファイバグレーティングの透過損失特性を図2に示す。図2に示すように、このサンプルドファイバグレーティングでは、中心波長λ が1550nmでスペクトル間隔Δλが4.17nmの櫛型透過スペクトルが得られた。さらに、この櫛型透過スペクトルでは、各ピークの極大値が包絡線で結ばれた。これは、このサンプルドファイバグレーティングは、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係を満たし、λLPG (λLPG =2000nm)>λ となっており、前進クラッドモード結合損失の影響が排除されていたためである。
【0018】
(試験例2)
導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.0015程度の光ファイバを用いたこと以外は試験例1と同様にしてサンプルドファイバグレーティングを得た。
このような条件によって作製したサンプルドファイバグレーティングの透過損失特性を図3に示す。図3に示すように、このサンプルドファイバグレーティングでは、中心波長λ が約1550nmでスペクトル間隔Δλが4.17nmの櫛型透過スペクトルが得られたが、この櫛型透過スペクトルでは、各ピークの極大値を包絡線で結ぶことができなかった。これは、このサンプルドファイバグレーティングは、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}を満たしておらず、透過スペクトル帯域に前進クラッドモード結合損失帯域が重なっていたためである。なお、図4にて斜線で示された部分14が、図3の透過スペクトルの前進クラッドモード結合損失に基づく部分である。
【0019】
(試験例3)
導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.003程度の光ファイバを用い、長周期のグレーティング周期ΛLPG が600μmになるようにし、短周期の屈折率変化の形成でマスクの中心周期が1075nm程度のチャープマスクを用いたこと以外は試験例1と同様にしてサンプルドファイバグレーティングを作製した。
このような条件によって作製したサンプルドファイバグレーティングの透過損失特性を図5に示す。図5に示すように、このサンプルドファイバグレーティングでは、中心波長λ が1550nmでスペクトル間隔Δλが1.39nmであり、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係を満たし、λLPG (λLPG =1800nm)>λ となっていたので、前進クラッドモード結合損失の影響が排除された櫛型透過スペクトルが得られた。
【0020】
(試験例4)
長周期のグレーティング周期ΛLPG が400μmになるようにしたこと以外は試験例3と同様にしてサンプルドファイバグレーティングを作製した。
このような条件によって作製したサンプルドファイバグレーティングの透過損失特性を図6に示す。図6に示すように、このサンプルドファイバグレーティングでは、中心波長λ が1550nmでスペクトル間隔Δλが2.09nmの櫛型透過スペクトルが得られたが、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}を満たしておらず、透過スペクトル帯域に前進クラッドモード結合損失帯域が重なっており、その帯域全体に過剰な損失が生じていた。
【0021】
(試験例5)
導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.008程度の光ファイバを用い、長周期のグレーティング周期ΛLPG が1000μmになるようにし、短周期の屈折率変化の形成でマスクの中心周期が1075nm程度のチャープマスクを用いたこと以外は試験例1と同様にしてサンプルドファイバグレーティングを作製した。
このような条件によって作製したサンプルドファイバグレーティングの透過損失特性を図7に示す。図7に示すように、このサンプルドファイバグレーティングでは、中心波長λ が約1550nmでスペクトル間隔Δλが0.83nmであり、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係を満たしていたので、ピークの頂部が平坦で前進クラッドモード結合損失の影響が排除された櫛型透過スペクトルが得られた。
【0022】
(試験例6)
導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.0015程度の光ファイバを用いたこと以外は試験例5と同様にしてサンプルドファイバグレーティングを作製した。
このような条件によって作製したサンプルドファイバグレーティングの透過損失特性を図8に示す。図8に示すように、このサンプルドファイバグレーティングでは、中心波長λ が約1550nmでスペクトル間隔Δλが0.83nmの櫛型透過スペクトルが得られたが、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係を満たしておらず、透過スペクトル帯域に前進クラッドモード結合損失帯域が重なっており、各ピークの頂部は一定でなく斜めになっていた。したがって、透過スペクトル帯域に前進クラッドモード結合損失が生じていた。なお、図9にて斜線で示された部分15が、図8の透過スペクトルの前進クラッドモード結合損失に基づく部分である。したがって、中心波長における透過損失のうち8dBは前進クラッドモード結合損失に基づくものである。
【0023】
【発明の効果】
本発明のサンプルドファイバグレーティングは、前進クラッドモード結合損失の影響が排除されているため、このサンプルドファイバグレーティングが設けられた光部品は、精度や信頼性が十分に高い上に、必要な特性の再現性に優れたグレーティングを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 長周期のグレーティング周期と、導波モードに対する実効屈折率と最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率との差との関係の一例を示すグラフである。
【図2】 試験例1のサンプルドファイバグレーティングにおける透過損失特性を示す図である。
【図3】 試験例2のサンプルドファイバグレーティングにおける透過損失特性を示す図である。
【図4】 図3の透過損失特性における前進クラッドモード結合損失を示す図である。
【図5】 試験例3のサンプルドファイバグレーティングにおける透過損失特性を示す図である。
【図6】 試験例4のサンプルドファイバグレーティングにおける透過損失特性を示す図である。
【図7】 試験例5のサンプルドファイバグレーティングにおける透過損失特性を示す図である。
【図8】 試験例6のサンプルドファイバグレーティングにおける透過損失特性を示す図である。
【図9】 図8の透過損失特性における前進クラッドモード結合損失を示す図である。
【図10】 サンプルドファイバグレーティングにおける屈折率変化を示す図である。
【図11】 サンプルドファイバグレーティングにおける反射スペクトルの一例を示す図である。
【図12】 サンプルドファイバグレーティングにおける反射スペクトルの他の例を示す図である。

Claims (3)

  1. 長周期の屈折率変化が形成された部分に短周期の屈折率変化がさらに形成されたサンプルドファイバグレーティングにおいて、
    長周期の屈折率変化であるグレーティング周期ΛLPG と、短周期の屈折率変化であるグレーティング周期ΛFBG と、導波モードに対する実効屈折率ncoと、最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとが、ΛLPG >{2nco・ΛFBG/(nco−ncl)}の関係を満たすことを特徴とするサンプルドファイバグレーティング。
  2. 導波モードに対する実効屈折率ncoと最も低次のクラッドモードに対する実効屈折率nclとの差(nco−ncl)が0.005以上であることを特徴とする請求項1に記載のサンプルドファイバグレーティング。
  3. グレーティング周期ΛLPG が350μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のサンプルドファイバグレーティング。
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