JP4269056B2 - 高密度光くし型フィルタ及びその作製方法 - Google Patents
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Description
本発明は高密度光くし型フィルタ及びその作製方法に係り、特にインタリーブにより超格子構造グレーティングのくし型反射特性を高密度化する高密度光くし型フィルタ及びその作製方法に関する。
近年,全光ネットワークの実現に向けて研究が行われており,様々な光信号処理技術が必要とされている。光信号処理技術の実装手段の一つとして、光ファイバなどの一次元光導波路のコア内に屈折率変化による回折格子を形成したブラッググレーティングという光デバイスが知られている.中でも光ファイバのコアに回折格子を形成したデバイスはファイバグレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)と呼ばれており(例えば特許文献1,2参照)、小型で安価なデバイスであり、また、光ファイバとの親和性が高いという特徴がある。尚、本発明はFBGに限定されるものではなく、平面光導波路に作製するブラッググレーティングなどにも適用が可能であるが、本明細書ではFBGを例にして説明する。
また、FBGを応用したファイバグレーティング型デバイスの1つに超格子構造ファイバグレーティング(SSFBG:Super Structure Fiber Bragg Grating(別名:標本化ファイバグレーティング(Sampled (Fiber) Grating))が知られている。SSFBGは、光ファイバのコア内にFBG(サブFBG)を離散的かつ等間隔に配置したもので、くし型の反射特性を持つ光くし型フィルタとして機能する。SSFBGは、多波長の光を一括してフィルタリングできるため、多波長光源やWDM通信システム等においてシステムの低価格化や簡易化を実現するデバイスとして期待されている。
更に、SSFBGのくし型特性を高密度化する技術として多点位相シフト(MPS)法が提案されている(例えば、那須悠介、山下真司:“DWDM用スーパストラクチャーファイバブラッググレーティングの新しい作成法−位相マスク走査法と多点位相シフト法−”、電子情報通信学会技術研究報告OFT2001−43(2001−10)、又は、特許文献3等参照)。通常のSSFBGにおいてくし型特性を高密度化するためにはサブFBGの間隔を広くする必要があり、そのためにデバイス長が長く(〜数十cm)なるが、長いデバイスは不便である上に、簡便にFBGを作製できる位相マスク法では位相マスク長によって全長が制限されるため現実的ではない。これに対して多点位相シフト法は、ある間隔でサブFBGが配置されたSSFBGにおいて、サブFBGの間にUV(紫外)光を照射して光路長を延ばし、かつ、適切な位相シフトを与える方法であり、サブFBGの間隔を短く保ったままくし型特性を高密度化することができる。
特許第2521708号公報
特開平06―235808号公報
特開2003−4926号公報
しかしながら、多点位相シフト法では、位相シフト量の制御が困難であるため、所望の特性のSSFBGを簡易に作製することができないという欠点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、小型で高密度のくし型フィルタを簡易に作製することができる高密度光くし型フィルタ及びその作製方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法は、実質的に同一の反射帯域を有するサブグレーティングを離散的かつ等間隔に配置したくし型反射特性を有する複数の超格子構造グレーティングが一次元光導波路に形成され、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングが他の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの間に形成されると共に、前記各超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長が他の超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長の間となるように前記各超格子構造グレーティングが異なるくし型反射特性を有して形成されることを特徴としている。
本発明によれば、インタリーブされた複数の超格子構造グレーティングによってくし型反射特性が高密度化されると共に、各超格子構造グレーティングを構成するサブグレーティングが他の超格子構造グレーティングを構成するサブグレーティングの間に形成されるため、デバイス長を短く保ったままで高密度のくし型フィルタを作製することができる。また、本発明により作製するくし型フィルタは超格子構造グレーティングを作製するための従来の方法を用いることができるため簡易に作製することができる。
請求項2に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法は、請求項1に記載の発明において、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有する均一グレーティングピッチのグレーティングであることを特徴としている。
請求項3に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法は、請求項1に記載の発明において、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するアポダイズグレーティングであることを特徴としている。アポダイズグレーティングは一次元光導波路の長手方向に対して屈折率変化量を変化させたグレーティングである。
請求項4に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法は、請求項1に記載の発明において、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するチャープグレーティングであることを特徴としている。チャープグレーティングは一次元光導波路の長手方向に対して屈折率変化の周期を変化させたグレーティングである。
請求項5に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法は、請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の発明において、前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、前記くし型特性を有する光フィルタのくし型特性の反射ピークの波長間隔が実質的に一定となるような間隔で配置されていることを特徴としている。
請求項6に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法は、請求項1乃至5のうちいずれか1に記載の発明において、前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、全て実質的に同一であることを特徴としている。
請求項7に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法は、請求項1乃至5のうちいずれか1に記載の発明において、前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、各々異なることを特徴としている。
請求項8に記載の高密度光くし型フィルタは、実質的に同一の反射帯域を有するサブグレーティングを離散的かつ等間隔に配置したくし型反射特性を有する複数の超格子構造グレーティングが一次元光導波路に形成され、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングが他の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの間に形成されると共に、前記各超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長が他の超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長の間となるように前記各超格子構造グレーティングが異なるくし型反射特性を有することを特徴としている。本発明によれば、インタリーブされた複数の超格子構造グレーティングによってくし型反射特性が高密度化されると共に、各超格子構造グレーティングを構成するサブグレーティングが他の超格子構造グレーティングを構成するサブグレーティングの間に形成されるため、デバイス長を短く保ったままで高密度のくし型フィルタを実現することができる。また、本発明により作製するくし型フィルタは超格子構造グレーティングを作製するための従来の方法を用いることができるため簡易に作製することができる。
請求項9に記載の高密度光くし型フィルタは、請求項8に記載の発明において、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有する均一グレーティングピッチのグレーティングであることを特徴としている。
請求項10に記載の高密度光くし型フィルタは、請求項8に記載の発明において、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するアポダイズグレーティングであることを特徴としている。
請求項11に記載の高密度光くし型フィルタは、請求項8に記載の発明において、前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するチャープグレーティングであることを特徴としている。
請求項12に記載の高密度光くし型フィルタは、請求項8乃至11のうちいずれか1に記載の発明において、前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、前記くし型特性を有する光フィルタのくし型特性の反射ピークの波長間隔が実質的に一定となるような間隔で配置されていることを特徴としている。
請求項13に記載の高密度光くし型フィルタは、請求項8乃至12のうちいずれか1に記載の発明において、前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、全て実質的に同一であることを特徴としている。
請求項14に記載の高密度光くし型フィルタは、請求項8乃至12のうちいずれか1に記載の発明において、前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、各々異なることを特徴としている。
本発明に係る高密度光くし型フィルタ及びその作製方法によれば、小型で高密度のくし型フィルタを簡易に作製することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る高密度光くし型フィルタ及びその作製方法の実施の形態について詳説する。本実施の形態では本発明に係る高密度光くし型フィルタの一例としてインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングについて説明する。
1.基礎原理
まず、本実施の形態で説明するインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの基礎原理について説明する。
まず、本実施の形態で説明するインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの基礎原理について説明する。
1.1 ファイバグレーティング
1.1.1 ファイバグレーティングの原理
ファイバグレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)とは感光性光ファイバにUV(紫外)光を当てることによって起こる屈折率変化を利用して感光性光ファイバのコア内に周期的な屈折率変化を作り、ブラッグ回折格子を形成したファイバ型の光デバイスである。このFBGの構造を図1に示すと、同図に示すようにFBG10は、感光性ファイバ12のコア14に、ファイバ軸方向に向かって周期Λfbgで屈折率が周期的に変化する屈折率変化を有した構造となっている。このFBGは図2に示すようにファイバのコア14に入射した入射光のうち、次式(1)に示すブラッグ条件に従うブラッグ波長を回折(反射)し、それ以外の波長を透過する特徴がある。
1.1.1 ファイバグレーティングの原理
ファイバグレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)とは感光性光ファイバにUV(紫外)光を当てることによって起こる屈折率変化を利用して感光性光ファイバのコア内に周期的な屈折率変化を作り、ブラッグ回折格子を形成したファイバ型の光デバイスである。このFBGの構造を図1に示すと、同図に示すようにFBG10は、感光性ファイバ12のコア14に、ファイバ軸方向に向かって周期Λfbgで屈折率が周期的に変化する屈折率変化を有した構造となっている。このFBGは図2に示すようにファイバのコア14に入射した入射光のうち、次式(1)に示すブラッグ条件に従うブラッグ波長を回折(反射)し、それ以外の波長を透過する特徴がある。
λbragg=2・neff・Λfbg …(1)
ここで、λbraggはブラッグ回折格子によって回折されるブラッグ波長、neffはコア内の有効屈折率、Λfbgは屈折率変化の周期を示している。以後、屈折率変化の周期Λfbgをグレーティングピッチと呼ぶことにする。
ここで、λbraggはブラッグ回折格子によって回折されるブラッグ波長、neffはコア内の有効屈折率、Λfbgは屈折率変化の周期を示している。以後、屈折率変化の周期Λfbgをグレーティングピッチと呼ぶことにする。
図3は、縦軸に屈折率n、横軸にファイバ軸方向の位置zをとり、ファイバ軸方向に対する屈折率変化を示した図である。ファイバのコア内に周期的な屈折率変化が作られたときに、有効屈折率neffはファイバのコア内での屈折率の平均値を示し、屈折率変調度δneffは有効屈折率neffからの屈折率の変化量を表す。
図4(a)は、縦軸に屈折率変調度δneff、横軸にファイバ軸方向の位置zをとり、コア内での屈折率の変化を表している。この屈折率の変化の包絡線は屈折率プロファイルと呼ばれており、一般的に屈折率プロファイルとFBGの反射特性はフーリエ変換の関係になる。図4(a)の例では屈折率プロファイルが矩形なのでFBGの反射特性はsinc型になる。そのFBGのsinc型の反射特性をデシベル表記で表した図4(b)が示すように、FBGはブラッグ波長λbragg近傍の光を反射する光フィルタとして利用でき、屈折率プロファイルの制御によって様々な特性の光フィルタを実現することが可能である。
1.2 ファイバグレーティングの作製方法
1.2.1 位相マスク法
FBGを作製する方法は色々あるが、その中で一般的に用いられている位相マスク法を本実施の形態で説明するインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの作製に使用する。尚、位相マスク法に限らず、例えばニ光束干渉法等の他の方法によって作製することもできる。位相マスク法では、図5に示すような位相マスク24が使用される。位相マスク24は、平らで高品質な石英ガラスのプレート20の表面上に浮き彫り構造の回折格子22を形成したものである。この位相マスク24に、ある波長のUV光を入射すると入射されたUV光は回折し、回折光がファイバのコア内で干渉する。例えば、本実施の形態におけるインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの作製では、全長3cm、浮き彫り構造(回折格子)のピッチ1071nmの位相マスクが使用され、その位相マスクに波長248nmのUV光が入射される。その場合に、0次回折光が5%以下、±1次回折光がそれぞれ約35%、±一次回折角が約13.4°となる。従って、ファイバのコア内で起こる干渉はほとんど±一次回折光によって生じる。以後、浮き彫り構造のピッチをΛmaskとし、マスクピッチと呼ぶ。
1.2.1 位相マスク法
FBGを作製する方法は色々あるが、その中で一般的に用いられている位相マスク法を本実施の形態で説明するインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの作製に使用する。尚、位相マスク法に限らず、例えばニ光束干渉法等の他の方法によって作製することもできる。位相マスク法では、図5に示すような位相マスク24が使用される。位相マスク24は、平らで高品質な石英ガラスのプレート20の表面上に浮き彫り構造の回折格子22を形成したものである。この位相マスク24に、ある波長のUV光を入射すると入射されたUV光は回折し、回折光がファイバのコア内で干渉する。例えば、本実施の形態におけるインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの作製では、全長3cm、浮き彫り構造(回折格子)のピッチ1071nmの位相マスクが使用され、その位相マスクに波長248nmのUV光が入射される。その場合に、0次回折光が5%以下、±1次回折光がそれぞれ約35%、±一次回折角が約13.4°となる。従って、ファイバのコア内で起こる干渉はほとんど±一次回折光によって生じる。以後、浮き彫り構造のピッチをΛmaskとし、マスクピッチと呼ぶ。
位相マスク法の原理を図6を用いて説明する。同図(a)に示すように感光性光ファイバ12を位相マスク24の直後(下面)に密着させて配置し、上からUV光を照射する。照射されたUV光は位相マスク24を通過する際に回折を起こし、+1次回折光と−1次回折光が感光性光ファイバ12のコア14内で干渉し、干渉縞を形成する。このとき干渉縞は位相マスク24のピッチの半分の周期で形成される。同図(b)に示すように干渉が強い部分では屈折率変調度δneffが大きくなり、干渉が弱い部分では屈折率変調度δneffが小さくなるため、干渉縞と同じ周期で感光性光ファイバ12のコア14内にグレーティングが作られる。
1.2.2 チルト法
FBGのブラッグ波長を変える方法について説明する。位相マスク法はマスクピッチΛmaskでFBGのグレーティングピッチΛfbgが決まる。そこでブラッグ波長の異なるFBGを作るためには目的のブラッグ波長に合わせたマスクピッチの位相マスクを使うことが必要となる。本実施の形態におけるインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの作製では、後述のようにブラッグ波長の異なる2種類のFBGを作製する必要があり、各ブラッグ波長に合わせた2つの位相マスクが必要となる。しかし位相マスクは高価であるため、1つの位相マスクでブラッグ波長を変化させることができるチルト法を用いる。
FBGのブラッグ波長を変える方法について説明する。位相マスク法はマスクピッチΛmaskでFBGのグレーティングピッチΛfbgが決まる。そこでブラッグ波長の異なるFBGを作るためには目的のブラッグ波長に合わせたマスクピッチの位相マスクを使うことが必要となる。本実施の形態におけるインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングの作製では、後述のようにブラッグ波長の異なる2種類のFBGを作製する必要があり、各ブラッグ波長に合わせた2つの位相マスクが必要となる。しかし位相マスクは高価であるため、1つの位相マスクでブラッグ波長を変化させることができるチルト法を用いる。
一般的にチルト法によってファイバのコア内に形成されるFBG(チルトグレーティング)は図7のように位相マスク24に対して感光性ファイバ12に傾きを与えることで作製される。位相マスク24に対して感光性ファイバ12を角度θだけ傾けて作製したFBGの回折格子は同図に示すようにファイバ軸に対して斜めに作られるため、ファイバ軸から見るとグレーティングピッチがΛfbg/cosθになる。このためブラッグ波長は次式(2)、
λtilt=2・neff・(1/2)・Λmask/cosθ=λbragg/cosθ …(2)
となり、長波長側に変化することがわかる。
λtilt=2・neff・(1/2)・Λmask/cosθ=λbragg/cosθ …(2)
となり、長波長側に変化することがわかる。
1.3 超格子構造ファイバグレーティング
超格子構造ファイバグレーティング(SSFBG:Superstructure fiber Bragg grating)は感光性ファイバのコア内にFBGを離散的かつ等間隔に配置したデバイスである。SSFBGの構造を図8に示す。同図に示すようにファイバのコア14にFBG30、30、30、…が等間隔に配置されており、FBG30、30、30と、FBGが形成されていない空隙部31、31、31、…とが交互に配置されている。ここで個々のFBGをサブグレーティング(サブFBG)と呼ぶ。また、各サブFBG30、30、30、…の上部に示すλ1は、各サブFBG30単体でのブラッグ波長を示し、全てのサブFBG30のブラッグ波長が同一であることを示している。また、本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングでは同一のコア内に2つのSSFBGが形成されるが、そのうちの1つは、例えば、同図に示すようにサブFBG30のグレーティング長(サブFBG長)が0.4mm、サブFBGの間隔(サブFBG間隔)が2mmとなっている。
超格子構造ファイバグレーティング(SSFBG:Superstructure fiber Bragg grating)は感光性ファイバのコア内にFBGを離散的かつ等間隔に配置したデバイスである。SSFBGの構造を図8に示す。同図に示すようにファイバのコア14にFBG30、30、30、…が等間隔に配置されており、FBG30、30、30と、FBGが形成されていない空隙部31、31、31、…とが交互に配置されている。ここで個々のFBGをサブグレーティング(サブFBG)と呼ぶ。また、各サブFBG30、30、30、…の上部に示すλ1は、各サブFBG30単体でのブラッグ波長を示し、全てのサブFBG30のブラッグ波長が同一であることを示している。また、本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーティングでは同一のコア内に2つのSSFBGが形成されるが、そのうちの1つは、例えば、同図に示すようにサブFBG30のグレーティング長(サブFBG長)が0.4mm、サブFBGの間隔(サブFBG間隔)が2mmとなっている。
図9(a)、(b)に示すように、SSFBGの反射特性はフーリエ変換の関係からくし型の反射特性を持つ。SSFBGはサブFBG長を長くすると反射特性の波長帯域幅が狭くなり、サブFBG間隔を長くすると反射ピークの密度が狭くなり、サブFBG数を増やすと反射特性の個々の反射ピークが細くかつ反射率が高くなる特徴がある。
一般的にSSFBGの反射ピークを高密度化するにはサブFBG間隔を長くすればよい。例として密度を2倍、3倍にした時のSSFBGの構造と反射特性を図10(a)、(b)、(c)に示す。同図(a)のサブFBG間隔(2mm)を基準として、同図(b)はサブFBG間隔が2倍(4mm)の場合、同図(c)はサブFBG間隔(6mm)が3倍の場合を示している。これによればピーク密度がサブFBG間隔に反比例していることがわかる。
このように反射ピークの密度を2倍、3倍と高密度化するには、サブFBG間隔をそれぞれ2倍、3倍に長くする必要がある。この方法を用いて反射ピークの高密度化を行うと、高密度化するにつれて全長が長くなる。例えば、10GHz間隔のピークを持つ高密度くし型フィルタを作る場合、サブFBG間隔を約1cmにしなければならず、十分な反射率を持つフィルタを作るためにサブFBG数を15個とすると全長が約15cmにもなる。この15cmという長さはデバイスとして大きくて扱いにくく、また、位相マスク法を利用してSSFBGを作製する場合には位相マスクの長さによって長さが制限されてしまうために、製造が難しく現実的ではない。
2.インタリーブ超格子構造ファイバグレーティング
2.1 インタリーブ法を用いた超格子構造ファイバグレーティング
本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーディング(ISSFBG:Interleaved superstructure fiber Bragg grating)は、小型で高密度の光くし型フィルタを作製する方法としてインタリーブ法を用いて作製される。
2.1 インタリーブ法を用いた超格子構造ファイバグレーティング
本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーディング(ISSFBG:Interleaved superstructure fiber Bragg grating)は、小型で高密度の光くし型フィルタを作製する方法としてインタリーブ法を用いて作製される。
2.1.1 インタリーブ法
図11(a)は通常のSSFBGの構造を示しており、同図に示すようにファイバのコア14に等間隔で生成されるブラッグ波長λ1のサブFBG30、30、30、…の間(空隙部31、31、31、…)は使われていない。そこで、インタリーブ法とは、この使われていない部分にもFBGを作製して利用する方法である。図11(b)は、インタリーブ法によって作製された本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーティング(ISSFBG)40の構造を示している。同図に示すようにファイバのコア14に図11(a)のSSFBGと同様にサブFBG30、30、30…が形成され、各サブFBGの間にそのブラッグ波長λ1と異なるブラッグ波長λ2のサブFBG32、32、32、…が挟み込まれて2つのSSFBGが形成される。これによって、ファイバのコア14にサブFBG30、空隙部33、サブFBG32、空隙部35、サブFBG30、…のようにサブFBG30とサブFBG32が空隙部33、35を挟んで交互に配置される。このように構成されるISSFBG40は、デバイス長をSSFBGと同様に短く保つことができ、1.2.1節で説明した位相マスク法を使用してSSFBGを作製する場合と同様にして簡便に作製することができる。従来、この方法は例えば1560nm帯と1300nm帯の信号を同時にフィルタリングする方法として提案されている。これによれば、反射波長の帯域が十分に異なると、互いの反射特性が干渉しないため互いのサブFBGを透明とみなせることができることを利用している。
図11(a)は通常のSSFBGの構造を示しており、同図に示すようにファイバのコア14に等間隔で生成されるブラッグ波長λ1のサブFBG30、30、30、…の間(空隙部31、31、31、…)は使われていない。そこで、インタリーブ法とは、この使われていない部分にもFBGを作製して利用する方法である。図11(b)は、インタリーブ法によって作製された本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーティング(ISSFBG)40の構造を示している。同図に示すようにファイバのコア14に図11(a)のSSFBGと同様にサブFBG30、30、30…が形成され、各サブFBGの間にそのブラッグ波長λ1と異なるブラッグ波長λ2のサブFBG32、32、32、…が挟み込まれて2つのSSFBGが形成される。これによって、ファイバのコア14にサブFBG30、空隙部33、サブFBG32、空隙部35、サブFBG30、…のようにサブFBG30とサブFBG32が空隙部33、35を挟んで交互に配置される。このように構成されるISSFBG40は、デバイス長をSSFBGと同様に短く保つことができ、1.2.1節で説明した位相マスク法を使用してSSFBGを作製する場合と同様にして簡便に作製することができる。従来、この方法は例えば1560nm帯と1300nm帯の信号を同時にフィルタリングする方法として提案されている。これによれば、反射波長の帯域が十分に異なると、互いの反射特性が干渉しないため互いのサブFBGを透明とみなせることができることを利用している。
2.1.2 インタリーブ超格子構造ファイバグレーティング
本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーティング(ISSFBG)では、インタリーブ法を2つの離れた帯域で使用するのではなく、ほぼ同じ波長で利用することで、SSFBGのくし型特性を高密度化する。具体例として図11(b)に示したISSFBG40の構造において各サブFBG30のブラッグ波長λ1を1552.02nmとし、それらのサブFBG30で構成されるSSFBG(第1のSSFBGという)のサブFBG長LFBG1を0.4mm、サブFBG間隔L1を2mm、サブFBG数NFBG1を12個とし、一方、各サブFBG32のブラッグ波長λ2を1552.22nmとし、それらのサブFBG32で構成されるSSFBG(第2のSSFBGという)のサブFBG長LFBG2を0.40005mm、サブFBG間隔L2を2.000268mm、サブFBG数NFBG2を12個とするISSFBGを作製した場合について示す。図12(a)は、第1のSSFBGの反射特性を示し、図12(b)は、第2のSSFBGの反射特性を示している。このとき、図12(a)の反射特性を持つ第1のSSFBGに、中心波長が反射ピーク間隔の半分だけずれた反射ピークを持つ図12(b)の反射特性の第2のSSFBGを挟み込むと、2つの反射特性が線形加算され、図12(c)のような反射特性を持つ高密度なくし型特性が得られるようになる。
本実施の形態のインタリーブ超格子構造ファイバグレーティング(ISSFBG)では、インタリーブ法を2つの離れた帯域で使用するのではなく、ほぼ同じ波長で利用することで、SSFBGのくし型特性を高密度化する。具体例として図11(b)に示したISSFBG40の構造において各サブFBG30のブラッグ波長λ1を1552.02nmとし、それらのサブFBG30で構成されるSSFBG(第1のSSFBGという)のサブFBG長LFBG1を0.4mm、サブFBG間隔L1を2mm、サブFBG数NFBG1を12個とし、一方、各サブFBG32のブラッグ波長λ2を1552.22nmとし、それらのサブFBG32で構成されるSSFBG(第2のSSFBGという)のサブFBG長LFBG2を0.40005mm、サブFBG間隔L2を2.000268mm、サブFBG数NFBG2を12個とするISSFBGを作製した場合について示す。図12(a)は、第1のSSFBGの反射特性を示し、図12(b)は、第2のSSFBGの反射特性を示している。このとき、図12(a)の反射特性を持つ第1のSSFBGに、中心波長が反射ピーク間隔の半分だけずれた反射ピークを持つ図12(b)の反射特性の第2のSSFBGを挟み込むと、2つの反射特性が線形加算され、図12(c)のような反射特性を持つ高密度なくし型特性が得られるようになる。
このようにくし型特性の反射ピークを2倍に高密度するならば、図13に示すようにISSFBG40を構成する第1のSSFBG42と第2のSSFBG44として、各SSFBGのサブFBGで反射された光波の位相がπずつずれたSSFBGを2個挟み込めばよい。もし、N倍に高密度化したければ位相が2π/NずつずれたSSFBGをN個挟み込めばよい。尚、位相が2π/NずつずれたSSFBGをN個挟み込むと、くし型特性の反射ピークの波長間隔が実質的に一定となるが、必ずしも反射ピークの波長間隔は一定でなくてもよい。
ここでSSFBGの反射特性は、SSFBGを構成する各サブFBGによって反射される光波間の位相差が2nπ(nは整数)となる波長でピークを持ち、(2n+1)π(nは整数)となる波長で谷となる。ある波長での位相差の計算は次式(3)から求めることができる。
P=2π・((2L・neff)%λ)/λ …(3)
LはサブFBG間隔であり、((2L・neff)%λ)は往復の光路長(2L・neff)を波長λで割った剰余を表す。例えば1550nm帯を使用する場合ではサブFBG間隔が約500nm変わると位相が2π変化する。図12(b)に示すような位相のずれたSSFBGを得るために行う位相の制御には、十数nm程度の微小なサブFBG間隔の制御が必要となる。
LはサブFBG間隔であり、((2L・neff)%λ)は往復の光路長(2L・neff)を波長λで割った剰余を表す。例えば1550nm帯を使用する場合ではサブFBG間隔が約500nm変わると位相が2π変化する。図12(b)に示すような位相のずれたSSFBGを得るために行う位相の制御には、十数nm程度の微小なサブFBG間隔の制御が必要となる。
本実施の形態では、まず第1のSSFBGを図15のように作製した後、図16のようにして作製した。これにより、同一のステージの移動量Lに対し、第2のSSFBGではサブFBG間隔はL/cosθとなり、θの制御によって微小な間隔の制御が可能となった。
また、第1のSSFBGのサブFBGのブラッグ波長λ1と第2のSSFBGのサブFBGのブラッグ波長λ2とは同一であってもサブFBG間隔のみの調整によってくし型特性の高密度化が図れるが、上記具体例では、第2のSSFBGにおけるサブFBGのブラッグ波長λ2(中心波長)も長波長側にシフトさせた場合を示している。この場合に、第2のSSFBGのサブFBGは、1.2.2節で説明したチルト法を用いることによって第1のSSFBGのサブFBGと同一の位相マスクを使用して作製することができる。但し、マスクピッチが異なる位相マスクを使用してもよい。
3.ISSFBGを用いたくし型フィルタ装置
図14は、本実施の形態のISSFBGを利用して構成されるくし型フィルタ装置の一例を示した構成図である。同図において、くし型フィルタ装置50は、本実施の形態のISSFBG40と、光サーキュレータ52と、光アンプ54から構成されている。光サーキュレータ52は第1端子52A、第2端子52B、及び、第3端子52Cの3つの端子を備えており、第1端子52Aは、くし型フィルタ装置50の入力端子50Aに接続されている。同図では、くし型フィルタ装置50の入力端子50Aには例えば広い帯域幅の光を出射する光源56が接続されており、その光源56から出射された光が光サーキュレータ52の第1端子52Aに入射されるようになっている。
図14は、本実施の形態のISSFBGを利用して構成されるくし型フィルタ装置の一例を示した構成図である。同図において、くし型フィルタ装置50は、本実施の形態のISSFBG40と、光サーキュレータ52と、光アンプ54から構成されている。光サーキュレータ52は第1端子52A、第2端子52B、及び、第3端子52Cの3つの端子を備えており、第1端子52Aは、くし型フィルタ装置50の入力端子50Aに接続されている。同図では、くし型フィルタ装置50の入力端子50Aには例えば広い帯域幅の光を出射する光源56が接続されており、その光源56から出射された光が光サーキュレータ52の第1端子52Aに入射されるようになっている。
光サーキュレータ52の第2端子52BにはISSFBG40が接続されており、光サーキュレータ52の第1端子52Aに入射した光は第2端子52Bから出射されてISSFBG40に入射する。ISSFBG40では、入射した光の波長のうち、図12(c)に示したようにISSFBG40の高密度なくし型反射特性によって選出される波長の光が反射される。そして、ISSFBG40によって反射した光は、光サーキュレータ52の第2端子52Bに入射する。
光サーキュレータ52の第3端子52Cには、光アンプ54が接続されており、ISSFBG40で反射されて光サーキュレータ52の第2端子52Bに入射した光は、第3端子54Cから出射されて光アンプ54に入射する。光アンプ54に入射した光は光アンプ54によって増幅されてくし型フィルタ装置50の出力端子50Bからフィルタ出力として出力される。このように構成されたくし型フィルタ装置50によってくし型フィルタ装置50に入力された光の波長のうち、ISSFBG40のくし型反射特性によって反射される波長の光がフィルタ装置50から出力される。
以上、上記実施の形態では、ISSFBGを2つのSSFBGをインタリーブした場合を示したが、2個より多くのSSFBGをインタリーブすることによってより高密度なくし型特性を有するISSFBGを作製することができる。
また、上記実施の形態では位相マスク法を用いて本発明に係るISSFBGの各サブFBGを作製する場合について説明したが、FBGを作製する他の方法を用いて本発明に係るISSFBGを作製してもよい。
また、上記実施の形態ではISSFBGの各SSFBGのサブFBGを均一グレーティングピッチのグレーティングとしたが、各SSFBGのサブFBGは、アポダイズグレーティング又はチャープグレーティングであってもよい。尚、アポダイズグレーティングとは周知のようにファイバのコアの長手方向に対して屈折率変化量を変化させたグレーティングであり、チャープグレーティングとは周知のようにファイバのコアの長手方向に対して屈折率変化の周期を変化させたグレーティングである。
ここで、各SSFBGのサブFBGをアポダイズグレーティング又はチャープグレーティングとする場合に、各SSFBGのアポダイズグレーティング又はチャープグレーティングの反射特性は、全て実質的に同一(反射帯域及び反射率が同一)であってもよいし、また、反射帯域が実質的に同一で反射率が異なる場合であってもよい。
また、上記実施の形態では、光ファイバに高密度なくし型特性を有するくし型フィルタを作製する場合について説明したが、上記ISSFBGと同様に光ファイバ以外のメディア、例えば平面型の光導波路(一次元光導波路)に複数の超格子構造グレーティングをインタリーブにより形成して高密度なくし型フィルタを作製することもできる。
10…ファイバグレーティング(FBG)、12…感光性ファイバ、14…コア、22…回折格子、24…位相マスク、30、32…サブFBG、31、33、35…空隙部、40…ISSFBG、50…くし型フィルタ装置、52…光サーキュレータ、54…光アンプ、56…光源
Claims (14)
- 実質的に同一の反射帯域を有するサブグレーティングを離散的かつ等間隔に配置したくし型反射特性を有する複数の超格子構造グレーティングが一次元光導波路に形成され、
前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングが他の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの間に形成されると共に、前記各超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長が他の超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長の間となるように前記各超格子構造グレーティングが異なるくし型反射特性を有して形成されることを特徴とする高密度光くし型フィルタ作製方法。 - 前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有する均一グレーティングピッチのグレーティングであることを特徴とする請求項1記載の高密度光くし型フィルタ作製方法。
- 前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するアポダイズグレーティングであることを特徴とする請求項1記載の高密度光くし型フィルタ作製方法。
- 前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するチャープグレーティングであることを特徴とする請求項1記載の高密度光くし型フィルタ作製方法。
- 前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、前記くし型特性を有する光フィルタのくし型特性の反射ピークの波長間隔が実質的に一定となるような間隔で配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法。
- 前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、全て実質的に同一であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法。
- 前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、各々異なることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1に記載の高密度光くし型フィルタ作製方法。
- 実質的に同一の反射帯域を有するサブグレーティングを離散的かつ等間隔に配置したくし型反射特性を有する複数の超格子構造グレーティングが一次元光導波路に形成され、
前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングが他の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの間に形成されると共に、前記各超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長が他の超格子構造グレーティングのくし型反射特性の反射ピークの波長の間となるように前記各超格子構造グレーティングが異なるくし型反射特性を有することを特徴とする高密度光くし型フィルタ。 - 前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有する均一グレーティングピッチのグレーティングであることを特徴とする請求項8記載の高密度光くし型フィルタ。
- 前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するアポダイズグレーティングであることを特徴とする請求項8記載の高密度光くし型フィルタ。
- 前記各超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、実質的に同一の反射帯域を有するチャープグレーティングであることを特徴とする請求項8記載の高密度光くし型フィルタ。
- 前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングは、前記くし型特性を有する光フィルタのくし型特性の反射ピークの波長間隔が実質的に一定となるような間隔で配置されていることを特徴とする請求項8乃至11のうちいずれか1に記載の高密度光くし型フィルタ。
- 前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、全て実質的に同一であることを特徴とする請求項8乃至12のうちいずれか1に記載の高密度光くし型フィルタ。
- 前記複数の超格子構造グレーティングのサブグレーティングの反射特性は、各々異なることを特徴とする請求項8乃至12のうちいずれか1に記載の高密度光くし型フィルタ。
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