JPH1184914A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1184914A
JPH1184914A JP9248290A JP24829097A JPH1184914A JP H1184914 A JPH1184914 A JP H1184914A JP 9248290 A JP9248290 A JP 9248290A JP 24829097 A JP24829097 A JP 24829097A JP H1184914 A JPH1184914 A JP H1184914A
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JP9248290A
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English (en)
Inventor
Takeshi Watanabe
猛 渡辺
Takao Izumi
貴雄 泉
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1665Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat
    • G03G15/167Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer
    • G03G15/1675Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer with means for controlling the bias applied in the transfer nip

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、放電痕が発生し易い用紙の先後端部
分のみ転写バイアスを通常よりも上昇させることによっ
て、放電痕のない良好な画像を得ることができるように
した画像形成装置を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明は感光体1に現像剤像を形成する露
光チャージャ3と、前記感光体1に向けて用紙Pを搬送
するように無端走行する転写ベルト5と、この転写ベル
ト5により前記感光体1に搬送されてくる用紙Pに対
し、前記現像剤像を転写させる給電ローラ8と、この給
電ローラ8に電圧を印加する高圧電源9と、前記用紙P
の搬送方向の先端部及び後端部の少なくとも一方に対す
る前記給電ローラ8の転写電流値を強める制御手段17
とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、電子写
真複写機として適用される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真複写機においてもデジタ
ル複写機が普及してきた。デジタル複写機は反転現像方
式が主流で、そのため転写工程では、感光体の極性と転
写コロナ等の転写部材との極性が逆になる。その結果、
被転写体(以下、用紙という)と感光体との極性も逆に
なるため、両者が引き合い吸着する。したがって、感光
体から用紙を分離する工夫が必要になっている。
【0003】従来のレーザプリンタ等ではプロセス速度
が遅いものが多く、感光体径が小さい。このため、用紙
をその腰によって分離し、補助手段として、転写コロナ
等の剥離部材を設けていた。
【0004】しかし、プロセス速度の速いデジタル複写
機等では、感度の比較的低い有機感光体を備えるため、
感光体のドラム径が大きくなる。このため、用紙をその
腰により分離することが難しい状態になっている。
【0005】そこで、感光体をベルト状にして転写部の
み感光体の曲率を大きくして分離する方法や、転写部材
として転写ベルトを使用し、用紙を転写ベルト側に静電
的に吸着させる方法等が実用化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、主に転写部
材としての転写ベルトを用いた方式についてのものであ
る。ベルト転写方式では、用紙が転写ベルトに吸着して
搬送されるため、用紙の搬送後、転写ベルトの最下流側
において、用紙を転写ベルトから分離しなければならな
い。通常、転写ベルトはφ12〜40程度のローラに支
持されているので、用紙の腰によって分離できる。
【0007】しかし、用紙の種類(トレーシングペーパ
で顕著)によっては、画像乱れが発生する。これはハー
フトーン画像を印字した際に目立ち、低湿環境下におい
て特に用紙の先端と後端に発生する(特に後端が顕
著)。
【0008】この原因のひとつとしては、転写ベルトか
らの用紙の剥離時に用紙の後端が跳ねて不要な放電が発
生することが考えられる。転写電圧(電流値)を上げて
いくと徐々にではあるが、この現象は目立たなくなるこ
とがわかっている。
【0009】しかし、転写電圧を必要以上にあげると、
転写効率の低下や転写ムラ等の弊害を引き起こす。この
ため、単純に一様に転写電圧を上げることは難しいもの
となっている。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、放電痕が発生し易い被転写体の先後端部分のみ転写
バイアスを通常よりも上昇させることによって、被転写
体の先後端以外は良好な転写を行ない、放電痕を目立た
なくさせたい部分のみの転写性能を、若干犠牲にするだ
けで、見た目には放電痕のない良好な画像を得ることが
できるようにした画像形成装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、請求項1記載のものは、像担持体に現像剤像
を形成する像形成手段と、前記現像剤像を被転写体に転
写させる転写手段と、この転写手段により現像剤像が転
写された被転写体を担持して搬送するように無端走行す
る走行手段と、前記転写手段に電圧を印加する電圧印加
手段と、前記被転写体の搬送方向の先端部及び後端部の
少なくとも一方に対する前記転写手段の転写電流値を強
める制御手段とを具備する。
【0012】請求項2記載のものは、像担持体に現像剤
像を形成する像形成手段と、前記現像剤像を被転写体に
転写させる転写手段と、この転写手段により現像剤像が
転写された被転写体を担持して搬送するように無端走行
する走行手段と、前記被転写体が前記像担持体に接触す
る前に、前記被転写体の先端及び後端部、または後端部
のみに対応する前記像担持体の部位を除電する除電手段
とを具備する。
【0013】請求項3記載のものは、像担持体に現像剤
像を形成する像形成手段と、前記現像剤像を被転写体に
転写させる転写手段と、この転写手段により現像剤像が
転写された被転写体を担持して搬送するように無端走行
する走行手段と、前記被転写体が前記像担持体に接触す
る前に、前記像担持体の表面を除電する除電手段と、こ
の除電手段の除電強度を、前記被転写体の先端及び後端
部、または後端部のみに対応する像担持体の部位で他の
部位よりも強くする制御手段とを具備する。
【0014】請求項4記載のものは、像担持体に現像剤
像を通常モードまたは特殊モードで形成する像形成手段
と、前記現像剤像を自動または手差しで供給された被転
写体に対し転写させる転写手段と、この転写手段により
現像剤像が転写された被転写体を担持して搬送するよう
に無端走行する走行手段と、前記転写手段に電圧を印加
する電圧印加手段と、前記被転写体が手差しされ、また
は、前記現像剤像が特殊モードで形成されととき、前記
被転写体の搬送方向の先端部及び後端部の少なくとも一
方に対する前記転写手段の転写電流値を強める制御手段
とを具備する。
【0015】請求項5記載のものは、像担持体に現像剤
像を形成する像形成手段と、前記現像剤像を被転写体に
転写させる転写手段と、この転写手段により現像剤像が
転写された被転写体を担持して搬送するように無端走行
する走行手段と、前記転写手段に電圧を印加する電圧印
加手段と、前記被転写体の種類、または、周囲の温湿度
により、前記被転写体の搬送方向の先端部及び後端部の
少なくとも一方に対する前記転写手段の転写電流値を強
める制御手段とを具備する。
【0016】請求項6記載のものは、像担持体に現像剤
像を通常モードまたは特殊モードで形成する像形成手段
と、前記現像剤像を自動または手差しで供給される被転
写体に対し転写させる転写手段と、この転写手段により
現像剤像が転写された被転写体を担持して搬送するよう
に無端走行する走行手段と、前記被転写体が手差しさ
れ、または、前記現像剤像が特殊モードで形成されたと
き、前記被転写材が前記像担持体に接触する前に、前記
被転写体の先端及び後端部、または後端部のみに対応す
る前記像担持体の部位を除電する除電手段とを具備す
る。
【0017】請求項7記載のものは、像担持体に現像剤
像を形成する像形成手段と、前記現像剤像を被転写体に
対し転写させる転写手段と、この転写手段により現像剤
像が転写された被転写体を搬送するように無端走行する
走行手段と、前記被転写体の種類、または、周囲の温湿
度によって、前記被転写体が前記像担持体に接触する前
に、前記被転写体の先端及び後端部、または後端部のみ
に対応する前記像担持体の部位を除電する除電手段とを
具備する。
【0018】請求項8記載のものは、像担持体に現像剤
像を通常モードまたは特殊モードで形成する像形成手段
と、前記現像剤像を自動または手差しで供給される被転
写体に対し転写させる転写手段と、この転写手段により
現像剤像が転写された被転写体を搬送するように無端走
行する走行手段と、前記被転写体が前記像担持体に接触
する前に、前記像担持体の表面を除電する除電手段と、
この除電手段の除電強度を、前記被転写体が手差しさ
れ、または、前記現像剤像が特殊モードで形成されたと
き、前記被転写体の先端及び後端部、または後端部のみ
に対応する像担持体の部位で他の部位よりも強くする制
御手段とを具備する。
【0019】請求項9記載のものは、像担持体に現像剤
像を形成する像形成手段と、前記現像剤像を被転写体に
対し、転写させる転写手段と、この転写手段により現像
剤像が転写された被転写体を搬送するように無端走行す
る走行手段と、前記被転写材が前記像担持体に接触する
前に、前記像担持体の表面を除電する除電手段と、この
除電手段の除電強度を、前記被転写体の種類、または、
温湿度によって、前記被転写体の先端及び後端部、また
は後端部のみに対応する像担持体の部位で他の部位より
も強くする制御手段とを具備する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す第1の
実施の形態を参照して説明する。図1は電子写真複写機
の画像形成部を示すものである。図中1は像担持体とし
ての感光体である。この感光体1には、帯電チャージャ
2により、一様に−500〜−800Vの表面電位が付
与される。なお、この実施の形態では、マイナス帯電の
感光体を例に説明するが、プラス帯電でも極性が逆にな
るだけで同様である。表面電位が付与された感光体1に
は、像形成手段としての露光チャージャ3により静電潜
像が形成される。この静電潜像は、現像器4でマイナス
に帯電したトナーが供給されることにより、トナー像と
なり、可視化される。
【0021】感光体1には走行部材としての転写ベルト
5が押し当てられ、この転写ベルト5と感光体1との間
には、被転写体としての用紙Pが介在される。さらに、
転写ベルト5には電圧印加手段としての高圧電源9によ
りバイアス(+300〜5kV)が印加され、感光体1
上のトナー像が用紙Pに転写される。高圧電源9の電圧
印加量は制御手段17によって制御されるようになって
いる。
【0022】転写ベルト5は、体積抵抗が10e8〜1
0e12Ω・cmの弾性ベルトで、駆動ローラ7Aと従
動ローラ7B間に掛け渡され、感光体1とほぼ同じ面移
動速度で走行するようになっている。感光体1に接触す
る転写ベルト5の領域の背面側には、給電部材としての
体積抵抗10e2〜10e8Ω・cmの導電性弾性ロー
ラ(転写手段)8が接触され、転写ベルト5の背面から
給電を行なうことができるようになっている。
【0023】通常の印字では、転写ベルト5と感光体1
が離間した状態でそれぞれが駆動され、両者がほぼ同じ
面移動速度になった後に当接される。そして、転写バイ
アスが給電ローラ8に印加されると同時に被転写体であ
る用紙Pが搬送され転写ニップ領域に至る。転写ニップ
を通過した用紙Pは転写ベルト5上に静電的に吸着して
いるが、転写ベルト5の駆動ローラ7Aにおける曲率が
大きい(通常ではφ12〜40)ため、転写ベルト5の
走行方向の最下流側で、用紙Pの先端が転写ベルト5か
ら離れ、ガイド部材10を通って定着部11へと搬送さ
れる。
【0024】トナー像の転写後、感光体1上に残留した
トナーはクリーナ13に送られて除去され、この除去
後、除電チャージャー14により、感光体1表面が除電
されて次のプロセスに備える。ところで、上記した構成
において、低湿環境時に、ハーフトーン画像を印字する
と、図2に示すように、用紙Pの先後端に放電痕(画像
乱れ)が発生する。
【0025】
【表1】
【0026】放電痕は、樹脂成分の多い薄紙で顕著であ
り、表1に示すように、転写電流値を上げていくと目立
たなくなる。表1は、L/L(10℃、20%)環境、
N/N(21℃、50%)環境、及びH/H(30℃、
85%)環境において、64g紙(普通紙)、トレーシ
ングペーパにおいて、制御手段17により電流値を変え
て、定電流制御で画像を印字した結果を示す。
【0027】実験機は、プロセススピードが400mm
/秒、マイナス帯電の感光体1を(φ100)を使用
し、帯電電位は−600V、現像バイアスは−400V
の反転現像の複写機を使用した。
【0028】転写ベルト5は、体積抵抗が10e9Ω・
cm程度の半導電性ゴムに、ゴムよりも抵抗の高い表面
層を3〜10μmコートしたものを使用し、また弾性給
電ローラ8は、10e5Ω・cm程度の硬度40°(ア
スカーC)程度のものを使用した。
【0029】これによると、転写電流が50μA程度で
は、トレーシングペーパのハーフトーンでは放電痕が目
立つが、100μAではかなり目立たなくなる。図3〜
図5は、L/L(10℃、20%)環境、N/N(21
℃、50%)環境、及びH/H(30℃、85%)環境
において、感光体1上の転写残りトナーをテープでと
り、それを白紙に貼ったときの反射濃度を示すもので、
これが低いほど転写効率が良い。
【0030】これによれば、H/H環境の線画像を除
き、転写電流は50μA程度で、転写残りトナーの量が
少なく良好であるが、100μA以上印加してしまう
と、全体に転写残りトナー量が増加し、特に全ベタ画像
では転写画像が斑になり、ブツブツ感が急激に増してく
る。
【0031】そこで、この第1の実施の形態では、図6
に示すように、放電痕の発生し易い用紙Pの先後端部分
のみ、制御手段17により転写電流値を他の画像領域に
比べて強くした。
【0032】これによって、用紙Pの先後端では、H/
H環境の線画像を除き転写残り等が増加してしまうもの
の、通常の肉眼では大きな影響はないまま、放電痕を目
立たなくすることができ、肝心の用紙Pの中央部では、
良好な転写性能を得ることができる。
【0033】実験では、用紙Pの中央部は転写電流50
μAで定電流制御し、用紙Pの先後端15mmの領域の
み75〜100μAにした。図7は画像形成動作のフロ
ーチャートを示すものである。
【0034】画像形成時には、用紙Pのサイズが検知さ
れ(ステップST1)、ついで、帯電チャジャ2がオン
されるとともに、感光体1が回転され、さらに、転写ベ
ルト5が走行される(ステップST2)。そして、感光
体1の回転速度と、転写ベルト5の走行速度が等しくな
ったら、転写ベルト5が感光体1に接触される(ステッ
プST3)。しかるのち、用紙Pが転写ベルト5と感光
体1との間に突入されて転写バイアスが印加され、転写
バイアスは用紙Pの先端部15mmの間で75μA、用紙
Pの中央部で50μA、用紙Pの後端部15mmの間で1
00μAで印加される。転写ベルト5の走行により用紙
Pが転写ニップから離れると、転写バイアスがオフされ
る(ステップST4)。このオフ後、転写ベルト5が感
光体1から離間され(ステップST5)、ついで、感光
体1の回転が停止されるとともに、転写ベルト5の走行
が停止される(ステップST6)。
【0035】
【表2】
【0036】表2は放電痕の発生状況を示すものであ
る。用紙Pの先端部の放電痕は転写電流が75μAで目
立たなくなり、後端部では100μAでほとんど分から
なくなる。
【0037】したがって、用紙Pの先端部は75μAに
制御し、主な画像部は50μA、後端は100μAとい
うように細かく調整すれば、転写残りトナーの増加等の
弊害を少なくしながら用紙Pの先後端の放電痕を目立た
なくすることが可能になる。
【0038】放電痕は、用紙Pの先端、後端とも、端か
ら10mm程度の領域で目立つため、転写電流を強める
のは10mm程度の幅でも効果があるが、必ずしも放電
痕全部が10mmには収まらないので、15mm程度が
望ましい。
【0039】また、急に転写電界を強くすると、切り替
え時に転写効率が変わり、筋が画像上に発生することも
あるので、好ましくは、用紙Pの後端から15mm程度
の位置から電流を上昇させて、10mm程度の位置に達
したときには電流値アップが終了するような制御にする
と、さらに良い。
【0040】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。定電流制御を行なった場合、転写する画像面
積によって適正な転写電流値が変化する。
【0041】
【表3】
【0042】表3は、実験装置において、白印字した場
合と、黒印字した場合の電圧値を比較した結果を示す。
これによると、黒印字した時の方が白印字した時に比べ
て、いずれも500V程度、転写電圧が高くなる傾向が
あり(H/H環境)、また、図3〜図5の転写残りトナ
ーの濃度のグラフを見ても、適正電流値は黒印字した時
の方が白印字した時よりも低くなる。
【0043】この第2の実施の形態では、現像装置4の
下方部に除電手段として除電ランプ16を設け、この除
電ランプ16により、用紙Pの先後端、もしくは特に、
放電痕が目立つ後端部に対応する感光体1の部位のみ転
写前除電を行ない、適性電流値を、従来のハーフトーン
画像よりも下げ、印加電流自体を高くしなくても、結果
的には紙の先後端に対応する位置で、転写電圧が高くな
るようにするものである。
【0044】
【表4】
【0045】表4は、放電痕の発生状況を示すものであ
る。転写前除電用の除電ランプ16としては、感光体用
の除電ランプ14と同じものを使用して、用紙Pの先後
端に対応する感光体1の部位にそれぞれ15mmの範囲
で照射した。
【0046】表4によると、転写バイアスは、用紙Pの
先後端部に対応する感光体1の部位を転写前に除電を行
なったことで、転写電流値を変化させなくても、放電痕
の数が減少している。
【0047】また、転写前除電を行なうと、行なわない
ときに比べて電流値アップ量が少なくても、用紙の先後
端の放電痕がなくなる傾向があり、この実施の形態にお
いても、第1の実施の形態に比べれば小さいものの、少
なからず効果がある。
【0048】また、第1の実施の形態と組み合わせるこ
とにより、いっそう効果的であるということがわかる。
なお、転写前除電を行なうと、感光体1の白地電位が下
がってしまうため、転写部付近で、黒字部分のトナーが
白地に飛び、文字散りが発生する。しかし、用紙の先後
端のみであればほとんど問題にならない。
【0049】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。定電流制御では、転写する画像面積によって
適正電流値が変わることは既に述べたが、これは、白地
と黒字とでは感光体1の表面電位が異なるためで、これ
を解決するためには、これらの感光体電位を近づければ
よい。
【0050】手段としては転写前除電が有効であると思
われるが、弊害として転写時の文字散りが発生する。こ
の第3の実施の形態では、常時、転写前除電を、文字散
りがほぼ発生しない中途半端な強度で行なうことによ
り、文字散りを発生させずに、定電流制御の弱点を相殺
し、あわせて用紙Pの先後端、もしくは後端部のみで
は、中央に比べて強力に除電することで、第2の実施の
形態の効果も得るものである。
【0051】
【表5】
【0052】表5は、転写前除電の光量を変えて、転写
直前の感光体の表面電位を変えたときの文字散りの状態
を示すものである。これによれば、白地電位が−200
V未満になると、文字散りが目立ってきており、白地電
位が−300V以上であれば、ほぼ発生しないことがわ
かる。
【0053】そこで、転写前除電光量を調節して、常
時、大部分は、白地の表面電位が−300Vになるよう
に設定、用紙Pの先後端15mmに相当する部分では、
白地電位を完全に除電(−20V程度)するようにし
た。
【0054】この場合、用紙Pの先後端では、第2の実
施の形態とまったく同じ紙状態になるため、放電痕を目
立たなくしつつ、同時に、せっかく取り付けた転写前除
電機構を利用して、定電流制御の弱点を相殺することが
できる。
【0055】図8〜図10に、転写残りトナーの量を比
較した結果を示す。図中点線で示したのが、線画に対し
て転写前除電を適用して白地電位を−300Vにした結
果で、実線で示した通常の状態の線画に比べて環境とも
全ベタの特性に近づいているのがわかる。
【0056】このような構成にすることで、文字散りの
発生しない領域でも転写残りの白地と黒字との差をそれ
なりに相殺することができ、あわせて第2の実施の形態
のように用紙の先後端の放電痕を目立たなくすることが
可能になる。
【0057】上記した第1乃至第3の実施の形態は、い
ずれも低湿環境で、主にトレーシングペーパに対して発
生する放電痕を目立たなくすることを主な目的としてお
り、第1及び第2の実施の形態では、放電痕が発生しな
い場合は、かえって部分的には転写可能性を低下させて
しまうことになる。
【0058】そこで、これらの動作を、通常の紙では行
なわずに、トレーシングペーパ等が使われる際にできる
だけ限定できると非常に都合がよい。例えば、通常のデ
ジタル複写機では、紙カセットにトレーシングペーパを
入れて使用することはなく、ほぼ100%手差しモード
で使用される。
【0059】そこで、第1乃至第3の実施の形態を、手
差しモードの際のみ適用するようにすれば、多くの場合
の普通紙は、通常の転写プロセスで処理され、紙の先後
端部分といえども転写残りが増加したり、転写ムラが発
生したりすることが少なくなる。
【0060】また、装置的には大掛かりになるが、紙の
種類を検出して第1乃至第3の実施の形態を、適用する
かどうか選択してもよい。例えば、ユーザが紙種として
ボタン等で入力できるようにしてもよいし、また紙の透
過率等を検出して、光を通しやすい薄い紙のみにこのよ
うな制御を行なうようにするのもひとつの方法である。
【0061】また、低湿環境でのみ発生する問題である
から、電子写真装置に湿度センサを設けて、湿度が30
〜50%以下になったら自動的に第1乃至第3の実施の
形態を、適用するようにしてもよい。
【0062】さらに、デジタル複写機の場合は、画像処
理によっても出力画像の状態は大きく変わってくる。4
00dpi程度のハーフトーンでは、処理の方法によっ
ては、放電痕はほとんど目立たない。
【0063】高精細画像や、アナログハーフトーンのと
きのみ目立ってくるので、特にユーザが高精細な写真に
近い画像を出力したいときのみ、第1乃至第3の実施の
形態を、適用するようにすれば、通常の文字の印字等で
は廃トナー増加等の弊害が発生せず、良好な転写が行な
えるようになる。
【0064】図11及び図12はフローチャートを示す
ものである。図11は、写真モードでかつ手差しの場合
にのみ第1乃至第3の実施の形態を適用するものであ
る。
【0065】このフローチャートでは、まず、写真モー
ドか否かが判別され(ステップST1)、写真モードで
あれば、手差しか否かが判別され(ステップST2)、
手差しであれば、本発明が適用される(ステップST
3)。また、写真モードでも、手差しでもなければ、通
常のプロセスになる(ステップST4)。
【0066】この実施の形態によれば、大掛かりなセン
サ等を用いることなく、比較的手軽に、しかもトレーシ
ングペーパで高画質の画像を印字することができる。ま
た、図12のフローチャートでは、まず、湿度センサの
値が一定基準未満か否かが判別される(ステップST
1)。イエスであれば、用紙の透過率が一定基準未満か
否かが判別される(ステップST2)。イエスであれ
ば、本発明が適用される(ステップST3)。湿度セン
サの値及び用紙の透過率が一定基準未満でなければ、通
常にプロセスになる(ステップST4)。
【0067】この実施の形態によれば、用紙の透過率
や、湿度を検出するセンサが必要ではあるが、透過率の
高いOHP等を、低湿環境下で使用しない限りは、本発
明が必要ないのに適用されてしまうようなことがない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コロナチャージャ等の、被転写体の除電機器を特別に必
要とすることなく、主に、低湿環境で発生する被転写体
の先後端の放電痕による画像乱れを軽減し、良好な画質
を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である画像形成部を示す
構成図。
【図2】用紙の先端部及び後端部の放電痕を示す図。
【図3】転写電流を変えたときの感光体上の転写残り濃
度を示すグラフ図。
【図4】転写電流を変えたときの感光体上の転写残り濃
度を示すグラフ図。
【図5】転写電流を変えたときの感光体上の転写残り濃
度を示すグラフ図。
【図6】用紙に対する転写電流を示す図。
【図7】画像形成動作を示すフローチャート図。
【図8】転写残り濃度を示すクラフ図。
【図9】転写残り濃度を示すクラフ図。
【図10】転写残り濃度を示すクラフ図。
【図11】本発明の他の実施の形態の動作を示すフロー
チャート図。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態の動作を示す
フローチャート図。
【符号の説明】
1…感光体 2…帯電チャージャ 3…露光チャージャ(像形成手段) 4…現像器 5…転写ベルト(走行部材) 7A…駆動ローラ 7B…従動ローラ 8…給電ローラ(転写手段) 9…高圧電源(電圧印加手段) 11…定着部 12…ベルトクリーナ 13…感光体クリーナ 14…除電ランプ 15…給紙ローラ 16…転写前除電ランプ 17…制御手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体に現像剤像を形成する像形成手段
    と、 前記現像剤像を被転写体に転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を担
    持して搬送するように無端走行する走行手段と、 前記転写手段に電圧を印加する電圧印加手段と、 前記被転写体の搬送方向の先端部及び後端部の少なくと
    も一方に対する前記転写手段の転写電流値を強める制御
    手段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】像担持体に現像剤像を形成する像形成手段
    と、 前記現像剤像を被転写体に転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を担
    持して搬送するように無端走行する走行手段と、 前記被転写体が前記像担持体に接触する前に、前記被転
    写体の先端及び後端部、または後端部のみに対応する前
    記像担持体の部位を除電する除電手段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】像担持体に現像剤像を形成する像形成手段
    と、 前記現像剤像を被転写体に転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を担
    持して搬送するように無端走行する走行手段と、 前記被転写体が前記像担持体に接触する前に、前記像担
    持体の表面を除電する除電手段と、 この除電手段の除電強度を、前記被転写体の先端及び後
    端部、または後端部のみに対応する像担持体の部位で他
    の部位よりも強くする制御手段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】像担持体に現像剤像を通常モードまたは特
    殊モードで形成する像形成手段と、 前記現像剤像を自動または手差しで供給された被転写体
    に対し転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を担
    持して搬送するように無端走行する走行手段と、 前記転写手段に電圧を印加する電圧印加手段と、 前記被転写体が手差しされ、または、前記現像剤像が特
    殊モードで形成されととき、前記被転写体の搬送方向の
    先端部及び後端部の少なくとも一方に対する前記転写手
    段の転写電流値を強める制御手段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】像担持体に現像剤像を形成する像形成手段
    と、 前記現像剤像を被転写体に転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を担
    持して搬送するように無端走行する走行手段と、 前記転写手段に電圧を印加する電圧印加手段と、 前記被転写体の種類、または、周囲の温湿度により、前
    記被転写体の搬送方向の先端部及び後端部の少なくとも
    一方に対する前記転写手段の転写電流値を強める制御手
    段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】像担持体に現像剤像を通常モードまたは特
    殊モードで形成する像形成手段と、 前記現像剤像を自動または手差しで供給される被転写体
    に対し転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を担
    持して搬送するように無端走行する走行手段と、 前記被転写体が手差しされ、または、前記現像剤像が特
    殊モードで形成されたとき、前記被転写材が前記像担持
    体に接触する前に、前記被転写体の先端及び後端部、ま
    たは後端部のみに対応する前記像担持体の部位を除電す
    る除電手段と、を具備することを特徴とする画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】像担持体に現像剤像を形成する像形成手段
    と、 前記現像剤像を被転写体に対し転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を搬
    送するように無端走行する走行手段と、 前記被転写体の種類、または、周囲の温湿度によって、
    前記被転写体が前記像担持体に接触する前に、前記被転
    写体の先端及び後端部、または後端部のみに対応する前
    記像担持体の部位を除電する除電手段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】像担持体に現像剤像を通常モードまたは特
    殊モードで形成する像形成手段と、 前記現像剤像を自動または手差しで供給される被転写体
    に対し転写させる転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を搬
    送するように無端走行する走行手段と、 前記被転写体が前記像担持体に接触する前に、前記像担
    持体の表面を除電する除電手段と、 この除電手段の除電強度を、前記被転写体が手差しさ
    れ、または、前記現像剤像が特殊モードで形成されたと
    き、前記被転写体の先端及び後端部、または後端部のみ
    に対応する像担持体の部位で他の部位よりも強くする制
    御手段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】像担持体に現像剤像を形成する像形成手段
    と、 前記現像剤像を被転写体に対し、転写させる転写手段
    と、 この転写手段により現像剤像が転写された被転写体を搬
    送するように無端走行する走行手段と、 前記被転写材が前記像担持体に接触する前に、前記像担
    持体の表面を除電する除電手段と、 この除電手段の除電強度を、前記被転写体の種類、また
    は、温湿度によって、前記被転写体の先端及び後端部、
    または後端部のみに対応する像担持体の部位で他の部位
    よりも強くする制御手段と、 を具備することを特徴とする画像形成装置。
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