JPH1191158A - 微細ピッチ電極とその形成方法及び微細ピッチ電極ユニット - Google Patents

微細ピッチ電極とその形成方法及び微細ピッチ電極ユニット

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JPH1191158A
JPH1191158A JP20883098A JP20883098A JPH1191158A JP H1191158 A JPH1191158 A JP H1191158A JP 20883098 A JP20883098 A JP 20883098A JP 20883098 A JP20883098 A JP 20883098A JP H1191158 A JPH1191158 A JP H1191158A
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JP
Japan
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electrode
fine
film
fine electrode
pitch
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Application number
JP20883098A
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English (en)
Inventor
Hideaki Tsubakida
英昭 椿田
Koji Toda
耕二 戸田
Michio Miura
道夫 三浦
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 微細電極線を等間隔に且つ高精度に設定する
とともに生産性及び品質の向上を図った微細ピッチ電極
を提供すること。 【解決手段】 周囲が絶縁物で被覆された被覆膜を有す
る微細電極線2(12)と、この微細電極線2(12)
の複数本を面状に配置し固定するモールド部材3(封止
部材19)とを備えていること。各微細電極線の被覆膜
の直径を複数本の各微細電極線のピッチ間隔とほぼ同一
に設定すると、微細電極線相互間の距離を高精度に均一
に設定することが可能となる。また、前記微細ピッチ電
極では、被覆膜を備えた各微細電極線を単に隙間無く並
べるだけで何らの熟練を要することなく各微細電極線を
等間隔に且つ高精度に設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細ピッチ電極と
その形成方法及び微細ピッチ電極ユニットに係り、とく
に、先端面が微細ピッチ間隔で並べられ且つ当該電極の
先端面が同一面に配設されて個別に通電される構造の微
細ピッチ電極とその形成方法及び微細ピッチ電極ユニッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】近時において、コンピュータ制御によ
り、導電性インキを使用し、金属部材からなる回転ドラ
ム上にインキ膜を形成し、インキドットを通電凝集(固
化)することにより文字パターン等を形成した後に、所
定の用紙に転写する高速印刷システムが開発されてい
る。図13及び図14にその一例を示す。この図13及
び図14に示す高速印刷システムは、版を必要としない
ダイレクト印刷システム(電子画像形成システム)であ
り、印刷の枚数如何にかかわらず常に鮮明で且つ均一な
印刷物を印刷し得るという利点を備えている。
【0003】かかる手法の印刷システムにおいては、回
転ドラム201上の各インクドットdの通電凝集(固
化)に際しては、回転ドラム201上に配設された微細
ピッチ電極101と金属性の回転ドラム201との間に
設定される瞬時の通電によって当該インキドットdを凝
集させて固化し、しかる後、通電されず未凝集のインキ
をかき取る(image revealing)ことで固化した画像の
みとし、これによって所定の用紙への高速転写が可能と
なっている。
【0004】この場合、隣接するインクドットdは、重
なった状態またはほぼ当接した状態となっており、ま
た、数ドット離れた位置のインクドットdの相互間も、
微小文字等に対しては必然的に微小間隔に設定される。
このため、通電凝集(固化)を実行する微細ピッチ電極
101の電極線101aの直径及びその間隔はμm単位
のものが多く使用されている。
【0005】図12(a)〜(d)には、前述した微細
ピッチ電極及びその形成方法の従来例が示されている。
この従来例は、(a)に示されるように、例えば、直径
が20〜200〔μm〕の銅線103を、アクリル芯棒
104に螺旋状(ピッチ30〜300〔μm〕)に巻回
しておく。そして、これを(b)に示される姿勢でアク
リル樹脂液103に浸漬して固化させる。その後、
(c)中点線で示される方向に切断するとともに、同図
中斜線で囲まれた領域を切除することにより、(d)に
示される微細ピッチ電極101を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな微細ピッチ電極101にあっては、前述した印刷シ
ステムで用いられるインキが固化するに際して、当該イ
ンキの溶剤が気化してアクリル樹脂を溶解してしまうと
いう不都合がある。そして、電極部分が大きく露出して
それらのピッチを変化させてしまい、これがドットずれ
を誘発して画像形成精度を大きく低下させる要因となっ
ている。
【0007】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
に着目して案出されたものであり、その目的は、各微細
電極線を等間隔に且つ高精度に設定するとともに、生産
性及び品質の向上を図った微細ピッチ電極とその形成方
法及び微細ピッチ電極ユニットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る微細ピッチ電極は、周囲が絶縁物でほ
ぼ均一厚さに被覆された被覆膜を有する微細電極線と、
この微細電極線の複数本を面状に配置するとともに、そ
の全体を例えば板状にモールドするモールド部材とを備
えている。
【0009】ここで、各微細電極線の被覆膜の直径を複
数本の各微細電極線のピッチ間隔とほぼ同一に設定する
と、微細電極線相互間の距離を高精度に均一に設定する
ことが可能となる。
【0010】また、前記微細ピッチ電極では、被覆膜を
備えた各微細電極線を単に隙間無く並べるだけで何らの
熟練を要することなく各微細電極線を等間隔に且つ高精
度に設定することができる。
【0011】本発明に係る微細ピッチ電極の形成方法
は、直線状の複数の微細電極線の外周囲に均一厚さの絶
縁物を被覆する第1の工程と、この絶縁物で被覆された
複数の微細電極線を同一面上に揃えて配置する第2の工
程と、この同一面上に揃えて配置された絶縁物で被覆済
の複数の微細電極線全体を樹脂等で板状にモールドする
第3の工程とを備えている。
【0012】このため、この微細ピッチ電極の形成方法
では、被覆膜を付す第1の工程で、被覆膜自体を、例え
ば、5〜50〔μm〕に薄く設定すれば、微細電極線の
放熱も良好に行われることから、熱膨張で被覆膜との間
に歪みが生じることもなく付着工程が完了し熱放散す
る。このため、第1工程から第2工程を経て第3の工程
に短時間に移行することも可能となり、かかる点におい
ても生産性向上を図ることができる。
【0013】また、全体をモールドする第3の工程も、
被覆膜をモールド部材でモールドすることから、従来例
における微細電極線の直接的な加圧加熱と異なり間接的
となり、従って、微細電極線の熱膨張も大幅に緩和さ
れ、かかる点において、板状に形成されたモールド部材
内におけるクラックの発生も大幅に低減させることがで
き、このため、微細ピッチ電極の品質の向上を期待する
ことができる。
【0014】ここで、複数の微細電極線の配列について
は、その端面を同一面上にて最初から揃えても,また途
中でカットして揃えたものであってもよい。
【0015】本発明に係る他の微細ピッチ電極は、ガラ
ス等の絶縁物からなる基板と、この基板上に所定間隔を
隔てて短冊状に配設された所定厚さの導電性薄膜からな
る微細電極膜と、この微細電極膜部分に積層された導電
性部材からなる積層電極膜と、この積層電極膜及び微細
電極膜により形成された各微細電極線の全体及び相互間
を覆って基板上に積層された封止部材とを備えている。
【0016】このような微細ピッチ電極では、微細ピッ
チ電極の製法を後述するように自動化することが可能と
なり、品質の均一性及び精度向上を期待することができ
るばかりでなく、良質の微細ピッチ電極を安価に大量に
生産することが可能となる。
【0017】また、本発明に係る他の微細ピッチ電極に
形成方法は、基板上に銅などの導電性良好な素材にて導
電性薄膜を形成する薄膜形成工程と、この導電性薄膜上
に所定厚さのレジストを塗布するレジスト塗布工程と、
予め特定した幅及び間隔の格子状マスク部材を介してレ
ジスト膜を露光現像し微細電極線の幅に対応した複数の
凹部を形成する露光現像工程と、この露光現像工程で露
出した凹部底面の導電性薄膜上に当該複数の凹部を埋め
るようにして所定の金属部材からなるメッキ層を形成し
これを積層電極膜とするメッキ層形成工程と、このメッ
キ層形成工程後に行われるレジスト除去工程と、このレ
ジスト除去工程後に実行されるレジスト底部に位置した
導電性薄膜を除去する薄膜部分除去工程とを備え、前記
複数本の微細電極線の相互間に所定の絶縁材を塗布する
絶縁材塗布工程と、この絶縁材塗布工程完了後に当該絶
縁材及びメッキ層の長手方向の先端部の端面及び後端部
の一部を除いて且つ側面の全体を覆うようにして絶縁材
でモールドし封止する微細電極線封止工程とを備えてい
る。
【0018】このような微細ピッチ電極の形成方法で
は、各生産工程の自動化が可能となり、品質の均一性を
維持することができ、且つ生産性向上を図ることができ
る。
【0019】また、本発明に係る微細ピッチ電極ユニッ
ト形成方法としては、基板上に導電素材にて導電性薄膜
素地を形成する薄膜形成工程と、この導電性薄膜素地上
に所定厚さの絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、予め
特定した幅及び間隔の格子状マスク部材を介して絶縁層
を切断手段によって切除する切除工程と、この切除工程
で切除されたことにより、露出した凹部底面の導電性薄
膜素地上に当該複数の凹部を埋めるようにして所定の金
属からなるメッキ層を形成し、これを積層電極膜とする
メッキ層形成工程と、このメッキ層形成工程の後に行わ
れる絶縁層除去工程と、この絶縁層除去工程後に実行さ
れ前記絶縁層底部に位置する前記導電性薄膜を除去する
薄膜部分除去工程とを備え、前記複数本の微細電極線の
相互間に第2の絶縁層を形成する第2の絶縁層形成工程
と、この第2の絶縁層形成工程の完了後または該工程と
同時に当該第2の絶縁層及びメッキ層の先端部の端面及
び後端部の一部を除いて且つ側面の全体を覆うようにし
て絶縁材でモールドし封止する封止工程とを備える、と
いう手法も採用される。
【0020】また、本発明に係る微細ピッチ電極ユニッ
トは、複数の微細電極線の電極端面が直線状に配設され
露出されてなる微細ピッチ電極部を一端部に装備したプ
リント基板と、このプリント基板上に装備され前記微細
電極線に対する外部からに駆動電流を取り込むコネクタ
部と、これら各部を個別動作可能に連結するプリント配
線とを備えてなる微細ピッチ電極ユニットであって、前
述した微細ピッチ電極部を、周囲が絶縁物でほぼ均一厚
さに被覆された被覆膜を有する微細電極線と、この電極
線の複数本をその端面を揃えて面状に配置するとともに
その全体を板状にモールドするモールド部材とにより構
成する。そして、各微細電極線の被覆膜の直径を複数本
の前記各微細電極線のピッチ間隔と同一に設定する、等
の構成を採っている。
【0021】ここで、前記プリント基板については、前
述した微細電極線を外部指令に応じて駆動する電極駆動
回路部及び当該電極駆動回路部に対する外部からの駆動
指令を取り込むコネクタ部を装備するように構成しても
よい。
【0022】このため、この微細ピッチ電極ユニットで
は、既述の作用効果を有する他、微細ピッチ電極部とプ
リント基板との接続作業が不要となり、特に保守等に際
しての作業性が良好となる。
【0023】また、本発明に係る他の微細ピッチ電極ユ
ニットは、複数の微細電極線の電極端面が直線状に配設
され露出されてなる微細ピッチ電極部を一端部に装備し
た基板と、この基板上に装備され前記微細電極線に対す
る外部からの駆動電流を取り込むコネクタ部と、これら
各部を個別動作可能に連結するプリント配線とを備えて
なる微細ピッチ電極ユニットであって、前述した微細ピ
ッチ電極部を、基板上に所定間隔を隔てて短冊状に配設
された所定厚さの導電性薄膜の微細電極膜と、この微細
電極膜部分に積層された導電性部材からなる積層電極膜
と、この積層電極膜及び微細電極膜により形成された各
微細電極線の全体及び相互間を覆って,基板上に積層さ
れた封止部材とにより構成する、という手法を採ってい
る。
【0024】ここで、前記基板においては、前述した微
細電極線を外部指令に応じて駆動するLSI等の電極駆
動回路部及び当該電極駆動回路部に対する外部からの駆
動指令を取り込むコネクタ部を装備するように構成して
もよい。
【0025】このような微細ピッチ電極ユニットでは、
前述した作用効果を有する他、微細ピッチ電極部とプリ
ント基板との接続作業が不要となり、特にLSI等の電
極駆動回路部(信号処理回路)等の保守に際しての作業
性を改善できる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明における微細電極線は、断
面円形であっても断面四角形状若しくはそれ以外の多角
形状の微細電極線とすることができる。また、微細電極
線の被覆膜を、ガラス部材またはセラミック等の高剛性
の絶縁物で形成するとよい。
【0027】また、微細ピッチ電極の形成方法における
前記各工程のうちの何れか一の工程の前または後に、前
記各微細電極線に対し、その端面を同一面上に且つ一列
に揃える端面整列工程を設ける、という手法も採用する
ことができる。
【0028】更に、前記微細電極膜は、銅等の導電性良
好な金属で形成するとよく、また、積層電極膜を、N
i,Fe−NiまたはFe−Ni−Cr等の導電性部
材、又は、Cu,Ag,NiまたはAu等の導電性部材
を素材として構成するとともに、前記積層電極膜及び微
細電極膜の先端面に、Fe−Ni−Cr等の硬質部材か
らなる硬質膜を設けることができる。
【0029】前記微細ピッチ電極の形成方法における薄
膜部分除去工程は、イオンエッチングの手法または酸に
よる洗浄の手法により行うことができる。また、前記微
細電極線の封止に際して使用する絶縁材を、基板とほぼ
同一の素材からなるガラス部材を使用するとよい。更
に、絶縁材塗布工程または微細電極線封止工程に先立っ
て前記微細電極線の先端部端面に、熱伝導性が電極線の
素材より硬質で且つ導電性良好な部材を素材とした硬質
膜を付す先端面硬質膜形成工程を設けることができる
他、絶縁材塗布工程または微細電極線封止工程に先立っ
て、前記微細電極線の先端部端面に、熱伝導性が電極線
より良好な素材とした先端面膜を付す先端面膜形成工程
を設けることもできる。更に、前記絶縁材塗布工程また
は微細電極線封止工程に先立って、前記微細電極線の先
端部端面に、融点が電極線より高い素材とした先端面膜
を付す先端面膜形成工程を設けてもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0031】〔第1の実施例〕図1ないし図3には、第
1の実施例が示されている。これらの図において、微細
ピッチ電極1は、周囲が絶縁物でほぼ均一厚さに被覆さ
れた被覆膜2Aを有する直線状で複数本からなる微細電
極線2を備えている。ここで、符号2aは微細電極線2
の芯線を示す。この微細ピッチ電極1は、前述したダイ
レクト印刷システム(電子画像形成システム)に装備さ
れるもので、必要とする所定の極数分(複数)をもって
構成されている。
【0032】また、各微細電極線2は、その複数本が端
面を揃えて面状に配置されている。これら面状に配置さ
れた各微細電極線2は、全体が被覆膜2Aの素材と同等
の性質を備えたモールド部材3によって板状にモールド
されている。そして、各微細電極線2は、本実施例にあ
っては板状にモールドされたモールド部材3の中間層部
分に配設されている。
【0033】このため、各微細電極線2は、モールド部
材3によるモールド作業に際しては、後述するように、
被覆膜2Aを有する複数本の微細電極線2を隙間無く並
べるだけで、何らの熟練を要することなく、当該モール
ド作業後の極間ピッチのピッチ間隔Sを全体的に均一に
設定することができる。
【0034】前記各微細電極線2は、その芯線2aの直
径が20〜200〔μm〕のものが使用されている。ま
た、各微細電極線2の極間ピッチのピッチ間隔Sは、例
えば30〜300〔μm〕に設定されている。そして、
各微細電極線の被覆膜2Aの直径Dは、前述した複数本
の各微細電極線2の極間ピッチのピッチ間隔Sと同一
(S=D)に設定されている。そのため、本実施例にお
ける被覆膜2Aの膜厚は、例えば、5〜50〔μm〕程
度の比較的薄い絶縁膜となっている。
【0035】ここで、微細電極線2は、図1ないし図2
では断面円形状のものを使用した場合を例示したが断面
四角形状の微細電極線としてもよい。また、この微細電
極線2の被覆膜2Aについては、本実施例ではガラス部
材で形成されているが、セラミック等の高剛性の絶縁物
で形成してもよい。更に、微細電極線2については直線
状の場合について例示したが、同一形状であれば同一面
内で湾曲し若しくは曲折したものであってもよい。
【0036】次に、図1に示される微細ピッチ電極1の
形成方法について説明する。
【0037】まず、微細ピッチ電極1は、直線状の複数
の微細電極線2の芯線2aの周囲に均一厚さの絶縁物を
個別に被覆して所定厚さの被覆膜2Aを形成する第1の
工程を備えている。この場合、被覆膜2Aを形成するた
めの絶縁物としてはガラス部材が使用される。この被覆
膜2Aは、その全体の直径Dが前述したように極間ピッ
チS(30〜300〔μm〕)とほぼ同一に設定されて
いる。また、微細電極線2は、芯線2aの直径が20〜
200〔μm〕のものが使用されている。
【0038】次に、この被覆膜2Aが付された複数の微
細電極線2は、第2の工程で同一面上に隙間無く揃えて
並べられる。この場合、通常は、微細電極線2の芯線2
aの端面を成す電極面は、微細ピッチ電極1の性質上,
同一面上に揃えられる。そして、この第2の工程で隙間
無く揃えられ且つその状態が維持されて、第3の工程で
は、その微細電極線2の全体を樹脂等で板状にモールド
し相互に固定する。このモールドに用いる樹脂は、被覆
膜より低温度で溶融する材料を用いる。つまり、モール
ド成型時にも必ず被覆膜は溶融せずに決められたピッチ
を形成できるようにしている。
【0039】また、微細電極線2の端面を成す電極面が
同一面上に揃えられていない場合または何らかの事情で
ずれた場合は、各微細電極線2の端面を同一面上で且つ
一列に揃える端面整列工程(全体を一様にカットする等
の工程)が、前述した各工程のうちの何れか一の工程の
前または後に備えられ、これによって、微細電極線2の
端面を成す電極面が同一面上に位置するように設定され
る。ここで、微細電極線2の芯線2aの端面を成す電極
面は、最初から揃えても、或いは途中でカットすること
によって揃えてもよい。
【0040】このように、前記第1の実施例にあって
は、被覆膜2Aを備えた各微細電極線2を単に隙間無く
並べるだけで何らの熟練を要することなく各微細電極線
2を等間隔に且つ高精度に設定することができ、かかる
点において生産性及び品質を大幅に向上させることがで
きる。
【0041】また、被覆膜2Aを付す第1の工程は、被
覆膜2A自体が5〜50〔μm〕と薄いことから、微細
電極線2の放熱も良好に行われ、熱膨張で被覆膜2Aと
の間に歪みが生じることもなく付着工程が完了し熱放散
する。このため、第1工程から第2工程を経て第3の工
程に短時間に移行することも可能となり、かかる点にお
いても生産性向上を図ることができる。
【0042】また、全体をモールドする第3の工程も、
被覆膜2Aをモールド部材3でモールドすることから、
従来例における微細電極線に対する直接的な加圧加熱と
異なり間接的となり、従って、微細電極線2の熱膨張も
大幅に緩和され、かかる点において、板状に形成された
モールド部材内におけるクラックの発生も大幅に低減さ
せることができ、このため、微細ピッチ電極1の品質の
向上を確実に期待することができる。
【0043】〔第2の実施例〕図4及び図5には第2の
実施例が示されている。この第2の実施例における微細
ピッチ電極5は、前述した第1の実施例で用いた被覆膜
2Aを設けることなく準備された複数本の微細電極線6
と、これを上下より挟み込む一対のガラス板7A,7B
によって一体化されたモールド部材7とにより構成され
ている。ここで、各微細電極線6間の直径及びピッチ間
隔は、第1の実施例とほぼ同一に設定されている。ま
た、この微細電極線6は、本例では断面形状は略円形の
ものが採用されているが、必要に応じて多角形状のもの
を採用してもよく、また、モールド部材7はガラス板の
他にセラミック等の絶縁物を採用してもよい。
【0044】以上の微細ピッチ電極5を形成するとき
は、ガラス板7B上に各微細電極線6を面上に並べてお
き、上方よりガラス板6Aでこれを挟んだ後に、これを
加熱、加圧することにで全体を一体化させることができ
る。
【0045】〔第3の実施例〕この第3の実施例は、ス
パッタの手法,及びメッキの手法,更にはガラス封止の
手法等を用いて、微細ピッチ電極11を形成するように
したもので、図6にその一例が示されている。また、図
7には、第2の実施例における微細ピッチ電極11の製
造手順が示されている。
【0046】図6において、微細ピッチ電極11は、ガ
ラス基板13と、このガラス基板13上に所定間隔を隔
てて短冊状に配設された所定厚さの導電性薄膜からなる
微細電極膜15と、この微細電極膜15部分に積層され
た導電性部材からなる積層電極膜17と、これら微細電
極膜15及び積層電極膜17により形成された各微細電
極線12の全体及び相互間を覆ってガラス基板13上に
積層された封止部材19とにより構成されている。ここ
で、前記ガラス基板13については、他の絶縁材による
基板に代えてもよい。
【0047】また、前述した微細電極膜15は、銅(C
u)などの導電性良好な金属で形成されている。本実施
例にあっては、後述するようにスパッタの手法を用いて
2000オングストロームの膜厚に設定され、これによ
って、メッキ法による積層電極膜17の積層付着が可能
となり、良好な積層電極膜17を得ることができる。
【0048】積層電極膜17としては、例えばNi(ニ
ッケル),Fe−Ni(鉄−ニッケル)またはFe−N
i−Cr(クロム)等の導電性部材を素材として形成し
得る。
【0049】次に、前記第3の実施例における微細ピッ
チ電極11の形成方法を、図7を参照しながら説明す
る。
【0050】図7(a)〜(f)に示されるように、微
細ピッチ電極11は、(a)薄膜形成工程,(b)レジ
スト塗布工程,(c)露光現像工程,(d)メッキ層形
成工程,(e)レジスト除去工程,(f)電極膜素地除
去工程,(g)絶縁材塗布工程,及び(h)微細電極線
封止工程を経て形成される。
【0051】薄膜形成工程(図7(a)参照)は、ガラ
ス基板13上に銅(Cu)などの導電性良好な素材にて
導電性薄膜を形成しこれを微細電極膜素地15とする工
程である。また、レジスト塗布工程(図7(b)参照)
は、微細電極膜素地15上に所定厚さのレジスト層16
を塗布する工程である。
【0052】薄膜形成工程は、図7(a)に示されるよ
うに、銅(Cu)を素材とし、スパッタの手法を用いて
ガラス基板13上に、前述したように所定膜厚(例えば
2000オングストローム)の微細電極膜素地15を形
成する。また、レジスト塗布工程(図7(b)参照)に
おけるレジスト層16の膜厚は、20〜100〔μm〕
に設定されている。なお、Cu以外にもFe-Ni-C
r,Au,Ag等が利用できる。
【0053】このレジスト層16の膜厚は、例えばFe
−Niメッキで形成される積層電極膜17の膜厚に対応
して予めこれと同一の厚さに設定される。即ち、微細ピ
ッチ電極11の高さが、このレジスト層16の膜厚によ
って決定されるようになっている。
【0054】レジスト塗布工程(図7(b)参照)が終
了すると、次に、露光現像工程に移行する(図7(c)
参照)。この露光現像工程では、予め特定した幅及び間
隔の格子状マスク部材(図示せず)を介してレジスト膜
を露光現像し、これによって微細電極線12の幅に対応
した複数の凹部15bを形成する。また、この露光現像
工程は、カッターで切り落とす方法でもよい。例えば、
レーザーを照射することにより絶縁層を焼き切って複数
の凹部を形成する。また、エッチングを利用して凹部1
5bを形成するようにしてもよい。
【0055】この露光現像工程(図7(c)参照)が終
了すると、次に、メッキ層形成工程に移行する(図7
(d)参照)。同メッキ層形成工程では、露光現像工程
で露出した凹部15bの底面の微細電極膜素地15上に
当該複数の凹部15bを埋めるようにして所定の金属部
材(例えば、Ni,Fe−NiまたはFe−Ni−Cr
等の導電性部材)からなるメッキ層を形成してこれを積
層電極膜17とする。
【0056】このメッキ層形成工程(図7(d)参照)
が終了すると、次に、レジスト除去工程に移行する(図
7(e)参照)。
【0057】その後、これに続いて、レジスト底部に位
置する微細電極膜素地15を除去する電極膜素地除去工
程(図7(f)参照)に移行する。
【0058】これによって、極数分の複数本の微細電極
線12が露出した状態に形成される。ここで、前述した
電極薄膜素地除去工程(図7(f)参照)はイオンエッ
チングの手法により行われる他、珪酸で洗浄する方法を
用いることができる。
【0059】更に、絶縁材塗布工程(図7(g)参照)
と微細電極線封止工程(図7(h)参照)とが順次行わ
れる。
【0060】絶縁材塗布工程は、微細電極線12の相互
間に当該微細電極線12のメッキ層(積層電極膜17)
をマスクしながら所定の絶縁材(例えば、封止部材と同
質のガラス部材)21を塗布し、これによって前述した
凹部15bを充填する工程である。なお、マスクせずに
前面に液体や粉体を塗布してもよい。
【0061】また、微細電極線封止工程(図7(h)参
照)は、絶縁材塗布工程完了後に微細電極線12の先端
部の端面及び後端部の一部を除いて微細電極線12の露
出面の全体を覆うようにして絶縁材(例えばガラス部材
等)でモールドして封止する工程である。なお、符号1
9は、前述した基板13と同一の素材で形成された封止
部材を示す。
【0062】このように、第3の実施例にあっては、ガ
ラス基板等の絶縁物基板13上にスパッタ,或いはレジ
スト層に対する露光現像,更にはメッキやイオンエッチ
ング等の手法を用いて順次連続して微細電極線12を形
成し、最後に当該微細電極線12の相互間に絶縁材を塗
布した後封止するようにしたので、微細ピッチ電極を自
動的に且つ連続して生産することができ、同時に微細ピ
ッチ電極11の微細電極線12の幅及び相互間の距離を
任意の大きさに形成することができ、更に、当該微細電
極線12の幅及び相互間の均一化,精度向上を図ること
ができ、このため、良質の微細ピッチ電極11を安価に
大量に生産することが可能となる。
【0063】〔第4の実施例〕次に、第4の実施例を、
図8ないし図9に基づいて説明する。この第4の実施例
は、前述した第2の実施例における微細電極線12部分
を、銅(Cu)または銀(Ag),金(Au),または
ニッケル(Ni)若しくはこれらの合金等の、微細電極
線より導電性良好な金属で形成するとともに、当該微細
電極線12部分の先端部の端面(図13に示された金属
性ドラム201の面に近接対向する通電面)に、硬質で
且つ導電性良好な部材を素材とした硬質膜12Bを付し
た点に特徴を備えている。
【0064】ここで、硬質膜12Bとしては、本実施例
ではFe−Ni−Cr等の素材が使用されているが、同
等に機能するものであれば他の素材であってもよい。さ
らに、硬質膜と同様な機能を果たす膜面を形成するよう
にしてもよい。この同等な機能を果たすには、電極線に
対して、熱伝導性が高い、融点が高い、電気抵抗
が低い、という特性を持つことで、通電時の抵抗による
発熱による劣化を抑えるようなものが一つとして考えら
れる。
【0065】更に、この硬質膜12Bを形成するための
先端面硬質膜形成工程は、前述した第3の実施例におけ
る微細ピッチ電極の形成方法において、絶縁材塗布工程
(図7(g)参照)または微細電極線封止工程(図7
(h)参照)に先立って組み込まれる。
【0066】その他の構成は、前述した第3の実施例と
同一となっている。
【0067】このようにしても、第3の実施例と同一の
作用効果を有するほか、更に、微細電極線12部分を、
銅(Cu)または銀(Ag),金(Au),またはニッ
ケル(Ni)等の導電性良好な金属で形成したので、電
気抵抗が少なく、従って発熱を有効に抑制することがで
き、かかる点において先端部の端面に付した硬質膜12
Bによる耐磨耗性の増大と相伴って、耐久性増大を図り
得るという利点がある。
【0068】〔第5の実施例〕次に、第4の実施例を、
図10(A),(B)に基づいて説明する。この図10
(A),(B)に示す第4の実施例は、プリント基板3
1の一端部に第1または第2の実施例における微細ピッ
チ電極1(または11)と同等の微細ピッチ電極部30
Aを、直接装備し一体化した点に特徴を備えている。
【0069】すなわち、図10(A),(B)におい
て、符号30は微細ピッチ電極ユニットを示す。この微
細ピッチ電極ユニット30は、複数の微細電極線2また
は12の電極端面が同一面上に一列に配設され露出され
てなる微細ピッチ電極部30Aを、その端面を露出させ
て一端部に装備したプリント基板31と、このプリント
基板31上に配設装備された微細電極線2,12に対す
る外部からの駆動電流を取り込むコネクタ部としての接
続端子部32と、これら各部を個別動作可能に連結する
プリント配線33とを備えている。
【0070】ここで、微細ピッチ電極部30Aとして
は、前述したように、図1又は図4における微細ピッチ
電極1又は5とほぼ同等に構成されたもの、或いは図6
における微細ピッチ電極11と同等に構成したものを装
備することができる。
【0071】このようにすると、第1ないし第3の実施
例の場合と同等の作用効果を有する他、微細ピッチ電極
部30Aとプリント基板31との接続作業が不要とな
り、保守等に際しての作業性が良いという利点がある。
【0072】〔第6の実施例〕次に、第6の実施例を、
図11(A),(B)に基づいて説明する。この図11
(A),(B)に示す第6の実施例は、信号処理回路
(電極駆動回路部)等を備えたプリント基板41の一端
部に、第1ないし第3の実施例における微細ピッチ電極
1,5または11を直接装備し一体化した点に特徴を備
えている。
【0073】すなわち、図11(A),(B)におい
て、符号40は微細ピッチ電極ユニットを示す。この微
細ピッチ電極ユニット40は、複数の微細電極線2また
は12の電極端面が同一面上に一列に配設され露出され
てなる微細ピッチ電極部40Aを一端部に装備したプリ
ント基板41と、このプリント基板41上に装備された
微細電極線2または12を外部指令に応じて導通駆動す
るLSI等の電極駆動回路部42と、この電極駆動回路
部42に対する外部から駆動指令を取り込むコネクタ部
43と、これら各部を個別動作可能に連結するプリント
配線44とを備えている。
【0074】ここで、微細ピッチ電極部40Aとして
は、図1,図4または図6における微細ピッチ電極とほ
ぼ同等に構成されたものが装備されている。
【0075】このようにすると、前述した第1ないし第
3の実施例の場合と同等の作用効果を有するほか、微細
ピッチ電極部40Aとプリント基板41との接続作業が
不要となり、特に電極駆動回路部42等に対する保守等
に際しての作業性が良いという利点がある。
【0076】なお、前記各実施例は、ダイレクト印刷シ
ステム(電子画像形成システム)に装備される微細ピッ
チ電極について説明したが、同一機能を必要とする他の
電子機器に装備される微細ピッチ電極についても、その
まま適用されるものである。
【0077】また、薄い絶縁体のシートを電線に巻いた
状態から、加熱加圧して図2の構成のものを作るように
してもよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の微細ピッ
チ電極によれば、微細電極線の各々に予め被覆膜を付し
たので、この被覆膜が有効に機能して各微細電極線を単
に隙間無く並べるだけで何らの熟練を要することなく各
微細電極線を等間隔に且つ高精度に設定することがで
き、かかる点において生産性及び品質及び耐久性を大幅
に向上させることができる。
【0079】また、微細ピッチ電極の形成方法として、
ガラス基板等の絶縁物基板上にスパッタ,或いはレジス
ト層に対する露光現像,更にはメッキやイオンエッチン
グ等の手法を用いて順次連続して微細電極線を形成する
とともに、微細電極線の相互間に絶縁材を塗布し且つ全
体を封止するようにしたので、微細ピッチ電極を自動的
に且つ連続して生産することができ、同時に微細ピッチ
電極の微細電極線の幅及び相互間の距離を任意の大きさ
に形成することができ、更に、当該微細電極線の幅及び
相互間の均一化,精度向上を図ることができ、このた
め、良質の微細ピッチ電極を安価に大量に生産すること
が可能となる。
【0080】更に、本発明の微細ピッチ電極ユニット
は、微細ピッチ電極部とプリント基板との接続作業が不
要となり、保守等に際しての作業性を改善することがで
きるという従来になし優れた効果を奏することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す概略斜視図であ
る。
【図2】 第1の実施例における被覆膜を備えた微細電
極線の例を示す説明図である。
【図3】 図1に示す微細ピッチ電極を示す図で、
(A)は概略平面図を示し、(B)は(A)の概略正面
図を示す。
【図4】 第2の実施例を示す分解斜視図である。
【図5】 第2の実施例にける微細ピッチ電極の斜視図
である。
【図6】 本発明の第3の実施例を示す概略正面図であ
る。
【図7】 (a)〜(h)は第3の実施例における微細
ピッチ電極の形成方法を示す説明図である。
【図8】 本発明の第4の実施例における微細電極線の
端面構造を示す一部省略した説明図である。
【図9】 第4の実施例における微細ピッチ電極を示す
概略正面図である。
【図10】 本発明の第5の実施例を示す図で、(A)
は一部省略した正面図、(B)は(A)の右側面図であ
る。
【図11】 本発明の第6の実施例を示す図で、(A)
は一部省略した正面図、(B)は(A)の右側面図であ
る。
【図12】 (a)〜(d)は従来例における微細ピッ
チ電極の製法の一例を示す説明図である。
【図13】 従来例における微細ピッチ電極の使用例を
示す概略斜視図である。
【図14】 図13における微細ピッチ電極の各微細電
極線の動作状況を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・微細ピッチ電極、2・・・微細電極線、2A・
・・被覆膜、2a・・・芯線、3・・・モールド部材、
5・・・微細ピッチ電極、7・・・モールド部材、11
・・・微細ピッチ電極、12・・・微細電極線、12B
・・・硬質膜、13・・・ガラス基板、15・・・微細
電極膜、17・・・積層電極膜、19・・・封止部材、
21・・・絶縁物、30・・・微細ピッチ電極ユニッ
ト、31・・・プリント基板、32・・・コネクタ部、
40・・・微細ピッチ電極ユニット、41・・・プリン
ト基板、43・・・コネクタ部、44・・・プリント配

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲が絶縁物でほぼ均一厚さに被覆され
    た被覆膜を有する直線状の微細電極線と、この微細電極
    線の複数本を面状に並べるとともにその全体をモールド
    するモールド部材とからなり、 前記各微細電極線の被覆膜の直径を複数本の前記各微細
    電極線のピッチ間隔とほぼ同一に設定したことを特徴と
    する微細ピッチ電極。
  2. 【請求項2】 直線状の複数の微細電極線の外周囲に略
    均一厚さの絶縁物を被覆する第1の工程と、この絶縁物
    で被覆された複数の微細電極線を略同一面上に揃えて配
    置する第2の工程と、この同一面上に揃えて配置された
    絶縁物で被覆済の複数の微細電極線全体を樹脂等で板状
    にモールドする第3の工程とを備えていることを特徴と
    する微細ピッチ電極の形成方法。
  3. 【請求項3】 ガラス等の絶縁物からなる基板と、この
    基板上に所定間隔を隔てて短冊状に配設された所定厚さ
    の導電性薄膜からなる微細電極膜と、この微細電極膜部
    分に積層された導電性部材からなる積層電極膜と、この
    積層電極膜及び前記微細電極膜によりなる各微細電極線
    の相互間に充填された絶縁物と、この絶縁物及び各微細
    電極線の上面全体を覆って,前記ガラス基板上に積層さ
    れた封止部材とを備えていることを特徴とする微細ピッ
    チ電極。
  4. 【請求項4】 基板上に銅などの導電性良好な素材にて
    導電性薄膜素地を形成する薄膜形成工程と、この導電性
    薄膜素地上に所定厚さのレジストを塗布するレジスト塗
    布工程と、予め特定した幅及び間隔の格子状マスク部材
    を介してレジスト膜を露光現像し微細電極線の幅に対応
    した複数の凹部を形成する露光現像工程と、この露光現
    像工程で露出した凹部底面の導電性薄膜素地上に当該複
    数の凹部を埋めるようにして所定の金属部材からなるメ
    ッキ層を形成し、これを積層電極膜とするメッキ層形成
    工程と、このメッキ層形成工程後に行われるレジスト除
    去工程と、このレジスト除去工程後に実行され前記レジ
    スト底部に位置する前記導電性薄膜を除去する薄膜部分
    除去工程とを備え、 前記複数本の微細電極線の相互間に所定の絶縁材を塗布
    する絶縁材塗布工程と、この絶縁材塗布工程完了後また
    は同時に当該絶縁材及びメッキ層の先端部の端面及び後
    端部の一部を除いて且つ側面の全体を覆うようにして絶
    縁材でモールドし封止する微細電極線封止工程とを備え
    ていることを特徴とする微細ピッチ電極の形成方法。
  5. 【請求項5】 基板上に導電素材にて導電性薄膜素地を
    形成する薄膜形成工程と、この導電性薄膜素地上に所定
    厚さの絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、予め特定し
    た幅及び間隔の格子状マスク部材を介して絶縁層を切断
    手段によって切除する切除工程と、この切除工程で切除
    されたことにより、露出した凹部底面の導電性薄膜素地
    上に当該複数の凹部を埋めるようにして所定の金属から
    なるメッキ層を形成し、これを積層電極膜とするメッキ
    層形成工程と、このメッキ層形成工程の後に行われる絶
    縁層除去工程と、この絶縁層除去工程後に実行され前記
    絶縁層底部に位置する前記導電性薄膜を除去する薄膜部
    分除去工程とを備え、前記複数本の微細電極線の相互間
    に第2の絶縁層を形成する第2の絶縁層形成 工程と、この第2の絶縁層形成工程の完了後または該工
    程と同時に当該第2の絶縁層及びメッキ層の先端部の端
    面及び後端部の一部を除いて且つ側面の全体を覆うよう
    にして絶縁材でモールドし封止する封止工程とを備えて
    いることを特徴とする微細ピッチ電極の形成方法。
  6. 【請求項6】 複数の微細電極線の電極端面が直線状に
    配設され露出されてなる微細ピッチ電極部を一端部に装
    備したプリント基板と、このプリント基板上に装備され
    前記微細電極線に対する外部からの駆動電流を取り込む
    コネクタ部と、これら各部を個別動作可能に連結するプ
    リント配線とを備えてなる微細ピッチ電極ユニットであ
    って、 前記微細ピッチ電極部を、周囲が絶縁物でほぼ均一厚さ
    に被覆された被覆膜を有する微細電極線と、この電極線
    の複数本をその端面を揃えて面状に配置するとともにそ
    の全体を板状にモールドするモールド部材とにより構成
    し、 前記各微細電極線の被覆膜の直径を複数本の前記各微細
    電極線のピッチ間隔と同一に設定したことを特徴とする
    微細ピッチ電極ユニット。
  7. 【請求項7】 複数の微細電極線の電極端面が直線状に
    配設され露出されてなる微細ピッチ電極部を一端部に装
    備したプリント基板と、このプリント基板上に装備され
    前記微細電極線を外部指令に応じて駆動する電極駆動回
    路部と、この電極駆動回路部に対する外部から駆動指令
    を取り込むコネクタ部と、これら各部を個別動作可能に
    連結するプリント配線とを備えてなる微細ピッチ電極ユ
    ニットであって、 前記微細ピッチ電極部を、周囲が絶縁物でほぼ均一厚さ
    に被覆された被覆膜を有する微細電極線と、この電極線
    の複数本をその端面を揃えて面状に配置するとともにそ
    の全体を板状にモールドするモールド部材とにより構成
    し、 前記各微細電極線の被覆膜の直径を複数本の前記各微細
    電極線のピッチ間隔と同一に設定したことを特徴とする
    微細ピッチ電極ユニット。
  8. 【請求項8】 複数の微細電極線の電極端面が直線状に
    配設され露出されてなる微細ピッチ電極部を一端部に装
    備したプリント基板と、このプリント基板上に装備され
    前記微細電極線に対する外部からの駆動電流を取り込む
    コネクタ部と、これら各部を個別動作可能に連結するプ
    リント配線とを備えてなる微細ピッチ電極ユニットであ
    って、 前記微細ピッチ電極部を、前記プリント基板上に所定間
    隔を隔てて短冊状に配設された所定厚さの導電性薄膜か
    らなる微細電極膜と、この微細電極膜部分に積層された
    導電性部材からなる積層電極膜と、この積層電極膜及び
    前記微細電極膜からなる各微細電極線の全体及び相互間
    を覆って,前記基板上に積層された封止部材とにより構
    成したことを特徴とする微細ピッチ電極ユニット。
  9. 【請求項9】 複数の微細電極線の電極端面が直線状に
    配設され露出されてなる微細ピッチ電極部を一端部に装
    備したプリント基板と、このプリント基板上に装備され
    前記微細電極線を外部指令に応じて駆動する電極駆動回
    路部と、この電極駆動回路部に対する外部からの駆動指
    令を取り込むコネクタ部と、これら各部を個別動作可能
    に連結するプリント配線とを備えてなる微細ピッチ電極
    ユニットであって、 前記微細ピッチ電極部を、前記プリント基板上に所定間
    隔を隔てて短冊状に配設された所定厚さの導電性薄膜か
    らなる微細電極膜と、この微細電極膜部分に積層された
    導電性部材からなる積層電極膜と、この積層電極膜及び
    前記微細電極膜からなる各微細電極線の全体及び相互間
    を覆って,前記基板上に積層された封止部材とにより構
    成したことを特徴とする微細ピッチ電極ユニット。
JP20883098A 1997-07-25 1998-07-24 微細ピッチ電極とその形成方法及び微細ピッチ電極ユニット Pending JPH1191158A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6428671B1 (en) 1999-07-13 2002-08-06 Yamaha Corporation Method and apparatus for electro-coagulation printing and electrode control unit

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US6428671B1 (en) 1999-07-13 2002-08-06 Yamaha Corporation Method and apparatus for electro-coagulation printing and electrode control unit

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