JPH1189005A - 電気車の空転再粘着制御装置 - Google Patents

電気車の空転再粘着制御装置

Info

Publication number
JPH1189005A
JPH1189005A JP23586697A JP23586697A JPH1189005A JP H1189005 A JPH1189005 A JP H1189005A JP 23586697 A JP23586697 A JP 23586697A JP 23586697 A JP23586697 A JP 23586697A JP H1189005 A JPH1189005 A JP H1189005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
output
current command
idling
command value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23586697A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahisa Maruyama
高央 丸山
Hideto Negoro
秀人 根来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP23586697A priority Critical patent/JPH1189005A/ja
Publication of JPH1189005A publication Critical patent/JPH1189005A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空転再粘着制御として最適な制御状態を実現
し得る電気車の空転再粘着制御装置を提供する。 【解決手段】 基準加速度αoより加速度上限値及び加
速度下限値を得る。空転再粘着制御状態にあるとき、瞬
時加速度αが加速度上限値より大きくなるときその時の
出力電流指令値Ipに設定ゲインを乗算した値に変化
し、瞬時加速度αが加速度下限値より小さくなるとき非
空転時の電流指令値Irと等しい値に変化する電流指令
レベルIiを第1の選択スイッチ11より得、この電流
指令レベルIiを一次遅れ系12に入力して出力電流指
令値Ipを得る。瞬時加速度αが加速度上限値と加速度
下限値の間に入るように出力電流指令値Ipが制御さ
れ、出力電流指令値Ipの保持期間はゼロとなり、また
出力電流指令値Ipの変動幅も小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機で駆動さ
れる電気車の空転滑走を防止する電気車の空転再粘着制
御装置に関し、特に空転再粘着制御として最適な制御状
態を実現する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は、例えば三菱電機技報 Vol.66.
No4,1992の第114頁に記載されている空転再粘着制御装
置の動作を説明するためのブロック図である。この例
は、動輪車軸4軸、すなわち4台の誘導電動機を1台の
インバータで駆動する場合の空転再粘着性を想定してい
る。PG1〜PG4は、各誘導電動機の回転数を検出す
るためのパルスジェネレータ、1はPG1〜PG4の出
力信号に含まれるノイズ成分を除去するためのフィルタ
処理部、2はフィルタ処理部1の出力信号を入力し、各
誘導電動機が駆動する各車軸の速度を演算する車軸速度
演算部である。
【0003】3は車軸速度演算部2で演算された各車軸
の速度fm1〜fm4の中から最大の車軸速度を選択す
る高位優先論理部、4はその速度fm1〜fm4の中か
ら最小の車軸速度を選択し、その車軸速度を基準軸速度
V0とする基準軸速度演算部、5は基準軸速度V0を入力
し、基準加速度α0を演算する基準加速度演算部、6は
速度fm1〜fm4を用いて各車軸の加速度α1〜α4を
演算する各軸加速度演算部、7は最大の車軸速度と最小
の車軸速度との速度偏差ΔVを演算する加算器である。
8は、速度偏差ΔV、基準軸速度V0、基準加速度α0、
各軸加速度α1〜α4に基づき、各車軸に対応した車輪が
空転状態か判断し、空転状態と判断した場合は誘導電動
機を駆動するための電流指令値Ipを変化させ、空転状
態から再粘着状態に移行させる空転再粘着制御部であ
る。
【0004】次に、1軸空転発生時の動作について説明
する。4軸のうちn軸の車輪が空転したとする。空転が
発生すると、n軸速度Vnは、空転再粘着制御部8の上
段に示すように、n軸加速度は上から二段目のαnのよ
うに変化する。空転は、速度偏差ΔVが設定値(例え
ば、2Km/hr+F(V0)、F(V0)はV0の関数
であることを示す)以上になるか、軸加速度が空転検知
レベル(例えば、K1*α0、K1は定数)以上になった
ことで検知される。通常、加速度の方が軸速度より時間
的に速く変化するので、軸加速度が空転検知レベル以上
になったことで空転と判断される。この時点がA点であ
る。
【0005】空転検知されると、電流指令値Ipは、ゼ
ロまたは励磁電流等を目標に所定の時定数τ(例えば、
τ=F(Δα1))の一次遅れ系で絞り込まれる。この
ようにすれば、電流指令値Ipが小さくなるのでαnも
小さくなり空転検知レベルより小さくなる。この時点が
B点である。ここで、C点は、αnが復帰検知レベル
(例えば、α0−K2、K2は定数)より小さくなる時点
である。C点以降、電流指令値IpはA点検知前の電流
指令値を目標に所定の時定数τ(例えば、τ=F(Δα
2))の一次遅れで復帰する。
【0006】空転発生時には、インバータは、上記電流
指令値Ipを用いて、この電流指令値Ipと実電流の偏
差で誘導電動機のすべり周波数を補正する機能を有する
V/f一定制御で運転されるので、空転が発生すると誘
導電動機のトルクが絞られ、空転している車輪は再粘着
する。再粘着後、電流指令値Ipが空転検知前の値に復
帰すると、トルクも空転前の値に復帰する。復帰中に空
転再粘着制御部8で再度空転が検知されると、上述のよ
うに電流指令値が絞りこまれ、保持された後、復帰す
る。図20は、従来の空転再粘着制御装置による空転再
粘着制御時の動作を示すタイムチャートである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の空転再粘着制御
装置は、以上のような構成および動作となる。この空転
再粘着制御装置は、空転再粘着制御特性を改善したもの
であって、性能的には充分なものであり、多くの適用実
績がある。しかし、さらなる粘着制御特性の改善という
観点から空転再粘着時の動作を見直すと、電流指令値I
pの保持期間はゼロが望ましい。また、路面の状態が回
復していない場合には、空転再粘着制御が繰り返され
る。このときの電流指令値の変化が比較的大きく、その
結果として誘導電動機の発生トルクも変化する。この電
流指令値の変化を小さくし、その時点の路面状態に応じ
た電流指令値に保持できれば空転再粘着制御として最適
な制御状態になる。この発明は、上記のような問題点を
解決するためになされたもので、空転再粘着制御として
最適な制御状態を実現し得る電気車の空転再粘着制御装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る電
気車の空転再粘着制御装置は、1台のインバータで所定
数の動輪軸に対応した所定数台の誘導電動機を並列運転
する場合の空転再粘着制御装置において、各車軸速度に
基づいて基準加速度、瞬時加速度および空転検知状態に
あるか否かを示す第1の制御信号を出力し、さらに非空
転時の電流指令値と出力電流指令値の偏差および第1の
制御信号に基づいて空転再粘着制御状態にあるか否かを
示す第2の制御信号を出力する空転検知部と、瞬時加速
度が基準加速度より求められる加速度上限値より大きく
なるときそのときの出力電流指令値に設定ゲインを乗算
した値となる第1の電流指令レベルを出力すると共に、
瞬時加速度が基準加速度より求められる加速度下限値よ
り小さくなるとき非空転時の電流指令値と等しい第2の
電流指令レベルを出力するヒステリシスコンパレータ
と、第1の制御信号が空転検知状態にあることを示して
いるときは第1の電流指令レベルより小さな第3の電流
指令レベルを出力し、その後瞬時加速度が加速度上限値
より大きくなるまで第2の電流指令レベルを出力し、さ
らにその後第2の制御信号が空転再粘着制御状態にある
ことを示している期間はヒステリシスコンパレータより
出力される電流指令レベルを出力する第1の選択スイッ
チと、この第1の選択スイッチより出力される電流指令
レベルを入力とし空転時の電流指令値を出力する一次遅
れ系と、第2の制御信号が空転再粘着制御状態にあるこ
とを示している期間は一次遅れ系より出力される電流指
令値を、その他の期間は非空転時の電流指令値を出力電
流指令値として出力する第2の選択スイッチとを備える
ものである。
【0009】請求項2の発明に係る電気車の空転再粘着
制御装置は、1台のインバータで所定数の動輪軸に対応
した所定数台の誘導電動機を並列運転する場合の空転再
粘着制御装置において、各車軸速度に基づいて基準加速
度、瞬時加速度および空転検知状態にあるか否かを示す
第1の制御信号を出力し、さらに非空転時のトルク指令
値と出力トルク指令値の偏差および第1の制御信号に基
づいて空転再粘着制御状態にあるか否かを示す第2の制
御信号を出力する空転検知部と、瞬時加速度が基準加速
度より求められる加速度上限値より大きくなるときその
ときの出力トルク指令値に設定ゲインを乗算した値とな
る第1のトルク指令レベルを出力すると共に、瞬時加速
度が基準加速度より求められる加速度下限値より小さく
なるとき非空転時のトルク指令値と等しい第2のトルク
指令レベルを出力するヒステリシスコンパレータと、第
1の制御信号が空転検知状態にあることを示していると
きは第1のトルク指令レベルより小さな第3のトルク指
令レベルを出力し、その後瞬時加速度が加速度上限値よ
り大きくなるまで第2のトルク指令レベルを出力し、さ
らにその後第2の制御信号が空転再粘着制御状態にある
ことを示している期間はヒステリシスコンパレータより
出力されるトルク指令レベルを出力する第1の選択スイ
ッチと、この第1の選択スイッチより出力されるトルク
指令レベルを入力とし空転時のトルク指令値を出力する
一次遅れ系と、第2の制御信号が空転再粘着制御状態に
あることを示している期間は一次遅れ系より出力される
トルク指令値を、その他の期間は非空転時のトルク指令
値を出力トルク指令値として出力する第2の選択スイッ
チとを備えるものである。
【0010】請求項3の発明に係る電気車の空転再粘着
制御装置は、1台のインバータで所定数の動輪軸に対応
した所定数台の誘導電動機を並列運転する場合の空転再
粘着制御装置において、各車軸速度に基づいて瞬時加速
度および空転検知状態にあるか否かを示す第1の制御信
号を出力し、さらに非空転時の電流指令値と出力電流指
令値の偏差および第1の制御信号に基づいて空転再粘着
制御状態にあるか否かを示す第2の制御信号を出力する
空転検知部と、出力電流指令値よりトルク指令値を演算
するトルク演算器と、このトルク演算器で演算されたト
ルク指令値および負荷トルクの減算を行う減算器と、こ
の減算器の出力を粘着時の等価慣性モーメントで割算し
て基準加速度を求める割算器と、瞬時加速度が基準加速
度より求められる加速度上限値より大きくなるときその
ときの出力電流指令値に設定ゲインを乗算した値となる
第1の電流指令レベルを出力すると共に、瞬時加速度が
基準加速度より求められる加速度下限値より小さくなる
とき非空転時の電流指令値と等しい第2の電流指令レベ
ルを出力するヒステリシスコンパレータと、第1の制御
信号が空転検知状態にあることを示しているときは第1
の電流指令レベルより小さな第3の電流指令レベルを出
力し、その後瞬時加速度が加速度上限値より大きくなる
まで第2の電流指令レベルを出力し、さらにその後第2
の制御信号が空転再粘着制御状態にあることを示してい
る期間はヒステリシスコンパレータより出力される電流
指令レベルを出力する第1の選択スイッチと、この第1
の選択スイッチより出力される電流指令レベルを入力と
し空転時の電流指令値を出力する一次遅れ系と、第2の
制御信号が空転再粘着制御状態にあることを示している
期間は一次遅れ系より出力される電流指令値を、その他
の期間は非空転時の電流指令値を出力電流指令値として
出力する第2の選択スイッチとを備えるものである。
【0011】請求項4の発明に係る電気車の空転再粘着
制御装置は、1台のインバータで所定数の動輪軸に対応
した所定数台の誘導電動機を並列運転する場合の空転再
粘着制御装置において、各車軸速度に基づいて瞬時加速
度および空転検知状態にあるか否かを示す第1の制御信
号を出力し、さらに非空転時のトルク指令値と出力トル
ク指令値の偏差および第1の制御信号に基づいて空転再
粘着制御状態にあるか否かを示す第2の制御信号を出力
する空転検知部と、出力トルク指令値および負荷トルク
の減算を行う減算器と、この減算器の出力を粘着時の等
価慣性モーメントで割算して基準加速度を求める割算器
と、瞬時加速度が基準加速度より求められる加速度上限
値より大きくなるときそのときの出力トルク指令値に設
定ゲインを乗算した値となる第1のトルク指令レベルを
出力すると共に、瞬時加速度が基準加速度より求められ
る加速度下限値より小さくなるとき非空転時のトルク指
令値と等しい第2のトルク指令レベルを出力するヒステ
リシスコンパレータと、第1の制御信号が空転検知状態
にあることを示しているときは第1のトルク指令レベル
より小さな第3のトルク指令レベルを出力し、その後瞬
時加速度が加速度上限値より大きくなるまで第2のトル
ク指令レベルを出力し、さらにその後第2の制御信号が
空転再粘着制御状態にあることを示している期間はヒス
テリシスコンパレータより出力されるトルク指令レベル
を出力する第1の選択スイッチと、この第1の選択スイ
ッチより出力されるトルク指令レベルを入力とし空転時
のトルク指令値を出力する一次遅れ系と、第2の制御信
号が空転再粘着制御状態にあることを示している期間は
一次遅れ系より出力されるトルク指令値を、その他の期
間は非空転時のトルク指令値を出力トルク指令値として
出力する第2の選択スイッチとを備えるものである。
【0012】請求項5の発明に係る電気車の空転再粘着
制御装置は、請求項1または3の発明において、一次遅
れ系の時定数は、第1の選択スイッチから第1または第
3の電流指令レベルが出力されるとき、第1の選択スイ
ッチから第2の電流指令レベルが出力されるときより短
く設定されるものである。
【0013】請求項6の発明に係る電気車の空転再粘着
制御装置は、請求項2または4の発明において、一次遅
れ系の時定数は、第1の選択スイッチから第1または第
3のトルク指令レベルが出力されるとき、第1の選択ス
イッチから第2のトルク指令レベルが出力されるときよ
り短く設定されるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1として
の電気車の空転再粘着制御装置を示すブロック図であ
る。図において、9は従来例と同様に各車軸の速度fm
1〜fm4を入力して各車輪の粘着状態を判別する空転
検知部、10は空転検出部9より出力される基準加速度
α0と瞬時加速度αを入力して電流指令レベルIhを出
力するヒステリシスコンパレータ、11は電流指令レベ
ルIh,Io,Irのいずれかを制御信号csw1,c
sw2により選択する第1の選択スイッチ、12は時定
数tcの一次遅れ系、13は一次遅れ系12より出力さ
れる電流指令値Isおよび電流指令値Irのいずれかを
制御信号csw2により選択する第2の選択スイッチで
ある。ここで、電流指令値Irは、非空転時の電流指令
値である。
【0015】図2は、空転検知部9の構成を示すブロッ
ク図である。この図2において、図20と対応する部分
には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。図にお
いて、14は基準加速度演算部5で求まる基準加速度α
0と各軸加速度演算部6で求まる各軸加速度α1〜α4を
入力して、従来例と同様に、各軸が空転状態であるかど
うか判別し、各軸加速度α1〜α4が基準加速度α0から
決まる空転検知レベル以上となる期間、それぞれ空転検
知信号cs1〜cs4を「1」にして出力する空転検知
信号発生部、15は各軸の空転検知信号cs1〜cs4
を入力してそれらの論理和を制御信号csw1として出
力する論理和回路である。16は各軸加速度α1〜α4を
入力してそれらの平均値を瞬時加速度αとして出力する
平均値演算部、17は非空転時の電流指令値Irと出力
電流指令値Ipの偏差ΔIを演算する減算器、18は制
御信号(空転検知信号)csw1と電流偏差ΔIを入力
して、それらの信号に基づき空転再粘着制御状態を表す
制御信号csw2を出力する空転再粘着制御状態判別器
である。
【0016】次に、図1に示す車両の空転再粘着制御装
置の動作を説明する。図3に示すように、時刻t1から
t2の間は4軸全ての車輪の粘着力が低下して4軸とも
空転した状態にあると共に、時刻t2から粘着力が上昇
して空転前の状態に復帰するまでの動作を想定する。時
刻t1で粘着力が低下すると、図3に示すように、空転
検知部9の各軸加速度演算部6で演算される各軸加速度
(全軸空転時には、各軸加速度α1〜α4は平均値演算部
16で演算される瞬時加速度αと等価となるため、図で
はαとしている)は増加し始める。その後、瞬時加速度
αが空転検知レベル以上になると(図3のA点)、空転
検知部9の空転検知信号発生部14の出力信号cs1〜
cs4が「1」になり、論理和回路15から出力される
制御信号csw1も「1」となる。そして、判別器18
より出力される制御信号csw2は、制御信号csw1
が「1」になると同時に「1」となる。
【0017】ヒステリシスコンパレータ10は、図4に
示すような入出力関係になっている。今、空転時を想定
しているので電車は力行状態にあるが、この力行時につ
いて説明する。基準加速度α0に設定ゲインKp1,K
p2を乗算することによって加速度上限値αd、加速度
下限値αuが決まる。また、出力である電流指令レベル
Ihは、I1またはI2のどちらかのレベルとなる。ここ
で、I1は電流指令値Ipに設定ゲインGpを乗算した
値、I2は非空転時の電流指令値Irである。ブレーキ
時には、同様に設定ゲインkp1,kp2,Gpをそれ
ぞれkb1,kb2,Gbとする。
【0018】第1の選択スイッチ11は、制御信号cs
w1,csw2により3種類の電流指令レベルIh,I
o,Irのいずれかを、図5の論理表に従って電流指令
レベルIiとして選択する。ここで、Ioは、制御信号
csw1が「1」のときの電流指令レベルであり、従来
と同じようにゼロあるいは励磁電流に設定される。一次
遅れ系12は、時定数tcの一次遅れ系であり、電流指
令値Iiを入力して空転制御時の電流指令値Isを出力
する。このとき、時定数tcとして、Ii=Io、Ii
=I1のときには短い値tsを、Ii=Irのときには
それより長い値tlを設定する。第2の選択スイッチ1
3は、制御信号csw2により2種類の電流指令値I
s,Irのいずれかを、図6の論理表に従って電流指令
値Ipとして選択する。
【0019】図3のA点検知後、電流指令レベルIiは
Ioとなり、時定数tcはtsに設定され、電流指令値
Isは減少する。空転検知後であるので、電流指令値I
pはIsとなり、この電流指令値Ipも減少し、この電
流指令値Ipで運転される誘導電動機の発生トルクも減
少するため、瞬時加速度αも小さくなり、B点で空転検
知レベルより小さくなる。この時点で、空転検知信号c
sw1は「0」となる。この後、電流指令値IiはIr
になり、時定数tcはtlに設定され、電流指令値Ip
=Isは増加し始める。瞬時加速度αは、制御遅れのた
め、電流指令値Ipが増加を始めてもしばらく低下した
後、増加しはじめる。
【0020】その後、瞬時加速度αがC点で加速度上限
値αdを越えると、ヒステリシスコンパレータ10より
出力される電流指令レベルIhはI1となり、時定数t
cはtsに設定され、電流指令値Ipは再び減少する。
なお、I1を求めるときの電流指令値IpはC点におけ
る値である。その結果、空転検知時と同様に、瞬時加速
度αは減少し始め、D点で加速度下限値αuより小さく
なると、ヒステリシスコンパレータ10より出力される
電流指令レベルIhはI2=Irとなり、時定数tcは
tlに設定され、電流指令値Ipは再び増加する。その
後、時点t2で粘着力が増加するまで、上述のC点、D
点の検知を繰り返す。
【0021】時点t2で粘着力が増加すると、電流指令
値Ipも増加し、空転検知部9の減算器17で求まるΔ
Iはゼロに近づく。空転再粘着制御状態判別器18で
は、このΔIが設定値より小さくなると、制御信号cs
w2を「0」とし、再粘着制御を終了したものとする。
このとき、第1の選択スイッチ11より出力される電流
指令レベルIiはIrとなり、第2の選択スイッチ13
より出力される電流指令値IpもIrとなる。
【0022】このように図1に示す電気車の再粘着制御
装置によれば、瞬時加速度αが加速度上限値と加速度下
限値の間に入るように出力電流指令値Ipが制御され、
電流指令値Ipの保持期間をゼロにでき、また電流指令
値Ipの変動幅も小さくでき、空転再粘着制御として最
適な制御状態を実現することができる。ここで、図3と
同じ空転状態を従来例で制御した場合を示す図20から
もわかるように、従来例では制御信号(空転検知信号)
csw1が「1」となる毎に電流指令値Ipを制御する
ことになるので、電流指令値Ipの変動幅が大きく、ま
た電流指令値Ipの保持期間を設けているので、その期
間粘着力を有効に利用できていない。
【0023】実施の形態2.図7は、この発明の実施の
形態2として電気車の空転再粘着制御装置の構成を示し
ている。上述した図1に示す電気車の空転再粘着制御装
置は、従来例と同様に電流指令値Ipを用い、この電流
指令値Ipと実電流の偏差で誘導電動機のすべり周波数
を補正する機能を有するV/f一定制御でインバータを
運転する場合の空転再粘着制御装置であるが、図7に示
す電気車の空転再粘着制御装置は、誘導電動機をベクト
ル制御する場合の空転再粘着制御装置である。この場合
には、電流指令値であったものがトルク指令値に変わる
だけであり、構成および動作、さらには効果は、実施の
形態1と同じである。
【0024】したがって、詳細説明は省略するが、図7
に示す電気車の空転再粘着制御装置は、図1に示す電気
車の空転再粘着制御装置における電流指令レベルIh,
Io,Ii、電流指令値Is,Ir,Ipを、それぞれ
トルク指令レベルTh,To,Ti、トルク指令値T
s,Tr,Tpに代えたものとなっている。また、図8
〜図12はそれぞれ図2〜図6に対応する図であるが、
これらの図においても同様である。なお、図7、図8に
おいて、図1、図2と対応する部分には、図1,図2で
付された符号に“A”を添えた符号を付して示してい
る。
【0025】実施の形態3.図13は、この発明の実施
の形態3としての電気車の空転再粘着制御装置の構成を
示している。上述した図1に示す電気車の空転再粘着制
御装置では、ヒステリシスコンパレータ10に入力され
る基準加速度を空転検知部9で演算される基準加速度α
0と同じものとしているが、図13に示す電気車の空転
再粘着制御装置では、それとは別に基準加速度を設定す
るようにしたものである。図13において、19は電流
指令値Ipを入力してトルク指令値Tpを演算するトル
ク演算器、20はトルク指令値Tpと負荷トルクTlの
減算を行う減算器、21は粘着時の等価慣性モーメント
JでTp−Tlを割算する割算器である。図13に示す
電気車の空転再粘着制御装置のその他の構成は、図1に
示す電気車の空転再粘着制御装置と同様である。
【0026】次に、図13に示す電気車の空転再粘着制
御装置の動作について説明する。電流指令値Ipが決ま
れば、運転している誘導電動機の特性を用いてトルク演
算器19で電流指令値Ipをトルク指令値Tpに変換で
きる。また、負荷トルクT1は、電気車の走行抵抗や勾
配抵抗から、列車位置と列車速度がわかれば決まる。ま
た、粘着時の等価慣性モーメントJも、誘導電動機の構
造、車軸にかかる軸重、ギヤ比、車輪径がわかれば決ま
る。または、粘着時の等価慣性モーメントJは、粘着時
の瞬時加速度αから、(Tp−Tl)/αで演算するこ
ともできる。割算器21では、これらの演算結果を用い
て、基準加速度α01が得られる。なお、ヒステリシスコ
ンパレータ10の加速度下限値αuと加速度上限値αd
は、それぞれαu=kp1・α01、αd=kp2・α01と
なる。図13に示す電気車の空転再粘着制御装置のその
他の動作は、図1に示す電気車の空転再粘着制御装置と
同様であり、同様の効果を得ることができる。
【0027】実施の形態4.図14は、この発明の実施
の形態4としての電気車の空転再粘着制御装置の構成を
示している。上述した図7に示す電気車の空転再粘着制
御装置では、ヒステリシスコンパレータ10に入力され
る基準加速度を空転検知部9で演算される基準加速度α
0と同じものとしているが、図14に示す電気車の空転
再粘着制御装置では、それとは別に基準加速度を設定す
るようにしたものである。図14において、20Aはト
ルク指令値Tpと負荷トルクTlの減算を行う減算器、
21Aは粘着時の等価慣性モーメントJでTp−Tlを
割算する割算器である。図14に示す電気車の空転再粘
着制御装置のその他の構成は、図7に示す電気車の空転
再粘着制御装置と同様である。
【0028】次に、図14に示す電気車の空転再粘着制
御装置の動作について説明する。負荷トルクT1は、電
気車の走行抵抗や勾配抵抗から、列車位置と列車速度が
わかれば決まる。また、粘着時の等価慣性モーメントJ
も、誘導電動機の構造、車軸にかかる軸重、ギヤ比、車
輪径がわかれば決まる。または、粘着時の等価慣性モー
メントJは、粘着時の瞬時加速度αから、(Tp−T
l)/αで演算することもできる。割算器21Aでは、
これらの演算結果を用いて、基準加速度α01が得られ
る。なお、ヒステリシスコンパレータ10の加速度下限
値αuと加速度上限値αdは、それぞれαu=kp1・α0
1、αd=kp2・α01となる。図14に示す電気車の空
転再粘着制御装置のその他の動作は、図7に示す電気車
の空転再粘着制御装置と同様であり、同様の効果を得る
ことができる。
【0029】実施の形態5.図1に示す電気車の空転再
粘着制御装置では、動輪4軸、すなわち4台の誘導電動
機を1台のインバータで駆動する場合の空転再粘着制御
を想定しているが、電車によっては動輪2軸、すなわち
2台の誘導電動機を1台のインバータで駆動する場合も
ある。この場合には、図1の空転検知部9の処理を、図
2の代わりに、図15に示すように変更すればよい。例
えば、2軸の車軸速度がfm1,fm2である場合、各
軸加速度演算部6より各軸加速度α1,α2のみが出力さ
れ、瞬時加速度αはこれら各軸加速度α1,α2の平均値
として平均値演算部18で演算される。
【0030】実施の形態6.図2に示す電気車の空転再
粘着制御装置では、動輪4軸、すなわち4台の誘導電動
機を1台のインバータで駆動する場合の空転再粘着制御
を想定しているが、電車によっては動輪2軸、すなわち
2台の誘導電動機を1台のインバータで駆動する場合も
ある。この場合には、図7の空転検知部9Aの処理を、
図8の代わりに、図16に示すように変更すればよい。
例えば、2軸の車軸速度がfm1,fm2である場合、
各軸加速度演算部6Aより各軸加速度α1,α2のみが出
力され、瞬時加速度αはこれら各軸加速度α1,α2の平
均値として平均値演算部16Aで演算される。
【0031】実施の形態7.図1に示す電気車の空転再
粘着制御装置では、動輪4軸、すなわち4台の誘導電動
機を1台のインバータで駆動する場合の空転再粘着制御
を想定しているが、電車によっては動輪1軸、すなわち
1台の誘導電動機を1台のインバータで駆動する場合も
ある。この場合には、図1の空転検知部9の処理を、図
2の代わりに、図17に示すように変更すればよい。例
えば、1軸の車軸速度がfm1である場合、各軸加速度
演算部6より軸加速度α1のみが出力され、瞬時加速度
αはこの軸加速度α1と等しくなる。つまり、平均値演
算部16は不要となる。また、論理和回路15も不要と
なる。
【0032】実施の形態8.図1に示す電気車の空転再
粘着制御装置では、動輪4軸、すなわち4台の誘導電動
機を1台のインバータで駆動する場合の空転再粘着制御
を想定しているが、電車によっては動輪1軸、すなわち
1台の誘導電動機を1台のインバータで駆動する場合も
ある。この場合には、図7の空転検知部9Aの処理を、
図8の代わりに、図18に示すように変更すればよい。
例えば、1軸の車軸速度がfm1である場合、各軸加速
度演算部6Aより軸加速度α1のみが出力され、瞬時加
速度αはこの軸加速度α1と等しくなる。つまり、平均
値演算部16Aは不要となる。また、論理和回路15A
も不要となる。
【0033】実施の形態9.また、上述実施の形態1〜
8は空転時の動作について説明したが、ブレーキ運転中
の滑走時にも適用可能である。また、設定定数kp1,
kp2,Gp,kb1,kb2,Gb,ts,tl等は
通常一定値に設定するが、場合によっては、基準軸速度
や各軸加速度の関数とすることもある。この場合も同様
に、上述の各実施の形態で説明した空転再粘着制御装置
で空転再粘着制御可能である。なお、この発明に係る空
転再粘着制御装置の処理は、マイクロコンピュータやデ
ィジタルシグナルプロセッサ等を用いてソフトウェアで
実現される。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、空転再粘着制
御状態にあるとき、瞬時加速度が加速度上限値より大き
くなるときそのときの出力電流指令値に設定ゲインを乗
算した値に変化し、瞬時加速度が加速度下限値より小さ
くなるとき非空転時の電流指令値と等しい値に変化する
電流指令レベルを得、この電流指令レベルを一次遅れ系
に入力して出力電流指令値を得るものであって、瞬時加
速度が基準加速度から得られる加速度上限値と加速度下
限値の間に入るように出力電流指令値を制御するもので
あり、出力電流指令値の保持期間をゼロにでき、また出
力電流指令値の変動幅も小さくでき、空転再粘着制御と
して最適な制御状態を実現できる。
【0035】請求項2の発明によれば、空転再粘着制御
状態にあるとき、瞬時加速度が加速度上限値より大きく
なるときそのときの出力トルク指令値に設定ゲインを乗
算した値に変化し、瞬時加速度が加速度下限値より小さ
くなるとき非空転時のトルク指令値と等しい値に変化す
るトルク指令レベルを得、このトルク指令レベルを一次
遅れ系に入力して出力トルク指令値を得るものであっ
て、瞬時加速度が基準加速度から得られる加速度上限値
と加速度下限値の間に入るように出力トルク指令値を制
御するものであり、出力トルク指令値の保持期間をゼロ
にでき、また出力トルク指令値の変動幅も小さくでき、
空転再粘着制御として最適な制御状態を実現できる。
【0036】請求項3の発明によれば、空転再粘着制御
状態にあるとき、瞬時加速度が加速度上限値より大きく
なるときそのときの出力電流指令値に設定ゲインを乗算
した値に変化し、瞬時加速度が加速度下限値より小さく
なるとき非空転時の電流指令値と等しい値に変化する電
流指令レベルを得、この電流指令レベルを一次遅れ系に
入力して出力電流指令値を得るものであって、瞬時加速
度が基準加速度から得られる加速度上限値と加速度下限
値の間に入るように出力電流指令値を制御するものであ
り、請求項1の発明と同様に、出力電流指令値の保持期
間をゼロにでき、また出力電流指令値の変動幅も小さく
でき、空転再粘着制御として最適な制御状態を実現でき
る。
【0037】請求項4の発明によれば、空転再粘着制御
状態にあるとき、瞬時加速度が加速度上限値より大きく
なるときそのときの出力トルク指令値に設定ゲインを乗
算した値に変化し、瞬時加速度が加速度下限値より小さ
くなるとき非空転時のトルク指令値と等しい値に変化す
るトルク指令レベルを得、このトルク指令レベルを一次
遅れ系に入力して出力トルク指令値を得るものであっ
て、瞬時加速度が基準加速度から得られる加速度上限値
と加速度下限値の間に入るように出力トルク指令値を制
御するものであり、請求項2の発明と同様に、出力トル
ク指令値の保持期間をゼロにでき、また出力トルク指令
値の変動幅も小さくでき、空転再粘着制御として最適な
制御状態を実現できる。
【0038】請求項5の発明によれば、請求項1または
3の発明において、一次遅れ系の時定数は、出力電流指
令値に設定ゲインを乗算した値の電流指令レベルが入力
されるとき、非空転時の電流指令値と等しい値の電流指
令レベルが入力されるときより短くなるものであり、空
転再粘着制御状態における出力電流指令値の増加を緩や
かにでき、空転再粘着制御が良好に行われる効果があ
る。
【0039】請求項6の発明によれば、請求項2または
4の発明において、一次遅れ系の時定数は、出力トルク
指令値に設定ゲインを乗算した値のトルク指令レベルが
入力されるとき、非空転時のトルク指令値と等しい値の
トルク指令レベルが入力されるときより短くなるもので
あり、空転再粘着制御状態における出力トルク指令値の
増加を緩やかにでき、空転再粘着制御が良好に行われる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1としての電気車の空
転再粘着制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1による空転再粘着制御時の動作
を示すタイムチャートである。
【図3】 実施の形態1における空転検知部の構成を示
すブロック図である。
【図4】 実施の形態1におけるヒステリシスコンパレ
ータの入出力関係を示す図である。
【図5】 実施の形態1における第1の選択スイッチの
切換関係を示す図である。
【図6】 実施の形態1における第2の選択スイッチの
切換関係を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2としての電気車の空
転再粘着制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 実施の形態2による空転再粘着制御時の動作
を示すタイムチャートである。
【図9】 実施の形態2における空転検知部の構成を示
すブロック図である。
【図10】 実施の形態2におけるヒステリシスコンパ
レータの入出力関係を示す図である。
【図11】 実施の形態2における第1の選択スイッチ
の切換関係を示す図である。
【図12】 実施の形態2における第2の選択スイッチ
の切換関係を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態3としての電気車の
空転再粘着制御装置の構成を示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態4としての電気車の
空転再粘着制御装置の構成を示すブロック図である。
【図15】 実施の形態5における空転検知部の構成を
示すブロック図である。
【図16】 実施の形態6における空転検知部の構成を
示すブロック図である。
【図17】 実施の形態7における空転検知部の構成を
示すブロック図である。
【図18】 実施の形態8における空転検知部の構成を
示すブロック図である。
【図19】 空転再粘着制御装置の従来例を示すブロッ
ク図である。
【図20】 従来の空転再粘着制御装置による空転再粘
着制御時の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 フィルタ処理部、2 車軸速度演算部、3 高位優
先論理部、4 基準軸速度演算部、5 基準加速度演算
部、6 各軸加速度演算部、7 加算器、8空転再粘着
制御部、9 空転検知部、10 ヒステリシスコンパレ
ータ、11第1の選択スイッチ、12 一次遅れ系、1
3 第2の選択スイッチ、14 空転検知信号発生部、
15 論理和回路、16 平均値演算回路、17,20
減算器、18 空転再粘着制御状態判別器、19 ト
ルク演算器、21 割算器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1台のインバータで所定数の動輪軸に対
    応した所定数台の誘導電動機を並列運転する場合の空転
    再粘着制御装置において、 各車軸速度に基づいて基準加速度、瞬時加速度および空
    転検知状態にあるか否かを示す第1の制御信号を出力
    し、さらに非空転時の電流指令値と出力電流指令値の偏
    差および上記第1の制御信号に基づいて空転再粘着制御
    状態にあるか否かを示す第2の制御信号を出力する空転
    検知部と、 上記瞬時加速度が上記基準加速度より求められる加速度
    上限値より大きくなるときそのときの上記出力電流指令
    値に設定ゲインを乗算した値となる第1の電流指令レベ
    ルを出力すると共に、上記瞬時加速度が上記基準加速度
    より求められる加速度下限値より小さくなるとき上記非
    空転時の電流指令値と等しい第2の電流指令レベルを出
    力するヒステリシスコンパレータと、 上記第1の制御信号が空転検知状態にあることを示して
    いるときは上記第1の電流指令レベルより小さな第3の
    電流指令レベルを出力し、その後上記瞬時加速度が上記
    加速度上限値より大きくなるまで上記第2の電流指令レ
    ベルを出力し、さらにその後上記第2の制御信号が空転
    再粘着制御状態にあることを示している期間は上記ヒス
    テリシスコンパレータより出力される電流指令レベルを
    出力する第1の選択スイッチと、 上記第1の選択スイッチより出力される電流指令レベル
    を入力とし空転時の電流指令値を出力する一次遅れ系
    と、 上記第2の制御信号が空転再粘着制御状態にあることを
    示している期間は上記一次遅れ系より出力される電流指
    令値を、その他の期間は上記非空転時の電流指令値を上
    記出力電流指令値として出力する第2の選択スイッチと
    を備えることを特徴とする電気車の空転再粘着制御装
    置。
  2. 【請求項2】 1台のインバータで所定数の動輪軸に対
    応した所定数台の誘導電動機を並列運転する場合の空転
    再粘着制御装置において、 各車軸速度に基づいて基準加速度、瞬時加速度および空
    転検知状態にあるか否かを示す第1の制御信号を出力
    し、さらに非空転時のトルク指令値と出力トルク指令値
    の偏差および上記第1の制御信号に基づいて空転再粘着
    制御状態にあるか否かを示す第2の制御信号を出力する
    空転検知部と、 上記瞬時加速度が上記基準加速度より求められる加速度
    上限値より大きくなるときそのときの上記出力トルク指
    令値に設定ゲインを乗算した値となる第1のトルク指令
    レベルを出力すると共に、上記瞬時加速度が上記基準加
    速度より求められる加速度下限値より小さくなるとき上
    記非空転時のトルク指令値と等しい第2のトルク指令レ
    ベルを出力するヒステリシスコンパレータと、 上記第1の制御信号が空転検知状態にあることを示して
    いるときは上記第1のトルク指令レベルより小さな第3
    のトルク指令レベルを出力し、その後上記瞬時加速度が
    上記加速度上限値より大きくなるまで上記第2のトルク
    指令レベルを出力し、さらにその後上記第2の制御信号
    が空転再粘着制御状態にあることを示している期間は上
    記ヒステリシスコンパレータより出力されるトルク指令
    レベルを出力する第1の選択スイッチと、 上記第1の選択スイッチより出力されるトルク指令レベ
    ルを入力とし空転時のトルク指令値を出力する一次遅れ
    系と、 上記第2の制御信号が空転再粘着制御状態にあることを
    示している期間は上記一次遅れ系より出力されるトルク
    指令値を、その他の期間は上記非空転時のトルク指令値
    を上記出力トルク指令値として出力する第2の選択スイ
    ッチとを備えることを特徴とする電気車の空転再粘着制
    御装置。
  3. 【請求項3】 1台のインバータで所定数の動輪軸に対
    応した所定数台の誘導電動機を並列運転する場合の空転
    再粘着制御装置において、 各車軸速度に基づいて瞬時加速度および空転検知状態に
    あるか否かを示す第1の制御信号を出力し、さらに非空
    転時の電流指令値と出力電流指令値の偏差および上記第
    1の制御信号に基づいて空転再粘着制御状態にあるか否
    かを示す第2の制御信号を出力する空転検知部と、 上記出力電流指令値よりトルク指令値を演算するトルク
    演算器と、 上記トルク演算器で演算された上記トルク指令値および
    負荷トルクの減算を行う減算器と、 上記減算器の出力を粘着時の等価慣性モーメントで割算
    して基準加速度を求める割算器と、 上記瞬時加速度が上記基準加速度より求められる加速度
    上限値より大きくなるときそのときの上記出力電流指令
    値に設定ゲインを乗算した値となる第1の電流指令レベ
    ルを出力すると共に、上記瞬時加速度が上記基準加速度
    より求められる加速度下限値より小さくなるとき上記非
    空転時の電流指令値と等しい第2の電流指令レベルを出
    力するヒステリシスコンパレータと、 上記第1の制御信号が空転検知状態にあることを示して
    いるときは上記第1の電流指令レベルより小さな第3の
    電流指令レベルを出力し、その後上記瞬時加速度が上記
    加速度上限値より大きくなるまで上記第2の電流指令レ
    ベルを出力し、さらにその後上記第2の制御信号が空転
    再粘着制御状態にあることを示している期間は上記ヒス
    テリシスコンパレータより出力される電流指令レベルを
    出力する第1の選択スイッチと、 上記第1の選択スイッチより出力される電流指令レベル
    を入力とし空転時の電流指令値を出力する一次遅れ系
    と、 上記第2の制御信号が空転再粘着制御状態にあることを
    示している期間は上記一次遅れ系より出力される電流指
    令値を、その他の期間は上記非空転時の電流指令値を上
    記出力電流指令値として出力する第2の選択スイッチと
    を備えることを特徴とする電気車の空転再粘着制御装
    置。
  4. 【請求項4】 1台のインバータで所定数の動輪軸に対
    応した所定数台の誘導電動機を並列運転する場合の空転
    再粘着制御装置において、 各車軸速度に基づいて瞬時加速度および空転検知状態に
    あるか否かを示す第1の制御信号を出力し、さらに非空
    転時のトルク指令値と出力トルク指令値の偏差および上
    記第1の制御信号に基づいて空転再粘着制御状態にある
    か否かを示す第2の制御信号を出力する空転検知部と、 上記出力トルク指令値および負荷トルクの減算を行う減
    算器と、 上記減算器の出力を粘着時の等価慣性モーメントで割算
    して基準加速度を求める割算器と、 上記瞬時加速度が上記基準加速度より求められる加速度
    上限値より大きくなるときそのときの上記出力トルク指
    令値に設定ゲインを乗算した値となる第1のトルク指令
    レベルを出力すると共に、上記瞬時加速度が上記基準加
    速度より求められる加速度下限値より小さくなるとき上
    記非空転時のトルク指令値と等しい第2のトルク指令レ
    ベルを出力するヒステリシスコンパレータと、 上記第1の制御信号が空転検知状態にあることを示して
    いるときは上記第1のトルク指令レベルより小さな第3
    のトルク指令レベルを出力し、その後上記瞬時加速度が
    上記加速度上限値より大きくなるまで上記第2のトルク
    指令レベルを出力し、さらにその後上記第2の制御信号
    が空転再粘着制御状態にあることを示している期間は上
    記ヒステリシスコンパレータより出力されるトルク指令
    レベルを出力する第1の選択スイッチと、 上記第1の選択スイッチより出力されるトルク指令レベ
    ルを入力とし空転時のトルク指令値を出力する一次遅れ
    系と、 上記第2の制御信号が空転再粘着制御状態にあることを
    示している期間は上記一次遅れ系より出力されるトルク
    指令値を、その他の期間は上記非空転時のトルク指令値
    を上記出力トルク指令値として出力する第2の選択スイ
    ッチとを備えることを特徴とする電気車の空転再粘着制
    御装置。
  5. 【請求項5】 上記一次遅れ系の時定数は、上記第1の
    選択スイッチから上記第1または第3の電流指令レベル
    が出力されるとき、上記第1の選択スイッチから上記第
    2の電流指令レベルが出力されるときより短く設定され
    ることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の電
    気車の空転再粘着制御装置。
  6. 【請求項6】 上記一次遅れ系の時定数は、上記第1の
    選択スイッチから上記第1または第3のトルク指令レベ
    ルが出力されるとき、上記第1の選択スイッチから上記
    第2のトルク指令レベルが出力されるときより短く設定
    されることを特徴とする請求項2または請求項4に記載
    の電気車の空転再粘着制御装置。
JP23586697A 1997-09-01 1997-09-01 電気車の空転再粘着制御装置 Pending JPH1189005A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23586697A JPH1189005A (ja) 1997-09-01 1997-09-01 電気車の空転再粘着制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23586697A JPH1189005A (ja) 1997-09-01 1997-09-01 電気車の空転再粘着制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1189005A true JPH1189005A (ja) 1999-03-30

Family

ID=16992419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23586697A Pending JPH1189005A (ja) 1997-09-01 1997-09-01 電気車の空転再粘着制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1189005A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009037740A1 (ja) 2007-09-18 2009-03-26 Mitsubishi Electric Corporation 電気車用制御装置
EP2097290A1 (en) * 2006-12-26 2009-09-09 Byd Company Limited Method and apparatus for controlling motor for skid mode of electric vehicle

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2097290A1 (en) * 2006-12-26 2009-09-09 Byd Company Limited Method and apparatus for controlling motor for skid mode of electric vehicle
EP2097290A4 (en) * 2006-12-26 2013-02-20 Byd Co Ltd METHOD AND DEVICE FOR CONTROLLING A MOTOR FOR THE SLIP MODE OF AN ELECTRIC VEHICLE
WO2009037740A1 (ja) 2007-09-18 2009-03-26 Mitsubishi Electric Corporation 電気車用制御装置
EP2404778A2 (en) 2007-09-18 2012-01-11 Mitsubishi Electric Corporation Electric train car controlling device
EP2404778A3 (en) * 2007-09-18 2012-08-08 Mitsubishi Electric Corporation Electric train car controlling device
US8280568B2 (en) 2007-09-18 2012-10-02 Mitsubishi Electric Corporation Electric train car controlling device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101165554B1 (ko) 전기차의 제어 장치
JP3323899B2 (ja) 電気車の制御装置
JP4573835B2 (ja) 電気車制御装置
JPH088728B2 (ja) 電気車の再粘着制御装置
JP6589554B2 (ja) 電動車両の制御方法、及び、制御装置
JPH1189005A (ja) 電気車の空転再粘着制御装置
JPH1189006A (ja) 電気車の空転再粘着制御装置
JP3347039B2 (ja) 電気車の空転再粘着制御装置
JP3481787B2 (ja) 電気車の制御装置
JP3651223B2 (ja) 電気車の制御装置
JP6730057B2 (ja) 電気車制御装置
JPH10210605A (ja) 電気車制御装置
JP4130611B2 (ja) 電気車制御装置
JPH0884405A (ja) 電気車の制御装置
JP2000059911A (ja) 電気車の制御装置
JPH07231516A (ja) 車両用電動機制御装置及び車両用電動機制御方法
JPH06335106A (ja) 電気車の再粘着制御装置
JPH07212916A (ja) 電気車制御装置
JP2004312942A (ja) 電気車の制御装置
JPH0246104A (ja) 電気車制御装置
JPH0379921B2 (ja)
JPH09308006A (ja) 電気車の制御装置及び制御方法
JPS59113702A (ja) 誘導電動機式電気車の制御装置
JPH05103402A (ja) 電気車制御装置
JPH0753001B2 (ja) 電気車制御装置