JPH1192630A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JPH1192630A
JPH1192630A JP25301397A JP25301397A JPH1192630A JP H1192630 A JPH1192630 A JP H1192630A JP 25301397 A JP25301397 A JP 25301397A JP 25301397 A JP25301397 A JP 25301397A JP H1192630 A JPH1192630 A JP H1192630A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
resin
formula
semiconductor device
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JP25301397A
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English (en)
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Kazuya Shigeno
数也 滋野
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エリア実装用半導体パッケージに関し、室温
及び半田付け工程での反りが少なく、高温時電気特性や
耐半田性や耐温度サイクル性などの信頼性に優れ、かつ
成形性にも優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び
それにより封止された半導体装置を提供すること。 【解決手段】 一般式(1)〜(4)で示され、かつ融
点50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂を総エポキシ樹
脂中に30重量%以上含み、式(5)のフェノール樹脂
硬化剤を総フェノール樹脂硬化剤中に30重量%以上含
み、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7及び総エポキシ樹脂組成物中に80〜90重量%含
まれる溶融シリカ粉末からなる半導体封止用エポキシ樹
脂組成物及びそれにより封止された半導体装置。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形性、信頼性、実
装性に優れた樹脂封止型半導体装置に関し、更に詳述す
ればプリント配線板や金属リードフレームの片面に半導
体素子を搭載し、その搭載面側の実質的に片面のみを樹
脂封止されたいわゆるエリア実装型半導体装置におい
て、樹脂封止後の反りや基板実装時の半田付け工程での
反りが小さく、高温時電気特性が良好で、また温度サイ
クル試験での耐パッケージクラック性や半田付け工程で
の耐パッケージクラック性や耐剥離性に優れ、かつ成形
性に優れる半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び該半導
体封止用エポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、軽量化、高性
能化の市場動向において、半導体の高集積化が年々進
み、又半導体パッケージの表面実装化が促進されるなか
で、新規にエリア実装のパッケージが開発され、従来構
造のパッケージから移行し始めている。エリア実装パッ
ケージとしてはBGA(ボールグリッドアレイ)あるい
は更に小型化を追求したCSP(チップサイズパッケー
ジ)が代表的であるが、これらは従来QFP、SOPに
代表される表面実装パッケージでは限界に近づいている
多ピン化・高速化への要求に対応するために開発された
ものである。構造としては、BT樹脂/銅箔回路基板
(ビスマレイミド・トリアジン/ガラスクロス基板)に
代表される硬質回路基板、あるいはポリイミド樹脂フィ
ルム/銅箔回路基板に代表されるフレキシブル回路基板
の片面上に半導体素子を搭載し、その素子搭載面、即ち
基板の片面のみがエポキシ樹脂組成物などで成形・封止
されている。また、基板の素子搭載面の反対面には半田
ボールを2次元的に並列して形成し、パッケージを実装
する回路基板との接合を行う特徴を有している。更に、
素子を搭載する基板としては、上記有機回路基板以外に
もリードフレーム等の金属基板を用いる構造も考案され
ている。
【0003】これらエリア実装型半導体パッケージの構
造は基板の素子搭載面のみを樹脂組成物で封止し、半田
ボール形成面側は封止しないという片面封止の形態をと
っている。ごく希に、リードフレーム等の金属基板など
では、半田ボール形成面でも数十μm程度の封止樹脂層
が存在することもあるが、素子搭載面では数百μmから
数mm程度の封止樹脂層が形成されるため、実質的に片
面封止となっている。このため、有機基板や金属基板と
樹脂組成物との間での熱膨張・熱収縮の不整合、あるい
は樹脂組成物の成形・硬化時の硬化収縮による影響によ
り、これらのパッケージでは成形直後から反りが発生し
やすい。また、これらのパッケージを実装する回路基板
上に半田接合を行う場合、200℃以上の加熱工程を経
るが、この際にパッケージの反りが発生し、多数の半田
ボールが平坦とならず、パッケージを実装する回路基板
から浮き上がってしまい、電気的接合信頼性が低下する
問題も起こる。
【0004】また、赤外線リフロー、ベーパーフェイズ
ソルダリング、半田浸漬などの手段での半田処理による
半田接合を行う場合、樹脂組成物の硬化物並びに有機基
板からの吸湿によりパッケージ内部に存在する水分が高
温で急激に気化することによる応力でパッケージにクラ
ックが発生したり、基板の素子搭載面と硬化物との界面
で剥離が発生することもあり、硬化物の低応力化・低吸
湿化とともに、基板との密着性も求められる。さらに、
基板と硬化物の線膨張係数の不整合により、信頼性テス
トの代表例である温度サイクル試験でも、基板/硬化物
界面の剥離やパッケージクラックが発生する。従来のQ
FPやSOPなどの表面実装パッケージでは、半田実装
時のクラックや各素材界面での剥離の防止のために、ビ
フェニル型エポキシ樹脂に代表されるような結晶性エポ
キシ樹脂と可撓性骨格を有するフェノール樹脂硬化剤と
を組み合わせて用い、かつ無機質充填材の配合量を増加
することにより、低ガラス転移温度化かつ低吸湿化を行
う対策がとられてきた。しかし、この手法では、片面封
止パッケージにおける反りの問題は解決できないのが現
状であった。
【0005】基板上の実質的に片面のみを樹脂組成物で
封止したパッケージにおいて、反りを低減するには、基
板の線膨張係数と樹脂組成物硬化物の線膨張係数を近付
けること、及び樹脂組成物の硬化収縮を小さくする二つ
の方法が重要である。基板としては有機基板ではBT樹
脂やポリイミド樹脂のような高ガラス転移温度の樹脂が
広く用いられており、これらはエポキシ樹脂組成物の成
形温度である170℃近辺よりも高いガラス転移温度を
有する。従って、成形温度から室温までの冷却過程では
有機基板のα1 の領域のみで収縮する。従って、樹脂組
成物もガラス転移温度が高くかつα1 が回路基板と同じ
であり、さらに硬化収縮がゼロであれば反りはほぼゼロ
であると考えられる。このため、多官能型エポキシ樹脂
と多官能型フェノール樹脂との組み合わせによりガラス
転移温度を高くし、無機質充填材の配合量でα1 を合わ
せる手法が既に提案されている。
【0006】ところが、一分子中に3個以上のエポキシ
基を有する多官能型エポキシ樹脂と一分子中に3個以上
のフェノール性水酸基を有する多官能型フェノール樹脂
との組み合わせ系は吸湿率が大きいこと、各々の樹脂粘
度が高いため無機質充填材を高充填することができず低
吸湿化が困難なこと、半田処理温度でも高弾性を示し、
発生応力が高いことなどから、半田処理時のパッケージ
クラック発生や界面剥離の発生が解決されていない。ま
た、素子と基板との電気的接続に用いられる金線は数十
μmと細いうえに、エリア実装パッケージではその長さ
も従来構造パッケージに比較して長く、更に多ピン化に
より金線の配線が高密度化しているため、成形時に低粘
度の樹脂組成物で封止しないと金線が変形し、金線同士
が接触して電気的不良を生じることになる。特にCSP
のような薄型のパッケージでは充填性が良好で、金線変
形の少ない樹脂組成物による封止が必須の条件であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エリア実装
パッケージでの成形後や半田処理時の反りが小さく、高
温時電気特性が良好で、また温度サイクル試験や半田処
理時などの信頼性に優れ、かつ充填性が良好で金線変形
の少ない、即ち、成形時に高流動性の特徴を有する半導
体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれにより封止された
半導体装置の開発を目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、特殊な結晶性エポキシ樹脂と多官能型フェノール
樹脂硬化剤との組み合わせで、ガラス転移温度の低下を
少なくしたまま低吸湿化が図れること、低粘度化が達成
できるため無機質充填材の充填量の増量が可能となり、
低吸湿化やα1 の調整が可能となること、また、成形時
の充填性向上やワイヤー変形量の低減ができること、半
田処理温度での熱時弾性率が低減できるため発生応力が
減少し、回路基板との密着性が向上することなどを明ら
かにしたものである。
【0009】即ち本発明は、(A)一般式(1)〜
(4)で示され、かつ融点が50〜150℃のエポキシ
樹脂からなる群から選択される少なくとも一つのエポキ
シ樹脂を総エポキシ樹脂中に30重量%以上含むエポキ
シ樹脂、(B)一般式(5)で示されるフェノール樹脂
を総フェノール樹脂中に30重量%以上含むフェノール
樹脂硬化剤、(C)1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7、及び(D)総エポキシ樹脂組成物
中に80〜90重量%含まれる溶融シリカ粉末からなる
ことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及
びこの半導体封止用エポキシ樹脂組成物によって封止さ
れた半導体装置である。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】 式(1)〜(3)中のRは水素原子、ハロゲン原子また
は炭素数1〜12のアルキル基を示し、互いに同一であ
っても、異なっていてもよい。式(4)、(5)中のR
はハロゲン原子または炭素数1〜12のアルキル基を示
し、互いに同一であっても、異なっていてもよく、lは
1〜10の正の整数、mは0もしくは1〜3の正の整
数、及びnは0もしくは1〜4の正の整数である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる(A)成分のエポキシ樹脂のうち一
般式(1)〜(4)で表されるエポキシ樹脂はそれぞ
れ、ハイドロキノン型エポキシ樹脂[式(1)]、スチ
ルベン型エポキシ樹脂[式(2)]、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂[式(3)]、アラルキル変性ビフェニ
ル型エポキシ樹脂[式(4)]と呼ばれ、その内融点が
50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂である。これらの
具体例を以下に示すがこれらに限定されるものではな
い。
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】これらのエポキシ樹脂はいずれも結晶性を
示すため、融点未満の温度では固体であるが、融点以上
の温度で低粘度の液状物質となる。このため50℃未満
の融点の結晶性エポキシ樹脂では、エポキシ樹脂組成物
の製造工程において融着を起こしやすく、作業性が著し
く低下する。また、150℃を越える融点を示す結晶性
エポキシ樹脂では、エポキシ樹脂組成物を加熱混練する
製造工程で充分に溶融しないため、材料の均一性に劣る
といった問題点を有する。融点の測定方法としては示差
走査熱量計[セイコー電子(株)製SSC/5200]に
よる吸熱ピーク温度(昇温速度5℃/分)から求められ
る。
【0018】これらの結晶性エポキシ樹脂は1分子中の
エポキシ基の数が2個と少なく、フェノールノボラック
樹脂や可撓性骨格を導入したフェノール樹脂硬化剤との
組み合わせでは架橋密度が低く、耐熱性の低い硬化物し
か得られない。しかし構造として剛直な平面ないし棒状
骨格を有しており、かつ結晶化する性質、即ち分子同士
が配向しやすいという特徴を有するため、一般式(5)
で示される多官能型フェノール樹脂硬化剤を併用した場
合、硬化後の多官能型フェノール樹脂による架橋構造の
架橋密度は低下させても、ガラス転移温度などの耐熱性
を低下させ難い。一方、通常の2官能非結晶性エポキシ
樹脂と多官能型フェノール樹脂との組み合わせでは架橋
密度が低下すると共に、ガラス転移温度の大幅な低下も
起こる。更に、結晶性エポキシ樹脂と多官能型フェノー
ル樹脂とを組み合わせた場合、一旦ガラス転移温度を越
えた温度領域では低官能基数樹脂の特徴である低弾性率
を示すため、半田処理温度での低応力化に効果的であ
る。このため、半田処理でのパッケージクラック発生や
基板と樹脂組成物の硬化物界面の剥離発生を防止する効
果がある。また、溶融状態では低粘度を示すため成形時
に樹脂組成物の流動性が高く、薄型パッケージへの充填
性に優れる。融点50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂
は総エポキシ樹脂中に30重量%以上含まれることが必
要である。30重量%未満では熱時の低弾性化や低粘度
化の効果が得難く、従って基板との高密着性が発現せず
好ましくない。
【0019】本発明のエポキシ樹脂は更に他のエポキシ
樹脂と併用しても差し支えない。併用可能なエポキシ樹
脂としては、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマー全般を指し、例えば、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げら
れる。又、これらのエポキシ樹脂は、単独もしくは混合
して用いても差し支えない。
【0020】本発明で用いられる(B)成分のフェノー
ル樹脂硬化剤の内、式(5)で示されるフェノール樹脂
硬化剤はいわゆるトリフェノールメタン型フェノール樹
脂と呼ばれるもので、具体例を以下に示す。
【化9】
【0021】これらフェノール樹脂硬化剤を使用すると
硬化物の架橋密度が高くなり、高いガラス転移温度の硬
化物が得られる。式(5)のフェノール樹脂の使用量と
しては、ガラス転移温度の点から総フェノール樹脂中の
30重量%以上配合することが必要である。30重量%
未満ではガラス転移温度が低下し、また硬化収縮率も大
きくなり、成形後のパッケージの反り量が大きくなる。
式(5)のフェノール樹脂は他のフェノール樹脂と適宜
併用可能であり、特に限定されるものではないが、フェ
ノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナ
フトールノボラック樹脂等が挙げられる。
【0022】一般にエポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化
剤との架橋反応で使用される硬化促進剤としてはトリブ
チルアミンや1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7等のアミン化合物、トリフェニルホスフィ
ン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ
ート塩等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール
化合物等のイミダゾール化合物がある。中でも耐湿性の
点からトリフェニルホスフィンに代表される有機リン系
化合物が多く用いられている。しかしながら有機リン系
化合物は高温時でのリード間のリーク電流がアミン系化
合物よりも大きいという問題点があり、またイミダゾー
ル化合物はプレッシャークッカーバイアステスト(PC
BT)等の電気的特性に問題点があるため、本発明に用
いられる硬化促進剤としてはアミノ化合物の中でも1,
8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7が最
も適した硬化促進剤である。
【0023】本発明で用いられる(D)成分の溶融シリ
カ粉末は、破砕状、球状のいずれでも使用可能である
が、溶融シリカ粉末の配合量を高め、かつ樹脂組成物の
溶融粘度の上昇を抑えるためには、球状シリカを主に用
いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるた
めには、球状シリカの粒度分布をより広くとるよう調整
することが望ましい。本発明の溶融シリカ粉末は総エポ
キシ樹脂組成物中に80〜90重量%含まれることが必
要である。80重量%未満では成形温度から室温までの
冷却課程での熱収縮量が基板の熱収縮量よりも大きくな
りすぎ、室温におけるパッケージの反り量が大きくなっ
てしまう。また、パッケージ吸湿量も大きいため、吸湿
後の半田処理時にパッケージクラックや基板/硬化物界
面での剥離の発生が起こりやすい。また90重量%を越
えると、樹脂組成物の成形時の粘度が高過ぎるため金線
変形が起こりやすい。
【0024】本発明の樹脂組成物は、(A)〜(D)ま
での必須成分以外にも必要に応じて臭素化エポキシ樹
脂、三酸化アンチモン等の難燃剤、カップリング剤、カ
ーボンブラックに代表される着色剤、天然ワックス及び
合成ワックス等の離型剤等が適宜配合可能である。樹脂
組成物とするには各成分を混合後、加熱ニーダや熱ロー
ルにより加熱混練し、続いて冷却、粉砕することで目的
とする樹脂組成物が得られる。本発明のエポキシ樹脂組
成物を用いて、半導体等の電子部品を封止し、半導体装
置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレ
ッションモールド、インジェクションモールド等の従来
からの成形方法で硬化成形をすればよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する。 《実施例1》 ・式(6)の構造を主成分とするハイドロキノン型エポキシ樹脂 [融点144℃、エポキシ当量175] 7.7重量部 ・式(7)で示されるフェノール樹脂 4.3重量部 [明和化成(株)製、MEH−7500、軟化点107℃、水酸基当量97] ・1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7 0.2重量部 ・球状溶融シリカ 87.0重量部 ・カルナバワックス 0.5重量部 ・カーボンブラック 0.3重量部 上記の全成分をミキサーにより混合した後、表面温度が
90℃と45℃の2本ロールを用いて30回混練し、得
られた混練物シートを冷却後粉砕して、樹脂組成物とし
た。得られた樹脂組成物の特性を以下の方法で評価をし
た。評価結果を表1〜3に示す。
【0026】
【化10】
【0027】《実施例2〜5》実施例1を基本配合と
し、結晶性エポキシ樹脂の種類を変え、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂硬化剤の配合量を変化させて、実施例1
と同様に混合、混練して樹脂組成物を得た。実施例1と
同様に評価を行った。配合処方及び評価結果を表1に示
す。 《比較例1〜5》実施例1〜6の対象例として1,8−
ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7に変えて
トリフェニルホスフィンを使用し、実施例1と同様に混
合、混練して樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価
を行った。配合処方及び評価結果を表2に示す。 《比較例6〜8》実施例1を基本配合とし、結晶性エポ
キシ樹脂の配合比率の少ないもの、また非結晶性エポキ
シ樹脂のみのものについて、実施例1と同様に混合、混
練して樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行っ
た。配合処方及び評価結果を表2に示す。
【0028】《実施例6及び比較例9〜11》実施例1
を基本配合とし、式(7)のフェノール樹脂硬化剤の配
合比率を変化させて、実施例1と同様に混合、混練して
樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。配
合処方及び評価結果を表3に示す。 《実施例7及び比較例12,13》実施例1を基本配合
とし、無機質充填材の配合比率を変え、それに伴い結晶
性エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤との配合比率を
変えて、実施例1と同様に混合、混練して樹脂組成物を
得た。実施例1と同様に評価を行った。配合処方及び評
価結果を表3に示す。
【0029】上記実施例及び比較例で使用した式(8)
〜(13)のエポキシ樹脂及び式(14)、(15)の
フェノール樹脂の構造及び性状を以下に示す。
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】・式(8)の構造を主成分とするエポキシ
樹脂:融点 52℃、エポキシ当量225 ・式(9)の構造を主成分とするエポキシ樹脂:融点1
33℃、エポキシ当量182 ・式(10)の構造を主成分とするエポキシ樹脂:融点
82℃、エポキシ当量190 ・式(11)の構造を主成分とするエポキシ樹脂:軟化
点65℃、エポキシ当量200 ・式(12)の構造を主成分とするエポキシ樹脂:軟化
点60℃、エポキシ当量170 ・式(13)の構造を主成分とするエポキシ樹脂:液
状、粘度(25℃)55Poise、エポキシ当量168 ・式(14)のフェノール樹脂:軟化点80℃、水酸基
当量104 ・式(15)のフェノール樹脂:軟化点78℃、水酸基
当量175
【0033】《評価方法》 ・スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパ
イラルフロー測定用の金型を用いて、金型温175℃、
注入圧力70kg/cm2 、硬化時間2分で測定した。 ・ガラス転移温度(Tg)及び線膨張係数(α1):1
75℃、2分間トランスファー成形したテストピースを
更に175℃、8時間後硬化し、熱機械分析装置[セイ
コー電子(株)製TMA−120、昇温速度5℃/分]で
測定した。 ・熱時弾性率:240℃での曲げ弾性率をJIS−K6
911の試験条件により測定した。 ・パッケージ反り量:225ピンBGAパッケージ(基
板は0.36mm厚のBT樹脂基板、パッケージサイズ
は24×24mm、厚み1.17mm、シリコンチップ
はサイズ9×9mm、厚み0.35mm、チップと回路
基板のボンディングパッドとを25μm径の金線でボン
ディングしている)を180℃の金型温度、75kg/
cm2 の射出圧力で2分間トランスファー成形を行い、
更に175℃で8時間、後硬化した。室温に冷却後パッ
ケージのゲートから対角線方向に、表面粗さ計を用いて
高さ方向の変位を測定し、変異差の最も大きい値を反り
量とした。
【0034】・耐半田性:パッケージ反り量測定に用い
た成形品パッケージを85℃、相対湿度60%の環境下
で168時間放置し、その後240℃の半田槽に10秒
間浸漬した。超音波探傷機を用いてパッケージを観察
し、内部クラック数及び基板/樹脂組成物界面の剥離数
を(発生パッケージ数)/(全パッケージ数)の%表示
で表した。 ・金線変形量:パッケージ反り量評価で成形した225
ピンBGAパッケージを軟X線透視装置で観察し、金線
の変形率を(流れ量)/(金線長)で%表示した。 ・高温リーク電流:16p−DIPを180℃の金型温
度、75kg/cm2 の射出圧力で2分間トランスファ
ー成形し、更に175℃で8時間、後硬化した。このパ
ッケージを150℃のオーブン乾燥機に入れ、その中で
10分間放置後、乾燥機内でパッケージのリード間に流
れる電流値を測定した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物は金線変形など成形性においても優れおり、該半導体
封止用エポキシ樹脂組成物により封止されたエリア実装
型半導体装置は、室温及び半田付け工程での反りが小さ
く、高温時電気特性や耐半田性や耐温度サイクル性など
の信頼性が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3/36 C08K 3/36 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1)〜(4)で示され、
    かつ融点が50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂からな
    る群から選択される少なくとも一つのエポキシ樹脂を総
    エポキシ樹脂中に30重量%以上含むエポキシ樹脂、
    (B)一般式(5)で示されるフェノール樹脂を総フェ
    ノール樹脂中に30重量%以上含むフェノール樹脂硬化
    剤、(C)1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウン
    デセン−7、(D)総エポキシ樹脂組成物中に80〜9
    0重量%含まれる溶融シリカ粉末からなることを特徴と
    する半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 【化2】 式(1)〜(3)中のRは水素原子、ハロゲン原子又は
    炭素数1〜12のアルキル基を示し、互いに同一であっ
    ても、異なっていてもよい。式(4)、(5)中のRは
    ハロゲン原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示し、
    互いに同一であっても、異なっていてもよく、lは1〜
    10の正の整数、mは0もしくは1〜3の正の整数、及
    びnは0もしくは1〜4の正の整数である。
  2. 【請求項2】 基板の片面に半導体素子が搭載され、こ
    の半導体素子が搭載された基板面側の実質的に片面のみ
    が請求項1記載のエポキシ樹脂組成物によって封止され
    ていることを特徴とする半導体装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009256475A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Nitto Denko Corp 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2016074805A (ja) * 2014-10-06 2016-05-12 新日鉄住金化学株式会社 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
JP2018059095A (ja) * 2016-09-30 2018-04-12 明和化成株式会社 フェノール樹脂組成物、硬化剤、エポキシ樹脂組成物、硬化物、及び半導体装置

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