JPH1186228A - スピンバルブ磁気ヘッドおよびその製造方法、磁化制御方法 - Google Patents

スピンバルブ磁気ヘッドおよびその製造方法、磁化制御方法

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JPH1186228A
JPH1186228A JP9247267A JP24726797A JPH1186228A JP H1186228 A JPH1186228 A JP H1186228A JP 9247267 A JP9247267 A JP 9247267A JP 24726797 A JP24726797 A JP 24726797A JP H1186228 A JPH1186228 A JP H1186228A
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ferromagnetic layer
layer
magnetization
magnetic head
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Keiichi Nagasaka
恵一 長坂
Yutaka Shimizu
豊 清水
Hitoshi Kishi
均 岸
Atsushi Tanaka
厚志 田中
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Fujitsu Ltd
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    • Y10T29/49034Treating to affect magnetic properties

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録媒体上の磁化に応じて抵抗値を対称
的に増減させる、スピンバルブ構造の磁気ヘッドを、磁
気ヘッドの他の部分の特性を劣化させることなく形成す
る。 【解決手段】 スピンバルブ構造の磁気ヘッドのピンド
層の磁化方向を熱処理により、90°回転させる際、フ
リー層の磁化容易軸が実質的に回転しないような温度で
熱処理を行い、その際、熱処理を、印加される外部磁場
の方向を変化させながら複数回にわけて実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に磁気ヘッドに
関し、特にいわゆるスピンバルブ(spin valve)構造を
有するGMR(giant magnetic resistance )ヘッドの
改良に関する。GMRヘッドは、非常に微小な外部磁界
の方向に応じて生じる磁性層の抵抗値の変化を検出する
高感度な磁気ヘッドであり、高密度磁気記録装置におい
て、高分解能、高感度な再生ヘッドとして有望である。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の典型的なスピンバルブヘ
ッドを使った磁気記録再生ヘッド10の全体構成を、ま
た図7は図6の構成中において使われるスピンバルブヘ
ッド14の構成を示す。図6を参照するに、磁気記録再
生ヘッド10は、Al2 TiC等の基板11上に形成さ
れたFeNi、CoFeあるいはFeN等の磁性材料よ
りなる下側磁気シールド層12を含む。前記下側シール
ド層12上には、Al2 3 等の非磁性材料よりなるス
ペーサ層13が形成され、前記スペーサ層13上にはス
ピンバルブ構造を有する磁気センサ14が形成される。
磁気センサ14はさらに同様な非磁性材料よりなる別の
スペーサ層15により覆われ、前記スペーサ層15上に
はFeNiあるいはCoFe等の軟磁性材料よりなる上
側磁気シールド層16が形成される。その際スペーサ層
13、磁気センサ14およびスペーサ層15は、上下の
磁気シールド層12,16の間で幅が約200nmの読
み取りギャップを形成する。
【0003】さらに、前記上側シールド層16上には厚
さが約350nmの非磁性材料よりなる別のスペーサ層
17が形成され、前記別のスペーサ層17上には、磁気
ヘッド前端面10Aに向かって厚さが連続的に減少する
絶縁層18を介して、コイルパターン19が形成され
る。前記コイルパターン19は別の絶縁層19により覆
われ、さらに前記別の絶縁層19上には、FeNiある
いはCoFe等の磁性材料よりなる磁極21が形成され
る。前記絶縁層20も前記磁気ヘッド前端面10Aに向
かって厚さが減少し、その結果、前記前端面10A近傍
においては、前記磁極21は前記スペーサ層17に直接
に接する。その結果、前記上側磁気シールド16と磁極
21との間に書込みギャップが形成される。磁気シール
ド16と磁極21とは、図示しない磁気ヘッド10の後
部において連続し、磁気回路を形成する。
【0004】磁気ヘッド10は、前記前端面10Aにお
いて磁気ディスク等の磁気記録媒体(図示せず)表面を
走査し、前記磁気センサ14が、前記読み取りギャップ
において、記録媒体表面に記録された磁化を検出する。
一方、前記コイル19に駆動信号を供給することによ
り、前記書込みギャップにおいて、記録信号が磁化の形
で前記磁気記録媒体に記録される。
【0005】図7は、前記磁気センサ14の構成を示
す。ただし、図7中、図6で説明した部分には同一の参
照符号を付し、説明を省略する。図7を参照するに、磁
気センサ14は、前記スペーサ層13上に形成され、前
記磁気記録媒体上の磁化に応じて磁化方向を変化させる
CoFeあるいはNiFe等の軟磁性材料よりなる磁気
感知層(以下フリー層と称する)14Aと、前記フリー
層14A上に形成された、Cu等の非磁性材料よりなる
中間層14Bと、前記中間層14B上に形成され、フリ
ー層14Aと同様なCoFeあるいはNiFe等の軟磁
性材料よりなり、所定方向の磁化を保持する固定磁化層
(以下ピンド層と称する)14Cと、前記ピンド層14
C上に形成され、FeMnあるいはPdPtMn等の反
強磁性体よりなり、前記ピンド層14Cの磁化方向を前
記所定方向に、スピン交換相互作用により固定する磁化
固定層(以下ピニング層と称する)14Dとにより構成
され、前記フリー層14Aの磁化方向の変化に伴う電気
抵抗の変化を検出することにより、記録媒体上の磁化を
検出する。ただし、図6,7中、前記フリー層の電気抵
抗変化を検出するための電極等の構成は省略してある。
前記ピニング層14Dは自発磁化を持たない反強磁性材
料より構成されるため、外部磁界により影響されにく
い。
【0006】かかるスピンバルブ構成の磁気センサ14
では、前記フリー層14Aの磁化方向が、前記磁気記録
媒体上の磁化方向により変化するが、層14A中の磁化
方向が前記ピンド層14Cの磁化方向に平行な場合に、
層14Aの抵抗値は最小になる。一方、前記層14A中
の磁化方向がピンド層14Cの磁化方向に反平行な場合
に層14Aの抵抗値は最大になる。
【0007】これに対し、前記磁気センサ14を磁気ヘ
ッド10に使う場合には、ピンド層14Cの磁化方向
を、図8(A)に示すようにフリー層14Aの自由状
態、すなわち外部磁界が印加されていない状態における
磁化方向に対して直交するように設定するのが有利であ
る。このようにすることにより、図8(B)に示すよう
に、磁気センサ14の磁気抵抗を、磁気記録媒体上の磁
化が前記ピンド層14Cの磁化と反平行であるか平行で
あるかにより、略対称的に増減させることができる。か
かる略対称的な信号は、磁気記録再生装置の信号処理を
容易にする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に、磁性体の磁化
方向の制御は、加熱条件下において行われる。図9は、
スピンバルブ膜構造の形成において従来行われていた熱
処理工程を示す。図9を参照するに、ステップ1の工程
において、図7のスピンバルブ構造が、所定の初期方向
(これを0°方向とする)の磁場の存在下において層1
4A〜14Dを堆積することにより形成され、その結
果、形成されるフリー層14Aは前記0°方向に磁化容
易軸を有する。
【0009】次に、ステップ2の工程において、図7の
スピンバルブ構造は、前記ピニング層14Dのブロッキ
ング温度近傍の温度まで加熱され、矢印で示したように
前記0°方向の磁場を印加することにより、前記ピンド
層14Cの磁化方向を、前記0°方向に整列させる。図
10(A),(B)はブロッキング温度を説明する図で
ある。
【0010】図10(A)を参照するに、図7のスピン
バルブ構造のような、反強磁性層と軟磁性層とが交換結
合した系では、軟磁性層、例えばピンド層14、におけ
る反強磁性ピニング層14Dによる磁化のピニングの結
果、磁化ヒステリシス特性は、量Huaだけ磁界軸方向
にずれる。これは、このような反強磁性層を含む系にお
いては、磁化を反転させるためには、反強磁性層を含ま
ない通常の強磁性層の磁化を反転させることができる磁
場を印加したのでは不十分で、それよりも量Huaだけ
余分に磁場の強度を増大させなければならないこと、換
言すると、磁化のピニング現象そのものを示している。
【0011】図10(B)は、かかる量Huaの温度依
存性を示す。図10(B)よりわかるように、量Hua
は温度と共に減少し、ブロッキング温度TB においてゼ
ロになる。換言すると、図7のスピンバルブ構造では、
ブロッキング温度TB の近傍、あるいはそれ以上の温度
に加熱することにより、外部磁場による磁化の自在な制
御が可能になる。すなわち、かかる交換結合系では、磁
化のピニングは、系をブロッキング温度近傍、あるいは
それ以上の温度に加熱することにより、解除することが
できる。
【0012】図9を再び参照するに、ステップ2におけ
る、ブロッキング温度TB 近傍での熱処理の結果、ピン
ド層14Cが前記0°方向に磁化され、反強磁性ピニン
グ層14Dが、ピンド層14Cに交換結合する。かかる
構造を室温に冷却することにより、ステップ3におい
て、ピンド層14Cが0°方向に磁化された構造が得ら
れる。ステップ3の構造においては、ピンド層14Cの
磁化はピニング層14Dによりピニングされている。ま
た、ステップ2の熱処理の結果、ステップ3において
は、図6に示す磁気ヘッドの磁気シールド12,15あ
るいは磁極21も、磁化方向が前記0°方向に初期化さ
れる。
【0013】次に、ステップ4において、ステップ3の
構造は再びブロッキング温度TB 近傍の温度に昇温さ
れ、さらに、矢印で示す前記ステップ2で印加された0
°方向の外部磁界に対して直交する90°方向の外部磁
界が、スピンバルブ構造に印加される。その結果、ピン
ド層14Cの磁化方向は90°回転し、ステップ5に示
すような、ピンド層14Cの磁化方向がフリー層14A
の磁化容易軸方向に直交した構造が得られる。
【0014】しかし、図9の方法では、ステップ4にお
いて、再びスピンバルブ磁気センサ14を含む磁気ヘッ
ド全体を、ブロッキング温度TB 近傍の温度まで加熱す
る必要があり、このため、ステップ2で初期化した磁気
シールド12,16あるいは磁極21の磁化方向が変化
してしまうおそれがある。また、このようなブロッキン
グ温度近傍での熱処理および磁化の結果、フリー層14
Aの磁化容易軸も、図9のステップ5に破線で示すよう
に、所望の0°方向から90°方向に回転してしまうお
それがある。この場合、磁気センサ14による磁化の検
出は、図8(A),(B)に示したようにはならず、磁
気センサ14は、磁気記録媒体上の磁化の方向により非
対称な出力を発生してしまう。
【0015】そこで、本発明は上記の課題を解決した新
規で有用な磁気ヘッドおよびその製造方法、さらに磁性
膜の磁化制御方法を提供することを概括的課題とする。
本発明のより具体的な課題は、スピンバルブ構造の磁気
センサを含む磁気ヘッドにおいて、フリー層の磁化容易
軸の方向を、ピンド層の磁化方向に対して直交させた磁
気ヘッドを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題
を、請求項1に記載したように、第1の方向に延在する
第1の磁化容易軸を有する第1の強磁性層と、前記第1
の強磁性層上に、前記第1の強磁性層から離間して形成
され、前記第1の磁化容易軸に対して実質的に直交する
第2の方向に磁化された第2の強磁性層と、前記第2の
強磁性層上に形成され、前記第2の強磁性層と交換結合
する反強磁性層とよりなり、前記第2の強磁性層は、前
記第2の方向に対して交差する方向に延在する第2の磁
化容易軸を有することを特徴とするスピンバルブ磁気ヘ
ッドにより、または請求項2に記載したように、前記第
2の磁化容易軸は、前記第2の方向に対して斜めに延在
することを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ磁気
ヘッドにより、または請求項3に記載したように、前記
反強磁性層は、NiMn,PtMn,PdMn,IrM
n,RhMn,およびこれらの合金よりなる群より選択
されることを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ磁
気ヘッドにより、または請求項4に記載したように、第
1の方向に延在する磁化容易軸を有する第1の強磁性層
と、前記第1の強磁性層上に形成された非磁性層と、前
記非磁性上に形成された第2の強磁性層と、前記第2の
強磁性層上に形成され、前記第2の強磁性層と交換結合
する反強磁性層とよりなる積層体を含むスピンバルブ磁
気ヘッドの製造方法において、前記積層体を第1の加熱
状態に加熱し、前記第1の加熱状態において、前記第1
の方向と異なった第2の方向に磁場を印加する第1の熱
処理工程と、前記第1の熱処理工程の後、前記積層体を
第2の加熱状態に加熱し、前記第2の加熱状態におい
て、前記第2の方向と異なった第3の方向に磁場を印加
する第2の熱処理工程とよりなることを特徴とするスピ
ンバルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請求項5
に記載したように、前記第2の方向は、前記第1の方向
に対して第1の角方向に回転しており、前記第3の方向
は、前記第2の方向に対して前記第1の角方向にさらに
回転していることを特徴とする請求項4記載のスピンバ
ルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請求項6に記
載したように、前記第2の熱処理工程において、前記第
3の方向は前記第1の方向に対して約180°回転して
いることを特徴とする請求項4または5記載のスピンバ
ルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請求項7に記
載したように、前記第1の熱処理工程において、前記第
2の方向は前記第1の方向に対して約90°回転してい
ることを特徴とする請求項4〜6のうち、いずれか一項
記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法により、また
は請求項8に記載したように、前記第1および第2の熱
処理工程は、前記反強磁性層のブロッキング温度よりも
低い温度において実行されることを特徴とする請求項4
〜7のうち、いずれか一項記載のスピンバルブ磁気ヘッ
ドの製造方法により、または請求項9に記載したよう
に、前記第1の熱処理工程は、前記第1の強磁性層にお
いて磁化容易軸が実質的に回転しないような温度で実行
されることを特徴とする請求項4〜8のうち、いずれか
一項記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法により、
または請求項10に記載したように、前記第1および第
2の熱処理工程は、前記第1の強磁性層において磁化容
易軸が実質的に回転しないような温度で実行されること
を特徴とする請求項8記載のスピンバルブ磁気ヘッドの
製造方法により、または請求項11に記載したように、
第1の方向に延在する磁化容易軸を有する第1の強磁性
層と、前記第1の強磁性層上に形成された非磁性層と、
前記非磁性上に形成された第2の強磁性層と、前記第2
の強磁性層上に形成され、前記第2の強磁性層と交換結
合する反強磁性層とよりなる積層体を含むスピンバルブ
磁気ヘッドの製造方法において、前記積層体を加熱状態
に加熱し、加熱状態において、前記第1の方向と異なっ
た第2の方向に磁場を印加する熱処理工程を含み、前記
熱処理工程において、前記第2の方向は前記第1の方向
に対して90°を超える角度で交差することを特徴とす
るスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請
求項12に記載したように、前記第2の方向は、前記第
2の強磁性層が、前記第1の方向に対して実質的に直交
する方向に磁化を有するように選ばれることを特徴とす
る請求項11記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法
により、または請求項13に記載したように、前記熱処
理工程は、前記反強磁性層のブロッキング温度よりも低
い温度において実行されることを特徴とする請求項11
または12記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法に
より、または請求項14に記載したように、前記熱処理
工程は、前記第1の強磁性層において磁化容易軸が実質
的に回転しないような温度で実行されることを特徴とす
る請求項11〜13のうち、いずれか一項記載のスピン
バルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請求項15
に記載したように、第1の方向に磁化された強磁性層
と、前記強磁性層上に形成され、これと交換結合する反
強磁性層とよりなる系における磁化制御方法において、
前記系を第1の加熱状態に加熱し、前記第1の加熱状態
において、第1の方向と異なった第2の方向に磁場を印
加する第1の熱処理工程と、前記第1の熱処理工程の
後、前記系体を第2の加熱状態に加熱し、前記第2の加
熱状態において、前記第2の方向と異なった第3の方向
に磁場を印加する第2の熱処理工程とよりなることを特
徴とする磁化制御方法により、または請求項16に記載
したように、前記第2の方向は、前記第1の方向に対し
て第1の角方向に回転しており、前記第3の方向は、前
記第2の方向に対して前記第1の角方向にさらに回転し
ていることを特徴とする請求項15記載の磁化制御方法
により、または請求項17に記載したように、前記第2
の熱処理工程において、前記第3の方向は前記第1の方
向に対して約180°回転していることを特徴とする請
求項15または16記載の磁化制御方法により、または
請求項18に記載したように、前記第1の熱処理工程に
おいて、前記第2の方向は前記第1の方向に対して約9
0°回転していることを特徴とする請求項15〜17の
うち、いずれか一項記載の磁化制御方法により、または
請求項19に記載したように、前記第1および第2の熱
処理工程は、前記反強磁性層のブロッキング温度よりも
低い温度において実行されることを特徴とする請求項1
5〜18のうち、いずれか一項記載の磁化制御方法によ
り、または請求項20に記載したように、前記第1およ
び第2の熱処理工程は、前記強磁性層において磁化容易
軸が実質的に回転しないような温度で実行されることを
特徴とする請求項15〜19記載の磁化制御方法によ
り、または請求項21に記載したように、第1の方向に
磁化された強磁性層と、前記強磁性層上に形成され、こ
れと交換結合する反強磁性層とよりなる系における磁化
制御方法において、前記系を加熱状態に加熱し、加熱状
態において、前記第1の方向と異なった第2の方向に磁
場を印加し、前記強磁性層の方向を、所望の方向に回転
させる熱処理工程を含み、前記熱処理工程において、前
記第2の方向は、前記第1の方向に対して、前記所望の
方向を超える角度で交差することを特徴とするスピンバ
ルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請求項22に
記載したように、前記第2の方向は、前記強磁性層が、
前記第1の方向に対して実質的に直交する方向に磁化を
有するように選ばれることを特徴とする請求項21記載
のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請
求項23に記載したように、前記熱処理工程は、前記反
強磁性層のブロッキング温度よりも低い温度において実
行されることを特徴とする請求項21または22記載の
スピンバルブ磁気ヘッドの製造方法により、または請求
項24に記載したように、前記熱処理工程は、前記強磁
性層において磁化容易軸が実質的に回転しないような温
度で実行されることを特徴とする請求項21〜33のう
ち、いずれか一項記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造
方法により、解決する。 [作用]本発明では、スピンバルブ構造を構成するピン
ド層の磁化方向を、成膜直後の初期磁化方向から所望の
方向に、ピニング層を構成する反強磁性層のブロッキン
グ温度よりも実質的に低い温度の熱処理により、回転さ
せる。熱処理温度が低いため、本発明では、熱処理を複
数回に分けて行い、磁化方向を段階的に回転させる。あ
るいは熱処理の際に、所望の角度よりも大きく回転させ
た方向に磁場を印加する。熱処理は低い温度で実行され
るため、前記ピンド層あるいはフリー層の磁化容易軸、
あるいは磁気ヘッドの他の磁性層の磁化方向が実質的に
回転することがなく、熱処理に伴うヘッド特性の劣化の
問題を回避できる。かかる低温で熱処理したスピンバル
ブ磁気ヘッドでは、ピンド層の磁化方向が磁化容易軸の
方向と一致しないことが特徴的である。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]図1は、図6の磁気ヘッド10において
スピンバルブ磁気センサ14の代わりに使われる本発明
の第1実施例によるスピンバルブ磁気センサ30の構成
を示す。
【0018】図1を参照するに、スピンバルブ磁気セン
サ30は、磁気シールド13上に形成された、厚さが約
10nmのTa膜31と、前記Ta膜31上に形成され
た厚さが約2nmのNiFe膜32aと、前記NiFe
膜32a上にさらに約5.5nmの厚さに形成されたC
oFe膜32bとを含み、膜32aおよび32bは、図
7の層14Aに対応する強磁性フリー層32を構成す
る。
【0019】前記フリー層32上には、Cuよりなる非
磁性層33が、図7の非磁性層14Bに対応して約3.
5nmの厚さに形成され、さらに前記非磁性層33上に
は、図7の強磁性ピンド層24に対応して、CoFeよ
りなるピンド層34が、約3.5nmの厚さに形成され
る。また、前記ピンド層34上には、前記ピニング層1
4Dに対応して、PdPtMnよりなるピニング層35
が、約25nmの厚さに形成される。ピニング層35は
ピンド層34上に直接形成され、層35と交換結合を生
じる。ピニング層35のブロッキング温度は約300°
Cである。
【0020】図2は、図1の構造に対してなされる本発
明の第1実施例による熱処理工程を示す。ただし、図2
の熱処理工程は、前記スピンバルブ磁気センサ30が、
図6の磁気ヘッド10中に含まれた状態で行われる。図
2を参照するに、ステップ1において、所定方向の磁場
を印加しながら図1の構造が形成され、その結果、フリ
ー層32はステップ1に矢印で示す方向に磁化および磁
化容易軸を有する。以下、ステップ1におけるフリー層
32の磁化方向を0°方向と規定する。
【0021】次に、ステップ2において、スピンバルブ
磁気センサ30は、前記0°方向に作用する強さが2.
5kOeの直流磁場中において、約250°Cの温度で
約3時間熱処理され、その結果、ステップ3に矢印で示
すように、ピンド層34の磁化方向および磁化容易軸が
0°方向に揃う。ただし、ステップ2の熱処理は、1.
5×10-5Pa以下の高真空下において行う。ステップ
3の状態を初期状態とする。また、ステップ2の熱処理
工程に伴い、磁気ヘッド10の磁気シールド12,1
6、あるいは磁極21の磁化方向も、前記0°方向に初
期化される。
【0022】次に、図2のステップ4において、前記ス
ピンバルブ磁気センサ30は、前記0°方向に直交する
90°方向の磁場を印加され、前記ステップ2の熱処理
温度よりも低い約210°Cの温度で約2時間加熱され
る。ただし、磁場の大きさは、ステップ2の処理工程と
同じく2.5kOeとし、熱処理は1.5×10-5Pa
以下の高真空下において行う。
【0023】図3(A)は、前記スピンバルブ磁気セン
サ30において、ステップ4の工程の熱処理温度を21
0°C〜250°Cの間で変化させた場合の、ピンド層
34の磁化方向の変化を示す。ただし、先にも説明した
ように、ステップ4の熱処理工程では、初期磁化方向に
実質的に直交する方向に磁場が印加される。また、熱処
理時間は、図2のステップ4よりも長い3時間としてい
る。
【0024】図3(A)を参照するに、熱処理温度をス
テップ2の熱処理工程におけるように250°Cに設定
した場合、かかる熱処理工程により、ピンド層34の磁
化方向は約84°位まで回転するが、熱処理温度が23
0°Cだと磁化方向の回転量は約77°位まで減少し、
熱処理温度が、ステップ4におけるように210°Cだ
と、磁化方向の回転量は約66°位までさらに減少す
る。このため、ステップ4のような、初期磁化方向に直
交する磁界のもとで行う低温熱処理では、一度の熱処理
では、3時間の熱処理でもピンド層34の磁化方向を9
0°回転させることはできない。すなわち、ステップ4
の熱処理工程により得られるピンド層34の磁化方向
は、図2のステップ5に示すように、前記0°方向と9
0°方向の中間的な方向になる。また、ステップ4の熱
処理の結果、フリー層32の磁化方向も多少回転する。
【0025】そこで、本実施例では、前記スピンバルブ
磁気センサ30は図2のステップ6において、さらに前
記0°方向に対して実質的に対向する約180°方向の
磁場を印加され、この状態でステップ4と同様に約21
0°Cの熱処理を約2時間行われる。かかる熱処理の結
果、ステップ7に示すように、得られたスピンバルブ磁
気センサ30では、前記ピンド層34の磁化方向は初期
の0°方向に対して実質的に直交し、また、ステップ7
の段階では、ステップ6における180°方向の磁場中
における熱処理の結果、ステップ5において0°方向か
ら多少回転していたフリー層32の磁化方向が、当初の
0°方向に戻される。
【0026】図3(B)は、上記ステップ2,ステップ
4,ステップ6による、ピンド層34の磁化方向の回転
を示す。図3(B)中、ステップ4における回転量は、
熱処理時間が2時間であるため、図3(A)における2
10°Cでの回転量よりもやや小さいが、ステップ6の
熱処理を行うことにより、所望の90°に到達すること
がわかる。
【0027】本実施例によるスピンバルブ磁気センサ3
0は、先に説明した図8(A),(B)に示すように、
感知する磁気記録媒体上の磁化の方向によって、略対称
的に抵抗値を増減させる。図3(C)は、図2のステッ
プ4における熱処理工程の温度を変化させた場合の、フ
リー層32の磁化容易軸の回転を示す。
【0028】図3(C)を参照するに、ステップ4の熱
処理工程を、従来使われている約250°Cの温度で行
った場合には、フリー層32の磁化容易軸は大きく回転
してしまうが、本実施例のように熱処理工程を約210
°Cで行った場合には、磁化容易軸の回転は、ほどんど
生じないことがわかる。また、その際の回転量は10°
以下と考えられる。また、熱処理を230°Cで行った
場合も同様である。
【0029】また、これに関連して、フリー層32と実
質的に同一の組成を有するピンド層34においても、前
記210°での熱処理は、図2のステップ7に破線で示
すように、磁化容易軸の回転を殆ど生じない。換言する
と、このような低温熱処理によりピンド層の磁化方向を
回転させたスピンバルブ磁気ヘッド30では、ピンド層
34中において、磁化方向と磁化容易軸の方向が一致し
ない。
【0030】本実施例では、図2の工程において、ステ
ップ4の工程を短時間ずつ、複数回行うようにしてもよ
い。 [第2実施例]図4は、前記スピンバルブ磁気ヘッド3
0の、本発明の第2実施例による製造工程を示す。ただ
し、スピンバルブ磁気ヘッド30自体は図1に示したの
と同じ構成を有し、従って、構成の説明は省略する。
【0031】図4を参照するに、図2のステップ1〜ス
テップ3に対応するステップ1〜ステップ3の工程の
後、ステップ4において、スピンバルブ磁気ヘッドは、
高真空環境下、約210°Cの温度において外部磁場を
印加されながら熱処理をされる。その際、外部磁場の方
向は、ステップ4の後、ステップ5においてピンド層3
4の磁化方向が、ステップ3の初期磁化方向に対して直
交するように設定される。
【0032】先に図2で説明したように、ステップ4の
熱処理において、外部磁界の方向を所望の初期磁化の方
向に直交する方向に設定した場合、ピンド層34の磁化
方向が初期磁化方向に対してなす角は90°よりも小さ
くなる。このため、本実施例では、図4のステップ4に
おいて、前記外部磁界の方向を、前記初期磁化に対して
90°以上の角度に設定する。
【0033】図5(A)は、図4のステップ4における
外部磁場の方向と、ピンド層34の実際の磁化方向との
関係を示す。ただし、図5(A)中、外部磁場の強さは
1.5kOe、熱処理時間は3時間としている。図5
(A)を参照するに、熱処理温度を210°Cとした場
合、ピンド層34の磁化方向を初期磁化方向に対して直
交させるには、外部磁場を約115°の角度だけ回転さ
せて、すなわち約25°だけ余計に回転させて印加すれ
ばよいことがわかる。また、熱処理温度が230°Cま
で増加すれば、このオフセット回転角は10°程度まで
減少する。
【0034】このように、ステップ4における熱処理温
度を増大すれば、オフセット回転角を減少させることが
できるが、先にも説明したように、磁気ヘッド10を構
成する場合、磁気シールド12,16あるいは磁極21
の磁化に悪影響を与えないためには、熱処理温度は、先
に図3(C)に関連して説明したように、フリー層32
の磁化容易軸の回転が実質的に生じない約210°C以
下の温度に設定するのが好ましい。
【0035】図5(B)は、図4のステップ4における
加熱処理時間を変化させた場合のピンド層34の磁化方
向の回転を示す。図5(B)よりわかるように、3時間
程度までは、熱処理時間と共に回転角は増加する傾向が
あるが、これば、換言すると前記オフセット回転角を大
きめに設定することにより、熱処理時間を短縮すること
が出来ることをも示している。
【0036】本実施例および先の実施例において、フリ
ー層32a,32b,非磁性層33,ピンド層34およ
びピニング層35の組成および厚さは先に説明したもの
に限定されるものではなく、他の材料を使うこともでき
る。特に、ピニング層35としては、先に説明したPd
PtMn以外にも、NiMn,PtMn,PdMn,I
rMn,RhMnおよびこれらの合金を使うことができ
る。
【0037】以上、本発明を好ましい実施例について説
明したが、本発明はこれらの特定の実施例に限定される
ものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内におい
て様々な変形・変更が可能である。
【0038】
【発明の効果】請求項1〜24記載の本発明の特徴によ
れば、スピンバルブ磁気ヘッドにおいて、第1の方向に
延在する磁化容易軸を有する第1の強磁性層と、前記第
1の強磁性層上に形成された非磁性層と、前記非磁性上
に形成された第2の強磁性層と、前記第2の強磁性層上
に形成され、前記第2の強磁性層と交換結合する反強磁
性層とよりなる積層体を含むスピンバルブ磁気ヘッドに
おいて、前記積層体を加熱して、前記第2の強磁性層の
磁化方向を前記第1の強磁性層の磁化方向に直交するよ
うに回転させる際、加熱温度を前記第1の強磁性層にお
いて磁化容易軸の回転が実質的に生じないような低い温
度に設定することにより、磁気ヘッドのその他の部分に
悪影響を及ぼすことなく、記録媒体上の磁化の方向に応
じて抵抗値が対称的に増減する、使いやすい磁気ヘッド
が得られる。
【0039】本発明では熱処理温度が低いため、熱処理
を外部磁場の方向を変化させながら、複数回にわたって
実行する。この場合、特に最終回の熱処理において、外
部磁場の方向を初期磁化方向に対向する方向に設定する
ことにより、前記第1の強磁性層中の磁化容易軸が、熱
処理の結果多少ずれていても、この最終回の熱処理によ
り、当初の状態に戻すことができる。また、低温熱処理
工程を1回の熱処理で済ませ、その際、外部磁界の方向
を、前記第2の強磁性層の所望の磁化方向に対してオフ
セットを見込んて余計に回転させておいてもよい。ま
た、本発明の磁気ヘッドでは、低温で熱処理を行う結
果、第2の強磁性層の磁化方向が、磁化容易軸の方向と
一致しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使うスピンバルブ磁気センサの構成を
示す図である。
【図2】本発明の第1実施例による磁気ヘッドの製造工
程を示す図である。
【図3】(A)〜(C)は、図2で使われる熱処理に伴
う磁性層の磁化方向あるいは磁化容易軸の回転を説明す
る図である。
【図4】本発明の第2実施例による磁気ヘッドの製造工
程を示す図である。
【図5】(A),(B)は、図4で使われる熱処理に伴
う磁性層の磁化方向の回転を説明する図である。
【図6】スピンバルブ磁気センサを使った従来の磁気ヘ
ッドの構成を示す図である。
【図7】従来のスピンバルブ磁気センサの構成を示す図
である。
【図8】(A),(B)は、記録媒体上の磁化方向に応
じて対称的に抵抗値を増減させるスピンバルブ磁気セン
サの原理を説明する図である。
【図9】図8に示したスピンバルブ磁気センサを形成す
る従来の工程を説明する図である。
【図10】(A),(B)はブロッキング温度を説明す
る図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッド 11 基板 12 下側磁気シールド 13,15 読み取りギャップ 14 スピンバルブ磁気センサ 14A,32,32a,32b,33,34,35 フ
リー層 14B 非磁性層 14C ピンド層 14D ピニング層 16 上側磁気シールド 17 書込みギャップ 18,20 絶縁層 19 コイル 21 磁極 31 スペーサ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 均 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 田中 厚志 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向に延在する第1の磁化容易軸
    を有する第1の強磁性層と、 前記第1の強磁性層上に、前記第1の強磁性層から離間
    して形成され、前記第1の磁化容易軸に対して実質的に
    直交する第2の方向に磁化された第2の強磁性層と、 前記第2の強磁性層上に形成され、前記第2の強磁性層
    と交換結合する反強磁性層とよりなり、 前記第2の強磁性層は、前記第2の方向に対して交差す
    る方向に延在する第2の磁化容易軸を有することを特徴
    とするスピンバルブ磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記第2の磁化容易軸は、前記第2の方
    向に対して斜めに延在することを特徴とする請求項1記
    載のスピンバルブ磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記反強磁性層は、NiMn,PtM
    n,PdMn,IrMn,RhMn,およびこれらの合
    金よりなる群より選択されることを特徴とする請求項1
    記載のスピンバルブ磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 第1の方向に延在する磁化容易軸を有す
    る第1の強磁性層と、前記第1の強磁性層上に形成され
    た非磁性層と、前記非磁性上に形成された第2の強磁性
    層と、前記第2の強磁性層上に形成され、前記第2の強
    磁性層と交換結合する反強磁性層とよりなる積層体を含
    むスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法において、 前記積層体を第1の加熱状態に加熱し、前記第1の加熱
    状態において、前記第1の方向と異なった第2の方向に
    磁場を印加する第1の熱処理工程と、 前記第1の熱処理工程の後、前記積層体を第2の加熱状
    態に加熱し、前記第2の加熱状態において、前記第2の
    方向と異なった第3の方向に磁場を印加する第2の熱処
    理工程とよりなることを特徴とするスピンバルブ磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の方向は、前記第1の方向に対
    して第1の角方向に回転しており、前記第3の方向は、
    前記第2の方向に対して前記第1の角方向にさらに回転
    していることを特徴とする請求項4記載のスピンバルブ
    磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の熱処理工程において、前記第
    3の方向は前記第1の方向に対して約180°回転して
    いることを特徴とする請求項4または5記載のスピンバ
    ルブ磁気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の熱処理工程において、前記第
    2の方向は前記第1の方向に対して約90°回転してい
    ることを特徴とする請求項4〜6のうち、いずれか一項
    記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の熱処理工程は、前
    記反強磁性層のブロッキング温度よりも低い温度におい
    て実行されることを特徴とする請求項4〜7のうち、い
    ずれか一項記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の熱処理工程は、前記第1の強
    磁性層において磁化容易軸が実質的に回転しないような
    温度で実行されることを特徴とする請求項4〜8のう
    ち、いずれか一項記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造
    方法。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2の熱処理工程は、
    前記第1の強磁性層において磁化容易軸が実質的に回転
    しないような温度で実行されることを特徴とする請求項
    8記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 第1の方向に延在する磁化容易軸を有
    する第1の強磁性層と、前記第1の強磁性層上に形成さ
    れた非磁性層と、前記非磁性上に形成された第2の強磁
    性層と、前記第2の強磁性層上に形成され、前記第2の
    強磁性層と交換結合する反強磁性層とよりなる積層体を
    含むスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法において、 前記積層体を加熱状態に加熱し、加熱状態において、前
    記第1の方向と異なった第2の方向に磁場を印加する熱
    処理工程を含み、 前記熱処理工程において、前記第2の方向は前記第1の
    方向に対して90°を超える角度で交差することを特徴
    とするスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の方向は、前記第2の強磁性
    層が、前記第1の方向に対して実質的に直交する方向に
    磁化を有するように選ばれることを特徴とする請求項1
    1記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記熱処理工程は、前記反強磁性層の
    ブロッキング温度よりも低い温度において実行されるこ
    とを特徴とする請求項11または12記載のスピンバル
    ブ磁気ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記熱処理工程は、前記第1の強磁性
    層において磁化容易軸が実質的に回転しないような温度
    で実行されることを特徴とする請求項11〜13のう
    ち、いずれか一項記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造
    方法。
  15. 【請求項15】 第1の方向に磁化された強磁性層と、
    前記強磁性層上に形成され、これと交換結合する反強磁
    性層とよりなる系における磁化制御方法において、 前記系を第1の加熱状態に加熱し、前記第1の加熱状態
    において、第1の方向と異なった第2の方向に磁場を印
    加する第1の熱処理工程と、 前記第1の熱処理工程の後、前記系体を第2の加熱状態
    に加熱し、前記第2の加熱状態において、前記第2の方
    向と異なった第3の方向に磁場を印加する第2の熱処理
    工程とよりなることを特徴とする磁化制御方法。
  16. 【請求項16】 前記第2の方向は、前記第1の方向に
    対して第1の角方向に回転しており、前記第3の方向
    は、前記第2の方向に対して前記第1の角方向にさらに
    回転していることを特徴とする請求項15記載の磁化制
    御方法。
  17. 【請求項17】 前記第2の熱処理工程において、前記
    第3の方向は前記第1の方向に対して約180°回転し
    ていることを特徴とする請求項15または16記載の磁
    化制御方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の熱処理工程において、前記
    第2の方向は前記第1の方向に対して約90°回転して
    いることを特徴とする請求項15〜17のうち、いずれ
    か一項記載の磁化制御方法。
  19. 【請求項19】 前記第1および第2の熱処理工程は、
    前記反強磁性層のブロッキング温度よりも低い温度にお
    いて実行されることを特徴とする請求項15〜18のう
    ち、いずれか一項記載の磁化制御方法。
  20. 【請求項20】 前記第1および第2の熱処理工程は、
    前記強磁性層において磁化容易軸が実質的に回転しない
    ような温度で実行されることを特徴とする請求項15〜
    19記載の磁化制御方法。
  21. 【請求項21】 第1の方向に磁化された強磁性層と、
    前記強磁性層上に形成され、これと交換結合する反強磁
    性層とよりなる系における磁化制御方法において、 前記系を加熱状態に加熱し、加熱状態において、前記第
    1の方向と異なった第2の方向に磁場を印加し、前記強
    磁性層の方向を、所望の方向に回転させる熱処理工程を
    含み、 前記熱処理工程において、前記第2の方向は、前記第1
    の方向に対して、前記所望の方向を超える角度で交差す
    ることを特徴とするスピンバルブ磁気ヘッドの製造方
    法。
  22. 【請求項22】 前記第2の方向は、前記強磁性層が、
    前記第1の方向に対して実質的に直交する方向に磁化を
    有するように選ばれることを特徴とする請求項21記載
    のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記熱処理工程は、前記反強磁性層の
    ブロッキング温度よりも低い温度において実行されるこ
    とを特徴とする請求項21または22記載のスピンバル
    ブ磁気ヘッドの製造方法。
  24. 【請求項24】 前記熱処理工程は、前記強磁性層にお
    いて磁化容易軸が実質的に回転しないような温度で実行
    されることを特徴とする請求項21〜33のうち、いず
    れか一項記載のスピンバルブ磁気ヘッドの製造方法。
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