JPH1186329A - 光メモリ装置における超解像再生方法および光メモリ装置 - Google Patents

光メモリ装置における超解像再生方法および光メモリ装置

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JPH1186329A
JPH1186329A JP9248289A JP24828997A JPH1186329A JP H1186329 A JPH1186329 A JP H1186329A JP 9248289 A JP9248289 A JP 9248289A JP 24828997 A JP24828997 A JP 24828997A JP H1186329 A JPH1186329 A JP H1186329A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射率変化型光記録媒体に超解像再生を適用し
た場合の再生信号品質を向上させることができる光メモ
リ装置を提供する。 【解決手段】再生光の照射により情報の再生を行う記録
層14およびその光入射側に配置された超解像再生膜1
2を有する光ディスクに記録された情報を再生する光メ
モリ装置おいて、光源21、ビームスプリッタ22、対
物レンズ23および光検出器24からなる第1の再生系
と、光源31、ビームスプリッタ32、対物レンズ33
および光検出器34からなる第2の再生系を有し、第1
の再生系で得られた第1の再生信号系列25に従って光
源31からの再生光の強度を補正し、第2の再生系で得
られた第2の再生信号系列35から、識別再生回路36
により光ディスク10に記録された情報を識別再生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクのよう
な光記録媒体に光ビームを照射して少なくとも情報の再
生を行う光メモリ装置に係り、特に超解像再生方法およ
びこの方法を適用した光メモリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ビームの照射により情報の再生または
記録・再生を行う光ディスク装置に代表される光メモリ
装置は、大容量性、高速アクセス性、媒体可搬性を兼ね
備えた情報記憶装置として音声、画像、計算機データな
どの各種ファイルに実用化されており、今後もその発展
が期待されている。光メモリ装置の高密度化技術として
は、光ディスク製造のための原盤カッティング用ガスレ
ーザの短波長化、また記録・再生用の光源である半導体
レーザの短波長化、対物レンズの高開口数化、光ディス
クの薄板化等のアプローチがあり、さらに記録可能な光
ディスクにおいてはマーク長記録、ランド・グルーブ記
録など種々のアプローチがある。
【0003】一方、これらのアプローチの他に、光ディ
スクの高密度化に効果的な技術として、媒体膜を利用し
た超解像再生技術が検討されている。超解像再生技術
は、当初は光磁気ディスクに特有の技術として提案され
た。光磁気記録での超解像再生では、記録層に対して再
生光の入射側に超解像機能を有する磁性膜(超解像再生
膜)を設け、両者を交換結合または静磁結合させた媒体
を用いる。そして、再生光の照射により超解像再生膜を
昇温させて層間の交換力または静磁力を変化させること
で、超解像再生膜に再生光スポットに対する部分的な光
学マスクまたは光学開口を形成し、実効的に再生光スポ
ットのサイズを小さくすることにより、高分解能の再生
が可能となる。
【0004】その後、光磁気記録のみでなくROMディ
スクにおいても、記録層に対して再生光照射後に、再生
光の照射により光の透過率が変化する超解像再生膜を設
けて超解像再生を行う試みが報告されている。このよう
に超解像再生技術は、光磁気ディスク、CD−ROM、
CD−R、WORM、相変化型光記録媒体など全ての光
ディスクに適用可能であることが明らかになってきてい
る。
【0005】このような各種の光ディスクに適用可能な
超解像再生技術は、ヒートモード方式とフォトンモード
方式に大別される。ヒートモード方式は、再生光の照射
によって超解像再生膜を加熱し、加熱により超解像再生
膜に相転移等を発生させて透過率を変化させるものであ
る。一方、フォトンモード方式では、フォトクロミック
系の材料を超解像再生膜として用い、再生光の照射によ
る発色もしくは消色現象を利用する。これらいずれの方
式も、再生光の強度による超解像再生膜の透過率の変化
を利用するのが超解像再生の基本原理である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、相変化型光ディ
スクのような反射率変化型の光記録媒体に超解像再生膜
を組み合わせて超解像再生を適用しようとする際に、超
解像再生膜の透過率は入射する光強度の関数であるとい
う基本が見落とされており、単に一定強度の再生光を連
続的に照射すれば、超解像再生が成立すると考えられて
きた。
【0007】しかし、発明者らは反射率変化型光記録媒
体に対する超解像再生の適用について種々検討したとこ
ろ、記録マーク部とマーク以外の非記録マーク部では超
解像再生膜の光学応答、具体的には光学開口部の大きさ
が異なり、その結果として再生信号のノイズレベルが高
くなるという現象を見出だした。
【0008】本発明は、このような知見に基づきなされ
たもので、反射率変化型光記録媒体に超解像再生を適用
した場合の再生信号品質を向上させることができる光メ
モリ装置における超解像再生方法およびこの方法を用い
た光メモリ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の一つの態様では、記録層および該記録層の
光入射側に配置された光照射により透過率が変化する超
解像再生膜を有する光記録媒体に記録された情報を再生
するに際し、まず光記録媒体に第1の再生光を照射し、
その反射光を検出して第1の再生信号系列を生成する。
次に、光記録媒体に第1の再生信号系列に従って強度が
補正された第2の再生光を照射し、その反射光を検出し
て第2の再生信号系列を生成する。そして、この第2の
再生信号系列から光記録媒体に記録された情報を識別再
生する。
【0010】この場合、超解像再生膜の特性データをR
OMなどに格納しておき、第1の再生信号系列に基づい
て読み出した特性データを用いて第2の再生光の強度を
補正するようにしてもよい。
【0011】本発明者らが鋭意研究した結果によると、
超解像再生膜を反射率変化型光記録媒体に用いた場合、
超解像再成膜には再生光のみならず記録層からの反射光
も入射するため、記録マーク部と非記録マーク部で形成
される記録層の記録状態によって、超解像再生膜の透過
率の高い領域、いわゆる光学開口部の大きさが変調を受
けることが分かった。
【0012】ここで、第1の再生系では一定強度の第1
の再生光を用いるため、第1の再生信号系列は記録層の
記録状態に依存する超解像再生膜の光学開口部の変調に
より歪みを受けるので、この第1の再生信号系列によっ
て、記録層の記録状態に依存する超解像再生膜の光学開
口部の変調状態をモニタすることが可能である。従っ
て、第1の再生信号系列に従って第2の再生系で用いる
第2の再生光の強度を補正すれば、歪みの低減された第
2の再生信号系列が得られ、この第2の再生信号系列か
ら記録されている元の情報を正しく識別再生することが
可能となる。
【0013】本発明の他の態様では、記録層および該記
録層の光入射側に配置された光照射により透過率が変化
する超解像再生膜を有する光記録媒体に記録された情報
を再生するに際し、まず光記録媒体に再生光を照射し、
その反射光を検出して第1の再生信号系列を生成する。
次に、この第1の再生信号系列を超解像再生膜の特性に
従って補正することにより、第2の再生信号系列を生成
する。そして、この第2の再生信号系列から光記録媒体
に記録された情報を識別再生する。
【0014】この場合、超解像再生膜の特性データをR
OMなどに格納しておき、第1の再生信号系列に基づい
て読み出した特性データを用いて第1の再生信号系列を
補正することで、第2の再生信号系列を生成するように
してもよい。
【0015】この態様においても、第1の再生信号系列
は記録層の記録状態に依存する超解像再生膜の光学開口
部の変調により歪みを受ける。ここで、上述した記録層
の記録状態に依存する超解像再生膜の光学開口部の変調
の状態は、超解像再生膜の特性、具体的には入射フォト
ン数と透過率の関係に依存して変化する。
【0016】従って、この超解像再生膜の特性に応じて
第1の再生信号系列を補正することで、歪みの低減され
た第2の再生信号系列が得られるので、この第2の再生
信号系列から記録されている元の情報を正しく識別再生
することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。実施の形態を説明するに先立っ
て、発明者等が発見した反射率変化型光記録媒体に超解
像再生を適用した場合の再生信号のノイズ増加のメカニ
ズムについて説明をしておくことにする。まず、超解像
再生膜の性質について述べる。
【0018】図1は、超解像再生膜の一般的な特性を示
す図であり、膜に入射するフォトン数Npに対する膜の
透過率Trの関係を示している。この例では、入射フォ
トン数Npが小さい状態では透過率Trは低く、Npが
大きくなるとTrは高くなっている。超解像再生膜の材
質によっては、逆にNpが小さい状態でTrが高く、N
pが大きくなるとTrが低くなる特性の場合もある。要
するに、入射フォトン数に対して透過率が変化するとい
うのが超解像再生膜の本質的な特性である。
【0019】この図1の例のようにNpの増加に対して
Trが単調増加する場合には、再生光のスポット中央部
付近の入射フォトン数の多い部分で透過率が高く、周辺
部で透過率が低くなるので、再生光の実効的なスポット
サイズが小さくなり、記録層に狭ピッチで記録マークを
形成できる。
【0020】図2は、超解像再生について発明者らが新
たに発見した現象を超解像再生の基本原理も含めて説明
するための図である。まず、図2(a)を用いて基本的
な考え方を説明しておくと、あるトラック(TR)上を
再生光スポット(S)が移動しながら記録マーク(M)
を検出して再生を行う場合、超解像再生膜が存在しなけ
れば、再生光スポットS内に存在するマークMは全て再
生信号に寄与する。ここで、Sの大きさの目安は光スポ
ット中心強度のe-2に光強度が低下する位置で与えられ
る。従って、図2(a)のようにスポットS内に二つの
マークMが存在すると、両者を分離して識別することが
困難となり、通常の再生では十分なCNRを得ることが
できない結果となる。
【0021】超解像再生膜が記録層より再生光の入射側
に存在する場合には、光源からみたとき、光強度の小さ
いスポット周辺部では透過率が低くて記録層が見えず、
光強度の高いスポット中央部では透過率が高くなり記録
層が見える。従って、再生光の入射側からは図2(a)
のAaで示される部分のみが透けて見え、狭ピッチで記
録されたマークも分離して識別再生ができる。図2
(a)においてAaを再生光スポットSとは多少位相の
ずれた楕円体状に示したのは、光照射から透過率変化が
発生するまでの時間遅れを考慮したためであって、スポ
ット移動速度(光ディスクの線速)に比べて十分に応答
の早い超解像再生膜の場合には、Aaは略真円形で、か
つSと略同心円状となる。以上が超解像再生の基本原理
である。図2(b)については、後述する。
【0022】次に、図3を参照して反射率変化型光記録
媒体に超解像再生を適用した場合に問題となる現象につ
いて説明する。図3は、反射率変化型光記録媒体の模式
図であり、超解像再生膜12の上に中間層13を介して
記録層14が積層された構造となっている。記録層14
は相変化型光記録媒体の場合のような反射率変化型記録
層であり、ハッチングを施した低反射率の部分とハッチ
ングを施してない高反射率の部分が混在しているものと
する。
【0023】再生時には、この光記録媒体に対して超解
像再生膜12側から、つまり図3の下方からある強度
(Io)のビーム状の再生光が入射する。この再生光の
照射により、超解像再生膜12のスポット中央部には透
過率の高い部分が形成され、その部分では選択的に光が
透過して記録層14側に入射する。
【0024】記録層14の高反射率の部分に光が入射し
た場合には、Rcで示される高い反射率で記録層14か
ら超解像再生膜12側へ光が戻る。この場合、多重干渉
を考慮しなければ、超解像再生膜12に入射する再生光
の正味の強度は、Io+TrRcIo=Io(1+Tr
Rc)である。ここで、Trは超解像再生膜12の透過
率である。
【0025】同様に、記録層14の低反射率の部分に光
が入射した場合には、Raで示される低い反射率で記録
層14から超解像再生膜13側へ光が戻る。この場合の
超解像再生膜12に入射する再生光の正味の強度は、I
o+TrRaIo=Io(1+TrRa)である。
【0026】このように反射率変化型光記録媒体におい
て記録層14から再生光の入射側に超解像再生膜12を
設けると、超解像再生膜21には記録層に向かう再生光
のみでなく、記録層14からの反射光も入射するため、
記録層14の記録状態(記録マーク部/非記録マーク
部)に依存して、超解像再生膜12への入射フォトン数
が変調されることになる。
【0027】図2で説明すると、記録層14の記録マー
ク部(非晶質部)の方が非記録マーク部(結晶部)より
反射率が低い場合、図2(a)に示すように、再生光の
スポットが主に斜線で示す記録マーク部Mを照射してい
るときには光学開口部(超解像再生膜12中の透過率が
高い部分)Aaは小さく、また図2(b)に示すよう
に、再生光のスポットが主に非記録マーク部を照射して
いるときには光学開口部Acは大きい、というように光
学開口部の大きさが記録マーク部/非記録マーク部に応
じて(記録マークの有無によって)、すなわち記録層1
4の記録状態によって変調を受けることになる。
【0028】図1に戻ってさらに補足説明をすると、超
解像再生膜に入射する実効フォトン数Npは、記録層の
記録マーク部(非晶質部)に対応する部分ではNa、非
記録マーク部(結晶部)に対応する部分ではNcという
ように異なることになる。実際に発明者らが反射率変化
型光記録媒体、特に相変化型光記録媒体に対して超解像
再生膜12を積層して一定の再生強度で超解像再生動作
を試みた結果、超解像再生膜のない場合に比較して狭ピ
ッチのマークが識別再生できたが、超解像再生膜のない
場合に比較してノイズレベルが高くなり、再生信号の歪
みが増大することが確認された。以上が本発明に至る発
明者らの発見である。以下、上述の検討事項を踏まえて
本発明の実施の形態について述べる。
【0029】(第1の実施形態)図4に、本発明の第1
の実施形態に係る光メモリ装置における記録再生系の構
成を示す。
【0030】本実施形態においては二つの再生系を用
い、まず第1の再生系で一定強度の再生光により再生を
行って第1の再生信号系列を生成し、次いで第1の再生
系で第1の再生信号系列に従って強度が補正された第2
の再生光により再生を行って第2の再生信号系列を生成
して、この第2の再生信号系列から光ディスクに記録さ
れた情報を識別再生する。
【0031】図4において、光ディスク10はディスク
基板11上に超解像再生膜12、中間層13、記録層1
4および保護層15が順次形成された構成となってい
る。なお、中間層13および保護層15は必要に応じて
設けられる。記録層14には、記録情報に対応した記録
マーク列が形成されているものとする。
【0032】光ディスク10に記録された情報の再生の
ために、本実施形態では第1の光源21、第1のビーム
スプリッタ22、第1の対物レンズ23および第1の光
検出器24からなる第1の再生系に加え、第2の光源3
1、第2のビームスプリッタ32、第2の対物レンズ3
3および第2の光検出器34からなる第2の再生系が設
けられている。第1の再生系と第2の再生系の間には、
演算回路26が設けられいている。すなわち、演算回路
26には第2の光検出器24から第1の再生系の出力と
して得られる第1の再生信号系列25が入力され、この
演算回路26で後述のようにして生成される補正信号に
従って第2の光源31からの再生光の強度が補正制御さ
れる構成となっている。
【0033】再生時には、まず第1の再生系によって予
備再生が行われる。すなわち、第1の光源21から発生
される一定強度の再生光が第1のビームスプリッタ22
を介して第1の対物レンズ23に導かれ、この対物レン
ズ23により光ディスク10に基板11側から微小なス
ポットとして照射される。
【0034】光ディスク10からの反射光は、第1の対
物レンズ23を入射光と逆方向に通過してビームスプリ
ッタ22により第1の光検出器24に導かれ、電気信号
として検出される。第1の光検出器24は、例えば受光
面を複数に分割(例えば2または4分割)した分割光検
出器であり、その各分割面に対応した複数の出力信号を
加減算処理することにより、再生信号やフォーカシング
およびトラッキングのための誤差信号が生成される。第
1の光検出器24は、このような加減算処理機能を含む
ものとする。
【0035】第1の光検出器24から出力される再生信
号(第1の再生信号系列25)は、演算回路26に入力
される。演算回路26は、第1の再生信号系列25から
図2で説明した記録層14の記録状態をモニタし、後述
する第2の再生系によって得られる第2の再生信号系列
35として、記録層14の記録状態に依存する超解像再
生膜12の光学開口部の変調による歪み成分が除去され
た再生信号が得られるように、第2の光源31からの再
生光の強度を変調して補正する。この演算回路26の処
理内容については、後ほど具体的に説明する。
【0036】こうして演算回路26によって強度が補正
された第2の光源31を含む第2の再生系によって、最
終的な再生が行われる。すなわち、演算回路26からの
補正信号によって強度が補正された第2の光源31から
の再生光が第2のビームスプリッタ32を介して第1の
対物レンズ33に導かれ、この対物レンズ33により光
ディスク10に基板11側から微小なスポットとして照
射される。
【0037】光ディスク10からの反射光は、第1の再
生系と同様、第2の対物レンズ33を入射光と逆方向に
通過してビームスプリッタ32により第2の光検出器3
4に導かれ、電気信号として検出される。第2の光検出
器34の第1の光検出器24と同様、例えば受光面を複
数に分割(例えば2または4分割)した分割光検出器で
あり、その各分割面に対応した複数の出力信号を加減算
処理することにより、再生信号やフォーカシングおよび
トラッキングのための誤差信号が生成される。第1の光
検出器24と同様に、第2の光検出器34もこのような
加減算処理機能を含むものとする。
【0038】第2の光検出器34から出力される再生信
号(第2の再生信号系列35)は、識別再生回路36に
入力され、ここで光ディスク10に記録された情報が識
別再生されることにより、再生情報が得られる。
【0039】次に、本実施形態の各部についてさらに詳
細に説明する。光ディスク10は、ディスク基板11と
してトラッキンググルーブの設けられたポリカーボネイ
ト基板を用い、この上に超解像再生膜として半導体微粒
子分散型超解像再生膜、中間層13として第1光学干渉
膜である150nm厚のZnS−SiO2 膜、記録層1
4として15nm厚のGeSbTe相変化記録層、保護
層15として第2光学干渉膜の機能を有する25nm厚
のZnS−SiO2 膜および反射膜としての100nm
厚のAlMo膜の積層膜を用いた。基板11上への膜形
成後の貼合せ、初期化は通常の方法に従って実施され
る。
【0040】半導体微粒子分散型超解像再生膜は、バン
ドギャップが550nm相当のZnTeを微粒子化し、
SiO2 母材中に一様に分散した構造のもので、充満帯
付近に形成された欠陥準位と伝導体下部の励起子準位間
で波長650nmの光を吸収遷移し、この遷移によって
吸収率の変化、すなわち光透過率の変化が起こるように
調整される。
【0041】この超解像再成膜は、入射光の強度が高い
と励起により欠陥準位の電子数が減少して吸収が低下し
て透過率が上がる。エキシトン準位からの脱励起の寿命
は微粒子化の効果により10ns以上に調整されてお
り、十分な透過率変化量が得られている。記録・消去時
には入射光強度が再生時に比較して非常に高いので、光
スポットのほとんどの部分で透過率が高くなっており、
記録・消去過程では超解像再生膜は存在しないのと等価
である。
【0042】また、光ディスク10の超解像再生膜12
以外の膜としては、極く通常の相変化型媒体と同様のも
のを使用しており、特に吸収率調整は行っていないが、
超解像再生膜12と第1光学干渉膜である中間層13の
間に半透明膜を挿入するか、もしくは反射膜の代わりに
半透明膜を用いる等により吸収率調整膜構造を用いても
構わない。本実施例の通常の膜構造においては、記録マ
ーク部(非晶質部)の反射率(Ra)は非記録マーク部
(結晶部)の反射率(Rc)よりも低い。
【0043】上記した構成の光ディスク10を用いた場
合の超解像再生を以下の手順で実施した。図4に示した
構成の光ディスク装置において、光ディスク10を図示
しないスピンドルモータにより線速度10m/sで回転
させるとともに、光源21として用いた波長650nm
の半導体レーザを駆動して、第1の光検出器24から出
力されるフォーカシングエラー信号およびトラッキング
エラー信号に基づいてフォーカシングおよびトラッキン
グサーボを行い、光ディスク10の所定のトラック上に
再生光ビームを照射した。この場合、第1の対物レンズ
23のNAを0.6としたので、光ディスク10上の再
生光のスポット径はe-2で0.89μm程度、FWHM
で0.5μm程度である。
【0044】次に、試験用データ(記録・消去信号)に
従って光源21としての半導体レーザを駆動し、所定の
記録マーク列を光ディスク10のトラック上に記録した
後、記録した情報を再生した。本実施形態の場合、記録
パワーは12mW、消去パワーは7mWのオーバライト
モードで、マークピッチを0.67μm〜0.33μm
の間(ビットピッチで0.4μm〜0.2μm)で変
え、トラック毎に単一周波数のオーバライト記録を行っ
た。記録は各トラック共複数回行い、CNRと消去率を
測定した。
【0045】予め比較例として作製した超解像再生膜の
ない光ディスクに対する記録再生試験を行った結果で
は、マークピッチが0.67μmではCNRは54d
B、消去比は−33dBと実用上十分な値を示したが、
ピッチが0.6μm以下で急激にCNR、消去比共に劣
化した。この比較例のように吸収率調整のない相変化媒
体では、オーバライトジッタの増加も相俟って隣接する
マーク間の符号間干渉が大きく、超解像再生を行わない
場合にはマークピッチ:0.58μm(ビットピッチ:
0.35μm)が線密度の限界であった。補足ではある
が、超解像再生膜がない場合でも、吸収率調整を行った
光ディスクではマークピッチ0.5μm(ビットピッ
チ:0.3μm)の線密度まで詰めることが可能であっ
た。
【0046】そして、以上のように記録マークの形成を
行った光ディスクからの再生を以下の手順で行った。超
解像再生を実施する場合、再生時の超解像再生膜12へ
の入射フォトン数(図1のNp)が重要であるので、ま
ず再生光の強度を変えて最適な強度を選んだ。超解像再
生膜がない場合は、吸収率調整膜構成においても十分な
CNRが得られないマークピッチ0.4μmの記録マー
ク列に対して、再生光の強度を変えながら再生動作を行
い、再生CNRが最大になる強度を最適再生光強度とし
て選んだ。このときの再生信号のCNRは、超解像再生
膜のない従来構造の光ディスク(吸収率調整膜構造も含
めて)よりも高く、本発明の実施に用いた超解像再生膜
12が符号間干渉の低減化に十分に機能していることが
明らかとなった。
【0047】但し、信号レベルだけを見ると、確かに狭
ピッチのマーク列を識別再生できていたが、ノイズレベ
ルが高く、CNR値は実用上十分とは言えなかった。第
1の光検出器24から出力される第1の再生信号系列2
5を見ると、記録信号は単一周波数の正弦波であるにも
関わらず、図4中に示したように反射率の高い非記録マ
ーク部(結晶部)からの信号が反射率の低い記録マーク
部(非晶質部)からの信号よりも助長されており、かつ
立上り、立下がり部のノイズが顕著であった。この第1
の再生信号系列25のノイズの原因は前述した通り、超
解像再生膜12に形成される光学開口が記録層14の記
録状態(記録マーク部の有無)によって変調されるため
である。
【0048】第1の再生信号系列25は演算回路26に
入力され、以下のようにして第2の光源31からの再生
光の強度を補正するための補正信号が生成される。今、
記録層14の非晶質部および結晶部にそれぞれ第1の光
源21からの再生光のスポットが照射されているときの
超解像再生膜12への実効的入射光強度をIa* ,Ic
* とすると、これらは Ia* =(1+Tr1×Ra)Io Ic* =(1+Tr2×Rc)Io と近似的におくことができる。ここで、Ioは第1の光
源21からの再生光の強度、RaおよびRcは記録層1
4の非晶質部および結晶部の反射率、Tr1およびTr
2は強度Ioの再生光が反射率RaおよびRcで反射さ
れた後に超解像再生膜12に入射したときの超解像再生
膜12の透過率であり、これらはいずれも予め求めてお
くことができる。
【0049】そこで、演算回路26は第1の再生信号系
列25のボトム(非晶質部からの反射光強度に対応する
部分)に対しては、1/Io(1+Tr1×Ra)の補
正係数、再生信号系列25のピーク(結晶部からの反射
光強度に対応する部分)に対しては、1/Io(1+T
r2×Rc)の補正係数、そしてボトムとピークの中間
強度部に対しては、1/Io(1+Tr1×Ra)と1
/Io(1+Tr2×Rc)の相加平均値からなる補正
係数を有する補正信号を演算により求め、この補正信号
によって第2の光源31を制御し、この光源31から出
力される再生光の強度を補正する。
【0050】但し、この補正に当たっては、補正信号を
光ディスク10が第1の対物レンズ23と第1の対物レ
ンズ33間の距離を移動するのに対応する時間分だけ遅
延した後、第2の光源31として用いた半導体レーザに
印加した。
【0051】第2の光源31からの再生光の強度(I
o′)は、演算回路26からの上記補正信号により第1
の再生信号系列25に同期してIo′/Io(1+Tr
1×Ra)とIo′/Io(1+Tr2×Rc)の間で
変調され、この変調後の再生光が第2のビームスプリッ
タ32および第2の対物レンズ33を介して光ディスク
10に照射される。この結果、記録層14の非晶質部に
は強度の強い再生光、結晶部には弱い強度の再生光がそ
れぞれ照射され、超解像再生膜12への実効的な入射光
強度は一定に保持されることになる。ここで、第2の光
源31の波長および第2の対物レンズ33のNAは、そ
れぞれ第1の光源21および第1の対物レンズ23のそ
れと同一とした。
【0052】このようにして第2の光源31からの再生
光の強度を制御することにより、第2の再生系の第2の
光検出器34から得られた第2の再生信号系列35は、
記録信号とほぼ同一の単一周波数でノイズが少なく歪み
の少ない波形となった。この第2の再生信号系列35を
識別再生回路36に入力することによって、狭ピッチの
マーク列に対してもエラーレートの小さい再生情報を得
ることが可能となり、マークピッチが0.33μmでも
十分に安定した再生動作が得られることが明らかとなっ
た。
【0053】なお、本実施形態において演算回路26
は、例えば上述の補正係数を有するように入出力特性が
設計された線形増幅器により構成することができる。ま
た、補正信号を前述のように遅延させるための遅延回路
は、演算回路26に含ませてもよいし、外部に設けても
よい。
【0054】(第2の実施形態)図5に、本発明の第2
の実施形態に係る光メモリ装置における記録再生系の構
成を示す。同図に示されるように、本実施形態では第1
の実施形態の構成にROM27が新たに追加された構成
となっている。ROM27には、光ディスク10におけ
る超解像再生膜12の特性データ、具体的には例えば超
解像再生膜12の図1に示した入射フォトン数Npと透
過率Trの関係がテーブルとして格納されている。
【0055】本実施形態では、第2の光源31からの再
生光の強度(Io′)を演算回路26からの補正信号に
より第1の再生信号系列25に同期してIo′/Io
(1+Tr1×Ra)とIo′/Io(1+Tr2×R
c)の間で変調する点は第1の実施形態と共通している
が、演算回路26において超解像再生膜12の透過率T
r1,Tr2およびこれらの間の透過率のデータをRO
M27から読み出して使用する点が第1の実施形態と異
なっている。
【0056】さらに詳細に説明すると、前述したように
記録層14の記録状態に依存して超解像再生膜12への
入射フォトン数が変調されるため、第1の再生信号系列
25のレベルもこれに依存して、記録層14からの反射
率の変化のみに依存した本来のレベルから変化する。従
って、演算回路26で第1の再生信号系列25のレベル
に対応してROM27のアドレスを生成すれば、ROM
27から第1の再生信号系列25のレベル、つまり超解
像再生膜12への入射フォトン数に対応した透過率のデ
ータが読み出されることになる。
【0057】すなわち、第1の実施形態では図1に示し
た入射フォトン数Npと透過率Trの関係を直線近似し
て用いていたのに対して、第2の実施形態では実際のと
NpとTrの関係を使用して第2の光源31からの再生
光の強度を補正することによって、第2の再生信号系列
35としてより正確に原信号波形を再現することが可能
となる。
【0058】なお、本実施形態において超解像再生膜1
2の光学開口部の形状を図1に示した入射フォトン数N
pと透過率Trの関係と第1の再生信号系列25から予
め計算で求めてROM27に格納しておくようにしても
よく、これによりさらに厳密に第2の光源31からの再
生光の強度を補正することができる。
【0059】また、演算回路26はDSP(ディジタル
信号処理回路)を用いて実現することできる。その場
合、識別再生回路36もディジタル処理で実現すること
になるので、演算回路26と識別再生回路36を一体に
構成することも可能である。
【0060】(第3の実施形態)図6に、本発明の第3
の実施形態に係る光メモリ装置における記録再生系の構
成を示す。第1、第2の実施形態では、基本的にそれぞ
れ別個の光源21,31を有する第1、第2の再生系を
用い、第1の光源21から一定強度の再生光を光ディス
ク10に照射し、その反射光を第1の光検出器24で検
出して第1の再生信号系列25を生成し、この第1の再
生信号系列25に基づいて演算回路26により第2の光
源31からの再生光の強度を制御したのに対して、本実
施形態は演算回路の能力を増して単一の光源による一つ
の再生系で同様の効果を得るようにした例である。
【0061】すなわち、本実施形態においては、第1、
第2の実施形態における第1の再生系と同様の構成で第
1の再生信号系列を生成し、この第1の再生信号系列を
超解像再生膜の特性に従って演算回路で補正することに
より、第2の再生信号系列を生成して、この第2の再生
信号系列から光ディスクに記録された情報を識別再生す
る。
【0062】図6において、光ディスク10は第1、第
2の実施形態と同様の構成である。この光ディスク10
に記録された情報の再生時には、第1、第2の実施形態
と同様に、ず光源21から発生される一定の強度の再生
光がビームスプリッタ22を介して対物レンズ23に導
かれ、この対物レンズ23により光ディスク10に基板
11側から微小なスポットとして照射される。
【0063】光ディスク10からの反射光は、対物レン
ズ23を入射光と逆方向に通過してビームスプリッタ2
2により光検出器24に導かれ、電気信号として検出さ
れる。光検出器24は、例えば受光面を複数に分割(例
えば2または4分割)した分割光検出器であり、その各
分割面に対応した複数の出力信号を加減算処理すること
により、再生信号やフォーカシングおよびトラッキング
のための誤差信号が生成される。光検出器24は、この
ような加減算処理機能を含むものとする。
【0064】光検出器24から出力される再生信号(第
1の再生信号系列)25は、演算回路41に入力され
る。演算回路41は、第1の再生信号系列25を超解像
再生膜12の特性に従って補正することにより、第2の
再生信号系列45を生成する。第2の再生信号系列45
は識別再生回路36に入力され、ここで光ディスク10
に記録された情報が識別再生されることにより、再生情
報が得られる。
【0065】演算回路41においては、強度Ioの再生
光が記録層14により反射率Ra,Rcで反射された後
に超解像再生膜12に入射したときの超解像再生膜12
の透過率Tr1,Tr2を、記録層14の非晶質部およ
び結晶部にそれぞれ光源21からの再生光スポットが照
射されているときの超解像再生膜12への実効的入射光
強度Ia* 、Ic* に比例する関数として扱う(Tr1
=kIa* 、Tr2=kIc* 、kは比例定数)。そし
て、これらのIa* 、Ic* をIoに対して展開して、
例えばIoの三次の項までをとり、 Ia* =Io+kRaIo2 +k2 Ra2 Io3 Ic* =Io+kRcIo2 +k2 Rc2 Io3 として扱う。ここで、Ioは光源21からの再生光の強
度、RaおよびRcは記録層14の非晶質部および結晶
部の反射率であり、これらはいずれも予め求めておくこ
とができる。
【0066】そして、演算回路41はこれらのIa*
Ic* から求められたTr1(=kIa* )、Tr2
(=kIc* )を用いて第1の実施形態と同様に第1の
再生信号系列25を補正する。すなわち、第1の再生信
号系列25のボトム(非晶質部からの反射光強度に対応
する部分)に対しては、1/Io(1+Tr1×Ra)
の補正係数、再生信号系列25のピーク(結晶部からの
反射光強度に対応する部分)に対しては、1/Io(1
+Tr2×Rc)の補正係数、そしてボトムとピークの
中間強度部に対しては、1/Io(1+Tr1×Ra)
と1/Io(1+Tr2×Rc)の相加平均値からなる
補正係数で補正を行うことにより、第2の再生信号系列
45を生成する。
【0067】このようにして得られた第2の再生信号系
列45は、記録信号とほぼ同一の単一周波数の歪みの少
ない波形となった。この第2の再生信号系列35を識別
再生回路36に入力することによって、マークピッチが
0.33μmというような狭ピッチのマーク列に対して
も低エラーレートの再生情報を得ることが可能となっ
た。
【0068】(第4の実施形態)図7に、本発明の第4
の実施形態に係る光メモリ装置における記録再生系の構
成を示す。同図に示されるように、本実施形態は第3の
実施形態の構成にROM41が新たに追加された構成と
なっている。ROM41には、図5におけるROM27
と同様、光ディスク10における超解像再生膜12の特
性データ、具体的には例えば超解像再生膜12の図1に
示した入射フォトン数Npと透過率Trの関係を示すデ
ータがテーブルとして格納されている。
【0069】本実施形態では、演算回路41によって第
1の再生信号系列25を補正する点は第3の実施形態と
共通しているが、演算回路41において超解像再生膜1
2の透過率Tr1,Tr2およびこれらの間の透過率の
データをROM42から読み出して使用する点が第3の
実施形態と異なっている。
【0070】さらに詳細に説明すると、前述したように
記録層14の記録状態に依存して超解像再生膜12への
入射フォトン数が変調されるため、第1の再生信号系列
25のレベルもこれに依存して変化する。従って、演算
回路41で第1の再生信号系列25のレベルに対応して
ROM42のアドレスを生成すれば、ROM42から第
1の再生信号系列25のレベル、つまり超解像再生膜1
2への入射フォトン数に対応した透過率のデータが読み
出されることになる。
【0071】このように、第3の実施形態では超解像再
生膜12の透過率Tr1,Tr2を超解像再生膜12へ
の実効的入射光強度Ia* 、Ic* の関数として近似し
たのに対し、本実施形態では図1に示した実際の入射フ
ォトン数Npと透過率Trの関係を使用して第1の再生
信号系列25を補正することによって、第2の再生信号
系列45としてより正確に原信号波形を再現することが
可能となる。
【0072】なお、本実施形態において超解像再生膜1
2の光学開口部の形状を図1に示した入射フォトン数N
pと透過率Trの関係と第1の再生信号系列25から予
め計算で求めて、ROM42に格納しておくようにして
もよく、これによりさらに厳密に第1の再生信号系列2
5を補正して、第2の再生信号系列45を得ることがで
きる。
【0073】上記した実施形態では、反射率変化型の中
でも特に相変化型光記録媒体の超解像再生に本発明を適
用した例を述べた。本発明は原理的に反射率変化型の媒
体に適用されるものであるが、本発明で言う反射率変化
型とは、記録部と未記録部からの反射光強度の異なる媒
体を意味し、CD−ROM、DVD−ROM、位相差再
生型の相変化媒体のように情報をピット列で記録し、ピ
ット部からの反射光の位相をピットの無い平坦部からの
反射光の位相とずらせたものでも、再生光の入射側から
見た場合の反射率が異なるので、本発明の適用対象に含
まれる。
【0074】また、本発明はユーザ側でピットを形成し
て記録を行うWORM媒体、色素系記録層の光学変化を
記録原理とするCD−R等にも適用することが可能であ
ることは自明である。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば記
録層の光入射側に超解像再生膜を配置した光記録媒体、
特に相変化型などの反射率変化型光記録媒体に記録され
た情報を再生する場合、一定強度の第1の再生光を用い
て第1の再生信号系列を生成した後、第1の再生信号系
列に従って強度が補正された第2の再生光を用いて第2
の再生信号系列を生成するか、または第1の再生信号系
列を生成した後、この第1の再生信号系列を超解像再生
膜の特性に従って補正して、第2の再生信号系列を生成
することにより、第1の再生信号系列として記録層の記
録状態に依存する超解像再生膜の光学開口部の変調の影
響が低減される。
【0076】このようにすることにより、最終的に第2
の再生信号系列として得られる再生信号のノイズや歪み
が低減され、その信号品質が飛躍的に向上する。従っ
て、第2の再生信号系列から光記録媒体に記録された情
報を識別再生することにより、超解像再生の採用と相俟
って、高密度記録においても低エラーレートの再生情報
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用した超解像再生膜の入射フ
ォトン数と透過率の関係を示す特性図
【図2】超解像再生の原理と本発明の基本的な考え方を
説明するために記録層の記録マーク部の有無により超解
像再生膜の光学開口部が変調を受ける様子を示す図
【図3】本発明の基本的な考え方を説明するための反射
率変化型光記録媒体の主要部分の模式図
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光メモリ装置に
おける記録再生系の構成図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る光メモリ装置に
おける記録再生系の構成図
【図6】本発明の第3の実施形態に係る光メモリ装置に
おける記録再生系の構成図
【図7】本発明の第4の実施形態に係る光メモリ装置に
おける記録再生系の構成図
【符号の説明】
10…光ディスク 11…超解像再生膜 12…中間層 13…記録層 14…保護層 21…第1の光源 22…第1のビームスプリッタ 23…第1の対物レンズ 24…第1の光検出器 25…第1の再生信号系列 26…演算回路 27…超解像再生膜の特性データを格納したROM 31…第2の光源 32…第2のビームスプリッタ 33…第2の対物レンズ 34…第2の光検出器 35…第2の再生信号系列 41…演算回路 42…超解像再生膜の特性データを格納したROM 45…第2の再生信号系列

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録層および該記録層の光入射側に配置さ
    れた光照射により透過率が変化する超解像再生膜を有す
    る光記録媒体に記録された情報を再生するに際し、 前記光記録媒体に一定強度の第1の再生光を照射し、そ
    の反射光を検出して第1の再生信号系列を生成した後、 前記光記録媒体に前記第1の再生信号系列に従って強度
    が補正された第2の再生光を照射し、その反射光を検出
    して第2の再生信号系列を生成し、 この第2の再生信号系列から前記光記録媒体に記録され
    た情報を識別再生することを特徴とする光メモリ装置に
    おける超解像再生方法。
  2. 【請求項2】記録層および該記録層の光入射側に配置さ
    れた光照射により透過率が変化する超解像再生膜を有す
    る光記録媒体と、 前記光記録媒体に一定強度の第1の再生光を照射し、そ
    の反射光を検出して第1の再生信号系列を生成する第1
    の再生手段と、 前記光記録媒体に前記第1の再生信号系列に従って強度
    が補正された第2の再生光を照射し、その反射光を検出
    して第2の再生信号系列を生成する第2の再生手段と、 前記第2の再生信号系列から前記光記録媒体に記録され
    た情報を識別再生する識別再生手段とを具備することを
    特徴とする光メモリ装置。
  3. 【請求項3】前記超解像再生膜の特性データを格納した
    記憶手段と、この記憶手段から前記第1の再生信号系列
    に基づいて読み出した特性データを用いて前記第2の再
    生光の強度を補正する補正手段とを有することを特徴と
    する請求項3記載の光メモリ装置。
  4. 【請求項4】記録層および該記録層の光入射側に配置さ
    れた光照射により透過率が変化する超解像再生膜を有す
    る光記録媒体に記録された情報を再生するに際し、 前記光記録媒体に再生光を照射し、その反射光を検出し
    て第1の再生信号系列を生成した後、 この第1の再生信号系列を前記超解像再生膜の特性に従
    って補正することにより第2の再生信号系列を生成し、 この第2の再生信号系列から前記光記録媒体に記録され
    た情報を識別再生することを特徴とする光メモリ装置に
    おける超解像再生方法。
  5. 【請求項5】記録層および該記録層の光入射側に配置さ
    れた光照射により透過率が変化する超解像再生膜を有す
    る光記録媒体と、 前記光記録媒体に再生光を照射し、その反射光を検出し
    て第1の再生信号系列を生成する再生手段と、 前記第1の再生信号系列を前記超解像再生膜の特性に従
    って補正し、第2の再生信号系列を生成する補正手段
    と、 前記第2の再生信号系列から前記光記録媒体に記録され
    た情報を識別再生する識別再生手段とを具備することを
    特徴とする光メモリ装置。
  6. 【請求項6】前記超解像再生膜の特性データを格納した
    記憶手段を有し、前記補正手段は該記憶手段から前記第
    1の再生信号系列に基づいて読み出した特性データを用
    いて前記第1の再生信号系列を補正することを特徴とす
    る請求項5記載の光メモリ装置。
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