JPH1189869A - 使い捨てカイロ - Google Patents
使い捨てカイロInfo
- Publication number
- JPH1189869A JPH1189869A JP27498197A JP27498197A JPH1189869A JP H1189869 A JPH1189869 A JP H1189869A JP 27498197 A JP27498197 A JP 27498197A JP 27498197 A JP27498197 A JP 27498197A JP H1189869 A JPH1189869 A JP H1189869A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- fiber
- body warmer
- polytrimethylene terephthalate
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 身体の伸縮に良く追随して体に良くフィット
し、保温性を効果的に発揮し、伸縮性に優れ、かつソフ
トな感触を有する使い捨てカイロ用包材を提供する。 【解決手段】 発熱組成物を収納する使い捨てカイロ用
包材において、熱可塑性繊維合成繊維からなる不織布と
してポリトリメチレンテレフタレート繊維からなる不織
布であって、該ポリトリメチレンテレフタレート繊維の
弾性率が25〜40(g/d)であり、かつ20%×3
分間伸長処理後の弾性回復率が85〜100%である不
織布を使用することが好ましい。
し、保温性を効果的に発揮し、伸縮性に優れ、かつソフ
トな感触を有する使い捨てカイロ用包材を提供する。 【解決手段】 発熱組成物を収納する使い捨てカイロ用
包材において、熱可塑性繊維合成繊維からなる不織布と
してポリトリメチレンテレフタレート繊維からなる不織
布であって、該ポリトリメチレンテレフタレート繊維の
弾性率が25〜40(g/d)であり、かつ20%×3
分間伸長処理後の弾性回復率が85〜100%である不
織布を使用することが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は使い捨てカイロに関
し、さらに詳しくはソフトな風合いを有し、かつ伸縮性
に優れた使い捨てカイロに関する。
し、さらに詳しくはソフトな風合いを有し、かつ伸縮性
に優れた使い捨てカイロに関する。
【0002】
【従来の技術】使い捨てカイロは、空気の存在下で発熱
する組成物、例えば鉄粉、無機塩、活性炭、水などから
なる組成物を、例えば不織布と通気孔を有する非通気性
樹脂フィルムをラミネートした表面層と、無孔の非通気
性樹脂フィルムと不織布をラミネートした裏面層とから
なる袋体内に収納したものであり、通常は前記表面層と
裏面層を重ね合わせ、その中間に発熱組成物を置き、さ
らにその外周を熱接着することにより製造される(特公
昭57−14814号公報)。このカイロは未使用時は
空気との接触をさけるため、さらに非通気性樹脂フィル
ムで構成される袋体に密封収納され、使用時にこの袋か
ら取り出して発熱組成物を空気と接触させることによ
り、発熱組成物と空気を反応せしめ発熱させる。
する組成物、例えば鉄粉、無機塩、活性炭、水などから
なる組成物を、例えば不織布と通気孔を有する非通気性
樹脂フィルムをラミネートした表面層と、無孔の非通気
性樹脂フィルムと不織布をラミネートした裏面層とから
なる袋体内に収納したものであり、通常は前記表面層と
裏面層を重ね合わせ、その中間に発熱組成物を置き、さ
らにその外周を熱接着することにより製造される(特公
昭57−14814号公報)。このカイロは未使用時は
空気との接触をさけるため、さらに非通気性樹脂フィル
ムで構成される袋体に密封収納され、使用時にこの袋か
ら取り出して発熱組成物を空気と接触させることによ
り、発熱組成物と空気を反応せしめ発熱させる。
【0003】該カイロは上記気密性袋あるいは容器から
取り出すと直ちに発熱を開始し、長時間にわたって所定
の温度を維持することが出来るため、携帯用カイロとし
て身体の様々な部位の保温用として用いられている。最
近では温熱医療用として、手足、腰部、肩部等の温湿布
用に用いられる需要が拡大し、これに伴い下着等の衣料
素材の任意の部位に粘着剤等で張り付けて用いる通称
「貼るカイロ」の需要が拡大している。
取り出すと直ちに発熱を開始し、長時間にわたって所定
の温度を維持することが出来るため、携帯用カイロとし
て身体の様々な部位の保温用として用いられている。最
近では温熱医療用として、手足、腰部、肩部等の温湿布
用に用いられる需要が拡大し、これに伴い下着等の衣料
素材の任意の部位に粘着剤等で張り付けて用いる通称
「貼るカイロ」の需要が拡大している。
【0004】しかしながら、従来の使い捨てカイロで
は、発熱体組成物を収納する不織布の袋体の素材として
は伸縮性に乏しいPP、PET、NYの不織布が用いら
れており、特に関節部、臀部あるいは腰部等の伸縮を繰
り返す部位に使用される場合、使用部位の伸縮によるカ
イロと身体とのフィット性が十分でなくカイロの保温、
効果が効果的に発揮できない、また容易に貼付部からの
剥がれが発生し、何回か貼り直すうちに接着性が失わ
れ、発熱能力があるのに使用できなくなるという欠点が
あり、改良が望まれていた。
は、発熱体組成物を収納する不織布の袋体の素材として
は伸縮性に乏しいPP、PET、NYの不織布が用いら
れており、特に関節部、臀部あるいは腰部等の伸縮を繰
り返す部位に使用される場合、使用部位の伸縮によるカ
イロと身体とのフィット性が十分でなくカイロの保温、
効果が効果的に発揮できない、また容易に貼付部からの
剥がれが発生し、何回か貼り直すうちに接着性が失わ
れ、発熱能力があるのに使用できなくなるという欠点が
あり、改良が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点をなくし、身体の伸縮に良く追随して体
に良くフィットし保温性を効果的に発揮する、伸縮性に
優れ、かつソフトな感触を有する使い捨てカイロ用包材
を提供することにある。
従来技術の欠点をなくし、身体の伸縮に良く追随して体
に良くフィットし保温性を効果的に発揮する、伸縮性に
優れ、かつソフトな感触を有する使い捨てカイロ用包材
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
に鑑み、発熱組成物を収納する包材につき鋭意検討した
結果、熱可塑性繊維合成繊維からなる不織布としてポリ
トリメチレンテレフタレート繊維からなる不織布を用い
ることにより該課題を解決することを見いだし、特に好
ましくは、該ポリトリメチレンテレフタレート繊維の弾
性率が25〜40(g/d)であり、かつ20%×3分
間伸長処理後の弾性回復率が85〜100%である不織
布を使用することを見いだし本発明に到達したものであ
る。
に鑑み、発熱組成物を収納する包材につき鋭意検討した
結果、熱可塑性繊維合成繊維からなる不織布としてポリ
トリメチレンテレフタレート繊維からなる不織布を用い
ることにより該課題を解決することを見いだし、特に好
ましくは、該ポリトリメチレンテレフタレート繊維の弾
性率が25〜40(g/d)であり、かつ20%×3分
間伸長処理後の弾性回復率が85〜100%である不織
布を使用することを見いだし本発明に到達したものであ
る。
【0007】本発明において、ポリトリメレンテレフタ
レート繊維とは、トリメチレンテレフタレート単位を主
たる繰り返し単位とするポリエステル繊維をいい、トリ
メチレンテレフタレート単位を約50モル%以上、好ま
しくは70モル%以上、さら好ましくは80モル%以
上、特に好ましくは90モル%以上のものをいう。従っ
て第3成分として他の酸成分及び/又はグリコール成分
の合計量が約50モル%以下、好ましくは30モル%以
下、さらに好ましくは20モル%以下、特に好ましくは
10モル%以下の範囲で含有されたポリメチレンテレフ
タレートを包含する。
レート繊維とは、トリメチレンテレフタレート単位を主
たる繰り返し単位とするポリエステル繊維をいい、トリ
メチレンテレフタレート単位を約50モル%以上、好ま
しくは70モル%以上、さら好ましくは80モル%以
上、特に好ましくは90モル%以上のものをいう。従っ
て第3成分として他の酸成分及び/又はグリコール成分
の合計量が約50モル%以下、好ましくは30モル%以
下、さらに好ましくは20モル%以下、特に好ましくは
10モル%以下の範囲で含有されたポリメチレンテレフ
タレートを包含する。
【0008】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタル酸又はその機能的誘導体とトリメチレングリコー
ル又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当な
反応条件下に結合せしめることにより製造される。この
製造過程において、適当な一種又は二種以上の第3成分
を添加して共重合ポリエステルとしても良いし、又、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレフ
タレート以外のポリエステル、ナイロンなどとポリトリ
メチレンテレフタレートとを別個に合成した後、ブレン
ドしたり、複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド等)して
も良い。
フタル酸又はその機能的誘導体とトリメチレングリコー
ル又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当な
反応条件下に結合せしめることにより製造される。この
製造過程において、適当な一種又は二種以上の第3成分
を添加して共重合ポリエステルとしても良いし、又、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレフ
タレート以外のポリエステル、ナイロンなどとポリトリ
メチレンテレフタレートとを別個に合成した後、ブレン
ドしたり、複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド等)して
も良い。
【0009】添加する第3成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸)、脂環族ジカルボン酸
(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン
酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸等)、
脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2ープロ
ピレングリコール、テトラメチレングリコール等)脂環
族グリコール(シクロヘキサングリコール等)、芳香族
ジオキシ化合物(ハイドロキノンビスフェノールA
等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4ービス
(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、脂肪族オキ
シカルボン酸(Pーオキシ安息香酸等)等が挙げられ
る。又、1個又は3個以上のエステル形成性官能基を有
する化合物(安息香酸等又はグリセリン等)も重合体が
実質的に線状である範囲内で使用できる。
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸)、脂環族ジカルボン酸
(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン
酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸等)、
脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2ープロ
ピレングリコール、テトラメチレングリコール等)脂環
族グリコール(シクロヘキサングリコール等)、芳香族
ジオキシ化合物(ハイドロキノンビスフェノールA
等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4ービス
(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、脂肪族オキ
シカルボン酸(Pーオキシ安息香酸等)等が挙げられ
る。又、1個又は3個以上のエステル形成性官能基を有
する化合物(安息香酸等又はグリセリン等)も重合体が
実質的に線状である範囲内で使用できる。
【0010】さらに、該ポリトリメチレンテレフタレー
トには、二酸化チタン等の艶消し剤、リン酸等の安定
剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収
剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑剤、ヒ
ンダードフェノール誘導体の抗酸化剤、難燃剤、制電
剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤等を含有
させてもよい。
トには、二酸化チタン等の艶消し剤、リン酸等の安定
剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収
剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑剤、ヒ
ンダードフェノール誘導体の抗酸化剤、難燃剤、制電
剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤等を含有
させてもよい。
【0011】本発明に用いられるポリマーは、実質的に
第三成分を含まないポリトリメチレンテレフタレートか
らなり、トリメチレンテレフタレートのオリゴマーの含
有量が3wt%以下であることが特に好ましく、この範
囲で紡糸安定性が確保でき、いわゆる細デニールの不織
布の製造を可能とする。尚、トリメチレンテレフタレー
トオリゴマーとは、通常トリメチレンテレフタレート単
位が2〜4繋がったオリゴマーであり、線状構造であっ
ても、環状構造であってもよい。
第三成分を含まないポリトリメチレンテレフタレートか
らなり、トリメチレンテレフタレートのオリゴマーの含
有量が3wt%以下であることが特に好ましく、この範
囲で紡糸安定性が確保でき、いわゆる細デニールの不織
布の製造を可能とする。尚、トリメチレンテレフタレー
トオリゴマーとは、通常トリメチレンテレフタレート単
位が2〜4繋がったオリゴマーであり、線状構造であっ
ても、環状構造であってもよい。
【0012】また、ここで長時間紡糸を行うためには、
トリメチレンテレフタレートのオリゴマーの含有量が
1.5wt%以下がより好ましく、更に好ましくは1w
t%以下である。更に、得られた繊維の毛羽、目付斑が
少なくなるという点では、0.5wt%以下、更に好ま
しくは0.3wt%以下が好ましく、もちろん理想的に
は不含である。
トリメチレンテレフタレートのオリゴマーの含有量が
1.5wt%以下がより好ましく、更に好ましくは1w
t%以下である。更に、得られた繊維の毛羽、目付斑が
少なくなるという点では、0.5wt%以下、更に好ま
しくは0.3wt%以下が好ましく、もちろん理想的に
は不含である。
【0013】また、上記ポリマーの融点としては、22
7℃以上であることが好ましい。ここで融点とは、22
0〜250℃の範囲で融解と考えられる融解ピークのピ
ーク値と定義する。融解ピークが複数存在する場合(シ
ョルダーピークも含む)は、低い温度のピークを融点と
する。融点が227℃未満では耐候性の低下が起こりや
すくなる。例えば、一度ポリトリメチレンテレフタレー
トを合成し、そのポリマーを200℃程度で固相重合す
ると、オリゴマー量は大きく低下させることができる。
しかしながら、固相重合を行うと、原料ポリマーの融点
は、大きく低下し、225℃にも満たない状態となる。
このようなポリマーの中には、トリメチレングリコール
が2量化して生成するビス−3−ヒドロキシプロピルエ
ーテルが大量に共重合されたり、末端カルボキシル基量
が増えたりする結果、紡糸安定性や耐候性が低下しやす
い。好ましいポリマーの融点としては230℃以上であ
り、更に好ましくは233℃以上である。
7℃以上であることが好ましい。ここで融点とは、22
0〜250℃の範囲で融解と考えられる融解ピークのピ
ーク値と定義する。融解ピークが複数存在する場合(シ
ョルダーピークも含む)は、低い温度のピークを融点と
する。融点が227℃未満では耐候性の低下が起こりや
すくなる。例えば、一度ポリトリメチレンテレフタレー
トを合成し、そのポリマーを200℃程度で固相重合す
ると、オリゴマー量は大きく低下させることができる。
しかしながら、固相重合を行うと、原料ポリマーの融点
は、大きく低下し、225℃にも満たない状態となる。
このようなポリマーの中には、トリメチレングリコール
が2量化して生成するビス−3−ヒドロキシプロピルエ
ーテルが大量に共重合されたり、末端カルボキシル基量
が増えたりする結果、紡糸安定性や耐候性が低下しやす
い。好ましいポリマーの融点としては230℃以上であ
り、更に好ましくは233℃以上である。
【0014】更に、本発明に用いるポリマー中には、分
子量300以下の有機物の含有量が1wt%以下である
ことが好ましく、この範囲内で一層のワイピング周期の
延長と着色しない、耐光性に優れるといった性能を確保
できる。ここで言う分子量300以下の有機物とは、ポ
リマーに共重合されていない有機物である。本発明者ら
の検討によれば、分子量300以下の有機物としては、
アリルアルコール、アクロレイン、2−ブタノール、ヘ
キサノール、ヘプタノール、グリシジルメチルエーテ
ル、オキシプロピルメチルエーテル等が存在し、これら
の化合物の総量が成形性、製品耐久性、耐候性に大きな
影響を与えることを見出した。分子量300以下の有機
物の含有量が1wt%を越える場合には、例えば、紡糸
する時に糸切れや毛羽が発生しやすくなったり、光で着
色しやすいものになってしまう。好ましくは分子量30
0以下の有機物の含有量が5000ppm以下であり、
特に好ましくは1000ppm以下である。もちろん、
理想的には不含である。
子量300以下の有機物の含有量が1wt%以下である
ことが好ましく、この範囲内で一層のワイピング周期の
延長と着色しない、耐光性に優れるといった性能を確保
できる。ここで言う分子量300以下の有機物とは、ポ
リマーに共重合されていない有機物である。本発明者ら
の検討によれば、分子量300以下の有機物としては、
アリルアルコール、アクロレイン、2−ブタノール、ヘ
キサノール、ヘプタノール、グリシジルメチルエーテ
ル、オキシプロピルメチルエーテル等が存在し、これら
の化合物の総量が成形性、製品耐久性、耐候性に大きな
影響を与えることを見出した。分子量300以下の有機
物の含有量が1wt%を越える場合には、例えば、紡糸
する時に糸切れや毛羽が発生しやすくなったり、光で着
色しやすいものになってしまう。好ましくは分子量30
0以下の有機物の含有量が5000ppm以下であり、
特に好ましくは1000ppm以下である。もちろん、
理想的には不含である。
【0015】本発明に用いられるポリマーの極限粘度
[η]は0.4〜2.0、好ましくは0.5〜1.5、
更に好ましくは0.6〜1.2である。この範囲で、強
度、紡糸性に優れた繊維を得ることができる。極限粘度
が0.4未満の場合は、ポリマーの溶融粘度が低すぎる
ため紡糸が不安定となり、得られる繊維の強度も低く満
足できるものではない。逆に極限粘度が2.0を越える
場合は、溶融粘度が高すぎるために紡糸時にメルトフラ
クチャーや紡糸不良が生じる。
[η]は0.4〜2.0、好ましくは0.5〜1.5、
更に好ましくは0.6〜1.2である。この範囲で、強
度、紡糸性に優れた繊維を得ることができる。極限粘度
が0.4未満の場合は、ポリマーの溶融粘度が低すぎる
ため紡糸が不安定となり、得られる繊維の強度も低く満
足できるものではない。逆に極限粘度が2.0を越える
場合は、溶融粘度が高すぎるために紡糸時にメルトフラ
クチャーや紡糸不良が生じる。
【0016】本発明に用いられるるポリマーの製法とし
て、好ましい一例を挙げるならば、テレフタル酸、また
はテレフタル酸ジメチルを原料とし、これにトリメチレ
ングリコールを酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢
酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マンガンといった金属酢酸
塩1種あるいは2種以上を0.03〜0.1wt%加
え、常圧下あるいは加圧下でエステル交換率90〜98
%でビスヒドロキシプロピルテレフタレートを得る。こ
のように本発明の目的を達成させるためには、遷移金属
以外の金属酢酸塩を用いることが好ましい。次に、チタ
ンテトライソプロピオキシド、チタンテトラブトキシ
ド、三酸化アンチモンといった触媒の1種あるいは2種
以上を0.03〜0.15wt%、好ましくは0.03
〜0.1wt%添加し、250〜270℃で減圧下反応
させる。重合の任意の段階で、好ましくは重縮合反応の
前に安定剤を入れることが樹脂組成物の白度、ポリトリ
メチレンテレフタレートオリゴマーや分子量が300以
下の有機物量を特定量に制御できる観点で好ましい。
て、好ましい一例を挙げるならば、テレフタル酸、また
はテレフタル酸ジメチルを原料とし、これにトリメチレ
ングリコールを酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢
酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マンガンといった金属酢酸
塩1種あるいは2種以上を0.03〜0.1wt%加
え、常圧下あるいは加圧下でエステル交換率90〜98
%でビスヒドロキシプロピルテレフタレートを得る。こ
のように本発明の目的を達成させるためには、遷移金属
以外の金属酢酸塩を用いることが好ましい。次に、チタ
ンテトライソプロピオキシド、チタンテトラブトキシ
ド、三酸化アンチモンといった触媒の1種あるいは2種
以上を0.03〜0.15wt%、好ましくは0.03
〜0.1wt%添加し、250〜270℃で減圧下反応
させる。重合の任意の段階で、好ましくは重縮合反応の
前に安定剤を入れることが樹脂組成物の白度、ポリトリ
メチレンテレフタレートオリゴマーや分子量が300以
下の有機物量を特定量に制御できる観点で好ましい。
【0017】この場合の安定剤としては、5価または/
および3価のリン化合物やヒンダードフェノール系化合
物が好ましい。5価または/および3価のリン化合物と
しては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェ
ート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェ
ート、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイ
ト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト等が挙げられ、特に、トリメチルホスファイトが好ま
しい。ヒンダードフェノール系化合物とは、フェノール
系水酸基の隣接位置に立体障害を有する置換基を持つフ
ェノール系誘導体であり、分子内に1個以上のエステル
結合を有する化合物である。
および3価のリン化合物やヒンダードフェノール系化合
物が好ましい。5価または/および3価のリン化合物と
しては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェ
ート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェ
ート、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイ
ト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト等が挙げられ、特に、トリメチルホスファイトが好ま
しい。ヒンダードフェノール系化合物とは、フェノール
系水酸基の隣接位置に立体障害を有する置換基を持つフ
ェノール系誘導体であり、分子内に1個以上のエステル
結合を有する化合物である。
【0018】具体的には、ペンタエリスリトール−テト
ラエキス[3(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチ
ルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−
[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメ
チルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス(4−te
rt−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベン
ゼン)イソフタル酸、トリエチルグリコール−ビス[3
(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオー
ル−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ
−ジエチレン−ビス[3(3,5−ジ−tertブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタ
デシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート]を例示することが
できる。中でもペンタエリスリトール−テトラエキス
[3(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]が好ましい。
ラエキス[3(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチ
ルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−
[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメ
チルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス(4−te
rt−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベン
ゼン)イソフタル酸、トリエチルグリコール−ビス[3
(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオー
ル−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ
−ジエチレン−ビス[3(3,5−ジ−tertブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタ
デシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート]を例示することが
できる。中でもペンタエリスリトール−テトラエキス
[3(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]が好ましい。
【0019】上記の方法で得られたポリマーには、一般
的に次に示す性質を持つ。共重合されたビス−3−ヒド
ロキシプロピルエーテルの含有量は0.1wt%以下で
ある。また、色相をb値で示すと10以下、場合によっ
ては3以下である。また、末端カルボキシル基量は10
〜35mg当量/kgである。
的に次に示す性質を持つ。共重合されたビス−3−ヒド
ロキシプロピルエーテルの含有量は0.1wt%以下で
ある。また、色相をb値で示すと10以下、場合によっ
ては3以下である。また、末端カルボキシル基量は10
〜35mg当量/kgである。
【0020】本発明のポリトリメチレンテレフタレート
繊維からなる不織布は、ポリトリメチレンテレフタレー
トポリマーを多数の紡糸ノズルから溶融紡糸することに
よって形成された多数の連続フィラメントを、エアジェ
ット等によって牽引作用を受けさせたのち、移動する捕
集装置上にウェブを形成する、いわゆるスパンボンド法
によって得られる長繊維不織布、ポリトリメチレンテレ
フタレートポリマーを溶融して押し出し、加熱空気によ
り繊維状に細化し、紡糸口金に対向する捕集装置上に捕
集してウェブを形成するメルトブロー法によって得られ
るマイクロウェブ不織布、あるいはポリトリメチレンテ
レフタレートポリマーを溶融紡糸し短繊維となし、カー
ド法、エアレイ法あるいは抄紙法によってウェブを形成
し、しかる後、接着剤、熱融着、ニードルパンチ、ウオ
ーターパンチ等の手段を用いて短繊維同士を結合、交絡
させて得られる短繊維不織布のいずれでもよいが、摩耗
耐久性あるいは引っ張り強的な面から、スパンボンド法
で得られる長繊維不織布が好ましい。
繊維からなる不織布は、ポリトリメチレンテレフタレー
トポリマーを多数の紡糸ノズルから溶融紡糸することに
よって形成された多数の連続フィラメントを、エアジェ
ット等によって牽引作用を受けさせたのち、移動する捕
集装置上にウェブを形成する、いわゆるスパンボンド法
によって得られる長繊維不織布、ポリトリメチレンテレ
フタレートポリマーを溶融して押し出し、加熱空気によ
り繊維状に細化し、紡糸口金に対向する捕集装置上に捕
集してウェブを形成するメルトブロー法によって得られ
るマイクロウェブ不織布、あるいはポリトリメチレンテ
レフタレートポリマーを溶融紡糸し短繊維となし、カー
ド法、エアレイ法あるいは抄紙法によってウェブを形成
し、しかる後、接着剤、熱融着、ニードルパンチ、ウオ
ーターパンチ等の手段を用いて短繊維同士を結合、交絡
させて得られる短繊維不織布のいずれでもよいが、摩耗
耐久性あるいは引っ張り強的な面から、スパンボンド法
で得られる長繊維不織布が好ましい。
【0021】該ポリトリメチルテレフタレート繊維の弾
性率は25〜40g/dが好ましい。25g/d以下で
は、不織布としては身体に貼付したときの感触は非常に
ソフトになるが、加工時あるいは製袋化工程での工程性
が悪くなる。40g/d以上では工程性は良くなるが、
逆に感触は堅く身体に貼付したときにゴワゴワして不快
感を感じる。また該ポリトリメチルテレフタレート繊維
の20%×3分間伸長処理後の弾性回復率は85%〜1
00%が好ましい。85%以下では身体の連続した伸縮
動作に追随できずカイロと身体の間にタルミが発生し、
カイロの熱が身体に有効に作用されない。該連続フィラ
メントの単糸デニールは得られる不織布の通気性および
発熱組成物微粉末の漏れ防止の点から1〜10デニール
の範囲が好ましい。また通気性は発熱組成物の発熱に必
要な酸素の供給量および放熱効率の点から300〜10
cc/cm2 ・secの範囲であることが好ましい。該
不織布は、機械的物性、袋体の感触、柔軟性を向上させ
るために部分的に熱圧着したものを用いることもでき
る。
性率は25〜40g/dが好ましい。25g/d以下で
は、不織布としては身体に貼付したときの感触は非常に
ソフトになるが、加工時あるいは製袋化工程での工程性
が悪くなる。40g/d以上では工程性は良くなるが、
逆に感触は堅く身体に貼付したときにゴワゴワして不快
感を感じる。また該ポリトリメチルテレフタレート繊維
の20%×3分間伸長処理後の弾性回復率は85%〜1
00%が好ましい。85%以下では身体の連続した伸縮
動作に追随できずカイロと身体の間にタルミが発生し、
カイロの熱が身体に有効に作用されない。該連続フィラ
メントの単糸デニールは得られる不織布の通気性および
発熱組成物微粉末の漏れ防止の点から1〜10デニール
の範囲が好ましい。また通気性は発熱組成物の発熱に必
要な酸素の供給量および放熱効率の点から300〜10
cc/cm2 ・secの範囲であることが好ましい。該
不織布は、機械的物性、袋体の感触、柔軟性を向上させ
るために部分的に熱圧着したものを用いることもでき
る。
【0022】使い捨てカイロに用いられる熱可塑性合成
樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、等の高分子化合物の
単一フィルムあるいはこれらの高分子化合物の2層以上
の積層ラミネートフィルムが用いられる。本発明に用い
る熱可塑性合成樹脂フィルムとしては、不織布の伸縮に
追随できる、および袋体外周部の熱融着部の形成に際
し、ヒートシールによって強固に融着することが必要で
あり、これらの要件が満足されれば、いずれの熱可塑性
合成樹脂フィルムを用いても良い。
樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、等の高分子化合物の
単一フィルムあるいはこれらの高分子化合物の2層以上
の積層ラミネートフィルムが用いられる。本発明に用い
る熱可塑性合成樹脂フィルムとしては、不織布の伸縮に
追随できる、および袋体外周部の熱融着部の形成に際
し、ヒートシールによって強固に融着することが必要で
あり、これらの要件が満足されれば、いずれの熱可塑性
合成樹脂フィルムを用いても良い。
【0023】本発明に用いられる複合構造物は、前記不
織布と熱可塑性合成樹脂フィルムをラミネートして得ら
れるが、該複合構造物を使い捨てカイロ用袋体として使
用する際には、袋体の少なくとも一面が通気性複合構造
物とする必要がある。該通気性複合構造物は、例えば前
記不織布と前記フィルムとをラミネートした後、該フィ
ルムまたはラミネートされたシートに通気孔を穿つこと
によって、または予め通気孔が穿たれたフィルムを不織
布にラミネートすることによって得られる。前記フィル
ムに設けられる通気孔の形状、大きさ、孔数等は、発熱
組成物の種類、不織布の通気量、所望発熱温度、所望発
熱時間、保温袋のサイズによって適宜決められる。ラミ
ネートされたシートに通気孔を設ける場合には発熱組成
物が漏れるのを防止できる程度の細孔とすればよい。
織布と熱可塑性合成樹脂フィルムをラミネートして得ら
れるが、該複合構造物を使い捨てカイロ用袋体として使
用する際には、袋体の少なくとも一面が通気性複合構造
物とする必要がある。該通気性複合構造物は、例えば前
記不織布と前記フィルムとをラミネートした後、該フィ
ルムまたはラミネートされたシートに通気孔を穿つこと
によって、または予め通気孔が穿たれたフィルムを不織
布にラミネートすることによって得られる。前記フィル
ムに設けられる通気孔の形状、大きさ、孔数等は、発熱
組成物の種類、不織布の通気量、所望発熱温度、所望発
熱時間、保温袋のサイズによって適宜決められる。ラミ
ネートされたシートに通気孔を設ける場合には発熱組成
物が漏れるのを防止できる程度の細孔とすればよい。
【0024】不織布とフィルムのラミネートは通常の方
法、例えば樹脂フィルムの一層または多層の押し出しラ
ミネート法、あるいはフィルムに接着剤を塗布し、予備
乾燥後、不織布と重ね合わせ、熱および/または加圧条
件下で接着する方法で実施することが出来る。本発明の
使い捨てカイロは、例えば前記した通気性複合構造物を
少なくとも一面に有する袋体に発熱組成物を収容し、そ
の外周部を熱融着する事によって得られる。熱融着は、
例えば熱シーラー、インパルスシーラー、高周波シーラ
ー、超音波シーラー等が使用される。
法、例えば樹脂フィルムの一層または多層の押し出しラ
ミネート法、あるいはフィルムに接着剤を塗布し、予備
乾燥後、不織布と重ね合わせ、熱および/または加圧条
件下で接着する方法で実施することが出来る。本発明の
使い捨てカイロは、例えば前記した通気性複合構造物を
少なくとも一面に有する袋体に発熱組成物を収容し、そ
の外周部を熱融着する事によって得られる。熱融着は、
例えば熱シーラー、インパルスシーラー、高周波シーラ
ー、超音波シーラー等が使用される。
【0025】貼るカイロとして用いる場合は、複合構造
物の非通気性面に粘着剤を全面あるいは部分的に塗布
し、通常低温ヤケド等の危険をさけるため肌には直接貼
付しないで衣服素材の上に貼付して用いる。従って粘着
剤は衣料素材に十分な接着力を有し、しかも使用後は衣
料素材を損なうことなく、容易にはがすことが出来る性
能があればよく、特に限定されるものではない。前記発
熱組成物としては、空気の存在下で発熱する物であれば
特に限定されず例えば、鉄粉などの金属粉に,NaC
l、KCl、MgCl2 、CaCl2 、等の金属塩化
物、K2 SO4 、NaSO4 、MgSO4 等の金属硫酸
塩または他の反応助剤となり得る化合物、水および水を
よく吸収する保水材(例えば、活性炭、シリカゲル、木
炭、、リンター等)および必要に応じて添加剤などを混
合した混合物が用いられる。
物の非通気性面に粘着剤を全面あるいは部分的に塗布
し、通常低温ヤケド等の危険をさけるため肌には直接貼
付しないで衣服素材の上に貼付して用いる。従って粘着
剤は衣料素材に十分な接着力を有し、しかも使用後は衣
料素材を損なうことなく、容易にはがすことが出来る性
能があればよく、特に限定されるものではない。前記発
熱組成物としては、空気の存在下で発熱する物であれば
特に限定されず例えば、鉄粉などの金属粉に,NaC
l、KCl、MgCl2 、CaCl2 、等の金属塩化
物、K2 SO4 、NaSO4 、MgSO4 等の金属硫酸
塩または他の反応助剤となり得る化合物、水および水を
よく吸収する保水材(例えば、活性炭、シリカゲル、木
炭、、リンター等)および必要に応じて添加剤などを混
合した混合物が用いられる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を詳細
説明する。なお物性評価は以下の方法で行った。 (1)剛軟度:JISー1096(45度カンチレバー
法)で評価した。数値が大きい方が風合いが硬い。 (2)伸縮時の剥離性:自社法、150mm×100m
mサイズの前記不織布に前記フィルムをラミネートした
複合構造物を用い、不織布面の中央部10mm幅を残
し、残り全面に市販ガムテープ(布製)を貼り付け、こ
のガムテープの両端部を繰り返し伸縮試験機(デマッチ
ャー)に把持し、60回/分の割合で10%の伸縮を繰
り返し、剥離するまでの回数を評価した。回数が多い法
がはがれにくい。
説明する。なお物性評価は以下の方法で行った。 (1)剛軟度:JISー1096(45度カンチレバー
法)で評価した。数値が大きい方が風合いが硬い。 (2)伸縮時の剥離性:自社法、150mm×100m
mサイズの前記不織布に前記フィルムをラミネートした
複合構造物を用い、不織布面の中央部10mm幅を残
し、残り全面に市販ガムテープ(布製)を貼り付け、こ
のガムテープの両端部を繰り返し伸縮試験機(デマッチ
ャー)に把持し、60回/分の割合で10%の伸縮を繰
り返し、剥離するまでの回数を評価した。回数が多い法
がはがれにくい。
【0027】(実施例1)不織布として通常のスパンボ
ンド法で得られたポリトリメチレンテレフタレート繊維
フィラメント(丸断面、単糸デニール2.0d/f)か
らなる不織布(目付40g/m2 )を使用した。熱可塑
性合成樹脂フィルムとして、厚さ30μmの非通気性の
軟質ポリエチレンフィルムであって熱ピン方式で全穿孔
面積を6%としたものを前記不織布上にラミネートし
た。この複合構造物の剛軟度は、タテ58mm、ヨコ5
2mmで非常にソフトな風合いであった。伸縮剥離性は
15回まで剥離せず他素材との比較で見ると良好な結果
であった。
ンド法で得られたポリトリメチレンテレフタレート繊維
フィラメント(丸断面、単糸デニール2.0d/f)か
らなる不織布(目付40g/m2 )を使用した。熱可塑
性合成樹脂フィルムとして、厚さ30μmの非通気性の
軟質ポリエチレンフィルムであって熱ピン方式で全穿孔
面積を6%としたものを前記不織布上にラミネートし
た。この複合構造物の剛軟度は、タテ58mm、ヨコ5
2mmで非常にソフトな風合いであった。伸縮剥離性は
15回まで剥離せず他素材との比較で見ると良好な結果
であった。
【0028】(比較例1)不織布として通常のスパンボ
ンド法で得られたポリエチレンテレフタレート繊維フィ
ラメント(丸断面、単糸デニール2.0d/f)からな
る不織布(目付40g/m2 )を使用した。熱可塑性合
成樹脂フィルムとしては実施例1と同じものを用い、実
施例1と同様な方法で不織布上にラミネートした。この
複合構造物の剛軟度は、タテ106mm、ヨコ86mm
で風合いは硬い物であった。伸縮剥離性は2回ではがれ
た。
ンド法で得られたポリエチレンテレフタレート繊維フィ
ラメント(丸断面、単糸デニール2.0d/f)からな
る不織布(目付40g/m2 )を使用した。熱可塑性合
成樹脂フィルムとしては実施例1と同じものを用い、実
施例1と同様な方法で不織布上にラミネートした。この
複合構造物の剛軟度は、タテ106mm、ヨコ86mm
で風合いは硬い物であった。伸縮剥離性は2回ではがれ
た。
【0029】(比較例2)不織布として通常のスパンボ
ンド法で得られたポリプロピレン繊維フィラメント(丸
断面、単糸デニール2.0d/f)からなる不織布(目
付40g/m2 )を使用した以外は実施例1に同じ。こ
の複合構造物の剛軟度は、タテ104mmヨコ50mm
で硬い風合いであった。伸縮剥離性は3回ではがれた。 (比較例3)不織布として通常のスパンボンド法で得ら
れたポリアミド繊維フィラメント(丸断面、単糸デニー
ル2.0d/f)からなる不織布(目付40g/m2 )
を使用した以外は実施例1に同じ。この複合構造物の剛
軟度は、タテ70mm、ヨコ62mmと比較例1,2と
比較するとややソフトな風合いであった。伸縮剥離性は
7回であった。
ンド法で得られたポリプロピレン繊維フィラメント(丸
断面、単糸デニール2.0d/f)からなる不織布(目
付40g/m2 )を使用した以外は実施例1に同じ。こ
の複合構造物の剛軟度は、タテ104mmヨコ50mm
で硬い風合いであった。伸縮剥離性は3回ではがれた。 (比較例3)不織布として通常のスパンボンド法で得ら
れたポリアミド繊維フィラメント(丸断面、単糸デニー
ル2.0d/f)からなる不織布(目付40g/m2 )
を使用した以外は実施例1に同じ。この複合構造物の剛
軟度は、タテ70mm、ヨコ62mmと比較例1,2と
比較するとややソフトな風合いであった。伸縮剥離性は
7回であった。
【0030】
【発明の効果】本発明の使い捨てカイロ用包材は、ソフ
トな風合いを有するため、体に着装した場合違和感が少
なく、かつ伸縮性に優れているため関節部、臀部あるい
は腰部等の伸縮を繰り返す部位に用いた場合、身体の伸
縮に良く追随して身体に良くフィットし保温性を効果的
に発揮するとともに、使用中の剥がれが少なくカイロの
保温効果を有効に利用できるものである。
トな風合いを有するため、体に着装した場合違和感が少
なく、かつ伸縮性に優れているため関節部、臀部あるい
は腰部等の伸縮を繰り返す部位に用いた場合、身体の伸
縮に良く追随して身体に良くフィットし保温性を効果的
に発揮するとともに、使用中の剥がれが少なくカイロの
保温効果を有効に利用できるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性繊維合成繊維からなる不織布に
熱可塑性合成樹脂フィルムをラミネートした通気性を有
する複合構造物に空気の存在下で発熱する発熱組成物を
収納してなる使い捨てカイロにおいて、熱可塑性繊維合
成繊維からなる不織布としてポリトリメチレンテレフタ
レート繊維からなる不織布を用いることを特徴とする使
い捨てカイロ。 - 【請求項2】 不織布として、弾性率が25〜40(g
/d)であり、かつ、20%×3分間伸長処理後の弾性
回復率が85〜100%であるポリトリメチレンテレフ
タレート繊維からなる不織布を用いることを特徴とする
請求項1記載の使い捨てカイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27498197A JPH1189869A (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | 使い捨てカイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27498197A JPH1189869A (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | 使い捨てカイロ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1189869A true JPH1189869A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17549262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27498197A Pending JPH1189869A (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | 使い捨てカイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1189869A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002024999A3 (en) * | 2000-09-25 | 2002-08-15 | Shell Int Research | Nonwovens from polytrimethylene terephthalate based staple fibres |
WO2006006660A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱ラップ |
WO2006006665A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱組成物及び発熱体 |
WO2006006661A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱体、これを用いた保温方法及び型成形発熱用包材 |
WO2006006664A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 可撓性発熱体 |
WO2006006659A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱パック及びその使用方法 |
US7578957B2 (en) | 2002-12-30 | 2009-08-25 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process of making staple fibers |
JP2009197385A (ja) * | 2009-06-01 | 2009-09-03 | Asahi Kasei Fibers Corp | 使い捨て保温具用不織布の製造方法 |
JP2018000375A (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-11 | 桐灰化学株式会社 | 発熱具 |
-
1997
- 1997-09-24 JP JP27498197A patent/JPH1189869A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002024999A3 (en) * | 2000-09-25 | 2002-08-15 | Shell Int Research | Nonwovens from polytrimethylene terephthalate based staple fibres |
US7578957B2 (en) | 2002-12-30 | 2009-08-25 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process of making staple fibers |
WO2006006660A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱ラップ |
WO2006006665A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱組成物及び発熱体 |
WO2006006661A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱体、これを用いた保温方法及び型成形発熱用包材 |
WO2006006664A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 可撓性発熱体 |
WO2006006659A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Mycoal Products Corporation | 発熱パック及びその使用方法 |
US8261734B2 (en) | 2004-07-14 | 2012-09-11 | Mycoal Co., Ltd. | Heat generating body, heat insulating method using the same and packaging material for die molding heat generation |
JP2009197385A (ja) * | 2009-06-01 | 2009-09-03 | Asahi Kasei Fibers Corp | 使い捨て保温具用不織布の製造方法 |
JP2018000375A (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-11 | 桐灰化学株式会社 | 発熱具 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070904 |
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