JPH1186805A - 二次電池および電池容器 - Google Patents

二次電池および電池容器

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JPH1186805A
JPH1186805A JP9246707A JP24670797A JPH1186805A JP H1186805 A JPH1186805 A JP H1186805A JP 9246707 A JP9246707 A JP 9246707A JP 24670797 A JP24670797 A JP 24670797A JP H1186805 A JPH1186805 A JP H1186805A
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battery
battery container
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alloy
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Isao Sakai
勲 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のNiめっき鉄缶やステンレス缶に比べ
て電池容器を大幅に軽量化し、重量当りの放電容量の増
大を図った上で、Liとの金属間化合物の形成に伴う二
次電池の基本構造の変更などを回避した二次電池が求め
られている。 【解決手段】 一端が開口された有底形状の電池容器5
と、この電池容器5内に収容された発電要素3と、発電
要素3が収容された電池容器5の開口部を密閉する蓋体
とを具備する二次電池である。電池容器5はMg−Al
−Zn系合金またはMg−Zn−Zr系合金で構成され
ている。Mg−Al−Zn系合金には、2〜10重量% の
Alおよび 0.5〜 2重量% のZnを含み、残部が実質的
にMgからなる組成、さらに 2重量% 以下のMnを含む
組成が用いられる。Mg−Zn−Zr系合金には、 8重
量% のZnおよび 0.3〜 1重量% のZrを含み、残部が
実質的にMgからなる組成が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネシウム基合
金を電池容器に適用した二次電池および電池容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】二次電池は、小型・軽量の各種ポータブ
ル電子機器の電源として多用されている。各種のポータ
ブル機器はますます高性能化、高機能化、小型化してい
ることから、長時間稼動を可能とするために二次電池の
体積当たりの放電容量を大きくすることはもちろんのこ
と、最近では軽量化すなわち重量当りの放電容量を大き
くすることが望まれている。
【0003】そこで、二次電池の電池容器を従来から使
用されてきたNiめっき鉄缶やステンレス缶からアルミ
ニウム缶に変更することが検討されている(特開平8-32
9908号公報参照)。電池容器の材質を鉄やステンレスか
ら軽量なAlやAl基合金に変更することによって、二
次電池を効果的に軽量化することができる。これは二次
電池重量に対して電池容器の占める割合が大きいためで
ある。
【0004】しかしながら、Liイオン二次電池の電池
容器にアルミニウム缶を適用した場合、電池容器を
(−)極とすると充放電のサイクルが進むにつれてLi
とAlとが反応し、LiAlなどの金属間化合物が生成
して脆くなるという問題が生じる。このため、アルミニ
ウム缶を使用したリチウムイオン二次電池では、電池容
器を(+)極としなければならず、従来の電池構造とは
(−)極と(+)極を逆にした構造に変更せざるを得な
い。このような二次電池の基本的な構造の変更は、汎用
性という観点からは大きな問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電池
容器にアルミニウム缶を適用した二次電池は、電池重量
を軽量化することができ、重量当りの放電容量の増大に
寄与するものの、Alを(−)極とするとLiと反応し
て脆いLiAlなどの金属間化合物を形成するため、従
来の電池構造とは(−)極と(+)極とを逆にした構造
に変更せざるを得ないという問題がある。
【0006】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、従来のNiめっき鉄缶やステンレス缶
に比べて電池容器を大幅に軽量化し、重量当りの放電容
量の増大を図った上で、Liとの金属間化合物の形成に
伴う二次電池の基本構造の変更などを回避することを可
能にした二次電池、および電池容器を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した目的
を達成する上で、比重が鉄の約 22%、アルミニウムの約
65%と極めて軽量であると共に、Liと金属間化合物を
形成することがなく、(−)極と(+)極の構造を従来
の二次電池と同様とすることも可能なマグネシウム(M
g)を、電池容器として使用することが有効であること
を見出した。さらに、マグネシウムは物体が衝突した際
に生じるくぼみがアルミニウムや鉄系の材料に比べて小
さく、外力に対する電池内部でのショートの確率を減す
ことができるなど、耐くぼみ性に優れるというような特
徴も有している。
【0008】ただし、鉄缶やステンレス缶などに比べ
て、マグネシウム缶は機械的強度が低く、二次電池の内
圧が上昇した際に電池容器が膨れるなど耐変形性が低
く、また加工性(塑性変形能)についても劣るというよ
うな難点を有している。このようなマグネシウム缶が有
する機械的強度や塑性変形能に劣るという点に対して
は、Mg−Al−Zn系合金またはMg−Zn−Zr系
合金のMg基合金が有効である。さらに、マグネシウム
缶は耐食性も劣るものの、Mg−Zn−Zr系合金は耐
食性についても優れ、一方Mg−Al−Zn系合金は若
干のMnを配合することにより耐食性が大幅に向上す
る。
【0009】本発明はこのような知見に基いてなされた
ものであって、本発明の二次電池は請求項1に記載した
ように、一端が開口された有底形状の電池容器と、前記
電池容器内に収容された発電要素と、前記発電要素が収
容された前記電池容器の開口部を密閉する蓋体とを具備
する二次電池において、前記電池容器はMg−Al−Z
n系合金またはMg−Zn−Zr系合金からなることを
特徴としている。
【0010】本発明の二次電池において、前記Mg−A
l−Zn系合金は請求項2に記載したように、 2〜10重
量% のAlおよび 0.5〜 2重量% のZnを含み、残部が
実質的にMgからなる組成を有することが好ましい。M
g−Al−Zn系合金は請求項3に記載したように、さ
らに 2重量% 以下のMnを含むことが好ましい。一方、
前記Mg−Zn−Zr系合金は請求項4に記載したよう
に、 8重量% のZnおよび 0.3〜 1重量% のZrを含
み、残部が実質的にMgからなる組成を有することが好
ましい。
【0011】また、本発明の電池容器は、請求項5に記
載したように、Mg−Al−Zn系合金またはMg−Z
n−Zr系合金からなることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0013】図1は本発明の二次電池をLiイオン二次
電池に適用した一実施形態の構造を一部断面で示す図で
ある。
【0014】同図において、1は正極2と負極3との間
にセパレータ4を介在させて巻回した発電要素(円筒形
電極群)であり、この発電要素1は有底円筒状の電池容
器5内に収容されている。電解液は電池容器5内に、具
体的にはセパレータ4内に保持されている。電池容器5
は負極端子を兼ねるものであり、負極3と電池容器5と
はリードタブ6を介して電気的に接続されている。
【0015】電池容器5の上部開口部には、封口板7お
よび正極端子8が配置されている。電池容器5の上部開
口部と封口板7および正極端子8の周縁部との間には、
リング状の絶縁性ガスケット9が配置されており、電池
容器5の上部開口部の先端を内側に縮径するカシメ加工
等を施すことによって、電池容器5に封口板7および正
極端子8が絶縁性ガスケット9を介して気密に固定され
ている。正極2はリード10および封口板7を介して正
極端子8と電気的に接続されている。なお、電池容器5
の内圧が異常に上昇した際に開く安全弁などを設けても
よい。
【0016】上述した電池容器5は、Mg−Al−Zn
系合金またはMg−Zn−Zr系合金からなるものであ
る。これらは比重がFeの約 22%、Alの約 65%と極め
て軽量であると共に、Liと金属間化合物を形成するこ
とがなく、電極構造を従来の二次電池と同様に、電池容
器5を(−)極とすることが可能なMgを主成分とする
Mg基合金であって、添加元素により機械的強度(耐変
形性)や塑性変形能などの機械的特性の向上、さらには
耐食性の向上を図ったものである。
【0017】まず、Mg−Al−Zn系合金について述
べる。AlはMgの機械的強度を向上させる成分であ
り、電池容器5としての耐変形性を満足させる上で 2〜
10重量% の範囲で含有させることが好ましい。Alの含
有量が 2重量% 未満であると機械的強度を十分に向上さ
せることができず、一方10重量% を超えると金属間化合
物を形成するなどして脆くなり、さらには加工性を低下
させる。
【0018】ZnはMgの塑性変形能を向上させる成分
であり、電池容器5への塑性変形加工性(深絞り加工な
ど)を満足させる上で 0.5〜 2重量% の範囲で含有させ
ることが好ましい。Znの含有量が 0.5重量% 未満であ
ると塑性変形加工性を十分に向上させることができな
い。一方、Znの含有量が 2重量% を超えると、Mg−
Al−Zn系合金では引張り強度などの低下を招くおそ
れがある。
【0019】AlおよびZnを含有させたMg基合金に
よれば、電池容器5に必要とされる機械的強度および塑
性変形加工性を得ることができる。Mg−Al−Zn系
合金は、さらに耐食性を向上させる上で 2重量% 以下の
Mnを含有させることが好ましい。MnはAlと同時に
存在させることでAl−Mn化合物を形成して、Mgの
耐食性の低下要因となるFeを取り込む。これにより、
Mg相中に固溶する不純物としてのFe量を大幅に低下
させて、Mg−Al−Zn系合金の耐食性を向上させる
ことができる。ただし、Mn量が 2重量% を超えると脆
さや機械的強度の低下要因となるため、その含有量は 2
重量% 以下とすることが好ましい。なおMg−Al−Z
n系合金は、他にCa、Si、Cu、Niなどを微量含
有していてもよい。
【0020】上述したようなMg−Al−Zn系合金の
具体例としては、アメリカ材料試験協会(ASTM)の
合金番号で、AZ31B、AZ31C、AZ61A、A
Z80AのMg基合金などを挙げることができる。これ
らMg−Al−Zn系合金の組成は表1に示す通りであ
る。
【0021】
【表1】 次に、Mg−Zn−Zr系合金について述べる。Znは
前述したMg−Al−Zn系合金と同様に、Mgの塑性
変形能を向上させる成分である。Mg−Zn−Zr系合
金においては、Znは 1〜 8重量% の範囲で含有させる
ことが好ましい。Znの含有量が 1重量% 未満であると
十分な塑性変形加工性が得られず、一方8重量% を超え
ると引張り強度などの低下を招くおそれがある。
【0022】ZrはMnと同様にMgの耐食性の低下要
因となるFeを取り込み、Mg相中に固溶する不純物と
してのFe量を大幅に低下させて、Mg基合金の耐食性
を大幅に向上させるものである。さらに、ZrはMg相
の結晶粒を微細化させてMg基合金の機械的強度の向上
にも寄与する。これらの特性を満足させる上で、Zrの
含有量は 0.3〜 1重量% の範囲とすることが好ましい。
Zrの含有量が 0.3重量% 未満であると耐食性や機械的
強度を十分に向上させることができず、一方1重量% を
超えると硬度が上昇して、加工性などを低下させるおそ
れがある。
【0023】上述したようなMg−Zn−Zr系合金の
具体例としては、アメリカ材料試験協会(ASTM)の
合金番号で、ZK11、ZK20A、ZK31、ZK6
0AのMg基合金などを挙げることができる。これらM
g−Zr−Zn系合金の組成は表2に示す通りである。
【0024】
【表2】 なお、その他のMg基合金としては、アメリカ材料試験
協会(ASTM)の合金番号で、HM21A、HM31
AなどのMg− 1〜 4重量% Th一 0.2〜 2重量% Mn
系合金やZE10AなどのMg− 0.5〜 5重量% Zn−
0.1〜 3重量%RE(REは希土類元素を示す)系合金
などを使用することも可能である。
【0025】上述したMg−Al−Zn系合金またはM
g−Zn−Zr系合金で電池容器5を構成することによ
って、Niめっき鉄缶やステンレス缶に比べて電池容器
5の重量を大幅に低減することができ、さらにアルミニ
ウム缶と比べても重量の低減を図ることができる。ま
た、MgはAlのようにLiと金属間化合物を形成しな
いため、従来の二次電池と同様に、電池容器5を(−)
極とすることもできる。その上で、Mg−Al−Zn系
合金およびMg−Zn−Zr系合金は、電池容器5に求
められる機械的強度、例えば二次電池の内圧が上昇した
際の電池容器5の膨れなどを防止し得る機械的強度(耐
変形性)と、深絞り加工などにより容器形状に加工し得
る塑性変形能を有している。例えば、電池容器5の成形
にあたって、 450℃以下の温度に加熱して深絞り加工を
行うなどの熱間塑性変形加工を施すことができる。この
際、熱間塑性変形加工時に生じるクラックの発生率を極
めて小さくすることができる。
【0026】さらに、Mg−Zn−Zr系合金は耐食性
に優れ、Mg−Al−Zn系合金についても若干量のM
nを含有させることによって、耐食性を向上させること
ができる。このように、Mg−Al−Zn系合金および
Mg−Zn−Zr系合金は、電池容器5に必要とされる
基本的な特性についても満足するものである。
【0027】また、電池容器成形後に 350℃〜融点未満
の温度で 2〜30時間保持して空冷する溶体化処理、 150
〜 300℃で 2〜30時間程度保持して炉冷または空冷する
焼もどし処理などを施してもよい。これらの熱処理によ
り機械的強度をさらに向上させることが可能である。
【0028】従って、Mg−Al−Zn系合金やMg−
Zn−Zr系合金からなる電池容器5を用いたLiイオ
ン二次電池によれば、電池容器5に必要とされる機械的
強度、塑性変形能、耐食性などの基本特性を満足させた
上で、電池容器5の重量軽減により重量当たりの放電容
量の増大を図ることができ、さらに電池構造については
従来の二次電池と同様として汎用性を高めることができ
る。またさらに、Mg基合金は物体が衝突した際に生じ
るくぼみがアルミニウムや鉄系の材料に比べて小さいた
め、電池容器5の耐くぼみ性を高めることができる。
【0029】なお、電池容器5の形状は有底円筒形状に
限らず、有底角筒形状、ボタン電池用形状など、種々の
形状を適用することができる。
【0030】また、上記実施形態のLiイオン二次電池
における電池容器5以外の正極2、負極3、セパレータ
4、非水系電解液等の電池構成材料については、従来か
らLiイオン二次電池用として実用され、もしくは提案
された材料を種々使用することができる。
【0031】例えば、セパレータ4としては、例えば合
成樹脂製不織布、ポリエチレン製多孔質フィルム、ポリ
プロピレン製多孔質フィルム等を用いることができる。
正極2の活物質としては種々の酸化物、例えばLiCo
2 、LiNiO2 、LiMnO2 、LiMn2 4
どが用いられ、導電剤としてアセチレンブラック、カー
ボンブラック、黒鉛粉末等が用いられる。負極3には、
リチウム金属やリチウムを吸蔵放出可能な炭素材料を用
いることができる。
【0032】さらに、電解液にはプロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネートなどと、ジメチルカーボネー
ト、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-
ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタンなどとの混
合溶媒のような非水系溶媒が用いられる。電解質として
は、LiPF6 、LiBF4 、LiClO4 、LiAs
6 、LiCF3 SO3などのリチウム塩が例示され
る。
【0033】なお、本発明の二次電池は上述したLiイ
オン二次電池に限定されるものではなく、Ni−Cd二
次電池やNi−水素二次電池などに適用することも可能
である。これらの二次電池にMg−Al−Zn系合金や
Mg−Zn−Zr系合金からなる電池容器を用いた場合
においても、電池容器の重量軽減により重量当たりの放
電容量の増大を図ることができる。また、本発明の電池
容器は二次電池に限らず、一次電池に対しても適用する
ことができ、この場合でも上記した効果と同様な効果を
得ることができる。
【0034】
【実施例】次に、本発明の二次電池の具体例およびその
評価結果について述べる。
【0035】実施例1 まず、正極としてリチウムコバルト酸化物に導電材とバ
インダを加えてアルミニウム基板に塗布、乾燥させてシ
ート状にしたものを用意した。負極には、繊維状グラフ
ァイトであるMCFにバインダを加えて銅基板に塗布、
乾燥させてシート状にしたものを使用した。これら正極
と負極の間に、ポリエチレン製多孔質フィルムをセパレ
ータとして介在させて捲回して円筒形電極群(発電要
素)を作製した。
【0036】上記した円筒形電極群を、前述したAST
Mの合金番号でAZ80Aなる組成のMg合金(Mg−
Al−Zn系合金)を 400℃の温度で深絞り加工して作
製した有底円筒状の電池容器に収納した。この電極群が
収納されたMg合金製電池容器内に、電解質として六フ
ッ化リン酸リチウムをエチレンカーボネートとメチルエ
チルカーボネートの混合溶媒(体積比率=1:2)に溶解し
た電解液を注入し、クリンプ封止により密閉すること
で、外径18mm、高さ65mm、電池容量1500mAh で、電池容
器が(−)極である密閉型Liイオン二次電池を作製し
た。
【0037】このようにして作製したLiイオン二次電
池の充放電性能について評価を行った。電池電圧が4.2V
になるまでは1C(1500mA)の定電流で、4.2Vに達してから
は4.2Vの定電圧で合計 3時間充電した後、1Cで電池電圧
が3Vになるまで放電させるサイクルを繰返して電池容量
の推移を測定した。その結果を表3に示す。また、本発
明との比較のために、電池容器を純Mgとする以外は実
施例1と同様にして作製した密閉型Liイオン二次電池
の電池容量の推移を表3に併せて示す。
【0038】
【表3】 表3から明らかなように、Mg−Al−Zn系合金から
なる電池容器を用いた実施例1のLiイオン二次電池
は、純Mgに比べて容量維持率が改善されていることが
分かる。 300サイクル後においても 88%と十分な容量を
維持していることから、用いたMg−Al−Zn系合金
はLiイオン二次電池に必要とされる耐食性を十分に満
足していることが分かる。
【0039】実施例2 正極としてリチウムコバルト酸化物に導電材とバインダ
を加えてアルミニウム基板に塗布、乾燥させてシート状
にしたものを用意した。負極には、繊維状グラファイト
であるMCFにバインダを加えて銅基板に塗布、乾燥さ
せてシート状にしたものを使用した。これら正極と負極
の間に、ポリエチレン製多孔質フィルムをセパレータと
して介在させて捲回し、さらに加圧成形により押しつぶ
した長円形電極群を作製した。
【0040】上記した長円形電極群を、前述したAST
Mの合金番号でZK31なる組成のMg合金(Mg−Z
n−Zr系合金)を 380℃の温度で熱間加工して作製し
た角型の電池容器に収納し、封口板を電池容器の開口部
に設置して両者をレーザー溶接により仮封止した。この
電極群が収納されたMg合金製電池容器内に、電解質と
して六フッ化リン酸リチウムをエチレンカーボネートと
メチルエチルカーボネートの混合溶媒(体積比率=1:2)
に溶解した電解液を、封口板の注液口より注入した後、
注液口に注液口栓をレーザー溶接して封止して、幅34m
m、厚さ14.5mm、高さ48mm、電池容量1600mAh で、電池
容器が(−)極である密閉型Liイオン二次電池を作製
した。
【0041】このようにして作製したLiイオン二次電
池の充放電中の電池容器の膨れについて評価を行った。
電池電圧が4.2Vになるまでは1C(1500mA)の定電流で、4.
2Vに達してからは4.2Vの定電圧で合計 3時間充電した
後、1Cで電池電圧が3Vになるまで放電させるサイクルを
繰返して、電池容器の厚みの推移を測定した。その結果
を表4に示す。また、本発明との比較のために、電池容
器を純Mgとする以外は実施例2と同様にして作製した
密閉型Liイオン二次電池の電池容器の厚みの推移を表
4に併せて示す。
【0042】
【表4】 表4から明らかなように、Mg−Zn−Zr系合金から
なる電池容器を用いた実施例2のLiイオン二次電池
は、純Mgに比べて充放電による膨れなどが改善されて
いることが分かる。さらに、同様に実施した電池容量の
推移からは、用いたMg−Zn−Zr系合金がLiイオ
ン二次電池に必要とされる耐食性を十分に満足している
ことを確認した。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、実
用構造用金属中で最も軽い材料であるMgの機械的強度
や塑性変形能を改善したMg基合金を電池容器に適用し
ているため、実用特性を満足させた上で軽量化した電池
容器、ひいては重量当たりの放電容量の増大を図り、さ
らに従来の電池構造と同様に電池容器を(−)極とした
二次電池を提供することができる。また、本発明の電池
容器によれば、軽量化ひいては重量当たりの放電容量の
増大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の二次電池を適用した密閉型Liイオ
ン二次電池の一実施形態の構造を示す図である。
【符号の説明】
1……発電要素 2……正極 3……負極 4……セパレータ 5……電池容器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が開口された有底形状の電池容器
    と、前記電池容器内に収容された発電要素と、前記発電
    要素が収容された前記電池容器の開口部を密閉する蓋体
    とを具備する二次電池において、 前記電池容器は、Mg−Al−Zn系合金またはMg−
    Zn−Zr系合金からなることを特徴とする二次電池。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の二次電池において、 前記Mg−Al−Zn系合金は、 2〜10重量% のAlお
    よび 0.5〜 2重量% のZnを含み、残部が実質的にMg
    からなる組成を有することを特徴とする二次電池。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の二次電池において、 前記Mg−Al−Zn系合金は、さらに 2重量% 以下の
    Mnを含むことを特徴とする二次電池。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の二次電池において、 前記Mg−Zn−Zr系合金は、 1〜 8重量% のZnお
    よび 0.3〜 1重量% のZrを含み、残部が実質的にMg
    からなる組成を有することを特徴とする二次電池。
  5. 【請求項5】 Mg−Al−Zn系合金またはMg−Z
    n−Zr系合金からなることを特徴とする電池容器。
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