JPH1194650A - 温度検知素子、その調整方法、及び画像形成装置 - Google Patents

温度検知素子、その調整方法、及び画像形成装置

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JPH1194650A
JPH1194650A JP27353697A JP27353697A JPH1194650A JP H1194650 A JPH1194650 A JP H1194650A JP 27353697 A JP27353697 A JP 27353697A JP 27353697 A JP27353697 A JP 27353697A JP H1194650 A JPH1194650 A JP H1194650A
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JP
Japan
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thermistor
resistance layer
temperature
resistance
trimming
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JP27353697A
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Akira Kato
加藤  明
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザトリミングで諸特性調整を行っても、
抵抗層の特性変化を少なくして、長期に渡る安定した特
性を維持させて高い信頼性を確保することが可能な温度
検知素子を提供する。 【解決手段】 抵抗層3aの形状を2条の導電体2a,
2b間を結ぶ方向に平行に開くスリット状に形成するこ
とで、レーザトリミングで諸特性調整を行っても、トリ
ミング跡5aに接している特性変化の激しい部分を減少
させ、抵抗層全体の諸特性を安定させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばプリンタ、複
写機等の画像形成装置に関し、特に熱定着装置に具備さ
れる温度検知素子及び温度検知素子調整方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の温度検知素子としては、
例えば特開平9−21707号公報等で公知となってい
る加熱体に具備され温度を検知する温度検知素子があ
る。
【0003】一例として、温度検知素子を具備した加熱
体としてのセラミックヒータの概略構成を図7に表す。
【0004】図7(a)は従来のセラミックヒータを示
す表面図であり、図7(b)は裏面図であり、図7
(c)は(b)のc−c線に沿う拡大断面図である。
【0005】まず、図7(a)に表すセラミックヒータ
表面側において、1はアルミナ等の横長のセラミック基
板(ヒータ基板)、6はこのセラミック基板1の表面に
基板長手に沿って細帯状に形成具備させたAgPd等の
通電発熱抵抗体であり、通電発熱抵抗体6の折り返し部
はAgPt等の導電体2cにより電気的に導通接続させ
てある。
【0006】通電発熱抵抗体6の端子部は表面に形成具
備させた第1電極2dと第2電極2eによって各々電気
的に導通接続させてある。
【0007】4bは通電発熱抵抗体6と、第1電極2d
及び第2電極2e部分を除く導電体2cとを覆って基板
1表面に形成具備させたガラス等の絶縁性表面保護膜で
ある。このガラス層4bはセラミックヒータ表面側の保
護と共に、セラミックヒータ表面の摩擦係数を小さくす
る。
【0008】図7(b)に表すセラミックヒータ裏面側
において、導電体2a,2bは基板端部から基板長手方
向の略中央部にかけて、2条の細帯状のAgPt等で略
平行に形成具備されて、温度検知素子は2条の両導電体
2a,2b間に抵抗層3をまたがらせて導通接続し、形
成具備されている。
【0009】このような構成のセラミックヒータに、第
1電極2d、第2電極2e間に不図示の通電回路からA
C電圧が印加されることで、第1電極2d、通電発熱抵
抗体6、導電体2c、通電発熱抵抗体6、第2電極2e
の回路(ACライン)に通電され、通電発熱抵抗体6が
全長に渡って発熱してセラミックヒータは迅速昇温す
る。
【0010】このセラミックヒータの温度が基板裏面側
の温度検知素子で検知されて温度検知素子の出力が導電
体2a,2b(DCライン)の端部から不図示の通電制
御回路にフィードされ、セラミックヒータの温度が所定
温度に維持されるように上記ACラインへの通電が制御
される。即ちセラミックヒータの温度制御がなされる。
【0011】図8は、従来の温度検知素子の実装部分を
拡大して示している。図8(a)は拡大平面図を示し、
図8(b)は図8(a)のb−b線に沿う拡大横断面図
を示す。
【0012】温度検知素子の抵抗層3は印刷サーミスタ
であり、Ni、Co、Mn等から構成され、導電体2
a,2b(DCライン)上にまたがらせて、平坦に印刷
されている。5f、5gはこの抵抗層3としての印刷サ
ーミスタ(以下印刷サーミスタ3という)の諸特性を調
整した際のレーザトリミング跡を示している。
【0013】このトリミングはレーザ照射や研磨等によ
り、温度検知素子としての印刷サーミスタ3を部分的に
除去、或は変性することで諸特性を調整するものであ
る。
【0014】図6はセラミックヒータの簡略の製造工程
フロー図である。
【0015】ステップ1;アルミナ、窒化アルミニウム
等のセラミック基板1の裏面側にDCライン用の導電体
2a,2bと表面側にACライン用の導電体2c、第1
電極2d、第2電極2eをAgPt等の動電材のペース
ト材を用いてスクリーン印刷等でパターン印刷し、乾燥
する。
【0016】ステップ2;ステップ1で形成した導電体
パターン2a,2b,2c,2d,2eを焼成すること
によって安定化させる。
【0017】ステップ3;セラミック基板1の表面側に
通電発熱抵抗体6をAgPt、RuO2、Ta2N等の
電気抵抗材料のペースト材を用いてスクリーン印刷等で
パターン印刷し、乾燥させる。
【0018】ステップ4;セラミック基板1の裏面側に
抵抗層としてのサーミスタ3をDCライン用の導電体2
a,2b上にまたがるようにスクリーン印刷等でパター
ン印刷して形成し、乾燥させる。
【0019】ステップ5;ステップ3とステップ4でパ
ターン形成した通電発熱抵抗体6と印刷サーミスタ3を
焼成処理する。
【0020】ステップ6;セラミック基板1の表面側に
絶縁性表面保護膜としてのガラス層4bをガラス材のペ
ースト材を用いてスクリーン印刷等でパターン印刷し、
乾燥させる。
【0021】ステップ7;印刷サーミスタ3の表面を覆
わせて保護手段として光透過性のガラス層4をガラス材
のペースト材を用いてスクリーン印刷等でパターン印刷
し、乾燥させる。
【0022】ステップ8;ステップ6、ステップ7のガ
ラス層4、4bを焼成処理する。
【0023】ステップ9;セラミック基板1の裏面側の
印刷サーミスタ3を、保護手段としてのガラス層4を介
してレーザトリミング(変性)して諸特性を調整する。
図8の5f、5gはその印刷サーミスタ3のトリミング
跡を示している。
【0024】印刷サーミスタ3は、膜厚、印刷精度等に
よって素子の諸特性(抵抗値、B定数、立ち上がり特性
等)にばらつきが生じているので、レーザトリミングに
より諸特性の調整を行っている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の温度検知素子において、印刷サーミスタ(抵
抗層)にレーザによってトリミングをした直後、温度衝
撃等により図8に示すトリミング跡5f、5g付近でサ
ーミスタ特性に変化が生じる欠点があった。
【0026】特性変化は特にレーザによって変性された
箇所(トリミング跡5f、5gに接する箇所)で大き
く、トリミングして1000時間後から2500時間後
の温度検知素子全体の抵抗値変化率は、5%近く変化を
するものがある。
【0027】このため、抵抗値を測定しながらトリミン
グをしても、抵抗値を一定に保つことが不可能となる。
【0028】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、抵抗層のトリミ
ングによる諸特性調整によっておこる特性変化を少なく
して、長期に渡る安定した特性を維持させることが可能
な温度検知素子を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、温度に応じて変化する電気抵抗を
有する抵抗層であって、略平行な2条の導電体に該抵抗
層の両端部をそれぞれ導通接続され、抵抗値が測定され
ることで温度が検知される板状の抵抗層を備えた温度検
知素子において、前記抵抗層は、複数の孔を備えること
を特徴とする。
【0030】これにより、温度検知素子の抵抗層の特性
調整では、レーザトリミングした箇所に接する特性変化
の起こり易い箇所は、複数の孔を仕切る部分だけなので
少なく、抵抗層全体の諸特性は安定した特性を得られ
る。
【0031】前記抵抗層は、スリット状に形成されるこ
とが好ましい。
【0032】これにより、レーザで切断或は変性したス
リット状の抵抗層の諸特性の変動は、他のスリットに影
響しないようにできる。
【0033】前記抵抗層は、前記2条の導電体間を結ぶ
方向に平行に開くスリット状に形成されることが好まし
い。
【0034】これにより、スリットの仕切りを切断或は
変性することで抵抗値を調整できる。
【0035】前記抵抗層は、格子に形成されることが好
ましい。
【0036】これにより、細かくトリミングすることが
でき、諸特性の微調整ができる。
【0037】前記抵抗層は、前記2条の導電体と平行及
び垂直な方向に格子に形成されることが好ましい。
【0038】これにより、抵抗値は導電体と同じ平行方
向の格子の一部、B定数は導電体間を結ぶ垂直方向の格
子の一部をそれぞれトリミングすることで調整できる。
【0039】前記温度検知素子は、加熱体へ印刷により
形成される印刷サーミスタであることが好ましい。
【0040】また、上記目的を達成するために本発明の
前記温度検知素子の諸特性調整方法にあっては、前記温
度検知素子の諸特性は、該孔同志の仕切りを切断するこ
とで諸特性調整されることが好ましい。
【0041】前記温度検知素子の諸特性は、該孔同志の
仕切りを変性することで諸特性調整されることが好まし
い。
【0042】さらに、上記目的を達成するために本発明
の温度検知素子を備えた画像形成装置にあっては、前記
温度検知素子を具備する熱定着装置と、画像形成部と、
を有することが好ましい。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する
趣旨のものではない。
【0044】(実施の形態1)この実施の形態1では本
発明の温度検知素子は画像形成装置に備えられた熱定着
装置に具備されている。
【0045】まず、画像形成装置は、例えば図5(a)
に示される画像形成部において形成されたトナー像がシ
ートに転写され、熱定着装置に搬送されて定着されるよ
うになっている。
【0046】画像形成部において、像担持体10は矢印
の方向に回転駆動され、帯電ローラ11によって帯電さ
れた表面にレーザビーム13による走査露光が施され静
電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置14によっ
て現像、可視化され、トナー像に形成される。
【0047】像担持体10上に形成されたトナー像が搬
送されてきたシートS上に転写ローラ15等の転写装置
によって転写され、この未定着のトナー像が形成された
シートSは、熱定着装置16に搬送されて永久画像とし
て定着される。
【0048】一方、像担持体10上に残存する転写残り
の残留トナーは、クリーニング装置17により像担持体
10表面より除去される。
【0049】トナー像を定着させる熱定着装置16は図
5(b)に示すように、シートSは定着手段としての定
着フィルム18と加圧ローラ19の圧接部で加圧、加熱
され、トナー像を定着させている。
【0050】定着手段としての定着フィルム18は、シ
ートS上のトナー像を溶融、定着させる圧接部の加熱を
行う加熱体としてのセラミックヒータ20と、セラミッ
クヒータを保持し圧接部と反対方向への放熱を防ぐ断熱
支持部材21と、を備えている。
【0051】また、この定着フィルム18に圧接される
加圧ローラ19は、芯金22の外側に弾性層23を備え
ている。この弾性層の表面に離型性層を形成してもよ
い。
【0052】本実施の形態のセラミックヒータ20は図
4に示すようなセラミックヒータであり、図4(a)は
実施の形態1のセラミックヒータを示す表面図であり、
図4(b)は裏面図であり、図4(c)は(b)のc−
c線に沿う拡大断面図である。
【0053】まず、図4(a)に表すセラミックヒータ
表面側において、1はアルミナ等の横長のセラミック基
板(ヒータ基板)、6はこのセラミック基板1の表面に
基板長手に沿って細帯状に形成具備させたAgPd等の
通電発熱抵抗体であり、通電発熱抵抗体6の折り返し部
はAgPt等の導電体2cにより電気的に導通接続させ
てある。
【0054】通電発熱抵抗体6の端子部は表面に形成具
備させた第1電極2dと第2電極2eによって各々電気
的に導通接続させてある。
【0055】4bは通電発熱抵抗体6と、第1電極2d
及び第2電極2e部分を除く導電体2cとを覆って基板
1表面に形成具備させたガラス等の絶縁性表面保護膜で
ある。このガラス層4bはセラミックヒータ表面側の保
護と共に、セラミックヒータ表面の摩擦係数を小さくす
る。
【0056】図4(b)に表すセラミックヒータ裏面側
において、導電体2a,2bは基板端部から基板長手方
向の略中央部にかけて、2条の細帯状のAgPt等で並
行に形成具備されて、温度検知素子の抵抗層3aは2条
の両導電体2a,2b間にまたがらせて導通接続し、形
成具備されている。
【0057】このような構成のセラミックヒータに、第
1電極2d、第2電極2e間に不図示の通電回路からA
C電圧が印加されることで、第1電極2d、通電発熱抵
抗体6、導電体2c、通電発熱抵抗体6、第2電極2e
の回路(ACライン)に通電され、通電発熱抵抗体6が
全長に渡って発熱してセラミックヒータは迅速昇温す
る。
【0058】このセラミックヒータの温度が基板裏面側
の抵抗層3aで検知されて抵抗層3aの出力が導電体2
a,2b(DCライン)の端部から不図示の通電制御回
路にフィードされ、セラミックヒータの温度が所定温度
に維持されるように上記ACラインへの通電が制御され
る。即ちセラミックヒータの温度制御がなされる。
【0059】抵抗層3aはNi、Co、Mn等から構成
され、図1に示すように、導電体2a,2b(DCライ
ン)上にかかるようにスリット状に印刷されている印刷
サーミスタ(以下印刷サーミスタ3aという)である。
5aはこの印刷サーミスタ3aのレーザトリミング跡を
示すものである。
【0060】本発明の製造工程は以下に示すようになっ
ていて、図6のセラミックヒータの簡略の製造工程フロ
ー図の従来の技術と同様に示される。
【0061】ステップ1;アルミナ、窒化アルミニウム
等のセラミック基板1の裏面側にDCライン用の導電体
2a,2bと表面側にACライン用の導電体2c、第1
電極2d、第2電極2eをAgPt等の導電材のペース
ト材を用いてスクリーン印刷等でパターン印刷し、乾燥
する。
【0062】ステップ2;ステップ1で形成した導電体
パターン2a,2b,2c,2d,2eを焼成すること
によって安定化させる。
【0063】ステップ3;セラミック基板1の表面側に
通電発熱抵抗体6をAgPt、RuO2、Ta2N等の
電気抵抗材料のペースト材を用いてスクリーン印刷等で
パターン印刷し、乾燥させる。
【0064】ステップ4;セラミック基板1の裏面側に
抵抗層としてのサーミスタ3aを予め目標抵抗値に対し
て低めの値で、DCライン用の導電体2a,2bを結ぶ
方向に平行に開いたスリット状にスクリーン印刷等でパ
ターン印刷して形成し、乾燥させている。
【0065】ステップ5;ステップ3とステップ4でパ
ターン形成した通電発熱抵抗体6と印刷サーミスタ3a
を焼成処理する。
【0066】ステップ6;セラミック基板1の表面側に
絶縁性表面保護膜としてのガラス層4bをガラス材のペ
ースト材を用いてスクリーン印刷等でパターン印刷し、
乾燥させる。
【0067】ステップ7;印刷サーミスタ3aの表面を
覆わせて保護手段として光透過性のガラス層4をガラス
材のペースト材を用いてスクリーン印刷等でパターン印
刷し、乾燥させる。
【0068】ステップ8;ステップ6、ステップ7のガ
ラス層4、4bを焼成処理する。
【0069】ステップ9;セラミック基板1の裏面側の
印刷サーミスタ3aを、保護手段としてのガラス層4を
介してレーザトリミング(変性)して諸特性を調整す
る。この諸特性(抵抗値、B定数、立ち上がり特性等)
の調整では、温度に対して少なくとも2つ以上のこのサ
ーミスタ抵抗値を測定して、抵抗値と温度変化率を算出
し、予め求めた測定時の温度における目標値を参照し、
演算により目標値となるスリットの切断本数をもとめ、
レーザ照射により印刷サーミスタ3aのスリットを切断
することでトリミングを行い、抵抗値等を調整する。
【0070】この調整でなるべく微調整ができるよう
に、印刷サーミスタ3aの面積を大きくして、スリット
の本数を多くするように形成している。
【0071】この時トリミング直後、レーザで変性され
た箇所(トリミング跡に接する箇所)は、諸特性の変動
が激しくなるが、印刷サーミスタ3aのようにサーミス
タ上に複数の孔をスリットに形成することで、レーザで
切断されたトリミング跡に接する箇所は少なく、その他
の部分への影響も減少して諸特性は変動せず、精度の良
い特性を得て、且つ歩留りが上ることからの量産性の向
上と、諸特性の調整を容易に且つ素早く行うことで低コ
スト化が図れ、さらに安定した特性を維持させて高い信
頼性を確保できる。
【0072】尚、諸特性としてのB定数は1/T(時間
Tの逆数)の変化に対するlnRの変化量の傾きであ
り、B定数が変化すると、抵抗−温度特性が低温、高温
でのそれぞれの抵抗値が大きくなったり小さくなったり
する。
【0073】また、立ち上がり特性とは、抵抗値やB定
数が変化するとサーミスタの抵抗−温度特性が変化する
ことである。
【0074】(実施の形態2)図2には、本発明の実施
の形態2の温度検知素子が示されている。前述の実施の
形態1では、温度検知素子の抵抗層である印刷サーミス
タ3aにスリットを備えていたのに対し、この実施の形
態2では図2に示されるように格子を備えた抵抗層であ
る印刷サーミスタ3bで形成される。
【0075】その他の構成および作用については実施の
形態1と同一なので、同一の構成部分については同一の
符号を付して、その説明は省略する。
【0076】諸特性の調整方法としては、図6のステッ
プ4において、サーミスタ3bを予め目標抵抗値に対し
て低めの値で、且つDCライン用の導電体2a,2bと
平行及び垂直な方向に格子を印刷して形成し、乾燥させ
る。
【0077】ステップ9において、温度に対して少なく
とも2つ以上のサーミスタ抵抗値を測定して、抵抗値と
温度変化率を算出し、予め求めた測定時の温度における
目標値を参照し、演算により目標値となる格子の切断箇
所を求め、レーザ照射により印刷サーミスタ3bの格子
を切断することでトリミングを行い、諸特性を調整す
る。
【0078】この時、主に抵抗値はトリミング跡5bの
ように導電体2a,2bを結ぶ垂直方向の格子のトリミ
ングで調整され、B定数はトリミング跡5cのように導
電体2a,2bの平行方向の格子のトリミングで調整さ
れる。さらに、これらのトリミングの組み合わせで微調
整される。
【0079】また、立ち上がり特性は印刷サーミスタ3
bの面積に依存するため、印刷サーミスタ3bはなるべ
く面積を大きくするために、格子の数を多くするように
形成されている。
【0080】このように、格子に印刷サーミスタ3bを
形成することによって、トリミング跡に接する箇所が減
少し、精度の良い特性が得られ、温度検知素子の高い歩
留りによる量産性が向上し、諸特性を容易に且つ素早く
調整することで、低コスト化して、さらに長期に渡る安
定した特性を維持させて高い信頼性を確保することが可
能となる。
【0081】(実施の形態3)図3に示される実施の形
態3の温度検知素子3cは、格子を設けたサーミスタが
形成され、実施の形態2の調整を行った後、さらに温度
に対して少なくとも2つ以上のサーミスタ抵抗値を測定
する。この抵抗値の測定は、実施の形態2で調整を行っ
た後なので、トリミング直後でも正確な諸特性が測定で
きることから可能であり、これにより抵抗値と温度変化
率を算出し、予め求めた測定時の温度における目標値を
参照し、演算により目標値となるレーザ照射箇所とパワ
ーを求め、格子を変性させることにより微調整を行う。
【0082】この時、主に抵抗値はトリミング跡5dの
ように導電体2a,2b間を結ぶ垂直方向の格子のトリ
ミングで微調整され、B定数はトリミング跡5eのよう
に導電体2a,2bと同じ平行方向の格子のトリミング
で微調整される。さらに、これらのトリミングの組み合
わせで微調整される。
【0083】このようにすることで、さらに量産性を向
上し、低コスト化して、高い信頼性を確保できる。
【0084】尚、以上の実施の形態はセラミックヒータ
に対する、印刷により形成された温度検知素子である
が、加熱体はセラミックヒータに限られるものではない
ことは勿論である。
【0085】
【発明の効果】本発明は、抵抗層が複数の孔を備えるの
で、特性を調整すると、レーザでトリミングした特性変
化の激しい箇所は、トリミングされた孔同志を仕切る部
分に接する箇所だけになり、他には影響しないので、抵
抗層全体の諸特性としては精度が良く、温度検知素子の
高い歩留りによる量産性の向上と、諸特性調整が仕切り
の部分の各々の特性調整方向へトリミングするようにな
ることから、調整は容易且つ素早くでき低コスト化が図
れ、さらに長期に渡る安定した特性を維持させることが
でき、高い信頼性を確保することができる。
【0086】また、2条の導電体間を結ぶ方向に平行に
開くスリットを設けた抵抗層を形成するので、特性調整
は温度検知素子の抵抗層の抵抗値が変化する2条の導電
体と同じ平行方向にスリットを切断しても、他のスリッ
トには影響を及ぼさず、レーザで切断されたトリミング
跡に接する箇所は少なく、その他の部分への影響も減少
して、精度の良い特性を得ることができる。
【0087】2条の導電体と平行及び垂直な方向の格子
を設けた温度検知素子を形成するので、特性調整は温度
検知素子の抵抗層の諸特性が変化する方向ででき、例え
ば抵抗値は2条の導電体間を結ぶ方向の格子のトリミン
グで調整でき、B定数は2条の導電体と同じ平行方向の
格子のトリミングで調整でき、微調整も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1であるスリット状
抵抗層を示す拡大平面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態2である格子抵抗層
を示す拡大平面図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態3である格子抵抗層
を示す拡大平面図である。
【図4】図4(a)は実施の形態1のセラミックヒータ
を示す表面図であり、図4(b)は裏面図であり、図4
(c)は(b)のc−c線に沿う拡大断面図である。
【図5】図5(a)は本発明に係る画像形成装置を示す
概略構成図であり、図5(b)は本発明に係る熱定着装
置を示す概略構成図である。
【図6】図6は簡略なセラミックヒータの製造工程フロ
ー図である。
【図7】図7(a)は従来のセラミックヒータを示す表
面図であり、図7(b)は裏面図であり、図7(c)は
(b)のc−c線に沿う拡大断面図である。
【図8】図8(a)は従来の抵抗層を示す拡大平面図で
あり、図8(b)は(a)のb−b線に沿う拡大断面図
である。
【符号の説明】
1 セラミック基板 2 導電体 3 温度検知素子 4 保護ガラス層 5 トリミング跡 6 発熱抵抗体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度に応じて変化する電気抵抗を有する
    抵抗層であって、略平行な2条の導電体に該抵抗層の両
    端部をそれぞれ導通接続され、抵抗値が測定されること
    で温度が検知される板状の抵抗層を備えた温度検知素子
    において、 前記抵抗層は、複数の孔を備えることを特徴とする温度
    検知素子。
  2. 【請求項2】 前記抵抗層は、スリット状に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の温度検知素子。
  3. 【請求項3】 前記抵抗層は、前記2条の導電体間を結
    ぶ方向に平行に開くスリット状に形成されることを特徴
    とする請求項2に記載の温度検知素子。
  4. 【請求項4】 前記抵抗層は、格子に形成されることを
    特徴とする請求項1に記載の温度検知素子。
  5. 【請求項5】 前記抵抗層は、前記2条の導電体と平行
    及び垂直な方向に格子に形成されることを特徴とする請
    求項4に記載の温度検知素子。
  6. 【請求項6】 前記温度検知素子は、加熱体へ印刷によ
    り形成される印刷サーミスタであることを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれか一つに記載の温度検知素子。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の
    前記温度検知素子の諸特性は、該孔同志の仕切りを切断
    することで調整されることを特徴とする温度検知素子調
    整方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の
    前記温度検知素子の諸特性は、該孔同志の仕切りを変性
    することで調整されることを特徴とする温度検知素子調
    整方法。
  9. 【請求項9】 未定着画像をシート上に形成する画像形
    成部と、シートに画像を定着させる熱定着装置とを有
    し、該熱定着装置は請求項1乃至6のいずれか一つに記
    載の前記温度検知素子を具備することを特徴とする画像
    形成装置。
JP27353697A 1997-09-19 1997-09-19 温度検知素子、その調整方法、及び画像形成装置 Withdrawn JPH1194650A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004511763A (ja) * 2000-10-07 2004-04-15 ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 機械部品の、熱に起因する長さ方向への膨張を検出するための装置

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JP2004511763A (ja) * 2000-10-07 2004-04-15 ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 機械部品の、熱に起因する長さ方向への膨張を検出するための装置

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