JPH09308006A - 電気車の制御装置及び制御方法 - Google Patents

電気車の制御装置及び制御方法

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JPH09308006A
JPH09308006A JP8117329A JP11732996A JPH09308006A JP H09308006 A JPH09308006 A JP H09308006A JP 8117329 A JP8117329 A JP 8117329A JP 11732996 A JP11732996 A JP 11732996A JP H09308006 A JPH09308006 A JP H09308006A
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inverter
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JP8117329A
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Tokunosuke Tanamachi
棚町  徳之助
Masahito Suzuki
鈴木  優人
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】過電流になりにくく、電流指令相当のトルクで
電気車を制御することによる加速/減速特性の向上と、
また空転/滑走が発生したとしても速やかに再粘着でき
る電気車の制御装置。 【解決手段】同一車両を駆動する複数の誘導電動機を制
御するインバータと、誘導電動機の回転周波数を検出す
る手段と、該回転周波数検出値の時間変化率を演算し
て、その演算値を平均した値に所定値を加えて基準周波
数時間変化率指令を発生する手段と、出力電流の検出値
が電流指令を上回るときのこの偏差及び空転量/滑走量
の検出値に応じて基準周波数時間変化率指令を調整し
て、周波数時間変化率指令を発生する手段と、この周波
数時間変化率指令に基づいて前記インバータの出力周波
数指令を発生する手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータによっ
て制御される誘導電動機により駆動する電気車の制御装
置及び制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータ制御車両では、周知のよう
に、インバータの出力周波数指令は誘導電動機の回転周
波数にすべり周波数指令を加減算して与えられ、またイ
ンバータの出力電圧は電圧Vと周波数Fの比V/Fが一
定となるように、インバータ出力周波数指令に比例して
制御され、さらにすべり周波数制御による電動機電流の
定電流制御が行われるのが一般的である。その定電流制
御系は、空転/滑走が発生すると、電動機回転周波数が
増加/減少して、すべり周波数つまり電動機電流が減少
するのを抑制するため、トルクが減少せず、空転/滑走
を助長させ、大空転/大滑走に至らしめることはよく知
られている。
【0003】この空転/滑走の再粘着制御法として、空
転/滑走を検知すると、ある一定のパターンですべり周
波数若しくは電流指令を制御する方法等が「インバータ
車両の空転滑走制御」(平成2年電気学会産業応用部門
全国大会の講演論文集)(以下、文献と称す)に示さ
れている。
【0004】また、上記のような定電流制御に対して、
「VVVFインバータ制御における新しい高粘着制御
法」(電気車の科学1992年2月号)(以下、文献
と称す)に周波数変化率制御という考え方が提起されて
いる。この制御法では、インバータ出力周波数指令は、
周波数変化率(加速度)パターンから積分演算して与え
られる。その結果、空転が発生しても自己再粘着が期待
できるが、空転を検知して、周波数変化率を変えること
により、容易に再粘着できることが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、インバ
ータ出力周波数指令が回転周波数に依存(インバータ周
波数指令は回転周波数とすべり周波数とから得られるの
で)し、定電流制御が空転/滑走中も行われるインバー
タの制御方式では、空転/滑走が発生すると、空転/滑
走が助長し、大空転/大滑走になりやすい。また、イン
バータ出力周波数の制御には常時、誘導電動機の回転周
波数が必要不可欠である。
【0006】文献に示されたような空転/滑走検知に
より、ある一定パターンですべり周波数若しくは電流指
令を制御する再粘着制御法では、誘導電動機のトルクは
そのすべり周波数若しくは電流指令の制御パターンで決
まり、また空転/滑走の誤検知を避けるために、空転/
滑走の検知レベルが高く設定されるため、再粘着制御中
の誘導電動機の平均トルクを車輪とレール間の粘着限界
付近まで高めることは困難である。
【0007】一方、文献に示されたようなインバータ
の制御法では、回転周波数を用いていないが、文献に
示されたような定電流制御系がないため、線路勾配や車
両重量の変化等に対応すべく、電流の上限・下限リミッ
タによって周波数変化率を可変制御する記載ががあるも
のの、過電流になりやすく現実的ではない。
【0008】本発明の目的は、過電流になりにくく、電
流指令相当のトルクで電気車を制御することによる加速
/減速特性の向上と、また空転/滑走が発生したとして
も速やかに再粘着できる電気車の制御装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、同一車
両を駆動する複数の誘導電動機と、これら複数の誘導電
動機を制御するインバータと、このインバータの出力電
流指令を発生する手段と、前記インバータの出力電流を
検出する手段と、前記同一車両を駆動する複数の誘導電
動機の回転周波数をそれぞれ検出する手段と、これら回
転周波数検出値の時間変化率をそれぞれ演算して、それ
ぞれが上限値を越えないように制限し、これら回転周波
数時間変化率の演算値を平均した値に所定値を加えて基
準周波数時間変化率指令を発生する手段と、前記インバ
ータで制御されている誘導電動機の空転量/滑走量を検
出する手段と、前記出力電流の検出値が前記電流指令を
上回るときのこの偏差及び前記空転量/滑走量の検出値
に応じて前記基準周波数時間変化率指令を調整して、周
波数時間変化率指令を発生する手段と、この周波数時間
変化率指令に基づいて前記インバータの出力周波数指令
を発生する手段と、該出力周波数指令により前記インバ
ータを制御する手段とを備えたことにより達成される。
【0010】さらに、上記に前記出力電流の検出値が前
記電流指令を下回る時間が所定時間より大きくなったと
き、このときの前記出力電流の検出値に基づいて前記電
流指令を変更する再粘着手段や前記基準周波数時間変化
率指令発生手段は、前記回転周波数時間変化率の演算値
が前記上限値に達したことにより、前記同一車両を駆動
する複数の誘導電動機の空転/滑走している数をカウン
トするカウンタと、このカウント数に基づいて前記基準
周波数時間変化率指令を減少させる手段を有することに
より達成される。
【0011】本発明の構成によれば、空転/滑走が発生
しない通常時では、インバータの出力周波数の時間変化
率指令はインバータ出力電流が電流指令となるように制
御され、この周波数時間変化率指令に基づいて、インバ
ータ出力周波数指令は力行時には増加し、回生時には減
少するよう作られる。また、周波数時間変化率指令は電
流指令に対応したものとなるので、車両は電流指令相当
のトルクで加速(力行)/減速(回生)される。
【0012】さらに、空転/滑走が発生する条件のもと
では、周波数時間変化率指令は空転量/滑走量及び空転
/滑走している誘導電動機の数に基づいて調整される。
これにより、空転量/滑走量が検出できる場合は勿論、
空転量/滑走量が検出できない全数空転/全数滑走の場
合でも、空転/滑走が抑制され、延いては再粘着させる
ことができる。そして、空転/滑走してから、インバー
タ出力電流が車輪とレール間の粘着限界近傍相当となる
ような所定時間後に、このときのインバータの出力電流
に基づいて、電流指令が変更されるので、空転/滑走状
態であれば再粘着し、また再粘着した状態であれば再び
空転/滑走することなく、車両は粘着限界近傍相当のト
ルクで加速/減速される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例を示す
回路構成であって、1は架線から直流を受電するパンタ
グラフ、2は直流を3相交流に変換するPWM(パルス
幅変調)インバータ、31〜34はインバータ2で駆動
される車両駆動用誘導電動機、4はインバータ2の出力
電流の電流指令Ipを発生する手段、5はインバータ2
の出力電流Imを検出する手段、121〜124は誘導
電動機31〜34の回転周波数Fr1〜Fr4を検出す
る手段である。なお、回転周波数検出手段121〜124
には、レール継ぎ目等による振動成分を除去するための
平滑手段を設けることが望ましい。
【0014】6は、インバータ2の出力電流検出値Im
とその指令値Ip及び後述の基準周波数時間変化率指令
α*,空転量/滑走量ΔFに基づきインバータ2の出力
周波数の時間変化率(時間変化に対する出力周波数変化
(Hz/s))の指令αを発生する手段である。以下、
インバータ2の出力周波数の時間変化率を周波数時間変
化率と称す。
【0015】7は、誘導電動機31〜34の回転周波数
Fr1〜Fr4に基づき基準周波数時間変化率指令α*
を発生する手段である。これについては図2より詳細に
説明する。
【0016】8は、誘導電動機31〜34の回転周波数
Fr1〜Fr4から、最大値Frmaxと最小値Frmin を
最大値選択器81と最小値選択器82でそれぞれ選択し
て、最大値Frmax から最小値Frmin を減算器83で
減算し、その回転周波数差ΔFを空転量/滑走量として
検出する手段である。
【0017】周波数時間変化率指令発生手段6では、電
流指令Ipからインバータ出力電流の検出値Imを減算
器61で減算して、その偏差を電流制御器62に与え
る。電流制御器62はインバータ出力電流Imが電流指
令Ipより大きくなると、その電流偏差に応じて負のΔ
αiを出力し、インバータ出力電流Imが電流指令Ip
より小さくなると、出力Δαiが0となるようなもので
ある。そして、この電流制御器62の出力Δαi及び空
転量/滑走量検出手段8の出力ΔFを倍率器63でKa
倍したΔαfを、基準周波数時間変化率指令発生手段7
の出力α*に加減算器64で加減算して、周波数時間変
化率指令α(=α*+Δαi−Δαf)を出力する。
【0018】9は、インバータ2の出力周波数指令Fi
nを発生する手段である。この手段では、まずインバー
タ2の運転開始時に、誘導電動機31〜34の回転周波
数Fr1〜Fr4の最小値Frmin (力行時),最大値
Frmax (回生時)に基づいて、インバータ出力周波数
指令Finの初期値Fino を初期値設定器92で設定す
る。これは、ある速度からの再力行または回生ブレーキ
を円滑に行うようにするものである。次に積分演算器9
1により、その初期値Fino に周波数時間変化率指令α
を積分演算した値を加減算(加算は力行時、減算は回生
時)して、インバータ出力周波数指令Finを出力す
る。
【0019】10は、インバータ2の出力電圧をインバ
ータ出力周波数指令Finにほぼ比例させる可変電圧可
変周波数制御(VVVF制御領域)、及びインバータ2
の出力電圧をほぼ一定値に固定する定電圧可変周波数制
御(CVVF制御領域)を行う電圧制御手段である。
【0020】11は、インバータ出力周波数指令Fin
と電圧制御手段10からの電圧指令Vinとを受けて、
インバータ2が所定の動作を行うように、インバータ2
を構成するスイッチング素子(図示していない)に与え
るゲート信号を発生する手段である。
【0021】13は、インバータ出力電流Imと電流指
令Ipを比較して、インバータ出力電流Imが電流指令
Ipを下回る時間が所定時間より大きくなったとき、こ
のときのインバータ出力電流Imに基づいて、電流指令
発生手段4の電流指令Ipを変更する再粘着手段であ
る。なお、インバータ出力電流Imが電流指令Ipを下
回る時間は、インバータ出力電流Imと電流指令Ipを
比較しなくても、電流制御器62の出力Δαiが0であ
る時間でもよい。
【0022】図2は基準周波数時間変化率指令発生手段
7の詳細な構成図を示す。誘導電動機31〜34の回転
周波数Fr1〜Fr4の時間変化率α1〜α4を、加減
速度演算器711〜714でそれぞれ演算して、それぞ
れが上限値を越えないようにリミッタ721〜724で
制限し、これら回転周波数時間変化率α1〜α4の平均
値αavを平均値演算器73で演算する。この回転周波
数時間変化率α1〜α4の平均値αavを以下、平均回
転周波数時間変化率αavと称す。一方、誘導電動機3
1〜34の回転周波数時間変化率α1〜α4がその上限
値を越えたことにより、誘導電動機31〜34が空転/
滑走している数を空転/滑走軸数カウンタ75でカウン
トし、そのカウント数nに基づいて、加減速度調整量発
生器76はΔαnを出力する。なお、この加減速度調整
量発生器76の出力Δαnは、空転/滑走軸のカウント
数nに単に比例させるのではなく、例えば後述するよう
に、全数空転/滑走(n=4)時には特に大きくするこ
とが望ましい。そして、平均回転周波数時間変化率αa
vに所定値Δα及び加減速度調整量発生器76の出力Δ
αnを加減算器74で加減算して、基準周波数時間変化
率指令α*(=αav+Δα−Δαn)を出力する。
【0023】以上のような図1,図2の回路構成におい
て、力行・加速モードで、空転が発生しない通常時の基
本動作について、図3により説明する。なお、非空転の
誘導電動機31〜34の回転周波数Fr1〜Fr4の時
間変化率α1〜α4はそれぞれ等しく、また車両の加速
度相当の周波数時間変化率αt(ここでは一定)に等し
いものとする。すなわち、空転が発生しない通常時で
は、平均回転周波数時間変化率αav(=(α1+α2
+α3+α4)/4)は車両の加速度相当の周波数時間
変化率αtに等しいものとする。
【0024】図3において、インバータ出力電流Imが
図3の(イ)のように、電流指令Ipより小さい場合、
電流制御器62の出力Δαiは図3の(ロ)のように、
0である。このとき、周波数時間変化率指令αは図3の
(ハ)のように、平均回転周波数時間変化率αav(車
両の加速度相当の周波数時間変化率αt)に所定値Δα
を加えた基準周波数時間変化率指令α*となる。このた
め、誘導電動機31〜34のすべり周波数Fs1〜Fs
4はその所定値Δαにより、図3の(ニ)のように増加
し、誘導電動機31〜34の電流Im1〜Im4つまり
インバータ出力電流Imも図3の(イ)のように増加す
る。そして、インバータ出力電流Imが図3の(イ)の
ように、電流指令Ipより大きくなると、電流制御器6
2が図3の(ロ)のように、出力Δαi(負の値)を発
生する。その結果、この電流制御器62の出力Δαiに
より、インバータ出力電流Imが電流指令Ipと等しく
なるように、所定値Δαが補正されて、周波数時間変化
率指令αは図3の(ハ)のように、平均回転周波数時間
変化率αav(車両の加速度相当の周波数時間変化率α
t)と等しくなる。すなわち、図3の(ニ)のように、
周波数時間変化率指令αに基づくインバータ出力周波数
指令Finの増加は、誘導電動機31〜34の回転周波
数Fr1〜Fr4の増加と等しく、つまり誘導電動機3
1〜34のすべり周波数Fs1〜Fs4は一定となる。
従って、周波数時間変化率指令αは電流指令Ip(≒イ
ンバータ出力電流Im)に対応したものとなり、車両は
電流指令Ip相当のトルクで加速される。なお、図3の
(イ)の誘導電動機31〜34の電流Im1〜Im4は
電流指令Ip相当に換算しており、以下同様である。ま
た、この図3のように、インバータ出力電流Imの立ち
上げ時において、インバータ出力電流Imが電流指令I
pより小さい時間が長くなる場合には、再粘着手段13
は動作しないようにする必要がある。
【0025】次に、図1において、力行・加速モード
で、誘導電動機31〜34のうち1個の誘導電動機31
が空転した場合の基本動作について、図4により説明す
る。なお、誘導電動機31が空転しても車両の加速度は
変わらないものとする。
【0026】図4のa点において、レールと車輪の間の
粘着力が低下して、誘導電動機31が空転すると、誘導
電動機31の回転周波数時間変化率α1が大きくなる。
その結果、平均回転周波数時間変化率αavは図4の
(ニ)のように、非空転の誘導電動機32〜34の回転
周波数時間変化率α2〜α4(車両の加速度相当の周波
数時間変化率αt)より大きく、誘導電動機31の回転
周波数時間変化率α1より小さくなる。また、誘導電動
機31の回転周波数時間変化率α1がリミッタ721の
上限値を越えると、空転/滑走軸数カウンタ75が1を
出力し、加減速度調整量発生器76が図4の(ホ)のよ
うに、Δαnを出力する。この加減速度調整量発生器7
6の出力Δαnは、平均回転周波数時間変化率αavに
所定値Δαを加えた値から減算され、図4の(ヘ)のよ
うに、基準周波数時間変化率指令α*(=αav+Δα
−Δαn)が得られる。このとき、加減速度調整量発生
器76の出力Δαnは図4の(ヘ)のように、基準周波
数時間変化率指令α*が車両の加速度相当の周波数時間
変化率αtより小さくならない程度の大きさである。こ
れは、空転が発生しない状態で、誘導電動機31〜34
の回転周波数時間変化率α1〜α4がレール継ぎ目等に
より振動して、これによる誤動作の影響をなくすためで
ある。そして、基準周波数時間変化率指令α*は電流制
御器62の出力Δαi及び空転量ΔFをKa倍したΔα
fで調整されて、図4の(ト)のように、周波数時間変
化率指令α(=α*+Δαi−Δαf)が得られる。
【0027】周波数時間変化率指令αは、空転の発生に
より、図4の(ト)のように、誘導電動機31の回転周
波数時間変化率α1より小さくなる(これはすべり周波
数を減少させる作用)。これと図4の(ハ)の空転量Δ
Fの増加により、誘導電動機31の電流Im1(トルク
Tm1)は図4の(イ)のように、大きく減少する。そ
の結果、インバータ出力電流Imが電流指令Ipより小
さくなり、電流制御器62の出力Δαi(負の値)は図
4の(ロ)のように、やがて0となる。それまでは定電
流制御が作用つまり周波数時間変化率指令αが図4の
(ト)のように、非空転の誘導電動機32〜34の回転
周波数時間変化率α2〜α4(車両の加速度相当の周波
数時間変化率αt)より大きくなり(これはすべり周波数
を増加させる作用)、誘導電動機32〜34の電流Im
2〜Im4(トルクTm2〜Tm4)は図4の(イ)のよ
うに、増加傾向となる。この誘導電動機32〜34の電
流Im2〜Im4(トルクTm2〜Tm4)は、空転量
ΔFの増加により、周波数時間変化率指令αが図4の
(ト)のように、誘導電動機32〜34の回転周波数時
間変化率α2〜α4より小さくなると、図4の(イ)の
ように増加から減少に転じる。このとき、周波数時間変
化率指令αは、図4の(ト)のように、電流制御器62
の出力Δαi(負の値)が0になることにより増加し、
その後は空転量ΔFつまりこれをKa倍したΔαfの増
加により減少に転じる。
【0028】この周波数時間変化率指令αの減少によ
り、誘導電動機31のすべり周波数つまりトルクTm1
が減少して、空転量ΔFに見合ったレールと車輪の間の
粘着力相当のトルクより小さくなると、すなわち図4の
b点で、空転量ΔFは図4の(ハ)のように増加から減
少に転じ、加減速度調整量発生器76の出力Δαnは図
4の(ホ)のように0となる。空転量ΔFが減少に転じ
ると、誘導電動機31の電流Im1(トルクTm1)は
図4の(イ)のように、減少から増加に転じ、周波数時
間変化率指令αも図4の(ト)のように、減少から増加
に転じる。
【0029】そして、空転量ΔFは、図4のc点−d点
間で、図4の(ハ)のように、これをKa倍したΔαf
が所定値Δαと等しくなるように平衡する。すなわち、
周波数時間変化率指令αが図4の(ト)のように、平均
回転周波数時間変化率αavつまり車両の加速度相当の
周波数時間変化率αtと等しくなり、また誘導電動機3
1の回転周波数時間変化率α1と、非空転の誘導電動機
32〜34の回転周波数時間変化率α2〜α4(車両の
加速度相当の周波数時間変化率αt)は等しくなる。こ
のとき、誘導電動機31〜34の電流Im1〜Im4
(トルクTm1〜Tm4)つまりインバータ出力電流I
mは図4の(イ)のように、変化しなくなる。
【0030】そこで、空転つまり電流指令Ip>インバ
ータ出力電流Imとなってから、空転量ΔFをKa倍し
たΔαfが所定値Δαと等しくなるような所定時間後
に、つまり図4のd点で、電流指令Ipを図4の(イ)の
ように、このときのインバータ出力電流Imより小さい
電流指令Ip′に変更する。その結果、電流指令Ip′
<インバータ出力電流Imとなるが、前述のように、I
m≒Ip′となるように、電流制御器62により、周波
数時間変化率指令αが図4の(ト)のように制御され
て、周波数時間変化率指令α<誘導電動機31の回転周
波数時間変化率α1となり、空転量ΔFは所定値Δα/
倍率Kaから減少に転じ、図4のe点で0に、つまり再
粘着する。このとき、平衡点の空転量ΔFが小さい程、
誘導電動機31のトルクTm1は粘着限界相当値に近づ
く。このためには、倍率Kaを大きく設定、或いは電流
指令Ip>インバータ出力電流Imつまり電流制御器6
2の出力Δαi=0の期間は所定値Δαを小さく設定
(例えば0に)すればよい。これに加えて、電流指令I
pを変更する所定時間を適切に設定すれば、粘着限界近
傍に対応した電流指令Ip′相当のトルクで車両を加速
することができる。
【0031】さらに、図1において、力行・加速モード
で、誘導電動機31〜34の全数が同時空転した場合の
基本動作について、図5により説明する。この場合、空
転量ΔFが検出できないということが、前述の誘導電動
機31が1個が空転した場合とは大きく異なる。また、
誘導電動機31〜34の全数が同時空転しても、車両の
加速度は変わらないものとする。
【0032】図5のa点において、レールと車輪の間の
粘着力が低下して、誘導電動機31〜34の全数が空転
すると、これらの回転周波数時間変化率α1〜α4が大
きくなる。その結果、平均回転周波数時間変化率αav
は図5の(ニ)のように、車両の加速度相当の周波数時
間変化率αt(ここでは一定)より大きくなる。また、
誘導電動機31〜34の回転周波数時間変化率α1〜α
4がリミッタ721〜724の上限値を越えると、空転
/滑走軸数カウンタ75が4を出力し、加減速度調整量
発生器76が図5の(ホ)のようにΔαnを出力する。
この加減速度調整量発生器76の出力Δαnは、平均回
転周波数時間変化率αavに所定値Δαを加えた値から
減算され、図5の(ヘ)のように、基準周波数時間変化
率指令α*(=αav+Δα−Δαn)が得られる。こ
のとき、加減速度調整量発生器76の出力Δαnは図5
の(ヘ)のように、基準周波数時間変化率指令α*車両
の加速度相当の周波数時間変化率αtより十分に小さく
なるような大きさである。これは空転量ΔFが検出でき
ないためである。そして、基準周波数時間変化率指令α
*は電流制御器62の出力Δαiのみで調整されて、図
5の(ト)のように、周波数時間変化率指令α(=α*
+Δαi)が得られる。
【0033】周波数時間変化率指令αは、空転の発生に
より、図5の(ト)のように、誘導電動機31〜34の
回転周波数時間変化率α1〜α4より小さくなる(これ
はすべり周波数を減少させる作用)。これと図5の
(ハ)の空転量ΔF(但し、検出はできない)の増加に
より、誘導電動機31〜34の電流Im1〜Im4(ト
ルクTm2〜Tm4)は図5の(イ)のように、大きく減
少する。その結果、インバータ出力電流Imが電流指令
Ipより小さくなり、電流制御器62の出力Δαi(負
の値)は図5の(ロ)のように直ちに0となる。これに
より、周波数時間変化率指令αは図5の(ト)のように
増加するが、前述のように、車両の加速度相当の周波数
時間変化率αt及び誘導電動機31〜34の回転周波数
時間変化率α1〜α4よりは小さい。
【0034】このため、誘導電動機31〜34のすべり
周波数つまりトルクTm1〜Tm4が減少して、空転量
ΔFに見合ったレールと車輪の間の粘着力相当のトルク
より小さくなると、すなわち図5のb点で、空転量ΔF
は図5の(ハ)のように増加から減少に転じ、加減速度
調整量発生器76の出力Δαnは図5の(ホ)のように
0となる。その結果、周波数時間変化率指令αは図5の
(ト)のように、誘導電動機31〜34の回転周波数時
間変化率α1〜α4つまり平均回転周波数時間変化率α
avより所定値Δαだけ大きくなる(これはすべり周波
数つまりトルクを増加させる作用)。しかし、このとき
の誘導電動機31〜34のトルクTm1〜Tm4は加減
速度調整量発生器76の出力Δαnにより、空転量ΔF
に見合ったレールと車輪の間の粘着力相当のトルクより
小さくなっているため、空転量ΔFは図5の(ハ)のよ
うに減少し続ける。このとき、平均回転周波数時間変化
率αavが車両の加速度相当の周波数時間変化率αtよ
り、必要以上に小さくならないように下限リミッタを設
けることが望ましい。そして、空転量ΔFは図5の
(ハ)のように、やがて図5のc点で0となり、再粘着
する。一方、空転量ΔFの減少により、誘導電動機31
〜34の電流Im1〜Im4(トルクTm1〜Tm4)
つまりインバータ出力電流Imは図5の(イ)のよう
に、減少から増加に転じる。
【0035】再粘着すると、誘導電動機31〜34の回
転周波数時間変化率α1〜α4つまり平均回転周波数時
間変化率αavは図5の(ニ)のように、車両の加速度
相当の周波数時間変化率αtと等しくなる。その結果、
周波数時間変化率指令αは図5の(ト)のように、平均
回転周波数時間変化率αav(=車両の加速度相当の周
波数時間変化率αt)より所定値Δαだけ大きくなり、
誘導電動機31〜34の電流Im1〜Im4(トルクT
m1〜Tm4)つまりインバータ出力電流Imは図5の
(イ)のように、緩やかに増加し続ける。しかし、この
ままでは再び空転が発生する。
【0036】そこで、空転つまり電流指令Ip>インバ
ータ出力電流Imとなってから、図5のc点以後となる
ような所定時間後に、つまり図5のd点で、電流指令I
pを図5の(イ)のように、このときのインバータ出力
電流Imより小さい電流指令Ip′に変更する。その結
果、電流指令Ip′<インバータ出力電流Imとなる
が、前述のように、Im≒Ip′となるように、電流制
御器62により、周波数時間変化率指令αが制御され
て、周波数時間変化率指令αは図5の(ト)のように、
平均回転周波数時間変化率αavつまり車両の加速度相
当の周波数時間変化率αtと等しくなる。従って、電流
指令Ipを変更する所定時間を適切に設定すれば、粘着
限界近傍に対応した電流指令Ip′相当のトルクで車両
を加速することができる。
【0037】なお、図4及び図5において、レールと車
輪の間の粘着力が回復する場合を考えると、再粘着手段
13には、インバータ出力電流Imが変更後の電流指令
Ip′を上回る時間が所定時間より大きくなると、変更後
の電流指令Ip′を変更前の電流指令Ipに緩やかに戻
す機能が必要である。
【0038】以上の図4及び図5の基本動作は、回生・
減速モードで滑走した場合も同様である。
【0039】以上のように、本実施例によれば、インバ
ータ出力周波数指令は周波数時間変化率指令に基づいて
作られるので、インバータ出力周波数指令を作るために
は基本的には誘導電動機の回転周波数が不要である。ま
た、空転/滑走が発生しない通常時は、周波数時間変化
率指令はインバータ出力電流が電流指令となるように制
御されるので、過電流になりにくくて、電流指令相当の
トルクで車両を加速/減速できるという効果がある。さ
らに、空転/滑走が発生する条件のもとでは、周波数時
間変化率指令は空転量/滑走量及び空転/滑走している
誘導電動機の数に基づいて調整される。これにより、空
転量/滑走量が検出できる場合は勿論、空転量/滑走量
が検出できない全数空転/全数滑走の場合でも、空転/
滑走が抑制され、延いては再粘着させることができる。
そして、空転/滑走してから、インバータ出力電流が粘
着限界近傍相当となるような所定時間後に、このときの
インバータ出力電流に基づいて、電流指令が変更される
ので、空転/滑走状態であれば再粘着し、また再粘着し
た状態であれば再び空転/滑走することなく、車両は粘
着限界近傍相当のトルクで加速/減速されるという効果
がある。
【0040】なお、図1に示す実施例において、インバ
ータ出力周波数指令発生手段9には、誘導電動機31〜
34のすべり周波数Fs1〜Fs4が所定値Fsmより
大きくならないように、つまりインバータ出力周波数指
令Finが、力行時は誘導電動機31〜34の回転周波
数Fr1〜Fr4の最小値Frmin にFsmを加算した
周波数がより大きくならないように、回生時は回転周波
数Fr1〜Fr4の最大値Frmax からFsmを減算し
た周波数がより小さくならないようにする手段が必要で
ある。
【0041】図6は本発明の第2の実施例を示す回路構
成であって、図1に示す第1の実施例と異なるところ
は、インバータ出力周波数指令発生手段9に倍率器9
3,94及び加減算器95を付加して、電流制御器62
の出力Δαi及び空転量/滑走量検出手段8の出力ΔF
によりインバータ出力周波数指令Finを調整するよう
にしたことである。
【0042】すなわち、電流制御器62の出力Δαiを
倍率器93でKi倍し、これを積分演算器91の出力F
in′に加減算器95で加減算(加算は力行時、減算は
回生時)して、インバータ出力周波数指令Finを調整
する。これにより、インバータ出力電流Imが電流指令
Ipより大きくなろうとする場合、インバータ出力電流
Imの制御応答性を高めることができる。
【0043】また、空転量/滑走量検出手段8の出力Δ
Fを倍率器94でKf倍し、これを積分演算器91の出
力Fin′に加減算器95で加減算(減算は力行時、加
算は回生時)して、インバータ出力周波数指令Finを
調整する。これにより、誘導電動機31〜34が空転/
滑走した場合、空転/滑走の制御応答性を高めることが
できる。
【0044】以上のように、図6に示す第2の実施例に
よれば、前述の図1に示す第1の実施例の効果に加え
て、インバータ出力電流Imの制御応答性及び空転/滑
走の制御応答性を高めることができる。
【0045】図7は本発明の第3の実施例を示す回路構
成であって、図6に示す第2の実施例と異なるところ
は、周波数時間変化率指令発生手段6とインバータ出力
周波数指令発生手段9である。すなわち、周波数時間変
化率指令発生手段6では、電流指令Ipからインバータ
出力電流Imを減算器61で減算し、この偏差に応じ
て、電流制御器65は周波数時間変化率指令α′を出力
する。この周波数時間変化率指令α′の上限はリミッタ
66で基準周波数時間変化率指令α*に制限される。そ
して、周波数時間変化率指令α′から空転量/滑走量Δ
Fを倍率器63でKa倍したΔαfを減算器64で減算
して、周波数時間変化率指令αを出力する。また、これ
に伴い、インバータ出力周波数指令発生手段9では、図
6の倍率器93を増幅器96に置き換えて、電流制御器
65の出力α′が負になると(電流指令Ip<インバー
タ出力電流Im)、前述のように、積分演算器91の出
力Fin′を調整するようにした。
【0046】以上のような回路構成において、空転/滑
走が発生しない通常時では、周波数時間変化率指令α
は、インバータ出力電流Imが電流指令Ipとなるよう
に制御される。また、空転/滑走が発生する条件では、
インバータ出力電流Imが電流指令Ipより小さくなる
と、電流制御器65の出力α′は基準周波数時間変化率
指令α*となり、この電流制御器65の出力α′(基準
周波数時間変化率指令α*)が空転量/滑走量ΔFをK
a倍したΔαfにより調整される。すなわち、基本的に
は図6に示す実施例と同様の動作である。
【0047】従って、図7の実施例によれば、前述の図
6の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0048】ところで、車両は電車を例にとると、一般
に4個の誘導電動機で駆動される。前述の図1,図6及
び図7の実施例はこれら4個の誘導電動機を1台のイン
バータで制御する場合である。
【0049】ここで、図8に、図1の実施例において、
4個の誘導電動機31〜34を2個ずつ2台のインバー
タ21と22で制御する場合の回路構成を示す。この場
合、空転量/滑走量検出手段8は次のように構成する。
すなわち、自インバータ22で制御される誘導電動機3
3と34の回転周波数Fr3とFr4の大きい方Frma
x を力行時に、小さい方Frmin を回生時に最大値(最
小値)選択器84で選択し、また他のインバータ21で
制御される誘導電動機31と32の回転周波数Fr1と
Fr2及びFr3とFr4の中から最小値Frmin を力
行時に、最大値Frmax を回生時に最小値(最大値)選
択器85で選択して、空転量/滑走量ΔFをFrmax か
らFrmin を減算器83で減算して検出する。なお、イ
ンバータ21の制御系は、図示していないが、インバー
タ22の制御系と同様に構成される。この図8の実施例
においても、図1の実施例と同様の効果が得られること
はいうまでもない。また、図6及び図7の実施例におい
ても、図8のように、4個の誘導電動機31〜34を2
個ずつ2台のインバータ21と22で制御する場合、図
6及び図7の空転量/滑走量検出手段8(図1と同じ)
は図8の空転量/滑走量検出手段8と同じ構成にすれば
よい。
【0050】次に、図9に、図1の実施例において、4
個の誘導電動機31〜34を1個ずつ4台のインバータ
21〜24で制御する場合の回路構成を示す。この場
合、空転量/滑走量検出手段8は次のように構成する。
すなわち、自インバータ24で制御される誘導電動機3
4の回転周波数Fr4と、他のインバータ21〜23で
制御される誘導電動機31〜33の回転周波数Fr1〜
Fr3及びFr4の中から最小値Frmin を力行時に、
最大値Frmax を回生時に最小値(最大値)選択器85で
選択したものとから、空転量/滑走量ΔFを力行時はF
r4からFrminを、回生時はFrmax からFr4を減
算器83で減算して検出する。なお、インバータ21〜
23の制御系は、図示していないが、インバータ24の
制御系と同様に構成される。この図9の実施例において
も、図1の実施例と同様の効果が得られることはいうま
でもない。また、図6及び図7の実施例においても、図
9のように、4個の誘導電動機31〜34を1個ずつ4
台のインバータ21〜24で制御する場合、図6及び図
7の空転量/滑走量検出手段8(図1と同じ)は図9の
空転量/滑走量検出手段8と同じ構成にすればよい。
【0051】以上の実施例では、電流指令をトルクを制
御する操作量として説明したが、例えば、交流電動機の
ベクトル制御のように、トルクを制御する操作量がトル
ク指令或いはトルク電流指令であるものにおいては、こ
れら指令に対して、本発明を適用しても同様の効果があ
り、これらも本発明の範囲である。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、周波数時間変化率指令
はインバータの出力電流が電流指令となるように制御さ
れるので、過電流になりにくく、電流指令相当のトルク
で電気車を制御することによる加速/減速特性の向上が
図れるという効果がある。
【0053】さらに、空転/滑走が発生する条件のもと
では、周波数時間変化率指令は空転量/滑走量及び空転
/滑走している誘導電動機の数に基づいて調整される。
これにより、空転量/滑走量が検出できる場合は勿論、
空転量/滑走量が検出できない全数空転/全数滑走の場
合でも、空転/滑走が抑制され、延いては再粘着させる
ことができる。そして、空転/滑走してから、インバー
タ出力電流が粘着限界近傍相当となるような所定時間後
に、このときのインバータの出力電流に基づいて、電流
指令が変更されるので、空転/滑走状態であれば再粘着
し、また再粘着した状態であれば再び空転/滑走するこ
となく、車両は粘着限界近傍相当のトルクで加速/減速
されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路構成図。
【図2】図1における基準周波数時間変化率指令発生手
段7の構成図。
【図3】本発明の通常時の基本動作の説明図。
【図4】図1において誘導電動機が1個空転した場合の
基本動作の説明図。
【図5】図1において誘導電動機が全数空転した場合の
基本動作の説明図。
【図6】本発明の第2の実施例を示す回路構成図。
【図7】本発明の第3の実施例を示す回路構成図。
【図8】本発明の第4の実施例を示す回路構成図。
【図9】本発明の第5の実施例を示す回路構成図。
【符号の説明】
1…パンタグラフ、2…PWMインバータ、31〜34
…誘導電動機、4…電流指令発生手段、5…インバータ
出力電流検出手段、6…周波数時間変化率指令発生手
段、7…基準周波数時間変化率指令発生手段、8…空転
量/滑走量検出手段、9…インバータ出力周波数指令発
生手段、13…再粘着手段。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一車両を駆動する複数の誘導電動機と、
    これら複数の誘導電動機を制御するインバータと、この
    インバータの出力電流指令を発生する手段と、前記イン
    バータの出力電流を検出する手段と、前記同一車両を駆
    動する複数の誘導電動機の回転周波数をそれぞれ検出す
    る手段と、これら回転周波数検出値の時間変化率をそれ
    ぞれ演算して、それぞれが上限値を越えないように制限
    し、これら回転周波数時間変化率の演算値を平均した値
    に所定値を加えて基準周波数時間変化率指令を発生する
    手段と、前記インバータで制御されている誘導電動機の
    空転量/滑走量を検出する手段と、前記出力電流の検出
    値が前記電流指令を上回るときのこの偏差及び前記空転
    量/滑走量の検出値に応じて前記基準周波数時間変化率
    指令を調整して、周波数時間変化率指令を発生する手段
    と、この周波数時間変化率指令に基づいて前記インバー
    タの出力周波数指令を発生する手段と、該出力周波数指
    令により前記インバータを制御する手段とを備えたこと
    を特徴とする電気車の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記出力電流の検出値
    が前記電流指令を下回る時間が所定時間より大きくなっ
    たとき、このときの前記出力電流の検出値に基づいて前
    記電流指令を変更する再粘着手段とを備えたことを特徴
    とする電気車の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記基準周波数時間変
    化率指令発生手段は、前記回転周波数時間変化率の演算
    値が前記上限値に達したことにより、前記同一車両を駆
    動する複数の誘導電動機の空転/滑走している数をカウ
    ントするカウンタと、このカウント数に基づいて前記基
    準周波数時間変化率指令を減少させる手段を有すること
    を特徴とする電気車の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記空転量/滑走量を
    検出する手段は、前記インバータで制御される誘導電動
    機が1個の場合には、その回転周波数の検出値と前記同
    一車両を駆動する複数の誘導電動機の回転周波数の検出
    値の中から選択されたものとを比較、前記インバータで
    制御される誘導電動機が複数の場合には、それらの回転
    周波数の検出値の中から選択されたものと、前記同一車
    両を駆動する複数の誘導電動機の回転周波数の検出値の
    中から選択されたものとを比較することにより検出する
    ものである電気車の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項2において、前記再粘着手段は、前
    記変更された電流指令を、前記出力電流の検出値が前記
    変更後の電流指令を上回る時間が所定時間より大きくな
    ったとき、変更前に緩やかに戻す手段を有する電気車の
    制御装置。
  6. 【請求項6】同一車両を駆動する複数の誘導電動機をイ
    ンバータにより制御する電気車の制御方法において、前
    記同一車両を駆動する複数の誘導電動機の回転周波数を
    それぞれ検出し、これら回転周波数検出値の時間変化率
    をそれぞれ演算して、それぞれが上限値を越えないよう
    に制限し、これら回転周波数時間変化率の演算値を平均
    した値に所定値を加えて基準周波数時間変化率指令を生
    成し、前記インバータで制御されている誘導電動機の空
    転/滑走を検出した際にはその空転量/滑走量の検出値
    と前記インバータの出力電流の検出値とその指令値との
    偏差に応じて前記基準周波数時間変化率指令を調整して
    周波数時間変化率指令を生成し、該周波数時間変化率指
    令に基づいて前記インバータの出力周波数指令を生成
    し、該出力周波数指令により前記インバータを制御する
    ようにしたことを特徴とする電気車の制御方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記基準周波数時間変
    化率指令は、前記回転周波数時間変化率の演算値が前記
    上限値に達したことにより、前記同一車両を駆動する複
    数の誘導電動機が空転/滑走していることに基づいて前
    記基準周波数時間変化率指令を減少させるようにしたこ
    とを特徴とする電気車の制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105691216A (zh) * 2014-12-11 2016-06-22 株式会社日立制作所 电力变换装置以及电力变换装置的控制方法

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