JPH118958A - 軸回転型モータのロータ保持装置と同ロータ組み付け方法 - Google Patents

軸回転型モータのロータ保持装置と同ロータ組み付け方法

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JPH118958A
JPH118958A JP17525097A JP17525097A JPH118958A JP H118958 A JPH118958 A JP H118958A JP 17525097 A JP17525097 A JP 17525097A JP 17525097 A JP17525097 A JP 17525097A JP H118958 A JPH118958 A JP H118958A
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Tadao Yamaguchi
忠男 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み付けるだけで確実にロータの抜け止めが
でき、アングルなどの他の部材を使用する必要がなくな
るようにして部材のコスト改善と組付けの容易性を達成
する。 【解決手段】 ブラケット(1)に立設したロータホル
ダ(2)に軸(4)の基端をピボット支承するスライダ
板(1c)とこのスライダ板を受ける支え板(1d)を
取り付けると共に軸受を介してロータ(R、RR)を回
転自在に支承させるようにし、前記ロータホルダの内部
の前記軸受の反抜け方向側に設けた抜け止め部材可動空
間(2b)に内径が軸より小径の抜け止め部材(3)を
配した後、この抜け止め部材を受け止めする軸受(8、
89)をはめ込み、この軸受に前記抜け止め部材の厚み
より大なる溝(4a)を設けた軸(4)を装着し、この
溝を前記抜け止め部材に掛け止めしてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンパクトディスク
等を駆動するスピンドルモータなどの軸回転型モータの
ロータ保持装置とロータ組み付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク等を駆動するスピン
ドルモータは、取り付け面すなわちハウジングに対する
出力軸の直角度が、ブラシレス、ブラシ付如何にかかわ
らず非常に高精度に要求される。したがって、最近では
この高精度化要求に対応するため、軸受をハウジングを
構成するケース側又はブラケット側の一方のみに配し
た、いわゆる片持ち方式のロータホルダの構造が採用さ
れている。この片持ち方式のロータホルダの従来の構造
としては、図5の要部断面図で示すように鉄など磁性板
からなるブラケットBに、黄銅製のロータホルダHをプ
レスによって部分的につぶし変形させる手段などの取り
付け手段によって固着し、この軸受ホルダHの内部に2
個の含油軸受Mを圧入し、軸Sの基端をピボット支承す
るスライダ板SRとこのスライダ板を受ける支え板HR
を取り付けてかしめる構成が知られている。このような
ものは空心コイルと空隙を介して配したマグネットから
なる面対向ブラシレスモータモータとか、あるいは、複
数個の突極に電機子コイルを巻き回し、この突極に浅い
円筒状のマグネットを臨ませた径対向ブラシレスモータ
などに多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構造のロー
タは、いずれもマグネットの磁力を利用して軸を基端側
に付勢させることによって保持しているだけのため、衝
撃によってロータが抜けないようにさらに抜け止め手段
を講じる必要がある。この抜け止め手段を設ける構成と
しては、含油軸受Mの圧着されている保持強度を利用し
て抜け方向と反対側に抜け止めリングなどを介して軸を
係止させる手段が考えられるが、このような片持ち方式
のロータホルダの構造では、軸Sを組み込み後、ピボッ
ト支承するスライダ板とこのスライダ板を受ける支え板
を取り付ける構成とならざるを得ないため、通常では抜
け止めリングははめることができてもロータがじゃまと
なってロータホルダをうけることができなくなってしま
い、支え板を取り付けてかしめることができない。そこ
で、一般的には、図6に示すように軸Sには細工せず、
ロータケースR1の段部を利用してブラケットBBにビ
スなどで取り付けたアングルAでロータR自体を抜け止
めしている。しかしながら、このように構成した場合、
アングル自体のコストや取り付け手間が馬鹿にならず、
コストダウンができなかった。
【0004】
【発明の目的】この発明の目的は上記のような課題を簡
単な構成で解決しようとするもので、組み付けるだけで
確実にロータの抜け止めができ、アングルなどの他の部
材を使用する必要がなくなるようにして部材のコスト改
善と組付けの容易性を達成し、確実にロータの抜け止め
ができる軸回転型モータのロータ保持装置と同ロータ保
持方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するには、ロータホルダの内部に抜け止め部材を設けて
この抜け止め部材にロータを組み込むだけ軸を掛け止め
できるようにすればよい。このようにすれば確実にロー
タを保持できる。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態の一つとし
ては、請求項1に示すようにブラケットに立設したロー
タホルダに軸の基端をピボット支承するスライダ板とこ
のスライダ板を受ける支え板を取り付けると共に軸受を
介してロータを回転自在に支承させるようにした軸回転
型モータのロータ保持装置において、前記ロータホルダ
の内部の前記軸受の反抜け方向側に設けた抜け止め部材
可動空間に、内径が軸より小径の抜け止め部材を配した
後、この抜け止め部材を受け止めする軸受をはめ込み、
この軸受に前記抜け止め部材の厚みより大なる係止溝を
設けた軸を装着し、前記抜け止め部材に係止溝を掛け止
めしてなるものである。
【0007】この発明の実施の形態の他の一つとして
は、請求項2に示すように前記抜け止め部材可動空間は
すり鉢状のテーパとなっているものがよい。
【0008】この発明の別の実施の形態としては、請求
項3に示すように前記軸受は中逃げ構造の1個の含油軸
受で構成したり、請求項3に示すように前記軸受は上下
に2個配し、少なくとも下の軸受の上面を前記抜け止め
部材可動空間に利用するのがよい。
【0009】この発明のロータ組み付け方法の実施の形
態としては、請求項5に示すようにブラケットに立設し
たロータホルダに軸の基端をピボット支承するスライダ
板とこのスライダ板を受ける支え板を取り付けると共に
軸受を介してロータを回転自在に支承させるようにした
軸回転型モータのロータ保持方法において、前記ロータ
ホルダの内部において前記軸受の反抜け方向側に設けた
抜け止め部材可動空間に、内径が軸より小径の抜け止め
部材を配した後、この抜け止め部材を受け止めする軸受
をはめ込み、この軸受に前記抜け止め部材の厚みより大
なる係止溝を設けた軸を装着し、前記抜け止め部材に係
止溝を掛け止めしてなるようにするとよい。このように
すれば、組み付けするとき自動的にロータの抜け止めが
できることになる。
【0010】
【第1の実施例】次にこの発明の第1の実施例として1
個の中空軸受からなる径方向空隙型コアードタイプブラ
シレススピンドルモータに採用した場合を図1に示す要
部断面図で説明する。同図において、1はハウジングを
構成する印刷配線鉄製基板からなるブラケットで、中央
の透孔1aに黄銅製のロータホルダ2が下面の開口部を
外側にかしめることによって取り付けられる。このロー
タホルダ2の内部には、軸受段部2aとこれに続いて抜
け止め部材可動空間2bを構成するテーパ部2cが設け
られ、ここに内径が軸より小径の高摺動性物質からなる
抜け止め部材3を配し、さらにその下方で軸4の基端を
ピボット支承する高摺動性のスライダ板2dとこのスラ
イダ板2dを受ける支え板2eが前記開口部を内側にか
しめることによって取り付けられる。上記のかしめ手段
としてはロータホルダ2を逆さにしてライザ部2fや先
端2gを治具(図示せず)で受け、パンチ(図示せず)
でプレスすることにより容易にできる。このロータホル
ダ2の外周には珪素鋼板をラミネートして複数個の電機
子コイル5a‥‥を巻き回したコア5‥‥が配着されて
いる。ロータRは前記コア5に空隙を介して臨ませた浅
い円筒状のマグネット6とこの円筒状のマグネット6を
保持するロータケース7からなり、前記軸4を中央に固
着させている。この軸4を介してロータRは前記軸受段
部2aに係止させた1個の中空含油軸受8に回転自在に
装着されるのであるが、前記軸4には前記抜け止め部材
3の厚みより大な係止溝4aを設けてあるので、ロータ
Rを軸4を介して中空軸受8に装着するに当たって抜け
止め部材3は図2に拡大詳記したように抜け止め部材可
動空間2b内を変形移動して復元するため、組み込みだ
けで容易に掛け止めできることになり、ロータRは軸4
を介して中空軸受8によって抜けないように受け止めら
れる。なお、上記の実施例では、中空含油軸受8の位置
決めのために軸受段部2aを設けたものを示したが、中
空含油軸受8の圧入位置が精度よくできれば、この軸受
段部2aを特に設ける必要はない。また、上記の実施例
では、ブラケット1黄銅製のロータホルダ2をかしめる
ことによって取り付けるを示したが、アルミダイキャス
トなどでロータホルダを予め一体化したものでも適用で
きる。
【0011】
【第2の実施例】図3はこの発明の第2の実施例として
上下2個のツイン型軸受を用いるロータホルダに採用
し、前記のような抜け止め部材を軸受間に配置させた要
部断面図である。すなわち、同図において、88、89
は上端面をテーパ8aにしたスリーブ状含油軸受で、抜
け止め部材33を間にしてロータホルダ22に圧入する
ことによって装着されている。したがって、下方の軸受
88のテーパ8aによって抜け止め部材可動空間2bが
生ずることになる。この場合、抜け止め部材33は、そ
の配置位置の利点を利用して図4に示すように割り溝3
3aを入れて、軸44を径方向に付勢させるようなばね
形状をとるのが望ましい。図中他の部材については前記
の第一の実施例と同等なため同一符号を付してその説明
を省略する。このようにすれば、軸4aは係止溝44a
を介して、軸受89によって受けられ、抜け止めと共に
軸の振れも皆無とすることができる。
【0012】なお、上記の各実施例では、抜け止め部材
可動空間を設けるのにテーパを利用したが、抜け止め部
材が変形移動して復元することができればよいので、た
とえば、段部などでもよいのはもちろんである。
【0013】上記各実施例におけるロータの組み付け方
法としてまとめると、次のような工程となる。 (1) ブラケットに軸受の反抜け方向側に設けた抜け
止め部材可動空間を設けたロータホルダを取り付ける。
(ブラケット一体型のロータホルダでは不要) (2) このロータホルダにスライダ板と支え板を取り
付ける。 (3) さらに、抜け止め部材を入れる。 (4) この抜け止め部材を受け止めする軸受をはめ込
む。 (5) この軸受にロータを軸を介して装着し、係止溝
を抜け止め部材に無理入れする。 このようにして組み付けると、自動的に抜け止めができ
ることになる。
【0014】
【発明の効果】この発明は、上述のように構成したの
で、単に組み付けるだけで確実にロータの抜け止めがで
き、アングルなどの他の部材を使用する必要がなくなる
ので、コスト的にも極めて有利な軸回転型モータのロー
タ保持装置と同ロータ組み付け方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のロータ保持装置を用い
た径方向空隙型コアードタイプブラシレススピンドルモ
ータの要部断面図である。
【図2】同実施例のロータ保持装置の拡大要部断面図で
ある。
【図3】本発明の第2の実施例のロータ保持装置の要部
断面図である。
【図4】同ロータ保持装置に使用する部材の斜視図であ
る。
【図5】従来の径方向空隙型スピンドルモータの要部断
面図である。
【図6】従来のロータ保持装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1 ブラケット 2、22 ロータホルダ 2b 抜け止め部材可動空間 3 抜け止め部材 4 軸 4a 溝 5 コア 6 マグネット 7 ロータケース 8 中空含油軸受 88、89 スリーブ状含油軸受 8a 係止溝 R ロータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラケットに立設したロータホルダに軸
    の基端をピボット支承するスライダ板とこのスライダ板
    を受ける支え板を取り付けると共に軸受を介してロータ
    を回転自在に支承させるようにした軸回転型モータのロ
    ータ保持装置において、前記ロータホルダの内部の前記
    軸受の反抜け方向側に設けた抜け止め部材可動空間に、
    内径が軸より小径の抜け止め部材を配した後、この抜け
    止め部材を受け止めする軸受をはめ込み、この軸受に前
    記抜け止め部材の厚みより大なる係止溝を設けた軸を装
    着し、前記抜け止め部材に係止溝を掛け止めしてなる軸
    回転型モータのロータ保持装置。
  2. 【請求項2】 前記抜け止め部材可動空間はすり鉢状の
    テーパとなっている請求項1に記載の軸回転型モータの
    ロータ保持装置。
  3. 【請求項3】 前記軸受は中逃げ構造の1個の含油軸受
    で構成されている請求項1または2に記載の軸回転型モ
    ータのロータ保持装置。
  4. 【請求項4】 前記軸受は上下に2個配し、少なくとも
    下の軸受の上面を前記抜け止め部材可動空間に利用した
    請求項1または2に記載の軸回転型モータのロータ保持
    装置。
  5. 【請求項5】 ブラケットに立設したロータホルダに軸
    の基端をピボット支承するスライダ板とこのスライダ板
    を受ける支え板を取り付けると共に軸受を介してロータ
    を回転自在に支承させるようにした軸回転型モータのロ
    ータ組み付け方法において、前記ロータホルダの内部の
    前記軸受の反抜け方向側に設けた抜け止め部材可動空間
    に内径が軸より小径の抜け止め部材を配した後、この抜
    け止め部材を受け止めする軸受をはめ込み、この軸受に
    前記抜け止め部材の厚みより大なる係止溝を設けた軸を
    装着し、前記抜け止め部材に係止溝を掛け止めしてなる
    軸回転型モータのロータ組み付け方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008228482A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Nippon Densan Corp 軸受機構およびモータ
US8456055B2 (en) 2009-03-13 2013-06-04 Mabuchi Motor Co., Ltd. Core block, and magnetic pole core using core blocks for motor
US8546987B2 (en) 2009-09-18 2013-10-01 Johnson Electric S.A. Brushless DC motor

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US8546987B2 (en) 2009-09-18 2013-10-01 Johnson Electric S.A. Brushless DC motor

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