JP3390335B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3390335B2
JP3390335B2 JP29697697A JP29697697A JP3390335B2 JP 3390335 B2 JP3390335 B2 JP 3390335B2 JP 29697697 A JP29697697 A JP 29697697A JP 29697697 A JP29697697 A JP 29697697A JP 3390335 B2 JP3390335 B2 JP 3390335B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形性、信頼性、高
温保管性に優れた樹脂封止型半導体装置に関し、更に詳
述すればプリント配線板や金属リードフレームの片面に
半導体素子を搭載し、その搭載面側の実質的に片面のみ
を樹脂封止されたいわゆるエリア実装型半導体装置にお
いて、樹脂封止後の反りや基板実装時の半田付け工程で
の反りが小さく、又温度サイクル試験での耐パッケージ
クラック性や半田付け工程での耐パッケージクラック性
や耐剥離性に優れ、かつ高温保管性に優れる半導体封止
用エポキシ樹脂組成物及び該半導体封止用エポキシ樹脂
組成物で封止された半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、軽量化、高性
能化の市場動向において、半導体の高集積化が年々進
み、又半導体パッケージの表面実装化が促進されるなか
で、新規にエリア実装のパッケージが開発され、従来構
造のパッケージから移行し始めている。エリア実装パッ
ケージとしてはBGA(ボールグリッドアレイ)あるい
は更に小型化を追求したCSP(チップサイズパッケー
ジ)が代表的であるが、これらは従来QFP、SOPに
代表される表面実装パッケージでは限界に近づいている
多ピン化・小型化・高速化への要求に対応するために開
発されたものである。構造としては、BT樹脂/銅箔回
路基板(ビスマレイミド・トリアジン/ガラスクロス基
板)に代表される硬質回路基板、あるいはポリイミド樹
脂フィルム/銅箔回路基板に代表されるフレキシブル回
路基板の片面上に半導体素子を搭載し、その素子搭載面
のみがエポキシ樹脂組成物などで成形・封止されてい
る。又基板の素子搭載面の反対面には半田ボールを2次
元的に並列して形成し、パッケージを実装する回路基板
との接合を行う特徴を有している。更に、素子を搭載す
る基板としては、上記有機回路基板以外にもリードフレ
ーム等の金属基板を用いる構造も考案されている。
【0003】これらエリア実装型半導体パッケージの構
造は基板の素子搭載面のみを樹脂組成物で封止し、半田
ボール形成面側は封止しないという片面封止の形態をと
っている。ごく希に、リードフレーム等の金属基板など
では、半田ボール形成面でも数十μm程度の封止樹脂層
が存在することもあるが、素子搭載面では数百μmから
数mm程度の封止樹脂層が形成されるため、実質的に片
面封止となっている。このため、有機基板や金属基板と
樹脂組成物の硬化物との間での熱膨張・熱収縮の不整
合、あるいは樹脂組成物の成形・硬化時の硬化収縮によ
る影響により、これらのパッケージでは成形直後から反
りが発生しやすい。又、これらのパッケージを実装する
回路基板上に半田接合を行う場合、200℃以上の加熱
工程を経るが、この際にパッケージの反りが発生し、多
数の半田ボールが平坦とならず、パッケージを実装する
回路基板から浮き上がってしまい、電気的接合信頼性が
低下する問題も起こる。基板上の実質的に片面のみを樹
脂組成物で封止したパッケージにおいて、反りを低減す
るには、基板の線膨張係数と樹脂組成物硬化物の線膨張
係数を近付けること、及び樹脂組成物の硬化収縮を小さ
くする二つの方法が重要である。基板としては有機基板
ではBT樹脂やポリイミド樹脂のような高ガラス転移温
度の樹脂が広く用いられており、これらはエポキシ樹脂
組成物の成形温度である170℃近辺よりも高いガラス
転移温度を有する。従って、成形温度から室温までの冷
却過程では有機基板のα1 の領域のみで収縮する。その
ため樹脂組成物もガラス転移温度が高くかつα1 が回路
基板と同じであり、更に硬化収縮がゼロであれば反りは
ほぼゼロであると考えられる。このため、多官能型エポ
キシ樹脂と多官能型フェノール樹脂との組み合わせによ
りガラス転移温度を高くし、無機質充填材の配合量でα
1 を合わせる手法が既に提案されている。
【0004】又、赤外線リフロー、ベーパーフェイズソ
ルダリング、半田浸漬などの手段での半田処理による半
田接合を行う場合、樹脂組成物の硬化物並びに有機基板
からの吸湿によりパッケージ内部に存在する水分が高温
で急激に気化することによる応力でパッケージにクラッ
クが発生したり、基板の素子搭載面と樹脂組成物の硬化
物との界面で剥離が発生することもあり、硬化物の低応
力化・低吸湿化とともに、基板との密着性も求められ
る。さらに、基板と硬化物の熱膨張係数の不整合によ
り、信頼性テストの代表例である温度サイクル試験で
も、基板/硬化物界面の剥離やパッケージクラックが発
生する。従来のQFPやSOPなどの表面実装パッケー
ジでは、半田実装時のクラックや各素材界面での剥離の
防止のために、ビフェニル型エポキシ樹脂に代表される
ような結晶性エポキシ樹脂と可撓性骨格を有するフェノ
ール樹脂硬化剤とを組み合わせて用い、かつ無機質充填
材の配合量を増加することにより、低ガラス転移温度化
かつ低吸湿化を行う対策がとられてきた。しかし、この
手法では、片面封止パッケージにおける反りの問題は解
決できないのが現状であった。
【0005】次にこれらエポキシ樹脂組成物中には、難
燃剤としてハロゲン系難燃剤、あるいはハロゲン系難燃
剤と三酸化アンチモンとの併用したものが配合されてお
り、高温においてハロゲンガスあるいはハロゲン化アン
チモンガス等を発生させ難燃化を図っている。しかし、
この方法ではハロゲンあるいはハロゲンとアンチモンの
併用系を使用するため、この樹脂組成物で封止した半導
体装置が例えば175℃、2000時間といった高温環
境下で保管された場合、ハロゲンあるいはハロゲン化ア
ンチモンに起因する金線−アルミニウムパッド間の電気
的接続不良を招き大きな問題となっている。この様な問
題に対して、電子部品の使用環境よりも高いガラス転移
温度を有するエポキシ樹脂組成物を使用し、高温保管中
のハロゲンやハロゲン化アンチモンの拡散を低減させて
高温保管性を改善する方法、イオン捕捉剤を添加し、高
温保管中のハロゲンやハロゲン化アンチモンを捕捉する
方法、更にこれら2種を組み合わせた方法が用いられて
いた。近年電子部品の表面実装化、小型化・薄型化が進
み、回路基板への実装時の耐半田クラック性向上への要
求が厳しくなってきており、耐半田クラック性と高温保
管性の両方を満足し、更に高温保管性の問題以外に環境
問題の点からもハロゲンフリー、アンチモンフリーの樹
脂組成物が求められている。BGA、CSPといったエ
リア実装型パッケージ用として、前記の諸問題を解決で
きるハロゲンフリー、アンチモンフリーの樹脂組成物が
無く、鋭意検討が進められてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エリア実装
パッケージでの成形後や半田処理時の反りが小さく、ま
た基板との接着性に特に優れるため温度サイクル試験や
半田処理時などの信頼性、に優れ、かつ高温保管性に優
れるハロゲンフリー、アンチモンフリーの半導体封止用
エポキシ樹脂組成物の開発を目的としてなされたもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は(A)、一般式
(1)、(2)で示される多官能エポキシ樹脂及び/又
は式(4)〜(8)で示され、融点が50〜150℃の
結晶性エポキシ樹脂の群から選択される少なくとも一つ
のエポキシ樹脂、(B)一般式(3)で示されるフェノ
ール樹脂硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)溶融シリカ
粉末、及び(E)赤燐系難燃剤を総エポキシ樹脂組成物
中に0.3〜5.0重量%含むことを特徴とする半導体
封止用エポキシ樹脂組成物、及び基板の片面に半導体素
子が搭載され、この半導体素子が搭載された基板面側の
実質的に片面のみが前記半導体封止用エポキシ樹脂組成
物によって封止されていることを特徴とする半導体装置
である。好ましくは赤燐系難燃剤が、予め赤燐の表面を
水酸化アルミニウムで被覆し、更にその表面をフェノー
ル樹脂で被覆され、平均粒径10〜70μm、最大粒径
150μm以下であり、かつ該被覆難燃剤中の赤燐の含
有量が60〜95重量%である前記記載の半導体封止用
エポキシ樹脂組成物である。
【0008】
【化6】
【0009】
【化7】
【0010】
【化8】
【0011】
【化9】
【0012】
【化10】 式(1)、(2)、(3)及び(8)中のRはハロゲン
原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示し、互いに同
一であっても、異なっていてもよい。lは1〜10の正
の整数、mは0もしくは1〜3の正の整数、及びnは0
もしくは1〜4の正の整数である。式(4)〜(7)中
のRは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜12のア
ルキル基を示し、互いに同一であっても、異なっていて
もよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる式(1)で示される通常トリフェノ
ールメタン型エポキシ樹脂と総称される樹脂又は式
(2)で示されるエポキシ樹脂は、式(3)のフェノー
ル樹脂硬化剤との組み合わせにより硬化物の架橋密度が
高く、高いガラス転移温度となり、又硬化収縮率が小さ
い特徴を有するため、本エポキシ樹脂組成物の用途であ
るエリア実装半導体パッケージの封止では反りの低減に
効果的である。式(1)及び式(2)の具体例としては
以下のものが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0014】
【化11】
【0015】
【化12】
【0016】又、式(4)〜(8)で示され、かつ融点
が50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂は、1分子中に
エポキシ基を2個有するジエポキシ化合物またはこれら
のオリゴマーである。これらのエポキシ樹脂はいずれも
結晶性を示すため、融点未満の温度では固体であるが、
融点以上の温度で低粘度の液状物質となる。このためこ
れらを用いたエポキシ樹脂組成物は溶融状態で低粘度を
示すため成形時に樹脂組成物の流動性が高く、薄型パッ
ケージへの充填性に優れる。従って、溶融シリカ粉末の
配合量を増量して、得られるエポキシ樹脂組成物の硬化
物の吸湿率を低減し、耐半田リフロー性を向上させる手
法をとるに際してはこれら結晶性エポキシ樹脂の使用が
好ましい。
【0017】これらの結晶性エポキシ樹脂は1分子中の
エポキシ基の数が2個からせいぜい数個と少なく、一般
的には架橋密度が低く、耐熱性の低い硬化物しか得られ
ない。しかし構造として剛直な平面ないし棒状骨格を有
しており、かつ結晶化する性質、即ち分子同士が配向し
やすいという特徴を有するため、一般式(3)で示され
る多官能型フェノール樹脂硬化剤と組み合わせて用いる
場合、硬化後ガラス転移温度などの耐熱性を低下させ難
い。このため、これら結晶性エポキシ樹脂と一般式
(3)で示されるフェノール樹脂硬化剤との組み合わせ
によるエポキシ樹脂組成物で封止された半導体パッケー
ジは反り量を小さくできる。更に一旦ガラス転移温度を
越えた温度領域では低官能基数化合物の特徴である低弾
性率を示すため、半田処理温度での低応力化に効果的で
ある。このため、半田処理でのパッケージクラック発生
や基板と樹脂組成物の硬化物界面の剥離発生を防止する
効果がある。
【0018】上記結晶性エポキシ樹脂は50℃未満の融
点では、エポキシ樹脂組成物の製造工程において融着を
起こしやすく、作業性が著しく低下する。又、150℃
を越える融点を示す結晶性エポキシ樹脂では、エポキシ
樹脂組成物を加熱混練する製造工程で充分に溶融しない
ため、材料の均一性に劣るといった問題点を有する。融
点の測定方法は、示差走査熱量計[セイコー電子(株)S
SC520、昇温速度5℃/分]で吸熱ピーク温度から
求められる。以下にこれら結晶性エポキシ樹脂の具体例
を示すがこれらに限定されるものではない。
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】
【0021】
【化15】
【0022】又、パッケージの反りの低減と成形時の高
流動化、及び実装時の耐半田性の両立という観点からは
上記一般式(1)、(2)で示される多官能エポキシ樹
脂を総エポキシ樹脂中に20〜90重量%含み、更に式
(4)〜(8)で示され、かつ融点50〜150℃の結
晶性エポキシ樹脂を総エポキシ樹脂中に20重量%以上
を含むことが特に好ましい。
【0023】本発明で用いられる一般式(3)で示され
るフェノール樹脂硬化剤はいわゆるトリフェノールメタ
ン型フェノール樹脂と呼ばれるもので、具体例を以下に
示すがこれらに限定されるものではない。
【化16】
【0024】これらフェノール樹脂を使用すると硬化物
の架橋密度が高くなり、高いガラス転移温度の硬化物が
得られる。このため、得られたエポキシ樹脂組成物によ
り封止されたパッケージの反りが低減できる。式(3)
のフェノール樹脂は他のフェノール樹脂と適宜併用可能
であり、特に限定されるものではないが、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフタレン
型ノボラック樹脂等が挙げられる。
【0025】本発明で用いられる(C)成分の硬化促進
剤としては、前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤
との架橋反応の触媒となり得るものを指し、具体的には
トリブチルアミン等のアミン系化合物、トリフェニルホ
スフィン、テトラフェニルホスフォニウム・テトラフェ
ニルボレート塩等の有機リン系化合物、2−メチルイミ
ダゾール等のイミダゾール化合物等が例示できるがこれ
らに限定されるものではない。これらの硬化促進剤は単
独であっても混合して用いても差し支えない。
【0026】本発明で用いられる(D)成分の溶融シリ
カ粉末は、破砕状、球状のいずれでも使用可能である
が、溶融シリカ粉末の配合量を高め、かつ樹脂組成物の
溶融粘度の上昇を抑えるためには、球状シリカを主に用
いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるた
めには、球状シリカの粒度分布をより広くとるよう調整
することが望ましい。
【0027】本発明で用いる(E)成分の赤燐系難燃剤
には赤燐単独も含まれるが酸化され易く、又不安定なた
め取扱いに難点があり、より好ましいものは予め赤燐の
表面を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にその表面
をフェノール樹脂で被覆したものである。被覆された赤
燐系難燃剤中の赤燐の含有量は60〜95重量%である
ことが好ましく、赤燐含有量が60重量%未満だと樹脂
組成物中に多量に配合する必要があり、多量に添加する
と流動性が低下するので好ましくない。95重量%を越
えると赤燐の酸化安定性の点で問題がある。又赤燐系難
燃剤の粒径としては、平均粒径が10〜70μm、最大
粒径が150μm以下のものが好ましい。平均粒径が1
0μm未満だと樹脂組成物の流動性の低下をきたし、7
0μmを越えると難燃剤の分散性が悪化し好ましくな
い。また最大粒径が150μmを越えるとパッケージの
充填性に問題が生じ好ましくない。これらの赤燐系難燃
剤としては、例えば、燐化学工業(株)のノーバレッ
ド、ノーバエクセル等があり市場より容易に入手するこ
とができる。全樹脂組成物中の赤燐の含有量としては
0.3〜5.0重量%が好ましく、0.3重量%未満だ
と難燃性が不足する。又赤燐系難燃剤は、可燃性で難燃
剤自身が酸化して難燃性を発揮するため、5.0重量%
を越えると難燃剤が多すぎることにより難燃剤が燃焼を
助ける働きをし難燃性が不足する。
【0028】本発明の樹脂組成物は、(A)〜(E)ま
での必須成分以外にも必要に応じてシリコーン系添加
剤、カップリング剤、不純物低減のためのイオン補足
剤、カーボンブラックに代表される着色剤、天然ワック
ス及び合成ワックス等の離型剤等が適宜配合可能であ
る。樹脂組成物とするには各成分を混合後、加熱ニーダ
や熱ロールにより加熱混練し、続いて冷却、粉砕するこ
とで目的とする樹脂組成物が得られる。本発明の半導体
装置は、上述の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用
い、トランスファ−成形、圧縮成形、射出成形等によ
り、半導体素子を封止することにより得られる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する。 《実施例1》 ・式(9)で示される構造を主成分とするエポキシ樹脂: [油化シェルエポキシ(株)製、商品名エピコート1032H、軟化点60℃、 エポキシ当量170] 4.6重量部 ・式(10)で示される構造を主成分とするビフェニルエポキシ樹脂: [油化シェルエポキシ(株)製、商品名YX−4000H、融点105℃、エポ キシ当量195] 4.6重量部 ・式(11)で示されるフェノール樹脂: [明和化成(株)製、商品名MEH−7500、軟化点107℃、水酸基当量9 7] 4.8重量部 ・赤燐系難燃剤: (赤燐の表面を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にその表面をフェノール 樹脂で処理したもので、赤燐含有量75重量%、平均粒径40μm、最大粒径 120μm) 1.0重量部 ・トリフェニルホスフィン: 0.2重量部 ・球状溶融シリカ: 84.0重量部 ・カルナバワックス: 0.5重量部 ・カーボンブラック: 0.3重量部 上記の全成分をミキサーにより混合した後、表面温度が
90℃と45℃の2本ロールを用いて30回混練し、得
られた混練物シートを冷却後粉砕して、樹脂組成物とし
た。得られた樹脂組成物の特性を以下の方法で評価をし
た。評価結果を表1に示す。
【0030】
【化17】
【0031】《実施例2〜8》実施例1を基本配合とし
て、式(9)及び(10)のエポキシ樹脂及び式(1
1)のフェノール樹脂の種類並びにそれらの配合量を変
えて、その他は基本配合と同じ割合で各成分を配合し、
実施例1と同様に混合、混練して樹脂組成物を得た。実
施例1と同様に評価を行った。配合処方及び評価結果を
表1に示す。 《実施例9〜13、比較例1〜3》実施例1を基本配合
として、赤燐系難燃剤の添加量を難燃剤の種類を変え
て、その他は基本配合と同じ割合で各成分を配合し、実
施例1と同様に混合、混練して樹脂組成物を得た。実施
例1と同様に評価を行った。配合処方及び評価結果を表
2及び表3に示す。
【0032】上記実施例及び比較例で使用した式(1
2)〜(16)のエポキシ樹脂及びフェノール樹脂の構
造及び性状を以下に示す。
【化18】
【0033】
【化19】
【0034】・式(12)で示される構造を主成分とす
るエポキシ樹脂:融点144℃、エポキシ当量175 ・式(13)で示される構造を主成分とするエポキシ樹
脂:融点103℃、エポキシ当量225 ・式(14)で示される構造を主成分とするエポキシ樹
脂:融点133℃、エポキシ当量182 ・式(15)で示される構造を主成分とするエポキシ樹
脂:融点82℃、エポキシ当量190 ・式(16)で示される構造を主成分とするエポキシ樹
脂:軟化点65℃、エポキシ当量210 ・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(OCN
エポキシ樹脂):軟化点63℃、エポキシ当量200 ・フェノールノボラック樹脂:軟化点80℃、水酸基当
量104
【0035】《評価方法》 ・スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパ
イラルフロー測定用の金型を用いて、金型温175℃、
注入圧力70kg/cm2 、硬化時間2分で測定した。 ・ガラス転移温度(Tg)及び線膨張係数(α1):1
75℃、2分間トランスファー成形したテストピースを
更に175℃、8時間後硬化し、熱機械分析装置[セイ
コー電子(株)製TMA−120、昇温速度5℃/分]に
より測定した。 ・熱時弾性率:240℃での曲げ弾性率をJIS−K6
911の試験条件により測定した。 ・硬化収縮率:テストピースを180℃の金型温度、7
5kg/cm2 の射出圧力で2分間トランスファー成形
し、更に175℃で8時間、後硬化した。180℃に加
熱された状態の金型のキャビティ寸法と180℃に加熱
された成形品の寸法をノギスにより測定し、成形品寸法
/金型キャビティ寸法の比率で硬化収縮率を表した。
【0036】・パッケージ反り量:225ピンBGAパ
ッケージ(基板は0.36mm厚BT樹脂基板、パッケ
ージサイズは24×24mm、厚み1.17mm、シリ
コンチップはサイズ9×9mm、厚み0.35mm、チ
ップと回路基板のボンディングパッドとを25μm径の
金線でボンディングしている)を180℃の金型温度、
75kg/cm2 の射出圧力で2分間トランスファー成
形を行い、更に175℃で8時間、後硬化した。室温に
冷却後パッケージのゲートから対角線方向に、表面粗さ
計を用いて高さ方向の変位を測定し、変異差の最も大き
い値を反り量とした。 ・金線変形量:パッケージ反り量評価で成形した225
ピンBGAパッケージを軟X線透視装置で観察し、金線
の変形率を(流れ量)/(金線長)で%表示した。 ・高温保管性:14×20mm厚み2mmの80QFPにテ
スト用素子封止し、高温下(175℃)に放置し、リー
ドピン−金線−ALパッド−AL回路−ALパッド−金
線−リードピン間の電気抵抗値を測定し、抵抗値上昇開
始時間を測定する事で高温保管による内部回路の接続不
良を評価した。 ・耐燃性:UL−94垂直試験(試料厚さ1.0mm)
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物は、これを用いたエリア実装型半導体装置の室温及び
半田付け工程での反りが小さく、耐半田性や耐温度サイ
クル性などの信頼性に優れ、高温保管性にも優れるもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 3/36 C08K 3/36 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 (56)参考文献 特開 平9−227765(JP,A) 特開 平8−151505(JP,A) 特開 平6−100657(JP,A) 特開 平7−273252(JP,A) 特開 平8−239450(JP,A) 特開 平8−269167(JP,A) 特開 平8−295721(JP,A) 特開 平8−301981(JP,A) 特開 平9−52228(JP,A) 特開 平6−326221(JP,A) 特開 平5−259315(JP,A) 特開 平5−67703(JP,A) 特開 平3−198353(JP,A) 特開 平2−208314(JP,A) 特開 平2−189327(JP,A) 特開 平2−208313(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08G 59/24 C08G 59/32 C08G 59/62 C08K 3/02 C08K 3/36 H01L 23/29

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1)、(2)で示される
    多官能エポキシ樹脂及び/又は式(4)〜(8)で示さ
    れ、かつ融点が50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂の
    群から選択される少なくとも一つのエポキシ樹脂、
    (B)一般式(3)で示されるフェノール樹脂硬化剤、
    (C)硬化促進剤、(D)溶融シリカ粉末、及び(E)
    総エポキシ樹脂組成物中に赤燐系難燃剤を0.3〜5.
    0重量%含んだ半導体封止用エポキシ樹脂組成物によっ
    て、基板の片面に半導体素子が搭載され、この半導体素
    子が搭載された基板面側の実質的に片面のみが封止され
    ていることを特徴とする半導体装置。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 式(1)、(2)、(3)及び(8)中のRはハロゲン
    原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示し、互いに同
    一であっても、異なっていてもよい。lは1〜10の正
    の整数、mは0もしくは1〜3の正の整数、及びnは0
    もしくは1〜4の正の整数である。式(4)〜(7)中
    のRは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜12のア
    ルキル基を示し、互いに同一であっても、異なっていて
    もよい。
  2. 【請求項2】 赤燐系難燃剤が、予め赤燐の表面を水酸
    化アルミニウムで被覆し、更にその表面をフェノール樹
    脂で被覆され、平均粒径10〜70μm、最大粒径15
    0μm以下であり、かつ該被覆難燃剤中の赤燐の含有量
    が60〜95重量%である請求項1記載の半導体装置
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