JPH1194646A - 光サンプリング波形測定装置及び偏波分離器 - Google Patents

光サンプリング波形測定装置及び偏波分離器

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JPH1194646A
JPH1194646A JP9255742A JP25574297A JPH1194646A JP H1194646 A JPH1194646 A JP H1194646A JP 9255742 A JP9255742 A JP 9255742A JP 25574297 A JP25574297 A JP 25574297A JP H1194646 A JPH1194646 A JP H1194646A
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利信 尾坪
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秀彦 高良
Satoki Kawanishi
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえ被測定光の偏光状態が変動したとして
もこの被測定光のパルス波形を精度よく測定する。 【解決手段】 被測定光aよりパルス幅の狭い単一偏波
面を有するサンプリング光b1 のパルス列を発生するサ
ンプリング光源10と、出力されたサンプリング光及び
被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光にそれ
ぞれ分離し、偏波面が互いに90度異なる先に分離され
たサンプリング光と被測定光とを2組合波してそれぞれ
別光路に出力する偏波分離器11と、各光路へ出力され
た偏波面が互いに90度異なるサンプリング光と被測定
光との相互相関信号を和周波光として発生する一対の非
線形光学材料1a,1bと、出力された和周波光を電気
信号に変換する一対の受光器7a,7bと、出力された
各電気信号を加算し、加算後の電気信号を処理してパル
ス波形を表示する信号処理部12とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信等に用いられ
る光信号のパルス波形を和周波光を利用して測定する光
サンプリング波形測定装置及びこの測定装置内に組込む
ことが可能な偏波分離器に関する。
【0002】
【従来の技術】新規に光通信システムを構築したり、新
規に光伝送装置を製作したり、光通通信の品質を把握す
るためにこれらを定期的に点検する場合に、送受信され
るデジタルの光信号のパルス波形を測定することは重要
なことである。
【0003】この光信号のパルス波形を測定する従来の
手法として、パルス波形を含む光信号を例えば光電変換
器を用いて電気信号に変換して、この電気信号に変換さ
れたパルス波形をオシロスコープの表示画面上に表示出
力するようにしていた。
【0004】しかしながら、近年、光信号における情報
の伝送速度が高くなり、10Gbit/s 以上の高速光伝送
が計画されている。しかし、数10Gbit/s を越える高
速の光信号においては、光信号を電気信号に変換する光
電変換器の応答速度が追従できない。
【0005】このような不都合を解消するために、光信
号のパルス波形を和周波光を利用して測定する光サンプ
リング波形測定装置が開発されている(特公平6−63
869号公報)。
【0006】図15及び図16はこの光サンプリング波
形測定装置の測定原理を説明するための図である。例え
ば測定対象のパルス波形の繰返し周波数fを有する被測
定光aと、この被測定光aのパルス幅より格段に狭いパ
ルス幅を有し、かつ被測定光aの繰返し周波数fより若
干低い(又は高い)繰返し周波数(f−Δf)を有した
サンプリング光bとを第2種位相整合(タイプ2とも呼
ばれているので、以後、タイプ2と称する)の非線形光
学材料1に同時に入射すると、2つの光a、bが同時に
重なった場合のみ、この2つの光a、bの強度の積に比
例した和周波光cが出力される。
【0007】この和周波光cの繰返し周波数はサンプリ
ング光bの繰返し周波数(f−Δf)であるので、光電
変換器の応答速度はこの繰返し周波数(f−Δf)より
高ければよく、しかも時間分解能はサンプリング光bの
パルス幅で定まるので、図15に示すように、被測定光
aのパルス波形を正確に測定できる。
【0008】図16(a)に示すように、タイプ2の非
線形光学材料1の一方面に角周波数ωD を有する被測定
光aと角周波数ωS を有するサンプリング光bとを互い
の変波面が直交する方向に入射すると、両光a,bが位
相整合されている条件においては、他方面から和の角周
波数(ωS +ωD )を有する和周波光cが出力される。
【0009】図16(b)は、被測定光aとサンプリン
グ光bと和周波光cにおける角周波数ωと光パワーPと
の関係を示す図である。
【0010】和周波光cの光強度をPSFG とし、被測定
光aとサンプリング光bの各光強度をPSIG 、PSAM
すると、和周波光cの光強度PSFG は一般に(1) 式で示
される。
【0011】 PSFG =η・PSIG ・PSAM …(1) なお、ηは非線形変換効率定数であり、採用される非線
形光学材料1の種類や材質によって一義的に定まる値で
ある。この非線形変換効率定数ηは例えば10-5〜10
-4と非常に小さい値である。したがって、光サンプリン
グ波形測定装置としては、この非線形変換効率定数ηの
大きい非線形光学材料1を採用する必要がある。光サン
プリング波形測定装置においては、非線形光学材料1と
して、KDP(KH2 PO4 )、LN(LiNb
3 )、LT(LiTaO3 )、KN(KNbO3 )等
が採用されている。
【0012】図17は上述したタイプ2の非線形光学材
料1が組込まれた光サンプリング波形測定装置の概略構
成を示すブロック図である。外部から入力された光の角
周波数ωD でパルス波形の繰返し周波数fを有する連続
する被測定光aは、偏光方向制御器2にてその偏波面が
例えば基準方向(0度方向)に対して90度方向に制御
されたのち合波器3へ入射される。
【0013】一方、サンプリング光源4は、前記被測定
光aの角周波数ωD とは異なる角周波数ωS でパルス波
形の繰返し周波数(f−Δf)を有する連続するサンプ
リング光bを出力する。このサンプリング光bのパルス
幅は、図15に示すように、被測定光aのパルス幅に比
較して格段に狭く設定されている。サンプリング光源4
から出力されたサンプリング光bは偏光方向制御器5に
てその偏波面が例えば基準方向(0度方向)に制御され
たのち合波器3へ入射される。
【0014】例えばビームスプリッタ(BS)等で構成
された合波器3は、ハーフミラー3aで入射光を直進さ
せるとともに直角方向に反射させる。したがって、この
合波器3の後方でかつサンプリング光bの光軸上に配設
されたタイプ2の非線形光学材料1の一方面には、基準
方向(0度方向)の偏波面を有するサンプリング光bと
基準方向(0度方向)に対して90方向の偏波面を有す
る被測定光aが同時に入射される。
【0015】したがって、このタイプ2の非線形光学材
料1の他方面から角周波数(ωS +ωD )を有する和周
波光cが出力される。非線形光学材料1から出力された
和周波光cは光学フィルタ6を介して受光器7へ入射さ
れる。なお、非線形光学材料1から出力された和周波光
cには上述した二つの光b,aの各角周波数ωS ,ωD
の和の角周波数(ωS +ωD )の他に、微小ながら各角
周波数ωS ,ωD の2倍の角周波数2ωS ,2ωD 、及
び変換されなかった各角周波数ωS ,ωD も含まれるの
で、光フィルタ6でこれらの角周波数2ωS ,2ωD
ωS ,ωD の成分を除去する。
【0016】受光器7は和周波光cを電気信号dへ変換
して次の電気信号処理系8へ送出する。電気信号処理系
8は入力した図15に示す和周波光cと同一波形を有す
る電気信号dから、前述した手法で時間方向に拡大した
被測定光aの光パルス波形を作成して、表示器9へ表示
出力する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図17
に示す光サンプリング波形測定装置においても、まだ改
良すべき次のような課題があった。
【0018】すなわち、タイプ2の非線形光学材料1か
ら出力される和周波光cの光強度PSFG は、(1) 式でも
説明したように非線形光学材料1に入力されるサンプリ
ング光の基準方向(例えば0度方向)成分の光強度P
SAM と、被測定光aの基準方向に対して90度方向の成
分の光強度PSIG と、非線形変換効率ηとの積で示され
る。
【0019】つまり、この光サンプリング波形測定装置
では非線形光学材料1に入力されるサンプリング光bの
偏波面と被測定光aの偏波面が直線偏光であり、かつ2
つの光の偏波面の方向が完全に直交しているとき、和周
波光cの発生光強度PSFG は最大となる。
【0020】したがって、少しでも感度よく安定に波形
測定を行いたい場合は被測定光aの光パルス波形の測定
作業を開始する前に、和周波光cの光強度PSFG におい
て最大値が得られるように(前述の条件を満たすよう
に)各偏光方向制御器2,5により各偏光状態を調整
し、その状態を安定に保つ必要があった。
【0021】サンプリング光源4と偏光方向制御器5と
の距離は短いので、偏光方向制御器5に入射するサンプ
リング光bの偏光状態の変動は鈍く、ほば測定時間内で
あれば一定状態を維持できる。しかしながら、被測定光
aが通信ネットワーク用の長距離シングルモード光ファ
イバを経由した信号や、温度状態が不安定な光通信機器
内配線を経由した信号である場合は、その偏光状態が時
間経過とともに大きく変動するために、測定作業開始時
に行った調整から偏光状態がずれてしまい短時間で測定
波形に変動が生じる懸念があった。
【0022】つまり、測定開始後においては、各偏光方
向制御器2、5を随時調整しない限りは、被測定光aの
偏光状態が変化すると、偏光方向制御器2から出力され
る被測定光aの90度方向成分が小さくなる。このこと
は、合波器3のハーフミラ−3aで反射されて非線形光
学材料1へ入射される被測定光aの光強度PSIG が変動
することを意味し、結果として測定精度の劣化につなが
る課題があった。
【0023】また、測定開始後に各偏光状態を随時調整
することは可能だが、実際に信号強度が減ったのか偏光
状態がずれたのかが瞬時に判断できないことと測定時に
頻繁に調整を行わなければならなくなることから実用上
不便である。
【0024】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、サンプリング光及び被測定光をそれぞれ偏
波面毎に分離して個別に和周波光を求め相補的処理によ
って、たとえ被測定光の偏光状態が時間的に変動したと
しても、常に被測定光の正しいパルス波形の測定が実施
できる光サンプリング波形測定装置及ぴ偏波分離器を提
供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に請求項1の光サンプリング波形測定装置においては、
被測定光よりパルス幅の狭い単一偏波面を有するサンプ
リング光のパルス列を発生するサンプリング光源と、こ
のサンプリング光源から出力されたサンプリング光及び
被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光にそれ
ぞれ分離し、偏波面が互いに90度異なる分離されたサ
ンプリング光と被測定光とを2組合波してそれぞれ別光
路に出力する偏波分離器と、この各光路へ出力された偏
波面が互いに90度異なるサンプリング光と被測定光と
の相互相関信号を和周波光として発生する一対の第2種
位相整合をなしうる非線形光学材料と、各非線形光学材
料から出力された和周波光を電気信号に変換する一対の
受光器と、各受光器から出力された各電気信号を加算
し、加算後の電気信号を処理して被測定光の光パルス波
形を表示する信号処理部とを備えている。
【0026】このように構成された光サンプリング波形
測定装置に組込まれた偏波分離器においては、入射した
サンプリング光と被測定光はそれぞれ互いに偏波面が9
0度異なる2つの光に分離される。したがって、合計4
つの光が発生する。さらに、この4つの光から互いに偏
波面が直交するようにサンプリング光と被測定光とを合
波した2組(例えば、基準方向に偏波面を有するサンプ
リング光と基準方向に対して90度方向に偏波面をもつ
被測定光の組み、基準方向に偏波面を有する被測定光と
基準方向に対して90度方向に偏波面をもつサンブリン
グ光の組み)の光がそれぞれ異なる光路にそれぞれ出力
される。
【0027】そして、各光路から出力された互いに偏波
面が90度異なる合波された各組みのサンプリング光と
被測定光はそれぞれの非線形光学材料に入射されて、そ
れぞれ個別の和周波光として出カされる。そして、各和
周波光はそれぞれ個別の受光器で電気信号に変換された
後に加算され、被測定光の光パルス波形が求められる。
【0028】このため、被測定光の偏光状態が変化した
場合においても本構成では、偏波分離器の一方の光路か
ら出力される被測定光の光強度は低下するものの、他の
光路から出力される被測定光の光強度が増すような相補
的動作となることから、結果として被測定光の偏光状態
の変動に起因する和周波光の増減が相殺されて、加算さ
れた電気信号に変動分はほとんど含まれなくなり、被測
定光の光パルス波形を精度よく測定できる。
【0029】請求項2の光サンプリング波形測定装置に
おいては、被測定光よりパルス幅の狭いサンプリング光
のパルス列を発生するサンプリング光源と、サンプリン
グ光源から出力されたサンプリング光の偏波面を特定方
向に制御する偏光制御部と、偏光制御部から出力された
サンプリング光及び被測定光を互いに偏波面が90度異
なる2つの光にそれぞれ分離し、偏波面が互いに90度
異なる前記分離されたサンプリング光と被測定光とを2
組合波してそれぞれ別光路に出力する偏波分離器と、各
光路へ出力された偏波面が互いに90度異なるサンプリ
ング光と被測定光との相互相関信号を和周波光として発
生する一対の第2種位相整合をなしうる非線形光学材料
と、各非線形光学材料から出力された和周波光を電気信
号に変換する一対の受光器と、各受光器から出力された
各電気信号を加算し、加算後の電気信号を処理して被測
定光の光パルス波形を表示する信号処理部とを備えてい
る。
【0030】このように構成された光サンプリング波形
測定装置においては、サンプリング光源と偏波分離器と
の間にサンプリング光の偏光状態を制御する偏光制御部
が介在している。そのため、サンプリング光の偏光状態
にかかわらず偏波分離器で互いに偏波面が直交する2つ
の光に分離したときに、分離後の2つの光強度を等しく
するように設定可能である。
【0031】このため、被測定光の偏光状態が変化した
場合においても本構成では、偏波分離器の一方の光路か
ら出力される被測定光の光強度は低下するものの、他の
光路から出力される被測定光の光強度が増すような相補
的動作となることから、結果として被測定光の偏光状態
の変動に起因する和周波光の増減が相殺されて、加算さ
れた電気信号に変動分はほとんど含まれなくなり、被測
定光の光パルス波形を精度よく測定できる。
【0032】請求項3の光サンプリング波形測定装置に
おいては、被測定光よりパルス幅の狭い単一偏波面を有
するサンプリング光のパルス列を発生するサンプリング
光源と、サンプリング光源から出力されたサンプリング
光及び被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光
にそれぞれ分離し、偏波面が互いに90度異なる前記分
離されたサンプリング光と被測定光とを2組合波してそ
れぞれ別光路に出力する偏波分離器と、各光路へ出力さ
れた偏波面が互いに90度異なるサンプリング光と被測
定光との相互相関信号を和周波光として発生する一対の
第2種位相整合をなしうる非線形光学材料と、各非線形
光学材料から出力された和周波光を電気信号に変換する
一対の受光器と、各受光器から出力された各電気信号に
対してサンプリング光の偏波分離器に対する入射偏波面
の方向に応じた重み付を行い、この重み付された各電気
信号を加算し、加算後の電気信号を処理して被測定光の
光パルス波形を表示する信号処理部とを備えている。
【0033】このように構成された光サンプリング波形
測定装置においては、各受光器から出力された各電気信
号に対してサンプリング光の偏波分離器での分岐比に応
じた補正を加算前の電気段で行うことにより、被測定光
の偏光状態が変動しても測定結果の変動がなくなるよう
にしている。
【0034】請求項4の光サンプリング波形測定装置に
おいては、各非線形光学材料と各受光器との間に通過周
波数範囲が和周波光の周波数範囲に設定された一対の光
フィルタが設けられている。
【0035】前述したように、非線形光学材料から出力
される光には、被測定光とサンプリング光の各周波数の
和の角周波数の他に微細な偏光消光比に起因する各角周
波数の2倍の成分と和周波光に変換されずそのまま非線
形光学材料を透過するサンプリング光と被測定光の成分
がある。そのため、この光フィルタではこれら不要成分
を除去し、和周波光成分のみを切り出すために設けられ
ている。
【0036】請求項5の光サンプリング波形測定装置に
おいては、被測定光よりパルス幅の狭いサンプリング光
のパルス列を発生するサンプリング光源と、サンプリン
グ光源から出力されたサンプリング光の偏波面を特定方
向に制御する偏光制御部と、偏光制御部から出力された
サンプリング光及び被測定光を互いに偏波面が90度異
なる2つの光にそれぞれ分離し、偏波面が互いに90度
異なる前記分離されたサンプリング光と被測定光とを2
組合波してそれぞれ別光路に出力する偏波分離器と、各
光路へ出力された偏波面が互いに90度異なるサンプリ
ング光と被測定光との相互相関信号を和周波光として発
生する一対の第2種位相整合をなしうる非線形光学材料
と、各非線形光学材料から出力された和周波光を電気信
号に変換する一対の受光器と、各非線形光学材料と各受
光器との間に設けられ、通過周波数範囲が和周波光の周
波数範囲に設定された一対の光フィルタと、各受光器か
ら出力された各電気信号に対して前記サンプリング光の
偏波分離器に対する入射偏波面の方向に応じた重み付を
行い、この重み付された各電気信号を加算し、加算後の
電気信号を処理して被測定光の光パルス波形を表示する
信号処理部とを備えている。
【0037】このように構成された光サンプリング波形
測定装置には、上述した全ての機能が付加されていて
る。
【0038】請求項6の光サンプリング波形測定装置に
おいては、偏波分離器を、入射したサンプリング光及び
被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光にそれ
ぞれ分離する一対の方解石と、この一対の方解石のうち
の一方の方解石から出力された互いに偏波面が90度異
なる2つの光の偏光状態を90度回転させる1/2波長
板と、一対の方解石のうちの他方の方解石及び1/2波
長板から出力された偏波面が90度異なるサンプリング
光と被測定光とを組み合せ集光合波する一対の集光レン
ズとで構成している。
【0039】さらに、請求項7の光サンプリング波形測
定装置においては、偏波分離器を、サンプリング光及び
被測定光が入射され、互いに偏波面が90度異なる1組
のサンプリング光と被測定光との合波と、互いに偏波面
が90度異なるサンプリング光と被測定光との合計3つ
の光を出力する第1の方解石と、この第1の方解石から
出力された3つの光の偏光状態を90度回転させる1/
2波長板と、この1/2波長板から出力された互いに偏
波面が90度異なるサンプリング光と被測定光とを合波
して出力する第2の方解石とで構成している。
【0040】このように入射した光を互いに偏波面が9
0度異なる二つの光に分光する物理的性質を有する複数
の方解石を組合わせて偏波分離器を簡単に構成すること
ができる。また、1/2波長板を光路に介在させること
によって、互いに偏波面が90度異なるサンプリング光
と被測定光とを合波する集光レンズや第2の方解石に入
射する各光の光路長を簡単に等しく設定できる。
【0041】請求項8の偏波分離器は、入射した第1の
光と第2の光を互いに偏波面が90度異なる2つの光に
それぞれ分離する一対の方解石と、この一対の方解石の
うちの一方の方解石から出力された互いに偏波面が90
度異なる2つの光の偏光状態を90度回転させる1/2
波長板と、一対の方解石のうちの他方の方解石及び1/
2波長板から出力された偏波面が90度異なる第1の光
と第2の光とを組み合せ集光合波する一対の集光レンズ
とを備えたものである。
【0042】また、請求項9の偏波分離器は、第1の光
と第2の光が入射され、互いに偏波面が90度異なる1
組の第1の光と第2の光との合波と、互いに偏波面が9
0度異なる第1の光と第2の光との合計3つの光を出力
する第1の方解石と、この第1の方解石から出力された
3つの光の偏光状態を90度回転させる1/2波長板
と、この1/2波長板から出力された互いに偏波面が9
0度異なる第1の光と第2の光とを合波して出力する第
2の方解石とを備えたものである。
【0043】請求項10の偏波分離器は、入射した第1
の光と第2の光を互いに偏波面が90度異なる2つの光
にそれぞれ分離する第1の方解石部と、この第1の方解
石部から出力された4つの光から偏波面が互いに90度
異なる第1の光と第2の光とを2組合波して、それぞれ
別光路に出力する第2の方解石部とを備えたものであ
る。
【0044】さらに、請求項11の偏波分離器は、第1
の光と第2の光が入射され、互いに偏波面が90度異な
る1組の第1の光と第2の光との合波と、互いに偏波面
が90度異なる第1の光と第2の光との合計3つの光を
出力する第1の方解石と、この第1の方解石から出力さ
れた互いに偏波面が90度異なる第1の光と第2の光と
合波して出力する第2の方解石とを備えたものである。
【0045】このように、請求項8乃至請求項11の各
偏波分離器においては、入射した光を互いに偏波面が9
0度異なる二つの光に分光する物理的性質を有する複数
の方解石や1/2波長板や集光レンズ等を適宜組合わせ
て偏波分離器を簡単に構成することができ、この偏波分
離器を上述した光サンプリング波形測定装置以外にも各
種の光学装置に用いることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下本発明の各実施形態を図面を
用いて説明する。
【0047】(第1実施形態)図1は本発明の第1実施
形態に係わる光サンプリング波形測定装置の概略構成を
示すブロック図である。図17に示す従来の光サンプリ
ング波形測定装置と同一部分には同一符号を付して重複
する部分の詳細説明を省略する。
【0048】この光サンプリング波形測定装置において
は、サンプリング光源10から出力されるサンプリング
光b1 の光軸上に、偏波分離器11、非線形光学部材1
a、受光器7aが配設され、外部から入力される被測定
光aの光軸上に、前記偏波分離器11、非線形光学部材
1b、受光器7bが配設されている。さらに、各受光器
7a,7bから出力された各電気信号を処理する加算回
路12aと表示処理部12bからなる信号処理部12と
モニタ装置13が設けられている。
【0049】次に各部の詳細動作を説明する。
【0050】外部から入力された角周波数ωD でパルス
波形の繰返し周波数fを有する連続する被測定光aは、
偏波分離器11へ入射される。一方、サンプリング光源
10は、前記被測定光aの角周波数ωD とは異なる角周
波数ωS でパルス波形の繰返し周波数(f−Δf)を有
する連続するサンプリング光b1 を出力する。このサン
プリング光b1 のパルス幅は、被測定光aのパルス幅に
比較して格段に狭く設定されている。このサンプリング
光b1 は、図示するように、基準方向(0度方向)に対
して45度方向を向く単一偏波面を有している。サンプ
リング光源10から出力されたサンプリング光b1 は偏
波分離器11へ入射される。
【0051】例えば偏光ビームスプリッタ(PBS)等
で構成された偏波分離器11には、表面が偏光コーティ
ングされたハーフミラー11aが組込まれている。この
ハーフミラー11aは、入射した光のうち基準方向(0
度方向)に対して90度方向の偏光成分をそのまま通過
させ、入射した光のうち基準方向(0度方向)方向の偏
光成分を反射させる。
【0052】サンプリング光源10から出力されたほぼ
45度方向の偏波面を有するサンプリング光b1 のうち
の90度方向の偏光成分b2 及び被測定光aのうちの基
準方向(0度方向)の偏光成分a2 はタイプ2の非線形
光学部材1aへ入射される。一方、サンプリング光b1
のうちの基準方向の偏光成分b3 及び被測定光aのうち
の90度方向の偏光成分a3 は別のタイプ2の非線形光
学部材1bへ入射される。
【0053】非線形光学部材1aには偏波面が互いに9
0度異なる方向に設定されたサンプリング光b2 ,被測
定光a2 が入力されるので、位相整合を満足し、タイプ
2の非線形光学部材1aから角周波数(ωS +ωD )を
有する和周波光c2 が次の受光器7aへ出力される。
【0054】同様に、非線形光学部材1bには偏波面が
互いに90度異なる方向に設定されたサンプリング光b
3 ,被測定光a3 が入力されるので、位相整合を満足
し、タイプ2の非線形光学部材1bから角周波数(ωS
+ωD )を有する和周波光c3が次の受光器7bへ出力
される。
【0055】各受光器7a,7bは入射した各和周波光
2 ,c3 をそれぞれ電気信号d2,d3 に変換して信
号処理部12へ送信する。信号処理部12内へ入力した
各電気信号d2 ,d3 は加算回路12aで信号加算され
て新規の電気信号d4 として表示制御部12bへ入力さ
れる。表示制御部12bは加算後の電気信号d4 を例え
ば包絡線検波を実施することによって、被測定光aの光
パルス波形を求めて、モニタ装置13へ表示出力する。
【0056】このような構成の光サンプリング波形測定
器では、サンプリング光源10から出力されるサンプリ
ング光b1 の偏波面が基準方向からほぼ45度方向であ
り、しかも偏波分離器11のハーフミラ−11aがサン
プリング光b1 及ぴ被測定光aの光軸に対してほぼ45
度方向に設定されているため、偏波分離器11での透過
光強度と反射光強度はほぽ等しい。
【0057】つまり、偏波分離器11で分離されるサン
プリング光b1 のうち基準方向の偏光成分b3 の光強度
と基準方向に対して90度方向の偏光成分b2 の光強度
とがほぼ等しくなっている。
【0058】その一方で、被測定光aの偏光状態は外乱
によって乱されるため、偏波分離器11から出力される
基準方向の偏波面を有する被測定光a2 の光強度と基準
方向に対して90度方向の偏波面を有する被測定光a3
の光強度とは等しくならないことから、大きくなった被
測定光a2 (a3 )が入射される非線形光学材料1a
(1b)から出射される和周波光c2 (c3 )の光強度
が大きくなり、小さくなった被測定光a3 (a2 )が入
射される非線形光学材料1b(1a)から出射される和
周波光c3 (c2 )の光強度が小さくなる。
【0059】したがって、それぞれの非線形光学材料1
a,1bから出力される和周波光c2 ,c3 の光強度は
被測定光aの偏光状態で変動する。しかしながら、和周
波光c2 、c3 を各受光器7a、7bで光電変換した電
気信号d2 、d3 を加算した電気信号d4 はもともと1
つの被測定光aを分岐して得た信号であるため、電気信
号d2 と電気信号dd3 とが相補的な動作を行い、被測
定光aの偏光状態の変動に起因する測定パルスの波形変
化が相殺されることになる。
【0060】すなわち、電気信号d2 、d3 を加算した
電気信号d4 が安定化されるため表示部12bにおいて
被測定光aのパルス波形を偏光状態に関係なく精度よく
測定できるようになる。
【0061】ここまでは、サンプリング光b1 の偏波分
離器11での分岐比をほぼ1:1としてきたが、本構成
において実際にサンプリング光b1 の分岐比が波形測定
時に与える影響を定量的に以下に見積もる。
【0062】すなわち、第2種位相整合を取り得る非線
形光学材料1a(lb)から出力される和周波光c
2 (c3 )の光強度PSFG は、非線形光学材料1a(1
b)に入力される偏波面が直交関係にある被測定光aと
サンプリング光b1 の各光強度を各々PSIG ,PSAM
すると PSFG =η・PSIG ・PSAM …(2) となる。但し、ηは非線形変換効率定数である。
【0063】今ここで、改めて、サンプリング光b1
偏波分離器11aを透過した90度方向の偏光成分b2
の光強度をn・PSAM とし、一方、サンプリング光b1
の偏波分離器11aで反射された基準方向の偏光成分b
3 の光強度を(1−n)・PSAM (但し、0≦n≦1)
と表現すると、光強度PSAM は以下のように表せる。
【0064】 PSAM =[nPSAM 90+[(1−n)PSAM 0 …(3) 但し、[ ]90は90度方向の光強度を示し、[ ]0
基準方向(0度方向)の光強度を示す。
【0065】同様に、被測定光aの偏光状態が変動する
として、被測定光aの偏波分離器11aで反射された基
準方向の偏光成分a2 の光強度をm・PSIG とし、一
方、被測定光aの偏波分離器11aを透過した90度方
向の偏光成分a3 の光強度を(1−m)・PSIG (但
し、0≦m≦1)と表現すると、光強度PSIG は以下の
ように表せる。
【0066】 PSIG =[mPSIG 0 +[(1−m)PSIG 90 …(4) 但し、[ ]90は90度方向の光強度を示し、[ ]0
基準方向(0度方向)の光強度を示す。
【0067】したがって、(2)(3)(4) 式から(5) 式が得
られる。
【0068】PSFG =η・{[nPSAM ・mPSIG 90 +[(1−n)・(1−m)・PSAM ・PSIG 0 } …(5) ここで、非線形変換効率ηは定数であるため、今必要な
本質的なものだけを取り出し、和周波光c2 と和周波光
3 とを合計した光強度PSFG に関する式を整理すると
(6) 式となる。
【0069】 PSFG ∝(2nm−n−m+1)PSAM ・PSIG …(6) 図2(a)は、mを0または1に固定し、nを0から1
まで変化させたときに得られる和周波光c2 と和周波光
3 との合計の光強度変化を(6) 式から求めた概略図で
ある。一方、図2(b)は従来方式である基準方向(ま
たは基準方向に対して90度異なる方向のどちらか)の
偏波面を有するサンプリング光のみを利用した時の、つ
まりnを1(又は0)のみに固定し、mを0から1まで
変化させたときの得られる和周波光強度の出力変化を表
す概略図である。
【0070】この図2(a)からn又はmが変化すると
和周波光c2 と和周波光c3 とを合計した和周波光強度
SFG が大きく変動する一方、mがどのような値(被測
定光の偏光状態がいかよう)に変化してもnがほぼ0.
5(偏波分離器での分岐比が1:1)であれば和周波光
2 と和周波光c3 との合計の光強度PSFG は一定とな
る点が本方法にはあることが理解できる。しかしなが
ら、従来方法には図2(b)に示すようにそのような点
は存在せず、偏光状態の変動による測定波形の変動は回
避しがたいことが理解できる。
【0071】図3を用いて、もう一度、解りやすく説明
する。
【0072】図3は(6) 式をもとにnの値に対してmが
0から1まで、つまり取り得うる最小値から最大値まで
変化したときの和周波光c2 と和周波光c3 との合計の
光強度PSFG の計算を実施した例であり、図4はnが
0.4から0.6までの範囲に固定されたときに、mが
0から1まで変化した場合に得られる和周波光c2 と和
周波光c3 との合計の光強度PSFG の変動幅の計算例
で、また図5はその中心部の拡大図である。
【0073】例えば、被測定光aの偏波変動により生じ
る光波形の変動の許容値を仮に1%とすると、図5から
nの範囲は以下のように求まる。
【0074】 0.4795≦n≦0.5025 …(7) このことは、言いかえればnの値を(7) の範囲にすれば
1%の波形変動内で光パルスを測定可能であることを意
昧している。
【0075】この値は光の偏波面のみの調整で得るには
非常に高度な調整作業を必要とするが、電気段の重み付
け処理を用いることにより簡単に調整可能な値である。
ここで光波形変動の許容値を1%として説明したが、許
容値が大きくなれば、(7) 式の範囲が大き<なることは
言うまでもない。
【0076】したがって、本方式は図1に示すように2
個の非線形光学材料1a,1bを用いて各非線形光学材
料1a、1bから出力される個別の和周波光c2 ,c3
の光強度を加算することにより、被測定光aの偏光状態
変動に影響されず、高い精度で被測定光aの光パルス波
形を測定できることが理解できる。このように、図1に
示す第1の実施形態の光サンプリング波形測定装置にお
いては以上の理由から被測定光aの偏光状態に影響され
ず、高い精度で被測定光aの光パルス波形が測定可能と
なる。
【0077】(第2実施形態)図6は本発明の第2実施
形態に係わる光サンプリング波形測定装置の概略構成を
示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の光サ
ンプリング波形測定装置と同一部分には同一符号が付し
てある。したがって、重複する部分の詳細説明は省略さ
れている。
【0078】この第2実施形態の光サンプリング波形測
定装置においては、サンプリング光源10と偏波分離器
11との間に、例えば1/2波長板や1/4波長板等か
らなる偏光制御部14が介挿されている。この偏光制御
部14は、サンプリング光源10から出力されたサンプ
リング光b4 の偏光面の方向を基準方向(0度方向)に
対して45度方向に設定する機能を有する。したがっ
て、この偏光制御部14から偏波分離器11へ入射され
るサンプリング光b5 の偏波面の方向は正確に45度方
向に設定される。
【0079】この場合、偏波分離器11で分離されて、
各非線形光学部材1a,1bに入力される90度方向及
び基準方向の各サンプリング光b2 ,b3 の各光強度P
SAMを等しくできるので、各和周波光c2 ,c3 の加算
電気信号d4 の変動を抑制できる。したがって、これら
を加算した信号から得られる被測定光aの光パルス波形
の測定精度をより一層向上できる。
【0080】また、この場合、サンプリング光源10か
ら出力されるサンプリング光b4 の偏波面は特に45度
方向に設定する必要がない。
【0081】(第3実施形態)図7は本発明の第3実施
形態に係わる光サンプリング波形測定装置の概略構成を
示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の光サ
ンプリング波形測定装置と同一部分には同一符号が付し
てある。したがって、重複する部分の詳細説明は省略さ
れている。
【0082】この3実施形態の光サンプリング波形測定
装置における信号処理部12内には加算回路12a、表
示制御部12bの他に一対の重み付け回路15a,15
bが組込まれている。
【0083】すなわち、第1の実施形態においては、サ
ンプリング光源10から出力されるサンプリング光b1
が偏光分離器11で透過光強度と反射光強度がほぼ等し
くなるため各和周波光PSFG を加算することにより被測
定光aのパルス波形を正確に測定できると説明した。
【0084】しかしながら、サンプリング光b1 の偏波
面の角度方向が45度(n=0.5)より大きくずれた
測定器の場合や、精度を高くしたい場合や、非線形光学
材料1a,1bの和周波光発生効率が等しくない場合、
各和周波光c2 ,c3 を加算することのみでは変動幅を
所望する許容値内に抑えることがでなくなる。
【0085】そこで、第1の実施形態でも述ぺたように
本実施形態では各受光器7a,7bから出力された各電
気信号d2 ,d3 に対して各重み付け回路15a,15
bにより偏波分離器での分岐比に応じた重み付けを実施
することにより被測定光の偏光状態変動が測定結果に及
ぽす影響を極力抑圧している。
【0086】(第4実施形態)図8は本発明の第4実施
形態に係わる光サンプリング波形測定装置の概略構成を
示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の光サ
ンプリング波形測定装置と同一部分には同一符号が付し
てある。したがって、重複する部分の詳細説明は省略さ
れている。
【0087】この第4実施形態の光サンプリング波形測
定装置における各非線形光学部材1a.1bと各受光器
7a,7bとの間にそれそれ光フィルタ16a,16b
が介挿されている。
【0088】各光フィルタ16a,16bの通過角周波
数範囲は、図9(b)に示すように、和周波光c2 ,c
3 の角周波数(ωS +ωD )を含み、サンプリング光b
1 の角周波数ωS の2倍の角周波数2ωS 及び被測定光
aの角周波数ωD の2倍の角周波数2ωD 、及び和の角
周波数(ωS +ωD )と2倍の各角周波数2ωS ,2ω
D とに変換されなかった各角周波数ωS ,ωD を外す角
周波数範囲に設定されている。
【0089】すなわち、図9(a)(b)に示すよう
に、非線形光学材料1a,1bから出力された和周波光
2 ,c3 にはサンプリング光b1 と被測定光aの各角
周波数の和の角周波数(ωS +ωD )の他に、微細な位
相不整合に起因する各角周波数の2倍の角周波数2
ωS ,2ωD 、及び変換されなかった各角周波数ωS
ωDも含まれるので、光フィルタ16a,16bでこれ
らの各角周波数を有する各光成分を除去することがで
る。
【0090】その結果、被測定光aのパルス波形の測定
精度をさらに向上できる。
【0091】(第5実施形態)図10は本発明の第5実
施形態に係わる光サンプリング波形測定装置の概略構成
を示すブロック図である。図1、図6、図7、図8に示
す各実施形態と同一部分には同一部分には同一符号が付
してある。したがって、重複する部分の詳細説明は省略
されている。
【0092】サンプリング光源10から出力されたサン
プリング光b4 は偏光制御部14で偏波面が45方向に
設定されて、新たなサンプリング光b5 として偏波分離
器11へ入射される。また、外部から入力された被測定
光aは直接偏波分離器11へ入射される。
【0093】各非線形光学部材1a,1bから出力され
た和周波光c2 ,c3 は光フィルタ16a,16bで、
サンプリング光b5 及び被測定光aの角周波数ωS ,ω
D の2倍の角周波数2ωS ,2ωD 、及び変換されなか
った各角周波数ωS ,ωD の各光成分が除去され、各受
光器7a.7bにはサンプリング光b5 、及び被測定光
aの角周波数ωS ,ωD の和の角周波数(ωS +ωD
を有する和周波光c2,c3 が入射される。各受光器7
a,7bは受光した各和周波光c2 ,c3 を各電気信号
2 ,d3 へ変換する。
【0094】各和周波光c2 ,c3 の各電気信号d2
3 は、信号処理部12内で各重み付け回路15a,1
5bでもって、サンプリング光b5 の偏波分離器11の
入射偏波面の方向に応じた重み付が実施された後、加算
回路12aで一つの電気信号d4 へ変換される。表示制
御部12bは加算後の電気信号d4 を例えば包絡線検波
を実施することによって、被測定光aの光パルス波形を
求めて、モニタ装置13へ表示出力する。
【0095】このように構成された第5実施形態の光サ
ンプリング波形測定装置においては、図1の第1実形態
で示した光サンプリング波形測定装置としての基本構成
の他に、図6、図7、図8に示す各実施形態の偏光制部
14、重み付け回路15a,15b、光フィルタ16
a,16bが組込まれているので、被測定光aの光パル
ス波形の測定精度をより一層向上できる。
【0096】(第6実施形態)図11は、本発明の第6
実施形態の光サンプリング波形測定装置に組込まれた偏
波分離器の概略構成を示す模式図である。この偏波分離
器は、同一結晶方向に配設された一対の方解石17a,
17bと、この一対の方解石17a,17bのうちの一
方の方解石17aの出射面に貼付けられた1/2波長板
21と、この1/2波長板21と他方の方解石17bと
から出力された各光を組み合せ集光合波する一対の集光
レンズ18a,18bとで構成されている。
【0097】外部から入力された被測定光aは方解石1
7aで偏波面が基準方向(0度方向)に対して90度方
向である光a3 と、偏波面が基準方向(0度方向)の光
2とに分離される。同様に、サンプリング光源10か
ら出力された偏波面が45度方向を向くサンプリング光
1 は方解石17bで偏波面が基準方向(0度方向)に
対して90度方向である光b2 と、偏波面が基準方向
(0度方向)の光b3 とに分離される。
【0098】方解石17aから出力された偏波面が90
度方向の被測定光a3 は1/2波長板21で偏光方向が
基準方向(0度方向)へ90度回転された後、一方の集
光レンズ18aに入射される。また、他方の方解石17
bから出力された偏波面が90度方向のサンプリング光
2 は直接一方の集光レンズ18aに入射される。した
がって、この集光レンズ18aにて、偏波面が基準方向
(0度方向)に変換された被測定光a3 と偏波面が90
度方向のままであるサンプリング光b2 とが合波され
て、次の非線形光学材料1bへ入射される。
【0099】方解石17bから出力された偏波面が基準
方向(0度方向)のサンプリング光b3 は直接他方の集
光レンズ18bへ入射される。また、方解石17aから
出力された偏波面が基準方向(0度方向)の被測定光a
2 は1/2波長板21で偏光方向が90度方向へ90度
回転された後、他方の集光レンズ18bへ入射される。
したがって、この集光レンズ18bにて、偏波面が90
度方向に変換された被測定光a2 と偏波面が基準方向
(0度方向)のままであるサンプリング光b3 とが合波
されて、次の非線形光学材料1aへ入射される。
【0100】このように、2個の方解石17a,17b
と、1個の1/2波長板21と、2個の集光レンズ18
a,18bとを用いて、各集光レンズ18a,18bに
入射する各光の光路長を等しく設定することによって、
第1〜第5実施形態の偏光ビームスプリッタ(PBS)
で構成された偏波分離器11と同様の機能を発揮させる
ことができる。
【0101】(第7実施形態)図12(a)は、本発明
の第7実施形態の光サンプリング波形測定装置に組込ま
れた偏波分離器の概略構成を示す模式図である。また、
図12(b)はこの偏波分離器における各光の進行方向
を説明するための平面図である。この偏波分離器は、同
一光軸上に配設された第1の方解石19aと、第2の方
解石19bと、一対の反射鏡20a,20bと、1枚の
1/2波長板20aとで構成されている。
【0102】図12(a)(b)において、第1の方解
石19aへ入射した被測定光aは第1の方解石19aで
偏波面が90度方向である光a3 と、偏波面が基準方向
(0度方向)の光a2 とに分離される。同様に、サンプ
リング光源10から出力された偏波面が45度方向を向
くサンプリング光b1 は第1の方解石19aで偏波面が
基準方向(0度方向)に対して90度方向である光b2
と、偏波面が基準方向(0度方向)の光b3 とに分離さ
れる。
【0103】第1の方解石19aの出口で90度方向の
サンプリング光b2 と基準方向(0度方向)の被測定光
2 とが合波されて、1/2波長板21aで偏光方向が
90度回転された後、反射鏡20aを介して非線形光学
材料1aへ入射される。
【0104】また、第1の方解石19aから出力された
90度方向の被測定光a3 は、1/2波長板21aで偏
光方向が基準方向(0度方向)へ90度回転された後、
第2の方解石19bの入口で屈折されて、この第2の方
解石19b内を直進する。第1の方解石19aから出力
された0度方向のサンプリングb3 は、1/2波長板2
1aで偏光方向が90度方向に90度回転された後、第
2の方解石19b内を直進して、先の基準方向(0度方
向)の被測定光a3 と同一位置から出力する。その結
果、第2の方解石19bの出口で基準方向(0度方向)
に変換された被測定光a3 と90度方向に変換さたサン
プリンク光a3 とが合波されて、反射鏡20bを介して
非線形光学材料1bへ入射される。
【0105】なお、この偏波分離器から各非線形光学材
料1a,1bまでの光路長において、第2の方解石19
bの寸法にほぼ匹敵する光路差が発生するので、両光路
長が等しくなるように、各非線形光学材料1a,1bの
設置位置が厳密に調整されている。
【0106】このように、2個の方解石19a,19b
及び1/2波長板21aを光軸や内部を進む各光が出口
で合波するように各部の寸法を設定することによって、
第1〜第5実施形態における偏光ビームスプリッタ(P
BS)で構成された偏波分離器11と同様の機能を発揮
させることができる。
【0107】(第8実施形態)図13は本発明の第8実
施形態の光サンプリング波形測定装置に組込まれた偏波
分離器の概略構成を示す模式図である。図11に示す第
6実施形態の偏波分離器と同一部分には同一符号を付し
て重複する部分の詳細説明を省略する。
【0108】この第8実施形態に係わる偏波分離器は、
同一結晶方向に配設された第1の方解石部を構成する一
対の方解石17a,17bと、この一対の方解石17
a,17bに対して直交方向に配設された第2の方解石
部を構成する他の一対の方解石22a,22bとで構成
されている。
【0109】外部から入力された被測定光aは方解石1
7aで偏波面が基準方向(0度方向)に対して90度方
向である光a3 と、偏波面が基準方向(0度方向)の光
2とに分離される。同様に、サンプリング光源10か
ら出力された偏波面が45度方向を向くサンプリング光
1 は方解石17bで偏波面が基準方向(0度方向)に
対して90度方向である光b2 と、偏波面が基準方向
(0度方向)の光b3 とに分離される。
【0110】方解石17aから出力された偏波面が90
度方向の被測定光a3 は次の方解石22a内を直進す
る。また、方解石17bから出力された偏波面が基準方
向(0度方向)のサンプリング光b3 は方解石22aで
屈折されて、先の被測定光a3と同一位置から出力され
る。したがって、偏波面が90度方向の被測定光a3
偏波面が基準方向(0度方向)のサンプリング光b3
が合波されて、次の非線形光学材料1bへ入射される。
【0111】方解石17bから出力された偏波面が90
度方向のサンプリング光b2 は次の方解石22b内を直
進する。また、方解石17aから出力された偏波面が基
準方向(0度方向)のサンプリング光b2 は方解石22
bで屈折されて、先のサンプリング光b2 と同一位置か
ら出力される。したがって、偏波面が90度方向のサン
プリング光b2 と偏波面が基準方向(0度方向)の被測
定光a2 とが合波されて、次の非線形光学材料1aへ入
射される。
【0112】このように、4個の方解石17a,17
b,18a,18bを光軸や内部を通過する各光が出口
で合波するように外径寸法を設定することによって、第
1〜第5実施形態の偏光ビームスプリッタ(PBS)で
構成された偏波分離器11と同様の機能を発揮させるこ
とができる。
【0113】(第9実施形)図14(a)は、本発明の
第9実施形態の光サンプリング波形測定装置に組込まれ
た偏波分離器の概略構成を示す模式図である。また、図
14(b)はこの偏波分離器における各光の進行方向を
説明するための平面図である。図12に示す第7実施形
態の偏波分離器と同一部分には同一符号を付して重複す
る部分の詳細説明を省略する。
【0114】この第9実施形態に係わる偏波分離器は、
図示するように、図12に示す第7実施形態の偏波分離
器から1/2波長板21aを除去したものである。
【0115】すなわち、図12(a)(b)において、
第1の方解石19aへ入射した被測定光aは第1の方解
石19aで偏波面が90度方向である光a3 と、偏波面
が基準方向(0度方向)の光a2 とに分離される。同様
に、サンプリング光源10から出力された偏波面が45
度方向を向くサンプリング光b1 は第1の方解石19a
で偏波面が基準方向(0度方向)に対して90度方向で
ある光b2 と、偏波面が基準方向(0度方向)の光b3
とに分離される。
【0116】第1の方解石19aの出口で90度方向の
サンプリング光b2 と基準方向(0度方向)の被測定光
2 とが合波されて、反射鏡20aを介して非線形光学
材料1aへ入射される。
【0117】また、第1の方解石19aから出力された
90度方向の被測定光a3 は第2の方解石19b内を直
進する。第1の方解石19aから出力された0度方向の
サンプリングb3 は第2の方解石19bの入口で屈折し
て先の90度方向の被測定光a3 と同一位置から出力す
る。
【0118】その結果、第2の方解石19bの出口で9
0度方向の被測定光a3 と基準方向(0度方向)のサン
プリンク光a3 とが合波されて、反射鏡20bを介して
非線形光学材料1bへ入射される。
【0119】なお、この偏波分離器から各非線形光学材
料1a,1bまでの光路長において、第2の方解石19
bの寸法にほぼ匹敵する光路差が発生するので、図12
に示す第7実施形態の偏波分離器と同様に、両光路長が
等しくなるように、各非線形光学材料1a,1bの設置
位置が厳密に調整されている。
【0120】このように、2個の方解石19a,19b
を光軸や内部を進む各光が出口で合波するように各部の
寸法を設定することによって、第1〜第5実施形態にお
ける偏光ビームスプリッタ(PBS)で構成された偏波
分離器11と同様の機能を発揮させることができる。
【0121】なお、図11,図12,図13,図14で
示した複数の方解石を組合せてなる偏波分離器を上述し
た光サンプリング波形測定装置以外の他の光学処理装置
に組込むことが可能である。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光サンプ
リング波形測定装置においては、一つの偏波分離器と一
対のタイプ2の非直線光学材料とを組込んで、サンプリ
ング光及び被測定光をそれぞれ偏波面毎に分離して個別
に和周波光を求めて、後からそれらを加算している。
【0123】したがって、たとえ被測定光の偏波面が時
間的に変動したとしても、さらに、サンプリング光の偏
波面の方向をたとえ精度よく設定しなかったとしても、
被測定光に対する常に高い精度を有した光パルス波形の
測定が実施できる。
【0124】また、サンプリング光及び被測定光をそれ
ぞれ互いに偏波面が90度異なる2つの光に分離し、そ
の後偏波面が互いに90度異なるこの分離されたサンプ
リング光とを2組合波してそれぞれ別の光路に出力する
偏波分離器を複数の方解石で構成している。
【0125】このように、入射した光を互いに偏波面が
90度異なる二つの光に分光する物理的性質を有する複
数の方解石を組合わせて偏波分離器を簡単に構成するこ
とができる。さらに、この偏波分離器を上述した光サン
プリング波形測定装置以外にも各種の光学装置に用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係わる光サンプリン
グ波形測定装置の概略構成を示すブロック図
【図2】 偏波分離器から出力される和周波光の光強度
と入射光の分岐比との関係を示す説明するための図
【図3】 和周波光の光強度と被測定光の分岐比との関
係をサンプリング光の分岐比をパラメータとして示した
【図4】 和周波光の光強度の変動幅とサンプリング光
の分岐比との関係を示す図
【図5】 図4に示すグラフの要部を拡大して示す図
【図6】 本発明の第2実施形態に係わる光サンプリン
グ波形測定装置の概略構成を示すブロック図
【図7】 本発明の第3実施形態に係わる光サンプリン
グ波形測定装置の概略構成を示すブロック図
【図8】 本発明の第4実施形態に係わる光サンプリン
グ波形測定装置の概略構成を示すブロック図
【図9】 同測定装置に組込まれた光フィルタの効果を
説明するための特性図
【図10】 本発明の第5実施形態に係わる光サンプリ
ング波形測定装置の概略構成を示すブロック図
【図11】 本発明の第6実施形態に係わる光サンプリ
ング波形測定装置に組込まれた偏波分離器の概略構成を
示す模式図
【図12】 本発明の第7実施形態に係わる光サンプリ
ング波形測定装置に組込まれた偏波分離器の概略構成を
示す模式図
【図13】 本発明の第8実施形態に係わる光サンプリ
ング波形測定装置に組込まれた偏波分離器の概略構成を
示す模式図
【図14】 本発明の第9実施形態に係わる光サンプリ
ング波形測定装置に組込まれた偏波分離器の概略構成を
示す模式図
【図15】 和周波光を用いた光信号の光パルス波形測
定の測定原理を説明するための図
【図16】 タイプ2の非直線光学材料の光学特性を説
明するための図
【図17】 従来の光サンプリング波形測定装置の概略
構成を示すブロック図
【符号の説明】
1a,1b…非線形光学材料 7a,7b…受光器 10…サンプリング光源 11…偏波分離器 12…信号処理部 12a…加算回路 12b…表示制御部 13…モニタ装置 14…偏光制御部 15a,15b…重み付け回路 16a,16b…光フィルタ 17a,17b,22a,22b…方解石 18a,18b…集光レンズ 19a…第1の方解石 19b…第2の方解石 20a,20b…平面鏡 21,21a…1/2波長板 a,a2 ,a3 …被測定光 b1 ,b2 ,b3 …サンプリング光 c2 ,c3 …和周波光 d2 ,d3 ,d4 …電気信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高良 秀彦 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 川西 悟基 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定光よりパルス幅の狭い単一偏波面
    を有するサンプリング光のパルス列を発生するサンプリ
    ング光源(10)と、 このサンプリング光源から出力されたサンプリング光及
    び前記被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光
    にそれぞれ分離し、偏波面が互いに90度異なる前記分
    離されたサンプリング光と被測定光とを2組合波してそ
    れぞれ別光路に出力する偏波分離器(11)と、 この各光路へ出力された偏波面が互いに90度異なるサ
    ンプリング光と被測定光との相互相関信号を和周波光と
    して発生する一対の第2種位相整合をなしうる非線形光
    学材料(1a,1b) と、 この各非線形光学材料から出力された和周波光を電気信
    号に変換する一対の受光器(7a,7b) と、 この各受光器から出力された各電気信号を加算し、加算
    後の電気信号を処理して前記被測定光の光パルス波形を
    表示する信号処理部(12)とを備えた光サンプリング波形
    測定装置。
  2. 【請求項2】 被測定光よりパルス幅の狭いサンプリン
    グ光のパルス列を発生するサンプリング光源(10)と、 このサンプリング光源から出力されたサンプリング光の
    偏波面を特定方向に制御する偏光制御部(14)と、 この偏光制御部から出力されたサンプリング光及び前記
    被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光にそれ
    ぞれ分離し、偏波面が互いに90度異なる前記分離され
    たサンプリング光と被測定光とを2組合波してそれぞれ
    別光路に出力する偏波分離器(11)と、 この各光路へ出力された偏波面が互いに90度異なるサ
    ンプリング光と被測定光との相互相関信号を和周波光と
    して発生する一対の第2種位相整合をなしうる非線形光
    学材料(1a,1b) と、 この各非線形光学材料から出力された和周波光を電気信
    号に変換する一対の受光器(7a,7b) と、 この各受光器から出力された各電気信号を加算し、加算
    後の電気信号を処理して前記被測定光の光パルス波形を
    表示する信号処理部(12)とを備えた光サンプリング波形
    測定装置。
  3. 【請求項3】 被測定光よりパルス幅の狭い単一偏波面
    を有するサンプリング光のパルス列を発生するサンプリ
    ング光源(10)と、 このサンプリング光源から出力されたサンプリング光及
    び前記被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光
    にそれぞれ分離し、偏波面が互いに90度異なる前記分
    離されたサンプリング光と被測定光とを2組合波してそ
    れぞれ別光路に出力する偏波分離器(11)と、 この各光路へ出力された偏波面が互いに90度異なるサ
    ンプリング光と被測定光との相互相関信号を和周波光と
    して発生する一対の第2種位相整合をなしうる非線形光
    学材料(1a,1b) と、 この各非線形光学材料から出力された和周波光を電気信
    号に変換する一対の受光器(7a,7b) と、 この各受光器から出力された各電気信号に対して前記サ
    ンプリング光の前記偏波分離器に対する入射偏波面の方
    向に応じた重み付を行い、この重み付された各電気信号
    を加算し、加算後の電気信号を処理して前記被測定光の
    光パルス波形を表示する信号処理部(12)とを備えた光サ
    ンプリング波形測定装置。
  4. 【請求項4】 前記各非線形光学材料と前記各受光器と
    の間に設けられ、通過周波数範囲が前記和周波光の周波
    数範囲に設定された一対の光フィルタ(16a,16b) を備え
    たことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
    載の光サンプリング波形測定装置。
  5. 【請求項5】 被測定光よりパルス幅の狭いサンプリン
    グ光のパルス列を発生するサンプリング光源(10)と、 このサンプリング光源から出力されたサンプリング光の
    偏波面を特定方向に制御する偏光制御部(14)と、 この偏光制御部から出力されたサンプリング光及び前記
    被測定光を互いに偏波面が90度異なる2つの光にそれ
    ぞれ分離し、偏波面が互いに90度異なる前記分離され
    たサンプリング光と被測定光とを2組合波してそれぞれ
    別光路に出力する偏波分離器(11)と、 この各光路へ出力された偏波面が互いに90度異なるサ
    ンプリング光と被測定光との相互相関信号を和周波光と
    して発生する一対の第2種位相整合をなしうる非線形光
    学材料(1a,1b) と、 この各非線形光学材料から出力された和周波光を電気信
    号に変換する一対の受光器(7a,7b) と、 前記各非線形光学材料と前記各受光器との間に設けら
    れ、通過周波数範囲が前記和周波光の周波数範囲に設定
    された一対の光フィルタ(16a,16b) と、 前記各受光器から出力された各電気信号に対して前記サ
    ンプリング光の前記偏波分離器に対する入射偏波面の方
    向に応じた重み付を行い、この重み付された各電気信号
    を加算し、加算後の電気信号を処理して前記被測定光の
    光パルス波形を表示する信号処理部(12)とを備えた光サ
    ンプリング波形測定装置。
  6. 【請求項6】 前記偏波分離器は、 入射したサンプリング光及び被測定光を互いに偏波面が
    90度異なる2つの光にそれぞれ分離する一対の方解石
    (17a,17b) と、 この一対の方解石のうちの一方の方解石から出力された
    互いに偏波面が90度異なる2つの光の偏光状態を90
    度回転させる1/2波長板(21)と、 前記一対の方解石のうちの他方の方解石及び前記1/2
    波長板から出力された偏波面が90度異なるサンプリン
    グ光と被測定光とを組み合せ集光合波する一対の集光レ
    ンズ(18a,18b) とで構成されたことを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれか1項に記載の光サンプリング波形
    測定装置。
  7. 【請求項7】 前記偏波分離器は、 サンプリング光及び被測定光が入射され、互いに偏波面
    が90度異なる1組のサンプリング光と被測定光との合
    波と、互いに偏波面が90度異なるサンプリング光と被
    測定光との合計3つの光を出力する第1の方解石(19a)
    と、 この第1の方解石から出力された3つの光の偏光状態を
    90度回転させる1/2波長板(21a) と、 この1/2波長板から出力された互いに偏波面が90度
    異なるサンプリング光と被測定光とを合波して出力する
    第2の方解石(19b) とで構成されたことを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれか1項に記載の光サンプリング
    波形測定装置。
  8. 【請求項8】 入射した第1の光と第2の光を互いに偏
    波面が90度異なる2つの光にそれぞれ分離する一対の
    方解石(17a,17b) と、 この一対の方解石のうちの一方の方解石から出力された
    互いに偏波面が90度異なる2つの光の偏光状態を90
    度回転させる1/2波長板(21)と、 前記一対の方解石のうちの他方の方解石及び前記1/2
    波長板から出力された偏波面が90度異なる第1の光と
    第2の光とを組み合せ集光合波する一対の集光レンズ(1
    8a,18b) とを備えた偏波分離器。
  9. 【請求項9】 第1の光と第2の光が入射され、互いに
    偏波面が90度異なる1組の第1の光と第2の光との合
    波と、互いに偏波面が90度異なる第1の光と第2の光
    との合計3つの光を出力する第1の方解石(19a) と、 この第1の方解石から出力された3つの光の偏光状態を
    90度回転させる1/2波長板(21a) と、 この1/2波長板から出力された互いに偏波面が90度
    異なる第1の光と第2の光とを合波して出力する第2の
    方解石(19b) とを備えた偏波分離器。
  10. 【請求項10】 入射した第1の光と第2の光を互いに
    偏波面が90度異なる2つの光にそれぞれ分離する第1
    の方解石部(17a,17b) と、 この第1の方解石部から出力された4つの光から偏波面
    が互いに90度異なる第1の光と第2の光とを2組合波
    して、それぞれ別光路に出力する第2の方解石部(22a,2
    2b) とを備えた偏波分離器。
  11. 【請求項11】 第1の光と第2の光が入射され、互い
    に偏波面が90度異なる1組の第1の光と第2の光との
    合波と、互いに偏波面が90度異なる第1の光と第2の
    光との合計3つの光を出力する第1の方解石(19a) と、 この第1の方解石から出力された互いに偏波面が90度
    異なる第1の光と第2の光と合波して出力する第2の方
    解石(19b) とを備えた偏波分離器。
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