JPH10210605A - 電気車制御装置 - Google Patents

電気車制御装置

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JPH10210605A
JPH10210605A JP23419997A JP23419997A JPH10210605A JP H10210605 A JPH10210605 A JP H10210605A JP 23419997 A JP23419997 A JP 23419997A JP 23419997 A JP23419997 A JP 23419997A JP H10210605 A JPH10210605 A JP H10210605A
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torque
angular acceleration
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JP23419997A
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Takahisa Maruyama
高央 丸山
Hideto Negoro
秀人 根来
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時々刻々変化する粘着特性に応じて最適な駆
動力を自動的に設定して確実な再粘着動作が得られる電
気車制御装置を実現する。 【解決手段】 非空転時のトルク指令を非空転時の加速
度で除算した値(等価慣性モーメント基準値J**)と、
空転時のトルク指令を空転時の加速度で除算した値(等
価慣性モーメントJ1)との偏差をゼロとするようなト
ルク指令を演算し、そのトルク指令を用いて電気車のト
ルクを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機で駆動さ
れる電気車の制御装置に係り、特に、動輪の空転、滑走
を防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、例えば特開平6−14140
3号公報に示された従来の電動機の空転を防止する電気
車制御装置の構成を示すブロック図である。この構成の
説明に入る前に、先ず、空転現象について、動輪とレー
ルとの間におけるクリープ速度と粘着力との関係に着目
して簡単に説明する。図17にクリープ速度VCと粘着
力Fとの関係を示す。ここで、クリープ速度VCは、次
式で表される。 VC=VM−VO ・・・(1) (1)式で、VMは列車の動輪の速度(周速度)、VO
は列車の対地速度を表す。また、粘着力Fは、動輪から
レールに伝達可能な力である。
【0003】粘着特性は、粘着力が最大値となる点、い
わゆる粘着限界を持ち、ある時点でのクリープ速度VM
と駆動力FMの値から、粘着係数曲線上の位置が決ま
り、この点を動作点と呼ぶ。周知のように、図17に示
した粘着係数曲線において、粘着限界よりクリープ速度
が小さい領域はクリープ領域、大きい領域は空転領域と
呼ばれており、非空転状態とは、動作点がクリープ領域
にあることを意味している。
【0004】ところが、粘着係数が、天候やレール面の
状態により変化し、図18の破線に示すように粘着力の
上限値FPが減少しFP’となり、動輪の駆動力FMよ
り低くなると、矢印aに示すように、動作点は粘着限界
を通り過ぎ、空転領域に移動する。
【0005】図18に示すように、動作点が、空転領域
に移動すると、動輪が空転を発生し、電気車の加速性能
が損なわれるだけでなく、車輪やレールを損傷する問題
が発生するので、動輪が空転するとできるだけ早く駆動
力を絞り込み、再粘着させる必要がある。図16は、こ
のような再粘着制御方式を施した電気車制御装置の構成
を示したブロック図である。図中、50が再粘着制御
器、51が空転検知器であり、具体的には、図19に示
したブロック図の処理を行い、空転検知時に動輪の駆動
力に相当する電流指令Im**を絞り込み、動輪を再粘着
させる。
【0006】次に従来の再粘着制御の動作を図16〜図
20を使って説明する。図20において、(a)は動輪
の回転速度fr、(b)は電流指令Im**である。空転
が発生すると、回転速度FRは(a)のように急変す
る。この変化を空転検知器51が検知して空転検知信号
を出力する。この空転検知信号により、係数設定手段5
01は係数Kを出力し、(b)のように電流指令Im**
を絞り込み、所定の値に一定時間電流指令Im**を保持
して空転の発生を抑制する。そして、再粘着後、空転検
知信号がなくなると、電流指令Im**を所定の割合で増
加させる。そして電流指令Im**を増加させ、空転検知
器51が空転を検知すると、再び、図20に示したよう
に電流指令Im**を絞り込む。
【0007】以上の従来の再粘着制御の動作を、粘着係
数曲線上の動作点の動きで表したものが図21である。
以下に図21を使って従来の再粘着制御時の動作点の動
きを説明する。粘着係数が低下し、動作点が空転領域に
入り、空転が発生する(矢印a)。その結果、空転検知
器51により空転を検知し(S点)、電流指令Im**を絞
り込み、所定の値に一定時間電流指令Im**を保持する
ことによって、動作点を粘着限界より左側に移動させる
(矢印b)。そして再粘着と判断すれば、駆動力を増加
させる(矢印c)。そして再び空転を検知すると電流指
令Im**を絞り込む(矢印b)。その結果、動作点は、
(b→c)の移動を繰り返すことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の方式では、空転
発生時の駆動力、即ち電流指令Im**の絞り込み目標値
が一定値であるため、天候等によって時々刻々変化する
粘着特性に対して、最適な駆動力を設定しているとは言
い難い。
【0009】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、空転滑走制御時において、変化す
るレール面の粘着特性に応じて最適な駆動力を得ること
ができる電気車制御装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る電気車制
御装置は、電気車の動輪を駆動する電動機、この電動機
が発生するトルクを制御するトルク制御手段、上記動輪
の回転数を検出する回転数検出手段、およびトルク指令
基準値を設定する手段とを備え、上記トルク指令基準値
に基づき上記トルク制御手段に送出するトルク指令値を
制御する電気車制御装置において、上記回転数を入力し
瞬時角加速度を演算する第1の加速度演算手段、上記回
転数を入力し、そのサンプリング周期を上記第1の加速
度演算手段のそれより大きくすることにより非空転時の
角加速度に相当する角加速度基準値を演算する第2の加
速度演算手段、上記トルク指令基準値を上記角加速度基
準値で除算することにより等価慣性モーメント基準値を
演算する第1の除算手段、上記トルク指令値を上記瞬時
角加速度で除算することにより等価慣性モーメントを演
算する第2の除算手段、および上記第1および第2の除
算手段からの出力偏差がゼロとなるよう制御し上記トル
ク指令値として出力するトルク指令制御手段を備えたも
のである。
【0011】また、請求項2に係る電気車制御装置は、
請求項1において、1より小さい所定の正の係数をトル
ク指令制御手段の出力に乗算する手段と、第1および第
2の除算手段からの出力偏差の絶対値が所定の値以下の
とき上記乗算手段による乗算を解除する手段とを備えた
ものである。
【0012】請求項3に係る電気車制御装置は、電気車
の動輪を駆動する電動機、この電動機が発生するトルク
を制御するトルク制御手段、上記動輪の回転数を検出す
る回転数検出手段、およびトルク指令基準値を設定する
手段とを備え、上記トルク指令基準値に基づき上記トル
ク制御手段に送出するトルク指令値を制御する電気車制
御装置において、上記回転数を入力し瞬時角加速度を演
算する第1の加速度演算手段、上記回転数を入力し、そ
のサンプリング周期を上記第1の加速度演算手段のそれ
より大きくすることにより非空転時の角加速度に相当す
る角加速度基準値を演算する第2の加速度演算手段、上
記トルク指令基準値を上記角加速度基準値で除算するこ
とにより等価慣性モーメント基準値を演算する第1の除
算手段、上記トルク指令値を上記瞬時角加速度で除算す
ることにより等価慣性モーメントを演算する第2の除算
手段、上記動輪の空転滑走を検出する空転滑走検出手
段、上記動輪の空転滑走の終了を検出する空転滑走終了
検出手段、上記第1および第2の除算手段からの出力偏
差がゼロとなるよう制御しトルク指令信号として出力す
るトルク指令制御手段、および上記トルク指令値とし
て、上記空転滑走検出後空転滑走終了検出迄の期間では
上記トルク指令制御手段からのトルク指令信号を選択
し、上記期間外では上記トルク指令基準値を選択するト
ルク指令値切換手段を備えたものである。
【0013】また、請求項4に係る電気車制御装置は、
請求項3において、空転滑走検出手段は、第1および第
2の加速度演算手段からの出力偏差が所定の値を越えた
とき空転滑走発生と判定するものとしたものである。
【0014】また、請求項5に係る電気車制御装置は、
請求項3または4において、空転滑走終了検出手段は、
トルク指令制御手段からのトルク指令信号とトルク指令
基準値との偏差が所定の値未満となったとき空転滑走終
了と判定するものとしたものである。
【0015】また、請求項6に係る電気車制御装置は、
請求項3ないし5のいずれかにおいて、第2の加速度演
算手段は、空転滑走検出後空転滑走終了検出迄の期間、
その出力を上記空転滑走検出直前の出力値に保持するよ
うにしたものである。
【0016】また、請求項7に係る電気車制御装置は、
請求項3ないし6のいずれかにおいて、トルク指令値切
換手段がトルク指令制御手段からのトルク指令信号を選
択している場合において、第1および第2の除算手段か
らの出力偏差がゼロになったとき、1より小さい所定の
正の係数を上記トルク指令信号に所定時間乗算する手段
を備えたものである。
【0017】また、請求項8に係る電気車制御装置は、
請求項1ないし7のいずれかにおいて、電動機の動作特
性からそのトルクを演算するトルク演算手段を備え、第
2の除算手段はトルク指令値に替わって上記トルク演算
値を入力しこのトルク演算値に基づき等価慣性モーメン
トを演算するようにしたものである。
【0018】また、請求項9に係る電気車制御装置は、
請求項1ないし8のいずれかにおいて、回転数検出手段
として、電動機の動作特性からその回転数を演算する回
転数演算手段を備えたものである。
【0019】また、請求項10に係る電気車制御装置
は、請求項1ないし9のいずれかにおいて、動輪を駆動
する複数台の電動機を1台のトルク指令制御手段で制御
する場合、上記各電動機の加速度の平均値を瞬時角加速
度として扱い、それぞれ力行時には上記加速度の最小値
を、ブレーキ時には上記加速度の最大値を角加速度基準
値として扱うものである。
【0020】また、請求項11に係る電気車制御装置
は、請求項1ないし10のいずれかにおいて、電気車の
位置および速度に基づき走行抵抗を演算する走行抵抗演
算手段を備え、第1の除算手段はトルク指令基準値から
上記走行抵抗を減算した値を角加速度基準値で除算する
ことにより等価慣性モーメント基準値を演算し、第2の
除算手段はトルク指令値から上記走行抵抗を減算した値
を瞬時角加速度で除算することにより等価慣性モーメン
トを演算するようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1における
電気車制御装置を図について説明する。図1はその構成
図である。図1において、1は電気車の運転台からの指
令により決定される電動機の発生トルクに相当するトル
ク指令基準値T**を設定するトルク指令設定器、2はト
ルク指令基準値T**を後述する角加速度基準値α**で除
算して等価慣性モーメント基準値J**を演算する第1の
除算器、3は本制御装置によって求める第1のトルク指
令値T1*を瞬時角加速度α*で除算して、第1の等価慣
性モーメントJ1を演算する第2の除算器、4は第1の
等価慣性モーメントJ1の値を所定の範囲に制限して、
第2の等価慣性モーメントJ2を出力する第1のリミッ
タ、5は等価慣性モーメント基準値J**から第2の等価
慣性モーメントJ2を減算して等価慣性モーメント偏差
ΔJを演算する第1の減算器である。なお、第1の等価
慣性モーメントJ1は本来、正の値であるが、演算処理
上の理由で負になることがあり、上述の第1のリミッタ
4は、このような場合にその出力をゼロにする処理を行
うものである。
【0022】6は等価慣性モーメント偏差ΔJをゼロに
調整するための第1のトルク補正値ΔT1を演算する制
御器、7は演算処理上の理由で過大な値(T**以上の
値)が出力されないよう、第1のトルク補正値ΔT1を
所定の範囲に制限して第2のトルク補正値ΔT2を出力
する第2のリミッタ、8は入力された第2のトルク補正
値ΔT2の高周波成分を取り除いて第3のトルク補正値
ΔT3として出力する第1のローパスフィルタ、9は第
3のトルク補正値ΔT3の符号に応じて、係数Kを出力
する係数設定器、10は第1のトルク指令値T1*から
第2のトルク補正値ΔT2を減算して、第1のトルク指
令目標値T1を演算する第2の減算器、11は第1のト
ルク指令目標値T1の絶対値が、トルク指令基準値T**
の絶対値より大きくならないように制限して、第2のト
ルク指令目標値T2を出力する第3のリミッタ、12は
第2のトルク指令目標値T2と係数設定器9の出力Kを
乗算して第3のトルク指令目標値T3を演算する乗算器
である。
【0023】13は第4のトルク指令目標値T4を入力
として第1のトルク指令値T1*を出力する第2のロー
パスフィルタ、14は電動機の回転数検出器(図示せ
ず)から出力される回転速度FRより瞬時角加速度α*
を演算する第1の加速度演算器、15は電動機の回転数
検出器から出力される回転速度FRと、後述する切り替
え理論部26から出力される信号SWより、非空転時の
角加速度に相当する角加速度基準値α**を演算する第2
の加速度演算器、16aは瞬時角加速度α*、角加速度
基準値α**との偏差に基づき、空転滑走検知信号f1を
出力する空転滑走検出手段としての空転滑走検知器、1
6bはトルク指令基準値T**と第1のトルク指令値T1
*との偏差に基づき、空転滑走解除信号f2を出力する
空転滑走終了検出手段としての空転滑走解除器、26
は、空転滑走検知器16aおよび空転滑走解除器16b
からの信号を入力して、スイッチ切り替え信号SWを出
力する切り替え理論部、17aはスイッチ切り替え信号
SWによって、トルク制御装置(図示せず)に与える第2
のトルク指令T2*として、第1のトルク指令値T1*
たはトルク指令基準値T**のどちらかに切り替える第1
の切り替えスイッチ、17bはスイッチ切り替え信号S
Wによって、第2のローパスフィルタ13に与える第4
のトルク指令目標値T4として第3のトルク指令目標値
T3またはトルク指令基準値T**のどちらかに切り替え
る第2の切り替えスイッチである。
【0024】ここで、第1の加速度演算器14および第
2の加速度演算器15の動作について更に詳しく説明す
る。即ち、第1の加速度演算器14は、電動機の回転検
出器からの回転速度FRを所定のサンプリング周期でサ
ンプルし、この間の速度差を周期で除算することにより
瞬時角加速度α*を演算する。一方、第2の加速度演算
器15は、その演算周期は第1の加速度演算器14と同
一であるが、そのサンプリング周期は、例えば第1の加
速度演算器14のサンプリング周期の10倍程度に設定
する。この結果、第2の加速度演算器15の出力α**
回転速度FRの変化に対して極めて緩慢な応答となる。
【0025】従って、空転が発生して回転速度FRが急
変した場合、角加速度α**が不変のまま、角加速度α*
が急増して|α*−α**|が急激に上昇して空転滑走検
知器16aが空転滑走検知信号f1を出力する。この信
号f1を受けて切り替え理論部26の出力信号SWは″
L″となる。この結果、第2の加速度演算器15はその
直前の出力α**を保持し、この状態は、空転発生前の粘
着特性動作に回復して第1のトルク指令目標T1*がト
ルク指令基準値T**に近い値となり、空転滑走解除器1
6bが空転滑走解除信号f2を出力して信号SWが″
H″となる時点まで継続する。即ち、以上の第2の加速
度演算器15により得られる角加速度基準値α**は、非
空転時の角加速度に相当する値となる訳である。
【0026】なお、ブレーキ動作中における滑走時の制
御は、第2の減算器10を加算器に変更すればよく、本
発明の制御の考え方は空転時と同一なので以下では空転
時の制御動作について説明する。
【0027】まず最初に、本発明の基本的な考え方につ
いて説明する。図2に示すA〜Cの動作点を考えてみ
る。動作点A〜Cの駆動輪の発生トルクをそれぞれT
A,TB,TCとし、それぞれに対応した加速度をα
A,αB,αCとする。動作点A〜Cの発生トルクと加
速度の関係は以下の式で表すことができる。 TA/αA=TB/αB=TC/αC=J ・・・(2) (2)式により求められる値Jは、駆動輪のギヤや回転
子を含めた負荷に相当し、以下では等価慣性モーメント
と記す。通常走行中は、非空転時の等価慣性モーメント
は駆動輪の発生トルクに依存せず一定値となる。
【0028】次に図3を使って、空転発生時の動作点の
動きを説明する。レール踏面の状態が変化し、最大粘着
力が、駆動輪の発生トルクより小さくなると、伝達可能
なトルクより発生トルクの方が大きくなり駆動輪は空転
する。その結果、クリープ速度VCが増加し、動作点は
右方向に移動する(矢印a)。
【0029】次に、空転を抑制するため、駆動輪の発生
トルクを減少させ、動作点をC点に移動させて再粘着状
態に移行させる(矢印b)。この動作は、トルク指令値
を減少させることによって、空転制御中の等価慣性モー
メントを、非空転時の等価慣性モーメントと一致させる
ことに相当する。つまり、再粘着状態とは、下式が再粘
着制御中に成立している状態と考えられる。 J1=J** ・・・(3) 即ち、 T1*/α*=T**/α** ・・・(4) (3)式において、J1は空転制御中の等価慣性モーメ
ント、J**は非空転時の等価慣性モーメントである。ま
た(4)式において、T1*は空転制御中のトルク指令
値、α*は空転制御中の加速度であり、T**は非空転時
のトルク指令値、α**は非空転時の加速度である。つま
り、空転制御中のトルク指令を(4)式が成立するよう
なT1*に設定すれば、動作点が粘着係数曲線上にある
こととなる。
【0030】(4)式で示した空転時のトルク指令値T
*を求めるための再粘着制御装置のブロック図が図1
であり、以下、その動作について説明する。図4は全体
の処理の流れを示すフローチャート、図5は各部の信号
の変化を示すタイミングチャートで、各信号の符号は図
1に示すものに対応しており、番号(1)〜(10)は
図6に示す動作点が対応する。なお、説明の都合上、動
作を下記(イ)(ロ)(ハ)の状態に分けて説明する。
また、図1の構成中、各リミッタ4、7、11やローパ
スフィルタ8、13など、補助目的な機能にとどまるも
のは、説明の理解を容易とするため、適宜、その存在を
省略するものとする。 (イ)粘着係数が低下して空転が発生し再粘着の動作に
移行する状態(フローチャートのステップ1000〜1
007、動作点(1)〜(4)が対応する)。空転滑走
検知器16aが瞬時角加速度α*と角加速度基準値α**
との偏差値により空転検知すると(ステップ1000、
動作点(2))、空転滑走検知信号f1を″H″にす
る。切り替え理論部26は、空転滑走検知器16aから
の信号f1によって、その出力信号SWを″L″とし、
第1の切り替えスイッチ17aと第2の切り替えスイッ
チ17bとをそれぞれ1側に切り替える。同時に、信号
SWの変化により、第2の加速度演算器15は空転検出
直前の角加速度基準値α**の値を保持する。空転発生時
では、瞬時角加速度α*が増加し、第1の等価慣性モー
メントJ1は減少する。その結果、モーメント偏差ΔJ
は正の値となり、第2のトルク補正値ΔT2および第3
のトルク補正値ΔT3は正の値となり、第1のトルク指
令値T1*は減少する。その結果、T1*<T**となり、
第1のトルク指令値T1*をトルク制御器の入力T2*
して用いることで、再粘着状態に移行させることができ
る。
【0031】(ロ)再粘着制御中の状態(フローチャー
トのステップ1002〜1007の繰り返し、動作点
(3)〜(7)の繰り返しが対応する)。上記(イ)の
動作の結果、動作点が図6の点(4)に移動する。この
状態において、瞬時角加速度α*は第1のトルク指令T
*の変化に伴い変化する。しかし、実際には第1のト
ルク指令T1*が変化してから、瞬時角加速度α*が変化
するまでには遅れがあるので、第2のトルク補正値ΔT
2が負の値となって、第1のトルク指令T1*が増加し
ても、直ちに瞬時角加速度α*は増加しない。そのた
め、制御器6は、第1のトルク補正値ΔT1の値をさら
に負の方向に増加させることにより、第1のトルク指令
値T1*を増加させて、瞬時角加速度α*を増加させよう
と動作する。その結果、第1のトルク指令値T1*は増
加し、動作点が粘着係数曲線を登っていくことになる
(図5、図6の動作点(4)→(5))。
【0032】そして、動作点が粘着係数曲線の頂上、い
わゆる粘着限界を越えると、動作点がクリープ領域にあ
る時と同様に、第1のトルク指令値T1*を減少させて
も、直ちに瞬時角加速度α*は減少しないため、制御器
6は、瞬時角加速度α*の変化の遅れを補償するため
に、第2のトルク補正値ΔT2を正の値にして、第1の
トルク指令T1*を減少させて、瞬時角加速度α*を減少
させようと動作する。その結果、第1のトルク指令T1
*は減少し、動作点が粘着係数曲線の右側を降りてゆく
(図示せず)。
【0033】つまり、動作点が粘着限界より左側、すな
わちクリープ領域にあるときは、第2のトルク補正値Δ
T2の符号は負の値となり、動作点が粘着限界より右
側、すなわち空転領域にあるときは、第2のトルク補正
値ΔT2の符号は正の値となる。
【0034】よって、空転制御中において、第2のトル
ク補正値ΔT2の符号が負から正に変わる時が動作点が
粘着限界にあることに相当するので、第2のトルク補正
値ΔT2の符号を監視し、符号が負から正に変わった時
に、第1のトルク指令値T1*を固定すれば、動作点を
粘着限界に設定することができる。
【0035】しかし、動作点を固定すると、レール踏面
の状態により時々刻々と変化する粘着特性に対応するこ
とができない。そこで、係数設定器9は、第2のトルク
補正値ΔT2の符号が負の時は係数Kを1.0に設定
し、第2のトルク補正値ΔT2の符号が正の時には、係
数Kを1.0以下(例えば0.9)に設定することによ
り、動作点が粘着係数曲線の頂上にきた時に、係数設定
器9の動作によって、第3のトルク指令目標値T3、お
よび第1のトルク指令T1*は減少することになる(図
6動作点(6)→(7))。なお、図4のステップ10
03に示すように、係数設定器9の入力として、第2の
トルク補正値ΔT2をローパスフィルタの入力として得
られる第3のトルク補正値ΔT3を用いるのは、第2の
トルク補正値ΔT2のリップルの影響により、係数設定
器9が誤動作するのを防止するためである。
【0036】その結果、動作点は図6における動作点
(5)まで移動し、再び、粘着曲線上を右側に移動する
(図6動作点(5)→(6))。以上の動作(図6動作
点(6)→(7)→(5)→(6))を繰り返すことに
よって、粘着特性が変化しても、動作点を常にクリープ
領域に設定し、ほぼ最大粘着力を得る第1のトルク指令
値T1*を決定することができる。なお、上記(イ)の
工程においても、図4のステップ1003→1004に
進む状態があり、このとき、第1のトルク指令T1*
減少することになるが、再粘着へ移行する一時期におけ
る状態であり、特に支障とはならない。
【0037】(ハ)レール面の状態が回復して粘着係数
が増加した場合(フローチャートのステップ1002〜
1010、動作点(9)〜(10)〜(1)が対応す
る)。粘着係数が増加することにより、瞬時角加速度α
*が減少し、クリープ速度が小さくなり動作点が移動す
る(図6動作点(5)→(9))。その結果、第1の等
価慣性モーメントJ1は増加するため、等価慣性モーメ
ント偏差ΔJは負の値となり、第2のトルク補正値ΔT
2は負の値となり、第3のトルク指令目標値T3が増加
し(図6動作点(9)→(10))、第1のトルク指令
値T1*は増加する。そして、第1のトルク指令値T1*
が、トルク指令基準値T**に一致すると(ステップ10
07でYES)、空転滑走解除器16bは、空転滑走解
除信号f2を″H″にする。切り替え理論部26は、空
転滑走解除器16bからの信号f2によって、その信号
SWを″H″とし、第1の切り替えスイッチ17aと第
2の切り替えスイッチ17bとをそれぞれ2側に切り替
えて、上記(イ)〜(ハ)の処理を終了する。第2の加
速度演算器15は、信号SWの″H″への復帰により、
空転発生直前の出力信号α**の保持を解除し、本来の微
分演算により角加速度基準値α**を出力する動作とな
る。そして、再び空転検知すれば上記(イ)〜(ハ)の
処理を行う。
【0038】実施の形態2.図7はこの発明の実施の形
態2における制御装置を示す構成図である。以下、実施
の形態1と異なる部分を中心に説明する。図7に示した
実施の形態2は、図1に示した実施の形態1の構成か
ら、空転滑走検知信号f1を出力する空転滑走検知器1
6aと、空転滑走解除信号f2を出力する空転滑走解除
器16bと、切り替え理論部26と、切り替えスイッチ
17a,17bを省き、第2のローパスフィルタ13の
かわりに、初期値として、トルク指令基準値T**を入力
する第3のローパスフィルタ25を設定したものであ
る。つまり、実施の形態2では、空転、非空転時に拘ら
ず、常に第1のトルク指令値T1*を演算し、その値を
トルク制御器の入力としている。
【0039】実施の形態1では、空転制御時に、係数設
定器9は第3のトルク補正値ΔT3の値によって、係数
Kの値を決めて、動作点が粘着係数曲線の頂上にきたと
きに第3のトルク目標値T3を減少させて、動作点を粘
着限界付近に設定していた。しかし、空転、非空転時に
拘らず上記の処理を行う場合には、第3のトルク補正値
ΔT3の値だけで、粘着係数曲線の頂上にあるかどうか
判別することはできない。そこで、係数設定器9の出力
する係数Kの値を第3のトルク補正値ΔT3の値に拘ら
ず1.0以下の値(例えば0.9)に固定して、第3の
トルク目標値T3を減少させることによって、空転時に
は動作点が空転領域に入らないようにしている。
【0040】しかし、係数Kの値を1.0以下の値(例
えば0.9)に固定してしまうと、第3のトルク補正値
ΔT3がほぼゼロとなる非空転時にも第3のトルク目標
値T3は係数Kを乗算する分だけ小さい値となるので、
実施の形態2では、図8に示すように、係数設定器9
に、第3のトルク補正値ΔT3が(−Ta〜Ta)の
値、即ち、慣性モーメント偏差ΔJの絶対値が所定の値
以下となる場合は、Kの値を1にするような不感帯を持
たせることにより、非空転時の第3のトルク目標値T3
の不要な絞り込みを防止するようにしている。
【0041】次に、具体的に実施の形態2の動作につい
て、非空転時と空転時に分けて説明する。 (イ)非空転時 非空転時には、瞬時角加速度α*と、角加速度基準値α
**とはほぼ一致するため、第2のトルク補正値ΔT2は
ほぼゼロとなる。また、前述したように係数設定器9に
は不感帯が設定されているため、非空転時には係数Kは
1.0となる。その結果、トルク制御器に与えられる第
1のトルク指令値T1*は、トルク指令基準値T**と一
致し、実施の形態1で示した非空転時の動作と同等の働
きをする。
【0042】(ロ)空転時 (1)粘着係数が低下して、空転が発生した場合 空転発生時では、瞬時角加速度α*が増加し、第1の等
価慣性モーメントJ1は減少する。その結果、モーメン
ト偏差ΔJは正の値となり、第2のトルク補正値ΔT2
は正の値となり、第1のトルク指令値T1*が減少し、
この第1のトルク指令値T1*をトルク制御器の入力と
することによって、再粘着状態に移行させることができ
る。
【0043】(2)再粘着制御中の動作 上記(1)の動作の結果、動作点はクリープ領域に移動
して、その後、動作点は、粘着係数曲線を登っていく。
なお、動作点が粘着係数曲線を登っていく理由は実施の
形態1で記述した内容と同一なので省略する。そして、
前述したように、係数設定器9の出力する係数Kは不感
帯を除いて1.0以下に設定されているので、動作点
は、粘着係数曲線の頂上を越えることなく、常にクリー
プ領域に設定することができる。
【0044】(3)粘着係数が増加した場合 粘着係数が増加することにより、瞬時角加速度α*が減
少し、第1の等価慣性モーメントJ1は増加するため、
モーメント偏差ΔJは負の値となり、第2のトルク補正
値ΔT2は負の値となり、第3のトルク指令目標値T3
が増加し、第1のトルク指令値T1*は増加する。その
結果、瞬時角加速度α*と、角加速度基準値α**はほぼ
一致し、第2のトルク補正値ΔT2はほぼゼロとなり、
前述した(イ)の非空転時の動作と同一になる。
【0045】以上のように、この実施の形態2の場合、
空転滑走検知器が不要なため、空転発生時において、空
転滑走検知の検出遅れがないため、空転状態をより早く
抑制して再粘着状態に移行できる利点がある。
【0046】実施の形態3.図9はこの発明の実施の形
態3における制御装置を示す構成図である。以下、実施
の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。実施の形
態1、2では、第1の等価慣性モーメントJ1を演算す
るためのトルクの値を第1のトルク指令値T1*とした
が、実施の形態3では、第1のトルク指令T1*のかわ
りに、電動機の動作特性から、トルク演算値TMを求め
るトルク演算器18を備え、このトルク演算値TMを用
いて第1の等価慣性モーメントJ1を求めるようにして
いる。
【0047】例えば、電動機もしくは電動機に電力を供
給する電力変換器に備え付けられた電流センサ(図示せ
ず)により検出されたU,V相電流Iu,Ivおよび回
転センサ(図示せず)により検出された回転速度FRか
ら演算によりトルクを求めることができる。なお、この
演算方法については、例えば、総合電子出版社平成2年
5月発行「ACサーボシステムの理論と設計の実際」
P.21〜29に詳述されているので、ここでは説明を
省略する。その他、トルク演算値TMは、電動機のU、
V相電流Iu、IvおよびU、V、W相電圧Vu、V
v、Vwからも求めることができる。更に、この検出電
圧に代わって、電動機に与える指令電圧を用いてもよ
い。また、トルクメータ等、直接出力トルクを検出でき
るセンサからの値を出力トルクTMとして用いてもよ
い。
【0048】以上のように実施の形態3では第1の等価
慣性モーメントJ1を求めるためのトルク値に、電動機
が出力するトルク値を用いるようにしたため、トルク指
令値と、電動機の出力トルクが何らかの要因で一致しな
い場合にも、安定に空転再粘着制御を行うことができる
利点がある。なお、図9では、図1の回路構成の制御装
置にトルク演算器18を適用した場合について説明した
が、図7の回路構成の制御装置にトルク演算器18を適
用し、第1の等価慣性モーメントJ1をトルク演算値T
Mを用いて演算するようにしてもよく同様の効果を奏す
る。
【0049】実施の形態4.図10はこの発明の実施の
形態4における制御装置を示す構成図である。以下、実
施の形態1〜3と異なる部分を中心に説明する。実施の
形態1〜3では、角加速度基準値α**、および瞬時角加
速度α*を演算するために、回転数検出器から得られる
回転数FRを用いていたが、この実施の形態4では、回
転数演算手段としての回転数推定器19を設け、回転数
検出器から得られる回転数FRに代わって、電動機の動
作特性である電動機もしくは電動機に電力を供給する電
力変換器に備え付けられた電流と電圧のセンサ(図示せ
ず)により検出されたU,V相電流Iu,Ivおよび
U,V,W相電圧Vu,Vv,Vwから、演算により回
転数FR0を求めこの回転数FROを用いて、角加速度
基準値α**、および瞬時角加速度α*を演算するように
した。なお、この演算方法については、例えば、特公平
7−93839号公報に詳述されているので、ここでは
説明を省略する。
【0050】以上のように、実施の形態4では、電動機
の回転数検出器が不要なため、設置場所の制約等により
回転数検出器の設置が困難な場合においても、本発明の
制御装置を適用することができる利点がある。なお、図
10では、図1の回路構成の制御装置に回転数推定器1
9を適用した場合について示したが、図7、図9の回路
構成の制御装置に適用してもよく、同様の効果を奏す
る。
【0051】実施の形態5.図11はこの発明の実施の
形態5における制御装置を示す構成図である。以下、実
施の形態1〜4と異なる部分を中心に説明する。実施の
形態1〜4では、1台のトルク制御手段について、動輪
を駆動する電動機を1台としていたが、1台のトルク制
御手段で、電動機をn台駆動し、それぞれに対応した回
転数FR1〜FRnがある場合、それぞれについて、瞬時
角加速度α1 *〜αn *を瞬時角加速度演算器14a〜14
zで演算する。加算器24は瞬時角加速度α1 *〜αn *
全て加算し、α0 *を出力する。電動機台数設定器23
は、駆動する電動機の台数nを出力し、第3の除算器2
2はα0 *を電動機台数nで除算し、瞬時角加速度α*
演算する。
【0052】また、運転状態設定器20は、運転状態が
力行あるいは制動かを示す信号を出力する。回転数選択
器21は、運転状態設定器20からの信号を受けて、回
転数FR1〜FRnの中で、力行時は最小の回転数を、制
動時には最大の回転数をFR**として出力する。第2の
加速度演算器15はFR**から、角加速度基準値α**
演算する。
【0053】以上のように、求められた瞬時角加速度α
*と角加速度基準値α**を用いれば、1台のトルク制御
手段で複数の電動機を駆動する車両制御装置においても
本発明の制御装置を適用することができる利点がある。
【0054】実施の形態6.なお、以上の各形態例で
は、いずれも電気車の走行抵抗の影響は無視している。
しかし、より確実で精度の高い制御を実現するには、こ
の走行抵抗を考慮に入れる必要がある。即ち、走行抵抗
を無視して等価慣性モーメントJを演算すると、演算さ
れた等価慣性モーメントJに走行抵抗分の誤差が含まれ
る。従って、この誤差により、実際の等価慣性モーメン
トと演算で求める等価慣性モーメントとが異なるため、
空転状態でなくても空転状態とみなしてしまう可能性が
あり、適正な制御特性が得られない場合がある。
【0055】例えば、下り勾配で力行の状態では勾配抵
抗が電気車の加速度を増加させる方向に働く(走行抵抗
が負の極性となる)ため、トルク指令値(T1*または
**)と実際の等価慣性モーメント(この値がわかって
いるものと仮定)から求めた加速度より大きな加速度
(α*またはα**)になる。従って、トルク指令値(T
*またはT**)をそのまま加速度(α*またはα**)で
除算して求めた等価慣性モーメント(J1またはJ**
は実際の等価慣性モーメントよりも小さい値になる。
【0056】もっとも、両等価慣性モーメントJ1とJ
**の偏差が零となるように制御するものであるので、両
等価慣性モーメントJ1とJ**とが同じだけずれていれ
ば問題がないようにも思われるが、過渡的な状態を考え
ると両等価慣性モーメントJ1、J**は一致しない。即
ち、加速度α*とα**とのサンプリング周期が異なるた
め、時間的には加速度α*の方が変化が早く加速度α**
の方が変化が遅いので、等価慣性モーメントJ1の方が
**より変化が早く、この間両者J1とJ**で誤差が異
なる値になる。
【0057】図12は、以上で説明した走行抵抗の影響
を考慮に入れて等価慣性モーメントを演算するようにし
た場合の電気車制御装置の構成図で、先の実施の形態1
の図1に対応するものである。以下、図1の構成と異な
る部分を中心に説明する。図において、27は電気車の
位置および速度に基づき走行抵抗TLを演算する走行抵
抗演算器、28はトルク指令基準値T**から走行抵抗TL
を減算する減算器、29は第1のトルク指令値T1*
ら走行抵抗TLを減算する減算器である。
【0058】ここで、走行抵抗TLは、一般に電気車の
位置(例えば、始点駅からの距離x)および速度(v)
に基づき(5)式で求めることができる。 TL=K1+K2・v+K3・v2+K4(x) ・・・(5) ここで、K1、K2、K3は電気車の車両データから設
定される定数、K4(x)は、勾配抵抗であり、路線デ
ータにより電気車の走行位置(x)の関数として設定さ
れる。もっとも、より厳密には、定数K1、K2、K3
も、路線のカーブの曲率や、トンネルの内外によってそ
の値が異なるため、これら定数についても、走行位置
(x)の関数として扱うようにしてもよい。走行抵抗演
算器27では、以上の各定数を予めROMに記憶してお
き、走行中の位置、速度に応じて、データを読み出し演
算を実行して走行抵抗TLを出力する。
【0059】従って、図12の回路では、第1の除算器
2は減算器28からの出力、即ち、トルク指令基準値T
**から走行抵抗TLを減算した値を第2の加速度演算器
15からの角加速度基準値α**で除算して等価慣性モー
メント基準値J**を出力する。また、第2の除算器3は
減算器29からの出力、即ち、第1のトルク指令値T1
*から走行抵抗TLを減算した値を第1の加速度演算器1
4からの瞬時角加速度α*で除算して第1の等価慣性モ
ーメントJ1を出力する。
【0060】この結果、既述した(4)式、即ち、再粘
着制御で得られる状態式は以下の(6)式で表されるこ
とになる。 (T1*−TL)/α*=(T**−TL)/α** ・・・(6)
【0061】以下の再粘着のための制御の動作は、実施
の形態1等で説明した内容と全く同一であるので説明は
省略するが、この実施の形態6では、走行抵抗TLを演
算し、これを考慮して等価慣性モーメントを演算しこれ
に基づき再粘着の制御を行うので、既述の実施の形態で
説明した制御動作がより確実、高精度になされる訳であ
る。
【0062】以下、走行抵抗TLを考慮して等価慣性モ
ーメントを演算する回路を採用した電気車制御装置の構
成図を簡単に紹介する。図13は実施の形態2で説明し
た図7に対応し、空転滑走検知器16a等を省略して回
路構成を大幅に簡略化した電気車制御装置に採用したも
のである。
【0063】また、図14は実施の形態3で説明した図
9に対応し、トルク演算器18を備え、第1のトルク指
令T1*に代わり、トルク演算器18から得られるトル
ク演算値TMを用いて第1の等価慣性モーメントJ1を
求める電気車制御装置に採用したものである。
【0064】また、図15は実施の形態4で説明した図
10に対応し、回転数推定器19を備え、検出回転数F
Rに代わり、回転数推定器19からの推定回転数FR0
を用いて角加速度基準値α**および瞬時角加速度α*
演算する電気車制御装置に採用したものである。
【0065】なお、以上の実施の形態1〜6の処理は、
通常マイクロコンピュータやディジタルシグナルプロセ
ッサを用いてS/Wでなされる。なお、制御器6は任意
の構成を採用することができるが、一般的には比例制御
が用いられる。
【0066】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る電気車制
御装置においては、回転数を入力し瞬時角加速度を演算
する第1の加速度演算手段、上記回転数を入力し、その
サンプリング周期を上記第1の加速度演算手段のそれよ
り大きくすることにより非空転時の角加速度に相当する
角加速度基準値を演算する第2の加速度演算手段、トル
ク指令基準値を上記角加速度基準値で除算することによ
り等価慣性モーメント基準値を演算する第1の除算手
段、トルク指令値を上記瞬時角加速度で除算することに
より等価慣性モーメントを演算する第2の除算手段、お
よび上記第1および第2の除算手段からの出力偏差がゼ
ロとなるよう制御し上記トルク指令値として出力するト
ルク指令制御手段を備えたので、簡単な構成で、時々刻
々変化する粘着特性に応じて最適な駆動力を自動的に設
定して確実な再粘着動作が得られる。
【0067】また、請求項2に係る電気車制御装置にお
いては、1より小さい所定の正の係数をトルク指令制御
手段の出力に乗算する手段と、第1および第2の除算手
段からの出力偏差の絶対値が所定の値以下のとき上記乗
算手段による乗算を解除する手段とを備えたので、動作
点が空転領域に入るのが防止されるとともに、非空転時
のトルクの不要な絞り込みが防止される。
【0068】請求項3に係る電気車制御装置において
は、回転数を入力し瞬時角加速度を演算する第1の加速
度演算手段、上記回転数を入力し、そのサンプリング周
期を上記第1の加速度演算手段のそれより大きくするこ
とにより非空転時の角加速度に相当する角加速度基準値
を演算する第2の加速度演算手段、トルク指令基準値を
上記角加速度基準値で除算することにより等価慣性モー
メント基準値を演算する第1の除算手段、トルク指令値
を上記瞬時角加速度で除算することにより等価慣性モー
メントを演算する第2の除算手段、動輪の空転滑走を検
出する空転滑走検出手段、上記動輪の空転滑走の終了を
検出する空転滑走終了検出手段、上記第1および第2の
除算手段からの出力偏差がゼロとなるよう制御しトルク
指令信号として出力するトルク指令制御手段、および上
記トルク指令値として、上記空転滑走検出後空転滑走終
了検出迄の期間では上記トルク指令制御手段からのトル
ク指令信号を選択し、上記期間外では上記トルク指令基
準値を選択するトルク指令値切換手段を備えたので、空
転滑走有無の判別が可能となり、空転、非空転時の動作
が各別に行われ、空転滑走制御動作が確実になされる。
【0069】また、請求項4に係る電気車制御装置にお
いては、空転滑走検出手段は、第1および第2の加速度
演算手段からの出力偏差が所定の値を越えたとき空転滑
走発生と判定するものとしたので、空転滑走発生の判断
がより確実になされる。
【0070】また、請求項5に係る電気車制御装置にお
いては、空転滑走終了検出手段は、トルク指令制御手段
からのトルク指令信号とトルク指令基準値との偏差が所
定の値未満となったとき空転滑走終了と判定するものと
したので、空転滑走終了の判断がより確実になされる。
【0071】また、請求項6に係る電気車制御装置にお
いては、第2の加速度演算手段は、空転滑走検出後空転
滑走終了検出迄の期間、その出力を上記空転滑走検出直
前の出力値に保持するようにしたので、等価慣性モーメ
ント基準値が確実に定まり、より信頼性の高い制御動作
特性が得られる。
【0072】また、請求項7に係る電気車制御装置にお
いては、トルク指令値切換手段がトルク指令制御手段か
らのトルク指令信号を選択している場合において、第1
および第2の除算手段からの出力偏差がゼロになったと
き、1より小さい所定の正の係数を上記トルク指令信号
に所定時間乗算する手段を備えたので、レール面の粘着
特性が変化しても、動作点を常にクリープ領域であって
粘着曲線の頂上に近い部分に保つことができる。
【0073】また、請求項8に係る電気車制御装置にお
いては、電動機の動作特性からそのトルクを演算するト
ルク演算手段を備え、第2の除算手段はトルク指令値に
替わって上記トルク演算値を入力しこのトルク演算値に
基づき等価慣性モーメントを演算するようにしたので、
トルク指令値と電動機の出力トルクとが何らかの要因で
一致しない場合にも、安定な再粘着制御を行うことがで
きる。
【0074】また、請求項9に係る電気車制御装置にお
いては、回転数検出手段として、電動機の動作特性から
その回転数を演算する回転数演算手段を備えたので、設
置場所の制御等により回転数検出器の設置が困難な場合
においても、本発明の制御装置を適用することができ、
同等の効果を奏する。
【0075】また、請求項10に係る電気車制御装置に
おいては、動輪を駆動する複数台の電動機を1台のトル
ク指令制御手段で制御する場合、上記各電動機の加速度
の平均値を瞬時角加速度として扱い、それぞれ力行時に
は上記加速度の最小値を、ブレーキ時には上記加速度の
最大値を角加速度基準値として扱うので、1台のトルク
制御手段で複数の電動機を駆動する場合においても、本
発明の制御装置を適用することができ同等の効果を奏す
る。
【0076】また、請求項11に係る電気車制御装置に
おいては、電気車の位置および速度に基づき走行抵抗を
演算する走行抵抗演算手段を備え、第1の除算手段はト
ルク指令基準値から上記走行抵抗を減算した値を角加速
度基準値で除算することにより等価慣性モーメント基準
値を演算し、第2の除算手段はトルク指令値から上記走
行抵抗を減算した値を瞬時角加速度で除算することによ
り等価慣性モーメントを演算するようにしたので、等価
慣性モーメントの演算がより正確になり、再粘着制御動
作が確実、高精度になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における制御装置を
示す構成図である。
【図2】 各発生トルクと粘着特性上の動作点の関係を
示す図である。
【図3】 空転発生時における動作点の動きを示す図で
ある。
【図4】 この発明の実施の形態1の処理の流れを示す
フローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1の動作を説明するタ
イミングチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1における空転制御中
の動作点の動きを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2における制御装置を
示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態2における係数設定器
9の設定を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態3における制御装置を
示す構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態4における制御装置
を示す構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態5における制御装置
を示す構成図である。
【図12】 走行抵抗を考慮して等価慣性モーメントを
演算する、この発明の実施の形態6における制御装置を
示す構成図である。
【図13】 同じく、走行抵抗を考慮して等価慣性モー
メントを演算するもので、図7に対応する制御装置を示
す構成図である。
【図14】 同じく、走行抵抗を考慮して等価慣性モー
メントを演算するもので、図9に対応する制御装置を示
す構成図である。
【図15】 同じく、走行抵抗を考慮して等価慣性モー
メントを演算するもので、図10に対応する制御装置を
示す構成図である。
【図16】 従来の電動機の空転を防止する電気車制御
装置を示す構成図である。
【図17】 クリープ速度VCと粘着力Fの関係を示す
粘着係数曲線である。
【図18】 粘着力が減少したときの動作点の動きを示
す図である。
【図19】 従来の電動機の空転を防止する電気車制御
装置の再粘着制御器を示す構成図である。
【図20】 従来の電動機の空転を防止する電気車制御
装置の動作を示す特性図である。
【図21】 従来の電動機の空転を防止する電気車制御
装置の動作点の動きを示す図である。
【符号の説明】
2 第1の除算器、3 第2の除算器、5 第1の減算
器、6 制御器、9 係数設定器、12 乗算器、14
第1の加速度演算器、14a〜14z 瞬時角加速度
演算器、15 第2の加速度演算器、16a 空転滑走
検知器、16b 空転滑走解除器、17a 第1の切り
替えスイッチ、17b 第2の切り替えスイッチ、18
トルク演算器、19 回転数推定器、20 運転状態
設定器、21 回転数選択器、22 第3の除算器、2
3 電動機台数設定器、24 加算器、26 切り替え
理論部、27 走行抵抗演算器、28,29 減算器、
** トルク指令基準値、J** 等価慣性モーメント基
準値、J1 第1の等価慣性モーメント、ΔJ 等価慣
性モーメント偏差、ΔT1 第1のトルク補正値、K
係数、T1* 第1のトルク指令値、FR 回転数、α*
瞬時角加速度、α** 角加速度基準値、TM トルク
演算値、FR0 回転数推定値、FR1〜FRn 電動機
1〜nの回転数、FR** 回転数選択器の出力、α1*
〜αn* 電動機1〜nの瞬時角加速度、α0 * 電動機
1〜nの瞬時角加速度の和、f1 空転滑走検知信号、
f2 空転滑走解除信号、SW スイッチ切り替え信
号、TL 走行抵抗。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気車の動輪を駆動する電動機、この電
    動機が発生するトルクを制御するトルク制御手段、上記
    動輪の回転数を検出する回転数検出手段、およびトルク
    指令基準値を設定する手段とを備え、上記トルク指令基
    準値に基づき上記トルク制御手段に送出するトルク指令
    値を制御する電気車制御装置において、 上記回転数を入力し瞬時角加速度を演算する第1の加速
    度演算手段、上記回転数を入力し、そのサンプリング周
    期を上記第1の加速度演算手段のそれより大きくするこ
    とにより非空転時の角加速度に相当する角加速度基準値
    を演算する第2の加速度演算手段、上記トルク指令基準
    値を上記角加速度基準値で除算することにより等価慣性
    モーメント基準値を演算する第1の除算手段、上記トル
    ク指令値を上記瞬時角加速度で除算することにより等価
    慣性モーメントを演算する第2の除算手段、および上記
    第1および第2の除算手段からの出力偏差がゼロとなる
    よう制御し上記トルク指令値として出力するトルク指令
    制御手段を備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  2. 【請求項2】 1より小さい所定の正の係数をトルク指
    令制御手段の出力に乗算する手段と、第1および第2の
    除算手段からの出力偏差の絶対値が所定の値以下のとき
    上記乗算手段による乗算を解除する手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の電気車制御装置。
  3. 【請求項3】 電気車の動輪を駆動する電動機、この電
    動機が発生するトルクを制御するトルク制御手段、上記
    動輪の回転数を検出する回転数検出手段、およびトルク
    指令基準値を設定する手段とを備え、上記トルク指令基
    準値に基づき上記トルク制御手段に送出するトルク指令
    値を制御する電気車制御装置において、 上記回転数を入力し瞬時角加速度を演算する第1の加速
    度演算手段、上記回転数を入力し、そのサンプリング周
    期を上記第1の加速度演算手段のそれより大きくするこ
    とにより非空転時の角加速度に相当する角加速度基準値
    を演算する第2の加速度演算手段、上記トルク指令基準
    値を上記角加速度基準値で除算することにより等価慣性
    モーメント基準値を演算する第1の除算手段、上記トル
    ク指令値を上記瞬時角加速度で除算することにより等価
    慣性モーメントを演算する第2の除算手段、上記動輪の
    空転滑走を検出する空転滑走検出手段、上記動輪の空転
    滑走の終了を検出する空転滑走終了検出手段、上記第1
    および第2の除算手段からの出力偏差がゼロとなるよう
    制御しトルク指令信号として出力するトルク指令制御手
    段、および上記トルク指令値として、上記空転滑走検出
    後空転滑走終了検出迄の期間では上記トルク指令制御手
    段からのトルク指令信号を選択し、上記期間外では上記
    トルク指令基準値を選択するトルク指令値切換手段を備
    えたことを特徴とする電気車制御装置。
  4. 【請求項4】 空転滑走検出手段は、第1および第2の
    加速度演算手段からの出力偏差が所定の値を越えたとき
    空転滑走発生と判定するものとしたことを特徴とする請
    求項3記載の電気車制御装置。
  5. 【請求項5】 空転滑走終了検出手段は、トルク指令制
    御手段からのトルク指令信号とトルク指令基準値との偏
    差が所定の値未満となったとき空転滑走終了と判定する
    ものとしたことを特徴とする請求項3または4記載の電
    気車制御装置。
  6. 【請求項6】 第2の加速度演算手段は、空転滑走検出
    後空転滑走終了検出迄の期間、その出力を上記空転滑走
    検出直前の出力値に保持するようにしたことを特徴とす
    る請求項3ないし5のいずれかに記載の電気車制御装
    置。
  7. 【請求項7】 トルク指令値切換手段がトルク指令制御
    手段からのトルク指令信号を選択している場合におい
    て、第1および第2の除算手段からの出力偏差がゼロに
    なったとき、1より小さい所定の正の係数を上記トルク
    指令信号に所定時間乗算する手段を備えたことを特徴と
    する請求項3ないし6のいずれかに記載の電気車制御装
    置。
  8. 【請求項8】 電動機の動作特性からそのトルクを演算
    するトルク演算手段を備え、第2の除算手段はトルク指
    令値に替わって上記トルク演算値を入力しこのトルク演
    算値に基づき等価慣性モーメントを演算するようにした
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の
    電気車制御装置。
  9. 【請求項9】 回転数検出手段として、電動機の動作特
    性からその回転数を演算する回転数演算手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電
    気車制御装置。
  10. 【請求項10】 動輪を駆動する複数台の電動機を1台
    のトルク指令制御手段で制御する場合、上記各電動機の
    加速度の平均値を瞬時角加速度として扱い、それぞれ力
    行時には上記加速度の最小値を、ブレーキ時には上記加
    速度の最大値を角加速度基準値として扱うことを特徴と
    する請求項1ないし9のいずれかに記載の電気車制御装
    置。
  11. 【請求項11】 電気車の位置および速度に基づき走行
    抵抗を演算する走行抵抗演算手段を備え、第1の除算手
    段はトルク指令基準値から上記走行抵抗を減算した値を
    角加速度基準値で除算することにより等価慣性モーメン
    ト基準値を演算し、第2の除算手段はトルク指令値から
    上記走行抵抗を減算した値を瞬時角加速度で除算するこ
    とにより等価慣性モーメントを演算するようにしたこと
    を特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の電
    気車制御装置。
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