JPH1183497A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH1183497A
JPH1183497A JP9248698A JP24869897A JPH1183497A JP H1183497 A JPH1183497 A JP H1183497A JP 9248698 A JP9248698 A JP 9248698A JP 24869897 A JP24869897 A JP 24869897A JP H1183497 A JPH1183497 A JP H1183497A
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piezoelectric thin
electrode
vibrator
cantilever
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JP9248698A
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Inventor
Hidekazu Takada
英一 高田
Shinji Kobayashi
真司 小林
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】片持梁振動体または音片型振動体の上下面に圧
電体薄膜を形成して、圧電体薄膜の残留応力による振動
体の反りを防止し、圧電体薄膜の膜厚を最適化して、駆
動変位および検出変位を大きくし、検出感度を向上した
角速度センサを提供する。 【解決手段】片持梁振動体2の上面に第1圧電体薄膜4
が形成され、この第1圧電体薄膜4の上に、片持梁振動
体2の梁幅方向に2分割されて該梁軸方向に長く、か
つ、片持梁振動体2に対向する一対の検出電極5、6が
形成され、片持梁振動体2の下面に第2圧電体薄膜7が
形成され、この第2圧電体薄膜7の上に、片持梁振動体
2に対向する駆動電極8が形成され、一対の検出電極
4、5および駆動電極8からは基体1の基部1aまで引
出電極2aが導出されている角速度センサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの移動
体に搭載して、その回転角速度を検出する圧電型の角速
度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の角速度センサとして、特
開平7−113643号公報に開示されている片持梁振
動体の構造を図19に示す。シリコン基体31から一方
向に伸びる片持梁振動体32を形成する。この片持梁振
動体32及び基体31の上には酸化シリコン層33が形
成される。この片持梁振動体32上の酸化シリコン層3
3の上には、3つの細長い分割電極36a、37a、3
8aが、長手方向に形成されている。これらの分割電極
36a、37a、38aなどの上には、圧電体薄膜34
が形成されている。また、この圧電体薄膜34の上には
共通電極35が形成されている。そして、圧電体薄膜3
4を介在して、共通電極35と分割電極36a、37
a、38aとにより、それぞれ検出振動部36、駆動振
動部37、検出振動部38が構成される。
【0003】従来の角速度センサは以上のような構造よ
りなり、つぎに動作について説明する。中央の駆動振動
部37の下部の分割電極37aと上部の共通電極35と
の間に交流電圧を印加して、片持梁振動体32をZ軸方
向に振動させる。このように片持梁振動体32が振動し
ているときに、角速度センサがX軸回りに回転すると、
コリオリ力により片持梁振動体32はY軸方向にも振動
するようになる。そして、両側の検出振動部36と38
に、圧縮応力と引っ張り応力が交互に発生して、検出振
動部36と38には、それぞれ逆極性の電圧が発生す
る。この発生電圧を差動増幅することにより、回転角速
度を求めるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図19
に示す従来の角速度センサは、片持梁振動体32の上面
にのみ圧電体薄膜34をスパッタ法で形成し、この圧電
体薄膜34の下に一対の検出電極と駆動電極よりなる3
つの電極を形成している。
【0005】前記スパッタ法で形成した圧電体薄膜34
は、応力が大きく、またシリコンよりなる片持梁振動体
32と熱膨脹率が異なる。これらの2つの原因により片
持梁振動体32が片一方に反り、破壊する危惧がある。
【0006】また、前記3つの電極を梁幅100μm程
度の片持梁振動体32の上に形成することは困難であ
り、かつ、狭い電極により駆動変位および検出変位を共
に大きくすることはできず、角速度センサの検出感度
(1゜/sに対する出力電圧)を低下させていた。
【0007】そこで、本発明は、片持梁振動体または音
片型振動体の上下面に圧電体薄膜を形成して、圧電体薄
膜の応力による振動体の反りを防止し、圧電体薄膜の膜
厚を最適化して、駆動変位および検出変位を大きくし、
検出感度を向上した角速度センサを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、基体から一方向に伸びて共通電極を兼ねる片持梁振
動体の一つの主面に第1圧電体薄膜が形成され、この第
1圧電体薄膜の上に、前記片持梁振動体の梁幅方向に2
分割されて梁軸方向に長い一対の検出電極が、前記共通
電極を兼ねる片持梁振動体に対向して形成され、前記片
持梁振動体の他の主面に第2圧電体薄膜が形成され、こ
の第2圧電体薄膜の上に駆動電極が、前記共通電極を兼
ねる片持梁振動体に対向して形成され、前記一対の検出
電極および駆動電極から基体の基部まで引出電極が導出
されているものである。
【0009】この発明は、グランドとなる片持梁振動体
と駆動電極との間に、例えば、5〜50kHzの交流電
圧を印加する。そして、片持梁振動体を上下方向に屈曲
振動させる。このように、片持梁振動体が屈曲振動して
いるときに、角速度センサがその片持梁振動体の軸回り
に回転したとすると、片持梁振動体はコリオリ力により
水平方向にも振動するようになる。この水平方向の振動
により、片持梁振動体と一対の検出電極との間には、そ
れぞれ逆極性の電圧が発生する。この逆極性の電圧を、
差動増幅することにより、コリオリ力に基づく回転角速
度を検出することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、基体から一方向
に伸びて電極を兼ねる片持梁振動体の一つの主面に共通
電極が形成され、この共通電極の上に第1圧電体薄膜が
形成され、この第1圧電体薄膜の上に、前記片持梁振動
体の梁幅方向に2分割されて梁軸方向に長い一対の検出
電極が、前記共通電極に対向して形成され、前記片持梁
振動体の他の主面に第2圧電体薄膜が形成され、この第
2圧電体薄膜の上に駆動電極が、前記電極を兼ねる片持
梁振動体に対向して形成され、前記一対の検出電極、共
通電極および駆動電極から引出電極が基体の基部まで導
出されているものである。
【0011】この発明は、請求項1に記載の発明と作用
を同一にする。ただ、一対の検出電極の対向する共通電
極が、請求項1に記載の発明は片持梁振動体であるのに
対し、この発明は片持梁振動体の上に形成した導電率の
大きい金属よりなる共通電極となっている点が異なる。
この共通電極は片持梁振動体より導電率が大きく、検出
感度を向上することができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、基体に4つの支
持梁を介して屈曲振動の2つの節部を支持されて共通電
極を兼ねる音片型振動体の一つの主面に第1圧電体薄膜
が形成され、この第1圧電体薄膜の上に、前記音片型振
動体の幅方向に2分割されて軸方向に長い一対の検出電
極が、前記共通電極を兼ねる音片型振動体に対向して形
成され、前記音片型振動体の他の主面に第2圧電体薄膜
が形成され、この第2圧電体薄膜の上に駆動電極が、前
記共通電極を兼ねる音片型振動体に対向して形成され、
前記一対の検出電極および駆動電極から引出電極が前記
支持梁を介して基体まで導出されているものである。
【0013】この発明は、グランドとなる音片型振動体
と駆動電極との間に、例えば、5〜50kHzの交流電
圧を印加する。そして、音片型振動体を2つの節を支点
にして上下方向に屈曲振動させる。このように、音片型
振動体が屈曲振動しているときに、角速度センサがその
音片型振動体の軸回りに回転したとすると、音片型振動
体はコリオリ力により水平方向にも屈曲振動するように
なる。この水平方向の屈曲振動により、音片型振動体と
一対の検出電極との間には、それぞれ逆極性の電圧が発
生する。この逆極性の電圧を、差動増幅することによ
り、コリオリ力に基づく回転角速度を検出することがで
きる。
【0014】請求項4に記載の発明は、基体に4つの支
持梁を介して屈曲振動の2つの節部を支持されて電極を
兼ねる音片型振動体の一つの主面に共通電極が形成さ
れ、この共通電極の上に、第1圧電体薄膜が形成され、
この第1圧電体薄膜の上に、前記音片型振動体の幅方向
に2分割されて軸方向に長い一対の検出電極が、前記共
通電極を兼ねる音片型振動体に対向して形成され、前記
音片型振動体の他の主面に第2圧電体薄膜が形成され、
この第2圧電体薄膜の上に駆動電極が、前記電極を兼ね
る音片型振動体に対向して形成され、前記一対の検出電
極、共通電極および駆動電極から引出電極が前記支持梁
を介して基体まで導出されているものである。
【0015】この発明は、請求項3に記載の発明と作用
を同一にする。ただ、一対の検出電極の対向する電極
が、請求項3に記載の発明は音片型振動体であるのに対
し、この発明は音片型振動体の上に形成した導電率の大
きい金属よりなる共通電極になっている点が異なる。こ
の共通電極とすることにより、検出感度を向上させるこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図1〜図3を参照して、
本発明の第1実施例として片持梁振動体の構造よりなる
圧電型の角速度センサ10について説明する。
【0017】図1および図2において、1はシリコンな
どよりなる枠状の基体で、中空部1bを有する。この基
体1の中空部1bには、基体1の一部である基部1aか
ら直角に伸びて共通電極を兼ねる片持梁振動体2が形成
されている。片持梁振動体2は、厚みが300〜500
μmの枠状の基体1に結合して基体1と同一材料よりな
り、この基体1よりは、その厚みが薄く、50〜100
μmに形成されている。一般にシリコン材料は、不純物
濃度によりその比抵抗が大きく異なるが、この基体1
は、電流を流すことができる程度に低い抵抗のシリコン
材料、所謂、低抵抗シリコン材料が用いられる。
【0018】片持梁振動体2の上面と基部1aのコーナ
ー部分の上面とには、圧電体薄膜、例えば酸化亜鉛薄膜
(ZnO)4が、2〜10μmの厚みに形成されてい
る。片持梁振動体2の酸化亜鉛薄膜4の上には、片持梁
振動体2の梁幅方向に2分割されて梁軸方向に長い一対
の検出電極5、6が、共通電極を兼ねる片持梁振動体2
に対向して形成される。この一対の検出電極5、6から
は、それぞれ引出電極5a、6aが酸化亜鉛薄膜4の上
を基部1aのコーナー部1c、1dまで導出されてい
る。片持梁振動体2とこれに対向する一対の検出電極
5、6とは、酸化亜鉛薄膜4を介在させて、検出振動部
をそれぞれ形成することになる。また、基体1の基部1
aの中央端部2bには基部1aの露出表面にアルミニウ
ム(Al)または金(Au)/クロム(Cr)等の金属
により引出端子2aが形成される。この引出電極2a
は、片持梁振動体2のグランド端子となる。
【0019】一方、図2および図3において、片持梁振
動体2と基体1の下面とには、基体1の一部を除いて、
酸化亜鉛薄膜7が形成される。片持梁振動体2の酸化亜
鉛薄膜7上には、駆動電極8が形成される。この駆動電
極8からは、引出端子8aが酸化亜鉛薄膜4上を基部1
aまで導出される。そして、駆動電極8と片持梁振動体
2とは、酸化亜鉛薄膜7を介在させて駆動振動部を形成
する。
【0020】なお、圧電体薄膜としては、PZT(チタ
ン酸ジルコン酸鉛)系材料も使用可能である。
【0021】この実施例においては、片持梁振動体2の
上側に一対の検出電極5、6を形成し、下側に駆動電極
8を形成したが、これらを逆に設けてもよい。
【0022】つぎに、図1〜図3に示す角速度センサ1
0の動作について説明する。引出端子2a(片持梁振動
体2)と引出端子8a(駆動電極8)との間に、5〜5
0kHzの交流電圧を印加する。すると、片持梁振動体
2は、その根元を支点にしてZ軸方向に振動するように
なる。このように、片持梁振動体2が振動しているとき
に、角速度センサ10がX軸回りに回転すると、片持梁
振動体2はコリオリ力により、Y軸方向にも振動するよ
うになる。そして、一対の検出電極5と6の検出振動部
は引っ張り応力と圧縮応力を交互に受けて、一対の検出
電極5と6には互いに逆極性の電圧がそれぞれ発生し、
これらの逆極性の電圧を差動増幅することによりコリオ
リ力に基づく回転角速度を検出することができる。
【0023】なお、上記実施例においては、図2に示す
ように、片持梁振動体2の上面に酸化亜鉛薄膜4を直接
設け、片持梁振動体2を一対の検出電極5、6が対向す
る共通の電極として利用した。しかし、片持梁振動体と
して比抵抗の高いシリコン材料を用いた結果、この片持
梁振動体2の抵抗が高くて検出感度が低下する場合に
は、図4および図5に示すように、片持梁振動体2の上
面に、一対の検出電極5、6に対向する共通電極3を、
片持梁振動体2よりは導電率の大きい金属、例えば、ア
ルミニウム、金/クロムなどで形成する。この共通電極
3は基部1aに形成した引出端子3aに導出される。
【0024】つぎに、図6〜図8を参照して、本発明の
第2実施例として音片型振動体の構造よりなる圧電型の
角速度センサ20について説明する。
【0025】図6および図7において、12はシリコン
などより形成されて共通電極を兼ねる音片型振動体であ
る。その屈曲振動の一つの節n1が支持梁12a、12
bにより、もう一つの節n2が支持梁12c、12dに
よりそれぞれ支持される。4つの支持梁12a〜12d
の先端は、枠状の基体13の内側壁にそれぞれ結合して
いる。これらの音片型振動体12と4つの支持梁12a
〜12dと後述する引出端子の形成される領域との上面
には、酸化亜鉛薄膜14が形成される。なお、この実施
例で使用されるシリコンは、上記実施例と同様の低抵抗
シリコン材料である。
【0026】音片型振動体12の節n1とn2間におい
て、酸化亜鉛薄膜14の上には、音片型振動体12の短
手方向に2分割されて長手方向に長い一対の検出電極1
5、16が、共通電極を兼ねる音片型振動体12に対向
して形成される。そして、酸化亜鉛薄膜14を介在する
一対の検出電極15、16および音片型振動体12とに
より、一対の検出振動部が構成される。一対の検出電極
15、16は、それぞれ支持梁12c、12dの酸化亜
鉛薄膜14上を経由して基体13の酸化亜鉛薄膜14上
に形成された引出端子15a、16aに導出される。
【0027】また、基体12の上面の一部にはアルミニ
ウム(Al)または金(Au)/クロム(Cr)等の金
属により引出端子13aが形成される。この引出端子1
3aはグランドとなる音片型振動体12のグランド端子
となる。
【0028】図7および図8において、音片型振動体1
2と4つの支持梁12a〜12dと後述する引出端子の
形成される基体13の一部領域との下面には、酸化亜鉛
薄膜17が形成される。
【0029】音片型振動体12の酸化亜鉛薄膜17上に
は、共通電極を兼ねる音片型振動体12に対向する駆動
電極18が形成される。そして、この駆動電極18は、
支持梁12aの酸化亜鉛薄膜上を経由して基体13の酸
化亜鉛薄膜17上に形成した引出端子18aに導出され
る。
【0030】音片型振動体12は、一対の検出電極1
5、16および駆動電極18の共通のグランドとなり、
そして引出端子13aは音片型振動体12のグランド端
子となる。
【0031】つぎに、図6〜図8に示す角速度センサ2
0の動作について説明する。引出端子18a(駆動電極
18)と引出端子13a(音片型振動体13)との間に
5〜50kHzの交流電圧を印加する。すると、音片型
振動体13は2つの節n1、n2を支点にしてZ軸方向
に屈曲振動をするようになる。このように、音片型振動
体12が屈曲振動しているときに、角速度センサ20が
X軸回りに回転すると、音片型振動体12はコリオリ力
により、Y軸方向にも屈曲振動するようになる。そし
て、検出電極15と16の検出振動部は引っ張り応力と
圧縮応力を交互に受けて、検出電極15と16には互い
に逆極性の電圧がそれぞれ発生し、これらの逆極性の電
圧を差動増幅することによりコリオリ力に基づく回転角
速度を検出することができる。
【0032】なお、上記実施例においては、図7に示す
ように、音片型振動体12の上面に酸化亜鉛薄膜14を
直接設け、音片型振動体12を一対の検出電極15、1
6が対向する共通の電極として利用した。しかし、この
音片型振動体12の抵抗が高く、検出感度が低下する場
合には、図9および図10に示すように、音片型振動体
12の上面に、一対の検出電極15、16に対向する共
通電極3bを、音片型振動体12よりは導電率の大きい
金属、例えば、アルミニウム、金/クロムなどで形成
し、この共通電極3bから引出端子3cを基体13まで
導出してもよい。つぎに、図1〜図3に示す角速度セン
サの製造方法について図11〜図18を参照して説明す
る。図11において、厚みが300〜500μmのシリ
コン基板1kの両面に、熱酸化、スパッタ、CVD(化
学気相成長)などにより、シリコン酸化膜s1、s2を
それぞれ形成する。
【0033】図12において、フォトリソグラフィ技術
を用いて、酸化膜s1、s2の上にフォトレジストを塗
布し、上面の酸化膜s1の全面にレジストマスクm1を
形成し、下面の酸化膜s2の4辺にレジストマスクm2
を形成する。
【0034】そして、レジストマスクm1、m2を用
い、BHF(バファ・フッ酸)のエッチング液にシリコ
ン基板1kを浸漬して、シリコン基板1kの下面中央部
の酸化膜s2をエッチングして除去する。
【0035】図13において、レジストマスクm1、m
2を剥離して、シリコン基板1kをTMAH(テトラ・メチル・
アンモニウム・ハイト゛ロオキサイト゛)のエッチング液に浸漬し、シリコ
ン酸化膜s1、s2をマスクとして、シリコン基板1k
の下面中央部を、シリコンのエッチング速度の遅い結晶
方位(111)を用いた異方性エッチングにより除去
し、厚みが50〜100μmのメンブレン2fを形成す
る。
【0036】図14において、シリコン基板1kをBH
Fのエッチング液に浸漬して、シリコン酸化膜s1、s
2を除去する。そして、RFマグネトロンスパッタ法を
用いて、メンブレン2fを含むシリコン基板1kの下面
にメタルマスクを用いて2〜10μmの酸化亜鉛薄膜層
(ZnO)7fを形成する。
【0037】図15において、RFマグネトロンスパッ
タ法を用いて、シリコン基板1kの上面に2〜10μm
の酸化亜鉛薄膜層(ZnO)4fを形成する。ついで、
酸化亜鉛薄膜層7fを含むシリコン基板1kの下面をフ
ォトレジストで覆い、またシリコン基板1kの上面にフ
ォトレジストマスクを形成し、酸化亜鉛薄膜層4fを塩
酸、硝酸などの酸性水などによるウエットエッチングま
たはドライエッチングを用いてパターニングし、酸化亜
鉛薄膜4を形成する。
【0038】図16において、酸化亜鉛薄膜4の上にお
いて一対の検出電極5、6、引出電極5a、6aおよび
基部1aの上において引出電極2aの対応箇所以外の全
面にレジストマスクを形成し、アルミニウム(Al)ま
たは金(Au)/クロム(Cr)等の金属を蒸着する。
ついで、このレジストマスクをアセトンなどで除去する
ことにより、一対の検出電極5、6および引出電極5
a、6a、及び引出電極2aを形成する。
【0039】図17において、一対の検出電極5、6を
含むシリコン基板1kの上にレジストマスクを形成す
る。このマスクを用いて、シリコン基板1kのメンブレ
ン2fをドライエッチングにより垂直加工して、不要部
分を除去し、かつ、酸化亜鉛薄膜層7fをパターニング
して酸化亜鉛薄膜7とし、中空部1bの中に片持梁振動
体2を形成する。
【0040】図18において、メタルマスクを用いた蒸
着により、下面の酸化亜鉛薄膜7上にアルミニウム(A
l)または金(Au)/クロム(Cr)などの金属より
なる駆動電極8を形成して、図1〜図3に示す角速度セ
ンサを製造する。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、片持梁振動体
の両面に圧電体薄膜を形成して圧電体薄膜による応力を
片持梁振動体の両面で均等にしているので、片持梁振動
体が圧電体薄膜の応力により破壊する懸念がなく、片持
梁振動体の厚みに対する圧電体薄膜の厚みを最適化して
高い検出感度を得ることができる。
【0042】また、駆動電極と一対の検出電極とを、片
持梁振動体の両面にそれぞれ分離して形成するので、駆
動変位が大きく取れるため検出変位が大きくなり、検出
感度が向上する。
【0043】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の効果に加えるに、一対の検出電極の対向する電
極を、片持梁振動体でなく、この片持梁振動体よりは導
電率の大きい金属からなる共通電極で構成しているの
で、検出感度が更に向上する。請求項3に記載の発明
は、音片型振動体および支持梁の両面に圧電体薄膜を形
成して圧電体薄膜による応力を音片型振動体および支持
梁の両面で均等にしているので、音片型振動体および支
持梁が圧電体薄膜の応力により破壊する懸念がなく、音
片型振動体の厚みに対する圧電体薄膜の厚みを最適化し
て高い検出感度を得ることができる。
【0044】また、駆動電極と一対の検出電極とを、音
片型振動体の両面にそれぞれ分離して形成するので、駆
動変位が大きく取れるため検出変位が大きくなり、検出
感度が向上する。
【0045】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明の効果に加えるに、一対の検出電極の対向する電
極を、音片型振動体でなく、この音片型振動体よりは導
電率の大きい金属からなる共通電極で構成しているの
で、検出感度が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の角速度センサの第1実施例の平面図
【図2】 図1のA−A線断面形態図
【図3】 図1の裏面形態図
【図4】 第1実施例の変形例を示すもので、共通電極
を設けた平面図
【図5】 図4のB−B線断図面形態図
【図6】 本発明の角速度センサの第2実施例の平面図
【図7】 図6のC−C線断面形態図
【図8】 図6の裏面形態図
【図9】 第2実施例の変形例を示すもので、共通電極
を設けた平面図
【図10】 図9のD−D線断面形態図
【図11】 本発明の角速度センサの第1実施例の製造
方法を示すもので、シリコン基板の両面にシリコン酸化
膜を形成する工程図
【図12】 シリコン酸化膜によりエッチング用マスク
を形成する工程図
【図13】 シリコン基板をエッチングしてメンブレン
を形成する工程図
【図14】 シリコン基板の下面に酸化亜鉛膜を形成す
る工程図
【図15】 シリコン基板の上面に酸化亜鉛膜を形成
し、この酸化亜鉛膜をパターニングする工程図
【図16】 上側の酸化亜鉛薄膜とシリコン基板との上
に金属を蒸着し、この金属をパターニングして検出電極
および引出電極を形成する工程図
【図17】 シリコン基板のメンブレンをエッチング
し、かつ、下側の酸化亜鉛薄膜をパターニングして、片
持梁振動体を形成する工程図
【図18】 下側の酸化亜鉛薄膜上に駆動電極を形成す
る工程図
【図19】 従来の角速度センサの斜視図
【符号の説明】
1 基体 1a 基部 1b 中空部 2 片持梁振動体 2a、3a、3c、5a、6a、8a、13a、15
a、16a、18a引出電極 3、3b 共通電極 4 酸化亜鉛薄膜 5、6 検出電極 7 酸化亜鉛薄膜 8 駆動電極 10、20 角速度センサ 12 音片型振動体 12a〜12d 支持梁 13 基体 14、17 酸化亜鉛薄膜 15、16 検出電極 18 駆動電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体から一方向に伸びて共通電極を兼ね
    る片持梁振動体の一つの主面に第1圧電体薄膜が形成さ
    れ、 この第1圧電体薄膜の上に、前記片持梁振動体の梁幅方
    向に2分割されて梁軸方向に長い一対の検出電極が、前
    記共通電極を兼ねる片持梁振動体に対向して形成され、 前記片持梁振動体の他の主面に第2圧電体薄膜が形成さ
    れ、この第2圧電体薄膜の上に駆動電極が前記共通電極
    を兼ねる片持梁振動体に対向して形成され、 前記一対の検出電極および駆動電極から基体の基部まで
    引出電極が導出されている角速度センサ。
  2. 【請求項2】 基体から一方向に伸びて電極を兼ねる片
    持梁振動体の一つの主面に共通電極が形成され、この共
    通電極の上に第1圧電体薄膜が形成され、 この第1圧電体薄膜の上に、前記片持梁振動体の梁幅方
    向に2分割されて梁軸方向に長い一対の検出電極が、前
    記共通電極に対向して形成され、 前記片持梁振動体の他の主面に第2圧電体薄膜が形成さ
    れ、この第2圧電体薄膜の上に駆動電極が、前記電極を
    兼ねる片持梁振動体に対向して形成され、 前記一対の検出電極、共通電極および駆動電極から引出
    電極が基体の基部まで導出されている角速度センサ。
  3. 【請求項3】 基体に4つの支持梁を介して屈曲振動の
    2つの節部を支持されて共通電極を兼ねる音片型振動体
    の一つの主面に第1圧電体薄膜が形成され、 この第1圧電体薄膜の上に、前記音片型振動体の幅方向
    に2分割されて軸方向に長い一対の検出電極が、前記共
    通電極を兼ねる音片型振動体に対向して形成され、 前記音片型振動体の他の主面に第2圧電体薄膜が形成さ
    れ、この第2圧電体薄膜の上に駆動電極が、前記共通電
    極を兼ねる音片型振動体に対向して形成され、 前記一対の検出電極および駆動電極から引出電極が前記
    支持梁を介して基体まで導出されている角速度センサ。
  4. 【請求項4】 基体に4つの支持梁を介して屈曲振動の
    2つの節部を支持されて電極を兼ねる音片型振動体の一
    つの主面に共通電極が形成され、 この共通電極の上に、第1圧電体薄膜が形成され、 この第1圧電体薄膜の上に、前記音片型振動体の幅方向
    に2分割されて軸方向に長い一対の検出電極が、前記共
    通電極を兼ねる音片型振動体に対向して形成され、 前記音片型振動体の他の主面に第2圧電体薄膜が形成さ
    れ、この第2圧電体薄膜の上に駆動電極が、前記電極を
    兼ねる音片型振動体に対向して形成され、 前記一対の検出電極、共通電極および駆動電極から引出
    電極が前記支持梁を介して基体まで導出されている角速
    度センサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010230691A (ja) * 2005-03-04 2010-10-14 Sony Corp 振動型ジャイロセンサ

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