JPH11142157A - ジャイロセンサ - Google Patents
ジャイロセンサInfo
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- JPH11142157A JPH11142157A JP9310193A JP31019397A JPH11142157A JP H11142157 A JPH11142157 A JP H11142157A JP 9310193 A JP9310193 A JP 9310193A JP 31019397 A JP31019397 A JP 31019397A JP H11142157 A JPH11142157 A JP H11142157A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ビデオカメラに利用されるジャイロセンサはハ
イブリッド構造であるが、これはマイクロマシニング技
術を応用したセンサに比べてセンサの高さが高く、占有
面積が大きい。 【解決手段】溝がある振動梁を設けた基板と振動梁を厚
み方向に振動させる静電駆動基板を用意し、それらを貼
り合わせて積層構造を形成する。さらに、圧電薄膜等の
歪検出手段を溝の対向する内側面に設ける。
イブリッド構造であるが、これはマイクロマシニング技
術を応用したセンサに比べてセンサの高さが高く、占有
面積が大きい。 【解決手段】溝がある振動梁を設けた基板と振動梁を厚
み方向に振動させる静電駆動基板を用意し、それらを貼
り合わせて積層構造を形成する。さらに、圧電薄膜等の
歪検出手段を溝の対向する内側面に設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は角速度を検出するジ
ャイロセンサ及びそれを用いた機器に関し、特に梁を振
動させて角速度に応じたコリオリ力を検出する振動式ジ
ャイロセンサ及びそのセンサを用いた手ぶれ防止機能付
きのビデオカメラ,カメラ機器に関する。
ャイロセンサ及びそれを用いた機器に関し、特に梁を振
動させて角速度に応じたコリオリ力を検出する振動式ジ
ャイロセンサ及びそのセンサを用いた手ぶれ防止機能付
きのビデオカメラ,カメラ機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来実用化されている角速度を検出する
ための振動式のジャイロセンサは、特開昭61−118612号
公報(図示せず)に開示された音叉構造ハイブリッド式
のセンサや特開平2−223817 号公報(図示せず)に開示
された音片構造ハイブリッド式のセンサであった。これ
らのジャイロセンサは手ぶれ防止機能付きのビデオカメ
ラのセンサとして利用されている。これらのセンサを2
個カメラに内蔵することで2軸の角速度を検出し手ぶれ
によるずれを補正している。
ための振動式のジャイロセンサは、特開昭61−118612号
公報(図示せず)に開示された音叉構造ハイブリッド式
のセンサや特開平2−223817 号公報(図示せず)に開示
された音片構造ハイブリッド式のセンサであった。これ
らのジャイロセンサは手ぶれ防止機能付きのビデオカメ
ラのセンサとして利用されている。これらのセンサを2
個カメラに内蔵することで2軸の角速度を検出し手ぶれ
によるずれを補正している。
【0003】このような状況の中で、ハイブリッドタイ
プに替わるジャイロセンサとして、マイクロマシニング
技術を応用し小型化,低価格化を目的とした特開平7−2
94262号に示された振動式ジャイロセンサが示されてい
る。この振動式ジャイロセンサを図14に示す。中央に
配置された固定電極141と、これを挟んで二つの振動
板142が左右に設けられている。固定電極141の側
面141Aと振動板142の側面142Aに振動駆動信
号を与えることによりこれらの間に静電力を発生させ、
この静電力より振動板142は音叉振動を発生する。
プに替わるジャイロセンサとして、マイクロマシニング
技術を応用し小型化,低価格化を目的とした特開平7−2
94262号に示された振動式ジャイロセンサが示されてい
る。この振動式ジャイロセンサを図14に示す。中央に
配置された固定電極141と、これを挟んで二つの振動
板142が左右に設けられている。固定電極141の側
面141Aと振動板142の側面142Aに振動駆動信
号を与えることによりこれらの間に静電力を発生させ、
この静電力より振動板142は音叉振動を発生する。
【0004】この状態にあるとき、音叉軸(Y軸)回り
に角速度ωの回転力が作用すると、各振動板142には
音叉軸及び音叉振動方向に直交するコリオリ力F1,F
2が発生する。このコリオリ力F1,F2により音叉軸
(Y軸)回りのトルクが検出用捩れ振動子143に作用
し、捩れ振動が発生する。この捩れ振動の振幅変化を各
検出用電極(図示せず)により静電容量の変化として検
出し、角速度に対応した検出信号として外部に導出する
構成となっている。
に角速度ωの回転力が作用すると、各振動板142には
音叉軸及び音叉振動方向に直交するコリオリ力F1,F
2が発生する。このコリオリ力F1,F2により音叉軸
(Y軸)回りのトルクが検出用捩れ振動子143に作用
し、捩れ振動が発生する。この捩れ振動の振幅変化を各
検出用電極(図示せず)により静電容量の変化として検
出し、角速度に対応した検出信号として外部に導出する
構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ビデオ
カメラに利用されている振動式のジャイロセンサはハイ
ブリッド構造のジャイロセンサが主流で、マイクロマシ
ニング技術を応用したセンサに比べてかなり大きく、セ
ンサ自身の高さが高く、センサの占有面積が大きいとい
う欠点がある。特に高機能小型カメラ機器の場合、予め
センサスペースを考慮して設計しなければならない。
カメラに利用されている振動式のジャイロセンサはハイ
ブリッド構造のジャイロセンサが主流で、マイクロマシ
ニング技術を応用したセンサに比べてかなり大きく、セ
ンサ自身の高さが高く、センサの占有面積が大きいとい
う欠点がある。特に高機能小型カメラ機器の場合、予め
センサスペースを考慮して設計しなければならない。
【0006】さらに手ぶれ防止用には2軸の角速度を検
出しなければならないために2個のセンサが必要とな
る。またハイブリッドタイプのセンサは構成が極めて複
雑で量産性が低く、製造工程にかなりのノウハウが要求
される。さらにはセンサの形状ばらつきが大きいため、
製品化されたセンサにはセンサ同士で20%程度の出力
ばらつきが生じ、ユーザ側でこのばらつきを補正する回
路または制御用ソフトウエアを付加しなければセンサを
利用することができず、大きな欠点となっている。
出しなければならないために2個のセンサが必要とな
る。またハイブリッドタイプのセンサは構成が極めて複
雑で量産性が低く、製造工程にかなりのノウハウが要求
される。さらにはセンサの形状ばらつきが大きいため、
製品化されたセンサにはセンサ同士で20%程度の出力
ばらつきが生じ、ユーザ側でこのばらつきを補正する回
路または制御用ソフトウエアを付加しなければセンサを
利用することができず、大きな欠点となっている。
【0007】このような問題点を解決するために上記従
来例に見られるマイクロマシニング技術を応用した振動
式ジャイロセンサが開示されているが、このセンサはコ
リオリ力の検出方法として振動板と二つの電極間の静電
容量変化を読み取る方式であるため、電極部の加工精度
及び電極間の静電容量が検出感度に大きく影響するとい
う問題がある。この方式でセンサ感度を上げるために
は、電極間の狭小ギャップを均一で再現性よく高精度で
加工し、さらに配線周辺の浮遊容量の影響で静電容量変
化の割合が小さくならないように電極部の面積を大きく
し静電容量を増やさなければならない。
来例に見られるマイクロマシニング技術を応用した振動
式ジャイロセンサが開示されているが、このセンサはコ
リオリ力の検出方法として振動板と二つの電極間の静電
容量変化を読み取る方式であるため、電極部の加工精度
及び電極間の静電容量が検出感度に大きく影響するとい
う問題がある。この方式でセンサ感度を上げるために
は、電極間の狭小ギャップを均一で再現性よく高精度で
加工し、さらに配線周辺の浮遊容量の影響で静電容量変
化の割合が小さくならないように電極部の面積を大きく
し静電容量を増やさなければならない。
【0008】しかし、図14のような電極部を形成する
にはシリコンを貫通エッチングしなければならない。シ
リコンの異方性エッチングを用いてもギャップ間隔を5
μm以下という非常に微小間隔の構造をウエハ面内で均
一にかつ再現性よく加工することは難しい。また電極部
の面積を大きくするために振動板142を長細い構造に
しなければならない。しかし振動板142を長細い構造
にすれば振動子の共振周波数が低下し検出感度の低下を
招くこととなる。
にはシリコンを貫通エッチングしなければならない。シ
リコンの異方性エッチングを用いてもギャップ間隔を5
μm以下という非常に微小間隔の構造をウエハ面内で均
一にかつ再現性よく加工することは難しい。また電極部
の面積を大きくするために振動板142を長細い構造に
しなければならない。しかし振動板142を長細い構造
にすれば振動子の共振周波数が低下し検出感度の低下を
招くこととなる。
【0009】本発明の目的は、マイクロマシニング技術
を応用し、上記従来の課題を解決し検出感度の高い振動
式ジャイロセンサ及びそれを用いたビデオカメラを提供
することにある。
を応用し、上記従来の課題を解決し検出感度の高い振動
式ジャイロセンサ及びそれを用いたビデオカメラを提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上のような問題点を解
決するために、以下のような手段を用いる。面方位{1
00}のシリコン基板等を用いて表裏面からそれぞれ加
工を行い、溝が設けてある振動梁を形成する。さらに、
この振動梁にコリオリ力検出用の例えば圧電素子や圧電
薄膜等の歪検出手段を対向するように設ける。特にこの
歪検出手段を溝の対向する内側面に設ける。このような
振動梁が形成された基板と、振動梁を厚み方向に振動さ
せる絶縁薄膜を形成した静電駆動基板を用意し、それら
を接合して積層構造を形成する。
決するために、以下のような手段を用いる。面方位{1
00}のシリコン基板等を用いて表裏面からそれぞれ加
工を行い、溝が設けてある振動梁を形成する。さらに、
この振動梁にコリオリ力検出用の例えば圧電素子や圧電
薄膜等の歪検出手段を対向するように設ける。特にこの
歪検出手段を溝の対向する内側面に設ける。このような
振動梁が形成された基板と、振動梁を厚み方向に振動さ
せる絶縁薄膜を形成した静電駆動基板を用意し、それら
を接合して積層構造を形成する。
【0011】本発明では、2枚の基板を接合してあるの
で、静電駆動基板に電圧を印加することで振動梁が形成
された基板を厚み方向に振動させることができる。基板
が厚み方向に振動しているときに角速度が梁の長手方向
軸中心に加えられると、それら2方向と垂直な方向にコ
リオリ力が生じ振動梁がたわみ、振動する。この振動梁
に溝が設けてあり、特に溝の内側面に対向するように圧
電薄膜等の歪検出手段が設けてあるので、センサの出力
感度のばらつきを抑えることができると同時に安価に製
造することができる。この対向する歪検出手段の出力電
圧を差動検出することで角速度を得ることができる。
で、静電駆動基板に電圧を印加することで振動梁が形成
された基板を厚み方向に振動させることができる。基板
が厚み方向に振動しているときに角速度が梁の長手方向
軸中心に加えられると、それら2方向と垂直な方向にコ
リオリ力が生じ振動梁がたわみ、振動する。この振動梁
に溝が設けてあり、特に溝の内側面に対向するように圧
電薄膜等の歪検出手段が設けてあるので、センサの出力
感度のばらつきを抑えることができると同時に安価に製
造することができる。この対向する歪検出手段の出力電
圧を差動検出することで角速度を得ることができる。
【0012】本発明はマイクロマシニング技術を応用し
ているので、構成が簡単で量産性に富み、厚みが薄く占
有面積が小さく、さらにはセンサ出力のばらつきが小さ
い小型のジャイロセンサを形成することが可能である。
そのため本センサをビデオカメラに実装すれば、実装後
の後工程でセンサ感度を調整するための補正回路の付加
や、制御用ソフトウエアの書き換えが必要なくなる。
ているので、構成が簡単で量産性に富み、厚みが薄く占
有面積が小さく、さらにはセンサ出力のばらつきが小さ
い小型のジャイロセンサを形成することが可能である。
そのため本センサをビデオカメラに実装すれば、実装後
の後工程でセンサ感度を調整するための補正回路の付加
や、制御用ソフトウエアの書き換えが必要なくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の一実
施例を詳細に説明する。図1は本発明におけるセンサ素
子の外観図である。ただしパッケージ部や増幅回路部は
この図では省略してある。大きく分類して静電駆動基板
1,振動梁を設けるシリコン基板2の二種類の基板から
構成されており、それぞれが接合されて振動式ジャイロ
センサを形成している。大きさは約8×16mmで厚さ約
1mmである。この場合、シリコン基板2の面方位は{1
00}を用いている。
施例を詳細に説明する。図1は本発明におけるセンサ素
子の外観図である。ただしパッケージ部や増幅回路部は
この図では省略してある。大きく分類して静電駆動基板
1,振動梁を設けるシリコン基板2の二種類の基板から
構成されており、それぞれが接合されて振動式ジャイロ
センサを形成している。大きさは約8×16mmで厚さ約
1mmである。この場合、シリコン基板2の面方位は{1
00}を用いている。
【0014】シリコン基板2には、シリコンの異方性エ
ッチングによりシリコン開口部8、つまり貫通部が形成
されており、両持ち梁の一部に異方性エッチング溝4を
有する溝付きSi両持ち梁の振動子3が支持された構造
となっている。ここで、シリコンの異方性エッチングと
は、水酸化カリウム水溶液(KOH)やテトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイト(TMAH)等のアルカ
リ系エッチング液を用いて行うシリコンのエッチングの
ことである。
ッチングによりシリコン開口部8、つまり貫通部が形成
されており、両持ち梁の一部に異方性エッチング溝4を
有する溝付きSi両持ち梁の振動子3が支持された構造
となっている。ここで、シリコンの異方性エッチングと
は、水酸化カリウム水溶液(KOH)やテトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイト(TMAH)等のアルカ
リ系エッチング液を用いて行うシリコンのエッチングの
ことである。
【0015】さらに、異方性エッチング溝4の溝の内側
面及び底面にそれぞれ歪検出手段として検出用ZnO圧
電薄膜5,帰還用ZnO圧電薄膜6が形成されている。
これらは、角速度を検出,センシングするための圧電薄
膜である。この圧電薄膜に生じた電圧を検出するための
電極として薄膜電極7と検出用ZnO圧電薄膜5と帰還
用ZnO圧電薄膜6に共通の電極としてGND電極9が
圧電薄膜を挟み込む構造で積層パターニングされてい
る。
面及び底面にそれぞれ歪検出手段として検出用ZnO圧
電薄膜5,帰還用ZnO圧電薄膜6が形成されている。
これらは、角速度を検出,センシングするための圧電薄
膜である。この圧電薄膜に生じた電圧を検出するための
電極として薄膜電極7と検出用ZnO圧電薄膜5と帰還
用ZnO圧電薄膜6に共通の電極としてGND電極9が
圧電薄膜を挟み込む構造で積層パターニングされてい
る。
【0016】図2は、図1の積層センサ素子を各基板ご
とに分離した時の外観図である。静電駆動基板1には、
電圧を印加するためのための薄膜電極(図示せず)が形
成されている。この電極にある周波数の電圧を印加する
と、シリコン基板2に形成された溝付きSi両持ち梁の
振動子3が静電力により基板の厚み方向に振動する。静
電駆動基板1には、シリコン基板2と静電駆動基板1の
薄膜電極が短絡しない役割をする絶縁膜10が形成され
ている。
とに分離した時の外観図である。静電駆動基板1には、
電圧を印加するためのための薄膜電極(図示せず)が形
成されている。この電極にある周波数の電圧を印加する
と、シリコン基板2に形成された溝付きSi両持ち梁の
振動子3が静電力により基板の厚み方向に振動する。静
電駆動基板1には、シリコン基板2と静電駆動基板1の
薄膜電極が短絡しない役割をする絶縁膜10が形成され
ている。
【0017】図3は、図1のAA断面を示す断面模式図
である。図1で説明したように、静電駆動基板1の上に
シリコン基板2が積層接合されている。図のように溝付
きSi両持ち梁の振動子3が浮遊している状態となって
いる。また、振動子3は静電駆動基板と接触することが
ない。シリコンの異方性エッチングを利用してセンサ部
を形成するので、シリコン開口部8の断面形状は逆テー
パ形状で、振動子3の断面形状は左右対称構造で逆テー
パのV字型形状となっている。
である。図1で説明したように、静電駆動基板1の上に
シリコン基板2が積層接合されている。図のように溝付
きSi両持ち梁の振動子3が浮遊している状態となって
いる。また、振動子3は静電駆動基板と接触することが
ない。シリコンの異方性エッチングを利用してセンサ部
を形成するので、シリコン開口部8の断面形状は逆テー
パ形状で、振動子3の断面形状は左右対称構造で逆テー
パのV字型形状となっている。
【0018】この実施例での振動子断面寸法は、およそ
a:350μm,b:200μm,c:1100μm,
d:1500μmで、溝4は横に長く幅広い構造であ
る。振動子3の異方性エッチング溝4の向かい合う斜面
に検出用ZnO圧電薄膜5が形成され、溝5の底面に帰
還用ZnO圧電薄膜6が形成されている。これらの圧電
薄膜は、互いにつながることなくパターニングされてい
る。ただしこの図では薄膜電極7とGND電極9は省略
してある。
a:350μm,b:200μm,c:1100μm,
d:1500μmで、溝4は横に長く幅広い構造であ
る。振動子3の異方性エッチング溝4の向かい合う斜面
に検出用ZnO圧電薄膜5が形成され、溝5の底面に帰
還用ZnO圧電薄膜6が形成されている。これらの圧電
薄膜は、互いにつながることなくパターニングされてい
る。ただしこの図では薄膜電極7とGND電極9は省略
してある。
【0019】図4は、図1のBB断面を示す断面模式図
である。図2と同様に、シリコン開口部8は異方性エッ
チングを利用して形成するので、断面形状は逆テーパ形
状になっている。また、異方性エッチング溝4の断面形
状は図のようになっており、この溝4の底面に帰還用Z
nO圧電薄膜6が形成されている。ここでは、図2と同
様に薄膜電極7とGND電極9は省略してある。
である。図2と同様に、シリコン開口部8は異方性エッ
チングを利用して形成するので、断面形状は逆テーパ形
状になっている。また、異方性エッチング溝4の断面形
状は図のようになっており、この溝4の底面に帰還用Z
nO圧電薄膜6が形成されている。ここでは、図2と同
様に薄膜電極7とGND電極9は省略してある。
【0020】ジャイロセンサのセンサ素子は、以上のよ
うな構成の構造体である。
うな構成の構造体である。
【0021】次に図1,図5,図6を用いて、この実施
例における振動式ジャイロセンサの角速度センシング方
法を説明する。圧電基板1によって質量mの振動子3が
X方向に速度vで振動している時にZ軸回りに角速度ω
が加わったとき角速度に応じたコリオリ力F(=2mv
ω)が発生する。この発生するコリオリ力はY方向に加
わるので、振動子3はY方向にたわみ、X方向とY方向
の合成振動になる。このたわみ量を異方性エッチング溝
4に形成された検出用ZnO圧電薄膜5と帰還用ZnO
圧電薄膜6を用いて電圧変化として検出する。
例における振動式ジャイロセンサの角速度センシング方
法を説明する。圧電基板1によって質量mの振動子3が
X方向に速度vで振動している時にZ軸回りに角速度ω
が加わったとき角速度に応じたコリオリ力F(=2mv
ω)が発生する。この発生するコリオリ力はY方向に加
わるので、振動子3はY方向にたわみ、X方向とY方向
の合成振動になる。このたわみ量を異方性エッチング溝
4に形成された検出用ZnO圧電薄膜5と帰還用ZnO
圧電薄膜6を用いて電圧変化として検出する。
【0022】図5は、図1のAA断面の振動子3の断面
図で、角速度が加わっていない無回転時と角速度が加わ
った回転時の動作説明図である。速度v,力fでX方向
に振動子3が振動しているときに振動子3はX方向にた
わみ振動するので、二つの検出用ZnO圧電薄膜5には
fによる歪みが励振方向と同じ方向に生じる。検出用Z
nO圧電薄膜5の膜厚方向に力fの分解成分が加えられ
たときに圧電薄膜に発生した出力電圧値をA1とする。
図で、角速度が加わっていない無回転時と角速度が加わ
った回転時の動作説明図である。速度v,力fでX方向
に振動子3が振動しているときに振動子3はX方向にた
わみ振動するので、二つの検出用ZnO圧電薄膜5には
fによる歪みが励振方向と同じ方向に生じる。検出用Z
nO圧電薄膜5の膜厚方向に力fの分解成分が加えられ
たときに圧電薄膜に発生した出力電圧値をA1とする。
【0023】次に角速度がZ軸回りに加わってコリオリ
力Fが図の方向に加えられたとき(回転時)、振動子3
はfとFの合力方向に振動する。このとき検出用ZnO
圧電薄膜5の膜厚方向に合力の分解成分が加えられるこ
とで、各検出用ZnO圧電薄膜5に発生する出力電圧値
は、それぞれA1−A2,A1+A2となる。電圧値A
2はコリオリ力Fによって生じた電圧値である。これら
の差動出力電圧値の絶対値はA2×2となり、コリオリ
力Fによる2倍の出力電圧値を得ることができる。
力Fが図の方向に加えられたとき(回転時)、振動子3
はfとFの合力方向に振動する。このとき検出用ZnO
圧電薄膜5の膜厚方向に合力の分解成分が加えられるこ
とで、各検出用ZnO圧電薄膜5に発生する出力電圧値
は、それぞれA1−A2,A1+A2となる。電圧値A
2はコリオリ力Fによって生じた電圧値である。これら
の差動出力電圧値の絶対値はA2×2となり、コリオリ
力Fによる2倍の出力電圧値を得ることができる。
【0024】力fとコリオリ力Fとの合成振動によって
得られた各検出用ZnO圧電薄膜5からの出力は、図6
に示すようにフィルタ内蔵の差動増幅回路11に入力さ
れ、センサの外乱成分をカットしてコリオリ力Fによる
電圧値を取り出す。それと同時に、発振回路12で圧電
基板1を振動させると共に、振動子3に形成された帰還
用ZnO圧電薄膜6によって振動周波数をモニタし発振
回路12へとフィードバックし周波数を調整する。この
周波数を基準として差動増幅回路11を経て得られた信
号を同期検波回路13によって検波する。
得られた各検出用ZnO圧電薄膜5からの出力は、図6
に示すようにフィルタ内蔵の差動増幅回路11に入力さ
れ、センサの外乱成分をカットしてコリオリ力Fによる
電圧値を取り出す。それと同時に、発振回路12で圧電
基板1を振動させると共に、振動子3に形成された帰還
用ZnO圧電薄膜6によって振動周波数をモニタし発振
回路12へとフィードバックし周波数を調整する。この
周波数を基準として差動増幅回路11を経て得られた信
号を同期検波回路13によって検波する。
【0025】さらにこの電圧値を直流増幅回路14によ
って増幅しコリオリ力による信号として取り出す。以上
のような方法を用いて角速度の検出を行う。ただし、図
6の回路は一実施例でこれらの回路構成を様々に組み合
わせることで角速度の検出を行うこともできる。
って増幅しコリオリ力による信号として取り出す。以上
のような方法を用いて角速度の検出を行う。ただし、図
6の回路は一実施例でこれらの回路構成を様々に組み合
わせることで角速度の検出を行うこともできる。
【0026】次に振動子4の断面構造例について説明す
る。図7は、振動子3の断面構造例を示した図である。
実施例の説明においては、(a)を用いて説明を行っ
た。シリコンの異方性エッチングを用いれば、(b),
(c),(d)も考えられる。(a)の場合、シリコン基板
2の表側から異方性エッチングを行って溝4を形成し、
その後、裏面から異方性エッチングを行い開口部8を形
成することで振動子4のV字型構造を加工する。
る。図7は、振動子3の断面構造例を示した図である。
実施例の説明においては、(a)を用いて説明を行っ
た。シリコンの異方性エッチングを用いれば、(b),
(c),(d)も考えられる。(a)の場合、シリコン基板
2の表側から異方性エッチングを行って溝4を形成し、
その後、裏面から異方性エッチングを行い開口部8を形
成することで振動子4のV字型構造を加工する。
【0027】(b)の場合、表側から異方性エッチング
を行い溝4を形成するときに予め貫通させる部分をある
程度エッチングしておき、その後、裏面から異方性エッ
チングを行って貫通させることで、振動子3を形成する
ことができる。このときの裏面からのエッチング量は、
(a)に比べて少ない。
を行い溝4を形成するときに予め貫通させる部分をある
程度エッチングしておき、その後、裏面から異方性エッ
チングを行って貫通させることで、振動子3を形成する
ことができる。このときの裏面からのエッチング量は、
(a)に比べて少ない。
【0028】(a),(b)の場合、検出用ZnO圧電薄
膜5と帰還用ZnO圧電薄膜6がそれぞれ図のように形
成されている。ここで、帰還用ZnO圧電薄膜6は必ず
しも必要ではなく、ない場合でも角速度は検出すること
ができる。しかし、図6において説明したように、帰還
用ZnO圧電薄膜6があるほうが、発振回路12にフィ
ードバックすることができるので、高精度高感度なジャ
イロセンサを構成できる。
膜5と帰還用ZnO圧電薄膜6がそれぞれ図のように形
成されている。ここで、帰還用ZnO圧電薄膜6は必ず
しも必要ではなく、ない場合でも角速度は検出すること
ができる。しかし、図6において説明したように、帰還
用ZnO圧電薄膜6があるほうが、発振回路12にフィ
ードバックすることができるので、高精度高感度なジャ
イロセンサを構成できる。
【0029】次に(c)は完全に振動梁3の断面構造を
V字型にしたタイプである。このタイプでは、帰還用Z
nO圧電薄膜6を形成しない。(d)は(a)のタイプ
を拡張したもので、エッチング溝4を二つ形成したタイ
プである。各溝4に検出用ZnO圧電薄膜6が形成され
ており、(a)に比べて検出感度を上げることが可能で
ある。ここでは、帰還用ZnO圧電薄膜6をエッチング
溝4の底面に形成していないが、形成しても良い。な
お、図7ではZnO圧電薄膜5,6を挟み込む薄膜電極
7及びGND電極9を省略してある。
V字型にしたタイプである。このタイプでは、帰還用Z
nO圧電薄膜6を形成しない。(d)は(a)のタイプ
を拡張したもので、エッチング溝4を二つ形成したタイ
プである。各溝4に検出用ZnO圧電薄膜6が形成され
ており、(a)に比べて検出感度を上げることが可能で
ある。ここでは、帰還用ZnO圧電薄膜6をエッチング
溝4の底面に形成していないが、形成しても良い。な
お、図7ではZnO圧電薄膜5,6を挟み込む薄膜電極
7及びGND電極9を省略してある。
【0030】さらに、振動梁3の他の実施例を説明す
る。振動梁3の断面形状が図7の(a)の場合のシリコン
基板3の表裏面の形状外観図を図8に示す。(a)はシ
リコン基板2の表面形状を示し、(b)はシリコン基板
2の裏面形状を示している。シリコン基板2は面方位が
{100}であるので、異方性エッチングを行うと、
(b)に示すように{111}シリコン結晶面15のテ
ーパ斜面が形成される。先に示したように振動体の質量
が大きいほど、振動体の速度が速いほどコリオリ力Fが
大きい。
る。振動梁3の断面形状が図7の(a)の場合のシリコン
基板3の表裏面の形状外観図を図8に示す。(a)はシ
リコン基板2の表面形状を示し、(b)はシリコン基板
2の裏面形状を示している。シリコン基板2は面方位が
{100}であるので、異方性エッチングを行うと、
(b)に示すように{111}シリコン結晶面15のテ
ーパ斜面が形成される。先に示したように振動体の質量
が大きいほど、振動体の速度が速いほどコリオリ力Fが
大きい。
【0031】次に、図9を用いて検出用ZnO圧電薄膜
5,帰還用ZnO圧電薄膜6が形成された振動梁3の製
造プロセスを(a)から順に説明する。(a):面方位
{100}のシリコン基板2の表面に異方性エッチング
溝4を最初に形成する。異方性エッチングは、アルカリ
系エッチャント、例えば水酸化カリウム水溶液(KO
H)やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイト
(TMAH)を用いて行う。ここでは、KOHを用いて
行う例である。
5,帰還用ZnO圧電薄膜6が形成された振動梁3の製
造プロセスを(a)から順に説明する。(a):面方位
{100}のシリコン基板2の表面に異方性エッチング
溝4を最初に形成する。異方性エッチングは、アルカリ
系エッチャント、例えば水酸化カリウム水溶液(KO
H)やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイト
(TMAH)を用いて行う。ここでは、KOHを用いて
行う例である。
【0032】次に熱酸化を行いシリコン基板2にSiO
2膜16を形成する。さらに表側のSiO2 膜をパター
ニングしSiO2 パターン17を形成する。(b):蒸
着法またはスパッタ法により、クロム,金の2層薄膜で
形成された下層電極18をシリコン基板2の表側に成膜
する。(c):電気泳動によってコーティングされる電
着感光性レジストを用い、基板にレジストを塗布する。
2膜16を形成する。さらに表側のSiO2 膜をパター
ニングしSiO2 パターン17を形成する。(b):蒸
着法またはスパッタ法により、クロム,金の2層薄膜で
形成された下層電極18をシリコン基板2の表側に成膜
する。(c):電気泳動によってコーティングされる電
着感光性レジストを用い、基板にレジストを塗布する。
【0033】さらに、ホトリソプロセスを経て下層電極
18をパターニングし、下層電極パターン19を得る。
(d):下層電極パターン19を覆うようにスパッタ法
によりZnO圧電薄膜20,上層電極21を順次成膜す
る。ここでの上層電極21は、下層電極18と同じクロ
ム,金の2層薄膜で形成される。その他、アルミニウム
薄膜等の導電性の薄膜を使用することもできる。
18をパターニングし、下層電極パターン19を得る。
(d):下層電極パターン19を覆うようにスパッタ法
によりZnO圧電薄膜20,上層電極21を順次成膜す
る。ここでの上層電極21は、下層電極18と同じクロ
ム,金の2層薄膜で形成される。その他、アルミニウム
薄膜等の導電性の薄膜を使用することもできる。
【0034】(e):先に述べた電着感光性レジストを
用い、基板表面にレジストを塗布する。その後、同様に
ホトリソプロセスを経て上層電極薄膜21,ZnO薄膜
20をパターニングし、上層電極パターン23,ZnO
薄膜パターン22を得る。図のように、ZnO薄膜パタ
ーン22,上層電極パターン23は、異方性エッチング
溝4の斜面に形成される。
用い、基板表面にレジストを塗布する。その後、同様に
ホトリソプロセスを経て上層電極薄膜21,ZnO薄膜
20をパターニングし、上層電極パターン23,ZnO
薄膜パターン22を得る。図のように、ZnO薄膜パタ
ーン22,上層電極パターン23は、異方性エッチング
溝4の斜面に形成される。
【0035】工程(c),(e)で電着レジストを用いた
理由は、溝4が100μmを超える深溝の場合でも溝4
の側面及び底面をレジストでカバーすることができるか
らである。(f):裏面のSiO2 膜16をパターニン
グし、裏面Si開口部24を形成する。(g):基板2
の表面を治具を用いてエッチャントが染み込まないよう
にカバーして、KOHによる異方性エッチングを裏面か
ら行い貫通部を形成する。この際、先に表面にSiO2
薄膜を成膜してエッチングを行っても良い。
理由は、溝4が100μmを超える深溝の場合でも溝4
の側面及び底面をレジストでカバーすることができるか
らである。(f):裏面のSiO2 膜16をパターニン
グし、裏面Si開口部24を形成する。(g):基板2
の表面を治具を用いてエッチャントが染み込まないよう
にカバーして、KOHによる異方性エッチングを裏面か
ら行い貫通部を形成する。この際、先に表面にSiO2
薄膜を成膜してエッチングを行っても良い。
【0036】以上のような工程を経ることで、検出用Z
nO圧電薄膜5,帰還用ZnO圧電薄膜6が形成された
振動梁4の製造することができる。以上述べたプロセス
は代表的な一例である。
nO圧電薄膜5,帰還用ZnO圧電薄膜6が形成された
振動梁4の製造することができる。以上述べたプロセス
は代表的な一例である。
【0037】図11は、本発明のセンサを2個実装して
いるビデオカメラの一部分をカットしたカットモデルを
示す外観図である。大きく分類して、ビデオテープ装着
部111,カメラ部111,音声入力部113,ファイ
ンダー部114から構成されている。図のように、カメ
ラ部112を一部カットしてあり、レンズ部115とジ
ャイロセンサ搭載基板116が配置されているのを示し
ている。
いるビデオカメラの一部分をカットしたカットモデルを
示す外観図である。大きく分類して、ビデオテープ装着
部111,カメラ部111,音声入力部113,ファイ
ンダー部114から構成されている。図のように、カメ
ラ部112を一部カットしてあり、レンズ部115とジ
ャイロセンサ搭載基板116が配置されているのを示し
ている。
【0038】図12は、取り出したレンズ部115を示
す外観模式図である。ジャイロセンサ搭載基板116上
に、水平方向手ぶれ検出用のジャイロセンサ121と垂
直方向手ぶれ検出用のジャイロセンサ122が実装され
ている。搭載基板126はネジ止めによりレンズ部12
5に固定され一体となっている(図示せず)。このため
レンズ部115が水平方向及び垂直方向に動いたときに
搭載基板116も同時に動くので、各方向の角加速度を
センサ121,122によって検出することができる。
す外観模式図である。ジャイロセンサ搭載基板116上
に、水平方向手ぶれ検出用のジャイロセンサ121と垂
直方向手ぶれ検出用のジャイロセンサ122が実装され
ている。搭載基板126はネジ止めによりレンズ部12
5に固定され一体となっている(図示せず)。このため
レンズ部115が水平方向及び垂直方向に動いたときに
搭載基板116も同時に動くので、各方向の角加速度を
センサ121,122によって検出することができる。
【0039】図13は搭載基板116の上面模式図であ
る。センサ121,122はレンズ外径位置131のレ
ンズ光軸132にできるだけ近い位置に配置される。た
だし、センサ121とセンサ122は共に振動式のジャ
イロセンサなので、共振周波数は互いに共振しないよう
に500Hz程度ずらしてある。
る。センサ121,122はレンズ外径位置131のレ
ンズ光軸132にできるだけ近い位置に配置される。た
だし、センサ121とセンサ122は共に振動式のジャ
イロセンサなので、共振周波数は互いに共振しないよう
に500Hz程度ずらしてある。
【0040】次に、実施例のさらなる応用として一つの
素子で2軸の角速度を検出することが可能な振動式ジャ
イロセンサについて、図10を用い説明する。これを用
いれば、図11,図12において説明したように、2軸
の角速度を検出するため2個配置したセンサを1個にす
ることができる。図10の振動式ジャイロセンサは、Y
軸及びZ軸の角速度を検出することができる。このセン
サの基本的な構成は、図1と同じである。圧電基板1上
に絶縁用ガラス基板2を介して振動梁が互いに直角に交
わるように二つ形成されている。一つはZ軸回り角速度
検出用振動子25でもう一つは、Y軸回り角速度検出用
振動子26である。
素子で2軸の角速度を検出することが可能な振動式ジャ
イロセンサについて、図10を用い説明する。これを用
いれば、図11,図12において説明したように、2軸
の角速度を検出するため2個配置したセンサを1個にす
ることができる。図10の振動式ジャイロセンサは、Y
軸及びZ軸の角速度を検出することができる。このセン
サの基本的な構成は、図1と同じである。圧電基板1上
に絶縁用ガラス基板2を介して振動梁が互いに直角に交
わるように二つ形成されている。一つはZ軸回り角速度
検出用振動子25でもう一つは、Y軸回り角速度検出用
振動子26である。
【0041】これらの振動子の共振周波数は、互いに干
渉しないように前もってずらした構造とする。それぞれ
に、帰還用ZnO薄膜27,29,検出用ZnO薄膜2
8,30が形成されており、Y軸,Z軸の角速度検出
は、先に説明したように、図1の場合と同様な原理を用
いて行う。このような構成とすることで、一つの素子で
2軸の角速度を検出することができる。以上説明してき
たような振動式ジャイロセンサを形成することで、厚み
の薄い小型で量産に適した素子を作ることができる。
渉しないように前もってずらした構造とする。それぞれ
に、帰還用ZnO薄膜27,29,検出用ZnO薄膜2
8,30が形成されており、Y軸,Z軸の角速度検出
は、先に説明したように、図1の場合と同様な原理を用
いて行う。このような構成とすることで、一つの素子で
2軸の角速度を検出することができる。以上説明してき
たような振動式ジャイロセンサを形成することで、厚み
の薄い小型で量産に適した素子を作ることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明は次のような優れた効果を発揮す
る。
る。
【0043】(1)マイクロマシニング技術を応用して
いるので、ハイブリッドタイプのセンサに比べ構成が簡
単で量産性に富んでいる。
いるので、ハイブリッドタイプのセンサに比べ構成が簡
単で量産性に富んでいる。
【0044】(2)静電駆動基板,振動梁付属基板の2
層接合基板でジャイロセンサが構成されているので、厚
みが薄く、センサの占有面積が小さく、小型化が可能で
あり、ビデオカメラに複数個設置してもスペースを大き
く取られることがない。
層接合基板でジャイロセンサが構成されているので、厚
みが薄く、センサの占有面積が小さく、小型化が可能で
あり、ビデオカメラに複数個設置してもスペースを大き
く取られることがない。
【0045】(3)振動梁に溝を設け、その溝の対向す
る内側面に歪検出手段である圧電薄膜を設けてあるの
で、センサのコストを抑えることができると同時に素子
間の形状ばらつきも抑えることができる。さらに、セン
サの出力感度のばらつきを抑えることができる。
る内側面に歪検出手段である圧電薄膜を設けてあるの
で、センサのコストを抑えることができると同時に素子
間の形状ばらつきも抑えることができる。さらに、セン
サの出力感度のばらつきを抑えることができる。
【0046】(4)センサ間の出力ばらつきを抑えるこ
とができるので、本センサをビデオカメラに実装すれ
ば、実装後の後工程でセンサ感度を調整するための補正
回路や制御用ソフトウエアの付加が不必要となる。
とができるので、本センサをビデオカメラに実装すれ
ば、実装後の後工程でセンサ感度を調整するための補正
回路や制御用ソフトウエアの付加が不必要となる。
【0047】(5)圧電薄膜を利用してコリオリ力を検
出するので、アスペクト比の高い深溝加工や複雑な加工
法が不要となり、センサの製造コストを安価にすること
ができる。
出するので、アスペクト比の高い深溝加工や複雑な加工
法が不要となり、センサの製造コストを安価にすること
ができる。
【図1】本発明における振動式ジャイロセンサを示す斜
視図である。
視図である。
【図2】本発明における振動式ジャイロセンサの構造分
解図である。
解図である。
【図3】図1のAA断面を示す断面図である。
【図4】図1のBB断面を示す断面図である。
【図5】本発明における振動梁の断面図でコリオリ力検
出方法を説明する模式側断面図である。
出方法を説明する模式側断面図である。
【図6】本発明の振動式ジャイロセンサにおけるブロッ
ク回路構成図である。
ク回路構成図である。
【図7】本発明における振動梁の断面構造例を示す模式
側断面図である。
側断面図である。
【図8】振動梁が形成されたシリコン基板の表裏面構造
を示す模式平面図である。
を示す模式平面図である。
【図9】本発明における振動梁を形成する製造プロセス
を表す側断面図である。
を表す側断面図である。
【図10】本発明を利用した2軸検出用振動式ジャイロ
センサを示す模式平面図である。
センサを示す模式平面図である。
【図11】ビデオカメラの一部をカットした外観図であ
る。
る。
【図12】ビデオカメラから取り出したレンズ部を示す
模式外観図である。
模式外観図である。
【図13】ジャイロセンサ搭載基板の模式上面図であ
る。
る。
【図14】マイクロマシニング技術を応用した振動式ジ
ャイロセンサの従来例を示す斜視図である。
ャイロセンサの従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】 1…静電駆動基板、2…シリコン基板、3…振動子、4
…異方性エッチング溝、5…検出用ZnO圧電薄膜、6
…帰還用ZnO圧電薄膜、7…薄膜電極、8…シリコン
開口部、9…GND電極、10…絶縁膜、11…差動増
幅回路、12…発振回路、13…同期検波回路、14…
直流増幅回路、15…{111}シリコン結晶面、16
…SiO2 膜、17…SiO2 パターン、18…下層電
極、19…下層電極パターン、20…ZnO薄膜、21
…上層電極、22…ZnO薄膜パターン、23…上層電
極パターン、24…裏面Si開口部、25…Z軸回り角
速度検出用振動子、26…Y軸回り角速度検出用振動
子、27…帰還用ZnO薄膜(Z軸角速度検出用)、2
8…検出用ZnO薄膜(Z軸角速度検出用)、29…帰
還用ZnO薄膜(Y軸角速度検出用)、30…検出用Z
nO薄膜(Y軸角速度検出用)、111…ビデオテープ
装着部、112…カメラ部、113…音声入力部、11
4…ファインダー部、113…レンズ部、116…ジャ
イロセンサ搭載基板、121…水平方向手ぶれ検出用の
ジャイロセンサ、122…垂直方向手ぶれ検出用のジャ
イロセンサ、131…レンズ外径位置、132…レンズ
光軸、141…固定電極、141A,142A…側面、
142…振動板、143…音叉振動子。
…異方性エッチング溝、5…検出用ZnO圧電薄膜、6
…帰還用ZnO圧電薄膜、7…薄膜電極、8…シリコン
開口部、9…GND電極、10…絶縁膜、11…差動増
幅回路、12…発振回路、13…同期検波回路、14…
直流増幅回路、15…{111}シリコン結晶面、16
…SiO2 膜、17…SiO2 パターン、18…下層電
極、19…下層電極パターン、20…ZnO薄膜、21
…上層電極、22…ZnO薄膜パターン、23…上層電
極パターン、24…裏面Si開口部、25…Z軸回り角
速度検出用振動子、26…Y軸回り角速度検出用振動
子、27…帰還用ZnO薄膜(Z軸角速度検出用)、2
8…検出用ZnO薄膜(Z軸角速度検出用)、29…帰
還用ZnO薄膜(Y軸角速度検出用)、30…検出用Z
nO薄膜(Y軸角速度検出用)、111…ビデオテープ
装着部、112…カメラ部、113…音声入力部、11
4…ファインダー部、113…レンズ部、116…ジャ
イロセンサ搭載基板、121…水平方向手ぶれ検出用の
ジャイロセンサ、122…垂直方向手ぶれ検出用のジャ
イロセンサ、131…レンズ外径位置、132…レンズ
光軸、141…固定電極、141A,142A…側面、
142…振動板、143…音叉振動子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 莞爾 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内
Claims (1)
- 【請求項1】両端が支持部に振動自在な状態で支持され
るように支持部と同一基板に形成された振動子と、前記
振動子を厚み方向に振動させる手段を備えた構造のジャ
イロセンサにおいて、前記振動子に溝が設けてあり、前
記振動子に歪検出手段が設けてあることを特徴とするジ
ャイロセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9310193A JPH11142157A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | ジャイロセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9310193A JPH11142157A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | ジャイロセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11142157A true JPH11142157A (ja) | 1999-05-28 |
Family
ID=18002298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9310193A Pending JPH11142157A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | ジャイロセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11142157A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8516886B2 (en) | 2010-04-30 | 2013-08-27 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Micromachined piezoelectric X-Axis gyroscope |
JP2019078591A (ja) * | 2017-10-23 | 2019-05-23 | 株式会社デンソー | 物理量センサ |
-
1997
- 1997-11-12 JP JP9310193A patent/JPH11142157A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8516886B2 (en) | 2010-04-30 | 2013-08-27 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Micromachined piezoelectric X-Axis gyroscope |
US8516887B2 (en) | 2010-04-30 | 2013-08-27 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Micromachined piezoelectric z-axis gyroscope |
US8584522B2 (en) | 2010-04-30 | 2013-11-19 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Micromachined piezoelectric x-axis gyroscope |
US9021880B2 (en) | 2010-04-30 | 2015-05-05 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Micromachined piezoelectric three-axis gyroscope and stacked lateral overlap transducer (slot) based three-axis accelerometer |
US9032796B2 (en) | 2010-04-30 | 2015-05-19 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Stacked lateral overlap transducer (SLOT) based three-axis accelerometer |
US9410805B2 (en) | 2010-04-30 | 2016-08-09 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Micromachined piezoelectric z-axis gyroscope |
US9459099B2 (en) | 2010-04-30 | 2016-10-04 | Qualcomm Mems Technologies, Inc. | Micromachined piezoelectric x-axis gyroscope |
US9605965B2 (en) | 2010-04-30 | 2017-03-28 | Snaptrack, Inc. | Micromachined piezoelectric x-axis gyroscope |
US10209072B2 (en) | 2010-04-30 | 2019-02-19 | Snaptrack Inc. | Stacked lateral overlap transducer (SLOT) based three-axis accelerometer |
JP2019078591A (ja) * | 2017-10-23 | 2019-05-23 | 株式会社デンソー | 物理量センサ |
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