JPH1186267A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH1186267A
JPH1186267A JP23814497A JP23814497A JPH1186267A JP H1186267 A JPH1186267 A JP H1186267A JP 23814497 A JP23814497 A JP 23814497A JP 23814497 A JP23814497 A JP 23814497A JP H1186267 A JPH1186267 A JP H1186267A
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JP
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magnetic
back coat
coat layer
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JP23814497A
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Inventor
Kunio Ando
邦雄 安藤
Toshio Yamazaki
登志夫 山崎
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた電磁変換特性を有すると共に、高いバ
ックコート層塗膜強度を持ち、繰り返し走行耐久性に優
れ、走行トルクも低い等の特徴を持つ磁気記録媒体を得
る。 【解決手段】 非磁性支持体の表面側に少なくとも1層
以上の磁性層が設けられ、該支持体の裏面側に同時重層
塗布による2種以上の複数の層からなるバックコート層
が設けられてなる磁気記録媒体において、該バックコー
ト層の最上バックコート層以外の層(中間バックコート
層)に平均一次粒径が該最上バックコート層の膜厚より
も小さいモース硬度5以上の研磨剤としての無機粉末を
含有し、該最上バックコート層にはモース硬度5以上の
無機粉末を実質上含有しないことを特徴とする磁気記録
媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体の裏面にバ
ックコート層を有する磁気記録媒体に関し、特に優れた
膜剛性、バックコート層塗膜強度、低走行トルクを有
し、繰り返し走行耐久性及び電磁変換特性の良好な磁性
層を有する磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の高密度化が進むにつ
れ、高周波領域での出力や、繰り返し走行耐久性等に優
れた磁気記録媒体が要求されている。これらの要求を満
たすため、従来から、磁性粉末配向度の向上や、磁性層
表面の平滑化、磁性層塗膜強度の向上、高い潤滑効果を
持つ潤滑剤の添加等が報告されている。
【0003】しかしながら、磁気記録媒体、特に磁気テ
ープの高容量化が進むにつれ磁気テープの厚みは数十μ
m以下の薄膜化がなされ、これに伴い、磁性層、バック
コート層の薄膜化もなされているため、いかに上記の様
な対策を講じようとも、薄膜化のために、膜剛性の低
下、磁性層及びバックコート層塗膜強度の低下等の問題
が発生し、出力や、繰り返し走行耐久性、走行トルク等
が悪化する場合が少なくない。
【0004】また、現在市場にある多くの磁気テープに
は、支持体とするフィルムの一面にバックコート層を設
け、優れた表面電気抵抗、テープ走行性能を得ているも
のが存在するが、このバックコート層の塗膜強度が十分
でないテープをドライブにて走行させた場合、バックコ
ート層とドライブ内のテンション制御ピンや、ガイドロ
ーラー、キャプスタンとの接触により摩擦が発生し、こ
の摩擦がバックコート層にダメージを与え、バックコー
ト層の一部が剥離し塵埃となり、磁気記録そのものが出
来なくなったり、繰り返し走行耐久性が悪化する場合が
あることが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、優れた電磁変換特性を有すると共に、高いバックコ
ート層塗膜強度を持ち、繰り返し走行耐久性に優れ、走
行トルクも低い等の特徴を持つ磁気記録媒体を得ること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、非磁性支持体の裏面側に同時重層塗布による
2種以上の複数の層からなるバックコート層を設け、該
バックコート層の最上バックコート層以外の層(中間バ
ックコート層)に平均一次粒径が一定範囲のモース硬度
5以上の無機粉末を含有させ、該最上層には上記無機粉
末を実質上含有させないことにより、上記目的を達成す
ることができることを見出した。
【0007】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
のであって、非磁性支持体の表面側に少なくとも1層以
上の磁性層が設けられ、該支持体の裏面側に同時重層塗
布による2種以上の複数の層からなるバックコート層が
設けられてなる磁気記録媒体において、該バックコート
層の最上バックコート層以外の層(中間バックコート
層)に平均一次粒径が該最上バックコート層の膜厚より
も小さいモース硬度5以上の研磨剤としての無機粉末を
含有し、該最上バックコート層にはモース硬度5以上の
無機粉末を実質上含有しないことを特徴とする磁気記録
媒体を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体につ
いて詳細に説明する。本発明の磁気記録媒体は、非磁性
支持体と、該非磁性支持体の表面側に少なくとも1層以
上の磁性層とが設けられ、該非磁性支持体の裏面に2種
以上の複数の層からなるバックコート層が設けられてい
る。また、上記非磁性支持体と上記磁性層との間には、
磁性又は非磁性の中間層を設けてもよい。
【0009】尚、本発明の磁気記録媒体には更に他の層
を設けることができる。具体的には非磁性支持体と中間
層との間にあるいは非磁性支持体とバックコート層の間
に接着層(アンダーコート層)を設けたり、支持体と中
間層との間または中間層と磁性層との間に長波長信号を
使用するハードシステムに対応してサーボ信号等を記録
するために設けられる他の磁性層または非磁性層を設け
てもよい。
【0010】以下、本発明の磁気記録媒体を構成する支
持体及び各層等の詳細について説明する。まず、本発明
で使用される上記非磁性支持体について説明する。上記
非磁性支持体としては、通常公知の高分子樹脂からなる
可撓性フィルムを特段の制限なく使用することができ
る。
【0011】上記可撓性フィルムを形成する高分子合成
樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチ
レンビスフェノキシカルボキシレート等のポリエステル
類;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
類;セルロースアセテートブチレート、セルロースアセ
テートプロピオネート等のセルロース誘導体;ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂;芳香族
ポリアミド;ポリイミド;ポリカーボネート;ポリスル
フォン;ポリエーテル・エーテルケトン;ポリウレタン
等が挙げられる。これらの中でも、芳香族ポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
トが好ましい。使用に際しては、これらより選ばれる1
種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0012】また、上記非磁性支持体の厚さは1〜13
μmが好ましく、3〜10μmがより好ましい。また上
記非磁性支持体は、長手方向のヤング率が5GPa以
上、特には7〜15GPaであることがより好ましく、
幅方向のヤング率が7GPa以上、特には10〜20G
Paであることがより好ましい。上記非磁性支持体が、
上記のヤング率を満たすことにより膜剛性に優れる結果
となる。
【0013】次に、磁性層について説明する。磁性層
は、通常磁気記録媒体の最上層、即ち磁気記録媒体の表
面に存在する層であり、磁性粉末、結合剤び溶剤を主成
分とする磁性塗料を用いて形成することができる。
【0014】上記磁性粉末としては、例えば、γ−Fe
2 3 、Co被着γ−Fe2 3 等の酸化鉄系磁性粉
末、鉄単独又は鉄を主体とする強磁性金属粉末、及び六
方晶系フェライト粉末等が挙げられる。
【0015】上記強磁性金属粉末としては、金属分が7
0重量%以上であり、該金属分の60重量%以上が鉄で
ある強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金属粉末の
具体例としては、例えばFe、Fe−Co、Fe−N
i、Fe−Al、Fe−Ni−Al、Fe−Co−N
i、Fe−Ni−Al−Zn、Fe−Al−Si等の合
金の粉末が挙げられる。
【0016】上記酸化鉄系及び鉄を主体とする強磁性金
属粉末では、その形状は針状または紡錘状であることが
好ましい。そしてその長軸長は、好ましくは0.05〜
0.25μm、更に好ましくは0.05〜0.2μmで
ある。また、好ましい針状比は3〜20、好ましい粒径
は、X線法で測定した値として、130〜250Åであ
り、好ましい比表面積は30〜70m2 /gである。
【0017】また、上記六方晶系フェライトとしては、
微小平板状のバリウムフェライト及びストロンチウムフ
ェライト並びにそれらのFe原子の一部がTi、Co、
Ni、Zn、V等の原子で置換された磁性粉末等が挙げ
られる。また、該六方晶系フェライト粉末は、好ましい
板径が0.02〜0.09μmであり、好ましい板状比
が2〜7であり、好ましい比表面積が30〜60m2
gである。
【0018】上記磁性粉末の保磁力は、100〜210
kA/mであることが好ましく、特に120〜200k
A/mであることが好ましい。上記範囲内であれば全波
長領域でのRF出力が過不足なく得られ、しかもオーバ
ーライト特性も良好となる。
【0019】また、上記酸化鉄系磁性粉末及び強磁性金
属粉末の飽和磁化は、1.0×10 -5〜2.5×10-5
Wb/gであることが好ましく、特に1.4×10-5
2.0×10-5Wb/gであることが好ましい。また、
上記六方晶系フェライト粉末の飽和磁化は、3.8×1
-6〜8.8×10-6Wb/gであることが好ましく、
特に5.7×10-6〜8.8×10-6Wb/gであるこ
とが好ましい。上記範囲内であれば十分な再生出力が得
られる。
【0020】また、上記磁性層の形成に用いられる磁性
塗料に含有される磁性粉末には、必要に応じて希土類元
素や遷移金属元素を含有させることができる。
【0021】尚、本発明においては、上記磁性粉末の分
散性等の向上させるために、該磁性粉末に表面処理を施
してもよい。上記表面処理は、「Characterization of
Powder Surfaces 」(Academic Press)に記載されてい
る方法等と同様の方法により行うことができ、例えば上
記強磁性粉末の表面を無機質酸化物で被覆する方法が記
載されており、好適に採用することができる。この際用
いることができる上記無機質酸化物としては、Al2
3 、SiO2 、TiO2 、ZrO2 、SnO2、Sb2
3 、ZnO等が挙げられ、使用に際してはこれらを単
独で用いても2種以上を併用してもよい。尚、上記表面
処理は上記の方法以外にシランカップリング処理、チタ
ンカップリング処理及びアルミニウムカップリング処理
等の有機処理によっても行うことができる。
【0022】上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に
は、非磁性粉末を含有してもよい。このような非磁性粉
末としては、後述する非磁性の中間層に用いられる非磁
性粉末と同様のものが使用される。
【0023】上記磁性層を形成する磁性塗料に用いられ
る上記結合剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
及び反応型樹脂等が挙げられ、使用に際しては単独又は
併用して用いることができる。上記結合剤の具体例とし
ては、塩化ビニル系の樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ニトロセルロース、エポキシ樹脂等が挙げられ、そ
の他にも、特開昭57−162128号公報の第2頁右
上欄第19行〜第2頁右下欄第19行等に記載されてい
る樹脂等が挙げられる。さらに、上記結合剤は、分散性
等向上のために極性基を含有してもよい。上記結合剤の
配合割合は、上記磁性粉末100重量部に対して、5〜
200重量部が好ましく、5〜70重量部が更に好まし
い。
【0024】上記磁性層に用いられる磁性塗料に含有さ
れる溶剤としては、ケトン系の溶剤、エステル系の溶
剤、エーテル系の溶剤、芳香族炭化水素系の溶剤及び塩
素化炭化水素系の溶剤等が挙げられ、具体的には上記特
開昭57−162128号公報の第3頁右下欄17行〜
第4頁左下欄10行等に記載されている溶剤を用いるこ
とができる。上記溶剤の配合割合は、上記磁性粉末10
0重量部に対して、80〜500重量部が好ましく、1
00〜350重量部が更に好ましい。
【0025】また、上記磁性層には研磨剤として無機粉
末が含有されている。無機粉末として、具体的には、ア
ルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化クロム、炭
化珪素、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、α−Fe2 3
タルク、カオリン等が挙げられる。これらのうち、モー
ス硬度7以上のものが耐久性の面から好ましく使用され
る。また、該無機粉末の平均粒径d2 は、0.1〜0.
4μmであることが好ましい。後述するように、テープ
状磁気記録媒体ではロール状に巻き取られた場合にバッ
クコート層からの転写防止効果が大きいからである。
【0026】また、上記磁性層の形成に用いられる磁性
塗料には、分散剤、潤滑剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴
剤及び効黴剤等の通常の磁気記録媒体に用いられる添加
剤を必要に応じて添加することができる。上記添加剤と
して具体的には、上記特開昭57−162128号公報
の第2頁左下欄第6行〜第2頁右下欄第10行及び第3
頁左下欄第6行〜第3頁右上欄第18行等に記載されて
いる種々の添加剤を挙げることができる。
【0027】上記磁性層の厚さは0.05〜5μmであ
ることが好ましく、特に0.10〜0.5μmであるこ
とが好ましい。磁性層の厚さが上記範囲内であれば、耐
久性と出力安定性のバランスにおいて優れ好ましい。
【0028】磁性塗料を調製するには、例えば、上記磁
性粉末及び上記結合剤を溶剤の一部と共にナウターミキ
サー等に投入し予備混合して混合物を得、得られた混合
物を連続式加圧ニーダー等により混練し、次いで、溶剤
の一部で希釈し、サンドミル等を用いて分散処理した
後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾過し、更にポリイ
ソシアネート等の硬化剤や残余の溶剤を混合する方法等
を挙げることができる。
【0029】次に、磁性層の下に設けられる中間層につ
いて説明する。該中間層は、磁性を有する層であって
も、非磁性の層であってもよい。上記中間層を設ける目
的は、静磁気特性及び表面平滑性の向上にある。上記中
間層が磁性を有する層である場合には、上記中間層は磁
性粉末を含有する磁性の層(以下、磁性中間層という)
であり、磁性粉末、バインダ及び溶剤を主成分とする磁
性塗料(以下、中間磁性塗料ともいう)を用いて形成さ
れる。一方、上記中間層が非磁性である場合には、上記
中間層は非磁性粉末を含有する層(以下、非磁性中間層
という)であり、非磁性粉末、バインダ及び溶剤を主成
分とする磁性塗料(以下、中間非磁性塗料ともいう)を
用いて形成される。
【0030】上記磁性中間層の形成に用いられる磁性塗
料に含有される磁性粉末としては、強磁性粉末が好まし
く用いられ、該強磁性粉末としては軟磁性粉末及び硬磁
性粉末のいずれもが好ましく用いられる。該軟磁性粉末
の種類は特に制限されないが、通常磁気ヘッドや電子回
路等のいわゆる弱電機器に用いられているものが好まし
く、例えば近角聡信著「強磁性体の物理(下)磁気特性
と応用」(裳華房、1984年)368〜376頁に記
載されているソフト磁性材料(軟磁性材料)を使用で
き、具体的には酸化物軟磁性粉末を使用することができ
る。
【0031】上記酸化物軟磁性粉末の保磁力は、通常
0.01〜12kA/mであり、飽和磁化は、通常3.
8×10-6〜1.2×10-5Wb/gである。また金属
軟磁性粉末の保磁力は通常0.001〜8kA/mであ
り、飽和磁化は通常6.3×10-6〜6.3×10-5
b/gである。
【0032】また上記軟磁性粉末の形状は特に制限され
ないが、球状、板状、針状等が挙げられ、その大きさは
5〜800nmであることが好ましい。
【0033】また、上記硬磁性粉末としては、酸化鉄系
磁性粉末、鉄を主体とする強磁性金属粉末、六方晶系フ
ェライト粉末等が挙げられる。上記硬磁性粉末として
は、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に含有され
る酸化鉄系磁性粉末、強磁性金属粉末及び六方晶系フェ
ライト粉末と同様のものが用いられる。該硬磁性粉末の
保磁力、飽和磁化、形状、比表面積等の物性も、上記磁
性層の形成に用いられる強磁性金属粉末及び六方晶系フ
ェライト粉末の物性と同様である。
【0034】上記中間磁性塗料に含有される磁性粉末に
は、必要に応じて、希土類元素や遷移元素を含有させる
ことができる。また、上記磁性層と同様の表面処理を磁
性粉末に施してもよい。
【0035】上記中間磁性塗料が含有する結合剤及び溶
剤も、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に含有さ
れる結合剤及び溶剤と同様のものが用いられる。上記結
合剤の配合割合は、上記磁性粉末100重量部に対し
て、5〜200重量部が好ましく、5〜70重量部が更
に好ましい。上記溶剤の配合割合は、上記磁性粉末10
0重量部に対して、80〜500重量部が好ましく、1
00〜350重量部が更に好ましい。
【0036】また、上記中間磁性塗料には、必要に応じ
て、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に添加され
る添加剤を添加することができる。また、上記中間磁性
塗料には、後述する非磁性中間層の形成に用いられる非
磁性塗料に含有される非磁性粉末を添加することもでき
る。
【0037】上記磁性中間層の厚さは、0.2〜5μm
であることが好ましく、0.5〜4μmであることがよ
り好ましく、特に0.5〜3.5μmであることが特に
好ましい。上記範囲内であると、磁気記録媒体は十分な
曲げ剛性が得られる。
【0038】次に、上記非磁性中間層について説明す
る。非磁性中間層の形成に用いられる中間非磁性塗料に
含有される非磁性粉末としては、例えば、カーボンブラ
ック、グラファイト、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化
亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、二酸化マグネシウ
ム、二硫化タングステン、二硫化モリブテン、窒化ホウ
素、二酸化錫、二酸化珪素、非磁性の酸化クロム、アル
ミナ、炭化珪素、酸化セリウム、コランダム、人造ダイ
ヤモンド、非磁性の酸化鉄、ザクロ石、ガーネット、ケ
イ石、窒化珪素、炭化モリブテン、炭化ホウ素、炭化タ
ングステン、炭化チタン、ケイソウ土、ドロマイト、樹
脂性の粉末等が挙げられる。これらの中でも非磁性の酸
化鉄、酸化チタン、カーボンブラック、アルミナ、酸化
珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等が好ましく用いられる。
これら非磁性粉末は単独で用いても、2種以上併用して
もよい。
【0039】上記非磁性粉末の形状は、球状、板状、針
状、無定状のいずれでもよく、また、その大きさは、球
状、板状、無定形のものの場合は、5〜200nmであ
ることが好ましく、また、針状のものは、長軸長が20
〜300nmで針状比が3〜20であることが好まし
い。
【0040】尚、本発明においては上記非磁性粉末の分
散性等を向上させるために、該非磁性粉末に上記磁性層
の形成に用いられる磁性塗料に含有される磁性粉末と同
様の表面処理を施すことができる。
【0041】上記中間非磁性塗料に含有される結合剤及
び溶剤も、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に含
有される結合剤及び溶剤と同様のものが用いられる。上
記結合剤の配合割合は、上記非磁性粉末100重量部に
対して、5〜200重量部が好ましく、5〜70重量部
が更に好ましい。また、上記溶剤の配合割合は、上記非
磁性粉末の100重量部に対して、80〜500重量部
が好ましく、100〜350重量部が更に好ましい。
【0042】また、上記中間非磁性塗料には必要に応じ
て上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に添加される
添加剤を添加することができる。
【0043】上記非磁性中間層の厚さは0.2〜5μm
であることが好ましく、特に0.5〜4μmであること
が好ましい。上記範囲であれば磁気記録媒体において十
分な曲げ剛性が得られる。
【0044】上記中間塗料を調製するには、例えば、上
記磁性又は非磁性の無機粉末及び上記結合剤を溶剤の一
部と共にナウターミキサー等に投入し予備混合して混合
物を得、得られた混合物を連続式加圧ニーダー等により
混練し、次いで、溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を
用いて分散処理した後、潤滑剤等の添加剤を混合して、
濾過し、更に硬化剤や残余の溶剤を混合する方法等を挙
げることができる。
【0045】次に、バックコート層について説明する。
上記非磁性支持体の裏面側に設けられるバックコート層
は、その中心線表面粗さ(Ra)が30nm以下、温度
20℃、相対湿度50%における摩擦係数0.5以下、
厚みが2μm以下であることが望ましい。
【0046】また、このバックコート層は、同時重層塗
布による2層以上の複数の層からなる。このように複数
の層からなるバックコート層を同時重層塗布するのは、
各バックコート層を薄く塗ることが困難なためである。
【0047】本発明では、バックコート層のうち最上層
(最上バックコート層)以外の層(中間バックコート
層)に研磨剤としてのモース硬度5以上の無機粉末を含
有する。このような研磨剤としての無機粉末を中間バッ
クコート層に含有することによって、ガイドロールにダ
メージを与えることなく、磁性層への転写による表面性
悪化を起こすことなく、塗膜強度を向上させることがで
きるため、耐久性を改善し、テープ剛性を向上させるこ
とができる。その結果、ヘッドタッチが改善され、出力
が向上する。なお、バックコート層が2層よりなる場合
には、単に内層及び外層という。
【0048】更に、本発明では、バックコート層の最上
バックコート層に、モース硬度5以上の無機粉末を実質
上含有しない。即ち、無機粉末(研磨剤)の個数が0.
5個/μm2 以下であることが望ましい。こうすること
によって、磁性層への凹凸の転写を防止し、かつ良好な
耐久性を得ることができる。また、中間バックコート層
の凹凸形状を反映させて低摩擦係数を実現し、かつ磁性
層への凹凸転写を高いレベルで防止するために、上記中
間バックコート層と上記最上バックコート層の厚みの比
は、1/1〜10/1、特に2/1〜8/1であること
が好ましい。具体的には中間バックコート層は0.1〜
1.5μm、最上バックコート層は0.05〜0.5μ
mが好ましい。
【0049】このような研磨剤としての無機粉末として
は、上記磁性層に研磨剤として用いられるアルミナ、酸
化チタン、酸化カルシウム、酸化クロム、炭化珪素、炭
酸カルシウム、酸化亜鉛、α−Fe2 3 、タルク、カ
オリン等が挙げられる。
【0050】上記バックコート層にはカーボンブラック
が含有される。このカーボンブラックは磁気記録媒体の
帯電防止剤や固体潤滑剤として用いられるものである。
該カーボンブラックとしては、一次粒子の平均粒径が1
0〜30nm(特に20〜30nm)のカーボンブラッ
クを用いることが好ましい。また、該カーボンブラック
として、平均粒径の異なる二種以上のカーボンブラック
を組み合わせて用いることもできる。
【0051】このようなカーボンブラックとしては、ゴ
ム用ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、
アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げら
れ、その詳細は「カーボンブラック便覧」(カーボンブ
ラック協会編)等に記載されている。
【0052】上記中間バックコート層に含まれる上記モ
ース硬度5以上の研磨剤としての無機粉末と上記カーボ
ンブラックの重量比は、1:100〜1:10の範囲に
あることが望ましい。
【0053】本発明では、この複数の層からなるバック
コート層において、上記非磁性支持体に接する最内バッ
クコート層がポリエステルを含有することが望ましい。
このようにバックコート層にポリエステルを含有させる
ことにより、バックコート層の磁性層との張り付きを防
止しつつ、ベースフィルムとの接着性が向上し、その結
果、耐久性が向上する。
【0054】また、最内バックコート層以外のバックコ
ート層にもポリエステルを含有してもよい。この場合に
は、最内バックコート層以外のバックコート層のポリエ
ステルの含有量は、最内バックコート層のポリエステル
の含有よりもよりも少量であることが必要であり、その
含有量は、カーボンブラック100重量部に対して20
重量部以下であることが望ましい。
【0055】このようなポリエステルとしては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレンジメ
チレンテレフタレート、ポリエチレンビスフェノキシカ
ルボキシレート等が例示される。
【0056】本発明では、この複数の層からなるバック
コート層において、最内バックコート層を始めとする中
間バックコート層に潤滑剤としての脂肪酸及び/又は脂
肪酸エステルを含有することが望ましい。このようにバ
ックコート層に潤滑剤としての脂肪酸及び/又は脂肪酸
エステルを含有させることにより、潤滑剤の浸み出しを
制御することができ、走行性及び繰り返し走行耐久性等
に優れるようになり好ましい結果をもたらす。尚、バッ
クコート層表面に潤滑剤が多量にあると、この潤滑剤が
磁性層に移行し、ドロップアウトの原因となる。また、
潤滑剤が少なすぎると耐久性が低下する。
【0057】また、最外バックコート層にも脂肪酸及び
/又は脂肪酸エステルを含有してもよい。この場合に
は、最外バックコート層の脂肪酸及び/又は脂肪酸エス
テルの含有量は、最外バックコート層以外のバックコー
ト層の脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルの含有よりもよ
りも少量であることが必要であり、その含有量は、カー
ボンブラック100重量部に対して10重量部以下であ
る。脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルの含有量が10重
量部を超えるとスペーシングによる出力低下、及びドロ
ップアウト低下となり、好ましくない。
【0058】このような脂肪酸としては、例えば、カプ
ロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン
酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン酸、ベヘン
酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,12−ドデカンジカルボン酸、オクタンジカルボン
酸等が挙げられる。一方、脂肪酸エステルとしては、例
えば、上記脂肪酸のアルキルエステル等が挙げられ、総
炭素数12〜36のものが好ましい。
【0059】上記バックコート層を形成するためのバッ
クコート塗料に用いられる結合剤及び溶剤は、磁性層に
含有されるものと同種のものが使用される。また、支持
体とバックコート層の密着性を向上させるために両者間
にアンダーコート層を設けてもよい。該アンダーコート
層は、それ自体公知の組成の、磁性又は非磁性の粉末を
含有するアンダーコート塗料から形成することができ
る。
【0060】本発明の磁気記録媒体は以下の方法によっ
て製造することができる。まず、上記非磁性支持体に上
記中間層を形成する磁性または非磁性の塗料と、上記磁
性層を形成する磁性塗料とを中間層及び磁性層の乾燥厚
みが所望の厚みになるように同時重層塗布法によって塗
膜形成する。このとき、同時重層塗布法は特開平5−7
3883号公報の第42欄31行〜第43欄31行に記
載されている方法に従って行うことができる。次いで、
該塗膜に対して磁場配向処理を行った後乾燥し、カレン
ダ処理を行う。この後に上記支持体の裏面に上記バック
コート層塗料を上記した重層塗布法により塗布して複数
の層からなるバックコート層を設け、乾燥処理を行う。
更にエージング処理を行った後に所望の幅に裁断する。
尚、上記エージングは、カレンダ処理前に行ってもよ
い。
【0061】上記磁場配向処理は、上記中間層を形成す
る上記磁性または非磁性の塗膜及び上記磁性層を形成す
る上記磁性塗料が乾燥する前に行われ、例えば本発明の
磁気記録媒体が磁気テープの場合には上記磁性層を形成
する磁性塗料の塗布面に対して平行方向に約40kA/
m以上、好ましくは約80〜800kA/mの磁界を印
加する方法や、上記中間層を形成する磁性または非磁性
の塗料及び上記磁性層を形成する磁性塗料が湿潤状態の
うちに約80〜800kA/mのソレノイド等の中を通
過させる方法等によって行うことができる。
【0062】また上記カレンダ処理は、メタルロール及
びコットンロールもしくは合成樹脂ロール、メタルロー
ル及びメタルロール等の2本のロール間を通すスーパー
カレンダ処理等によって行うことができる。
【0063】上記乾燥処理は、例えば、30〜120℃
に加熱された気体の供給により行うことができ、この
際、気体の温度とその供給量とを制御することにより塗
膜の乾燥程度を調整することができる。
【0064】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、下記の「部」はすべて重量基準である。
【0065】 〔磁性塗料〕 ・強磁性体金属微粉末 100部 (長軸長=0.08ミクロン、保磁力=193kA/m、飽和磁化=1.94 ×10-5Wb/g、BET比表面積=50m2 /g) ・カーボンブラック 0.5部 「Columbian Chemicals Company 製 コンダクテックスSC(商品名)」 ・アルミナ 7部 「住友化学工業製 AKP50(商品名)、平均一次粒径0.15μm」 ・塩化ビニル系ビニル系共重合体 10部 ・スルホン酸機含有ポリウレタン樹脂 5部 ・ミリスチン酸 2部 ・メチルエチルケトン 100部 ・トルエン 50部 ・シクロヘキサノン 100部 上記組成物をサンドミル中で6時間混合分散した後、ポ
リイソシアネート(コロネートL)を3部及びブチルス
テアレート1部を加えて、磁性層用塗布液を得た。
【0066】 〔中間非磁性塗料〕 ・針状α−酸化鉄 100部 ・カーボンブラック 2部 「Columbian Chemicals Company 製 コンダクテックスSC(商品名)」 ・アルミナ 5部 「住友化学工業製 AKP50(商品名)、平均一次粒径0.15μm」 ・塩化ビニル系ビニル系共重合体 10部 ・スルホン酸機含有ポリウレタン樹脂 5部 ・ミリスチン酸 2部 ・メチルエチルケトン 96部 ・トルエン 64部 ・シクロヘキサノン 32部 上記組成物をサンドミル中で4時間混合分散した後、ポ
リイソシアネート(コロネートL)を4部及びブチルス
テアレート2部を加えて、非磁性中間層用塗布液を得
た。
【0067】 〔バックコート塗料1(内層)〕 ・カーボンブラック 100部 「Columbian Chemicals Company 製 ラーベン1255(商品名)」 ・研磨剤 3部 「住友化学工業製 AKP50(商品名)、平均一次粒径0.15μm」 ・塩化ビニル系ビニル系共重合体 15部 ・スルホン酸機含有ポリウレタン樹脂 50部 ・メチルエチルケトン 360部 ・トルエン 240部 ・シクロヘキサノン 120部 上記組成物をサンドミル中で6時間混合分散した後、ポ
リイソシアネート(コロネートL)を10部及びブチル
ステアレート1部を加えて、バックコート内層用塗布液
を得た。
【0068】 〔バックコート塗料2(外層)〕 ・カーボンブラック 100部 「Columbian Chemicals Company 製 ラーベン1255(商品名)」 ・塩化ビニル系ビニル系共重合体 15部 ・スルホン酸機含有ポリウレタン樹脂 50部 ・メチルエチルケトン 360部 ・トルエン 240部 ・シクロヘキサノン 120部 上記組成物をサンドミル中で6時間混合分散した後、ポ
リイソシアネート(コロネートL)を10部及びブチル
ステアレート1部を加えて、バックコート外層用塗布液
を得た。
【0069】〔磁気記録媒体の調製〕厚さ6μmのポリ
エチレンテレフタレート支持体上に、得られた中間非磁
性塗料及び磁性塗料を中間層の乾燥厚みが1.5μm、
磁性層の乾燥厚みが0.2μmとなるようにダイコータ
ーでウエット・オン・ウエット方式の同時重層塗布を行
い塗膜を形成した。次いで、これらの塗膜が湿潤状態に
ある間に、400kA/mのソレノイドにより磁場配向
処理を行った。更に、乾燥炉にて、80℃の温風を10
m/minの速度で塗膜に吹きつけて乾燥した。乾燥
後、塗膜をカレンダー処理し、磁性層及び中間層を形成
した。引き続き、上記支持体の反対の面上に上記バック
コート塗料1及び2を乾燥厚さがバックコート内層が
0.3μm、バックコート外層が0.2μmにそれぞれ
なるように、ダイコーターでウエット・オン・ウエット
方式の同時重層塗布を行い塗膜を形成し、90℃にて乾
燥してバックコート層を形成した。最後に8mm幅にス
リットして、ビデオテープを製造した。
【0070】[実施例1〜2及び比較例1〜4]上記塗
料配合を基本配合として、バックコート塗料1及び2
に、カーボンブラック100部に対して表1に示す量の
研磨剤(平均一次粒径0.15μmのアルミナ又は平均
一次粒径0.5μmアルミナ)を加え、各塗布液を調製
し、上記に従って、磁気記録媒体を調製した。この磁気
記録媒体について、下記の測定方法に準拠してガイドロ
ール傷、塗膜強度、耐久性、出力及び表面性(中心線平
均表面粗さ:Ra)をそれぞれ評価し、結果を表1に示
す。
【0071】〔測定方法〕 <ガイドロール傷>市販のHi8デッキを用い、100
回走行した後のガイドロール傷を光学顕微鏡50倍にて
観察した。
【0072】<塗膜強度> ・φ1/8inchアルミナ球 ・speed:20mm/sec ・荷重:20g/f ・試験区間:10mm の条件で30回摺動させ、塗膜の表面を光学顕微鏡20
0倍で観察して下記の通り評価した。 ○:削れなし △:削れあり ×:ベースフィルムから剥離
【0073】<耐久性>市販のHi8デッキを用い、2
5℃、50%RHの条件下で100回繰り返し走行させ
た後の出力低下を測定した。なお、評価基準は以下の通
りである。 ◎:走行後の出力低下が、初期値の3%未満で、磁性層
への付着物がなく、エッジダメージもない。 ○:走行後の出力低下が、初期値の3%未満で、磁性層
への付着物又はエッジダメージが若干ある。 △:走行後の出力低下が初期値の3〜10%。 ×:走行後の出力低下が初期値の10%以上。
【0074】<耐久性>市販のHi8デッキを改造し、
9Mhzの単一波を記録し、その出力をスペクトルアナ
ライザーで測定した。
【0075】<中心線平均表面粗さ(Ra)>レーザ光
干渉式表面粗さ計〔Zygo社、Laser Inte
rferometric Microscope Ma
xim 3D Model5700〕を用い、下記の条
件にて測定した。 ・使用レンズ:Fizeau40倍 ・Remove:Cylinder ・Filter:Fixed ・Filter Freg:4.0(l/mm) ・Filter Wavelength:0.250n
m ・Trim:0 ・Trim Move:All
【0076】
【表1】
【0077】表1に示されるように、実施例1〜2は、
比較例1〜4に比してガイドロール傷、塗膜強度、耐久
性、出力及び表面性のいずれにおいても優れている。
【0078】[実施例3〜5及び比較例5]上記塗料配
合を基本配合として、バックコート塗料1及び2に、カ
ーボンブラック100部に対して表1に示す量のポリエ
ステル(東洋紡(株)製バイロン54SS)を加え、各
塗布液を調製し、上記に従って、磁気記録媒体を調製し
た。この磁気記録媒体について、張り付き、接着性、耐
久性、ドロップアウトをそれぞれ評価し、結果を表2に
示す。なお、張り付き、接着性及びドロップアウトは下
記方法に準拠して行った。また、比較として比較例1の
結果も表2に示した。
【0079】〔測定方法〕 <張り付き>φ10mmのガラス管に20gfのテンシ
ョンで10回巻き付けた後、20℃、50%RH環境下
に1日保存し、テープをほどいたときの塗膜の剥がれを
観察した。
【0080】<接着性>180゜剥離法により、支持体
とバックコート層との接着強度を測定した。8mm幅に
スリットしたテープを3M製粘着テープに貼り付け、2
3℃、50%RHで180゜剥離強度を測定した。剥離
強度10gf以上なら良好である。
【0081】<ドロップアウト>市販のHi8デッキを
用いて記録再生し、その際のドロップアウトをシバソク
製ドロップアウトカウンターVH01BZを用いて測定
した。5μ秒/−10dBの条件で行った(個/分)。
【0082】
【表2】
【0083】表2に示されるように、実施例3〜5は、
比較例1及び5に比して張り付き、接着性、耐久性、ド
ロップアウトのいずれにおいても優れている。
【0084】[実施例6〜7及び比較例6〜7]上記塗
料配合を基本配合として、バックコート塗料1及び2
に、カーボンブラック100部に対して表3に示す量の
潤滑剤(ブチルステアレート)を加え、各塗布液を調製
し、上記に従って、磁気記録媒体を調製した。この磁気
記録媒体について、浸み出し、耐久性、ドロップアウト
をそれぞれ評価し、結果を表3に示した。なお、浸み出
しは下記方法に準拠して行った。また、比較として比較
例1の結果も表3に示した。
【0085】〔測定方法〕 <浸み出し>60℃、90%RH環境下に1週間保存し
た後、塗膜表面を目視で評価した。
【0086】
【表3】
【0087】表3に示されるように、実施例6〜7は、
比較例1、6〜7に比して浸み出し、耐久性、ドロップ
アウトのいずれにおいても優れている。
【0088】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、バックコート
層塗膜強度、電磁変換特性、繰り返し走行耐久性及び保
存性に優れる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の表面側に少なくとも1層
    以上の磁性層が設けられ、該支持体の裏面側に同時重層
    塗布による2種以上の複数の層からなるバックコート層
    が設けられてなる磁気記録媒体において、該バックコー
    ト層の最上バックコート層以外の層(中間バックコート
    層)に平均一次粒径が該最上バックコート層の膜厚より
    も小さいモース硬度5以上の研磨剤としての無機粉末を
    含有し、該最上バックコート層にはモース硬度5以上の
    無機粉末を実質上含有しないことを特徴とする磁気記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 上記バックコート層の中間バックコート
    層に含まれるモース硬度5以上の無機粉末とカーボンブ
    ラックとが、重量比で1:100〜1:10の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記非磁性支持体に接する最内バックコ
    ート層がポリエステルを含有することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記非磁性支持体に接する最内バックコ
    ート層以外のバックコート層が、最内バックコート層よ
    りも少量のポリエステルを含有し、かつ該ポリエステル
    がカーボンブラック100重量部に対して20重量部以
    下含有する請求項3に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記非磁性支持体に接する最内バックコ
    ート層に脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の磁気記
    録媒体。
  6. 【請求項6】 上記最外バックコート層が、最外バック
    コート層以外のバックコート層よりも少量の脂肪酸及び
    /又は脂肪酸エステルを含有し、かつ該脂肪酸及び/又
    は脂肪酸エステルがカーボンブラック100重量部に対
    して10重量部以下含有することを特徴とする請求項5
    に記載の磁気記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001067652A (ja) * 1999-08-17 2001-03-16 Quantum Corp 磁気テープおよび記録テープを製造するための方法
US6855414B2 (en) 2002-07-30 2005-02-15 Tdk Corporation Magnetic recording medium

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