JPH1194676A - 筒内圧センサ - Google Patents

筒内圧センサ

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JPH1194676A
JPH1194676A JP25171597A JP25171597A JPH1194676A JP H1194676 A JPH1194676 A JP H1194676A JP 25171597 A JP25171597 A JP 25171597A JP 25171597 A JP25171597 A JP 25171597A JP H1194676 A JPH1194676 A JP H1194676A
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JP
Japan
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diaphragm
plate
cylinder
gasket
pressure chamber
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JP25171597A
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English (en)
Inventor
Takayuki Fumino
高之 文野
Kazuhiko Kawakami
和彦 河上
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスケット一体型の筒内圧センサのシール性能
を高め、耐久劣化を少なくして、長期にわたり安定し精
度よく筒内圧を検出できるようにする。 【解決手段】ガスケット1はエンジンのシリンダヘッド
とシリンダブロックとの間に実装される。ガスケット1
中の筒内圧センサ5は、シリンダボア2の筒内圧を導入
して感応するダイアフラム10と、このダイアフラム1
0の変位を圧力情報となる電気量或いは光量に変換して
ガスケット外部に出力する手段とを備える。ガスケット
1は上板8,中板7・12,下板9の積層体である。中
板7はダイアフラム10を有し、中板12は凹部状の基
準圧室31を有し、これらが接合される。接合ラインは
シリンダボアと基準圧室31とを遮断し得るラインに沿
って設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力検出装置に係
り、特に自動車エンジンのシリンダ内の圧力(筒内圧)
を検出する筒内圧センサに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンにおいて環境保護のため
排ガス規制、燃費の向上が急務になっており、そのため
に、エンジンの筒内圧から燃焼圧力やノッキングを検出
して、エンジンの制御に反映させる技術が開発されてい
る。特にシリンダ内の圧力情報(失火検出、ノッキン
グ、ピーク燃焼圧等)を得ることにより、リーン限界の
燃料、最適点火時期を各気筒ごとに高精度制御すること
が可能となっている。
【0003】シリンダ内の圧力を検出する装置して、エ
ンジンのシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に実
装されるガスケットに、シリンダの筒内圧を導入して感
応するダイアフラムと、このダイアフラムの変位を圧力
情報となる電気量或いは光量に変換してガスケット外部
に出力する手段とを設けたものが既に提案されている
(例えば、実開平4−45941号公報,特開平7−3
06109号公報,特開平8−122188号公報)。
【0004】図8はガスケット一体型の筒内圧センサの
従来例であり、同図の(a)にガスケットの平面図、
(b)にそのA部を拡大した断面図、(c)に上記A部
の分解斜視図を示す。
【0005】ガスケット1には、シリンダブロックのシ
リンダボア,オイル通孔,冷却水通孔に対応してシリン
ダボア開孔部2,オイル通孔3、冷却水通孔4が配設さ
れているほかに、各シリンダボアごとにセンサ部(筒内
圧センサ)5が配設されている。センサ部5は次のよう
に構成されている。
【0006】図8(c)に示すように、ガスケット1
は、ビード6の付いた上板8,下板9及びそれらの間に
介在する中板7から成る。これらの板材は例えば鋼板よ
りなる。ビード6は、上板8,中板7,下板9の積層体
(ガスケット)1をシリンダヘッドとシリンダブロック
との間に実装した時に、面圧を上げてそれに接触する部
材との間のシールを図る機能を有する。またミクロのシ
ールを行うため上板8と下板9の面には数ミクロンの樹
脂40が塗布されている。
【0007】中板7にはダイアフラム10が設けてあ
り、図8(b)に示すように、ダイアフラム10の一面
側に筒内圧受圧スペース(筒内圧導入スペース)43が
確保され、もう一面側に基準圧室(例えば大気圧スペー
ス)44が確保されている。
【0008】上板8,下板9の一方(ここでは上板8)
には、一端がシリンダボア開孔部2に臨む筒内圧導入部
41が形成され、この導入部41を介して受圧スペース
43に筒内圧が導入される。図8(b)に示すように、
下板9側には光ファイバ11を支持すると同時にダイア
フラム10を支持する環状スペーサ42が設けられる。
この環状スペーサ42は、例えば図8(c)に示す下板
9の一点鎖線に示す位置にセットされる。基準圧は例え
ば大気圧である。
【0009】さらに中板7には、光ファイバ11を挿通
するためのファイバ配線溝45が形成されている。光フ
ァイバ11はダイアフラム10の変位(筒内圧と基準圧
との差圧)に応じて屈曲し、シリンダの筒内圧を光ファ
イバの屈曲による通過光量の変化として検出するように
してある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような上板8,
下板9に挟まれた中板7は、シールされていると考える
が、シール樹脂等が耐久劣化した場合やエンジンの面粗
さが粗い場合シールが不完全になることがある。ガスケ
ットの仕様は、ある時間内である規定量内の空気量の洩
れは、問題がないことになっている。しかしセンサとし
ては、微少の洩れも影響するため完全なるシールが要求
される。特に基準圧室に筒内圧が侵入すると測定誤差が
生じる。
【0011】本発明の目的は、シール性能を高めしかも
耐久劣化を少なくして、長期にわたり安定し精度よく筒
内圧を検出することのできるこの種のガスケット一体型
の筒内圧センサを提供することにある。
【0012】さらに、筒内圧センサのガスケットへの組
立の簡便化を図り生産性の向上を図ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的な要旨
は、エンジンのシリンダヘッドとシリンダブロックとの
間に実装されるガスケットに、シリンダの筒内圧を導入
して感応するダイアフラムと、このダイアフラムの変位
を圧力情報となる電気量或いは光量に変換してガスケッ
ト外部に出力する手段とを備えた筒内圧センサにおい
て、前記ガスケットは上板と下板との間に中板を介在さ
せる複数板の積層体よりなり、前記中板は、ダイアフラ
ムを有する板材と凹部状の基準圧室を有する板材とを一
体的に接合して成り、且つこの接合はガスケットに形成
したシリンダボア対応の開孔部と前記基準圧室とを遮断
し得るラインに沿って設定されていることを特徴とす
る。
【0014】上記構成によれば、ガスケットを構成する
積層体のうち上板(上層)と下板(下層)との間に介在
する中板(中層)は、元々は別成形されて少なくとも2
枚の板材(ダイアフラムを有する板材と基準圧室を有す
る板材)であるが、これらの板材同士(中板同士)が一
体的に接合されると、この板材同士の接合ラインによっ
てガスケットに形成したシリンダボア対応の開孔部と前
記基準圧室とが遮断され、また、中板の一方に設けた基
準圧室は凹部すなわち有底状の窪みであるため、その底
部によって中板・下板間の境界とも遮断され、且つ基準
圧室はもう一方のダイアフラムを有する中板により覆わ
れているため、中板間や上板・中板及び中板・下板間か
ら筒内圧(燃焼圧)が侵入するのを確実に防止する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1〜図7及び
図9〜図17により説明する。
【0016】図1の(a)は本発明の一実施例に係る筒
内圧センサが適用されるガスケットの平面図、(b)は
そのA部を拡大して示す分解斜視図、図2は上記のガス
ケットの上板(上層),下板(下層)間に介在させた中
板(中層)の構成要素(ダイアフラム付き板材7と基準
圧室付き板材12)のダイアフラム10及び基準圧室3
1付近を示す部分拡大斜視図、図3は図1(a)のA部
の拡大断面図である。なお、図5〜図7及び図13にも
ガスケット部材の全体的な外観斜視図を示すが、これら
の外観については本来は図1(a)と同様の形状である
が、作図の便宜上、簡略的な長方形で表わしている。
【0017】ガスケット1には、シリンダブロックのシ
リンダボア,オイル通孔,冷却水通孔に対応してシリン
ダボア開孔部2,オイル通孔3、冷却水通孔4が配設さ
れている。
【0018】ガスケット1は、図1(b)に示すよう
に、ビード6の付いた上板(上層)8,下板(下層)9
及びそれらの間に挾まれる中板(中層)7,12の積層
体より成り、ビード6により接触する部材(図示されな
いシリンダヘッド,シリンダブロック及び上記の中板
7,12)に対する面圧を上げシールをしている。また
ミクロのシールを行うため上板8と下板9には数ミクロ
ンの樹脂40(図3参照)が塗布されている。
【0019】図3に示すように中板を構成する板材7,
12のうち、板材7にはダイアフラム10及びファイバ
11に初期曲げ(初期曲げの理由については後述する)
を与えるための突起14が形成してあり、板材12には
基準圧室となる円形の凹部(有底の窪み)31及び光フ
ァイバ11の配線溝13が配設してある。
【0020】本例では板材7は、バネ鋼を素材としダイ
アフラム10と同一材料で、ダイアフラム10の領域内
に突起14を得るために、これらの要素7,10,14
を一体にプレス成形している。一方、板材12は鋼板で
基準圧室31及び配線溝31を得るためにプレス成形さ
れている。上板8,下板9も鋼板,鉄板等の適宜材料よ
り成る。
【0021】中板7,12同士は元々別成形されたもの
であるが、ガスケットとしての組立前に予め溶接,塑性
加工,接着剤のいずれかにより接合されて一体構造とし
てあり、図3に示すようにダイアフラム10の直下に基
準圧室31が位置するように設定してある。ダイアフラ
ム10の中央に位置する突起14は基準圧室31に向け
て突出している。
【0022】一方、板材12側に設けた光ファイバ配線
溝13は、図5(b)に示すように板材12の上面に一
端から各基準圧室31を通るようにしてシリンダボア開
孔部2の周辺に沿いながらUターンするように設定して
あり、配線溝13の一端が光ファイバ11に光を出射す
る光出射側であり、もう一端が受光側となる。
【0023】配線溝13は図2に示すように基準圧室3
1の径と直交することで、光ファイバ11を通した状態
では、光ファイバ11が基準圧室31を横切ることにな
る。ダイアフラム10側に設けた突起14は、上記の光
ファイバ11とクロスする方向に光ファイバ11の径よ
りも充分に大きな長さ(幅)を持って、光ファイバ11
が位置ずれしてもそれを許容して光ファイバ11と接触
し得るように設定してある。
【0024】上記のように予めガスケット組立て前に接
合されて一体化した中板7,12を上板8,下板9間に
介在させて上板8,中板7・12,下板9を積層状態で
溶接,金属塑性加工,接着のいずれかを介して接合する
ことで、ガスケットが形成される。
【0025】上板8には筒内圧導入部41が設けてあ
り、エンジンの筒内圧がダイアフラム10の一面にかか
り、ダイアフラム10の他面に基準圧室31の大気圧
(基準圧)がかかるようにしてある。
【0026】このようにして、光ファイバ11は、筒内
圧によるダイアフラム10の変位を受けて屈曲するよう
配設され、この光ファイバ11の屈曲により変化するフ
ァイバ通過光量から筒内圧を検出する。
【0027】なお、光ファイバ11は、図16に示すよ
うにある曲げ半径にしないと光の減光特性がリニアにな
らないため、予めリニアな特性範囲で作動し得るように
突起14を用いて初期曲げを与えてある。
【0028】中板7と中板12の接合は、シリンダボア
開孔部2と基準圧室31(センサ部5)とを遮断し得る
ラインに設定してある。例えば、図6の符号28は接合
の一例として溶接を用いた場合の溶接ラインを示すもの
で、中板7,12同士の接合(溶接)ライン28は、図
6及び図1(b)に示すように基準圧室31(センサ部
5)及びファイバ配線溝13のラインに沿って設定さ
れ、また、基準圧室31及びファイバ配線溝13を挾む
態様の二条のラインで形成されている。
【0029】2枚の中板7,12同士を溶接や塑性加工
により接合する場合には、熱歪みや溶接により材料の一
部に盛り上がりが生じることもあるが、この場合には平
面研磨をすることにより平面度を増し、中板と上板,下
板間のシール性を向上させることができる。
【0030】図17に筒内圧(シリンダ内圧)を測定し
て、高度に制御されるエンジンに本発明に係るガスケッ
ト一体型の筒内圧センサを実装させた状態を示し、
(a)はエンジンの概略的な部分断面図、(b)はその
B部拡大断面図である。
【0031】図17(a)において、21は点火プラ
グ、22aは吸気バルブ,22bは排気バルブ、23は
筒内直接噴射方式のインジェクション、24はシリンダ
ヘッド、25はシリンダブロック、26はピストンであ
る。シリンダヘッド24・シリンダブロック25間に上
記実施例で説明した筒内圧センサ5付きのガスケット1
が実装される。
【0032】ガスケット1をシリンダヘッド24・シリ
ンダブロック25間に実装することで、筒内圧が圧力導
入部41を介してダイアフラム10に加わり、ダイアフ
ラム10は筒内圧と基準圧の差圧に応じて変位し、この
変位を光ファイバ11が受けてファイバ11の通過光量
が変化し、この通過光量をガスケット外部の受光素子で
電気変換することで、筒内圧が検出される。
【0033】このシステムについては、失火やノックを
検出することが出来る。このデータを点火時期、燃料の
噴射量にフィードバックすることにより排ガスを規制す
ることができるとともに燃費を向上できる。
【0034】また、このシステムの特徴としては、シリ
ンダ内に直接燃料を噴射するダイレクトインジェクショ
ンとシリンダ内圧を測定するセンサを用いることによ
り、より高精度の制御が可能となる。
【0035】本実施例による筒内圧センサによれば、中
板7,12同士の接合ラインによってガスケットに形成
したシリンダボア対応の開孔部2と基準圧室31とが遮
断され、また、基準圧室31は中板12に設けた凹部す
なわち有底状の窪みであるため、図3に示すようにその
底部31aによって中板12・下板9間の境界とも遮断
され、且つ基準圧室31はダイアフラム側の中板7によ
り覆われているため、中板7,12間や上板8,中板7
間や中板12・下板9間から筒内圧(燃焼圧)が侵入す
るのを確実に防止する。
【0036】したがって、ダイアフラムの基準圧室側の
圧力をほぼ一定に保つことができ、しかも、この基準圧
室31へのガス漏れ対策は二枚の中板7,12を接合す
ることで対処できるので、簡単な構造で精度の良いガス
ケット一体型筒内圧センサを提供することができる。
【0037】しかも、本実施例では、ファイバ配線溝1
3も接合ライン28及び二枚の中板7,12によってシ
リンダボア開孔部2と遮断できるので、光ファイバ11
をオイル等の汚れや燃焼熱から保護し、さらに、外部か
らの配線溝13に水分が侵入するのを防ぐことができる
ので、光ファイバ11のセンサ精度の劣化防止及び耐久
性を向上させることができる。
【0038】なお、2枚の中板7,12には、耐久性を
高めるために、防錆材が塗布、めっき、コーティングさ
れることもあるが、この場合には接合(溶接等)により
防錆材が取れることも考えられるので、その場合には、
めっき、コーティング等を再び行えば良い。中板7,1
2の接合前には防錆処理されていないときは、中板2枚
の結合後、防錆処理を行えば、耐久性を高めることがで
きる。
【0039】また、2枚の中板7,12は熱膨張差が大
きすぎると熱衝撃により破損するおそれがあるので、好
ましくは、中板7,12の材料として熱膨張差(線膨張
係数差)が10~5以下のものを使用すれば、確実に中板
の破損を防ぐことができる。
【0040】本実施例では、感圧素子として光ファイバ
11を採用しているが、これに代えて圧力により抵抗値
が変化するピエゾ抵抗素子を用い、これを上記実施例同
様に基準圧室31にダイアフラム10の圧力変位を受け
るように配置し、また、配線溝13にその電気配線を設
置して、上記のピエゾ抵抗値に関する電気信号を外部に
出力できるようにすることも可能である。
【0041】ダイアフラム10に設ける突起14は、ダ
イアフラムと一体成形するほかに、これに代わり、図4
に示すようにダイアフラム10と元々は別体の部材(例
えばピン)で製作して、これを溶接、エポキシ接着剤
(例えばポリイミド、フッソ系を含む)等でダイアフラ
ム10に接着してもよく、このようにすれば、ダイアフ
ラムの寸法精度を吸収できる利点がある。
【0042】図7は、中板7,12の接合態様の別の例
を示すものであり、中板7及び12の基本的構成は図1
〜図5に示したものと同一であり、異なる点は図7の符
号29a,29b及び30に示すように、オイル通孔
3,冷却水通孔4及びシリンダボア開孔部2の周囲を溶
接,塑性加工或いは接着剤を用いることで、中板7,1
2を接合したものであり、このような接合ラインを採用
すれば、シリンダボア開孔部2のほかにオイル通孔3及
び冷却水通孔4と基準圧室31とを遮断し得る。ここで
は、接合部29a,29b,30は一例としてシーム溶
接を用いている。
【0043】本例においても、ガスケットに形成したシ
リンダボア対応の開孔部2と基準圧室31とを完全に遮
断することができ、基準圧室31や配線溝13への筒内
圧(燃焼ガス)が侵入するのを確実に防止し、しかも、
オイルやエンジン冷却水の侵入を防止して、センサの劣
化防止を図り、耐久性を向上させることができる。
【0044】なお、上記したように中板7とダイアフラ
ム10を同一材料で製作できる時は良いが、同一材料で
形成した場合にダイアフラムの熱膨張係数や成形性等で
問題が生じる場合には、図9に示すようにダイアフラム
10を単品で製作し、これを図10に示すように中板7
に接合(図10の接合構造は符号16の示す個所でレー
ザ、抵抗溶接等である)すれば、上記問題に対処するこ
とができる。図9,10では、ダイアフラム10の周縁
に鍔10´を設け、この鍔10´を中板7に設けたダイ
アフラムセット開孔7aの周縁段差7bの嵌め込んで、
溶接16を行っている。
【0045】上記図10に代わり、図11に示すように
ダイアフラム10の周縁に窪み17bを形成し、ダイア
フラム10を開孔7aにセットした後、符号17に示す
ように開孔7aの周縁を符号17に示すように局部的に
プレスして塑性流動を起こすことで(符号17aはプレ
ス跡を示す)、ダイアフラム10周縁を緊締し且つ塑性
流動を窪み17bに食い込ませることで、ダイアフラム
10と中板7とを接合することも可能である。
【0046】図10及び図11のダイアフラム10は例
えば,ばね鋼であり、中板7は鋼板や鉄板である。図1
2に、図10或いは図11に示すダイアフラム付きの中
板7と基準圧室31を有する中板12を溶接16´によ
り接合したときの部分断面図を示す。
【0047】図13に位置決め穴19を設けた2枚の中
板7,12を示す。この穴19には、図14に示すよう
にピン20を通す方法と、図15に示すように二枚の中
板のどちらか一方(ここでは中板12)にプレスで突起
20´を設け、この突起20´を穴19に通す方法があ
り、このような位置決め手段を設けることで、中板7,
12を接合した場合い、ダイアフラム10と感圧素子
(例えば光ファイバ11)との位置関係を容易保つこと
ができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ガスケット一体型の筒
内圧センサにおいて、ガスケット中層を構成する2枚の
中板を接合する簡単な構成で、圧力センサの基準圧室の
シール性能を高めしかもセンサ部品の耐久劣化を少なく
して、長期にわたり安定し精度よく筒内圧を検出するこ
とのできる。さらに、予め中板同士が接合されて一体構
造となった中層に上層,下層のガスケット構成部材(上
板,下板)を挾んで接合するだけでガスケット一体型の
筒内圧センサを組立てることができるので、組立ての簡
便化を図り生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例に係る筒内圧センサ
が適用されるガスケットの平面図、(b)はそのA部を
拡大して示す分解斜視図。
【図2】上記のガスケットの上板,下板間に介在させた
中板の構成要素(ダイアフラム付き板材7と基準圧室付
き板材12)のダイアフラム10及び基準圧室31付近
を示す部分拡大斜視図。
【図3】図1(a)のA部の拡大断面図。
【図4】本発明の他の実施例における上記A部拡大断面
に相当する図。
【図5】(a)は本発明に係る筒内圧センサが適用され
るガスケットの分解斜視図、(b)はそのうちの中板
7,12の分解斜視図。
【図6】上記中板7,12の溶接による接合状態を示す
斜視図。
【図7】上記中板7,12の溶接による他の例の接合状
態を示す斜視図。
【図8】(a)はガスケット一体型の筒内圧センサの従
来例を示す平面図、(b)はそのA部拡大断面図、
(c)はA部拡大分解斜視図。
【図9】中板7とダイアフラム10を元々別体とした場
合のダイアフラムの単品を示す斜視図。
【図10】図9のダイアフラムを中板に溶接で接合した
状態を示す部分断面図。
【図11】図9のダイアフラムを中板に塑性加工で接合
した状態を示す部分断面図。
【図12】図10の中板7と中板12を溶接した状態を
示す部分断面図。
【図13】中板7,12に位置決め穴19を設けた説明
図。
【図14】図13の位置決め穴19にピン20を通した
状態を示す説明図。
【図15】図14に代わる中板7,12の位置決め状態
を示す部分断面図。
【図16】光ファイバの曲げ半径と通過光量の関係を示
す特性図。
【図17】(a)はダイレクトインジェクションと本発
明に係る筒内圧センサを実装したエンジンの概略説明
図、(b)はそのB部拡大断面図。
【符号の説明】
1…ガスケット、2…シリンダボア開孔部、3…オイル
通孔、4…冷却水通孔、5…センサ部、6…ビード、7
…中板(中層)、8…上板(上層)、9…下板(下
層)、10…ダイアフラム、11…光ファイバ、12…
中板(中層)、13…ファイバ配線溝、14…突起、2
8…接合ライン、29a,29b…シーム溶接(オイル
穴)、30…シーム溶接、31…基準圧室。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダヘッドとシリンダブ
    ロックとの間に実装されるガスケットに、シリンダの筒
    内圧を導入して感応するダイアフラムと、このダイアフ
    ラムの変位を圧力情報となる電気量或いは光量に変換し
    てガスケット外部に出力する手段とを備えた筒内圧セン
    サにおいて、 前記ガスケットは上板と下板との間に中板を介在させる
    複数板の積層体よりなり、前記中板は、ダイアフラムを
    有する板材と凹部状の基準圧室を有する板材とを一体的
    に接合して成り、且つこの接合はガスケットに形成した
    シリンダボア対応の開孔部と前記基準圧室とを遮断し得
    るラインに沿って設定されていることを特徴とする筒内
    圧センサ。
  2. 【請求項2】 前記ダイアフラムの変位を光量に変換す
    る手段は、筒内圧によるダイアフラムの変位を受けて屈
    曲するよう配設された光ファイバであり、この光ファイ
    バの屈曲により変化するファイバ通過光量から筒内圧を
    検出し、 前記基準圧室を有する板材に前記光ファイバの配線溝が
    配設され、且つ前記中板を構成する板材同士の接合ライ
    ンは前記基準圧室及びファイバ配線溝のラインに沿って
    設定され、この接合ラインが溶接,塑性加工,接着剤の
    少なくとも一つにより形成されている請求項1記載の筒
    内圧センサ。
  3. 【請求項3】 前記ダイアフラムの変位を電気量に変換
    する手段は、筒内圧によるダイアフラムの変位を受けて
    電気信号を出力する感圧素子であり、 前記基準圧室を有する板材に前記感圧素子及びその配線
    溝が配設され、且つ前記中板を構成する板材同士の接合
    ラインは前記基準圧室及び感圧素子の配線溝のラインに
    沿って設定され、この接合ラインが溶接,塑性加工,接
    着剤の少なくとも一つにより形成されている請求項1記
    載の筒内圧センサ。
  4. 【請求項4】 前記中板を構成する板材同士の接合ライ
    ンは、これらの板材に形成したシリンダボア対応の開孔
    部,オイル通孔,冷却水通孔の周囲に設定され、この接
    合ラインが溶接,塑性加工,接着剤の少なくとも一つに
    より形成されている請求項1記載の筒内圧センサ。
  5. 【請求項5】 前記ダイアフラムを有する板材と前記基
    準圧室を有する板材とが線膨張係数差が10~5以下の材
    料を使用している請求項1ないし請求項4のいずれか1
    項記載の筒内圧センサ。
  6. 【請求項6】 前記ダイアフラムを有する板材は、該ダ
    イアフラムと同一材料にすることで該ダイアフラムを一
    体にプレス成形している請求項1ないし請求項5のいず
    れか1項記載の筒内圧センサ。
  7. 【請求項7】前記ダイアフラムを有する板材は、元々は
    該ダイアフラムと別体に成形されたもので、該ダイアフ
    ラムと溶接若しくは塑性加工で接合されて一体構造とし
    てある請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の筒
    内圧センサ。
  8. 【請求項8】前記ダイアフラムを有する板材及び前記基
    準圧室を有する板材に酸化防止のためのメッキ或いはコ
    ーティング処理がなされている請求項1ないし請求項7
    のいずれか1項記載の筒内圧センサ。
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