JPH1187239A - 位置検出方法および位置検出装置 - Google Patents
位置検出方法および位置検出装置Info
- Publication number
- JPH1187239A JPH1187239A JP10216509A JP21650998A JPH1187239A JP H1187239 A JPH1187239 A JP H1187239A JP 10216509 A JP10216509 A JP 10216509A JP 21650998 A JP21650998 A JP 21650998A JP H1187239 A JPH1187239 A JP H1187239A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mark
- mask
- mask alignment
- rectangle
- position detection
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】マスクなどの被位置決め部材を実質的に走査す
ることなく、また複数回の画面継ぎ動作も行うことな
く、被位置決め部材上に形成したマークの基準位置を求
めることができる位置検出方法を提供する。 【解決手段】被位置検出部材1に位置検出用マーク3を
形成する。この位置検出用マーク3は、所定の基準点と
当該基準点からの位置情報を含んだ複数のマーク要素が
形成されている。そして、検出器17により位置検出用
マーク3に形成されたマーク要素の少なくとも一つを検
出し、検出されたマーク要素に基づいて、基準点と検出
器17の検出原点との相対位置を求め、求められた相対
位置に基づいて、検出器17の検出原点に対する被位置
検出部材1の位置を検出する。
ることなく、また複数回の画面継ぎ動作も行うことな
く、被位置決め部材上に形成したマークの基準位置を求
めることができる位置検出方法を提供する。 【解決手段】被位置検出部材1に位置検出用マーク3を
形成する。この位置検出用マーク3は、所定の基準点と
当該基準点からの位置情報を含んだ複数のマーク要素が
形成されている。そして、検出器17により位置検出用
マーク3に形成されたマーク要素の少なくとも一つを検
出し、検出されたマーク要素に基づいて、基準点と検出
器17の検出原点との相対位置を求め、求められた相対
位置に基づいて、検出器17の検出原点に対する被位置
検出部材1の位置を検出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体露光装置の
マスクなどの位置決めにおける、被位置検出部材の位置
検出方法、位置検出装置、およびその被位置検出部材等
に関する。
マスクなどの位置決めにおける、被位置検出部材の位置
検出方法、位置検出装置、およびその被位置検出部材等
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体露光装置は、マスクに形成された
パターンを、フォトレジスト等の感光剤が塗布された半
導体ウエハやガラスプレート等の感光基板上に転写する
ために用いられる。半導体露光装置では、マスクと基板
とを相対的に高精度に位置合わせ(アライメント)する
必要があるが、この位置合わせは、例えば次のように行
われる。マスクの周縁部の両側にマスクアライメント用
マークを形成しておき、このマスクをマスクステージ上
に載置し、両マスクアライメント用マークの位置を一対
のマスクアライメント顕微鏡によって検出する。両マス
クアライメント顕微鏡の光軸と投影光学系の光軸との位
置関係は予め分かっているため、このアライメント顕微
鏡の検出動作によって、マスクと投影光学系との相対的
な位置関係を知ることができる。この検出動作を一般に
マスクアライメントと言う。
パターンを、フォトレジスト等の感光剤が塗布された半
導体ウエハやガラスプレート等の感光基板上に転写する
ために用いられる。半導体露光装置では、マスクと基板
とを相対的に高精度に位置合わせ(アライメント)する
必要があるが、この位置合わせは、例えば次のように行
われる。マスクの周縁部の両側にマスクアライメント用
マークを形成しておき、このマスクをマスクステージ上
に載置し、両マスクアライメント用マークの位置を一対
のマスクアライメント顕微鏡によって検出する。両マス
クアライメント顕微鏡の光軸と投影光学系の光軸との位
置関係は予め分かっているため、このアライメント顕微
鏡の検出動作によって、マスクと投影光学系との相対的
な位置関係を知ることができる。この検出動作を一般に
マスクアライメントと言う。
【0003】マスクアライメントの結果に基づいて、マ
スクの中央位置が投影光学系の光軸と一致するようにマ
スクステージを駆動する。次いで両マスクアライメント
用マークと、基板ステージ上の基準マーク(フィデュー
シャルマーク)とをマスクアライメント顕微鏡の視野に
入れて、マスク上の座標と基板ステージの座標との対応
付け(ファインアライメント)を行う。次いで例えばオ
フアクシス系のアライメント光学系を用いてフィデュ−
シャルマ−クを検出することによって、すなわちベース
ライン計測を行い、基板ステージの座標と基板上の座標
との対応付けを行う。これによってマスク上の座標と基
板ステージの座標と基板上の座標との対応付けがすべて
分かるため、基板ステージをベースライン計測結果に基
づいて駆動することにより、マスクに対して基板を高精
度にアライメントすることができる。
スクの中央位置が投影光学系の光軸と一致するようにマ
スクステージを駆動する。次いで両マスクアライメント
用マークと、基板ステージ上の基準マーク(フィデュー
シャルマーク)とをマスクアライメント顕微鏡の視野に
入れて、マスク上の座標と基板ステージの座標との対応
付け(ファインアライメント)を行う。次いで例えばオ
フアクシス系のアライメント光学系を用いてフィデュ−
シャルマ−クを検出することによって、すなわちベース
ライン計測を行い、基板ステージの座標と基板上の座標
との対応付けを行う。これによってマスク上の座標と基
板ステージの座標と基板上の座標との対応付けがすべて
分かるため、基板ステージをベースライン計測結果に基
づいて駆動することにより、マスクに対して基板を高精
度にアライメントすることができる。
【0004】マスクアライメント顕微鏡は、一般的にマ
スク全体を一度に観察できるほど低倍率で設計されてお
らず、精度を上げる目的で局所的にマスクの一部を観察
できる高い倍率で設計される。したがって、マスク上に
おけるマスクアライメント顕微鏡の視野は、マスクに比
べて狭い。このため、マスクが搬送系を介してマスクス
テージに搬送された後、マスクアライメント顕微鏡でア
ライメント用マークを観察してもアライメント用マーク
の中心がマスクアライメント顕微鏡の視野に入らないこ
とが多い。このため、従来のアライメント用マークは、
図11に示すように搬送直後のマスク101のマスクア
ライメント用マークがマスクアライメント顕微鏡の視野
102内に常に入るように形状が工夫され、例えば十字
型のマークの場合、そのマーク中心からx、yの2次元
方向に十分に長いxライン103及びyライン104を
有して形成されていた。これにより、後述するマスク1
01に形成されたマスク用マーク103、104のサー
チアライメントを効率的に行えていた。図11のPA
は、回路パターンが描かれたパターンエリアである。
スク全体を一度に観察できるほど低倍率で設計されてお
らず、精度を上げる目的で局所的にマスクの一部を観察
できる高い倍率で設計される。したがって、マスク上に
おけるマスクアライメント顕微鏡の視野は、マスクに比
べて狭い。このため、マスクが搬送系を介してマスクス
テージに搬送された後、マスクアライメント顕微鏡でア
ライメント用マークを観察してもアライメント用マーク
の中心がマスクアライメント顕微鏡の視野に入らないこ
とが多い。このため、従来のアライメント用マークは、
図11に示すように搬送直後のマスク101のマスクア
ライメント用マークがマスクアライメント顕微鏡の視野
102内に常に入るように形状が工夫され、例えば十字
型のマークの場合、そのマーク中心からx、yの2次元
方向に十分に長いxライン103及びyライン104を
有して形成されていた。これにより、後述するマスク1
01に形成されたマスク用マーク103、104のサー
チアライメントを効率的に行えていた。図11のPA
は、回路パターンが描かれたパターンエリアである。
【0005】アライメント用マークの中心をアライメン
ト顕微鏡の検出原点(視野のほぼ中心)に位置合わせを
する、サーチ計測(サーチアライメント)は、SRA
(ScanReticle Alignment)顕微鏡によるものや、VR
A(Video Reticle Alignment)顕微鏡によるもの等が
ある。SRA顕微鏡を用いたサーチ計測では、基板ステ
ージ上のフィデューシャルマークから発光された光によ
って、投影光学系を通してマスクに形成されたマスクア
ライメント用マークを照明する。そしてマスクをx方向
に走査して、マスクアライメント用マークのyライン1
04を横切ったときの光量のピーク位置を計測すること
により、マスクアライメント用マークの中心のx座標を
測定し、同様にマスクをy方向に走査して、マスクアラ
イメント用マークのxライン103を横切ったときの光
量のピーク位置を計測することにより、y座標を測定
し、こうしてマスクアライメント用マークの中心のx,
y座標を検出するものである。この手法は、USP N
o.4794426において詳細に開示されている。
ト顕微鏡の検出原点(視野のほぼ中心)に位置合わせを
する、サーチ計測(サーチアライメント)は、SRA
(ScanReticle Alignment)顕微鏡によるものや、VR
A(Video Reticle Alignment)顕微鏡によるもの等が
ある。SRA顕微鏡を用いたサーチ計測では、基板ステ
ージ上のフィデューシャルマークから発光された光によ
って、投影光学系を通してマスクに形成されたマスクア
ライメント用マークを照明する。そしてマスクをx方向
に走査して、マスクアライメント用マークのyライン1
04を横切ったときの光量のピーク位置を計測すること
により、マスクアライメント用マークの中心のx座標を
測定し、同様にマスクをy方向に走査して、マスクアラ
イメント用マークのxライン103を横切ったときの光
量のピーク位置を計測することにより、y座標を測定
し、こうしてマスクアライメント用マークの中心のx,
y座標を検出するものである。この手法は、USP N
o.4794426において詳細に開示されている。
【0006】VRA顕微鏡を用いたサーチ計測は、画像
信号に基づいてマスクアライメント用マークの中心位置
を検出するものであり、この場合には次のように画面継
ぎによる計測を行う。すなわちマスクをマスクステージ
上に載置した暫定的な位置においてVRA顕微鏡によっ
て画像信号を取得し、次いでx軸とy軸に対して例えば
45°の方向に、且つ前回の画像と一定程度画像が重な
る距離だけマスクを移動して、画像信号を取得する。こ
れを繰り返すことにより、何回かの画面継ぎによってx
ライン103とyライン104とを横切ることになるか
ら、これによってマスクアライメント用マークの中心の
x,y座標を検出するものである。
信号に基づいてマスクアライメント用マークの中心位置
を検出するものであり、この場合には次のように画面継
ぎによる計測を行う。すなわちマスクをマスクステージ
上に載置した暫定的な位置においてVRA顕微鏡によっ
て画像信号を取得し、次いでx軸とy軸に対して例えば
45°の方向に、且つ前回の画像と一定程度画像が重な
る距離だけマスクを移動して、画像信号を取得する。こ
れを繰り返すことにより、何回かの画面継ぎによってx
ライン103とyライン104とを横切ることになるか
ら、これによってマスクアライメント用マークの中心の
x,y座標を検出するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半導体露光装置の能力
として、マスク上の回路パターンと基板上のパターンと
の重ね合わせ精度と共に、単位時間当たりに処理できる
基板の枚数(スループット)が重要視されている。露光
装置の運用上、マスクのアライメントは頻繁に行われる
ものではないが、ロット移行時間の短縮と言う観点に立
てば、マスクのアライメント処理時間を短縮することは
重要である。
として、マスク上の回路パターンと基板上のパターンと
の重ね合わせ精度と共に、単位時間当たりに処理できる
基板の枚数(スループット)が重要視されている。露光
装置の運用上、マスクのアライメントは頻繁に行われる
ものではないが、ロット移行時間の短縮と言う観点に立
てば、マスクのアライメント処理時間を短縮することは
重要である。
【0008】しかるに従来のマスクアライメントの手法
では、サーチ計測にかかる時間が長いという問題点があ
る。すなわちSRA顕微鏡を用いたサーチ計測では、マ
スクをx方向に走査する工程と、y方向に走査する工程
とが不可欠である。またVRA顕微鏡を用いたサーチ計
測では、マスクの走査方向はx方向とy方向との双方に
交差する一方向だけであるが、複数回の画面継ぎ計測を
行う必要がある。本発明の目的は、マスクなどの被位置
決め部材を実質的に走査することなく、また複数回の画
面継ぎ動作も行うことなく、被位置決め部材上に形成し
たマークの基準位置を求めることができる位置検出方
法、位置検出装置、被位置検出部材、半導体露光装置等
を提供することにある。
では、サーチ計測にかかる時間が長いという問題点があ
る。すなわちSRA顕微鏡を用いたサーチ計測では、マ
スクをx方向に走査する工程と、y方向に走査する工程
とが不可欠である。またVRA顕微鏡を用いたサーチ計
測では、マスクの走査方向はx方向とy方向との双方に
交差する一方向だけであるが、複数回の画面継ぎ計測を
行う必要がある。本発明の目的は、マスクなどの被位置
決め部材を実質的に走査することなく、また複数回の画
面継ぎ動作も行うことなく、被位置決め部材上に形成し
たマークの基準位置を求めることができる位置検出方
法、位置検出装置、被位置検出部材、半導体露光装置等
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のマスク
アライメント用マークのxラインとyラインとに規定さ
れた第1〜第4象限の有効活用を図り、これらの象限に
も適宜マークを描くことにより、上記目的を達成するも
のである。すなわち、本発明の位置検出方法は、位置検
出用マークが形成された被位置検出部材の位置を検出す
る。そして、位置検出用マークに所定の基準点と当該基
準点からの位置情報を含んだ複数のマーク要素を形成
し、検出器により位置検出用マークに形成されたマーク
要素の少なくとも一つを検出し、検出されたマーク要素
に基づいて、基準点と検出器の検出原点との相対位置を
求め、求められた相対位置に基づいて、検出器の検出原
点に対する被位置検出部材の位置を検出する。この場
合、複数のマーク要素は、各々が異なる図形であること
が好ましい。また、図形は平行線を含むことが好まし
く、相対位置は、この平行線の間隔から求められる。ま
た、図形は矩形形状の図形を含むことが好ましく、相対
位置は、この矩形形状の大きさから求められる。また、
図形は2重矩形を含むことが好ましく、相対位置は、こ
の2重矩形のうちの外側矩形内の内側矩形の位置から求
められる。また、基準点は位置検出用マークの中心点で
あることが好ましい。なお、被位置検出部材は、半導体
露光装置に使用されるマスクであり、位置検出用マーク
がマスクに形成されているものであってもよい。
アライメント用マークのxラインとyラインとに規定さ
れた第1〜第4象限の有効活用を図り、これらの象限に
も適宜マークを描くことにより、上記目的を達成するも
のである。すなわち、本発明の位置検出方法は、位置検
出用マークが形成された被位置検出部材の位置を検出す
る。そして、位置検出用マークに所定の基準点と当該基
準点からの位置情報を含んだ複数のマーク要素を形成
し、検出器により位置検出用マークに形成されたマーク
要素の少なくとも一つを検出し、検出されたマーク要素
に基づいて、基準点と検出器の検出原点との相対位置を
求め、求められた相対位置に基づいて、検出器の検出原
点に対する被位置検出部材の位置を検出する。この場
合、複数のマーク要素は、各々が異なる図形であること
が好ましい。また、図形は平行線を含むことが好まし
く、相対位置は、この平行線の間隔から求められる。ま
た、図形は矩形形状の図形を含むことが好ましく、相対
位置は、この矩形形状の大きさから求められる。また、
図形は2重矩形を含むことが好ましく、相対位置は、こ
の2重矩形のうちの外側矩形内の内側矩形の位置から求
められる。また、基準点は位置検出用マークの中心点で
あることが好ましい。なお、被位置検出部材は、半導体
露光装置に使用されるマスクであり、位置検出用マーク
がマスクに形成されているものであってもよい。
【0010】本発明の位置検出装置は、被位置検出部材
の位置を検出する。この被位置検出部材は、所定の基準
点と当該基準点からの位置情報を含んだ複数のマーク要
素を含んだ位置検出用マークが形成されている。そし
て、位置検出装置は、マーク要素の少なくとも一つを検
出する検出器と、検出器の検出結果に基づいて、基準点
と検出器の検出原点との相対位置を演算する演算器と含
む。本発明の位置検出部材は、位置検出装置により位置
が検出される部材である。そして、所定の位置に形成さ
れた位置検出用マークを有し、この位置検出用マーク
は、所定の基準点と当該基準点からの位置情報を含んだ
複数のマーク要素を含み、マーク要素は、少なくとも一
つが該位置検出装置の検出器により検出されるように配
列されている。
の位置を検出する。この被位置検出部材は、所定の基準
点と当該基準点からの位置情報を含んだ複数のマーク要
素を含んだ位置検出用マークが形成されている。そし
て、位置検出装置は、マーク要素の少なくとも一つを検
出する検出器と、検出器の検出結果に基づいて、基準点
と検出器の検出原点との相対位置を演算する演算器と含
む。本発明の位置検出部材は、位置検出装置により位置
が検出される部材である。そして、所定の位置に形成さ
れた位置検出用マークを有し、この位置検出用マーク
は、所定の基準点と当該基準点からの位置情報を含んだ
複数のマーク要素を含み、マーク要素は、少なくとも一
つが該位置検出装置の検出器により検出されるように配
列されている。
【0011】なお、ここで、被位置検出部材は、必ずし
も移動自在に配置されている必要はない。しかしマーク
検出器に対して、マークのうちの特定の位置を位置決め
しようとするときには、マークの1次元的に延び又は2
次元的に広がる方向に、被位置検出部材を移動するよう
にステージを設け、このステージ上に被位置検出部材を
取り付けることとなる。その際、各マーク要素の大きさ
がマーク検出器の視野内にちょうど入る程度とすると、
現実にそのマーク要素の全体をマーク検出器の視野内に
入れるためには、ステージを若干駆動する必要を生じ
る。同様に、各マーク要素の大きさが十分に小さくと
も、その配列がまばらであると、現実にあるマーク要素
をマーク検出器の視野内に入れるためには、ステージを
若干駆動する必要を生じる。そこで各マーク要素の大き
さと配列は、ステージを駆動することなく、少なくとも
1つのマーク要素がマーク検出器の視野内に入るように
定めることが好ましい。
も移動自在に配置されている必要はない。しかしマーク
検出器に対して、マークのうちの特定の位置を位置決め
しようとするときには、マークの1次元的に延び又は2
次元的に広がる方向に、被位置検出部材を移動するよう
にステージを設け、このステージ上に被位置検出部材を
取り付けることとなる。その際、各マーク要素の大きさ
がマーク検出器の視野内にちょうど入る程度とすると、
現実にそのマーク要素の全体をマーク検出器の視野内に
入れるためには、ステージを若干駆動する必要を生じ
る。同様に、各マーク要素の大きさが十分に小さくと
も、その配列がまばらであると、現実にあるマーク要素
をマーク検出器の視野内に入れるためには、ステージを
若干駆動する必要を生じる。そこで各マーク要素の大き
さと配列は、ステージを駆動することなく、少なくとも
1つのマーク要素がマーク検出器の視野内に入るように
定めることが好ましい。
【0012】マーク検出器によって検出した1つのマー
ク要素から、そのマーク要素の全体のマークにおける位
置関係を知るためには、複数のマーク要素をいずれも互
いに非同一となるように形成する必要がある。ここで、
被位置検出部材の2次元的な位置決めは、互いに直交す
る2方向に、それぞれ1次元的な位置決めを行えば良
い。したがって1次元的な位置決め、例えば横方向のみ
の位置決めを図る場合について、各マーク要素を互いに
非同一に形成する手法を説明する。1つの手法として、
各マーク要素に、それぞれ固有の1つの距離ないしは間
隔(正の値のみを取る距離)を付与することができる。
例えば各マーク要素に1本の縦線を配置し、その縦線の
太さを各マーク要素ごとに変更することにより、各マー
ク要素を識別することができる。しかし各マーク要素に
配置する縦線を2本とし、2本の縦線の間隔を各マーク
要素ごとに変更することがより好ましい。また別の手法
として、各マーク要素にそれぞれ固有の2つの間隔の組
みを付与することができる。この場合、2つの間隔の組
みとしては、2つの間隔の順序が異なるときには当然に
別の組みとして識別することが好ましい。同様に、各マ
ーク要素にそれぞれ固有の3つの間隔の組みを付与する
ことにより、各マーク要素を識別することもできる。
ク要素から、そのマーク要素の全体のマークにおける位
置関係を知るためには、複数のマーク要素をいずれも互
いに非同一となるように形成する必要がある。ここで、
被位置検出部材の2次元的な位置決めは、互いに直交す
る2方向に、それぞれ1次元的な位置決めを行えば良
い。したがって1次元的な位置決め、例えば横方向のみ
の位置決めを図る場合について、各マーク要素を互いに
非同一に形成する手法を説明する。1つの手法として、
各マーク要素に、それぞれ固有の1つの距離ないしは間
隔(正の値のみを取る距離)を付与することができる。
例えば各マーク要素に1本の縦線を配置し、その縦線の
太さを各マーク要素ごとに変更することにより、各マー
ク要素を識別することができる。しかし各マーク要素に
配置する縦線を2本とし、2本の縦線の間隔を各マーク
要素ごとに変更することがより好ましい。また別の手法
として、各マーク要素にそれぞれ固有の2つの間隔の組
みを付与することができる。この場合、2つの間隔の組
みとしては、2つの間隔の順序が異なるときには当然に
別の組みとして識別することが好ましい。同様に、各マ
ーク要素にそれぞれ固有の3つの間隔の組みを付与する
ことにより、各マーク要素を識別することもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面によっ
て説明する。以下の実施の形態は、本発明を半導体露光
装置のマスク1の位置決め技術に適用したものである。
先ず図1は露光装置を示し、マスク1はマスクステージ
10上に載置されており、マスク1には図2に示すよう
に回路パターン11が描かれており、また回路パターン
11の周辺に、左右一対のマスクアライメント用マーク
2が描かれている。マスク1上に描かれた回路パターン
11は照明光学系12によって照明され、その像は投影
光学系13によって基板14上に結像する。基板14は
基板ステージ15上に載置されており、基板ステージ1
5上には、基板14と同一の高さにフィデューシャルマ
ークが描かれているフィデューシャルマーク板16が取
り付けられている。またマスク1上に描かれたマスクア
ライメント用マーク2に対向して、それぞれマスクアラ
イメント顕微鏡17が配置されている。このマスクアラ
イメント顕微鏡17には、2次元CCDセンサ(不図
示)が設けられており、2次元CCDセンサにより撮像
された画像について画像処理が行われる。他方、投影光
学系13の側方には、基板14ないしはフィデューシャ
ルマーク板16に対向して、オフアクシスアライメント
光学系18が配置されている。
て説明する。以下の実施の形態は、本発明を半導体露光
装置のマスク1の位置決め技術に適用したものである。
先ず図1は露光装置を示し、マスク1はマスクステージ
10上に載置されており、マスク1には図2に示すよう
に回路パターン11が描かれており、また回路パターン
11の周辺に、左右一対のマスクアライメント用マーク
2が描かれている。マスク1上に描かれた回路パターン
11は照明光学系12によって照明され、その像は投影
光学系13によって基板14上に結像する。基板14は
基板ステージ15上に載置されており、基板ステージ1
5上には、基板14と同一の高さにフィデューシャルマ
ークが描かれているフィデューシャルマーク板16が取
り付けられている。またマスク1上に描かれたマスクア
ライメント用マーク2に対向して、それぞれマスクアラ
イメント顕微鏡17が配置されている。このマスクアラ
イメント顕微鏡17には、2次元CCDセンサ(不図
示)が設けられており、2次元CCDセンサにより撮像
された画像について画像処理が行われる。他方、投影光
学系13の側方には、基板14ないしはフィデューシャ
ルマーク板16に対向して、オフアクシスアライメント
光学系18が配置されている。
【0014】マスクステージ10は、マスク1をその平
面方向、すなわちx−y平面方向に移動するように形成
されており、投影光学系13に対するマスクステージ1
0のx方向の位置はX位置検出用干渉計19Xにより、
y方向の位置はY位置検出用干渉計19Y(図8)によ
り計測され、x−y面内での回転角度は、X位置検出用
干渉計19XとY位置検出用干渉計19Yによって計測
される。また基板ステージ15は、基板14をx−y平
面とこれに直交するz方向とに移動するように形成され
ており、投影光学系13に対する基板ステージ15のx
方向の位置と、y方向の位置と、x−y面内での回転角
度も、マスクステージ位置検出用干渉計19X、19Y
と同様に配置される複数の干渉計(図示せず)によって
計測され、z方向の位置は斜入射光学系(図示せず)に
よって計測される。
面方向、すなわちx−y平面方向に移動するように形成
されており、投影光学系13に対するマスクステージ1
0のx方向の位置はX位置検出用干渉計19Xにより、
y方向の位置はY位置検出用干渉計19Y(図8)によ
り計測され、x−y面内での回転角度は、X位置検出用
干渉計19XとY位置検出用干渉計19Yによって計測
される。また基板ステージ15は、基板14をx−y平
面とこれに直交するz方向とに移動するように形成され
ており、投影光学系13に対する基板ステージ15のx
方向の位置と、y方向の位置と、x−y面内での回転角
度も、マスクステージ位置検出用干渉計19X、19Y
と同様に配置される複数の干渉計(図示せず)によって
計測され、z方向の位置は斜入射光学系(図示せず)に
よって計測される。
【0015】図3はマスクアライメント用マークを拡大
して示す。但し、左右のマスクアライメント用マークは
同一のマーク形状若しくは対称的形状であるから、一方
のみを示している。この実施の形態のマスクアライメン
ト用マーク2は、複数本の縦線4と複数本の横線5とか
らなる。この実施の形態では、隣接する2本の縦線4
と、隣接する2本の横線5とによって区画された領域
が、1つの区画3となっている。各区画3は、マスク1
を移動することなく、少なくとも1つの区画3がマスク
アライメント顕微鏡17の視野に入る程度の大きさに形
成されている。以下、横方向と縦方向とで原理的な相違
はないから、横方向すなわちx方向についてだけ説明す
る。1つの区画3の左側の縦線4Sと下側の横線5Sを
全体のマスクアライメント用マーク2のx方向およびy
方向の基準線としx−y座標系を定める。基準縦線4S
のx座標はx=0、基準横線5Sのy座標はy=0であ
る。基準縦線4Sとその右側の縦線4との間隔をD0、
各区画3を構成する左右の縦線4の間隔は、右側の区画
に進むに従ってdずつ増加し、左側の区画に進むに従っ
てdずつ減少する。
して示す。但し、左右のマスクアライメント用マークは
同一のマーク形状若しくは対称的形状であるから、一方
のみを示している。この実施の形態のマスクアライメン
ト用マーク2は、複数本の縦線4と複数本の横線5とか
らなる。この実施の形態では、隣接する2本の縦線4
と、隣接する2本の横線5とによって区画された領域
が、1つの区画3となっている。各区画3は、マスク1
を移動することなく、少なくとも1つの区画3がマスク
アライメント顕微鏡17の視野に入る程度の大きさに形
成されている。以下、横方向と縦方向とで原理的な相違
はないから、横方向すなわちx方向についてだけ説明す
る。1つの区画3の左側の縦線4Sと下側の横線5Sを
全体のマスクアライメント用マーク2のx方向およびy
方向の基準線としx−y座標系を定める。基準縦線4S
のx座標はx=0、基準横線5Sのy座標はy=0であ
る。基準縦線4Sとその右側の縦線4との間隔をD0、
各区画3を構成する左右の縦線4の間隔は、右側の区画
に進むに従ってdずつ増加し、左側の区画に進むに従っ
てdずつ減少する。
【0016】マスクアライメント顕微鏡の視野内に入っ
た1つの区画(例えば図3における区画3N、以下、測
定区画3Nと呼ぶ)の左右の縦線4の間隔Dは次の式
(1)で表される。 D=D0+nd(n=0、±1、±2、‥‥)…(1) 測定区画3Nの左側の縦線4のx座標は、次式(2)で
与えられる。 x=D0+[D0+d]+[D0+2d]+‥‥+[D0+(n−1)d] =nD0+n(n−1)d/2…(2) いま、マスクアライメント顕微鏡17の視野内に入った
測定区画3Nの左右の縦線4の間隔Dが測定されると、
式(1)よりnが求まる。このnの値を式(2)に代入
すると測定区画3Nの左側の縦線4のx座標xcを求め
ることができる。上下の横線についても同様にして、測
定区画3Nの下側の横線のy座標を求めることができ
る。かくして1つの区画3を形成する隣接する2本の縦
線4の間隔Dと、隣接する2本の横線5の間隔をマスク
アライメント顕微鏡17によって測定することにより、
基準縦線4Sと基準横線5Sに対する、測定した区画3
Nの位置関係、すなわちx−y座標系のx、y座標を知
ることができる。
た1つの区画(例えば図3における区画3N、以下、測
定区画3Nと呼ぶ)の左右の縦線4の間隔Dは次の式
(1)で表される。 D=D0+nd(n=0、±1、±2、‥‥)…(1) 測定区画3Nの左側の縦線4のx座標は、次式(2)で
与えられる。 x=D0+[D0+d]+[D0+2d]+‥‥+[D0+(n−1)d] =nD0+n(n−1)d/2…(2) いま、マスクアライメント顕微鏡17の視野内に入った
測定区画3Nの左右の縦線4の間隔Dが測定されると、
式(1)よりnが求まる。このnの値を式(2)に代入
すると測定区画3Nの左側の縦線4のx座標xcを求め
ることができる。上下の横線についても同様にして、測
定区画3Nの下側の横線のy座標を求めることができ
る。かくして1つの区画3を形成する隣接する2本の縦
線4の間隔Dと、隣接する2本の横線5の間隔をマスク
アライメント顕微鏡17によって測定することにより、
基準縦線4Sと基準横線5Sに対する、測定した区画3
Nの位置関係、すなわちx−y座標系のx、y座標を知
ることができる。
【0017】他方、マスクアライメント顕微鏡17の座
標系X−Y(図3に示す。以下、顕微鏡座標系X−Yと
呼ぶ)を基準とした、測定した区画3Nの位置関係は、
その区画3Nを顕微鏡で測定することによって知ること
ができる。具体的には、図3において、顕微鏡座標系X
−Yを基準とした測定区画3Nの左側の縦線のX座標X
kは、マスクアライメント顕微鏡17で測定した画像を
画像処理することにより求まる。以上により、顕微鏡座
標系X−Yを基準とした測定区画3Nの左側の縦線のX
座標Xkと、基準縦線4Sすなわち座標系x−yを基準
とした測定区画3Nの左側の縦線のx座標xcの値が求
まると、次式(3)より、顕微鏡座標系X−Yを基準と
した基準縦線4SのX座標XCを求めることができる。 XC=Xk−xc…(3) 顕微鏡座標系X−Yを基準とした基準横線5SのY座標
YCについても同様に算出することができる。
標系X−Y(図3に示す。以下、顕微鏡座標系X−Yと
呼ぶ)を基準とした、測定した区画3Nの位置関係は、
その区画3Nを顕微鏡で測定することによって知ること
ができる。具体的には、図3において、顕微鏡座標系X
−Yを基準とした測定区画3Nの左側の縦線のX座標X
kは、マスクアライメント顕微鏡17で測定した画像を
画像処理することにより求まる。以上により、顕微鏡座
標系X−Yを基準とした測定区画3Nの左側の縦線のX
座標Xkと、基準縦線4Sすなわち座標系x−yを基準
とした測定区画3Nの左側の縦線のx座標xcの値が求
まると、次式(3)より、顕微鏡座標系X−Yを基準と
した基準縦線4SのX座標XCを求めることができる。 XC=Xk−xc…(3) 顕微鏡座標系X−Yを基準とした基準横線5SのY座標
YCについても同様に算出することができる。
【0018】顕微鏡座標系X−Yを基準とした、基準縦
線4S又は基準横線5Sの座標とは、換言すれば、基準
縦線4S又は基準横線5Sの位置を、顕微鏡の座標系X
−Yの原点に一致させるために必要な移動量にほかなら
ない(正確には、座標値の符号を反転させた値が移動量
である)。それ故、基準縦線4Sと基準横線5Sの交点
を、マスクアライメント顕微鏡座標系X−Yの原点(検
出原点)0Gに合致させるために必要なマスク1の移動
方向と移動量を、直ちに知ることができる。もっとも現
実には、マスクアライメント用マークは左右に1つづつ
あり、これらに対向してそれぞれマスクアライメント顕
微鏡が配置されている。したがって左右の顕微鏡の検出
原点0Gを結ぶラインと、左側のマークの基準線4S,
5Sの交点(x−y座標系の原点)と右側のマークの基
準線4S,5Sの交点とを結ぶラインとを合致させるこ
とは可能ではあるが、左右の顕微鏡とマークのそれぞれ
について、基準線4S,5Sの交点をそれぞれの顕微鏡
の座標系の原点に合致させることは不可能である。した
がって左右の交点の中央位置と、左右の顕微鏡の原点の
中央位置とを合致させることになる。
線4S又は基準横線5Sの座標とは、換言すれば、基準
縦線4S又は基準横線5Sの位置を、顕微鏡の座標系X
−Yの原点に一致させるために必要な移動量にほかなら
ない(正確には、座標値の符号を反転させた値が移動量
である)。それ故、基準縦線4Sと基準横線5Sの交点
を、マスクアライメント顕微鏡座標系X−Yの原点(検
出原点)0Gに合致させるために必要なマスク1の移動
方向と移動量を、直ちに知ることができる。もっとも現
実には、マスクアライメント用マークは左右に1つづつ
あり、これらに対向してそれぞれマスクアライメント顕
微鏡が配置されている。したがって左右の顕微鏡の検出
原点0Gを結ぶラインと、左側のマークの基準線4S,
5Sの交点(x−y座標系の原点)と右側のマークの基
準線4S,5Sの交点とを結ぶラインとを合致させるこ
とは可能ではあるが、左右の顕微鏡とマークのそれぞれ
について、基準線4S,5Sの交点をそれぞれの顕微鏡
の座標系の原点に合致させることは不可能である。した
がって左右の交点の中央位置と、左右の顕微鏡の原点の
中央位置とを合致させることになる。
【0019】図8は、上記の内容に基づき、半導体露光
装置内においてマスク1の位置決めを行う位置決め装置
の構成図である。図1と重複する構成要素には同一符号
を付し、図1にない構成要素について説明する。符号2
1はマイクロプロセッサやその周辺回路から構成される
制御装置である。制御装置21は、位置決め装置の制御
を行うとともに、半導体露光装置全体の制御も行う。符
号22は、制御装置21の制御によりマスクステージ1
0を駆動する駆動装置であり、リニアモータなどで構成
される。
装置内においてマスク1の位置決めを行う位置決め装置
の構成図である。図1と重複する構成要素には同一符号
を付し、図1にない構成要素について説明する。符号2
1はマイクロプロセッサやその周辺回路から構成される
制御装置である。制御装置21は、位置決め装置の制御
を行うとともに、半導体露光装置全体の制御も行う。符
号22は、制御装置21の制御によりマスクステージ1
0を駆動する駆動装置であり、リニアモータなどで構成
される。
【0020】図9は、この位置決め装置の一つのマスク
アライメント顕微鏡17において、顕微鏡座標原点とマ
スクの基準縦線4SとのX方向のずれ量を求めるための
制御の概要を示すフローチャートである。このフローチ
ャートは、制御装置21およびこれに接続される構成要
素において実行される。
アライメント顕微鏡17において、顕微鏡座標原点とマ
スクの基準縦線4SとのX方向のずれ量を求めるための
制御の概要を示すフローチャートである。このフローチ
ャートは、制御装置21およびこれに接続される構成要
素において実行される。
【0021】ステップS1では、マスクアライメント顕
微鏡17により撮像された画像を画像処理し、画像の中
にあるマスクアライメント用マークの一つの区画3のX
方向の間隔Dを測定する。ステップS2で、測定された
Dの値と上述した式(1)よりnの値を計算する。ステ
ップS3で、ステップS2で求めたnの値を上述した式
(2)に代入して、基準縦線4Sを基準とした測定区画
3Nの左側の縦線のx座標の値xcを求める。ステップ
S4で、マスクアライメント顕微鏡17により撮像され
た画像を画像処理し、画像の中における区画3Nの左側
の縦線の位置を求め、顕微鏡座標系X−Yを基準とした
区画3Nの左側の縦線のX座標の値Xkを求める。ステ
ップS5で、ステップS3で求めたxcおよびステップ
S4で求めたXkの値を式(3)に代入して、顕微鏡座
標系X−Yを基準とした基準縦線4SのX座標XCを求
める。このXCの値が、顕微鏡座標原点とマスクの基準
縦線4SとのX方向のずれ量である。
微鏡17により撮像された画像を画像処理し、画像の中
にあるマスクアライメント用マークの一つの区画3のX
方向の間隔Dを測定する。ステップS2で、測定された
Dの値と上述した式(1)よりnの値を計算する。ステ
ップS3で、ステップS2で求めたnの値を上述した式
(2)に代入して、基準縦線4Sを基準とした測定区画
3Nの左側の縦線のx座標の値xcを求める。ステップ
S4で、マスクアライメント顕微鏡17により撮像され
た画像を画像処理し、画像の中における区画3Nの左側
の縦線の位置を求め、顕微鏡座標系X−Yを基準とした
区画3Nの左側の縦線のX座標の値Xkを求める。ステ
ップS5で、ステップS3で求めたxcおよびステップ
S4で求めたXkの値を式(3)に代入して、顕微鏡座
標系X−Yを基準とした基準縦線4SのX座標XCを求
める。このXCの値が、顕微鏡座標原点とマスクの基準
縦線4SとのX方向のずれ量である。
【0022】Y方向のずれ量YCも同様に求めるこがで
きる。さらに、他方のマスクアライメント顕微鏡におけ
る顕微鏡座標原点とマスクの基準原点とのずれ量、すな
わちX方向およびY方向のずれ量も同様な考え方で求め
ることができる。詳細な内容については省略する。
きる。さらに、他方のマスクアライメント顕微鏡におけ
る顕微鏡座標原点とマスクの基準原点とのずれ量、すな
わちX方向およびY方向のずれ量も同様な考え方で求め
ることができる。詳細な内容については省略する。
【0023】図10は、左右のマスクアライメント顕微
鏡で測定した値に基づきマスクを位置決めする制御を示
すフローチャートである。ステップS11で、左側マス
クアライメント顕微鏡17において、顕微鏡座標原点と
マスクアライメント用マークの基準原点とのずれ量、す
なわちX方向のずれ量XC1およびY方向のずれ量YC
1を求める。ステップS12で、右側マスクアライメン
ト顕微鏡17において、顕微鏡座標原点とマスクアライ
メント用マークの基準原点とのずれ量、すなわちX方向
のずれ量XC2およびY方向のずれ量YC2を求める。
ステップS11およびステップS12は、図9の制御フ
ローチャートに基づくものである。
鏡で測定した値に基づきマスクを位置決めする制御を示
すフローチャートである。ステップS11で、左側マス
クアライメント顕微鏡17において、顕微鏡座標原点と
マスクアライメント用マークの基準原点とのずれ量、す
なわちX方向のずれ量XC1およびY方向のずれ量YC
1を求める。ステップS12で、右側マスクアライメン
ト顕微鏡17において、顕微鏡座標原点とマスクアライ
メント用マークの基準原点とのずれ量、すなわちX方向
のずれ量XC2およびY方向のずれ量YC2を求める。
ステップS11およびステップS12は、図9の制御フ
ローチャートに基づくものである。
【0024】ステップS13で、ステップS11および
S12において求めたずれ量XC1、YC1,XC2,
YC2に基づいて、左右の顕微鏡の検出原点を結ぶライ
ンと、左側のマークの基準線4S、5Sの交点と右側の
マークの基準線4S、5Sの交点とを結ぶラインとを合
致させるとともに、左右の顕微鏡の原点間の中央位置と
左右のマークの基準線4S、5Sの交点間の中央位置と
を合致させるように、マスクステージ10を駆動装置2
2を介して駆動する。マスクステージ10の駆動にあた
っては、干渉計19X、19Yでマスクステージ10の
位置を測定しながら行う。これにより、マスクアライメ
ント顕微鏡の検出原点とマスクアライメント用マークの
基準原点とが一致するようになる。
S12において求めたずれ量XC1、YC1,XC2,
YC2に基づいて、左右の顕微鏡の検出原点を結ぶライ
ンと、左側のマークの基準線4S、5Sの交点と右側の
マークの基準線4S、5Sの交点とを結ぶラインとを合
致させるとともに、左右の顕微鏡の原点間の中央位置と
左右のマークの基準線4S、5Sの交点間の中央位置と
を合致させるように、マスクステージ10を駆動装置2
2を介して駆動する。マスクステージ10の駆動にあた
っては、干渉計19X、19Yでマスクステージ10の
位置を測定しながら行う。これにより、マスクアライメ
ント顕微鏡の検出原点とマスクアライメント用マークの
基準原点とが一致するようになる。
【0025】以上により、マスクアライメントのうちい
わゆるサーチアライメント(サーチ計測とサーチ計測結
果に基づくマスクの移動)が終了すると、次に、マスク
に対してファインアライメントを行う。ファインアライ
メントとは、マスクアライメント用マーク2と、基板ス
テージ15上のフィデューシャルマーク板16に形成さ
れた開口パターンとを位置合わせすることを言う。以下
に、図12を使用してこのファインアライメントについ
て説明する。図12は、図1の露光装置において、ファ
インアライメントを説明するために、光源23およびフ
ァイバーグラス24を追加し、フィデューシャルマーク
板16を投影光学系13の光軸上に移動させた状態の図
である。共通する構成要素には同一符号を付しその説明
を省略する。
わゆるサーチアライメント(サーチ計測とサーチ計測結
果に基づくマスクの移動)が終了すると、次に、マスク
に対してファインアライメントを行う。ファインアライ
メントとは、マスクアライメント用マーク2と、基板ス
テージ15上のフィデューシャルマーク板16に形成さ
れた開口パターンとを位置合わせすることを言う。以下
に、図12を使用してこのファインアライメントについ
て説明する。図12は、図1の露光装置において、ファ
インアライメントを説明するために、光源23およびフ
ァイバーグラス24を追加し、フィデューシャルマーク
板16を投影光学系13の光軸上に移動させた状態の図
である。共通する構成要素には同一符号を付しその説明
を省略する。
【0026】基板ステージ15上には、フィデューシャ
ルマークが形成されたフィデューシャルマーク板16が
取り付けられている。このフィデューシャルマーク板1
6には、光が透過する開口部が例えば2箇所21、22
設けられ、開口部21、22にはマスクアライメント用
マークに対応するアライメントパターンとしての開口パ
ターン(いわゆるフィデューシャルマーク、以下これも
符号21、22とする)が形成されている。
ルマークが形成されたフィデューシャルマーク板16が
取り付けられている。このフィデューシャルマーク板1
6には、光が透過する開口部が例えば2箇所21、22
設けられ、開口部21、22にはマスクアライメント用
マークに対応するアライメントパターンとしての開口パ
ターン(いわゆるフィデューシャルマーク、以下これも
符号21、22とする)が形成されている。
【0027】光源23は、露光光ELと同一波長のアラ
イメント光ALを射出し、光ファイバー24を介して開
口パターン21、22を照射する。アライメント光AL
は、開口パターン21、22、投影レンズ13、および
マスク1のマスクアライメント用マーク2を透過してア
ライメント顕微鏡17で受光される。アライメント顕微
鏡17は共役の位置関係にある開口パターン21、22
とマスクアライメント用マーク2とを同時に光電検出し
て、各々のマークの相対位置を信号処理(画像処理)を
介して検出する。
イメント光ALを射出し、光ファイバー24を介して開
口パターン21、22を照射する。アライメント光AL
は、開口パターン21、22、投影レンズ13、および
マスク1のマスクアライメント用マーク2を透過してア
ライメント顕微鏡17で受光される。アライメント顕微
鏡17は共役の位置関係にある開口パターン21、22
とマスクアライメント用マーク2とを同時に光電検出し
て、各々のマークの相対位置を信号処理(画像処理)を
介して検出する。
【0028】制御装置21(図8)は、アライメント顕
微鏡17で検出された開口パターン21,22とマスク
アライメント用マーク2との相対位置に基づいて、その
相対位置における位置ずれがゼロになるように駆動装置
22(図8)を介してマスクステージ10(図8、図1
2)を駆動し、マスク1を移動する。以上のマスクに対
するファインアライメントによりマスクアライメント用
マーク2と開口パターン21、22とが正確に位置合わ
せされ、基板ステージ側の座標系におけるマスクの位置
が正確に管理されることになる。次いでオフアクシスア
ライメント光学系18を使用した、基板ステージの座標
と基板上の座標との対応付け、すなわちベースライン計
測を行う。このベースライン計測は例えばUSP N
o.5243195(特開平4−324923号公報)
に詳細に開示されているので、ここでの説明は省略す
る。
微鏡17で検出された開口パターン21,22とマスク
アライメント用マーク2との相対位置に基づいて、その
相対位置における位置ずれがゼロになるように駆動装置
22(図8)を介してマスクステージ10(図8、図1
2)を駆動し、マスク1を移動する。以上のマスクに対
するファインアライメントによりマスクアライメント用
マーク2と開口パターン21、22とが正確に位置合わ
せされ、基板ステージ側の座標系におけるマスクの位置
が正確に管理されることになる。次いでオフアクシスア
ライメント光学系18を使用した、基板ステージの座標
と基板上の座標との対応付け、すなわちベースライン計
測を行う。このベースライン計測は例えばUSP N
o.5243195(特開平4−324923号公報)
に詳細に開示されているので、ここでの説明は省略す
る。
【0029】マスクアライメント用マークの変形例1 図4はマスクアライメント用マークの変形例1を示す。
上記の実施の形態では、隣接する2本の縦線と2本の横
線とによって区画された領域によって、各区画3が形成
されていたが、この変形例1では、孤立マークによって
各区画3を形成したものである。すなわち変形例1のマ
スクアライメント用マーク2は、複数個の長方形6から
なり、各長方形6が1つの区画3を構成している。各長
方形6の図心(左右の辺の中央線と上下の辺の中央線と
の交点)は、x方向とy方向とに碁盤の目状に位置して
いる。但し、x方向のピッチとy方向のピッチとは、必
ずしも同一である必要はない。各長方形6の大きさと配
列ピッチは、マスク1を移動することなく、少なくとも
1つの長方形6がマスクアライメント顕微鏡の視野に入
る程度に形成されている。以下、横方向と縦方向とで原
理的な相違はないから、横方向すなわちx方向について
だけ説明する。いずれか1つの長方形6Sを全体のマス
クアライメント用マーク2の基準とし、基準長方形6S
の図心を通過する点をx−y座標の原点とする。各長方
形6の図心のx方向のピッチをPとする。また、基準長
方形6Sの左右の辺の間隔をD0とする。各長方形6の
左右の辺の間隔Dは、右側の長方形に進むに従って、d
ずつ増加するように形成されている。
上記の実施の形態では、隣接する2本の縦線と2本の横
線とによって区画された領域によって、各区画3が形成
されていたが、この変形例1では、孤立マークによって
各区画3を形成したものである。すなわち変形例1のマ
スクアライメント用マーク2は、複数個の長方形6から
なり、各長方形6が1つの区画3を構成している。各長
方形6の図心(左右の辺の中央線と上下の辺の中央線と
の交点)は、x方向とy方向とに碁盤の目状に位置して
いる。但し、x方向のピッチとy方向のピッチとは、必
ずしも同一である必要はない。各長方形6の大きさと配
列ピッチは、マスク1を移動することなく、少なくとも
1つの長方形6がマスクアライメント顕微鏡の視野に入
る程度に形成されている。以下、横方向と縦方向とで原
理的な相違はないから、横方向すなわちx方向について
だけ説明する。いずれか1つの長方形6Sを全体のマス
クアライメント用マーク2の基準とし、基準長方形6S
の図心を通過する点をx−y座標の原点とする。各長方
形6の図心のx方向のピッチをPとする。また、基準長
方形6Sの左右の辺の間隔をD0とする。各長方形6の
左右の辺の間隔Dは、右側の長方形に進むに従って、d
ずつ増加するように形成されている。
【0030】いま、マスクアライメント顕微鏡の視野内
に入った1つの長方形6の左右の辺の間隔Dを測定した
結果、D=D0+nd(n=0、±1、±2、‥‥)で
あったとすると、測定した長方形6の図心のx座標は、 x=nP で与えられる。なお上式は、n=(D−D0)/dを代
入することにより、 x=(P/d)・D−(P/d)・D0 と表される。したがってこの実施例では、測定した長方
形6の図心のx座標は、その長方形6の左右の辺の間隔
Dの1次関数で表される。かくして1つの長方形6の左
右の辺の間隔Dと、上下の辺の間隔をマスクアライメン
ト顕微鏡によって測定することにより、基準長方形6S
の図心に対する、測定した長方形6の図心の位置関係を
知ることができる。すなわち、基準長方形6Sの図心を
原点とするx−y座標系における測定図形6の図心の
x、y座標を求めることができる。
に入った1つの長方形6の左右の辺の間隔Dを測定した
結果、D=D0+nd(n=0、±1、±2、‥‥)で
あったとすると、測定した長方形6の図心のx座標は、 x=nP で与えられる。なお上式は、n=(D−D0)/dを代
入することにより、 x=(P/d)・D−(P/d)・D0 と表される。したがってこの実施例では、測定した長方
形6の図心のx座標は、その長方形6の左右の辺の間隔
Dの1次関数で表される。かくして1つの長方形6の左
右の辺の間隔Dと、上下の辺の間隔をマスクアライメン
ト顕微鏡によって測定することにより、基準長方形6S
の図心に対する、測定した長方形6の図心の位置関係を
知ることができる。すなわち、基準長方形6Sの図心を
原点とするx−y座標系における測定図形6の図心の
x、y座標を求めることができる。
【0031】他方、マスクアライメント顕微鏡の座標系
X−Yに対する、測定した長方形6の位置関係は、その
長方形6を顕微鏡で測定することによって分かる。すな
わち、顕微鏡座標系X−Yを基準とした、基準長方形6
Sの図心のX、Y座標を知ることができる。その結果、
基準長方形6Sの図心(x−y座標系の原点)を、マス
クアライメント顕微鏡の座標系の原点(検出原点)に合
致させるために必要なマスク1の移動方向と移動量を、
直ちに知ることができる。
X−Yに対する、測定した長方形6の位置関係は、その
長方形6を顕微鏡で測定することによって分かる。すな
わち、顕微鏡座標系X−Yを基準とした、基準長方形6
Sの図心のX、Y座標を知ることができる。その結果、
基準長方形6Sの図心(x−y座標系の原点)を、マス
クアライメント顕微鏡の座標系の原点(検出原点)に合
致させるために必要なマスク1の移動方向と移動量を、
直ちに知ることができる。
【0032】マスクアライメント用マークの変形例2 図5はマスクアライメント用マーク2の変形例2を示
す。上記実施の形態および変形例1において各区画3の
位置情報を与える間隔は、正の値のみを取る距離であっ
たが、この変形例2では、正の値も負の値も取り得る距
離によって、各区画3の位置情報を与えるものである。
すなわち変形例2のマスクアライメント用マーク2は、
複数個の外側長方形7と、各外側長方形7の内部に配置
された内側長方形8とからなり、これらの内外の長方形
7,8によって、1つの区画3が構成されている。各外
側長方形7は互いに合同に形成され、且つx方向とy方
向とに碁盤の目状に配置されている。但し、x方向のピ
ッチとy方向のピッチとは、必ずしも同一である必要は
ない。各外側長方形7の大きさと配列ピッチは、マスク
1を移動することなく、少なくとも1つの外側長方形7
がマスクアライメント顕微鏡の視野に入る程度に形成さ
れている。また、各内側長方形8も互いに合同に形成さ
れている。しかしながら、各内側長方形8の外側長方形
7内での位置関係は、各区画3ごとに異なる。以下、横
方向と縦方向とで原理的な相違はないから、横方向すな
わちx方向についてだけ説明する。
す。上記実施の形態および変形例1において各区画3の
位置情報を与える間隔は、正の値のみを取る距離であっ
たが、この変形例2では、正の値も負の値も取り得る距
離によって、各区画3の位置情報を与えるものである。
すなわち変形例2のマスクアライメント用マーク2は、
複数個の外側長方形7と、各外側長方形7の内部に配置
された内側長方形8とからなり、これらの内外の長方形
7,8によって、1つの区画3が構成されている。各外
側長方形7は互いに合同に形成され、且つx方向とy方
向とに碁盤の目状に配置されている。但し、x方向のピ
ッチとy方向のピッチとは、必ずしも同一である必要は
ない。各外側長方形7の大きさと配列ピッチは、マスク
1を移動することなく、少なくとも1つの外側長方形7
がマスクアライメント顕微鏡の視野に入る程度に形成さ
れている。また、各内側長方形8も互いに合同に形成さ
れている。しかしながら、各内側長方形8の外側長方形
7内での位置関係は、各区画3ごとに異なる。以下、横
方向と縦方向とで原理的な相違はないから、横方向すな
わちx方向についてだけ説明する。
【0033】いずれか1つの外側長方形7Sを全体のマ
スクアライメント用マーク2の基準とし、基準外側長方
形7Sの図心をx−y座標の原点とする。各外側長方形
7の図心のx方向のピッチをPとする。本変形例では、
基準外側長方形7Sにのみ、基準外側長方形7Sである
ことを明示するために、更にその外側に最外長方形7R
が描かれている。また基準外側長方形7Sでは、内外の
長方形7S,8の図心は一致している。しかし基準外側
長方形7Sよりも右側の長方形7,8に行くに従って、
内側長方形8の図心は外側長方形7の図心よりもdずつ
右側に移動し、同様に左側の長方形7,8に行くに従っ
て、内側長方形8の図心は外側長方形7の図心よりもd
ずつ左側に、すなわち−dずつ右側に移動している。
スクアライメント用マーク2の基準とし、基準外側長方
形7Sの図心をx−y座標の原点とする。各外側長方形
7の図心のx方向のピッチをPとする。本変形例では、
基準外側長方形7Sにのみ、基準外側長方形7Sである
ことを明示するために、更にその外側に最外長方形7R
が描かれている。また基準外側長方形7Sでは、内外の
長方形7S,8の図心は一致している。しかし基準外側
長方形7Sよりも右側の長方形7,8に行くに従って、
内側長方形8の図心は外側長方形7の図心よりもdずつ
右側に移動し、同様に左側の長方形7,8に行くに従っ
て、内側長方形8の図心は外側長方形7の図心よりもd
ずつ左側に、すなわち−dずつ右側に移動している。
【0034】いま、マスクアライメント顕微鏡の視野内
に入った1つの外側長方形7の図心から、その内部の内
側長方形8の図心までのx方向の距離Dを測定した結
果、D=nd(n=0、±1、±2、‥‥)であったと
すると、測定した外側長方形7の図心のx座標は、 x=nP で与えられる。上式は、n=D/dを代入することによ
り、 x=(P/d)・D と表される。したがってこの変形例では、測定した外側
長方形7の図心のx座標は、その外側長方形の図心から
その内部の内側長方形8の図心までのx方向の距離Dの
1次関数で表され、より詳細には比例している。かくし
て1つの外側長方形7の図心からその内部の内側長方形
8の図心までのx方向の距離Dと、y方向の距離をマス
クアライメント顕微鏡によって測定することにより、基
準外側長方形7Sの図心を原点とする座標系x−yにお
いて、測定した外側長方形7の図心の位置関係、すなわ
ちx、y座標を知ることができる。
に入った1つの外側長方形7の図心から、その内部の内
側長方形8の図心までのx方向の距離Dを測定した結
果、D=nd(n=0、±1、±2、‥‥)であったと
すると、測定した外側長方形7の図心のx座標は、 x=nP で与えられる。上式は、n=D/dを代入することによ
り、 x=(P/d)・D と表される。したがってこの変形例では、測定した外側
長方形7の図心のx座標は、その外側長方形の図心から
その内部の内側長方形8の図心までのx方向の距離Dの
1次関数で表され、より詳細には比例している。かくし
て1つの外側長方形7の図心からその内部の内側長方形
8の図心までのx方向の距離Dと、y方向の距離をマス
クアライメント顕微鏡によって測定することにより、基
準外側長方形7Sの図心を原点とする座標系x−yにお
いて、測定した外側長方形7の図心の位置関係、すなわ
ちx、y座標を知ることができる。
【0035】他方、マスクアライメント顕微鏡の座標系
X−Yに対する、測定した外側長方形7の図心の位置関
係は、その外側長方形7を顕微鏡で測定することによっ
て分かる。すなわち、顕微鏡座標系X−Yを基準とし
た、基準外側長方形7Sの図心のX−Y座標を知ること
ができる。その結果、基準外側長方形7Sの図心(座標
系x−yの原点)を、マスクアライメント顕微鏡の座標
系X−Yの原点(検出原点)に合致させるために必要な
マスク1の移動方向と移動量を、直ちに知ることができ
る。
X−Yに対する、測定した外側長方形7の図心の位置関
係は、その外側長方形7を顕微鏡で測定することによっ
て分かる。すなわち、顕微鏡座標系X−Yを基準とし
た、基準外側長方形7Sの図心のX−Y座標を知ること
ができる。その結果、基準外側長方形7Sの図心(座標
系x−yの原点)を、マスクアライメント顕微鏡の座標
系X−Yの原点(検出原点)に合致させるために必要な
マスク1の移動方向と移動量を、直ちに知ることができ
る。
【0036】次にこの変形例2について、数値を挙げて
より詳しく説明する。各外側長方形7は1辺150μm
の正方形とすることができ、各内側長方形8は1辺50
μmの正方形とすることができ、最外長方形7Rは1辺
250μmの正方形とすることができる。また各外側正
方形7の配列ピッチは、x方向に450μmとすること
ができ、y方向に300μmとすることができる。この
場合、マスクアライメント顕微鏡の画像範囲9は次のよ
うになる。すなわち先ず当然に、 画像範囲>区画の大きさ である必要があり、したがって150μm×150μm
以上の広さが必要である。しかしこれでは多くの場合、
マスクステージ10を駆動しないことには、外側正方形
7の全域を画像範囲9内に収めることはできない。
より詳しく説明する。各外側長方形7は1辺150μm
の正方形とすることができ、各内側長方形8は1辺50
μmの正方形とすることができ、最外長方形7Rは1辺
250μmの正方形とすることができる。また各外側正
方形7の配列ピッチは、x方向に450μmとすること
ができ、y方向に300μmとすることができる。この
場合、マスクアライメント顕微鏡の画像範囲9は次のよ
うになる。すなわち先ず当然に、 画像範囲>区画の大きさ である必要があり、したがって150μm×150μm
以上の広さが必要である。しかしこれでは多くの場合、
マスクステージ10を駆動しないことには、外側正方形
7の全域を画像範囲9内に収めることはできない。
【0037】そこでx方向に隣接する2個の外側正方形
のうち、左側の外側正方形はその左端部が画像範囲9か
ら欠けてしまいそうになり、右側の外側正方形はその右
端部が画像範囲9から欠けてしまいそうな状態が、マス
クステージ10を駆動することなく、少なくとも1つの
外側正方形をx方向に検出できる限界となる。それ故、 画像範囲>区画の大きさ+配列ピッチ とすることが好ましく、したがってマスクアライメント
顕微鏡の画像範囲9は、x方向には150+450=6
00μmよりも長い必要があり、y方向には150+3
00=450μmよりも長い必要がある。したがってマ
スクアライメント顕微鏡の画像範囲9として、x=66
0μm、y=500μmのものを用いることができる。
のうち、左側の外側正方形はその左端部が画像範囲9か
ら欠けてしまいそうになり、右側の外側正方形はその右
端部が画像範囲9から欠けてしまいそうな状態が、マス
クステージ10を駆動することなく、少なくとも1つの
外側正方形をx方向に検出できる限界となる。それ故、 画像範囲>区画の大きさ+配列ピッチ とすることが好ましく、したがってマスクアライメント
顕微鏡の画像範囲9は、x方向には150+450=6
00μmよりも長い必要があり、y方向には150+3
00=450μmよりも長い必要がある。したがってマ
スクアライメント顕微鏡の画像範囲9として、x=66
0μm、y=500μmのものを用いることができる。
【0038】また内側正方形8の図心の単位シフト量d
は、x方向にもy方向にも9μmとすることができる。
この場合、 x=(P/d)・D=(450/9)・D=50×D であるから、内側正方形8の図心のシフト量Dの50倍
が、基準外側正方形7Sの図心から測定した外側正方形
7の図心までの距離となる。また内側正方形8が外側正
方形7の外側にはみ出さない限度より、基準外側正方形
7Sの上下左右にそれぞれ5つの外側正方形を配置する
ことができる。したがって、都合11×11の配列の外
側正方形を配置することができ、それ故、全体のマスク
アライメント用マークの大きさは、 x=10×450+150=4650μm y=10×300+150=3150μm となる。
は、x方向にもy方向にも9μmとすることができる。
この場合、 x=(P/d)・D=(450/9)・D=50×D であるから、内側正方形8の図心のシフト量Dの50倍
が、基準外側正方形7Sの図心から測定した外側正方形
7の図心までの距離となる。また内側正方形8が外側正
方形7の外側にはみ出さない限度より、基準外側正方形
7Sの上下左右にそれぞれ5つの外側正方形を配置する
ことができる。したがって、都合11×11の配列の外
側正方形を配置することができ、それ故、全体のマスク
アライメント用マークの大きさは、 x=10×450+150=4650μm y=10×300+150=3150μm となる。
【0039】次に具体的な計測手順について説明する。
左右のマスクアライメント顕微鏡によって観測された左
右のマスクアライメント用マークの画像の処理は同じで
あるから、当面、一方についてだけ説明する。先ず、マ
スクアライメント顕微鏡によって観測されたマスクアラ
イメント用マークの画像の中から、外側正方形7を選択
する。すなわち複数の外側正方形7が観測されるときに
は、任意の外側正方形7を選択する。次いで、選定した
外側正方形7を構成する左右の辺の縦線について、マス
クアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした位置
X11,X12を測定する。すなわちマスクアライメント顕
微鏡の座標系X−Yを基準としたときには、大文字を用
いることとする。同様に上下の辺の横線についても、マ
スクアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした位
置Y11,Y12を測定する。次いで、選定した外側正方形
7の内部に配置された内側正方形8を構成する左右の辺
の縦線について、マスクアライメント顕微鏡の座標系X
−Yを基準とした位置X21,X22を測定する。同様に上
下の辺の横線についても、マスクアライメント顕微鏡の
座標系X−Yを基準とした位置Y21,Y22を測定する。
内側正方形8のサーチ範囲は、外側正方形7の内部に限
られるから、この処理手順によって内側正方形8を探す
画像範囲が限定でき、処理の高速化を図ることができ
る。
左右のマスクアライメント顕微鏡によって観測された左
右のマスクアライメント用マークの画像の処理は同じで
あるから、当面、一方についてだけ説明する。先ず、マ
スクアライメント顕微鏡によって観測されたマスクアラ
イメント用マークの画像の中から、外側正方形7を選択
する。すなわち複数の外側正方形7が観測されるときに
は、任意の外側正方形7を選択する。次いで、選定した
外側正方形7を構成する左右の辺の縦線について、マス
クアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした位置
X11,X12を測定する。すなわちマスクアライメント顕
微鏡の座標系X−Yを基準としたときには、大文字を用
いることとする。同様に上下の辺の横線についても、マ
スクアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした位
置Y11,Y12を測定する。次いで、選定した外側正方形
7の内部に配置された内側正方形8を構成する左右の辺
の縦線について、マスクアライメント顕微鏡の座標系X
−Yを基準とした位置X21,X22を測定する。同様に上
下の辺の横線についても、マスクアライメント顕微鏡の
座標系X−Yを基準とした位置Y21,Y22を測定する。
内側正方形8のサーチ範囲は、外側正方形7の内部に限
られるから、この処理手順によって内側正方形8を探す
画像範囲が限定でき、処理の高速化を図ることができ
る。
【0040】次いで、マスクアライメント顕微鏡の座標
系X−Yを基準とした、外側正方形7の左右の辺の中央
縦線の位置X1、上下の辺の中央横線の位置Y1、内側正
方形8の左右の辺の中央縦線の位置X2、上下の辺の中
央横線の位置Y2を次式により求める。 X1=(X11+X12)/2 Y1=(Y11+Y12)/2 X2=(X21+X22)/2 Y2=(Y21+Y22)/2
系X−Yを基準とした、外側正方形7の左右の辺の中央
縦線の位置X1、上下の辺の中央横線の位置Y1、内側正
方形8の左右の辺の中央縦線の位置X2、上下の辺の中
央横線の位置Y2を次式により求める。 X1=(X11+X12)/2 Y1=(Y11+Y12)/2 X2=(X21+X22)/2 Y2=(Y21+Y22)/2
【0041】次いで、外側正方形7の中央縦線から内側
正方形8の中央縦線までの距離D、外側正方形7の中央
横線から内側正方形8の中央横線までの距離Hを次式に
より求める。 D=X2−X1 H=Y2−Y1 この結果、基準外側正方形7Sの図心を基準とした、す
なわちx−y座標系における測定した外側正方形7の図
心の位置(x1,y1)は、 x1=50×D y1=50×H となる。
正方形8の中央縦線までの距離D、外側正方形7の中央
横線から内側正方形8の中央横線までの距離Hを次式に
より求める。 D=X2−X1 H=Y2−Y1 この結果、基準外側正方形7Sの図心を基準とした、す
なわちx−y座標系における測定した外側正方形7の図
心の位置(x1,y1)は、 x1=50×D y1=50×H となる。
【0042】他方、[マスクアライメント顕微鏡の座標
系X−Yを基準とした、基準外側正方形7Sの図心位置
(XC、YC)]=[マスクアライメント顕微鏡の座標
系X−Yを基準とした、測定した外側正方形7の図心位
置(X1、Y1)]−[基準外側正方形7Sの図心(座
標系x−y)を基準とした、測定した外側正方形7の図
心位置(x1、y1)]であるから、マスクアライメン
ト顕微鏡の座標系X−Yを基準とした基準外側正方形7
Sの位置(XC,YC)は、次のようになる。 XC≡X1−x1=X1−50×D YC≡Y1−y1=Y1−50×H
系X−Yを基準とした、基準外側正方形7Sの図心位置
(XC、YC)]=[マスクアライメント顕微鏡の座標
系X−Yを基準とした、測定した外側正方形7の図心位
置(X1、Y1)]−[基準外側正方形7Sの図心(座
標系x−y)を基準とした、測定した外側正方形7の図
心位置(x1、y1)]であるから、マスクアライメン
ト顕微鏡の座標系X−Yを基準とした基準外側正方形7
Sの位置(XC,YC)は、次のようになる。 XC≡X1−x1=X1−50×D YC≡Y1−y1=Y1−50×H
【0043】以上の処理を左右のマスクアライメント顕
微鏡についてそれぞれ行う。右側のマスクアライメント
顕微鏡の座標系X−Yを基準とした右側のマスクアライ
メント用マークの基準外側正方形7Sの位置を(XR,
YR)と、左側のマスクアライメント顕微鏡の座標系X
−Yを基準とした左側のマスクアライメント用マークの
基準外側正方形7Sの位置(XL,YL)を、実際にはそ
れぞれの基準外側正方形7Sを観測していないにも拘ら
ず、正確に知ることができる。
微鏡についてそれぞれ行う。右側のマスクアライメント
顕微鏡の座標系X−Yを基準とした右側のマスクアライ
メント用マークの基準外側正方形7Sの位置を(XR,
YR)と、左側のマスクアライメント顕微鏡の座標系X
−Yを基準とした左側のマスクアライメント用マークの
基準外側正方形7Sの位置(XL,YL)を、実際にはそ
れぞれの基準外側正方形7Sを観測していないにも拘ら
ず、正確に知ることができる。
【0044】この結果、左右のマスクアライメント用マ
ークの基準外側正方形7Sの中央位置(XC,YC)と、
マスクの回転角度θは、左右のマスクアライメント顕微
鏡の中央を原点とした座標系を基準として、 XC=(XR+XL)/2 YC=(YR+YL)/2 θ=(YR−YL)/(L+XR−XL) となる。但し、Lは両マスクアライメント顕微鏡の原点
間の距離である。この結果をもとにマスクステージを駆
動し、ファインアライメントを行う。なお本変形例のマ
スクアライメント用マークでは、外側長方形7の内部に
内側長方形8を配置したが、外側長方形7の内部に十文
字状の図形を配置することもできる。
ークの基準外側正方形7Sの中央位置(XC,YC)と、
マスクの回転角度θは、左右のマスクアライメント顕微
鏡の中央を原点とした座標系を基準として、 XC=(XR+XL)/2 YC=(YR+YL)/2 θ=(YR−YL)/(L+XR−XL) となる。但し、Lは両マスクアライメント顕微鏡の原点
間の距離である。この結果をもとにマスクステージを駆
動し、ファインアライメントを行う。なお本変形例のマ
スクアライメント用マークでは、外側長方形7の内部に
内側長方形8を配置したが、外側長方形7の内部に十文
字状の図形を配置することもできる。
【0045】マスクアライメント用マークの変形例3 図6はマスクアライメント用マーク2の変形例3を示
す。上記の実施の形態および変形例1、変形例2の区画
3では、1つの方向(x又はy)につき1つの間隔ない
しは距離を持っていたが、この変形例3は、各区画が、
1つの方向(x又はy)について2つの間隔を持つもの
である。すなわち変形例3のマスクアライメント用マー
ク2は、複数本の縦線4と複数本の横線5とからなり、
隣接する3本の縦線4と、隣接する3本の横線5とによ
って区画された領域が、1つの区画3となっている。し
たがって隣接する区画3は互いにオーバーラップしてい
る。また各区画3は、マスク1を移動することなく、少
なくとも1つの区画3がマスクアライメント顕微鏡の視
野に入る程度に形成されている。
す。上記の実施の形態および変形例1、変形例2の区画
3では、1つの方向(x又はy)につき1つの間隔ない
しは距離を持っていたが、この変形例3は、各区画が、
1つの方向(x又はy)について2つの間隔を持つもの
である。すなわち変形例3のマスクアライメント用マー
ク2は、複数本の縦線4と複数本の横線5とからなり、
隣接する3本の縦線4と、隣接する3本の横線5とによ
って区画された領域が、1つの区画3となっている。し
たがって隣接する区画3は互いにオーバーラップしてい
る。また各区画3は、マスク1を移動することなく、少
なくとも1つの区画3がマスクアライメント顕微鏡の視
野に入る程度に形成されている。
【0046】中央の縦線4S、横線5Sは、全体のマス
クアライメント用マーク2の基準線であり、座標系x−
yの座標軸と一致する。基準縦線4Sのx座標はx=0
である。その他の縦線は左右対称に配置されている。基
準縦線4Sからそのとなりの縦線までの間隔は125μ
m、次の間隔は30μm、以降の間隔は10μmずつ広
がり、最後の間隔は200μmとなっている。したがっ
て基準縦線4Sから最も右側の縦線までの距離、又は最
も左側の縦線までの距離は、 125+30+40+50+60+‥‥‥+190+2
00=2195μm である。また全体の縦線の本数は37本、全体のアライ
メントマークの横幅は、2195×2=4390μmで
ある。
クアライメント用マーク2の基準線であり、座標系x−
yの座標軸と一致する。基準縦線4Sのx座標はx=0
である。その他の縦線は左右対称に配置されている。基
準縦線4Sからそのとなりの縦線までの間隔は125μ
m、次の間隔は30μm、以降の間隔は10μmずつ広
がり、最後の間隔は200μmとなっている。したがっ
て基準縦線4Sから最も右側の縦線までの距離、又は最
も左側の縦線までの距離は、 125+30+40+50+60+‥‥‥+190+2
00=2195μm である。また全体の縦線の本数は37本、全体のアライ
メントマークの横幅は、2195×2=4390μmで
ある。
【0047】同様に、基準横線5Sのy座標は、y=0
である。その他の横線は上下対称に配置されている。基
準横線5Sからそのとなりの横線までの間隔は125μ
m、次の間隔は30μm、以降の間隔は6μmずつ広が
り、最後の間隔は150μmとなっている。したがって
基準横線5Sから最も上側の横線までの距離、又は最も
下側の横線までの距離は、 125+30+36+42+48+‥‥‥+194+2
00=2015μm である。また全体の横線の本数は43本、全体のマスク
アライメント用マークの縦幅は、2015×2=403
0μmである。なお各縦線と横線との線幅は15μmで
ある。
である。その他の横線は上下対称に配置されている。基
準横線5Sからそのとなりの横線までの間隔は125μ
m、次の間隔は30μm、以降の間隔は6μmずつ広が
り、最後の間隔は150μmとなっている。したがって
基準横線5Sから最も上側の横線までの距離、又は最も
下側の横線までの距離は、 125+30+36+42+48+‥‥‥+194+2
00=2015μm である。また全体の横線の本数は43本、全体のマスク
アライメント用マークの縦幅は、2015×2=403
0μmである。なお各縦線と横線との線幅は15μmで
ある。
【0048】この変形例では、例えば縦線は左右対称に
配置されているから、隣接する2本の縦線の間隔が同じ
となるような縦線が2カ所にある。それ故本変形例で
は、隣接する3本の縦線と隣接する3本の横線によって
区画される領域を、1つの区画としている。またこの場
合、マスクアライメント顕微鏡の画像範囲9は次のよう
になる。すなわち画像範囲9の最小の横幅は、隣接する
4本の縦線の距離の最大値で決定されるから、180+
190+200=570μm(より正確には、線幅15
μmを考慮して、585μm)となる。同様に画像範囲
9の最小の縦幅は、隣接する4本の横線の距離の最大値
で決定されるから、138+144+150=432μ
m(より正確には、線幅15μmを考慮して、547μ
m)となる。したがってマスクアライメント顕微鏡の画
像範囲9として、x=660μm、y=500μmのも
のを用いることができる。
配置されているから、隣接する2本の縦線の間隔が同じ
となるような縦線が2カ所にある。それ故本変形例で
は、隣接する3本の縦線と隣接する3本の横線によって
区画される領域を、1つの区画としている。またこの場
合、マスクアライメント顕微鏡の画像範囲9は次のよう
になる。すなわち画像範囲9の最小の横幅は、隣接する
4本の縦線の距離の最大値で決定されるから、180+
190+200=570μm(より正確には、線幅15
μmを考慮して、585μm)となる。同様に画像範囲
9の最小の縦幅は、隣接する4本の横線の距離の最大値
で決定されるから、138+144+150=432μ
m(より正確には、線幅15μmを考慮して、547μ
m)となる。したがってマスクアライメント顕微鏡の画
像範囲9として、x=660μm、y=500μmのも
のを用いることができる。
【0049】具体的な計測手順は次のようにして行う。
左右のマスクアライメント顕微鏡によって観測された左
右のマスクアライメント用マークの画像の処理は同じで
あるから、当面、一方についてだけ説明する。先ずマス
クアライメント顕微鏡によって観測されたマスクアライ
メント用マークの画像の中から、隣接する3本の縦線と
3本の横線とによって区画された区画を選択する。すな
わち4本以上の縦線や4本以上の横線が観測されるとき
には、複数の区画があることになるが、任意の区画を選
択する。次いで、選定した区画を構成する3本の縦線に
ついて、左側の縦線から順に、マスクアライメント顕微
鏡の座標系X−Yを基準とした位置X1,X2,X3を測
定する。すなわちマスクアライメント顕微鏡の座標系X
−Yを基準としたときには、座標を大文字のX、Yで表
す。同様に3本の横線についても、下側から順に、マス
クアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした位置
Y1,Y2,Y3を測定する。位置X1,X2,X3の測定に
際しては、画像信号をy方向に圧縮して信号のピーク位
置を検出し、同様に位置Y1,Y2,Y3の測定に際して
は、画像信号をx方向に圧縮して信号のピーク位置を検
出する。
左右のマスクアライメント顕微鏡によって観測された左
右のマスクアライメント用マークの画像の処理は同じで
あるから、当面、一方についてだけ説明する。先ずマス
クアライメント顕微鏡によって観測されたマスクアライ
メント用マークの画像の中から、隣接する3本の縦線と
3本の横線とによって区画された区画を選択する。すな
わち4本以上の縦線や4本以上の横線が観測されるとき
には、複数の区画があることになるが、任意の区画を選
択する。次いで、選定した区画を構成する3本の縦線に
ついて、左側の縦線から順に、マスクアライメント顕微
鏡の座標系X−Yを基準とした位置X1,X2,X3を測
定する。すなわちマスクアライメント顕微鏡の座標系X
−Yを基準としたときには、座標を大文字のX、Yで表
す。同様に3本の横線についても、下側から順に、マス
クアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした位置
Y1,Y2,Y3を測定する。位置X1,X2,X3の測定に
際しては、画像信号をy方向に圧縮して信号のピーク位
置を検出し、同様に位置Y1,Y2,Y3の測定に際して
は、画像信号をx方向に圧縮して信号のピーク位置を検
出する。
【0050】次いで、選定した区画の左側2本の縦線の
間隔D1、右側2本の縦線の間隔D2、下側2本の横線の
間隔H1、上側2本の横線の間隔H2を次式により求め
る。 D1=X2−X1 D2=X3−X2 H1=Y2−Y1 H2=Y3−Y2
間隔D1、右側2本の縦線の間隔D2、下側2本の横線の
間隔H1、上側2本の横線の間隔H2を次式により求め
る。 D1=X2−X1 D2=X3−X2 H1=Y2−Y1 H2=Y3−Y2
【0051】この結果、基準縦線4Sを基準とした、す
なわち座標系x−yにおける選定した3本の縦線のうち
の中央の縦線の位置x2は、次のようになる。 D1=D2+10のとき:x2=−125−30−40−
50−‥‥−D2 D1=30、D2=125のとき:x2=−125 D1=D2=125のとき:x2=0 D1=125、D2=30のとき:x2=125 D1=D2−10のとき:x2=125+30+40+5
0+‥‥+D1
なわち座標系x−yにおける選定した3本の縦線のうち
の中央の縦線の位置x2は、次のようになる。 D1=D2+10のとき:x2=−125−30−40−
50−‥‥−D2 D1=30、D2=125のとき:x2=−125 D1=D2=125のとき:x2=0 D1=125、D2=30のとき:x2=125 D1=D2−10のとき:x2=125+30+40+5
0+‥‥+D1
【0052】同様に、基準横線5Sを基準とした、すな
わち座標系x−yにおける選定した3本の横線のうちの
中央の横線の位置y2は、次のようになる。 H1=H2+6のとき:y2=−125−30−36−4
2−‥‥−H2 H1=30、H2=125のとき:y2=−125 H1=H2=125のとき:y2=0 H1=125、H2=30のとき:y2=125 H1=H2−6のとき:y2=125+30+36+42
+‥‥+H1
わち座標系x−yにおける選定した3本の横線のうちの
中央の横線の位置y2は、次のようになる。 H1=H2+6のとき:y2=−125−30−36−4
2−‥‥−H2 H1=30、H2=125のとき:y2=−125 H1=H2=125のとき:y2=0 H1=125、H2=30のとき:y2=125 H1=H2−6のとき:y2=125+30+36+42
+‥‥+H1
【0053】したがって、マスクアライメント顕微鏡の
座標系X−Yを基準とした基準縦線4Sの位置XCと基
準横線5Sの位置YCは、 XC≡X2−x2 YC≡Y2−y2 から容易に求めることができる。
座標系X−Yを基準とした基準縦線4Sの位置XCと基
準横線5Sの位置YCは、 XC≡X2−x2 YC≡Y2−y2 から容易に求めることができる。
【0054】以上の処理を左右のマスクアライメント顕
微鏡についてそれぞれ行う。右側のマスクアライメント
顕微鏡の座標系X−Yを基準とした右側のマスクアライ
メント用マークの基準縦線4Sと基準横線5Sの位置
(XR,YR)と、左側のマスクアライメント顕微鏡の座
標系X−Yを基準とした左側のマスクアライメント用マ
ークの基準縦線4Sと基準横線5Sの位置(XL,YL)
を、実際にはそれぞれの基準縦線4Sと基準横線5Sを
観測していないにも拘らず、正確に知ることができる。
微鏡についてそれぞれ行う。右側のマスクアライメント
顕微鏡の座標系X−Yを基準とした右側のマスクアライ
メント用マークの基準縦線4Sと基準横線5Sの位置
(XR,YR)と、左側のマスクアライメント顕微鏡の座
標系X−Yを基準とした左側のマスクアライメント用マ
ークの基準縦線4Sと基準横線5Sの位置(XL,YL)
を、実際にはそれぞれの基準縦線4Sと基準横線5Sを
観測していないにも拘らず、正確に知ることができる。
【0055】この結果、左右のマスクアライメント用マ
ークの基準縦線4Sと基準横線5Sの中央位置(XC,
YC)と、マスクの回転角度θは、左右のマスクアライ
メント顕微鏡の中央を原点とした座標系を基準として、 XC=(XR+XL)/2 YC=(YR+YL)/2 θ=(YR−YL)/(L+XR−XL) となる。但し、Lは両マスクアライメント顕微鏡の原点
間の距離である。この結果をもとにマスクステージを駆
動し、ファインアライメントを行う。
ークの基準縦線4Sと基準横線5Sの中央位置(XC,
YC)と、マスクの回転角度θは、左右のマスクアライ
メント顕微鏡の中央を原点とした座標系を基準として、 XC=(XR+XL)/2 YC=(YR+YL)/2 θ=(YR−YL)/(L+XR−XL) となる。但し、Lは両マスクアライメント顕微鏡の原点
間の距離である。この結果をもとにマスクステージを駆
動し、ファインアライメントを行う。
【0056】マスクアライメント用マークの変形例4 図7はマスクアライメント用マーク2の変形例4を示
す。この実施例のマスクアライメント用マーク2は、上
記変形例3と同様であるが、間隔の配列が上記変形例3
とは異なる。すなわち上記変形例3では、各縦線の間隔
は、中央部を除いて基本的に10μmづつ変化し、各横
線の間隔は、基本的に6μmづつ変化させていたが、こ
の変形例4は、この間隔の変化量を一定としない構成と
したものである。
す。この実施例のマスクアライメント用マーク2は、上
記変形例3と同様であるが、間隔の配列が上記変形例3
とは異なる。すなわち上記変形例3では、各縦線の間隔
は、中央部を除いて基本的に10μmづつ変化し、各横
線の間隔は、基本的に6μmづつ変化させていたが、こ
の変形例4は、この間隔の変化量を一定としない構成と
したものである。
【0057】中央の縦線4S、横線5Sは、全体のマス
クアライメント用マーク2の基準線であり、座標系x−
yの座標軸と一致する。基準縦線4Sのx座標は、x=
0である。その他の縦線は左右対称に配置されている。
基準縦線4Sから左右に順に並ぶ各縦線の間隔をP(=
125μm)、A(=200μm)、B(=180μ
m)、C(=170μm)、D(=160μm)、E
(=190μm)、F(=150μm)、A、C、E、
A、D、F、B、Eと配列することができる。ここで、
A(=190μm)、E(=200μm)としたり、
B、C、D、Fは180、170、160、150μm
のそれぞれいずれかの値をとるようにしてもよい。上記
の配列「PABCDEFACEADFBE」は、隣り合
う間隔の組み合わせがどれも同一とならないように考え
られている。この組み合わせは、例えば次のような手法
で考えることができる。まず、6つの頂点ABCDEF
がその順に並べられた正6角形を考える。この正6角形
において、できるだけ長い一筆書きになるような要領で
各点をなぞる。例えば、まず、ABCDEFAと順にな
ぞり、次に一つおきにCEAとなぞり、次にDFBEと
なぞると、正6角形の頂点を結ぶ最も長い一筆書きが完
成する。この一筆書きの要領でABCDEFを並べる
と、隣り合う組み合わせが同一とならない配列が考えら
れる。上記ではこの配列の先頭にPを付加している。な
お、AとEは、B、C、D、Fよりも出現回数が多いの
で、長い間隔を割り当てている。基準縦線4Sから左方
に向けての間隔の配列も同じであり、したがってx方向
の間隔の配列は、真ん中を対称にした EBFDAECAFEDCBAPPABCDEFACE
ADFBE となる。上式より明らかなように、隣接する2つの間隔
の順序を考慮した組みは、いずれも互いに非同一となっ
ている。また、全体の縦線の本数は31本、全体のマス
クアライメント用マークの横幅は、5230μmであ
る。
クアライメント用マーク2の基準線であり、座標系x−
yの座標軸と一致する。基準縦線4Sのx座標は、x=
0である。その他の縦線は左右対称に配置されている。
基準縦線4Sから左右に順に並ぶ各縦線の間隔をP(=
125μm)、A(=200μm)、B(=180μ
m)、C(=170μm)、D(=160μm)、E
(=190μm)、F(=150μm)、A、C、E、
A、D、F、B、Eと配列することができる。ここで、
A(=190μm)、E(=200μm)としたり、
B、C、D、Fは180、170、160、150μm
のそれぞれいずれかの値をとるようにしてもよい。上記
の配列「PABCDEFACEADFBE」は、隣り合
う間隔の組み合わせがどれも同一とならないように考え
られている。この組み合わせは、例えば次のような手法
で考えることができる。まず、6つの頂点ABCDEF
がその順に並べられた正6角形を考える。この正6角形
において、できるだけ長い一筆書きになるような要領で
各点をなぞる。例えば、まず、ABCDEFAと順にな
ぞり、次に一つおきにCEAとなぞり、次にDFBEと
なぞると、正6角形の頂点を結ぶ最も長い一筆書きが完
成する。この一筆書きの要領でABCDEFを並べる
と、隣り合う組み合わせが同一とならない配列が考えら
れる。上記ではこの配列の先頭にPを付加している。な
お、AとEは、B、C、D、Fよりも出現回数が多いの
で、長い間隔を割り当てている。基準縦線4Sから左方
に向けての間隔の配列も同じであり、したがってx方向
の間隔の配列は、真ん中を対称にした EBFDAECAFEDCBAPPABCDEFACE
ADFBE となる。上式より明らかなように、隣接する2つの間隔
の順序を考慮した組みは、いずれも互いに非同一となっ
ている。また、全体の縦線の本数は31本、全体のマス
クアライメント用マークの横幅は、5230μmであ
る。
【0058】同様に、基準横線5Sのy座標はy=0で
ある。その他の横線は上下対称に配置されている。基準
横線5Sからそのとなりの横線までの間隔をP=125
μmとし、AとEが各別に150μmと144μmと
し、B、C、D、Fは、各別に138、132、12
6、120μmとして、基準横線5Sから上方に向けて
の間隔の配列も、下方に向けての間隔の配列も、x方向
の配列と同じに形成されている。したがって全体の横線
の本数も31本、全体のマスクアライメント用マークの
縦幅は、4078μmである。このように本変形例によ
れば、線(刻線)の本数を減らすことができる。また本
変形例のマスクアライメント顕微鏡の画像範囲9は、変
形例3と同じであり、すなわち画像範囲9の最小の横幅
は570μm、最小の縦幅は432μmである。したが
ってマスクアライメント顕微鏡の画像範囲9として、x
=660μm、y=500μmのものを用いることがで
きる。
ある。その他の横線は上下対称に配置されている。基準
横線5Sからそのとなりの横線までの間隔をP=125
μmとし、AとEが各別に150μmと144μmと
し、B、C、D、Fは、各別に138、132、12
6、120μmとして、基準横線5Sから上方に向けて
の間隔の配列も、下方に向けての間隔の配列も、x方向
の配列と同じに形成されている。したがって全体の横線
の本数も31本、全体のマスクアライメント用マークの
縦幅は、4078μmである。このように本変形例によ
れば、線(刻線)の本数を減らすことができる。また本
変形例のマスクアライメント顕微鏡の画像範囲9は、変
形例3と同じであり、すなわち画像範囲9の最小の横幅
は570μm、最小の縦幅は432μmである。したが
ってマスクアライメント顕微鏡の画像範囲9として、x
=660μm、y=500μmのものを用いることがで
きる。
【0059】但し本変形例では、選定した区画の左側2
本の縦線の間隔D1と、右側2本の縦線の間隔D2の測定
結果から、基準縦線4Sを基準とした、選定した3本の
縦線のうちの中央の縦線の位置x2を求める処理を、数
式によって行うことはできない。したがって位置x2を
間隔D1、D2の関数として、テーブルx2(D1、D2)
の形で保有しておくことになる。テーブルx2(D1、D
2)によって中央の縦線の位置x2を求めた後には、マス
クアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした基準
縦線4Sの位置XCは、 X≡X2−x2 から容易に求めることができる。但しX2は、マスクア
ライメント顕微鏡の座標系X−Yにおける、選定した3
本の縦線のうちの中央の縦線の位置(X座標)である。
本の縦線の間隔D1と、右側2本の縦線の間隔D2の測定
結果から、基準縦線4Sを基準とした、選定した3本の
縦線のうちの中央の縦線の位置x2を求める処理を、数
式によって行うことはできない。したがって位置x2を
間隔D1、D2の関数として、テーブルx2(D1、D2)
の形で保有しておくことになる。テーブルx2(D1、D
2)によって中央の縦線の位置x2を求めた後には、マス
クアライメント顕微鏡の座標系X−Yを基準とした基準
縦線4Sの位置XCは、 X≡X2−x2 から容易に求めることができる。但しX2は、マスクア
ライメント顕微鏡の座標系X−Yにおける、選定した3
本の縦線のうちの中央の縦線の位置(X座標)である。
【0060】その際この変形例では、縦線と横線とで間
隔A〜Fは異なるものの、間隔の配列については同じ配
列を用いているから、中央の縦線の位置x2を求めるた
めのテーブルx2(D1、D2)と、中央の横線の位置y2
を求めるためのテーブルy2(H1、H2)とは同じ形式
となる。したがって1つのテーブルだけを保有すること
により、位置(x2,y2)を得ることができ、こうして
顕微鏡座標系X−Yにおける基準縦線4Sと基準横線5
Sの位置座標(X,Y)を得ることができる。なお当然
に、縦線と横線とで用いる間隔の種類A〜Fの個数を変
えることもできる。但しその場合には、中央の縦線の位
置x2を求めるためのテーブルx2(D1、D2)と、中央
の横線の位置yを求めるためのテーブルy2(H1、
H2)との2種類のテーブルを保有することになる。な
お以上の各変形例では、本発明を2次元的な位置決めに
適用した場合について説明したが、本発明は、1次元的
な位置決めにも適用することができる。
隔A〜Fは異なるものの、間隔の配列については同じ配
列を用いているから、中央の縦線の位置x2を求めるた
めのテーブルx2(D1、D2)と、中央の横線の位置y2
を求めるためのテーブルy2(H1、H2)とは同じ形式
となる。したがって1つのテーブルだけを保有すること
により、位置(x2,y2)を得ることができ、こうして
顕微鏡座標系X−Yにおける基準縦線4Sと基準横線5
Sの位置座標(X,Y)を得ることができる。なお当然
に、縦線と横線とで用いる間隔の種類A〜Fの個数を変
えることもできる。但しその場合には、中央の縦線の位
置x2を求めるためのテーブルx2(D1、D2)と、中央
の横線の位置yを求めるためのテーブルy2(H1、
H2)との2種類のテーブルを保有することになる。な
お以上の各変形例では、本発明を2次元的な位置決めに
適用した場合について説明したが、本発明は、1次元的
な位置決めにも適用することができる。
【0061】なお、図3〜図7における縦線横線の数な
どは、図の大きさの都合上すべてが書ききれず本文説明
の数より少なく記載されているが、これらの図の内容に
限定されるものではない。上記の実施の形態では、半導
体露光装置におけるマスクの例で説明をしたが、この内
容に限定する必要はない。本発明は、レチクルやウエ
ハ、さらには、顕微鏡や撮像装置などでマークを観察あ
るいは撮像して位置検出や位置決めを行う被位置検出部
材全般に適用することができる。また、荷電粒子線露光
装置やX線露光装置などにおけるマスクなどの位置検出
などにも適用できる。荷電粒子線露光装置の場合、位置
検出された結果に基づき、マスクなどを駆動しなくて
も、電子ビームを偏向するなどして位置ずれを補正する
ようにしてもよい。
どは、図の大きさの都合上すべてが書ききれず本文説明
の数より少なく記載されているが、これらの図の内容に
限定されるものではない。上記の実施の形態では、半導
体露光装置におけるマスクの例で説明をしたが、この内
容に限定する必要はない。本発明は、レチクルやウエ
ハ、さらには、顕微鏡や撮像装置などでマークを観察あ
るいは撮像して位置検出や位置決めを行う被位置検出部
材全般に適用することができる。また、荷電粒子線露光
装置やX線露光装置などにおけるマスクなどの位置検出
などにも適用できる。荷電粒子線露光装置の場合、位置
検出された結果に基づき、マスクなどを駆動しなくて
も、電子ビームを偏向するなどして位置ずれを補正する
ようにしてもよい。
【0062】また、上記実施の形態では、アライメント
顕微鏡17には2次元CCDセンサを使用した例を説明
したが、この内容に限定する必要はない。平行線間隔を
検出するのであれば1次元ラインセンサであってもよ
い。また、上記実施の形態では、平行線間隔や矩形形状
のいわゆる図形が異なる例で説明をしたが、この内容に
限定する必要はない。例えば、アライメント顕微鏡17
により検出されるマスクアライメント用マークの透過率
を位置に応じて異ならせるようにしてもよい。つまり、
検出される線幅もしくは線と線の間隔等の図形情報は同
じであるが、例えばマーク中心を通る線の透過率を最も
高くし、マーク中心からの位置が遠い線ほど透過率を低
くする。そして、この透過率の異なる線を検出すること
によりその線の濃淡値(0〜255)を求め、マーク中
心線の濃淡値との差分を計算することにより、マーク中
心からの距離を求めるようにしてもよい。この場合は、
単に輝度等を検出できる光電素子を設けるだけでもよ
い。
顕微鏡17には2次元CCDセンサを使用した例を説明
したが、この内容に限定する必要はない。平行線間隔を
検出するのであれば1次元ラインセンサであってもよ
い。また、上記実施の形態では、平行線間隔や矩形形状
のいわゆる図形が異なる例で説明をしたが、この内容に
限定する必要はない。例えば、アライメント顕微鏡17
により検出されるマスクアライメント用マークの透過率
を位置に応じて異ならせるようにしてもよい。つまり、
検出される線幅もしくは線と線の間隔等の図形情報は同
じであるが、例えばマーク中心を通る線の透過率を最も
高くし、マーク中心からの位置が遠い線ほど透過率を低
くする。そして、この透過率の異なる線を検出すること
によりその線の濃淡値(0〜255)を求め、マーク中
心線の濃淡値との差分を計算することにより、マーク中
心からの距離を求めるようにしてもよい。この場合は、
単に輝度等を検出できる光電素子を設けるだけでもよ
い。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、実際には
マーク検出手段によって全体のマークの1つのマーク要
素(図形、区画)しか観測していないにも拘らず、その
マーク要素(図形、区画)の全体のマークにおける位置
関係を知ることができる。他方、マーク検出器に対する
観察されたマーク要素の位置関係はそのマーク要素を観
察することによって分かるから、結局、全体のマークを
走査することなく、マーク検出器に対するマークの基準
位置の位置関係を直ちに知ることができる。したがって
マーク検出器とマークの基準位置との位置合わせを行う
ための処理時間を大幅に短縮することができる。
マーク検出手段によって全体のマークの1つのマーク要
素(図形、区画)しか観測していないにも拘らず、その
マーク要素(図形、区画)の全体のマークにおける位置
関係を知ることができる。他方、マーク検出器に対する
観察されたマーク要素の位置関係はそのマーク要素を観
察することによって分かるから、結局、全体のマークを
走査することなく、マーク検出器に対するマークの基準
位置の位置関係を直ちに知ることができる。したがって
マーク検出器とマークの基準位置との位置合わせを行う
ための処理時間を大幅に短縮することができる。
【図1】露光装置の一例を示す断面図である。
【図2】マスクの一例を示す概略平面図である。
【図3】本発明の一実施例によるマスクアライメント用
マークを示す概略平面図である。
マークを示す概略平面図である。
【図4】本発明の変形例1によるマスクアライメント用
マークを示す概略平面図である。
マークを示す概略平面図である。
【図5】本発明の変形例2によるマスクアライメント用
マークを示す概略平面図である。
マークを示す概略平面図である。
【図6】本発明の変形例3によるマスクアライメント用
マークを示す概略平面図である。
マークを示す概略平面図である。
【図7】本発明の変形例4によるマスクアライメント用
マークを示す概略平面図である。
マークを示す概略平面図である。
【図8】本発明の位置決め装置の構成図である。
【図9】顕微鏡座標原点のマスクの基準縦線4SとのX
方向のずれ量を求めるための制御を示すフローチャート
である。
方向のずれ量を求めるための制御を示すフローチャート
である。
【図10】マスクを位置決めする制御を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図11】従来技術のマスクを示す概略平面図である。
【図12】ファインアライメントを説明する露光装置の
断面図である。
断面図である。
1…マスク 2…マスクアライメ
ント用マーク 3…区画 4…縦線 4S…基準縦線 5…横線 5S…基準横線 6…長方形 6S…基準長方形 7…外側長方形 7S…基準外側長方形 7R…最外長方形 8…内側長方形 9…画像範囲 10…マスクステージ 11…回路パターン 12…照明光学系 13…投影光学系 14…基板 15…基板ステージ 16…フィデューシャルマーク 17…マスクアライ
メント顕微鏡 18…オフアクシスアライメント光学系 19…干渉計
ント用マーク 3…区画 4…縦線 4S…基準縦線 5…横線 5S…基準横線 6…長方形 6S…基準長方形 7…外側長方形 7S…基準外側長方形 7R…最外長方形 8…内側長方形 9…画像範囲 10…マスクステージ 11…回路パターン 12…照明光学系 13…投影光学系 14…基板 15…基板ステージ 16…フィデューシャルマーク 17…マスクアライ
メント顕微鏡 18…オフアクシスアライメント光学系 19…干渉計
Claims (22)
- 【請求項1】位置検出用マークが形成された被位置検出
部材の位置検出方法において、 前記位置検出用マークに所定の基準点と当該基準点から
の位置情報を含んだ複数のマーク要素を形成し、 検出器により、前記位置検出用マークに形成された前記
マーク要素の少なくとも一つを検出し、 検出された前記マーク要素に基づいて、前記基準点と前
記検出器の検出原点との相対位置を求め、 求められた前記相対位置に基づいて、前記検出器の検出
原点に対する前記被位置検出部材の位置を検出すること
を特徴とする位置検出方法。 - 【請求項2】前記複数のマーク要素は、各々が異なる図
形であることを特徴とする請求項1記載の位置検出方
法。 - 【請求項3】前記図形は、平行線を含み、 前記相対位置は、前記平行線の間隔から求められること
を特徴とする請求項2記載の位置検出方法。 - 【請求項4】前記図形は、矩形形状の図形を含み、 前記相対位置は、前記矩形形状の大きさから求められる
ことを特徴とする請求項2記載の位置検出方法。 - 【請求項5】前記図形は、2重矩形を含み、 前記相対位置は、前記2重矩形のうちの外側矩形内の内
側矩形の位置から求められることを特徴とする請求項2
記載の位置検出方法。 - 【請求項6】前記基準点は前記位置検出用マークの中心
点であることを特徴とする請求項1記載の位置検出方
法。 - 【請求項7】前記被位置検出部材は、半導体露光装置に
使用されるマスクであり、 前記位置検出用マークは前記マスクに形成されているこ
とを特徴とする請求項1記載の位置検出方法。 - 【請求項8】被位置検出部材の位置を検出する位置検出
装置において、 前記被位置検出部材は、所定の基準点と当該基準点から
の位置情報を含んだ複数のマーク要素を含んだ位置検出
用マークが形成され、 前記マーク要素の少なくとも一つを検出する検出器と、 前記検出器の検出結果に基づいて、前記基準点と前記検
出器の検出原点との相対位置を演算する演算器とを含む
ことを特徴とする位置検出装置。 - 【請求項9】前記複数のマーク要素は、各々が異なる図
形であることを特徴とする請求項8記載の位置検出装
置。 - 【請求項10】前記図形は、平行線を含み、 前記相対位置は、前記平行線の間隔から求められること
を特徴とする請求項9記載の位置検出装置。 - 【請求項11】前記図形は、矩形形状の図形を含み、 前記相対位置は、前記矩形形状の大きさから求められる
ことを特徴とする請求項9記載の位置検出装置。 - 【請求項12】前記図形は、2重矩形を含み、 前記相対位置は、前記2重矩形のうちの外側矩形内の内
側矩形の位置から求められることを特徴とする請求項9
記載の位置検出装置。 - 【請求項13】前記基準点は前記位置検出用マークの中
心点であることを特徴とする請求項8記載の位置検出装
置。 - 【請求項14】前記被位置検出部材は、半導体露光装置
に使用されるマスクであり、 前記位置検出用マークは前記マスクに形成されているこ
とを特徴とする請求項8記載の位置検出装置。 - 【請求項15】位置検出装置により、位置が検出される
被位置検出部材において、 所定の位置に検出された位置検出用マークを有し、 前記位置検出用マークは、所定の基準点と当該基準点か
らの位置情報を含んだ複数のマーク要素を含み、 前記マーク要素は、少なくとも一つが該位置検出装置の
検出器により検出されるように配列されることを特徴と
する被位置検出部材。 - 【請求項16】前記複数のマーク要素は、各々が異なる
図形であることを特徴とする請求項15記載の被位置検
出部材。 - 【請求項17】前記図形は、平行線を含み、 前記相対位置は、前記平行線の間隔から求められること
を特徴とする請求項16記載の被位置検出部材。 - 【請求項18】前記図形は、矩形形状の図形を含み、 前記相対位置は、前記矩形形状の大きさから求められる
ことを特徴とする請求項16記載の被位置検出部材。 - 【請求項19】前記図形は、2重矩形を含み、 前記相対位置は、前記2重矩形のうちの外側矩形内の内
側矩形の位置から求められることを特徴とする請求項1
6記載の被位置検出部材。 - 【請求項20】前記基準点は前記位置検出用マークの中
心点であることを特徴とする請求項15記載の被位置検
出部材。 - 【請求項21】前記被位置検出部材は、半導体露光装置
に使用されるマスクであることを特徴とする請求項15
記載の被位置検出部材。 - 【請求項22】マスク上のパターンを照明する照明光学
系と、 前記照明光学系により照明されたパターンの像を感光基
板に投影する投影光学系と、 マスクが搭載されるマスクステージと、 マスク上に形成されたマスクアライメント用マークを検
出するマスクアライメント顕微鏡と、 前記マスクステージを駆動する駆動装置と、 前記マスクアライメント顕微鏡の検出結果に基づき前記
駆動装置を制御する制御装置とを備える半導体露光装置
において、 該マスクアライメント用マークは、所定の基準点と当該
基準点からの位置情報を含んだ複数のマーク要素を含
み、 該複数のマーク要素は、少なくとも一つが前記マスクア
ライメント顕微鏡により検出されるように配列され、 前記制御装置は、前記マスクアライメント顕微鏡により
検出されたマーク要素位置情報に基づいて、前記マスク
アライメント顕微鏡の検出原点と該マスクアライメント
用マークの基準点との相対位置を求め、前記求められた
相対位置に基づいて前記マスクステージを駆動するよう
前記駆動装置を制御することを特徴とする半導体露光装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10216509A JPH1187239A (ja) | 1997-07-14 | 1998-07-14 | 位置検出方法および位置検出装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-205280 | 1997-07-14 | ||
JP20528097 | 1997-07-14 | ||
JP10216509A JPH1187239A (ja) | 1997-07-14 | 1998-07-14 | 位置検出方法および位置検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1187239A true JPH1187239A (ja) | 1999-03-30 |
Family
ID=26514975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10216509A Pending JPH1187239A (ja) | 1997-07-14 | 1998-07-14 | 位置検出方法および位置検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1187239A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006108669A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Asml Netherlands Bv | 位置決定方法およびリソグラフィ装置 |
JP2013168472A (ja) * | 2012-02-15 | 2013-08-29 | River Eletec Kk | アライメントマーク |
-
1998
- 1998-07-14 JP JP10216509A patent/JPH1187239A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006108669A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Asml Netherlands Bv | 位置決定方法およびリソグラフィ装置 |
JP2013168472A (ja) * | 2012-02-15 | 2013-08-29 | River Eletec Kk | アライメントマーク |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6949755B2 (en) | Position detection apparatus, position detection method, exposure apparatus, device manufacturing method, and substrate | |
JP3203719B2 (ja) | 露光装置、その露光装置により製造されるデバイス、露光方法、およびその露光方法を用いたデバイス製造方法 | |
JP4705526B2 (ja) | アライメント装置及び方法 | |
JP2018072541A (ja) | パターン形成方法、基板の位置決め方法、位置決め装置、パターン形成装置、及び、物品の製造方法 | |
US5640243A (en) | Position detection method | |
JP3491106B2 (ja) | 位置検出装置、位置合せ装置及び位置測定方法 | |
JP3617046B2 (ja) | 露光方法 | |
JP6134166B2 (ja) | 位置検出装置および位置検出方法 | |
JPH1187239A (ja) | 位置検出方法および位置検出装置 | |
JP3823477B2 (ja) | 画像計測装置 | |
JPH02112223A (ja) | アライメントマーク | |
JP2007212939A (ja) | 位置ずれ検査方法、プログラム及び位置ずれ検査装置 | |
US5929529A (en) | Reticle semiconductor wafer, and semiconductor chip | |
JP3040845B2 (ja) | アライメントマーク | |
WO1999004417A1 (fr) | Technique de detection de position et capteur de position | |
JP3326444B2 (ja) | 位置合わせ方法及びパターンの継ぎ合わせ精度測定方法 | |
JP2005197338A (ja) | 位置合わせ方法及び処理装置 | |
JPH0443407B2 (ja) | ||
JP2000258121A (ja) | 複数カメラ校正用のマスター基板及び画像認識カメラの校正方法 | |
JP2565585B2 (ja) | スクライブライン交差領域の位置検出方法 | |
JP4269258B2 (ja) | 露光マスクと内層基板の位置合わせ方法 | |
JP4184983B2 (ja) | 位置合わせ方法 | |
JPS60138921A (ja) | パタ−ン形状検査装置 | |
JP4300802B2 (ja) | マーク位置検出装置、マーク位置検出方法、重ね合わせ測定装置、および、重ね合わせ測定方法 | |
JP4599893B2 (ja) | 位置ずれ検出方法 |