JPH1183473A - 距離計測装置および距離計測方法 - Google Patents

距離計測装置および距離計測方法

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JPH1183473A
JPH1183473A JP24535497A JP24535497A JPH1183473A JP H1183473 A JPH1183473 A JP H1183473A JP 24535497 A JP24535497 A JP 24535497A JP 24535497 A JP24535497 A JP 24535497A JP H1183473 A JPH1183473 A JP H1183473A
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linear beams
distance
image position
linear
product
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JP24535497A
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English (en)
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Masuo Suzuki
万寿夫 鈴木
Katsuyuki Shimokawa
勝千 下川
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Toshiba Corp
Toshiba FA Systems Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定対象に対する距離の測定を、非接触で高速
に高精度で行うこと。 【解決手段】複数の線状ビームを送出する光源1と、光
源1から測定対象に照射され、測定対象に形成された線
状ビームの複数の像を受光する多分割光検出手段11,12
と、多分割光検出手段11,12 により受光された複数の線
状ビームに対応した電気信号に基づいて、あらかじめ決
められた関数により積和演算を行ない、かつ当該積和演
算の結果から像位置を近似する関数を求めて、測定対象
までの距離を演算する距離演算手段19とを備えて構成さ
れる距離計測装置において、光源1に、互いに間隔の異
なる複数組の複数の線状ビームを発生して合成する手段
3,4を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鋼板プラン
ト等において、測定対象との距離を無接触で測定する距
離計測装置およびその方法に係り、特に測定対象との距
離を高速にかつ高精度で測定できるようにした距離計測
装置および距離計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、測定対象との距離を無接触で
測定する方式として、光学式の3角測量方式が使用され
てきている。しかしながら、この種の光学式の3角測量
方式には、一般的に次のような問題点があり、その精度
は高いものではなかった。
【0003】すなわち、 (a)光検出器上の光量の重心で光位置を計測すること
から、測定対象の反射率が一様でないと、測定に誤差を
生じる。 (b)精度の高い測定を可能にするためには、光源とし
て、波長および位相が揃ったコヒーレント光を使う必要
があるが、コヒーレント光は、測定対象に反射した光が
測定対象の凹凸により干渉してスペックル(specl
e)を生じ、光量の重心が移動することから、測定に誤
差を生じる。 (c)1個の光点の重心位置を測定することから、測定
の精度が上がらない。
【0004】そこで、最近では、このような問題点を解
決するための「距離計測装置および方法」が提案されて
きており、以下にその内容について、図10および図1
1を用いて説明する。
【0005】図10は複数の線状光を発生する光源を用
いた距離計測装置の構成例を示す概要図、また図11は
同距離計測方式における積和計算を説明するための概念
図であり、図11(a)は多分割検出素子の位置と受光
光量との関係を示す図、図11(b)は近似曲線Q
(z)の特性図、図11(c)は畳み込みを示す概念
図、図11(d)は畳み込みR(k)の中心位置を示す
図である。
【0006】すなわち、図10に示すように、複数の線
状光を発する光源56からの光は、対物レンズ57によ
り集光されて光線58となり、この光線58によって、
測定対象の例えばA点またはB点を照射する。
【0007】測定対象からの反射光は、それぞれ集光レ
ンズ59,60により集光され、CCD等からなる第
1,第2多分割光検出器61,62上に、それぞれ像a
1 と像b1 ,像a2 と像b2 を結像する。
【0008】ここで、第1多分割光検出器61と第2多
分割光検出器62とは、光線58を中心に対象位置に配
置されている。一方、第1,第2多分割光検出器61,
62により検出した光量信号は、信号線63,64を介
して、A/D変換器66,67に送られてデジタル値に
変換され、それぞれ信号線68,69を介して、マイク
ロコンピュータ69のメモリに全光量データP(z)が
記憶される。
【0009】なお、図10中、70〜73は、それぞれ
測定対象からの反射光の直線上の経路を示している。以
上の構成により、光量データP(z)と関数Q(z)
(図11(b))との積和演算(図11(c)により、
畳み込みR(k)(図11(c))を求める。Q(z)
は、図11(b)に示すように、複数の山を持つ光量デ
ータである。R(k)の式は、
【0010】
【数1】
【0011】ここで、R(k)は、P(z)とQ(z)
の山が一致するkの時に最大となる。また、R(k)は
離散的な関数であるから、図11(d)に示すように、
最大付近のいくつかのデータから、2次関数あるいはス
プライン関数により近似を行なって中心位置を求める。
そして、この求めた中心位置から、図10の幾何学的関
係により距離を求める。
【0012】第1,第2多分割光検出器61,62によ
り検出した光量信号から、以上のような方法で個別に求
めた2つの距離y1 ,y2 は、測定対象の反射率の部分
的な変動等により異なる値となっている。そして、2つ
の多分割光検出器61,62間の距離を2dとすると、
測定対象までの真の距離y0 は、次のような式で求める
ことができる。
【0013】
【数2】
【0014】ここで、光源56における線状ビームの発
生について、図12を参照して詳細に説明する。図12
は、従来方式において、スリットにより干渉縞を発生さ
せる原理を示した概要図であり、図12(a)はスリッ
トにより干渉縞を発生させる原理を示す図、図12
(b)は干渉縞の回折項、図12(c)は干渉縞の振動
項、図12(d)は干渉縞の光強度分布を示す図であ
る。
【0015】図10の従来例では、光源56では線状ビ
ームを干渉で発生している。そして、レーザ74の光
は、コリメータ75によって平行光になり、スリット7
6に照射される。
【0016】スリット76を通過した光は、対物レンズ
77によって集光され、照射面78上に干渉縞が発生す
る。この場合、干渉縞の光強度分布は、レーザ74の波
長λ、対物レンズ77の焦点距離f、スリット76の2
つの開口の幅と中心間の距離で決まる。
【0017】対物レンズ77の焦点面78における干渉
縞の光強度分布を求める。図12(a)に示すように、
焦点面上にr軸をとり、スリット76と焦点面との距離
をds 、スリット76の穴の幅を2a、スリット76の
穴の間隔をhとする。なお、ds はスリット76と対物
レンズ77との距離に、対物レンズ77の焦点距離fを
加えた距離である。干渉縞の光強度分布をIM とする
と、このIM は次のような式で示される。
【0018】
【数3】
【0019】ここで、I0 は格子が1本の場合の光分布
の最大値で、干渉光の最大値は4I0 になる。干渉縞の
光強度分布IM を図12(d)に示す。
【0020】図12(b)は(sinα/α)2 であ
り、これは格子が1本の場合の回折光の分布と同じであ
る。図12(c)は(cosδ)2 であり、これは干渉
の振動項である。
【0021】図12(d)は図12(b)と図12
(c)との乗算で生成される干渉縞の光強度分布であ
る。一方、間隔p,n本の干渉縞を発生させるための条
件は、次のようになる。
【0022】すなわち、θは微小であるので、 sinθ=tanθ とすると、 tanθ=r/ds であるから、これを前記(4)式、(5)式に代入する
と、次のようになる。
【0023】
【数4】 pは(cosδ)2 の1本分、すなわち(6)式におい
てδ=πとなるrの値と等しいので、
【0024】
【数5】 nは、おおよそ(sinα)2 の1本分、すなわち
(7)式においてα=πとなるrをpで割った値と等し
いので、
【0025】
【数6】 例えば、n=5(本)のマルチビームを発生させるため
には、(10)式より、
【0026】
【数7】 以上の(9)式、(11)式により、スリットを設計す
ることができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の距離計測装置においては、次のような問題
点があった。 (a)従来では、光源56のスリットに、図12(a)
に示すような2本のスリットを用いていた。そして、こ
のスリットで発生する線状ビームは、前記(3)式およ
び図12(b)に示したように、中心の線状光から周辺
への減衰は、(sinα/α)2 で示され、明瞭な線状
ビームは3または5本であるが、その外側にも弱い線状
ビームが発生する。
【0028】そのため、例えば鋼板のように、反射率の
むらや微小な傷のある測定対象では、外側の弱い線状ビ
ームが強く反射されてしまい、線状ビームの選択を間違
えて、像位置の検出に線状ビーム数本分の大きな誤差が
生じることがある。
【0029】(b)測定対象の表面の反射率のむらが大
きい場合には、なるべく測定対象の広い範囲に送出して
受光する必要がある。また、その際に、第1,第2多分
割光検出器61,62は、同じ部分からの光を受光する
必要がある。
【0030】すなわち、図10に示したような光学系で
は、線状ビームの長さは、スリットを通過するビームの
長さと、対物レンズ57の焦点距離と、測定対象との距
離で決まることから、対物レンズ57の焦点位置では非
常に小さくなる。
【0031】この場合、多分割光検出器61,62の測
定対象上の視野の大きさは、多分割光検出器61,62
の大きさで決まり、不十分である。また、左右の光軸を
合わせることが非常に困難である。
【0032】(c)計算手段としてマイコンを用いてい
ることから、多分割光検出器61,62上の線状ビーム
像位置からの距離計算を、例えば図10に示したような
幾何学的な関係で求めると、3角関数や除算が必要とな
り、演算時間が長くなってしまう。
【0033】本発明の目的は、測定対象に対する距離の
測定を、非接触でかつ高速にしかも高精度で行なうこと
が可能な距離計測装置および距離計測方法を提供するこ
とにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、複数の線状ビームを送出する光源と、光源から測
定対象に照射され、当該測定対象に形成された線状ビー
ムの複数の像を受光する多分割光検出手段と、多分割光
検出手段により受光された複数の線状ビームに対応した
電気信号に基づいて、あらかじめ決められた関数により
積和演算を行ない、かつ当該積和演算の結果から像位置
を近似する関数を求めて、測定対象までの距離を演算す
る距離演算手段とを備えて構成される距離計測装置にお
いて、請求項1の発明では、上記光源に、互いに間隔の
異なる複数組の複数の線状ビームを発生して合成する手
段を備えている。
【0035】従って、請求項1の発明の距離計測装置に
おいては、光源に、互いに間隔の異なる複数組の複数の
線状ビームを発生して合成する手段を備えることによ
り、不要な線状光に対する所要の線状光のダイナミック
レンジが拡大され、測定対象の反射率のむらや傷によっ
て大きな誤差を生じる可能性が小さくなるため、高精度
な距離計測を行なうことができる。
【0036】また、請求項2の発明では、上記光源に、
複数の線状ビームの長さを拡大して送出する手段を備え
ている。従って、請求項2の発明の距離計測装置におい
ては、光源に、複数の線状ビームを長さ方向に拡大して
送出する手段を備えることにより、測定対象上の視野が
拡大され、反射率のむらや傷の影響が平均化されるた
め、高精度な距離計測を行なうことができる。
【0037】さらに、請求項3の発明では、上記多分割
光検出手段に、線状ビームの長さ方向のみ像を縮小する
手段を備えている。従って、請求項3の発明の距離計測
装置においては、多分割光検出手段に、線状ビームの長
さ方向のみ像を縮小する手段を備えて、複数の線状ビー
ムに対応した像の長さ方向を、像に垂直な方向よりも大
きな比で縮小して、多分割光検出手段で受光することに
より、測定対象上の視野が拡大され、反射率のむらや傷
の影響が平均化されるため、高精度な距離計測を行なう
ことができる。
【0038】一方、請求項4の発明では、上記距離演算
手段は、像位置から多項式近似および線形近似により距
離を演算するようにしている。従って、請求項4の発明
の距離計測装置においては、像位置から多項式近似およ
び線形近似によって距離を計算することにより、高速に
距離計測を行なうことができる。
【0039】また、請求項5の発明では、上記距離演算
手段に、電気信号の最大点を求める最大点検出手段と、
最大点検出手段により求められた最大点付近が複数の線
状ビームに対応した電気信号であるか否かを判定する判
定手段と、判定手段による判定の結果が否である場合
に、第2のピークを求める最大点修正手段とを備えてい
る。
【0040】従って、請求項5の発明の距離計測装置に
おいては、距離演算手段に、電気信号の最大点を求める
最大点検出手段と、最大点検出手段により求められた最
大点付近が複数の線状ビームに対応した電気信号である
か否かを判定する判定手段と、判定手段による判定の結
果が否である場合に、第2のピークを求める最大点修正
手段とを備えることにより、外乱光による像位置検出の
誤りを除去し、高精度な距離計測を行なうことができ
る。
【0041】さらに、請求項6の発明では、上記多分割
光検出手段を複数備え、複数の多分割光検出手段毎に、
積和演算の結果から像位置第1候補およびその付近複数
ケ所の像位置候補を近似する関数を求める計算手段と、
複数の多分割光検出手段毎に求められた各像位置第1候
補同士の比較から、当該像位置第1候補が複数の線状ビ
ームの正しい位置であるか否かを判定する判定手段と、
判定手段による判定の結果が否である場合に、複数の多
分割光検出手段毎に求められた像位置候補および積和演
算の結果から正しい像位置を求める手段とを備えてい
る。
【0042】従って、請求項6の発明の距離計測装置に
おいては、多分割光検出手段を複数備え、複数の多分割
光検出手段毎に、積和演算の結果から像位置第1候補お
よびその付近複数ケ所の像位置候補を近似する関数を求
める計算手段と、複数の多分割光検出手段毎に求められ
た各像位置第1候補同士の比較から、当該像位置第1候
補が複数の線状ビームの正しい位置であるか否かを判定
する判定手段と、判定手段による判定の結果が否である
場合に、複数の多分割光検出手段毎に求められた像位置
候補および積和演算の結果から正しい像位置を求める手
段とを備えることにより、測定対象の反射率のむらや傷
による像位置検出の誤りを除去し、高精度な距離計測を
行なうことができる。
【0043】一方、光源から複数の線状ビームを送出
し、測定対象に形成された複数の線状ビームに対応した
像を多分割光検出手段により受光し、多分割光検出手段
が受光した複数の線状ビームに対応した電気信号に基づ
いてあらかじめ決められた関数により積和演算を行な
い、当該積和演算の結果から像位置を近似する関数を求
めて、測定対象までの距離を演算するようにした距離計
測方法において、請求項7の発明では、上記光源は、互
いに間隔の異なる複数組の複数の線状ビームを発生して
合成するようにしている。
【0044】従って、請求項7の発明の距離計測方法に
おいては、光源は、互いに間隔の異なる複数組の複数の
線状ビームを発生して合成することにより、不要な線状
光に対する所要の線状光のダイナミックレンジが拡大さ
れ、測定対象の反射率のむらや傷によって大きな誤差を
生じる可能性が小さくなるため、高精度な距離計測を行
なうことができる。
【0045】また、請求項8の発明では、上記光源は、
複数の線状ビームを長さ方向に拡大して送出するように
している。従って、請求項8の発明の距離計測方法にお
いては、光源は、複数の線状ビームを長さ方向に拡大し
て送出することにより、測定対象上の視野が拡大され、
反射率のむらや傷の影響が平均化されるため、高精度な
距離計測を行なうことができる。
【0046】さらに、請求項9の発明では、上記複数の
線状ビームに対応した像の長さ方向を、像に垂直な方向
より大きな比で縮小して、多分割光検出手段により受光
するようにしている。
【0047】従って、請求項9の発明の距離計測方法に
おいては、複数の線状ビームに対応した像の長さ方向
を、像に垂直な方向より大きな比で縮小して、多分割光
検出手段によって受光することにより、測定対象上の視
野が拡大され、反射率のむらや傷の影響が平均化される
ため、高精度な距離計測を行なうことができる。
【0048】一方、請求項10の発明では、上記像位置
から多項式近似および線形近似により距離を演算するよ
うにしている。従って、請求項10の発明の距離計測方
法においては、像位置から多項式近似および線形近似に
よって距離を計算することにより、高速に距離計測を行
なうことができる。
【0049】また、請求項11の発明では、上記電気信
号の最大点を求め、当該最大点付近が複数の線状ビーム
に対応した電気信号ではないと判定された場合に、第2
のピークを求めて前記最大点を修正し、当該最大点付近
で積和演算を行ない、その結果から像位置を求めるよう
にしている。
【0050】従って、請求項11の発明の距離計測方法
においては、電気信号の最大点を求め、この最大点付近
が複数の線状ビームに対応した電気信号ではないと判定
される場合に第2のピークを求めて最大点を修正し、こ
の最大点付近で積和演算を行ない、その結果から像位置
を求めることにより、外乱光による像位置検出の誤りを
除去し、高精度な距離計測を行なうことができる。
【0051】さらに、請求項12の発明では、複数の多
分割光検出手段により受光し、当該複数の多分割光検出
手段毎に積和演算を行ない、積和演算の結果から像位置
第1候補およびその付近複数ケ所の像位置候補を近似す
る関数を求め、複数の多分割光検出手段毎に求めた各像
位置第1候補同士の比較から、当該像位置第1候補が複
数の線状ビームの正しい位置ではないと判定される場合
に、複数の多分割光検出手段毎に求めた像位置候補およ
び積和演算の結果から正しい像位置を求めるようにして
いる。
【0052】従って、請求項12の発明の距離計測方法
においては、複数の多分割光検出手段で受光し、この複
数の多分割光検出手段毎に積和演算を行ない、その積和
演算の結果から像位置第1候補およびその付近複数ケ所
の像位置候補を近似する関数を求め、上記複数の多分割
光検出手段毎に求めた各像位置第1候補同士の比較から
像位置第1候補が複数の線状ビームの正しい位置ではな
いと判定された場合に、複数の多分割光検出手段毎に求
めた像位置候補および積和演算の結果から正しい像位置
を求めることにより、測定対象の反射率のむらや傷によ
る像位置検出の誤りを除去し、高精度な距離計測を行な
うことができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態:請求項1乃至請求項3、請求項7
乃至請求項9に対応)図1は、本実施の形態による距離
計測装置の全体構成例を示す概要図である。
【0054】すなわち、図1に示すように、光源1で
は、レーザ光2をスリット3に照射して、干渉により複
数の線状光(線状ビーム)を発生する。また、この線状
光を対物レンズ4により集光し、さらに平凹円筒面レン
ズ5により線状光の長さを拡大して線状光6とし、測定
対象の例えばA点またはB点に照射する。
【0055】一方、測定対象からの反射光を、それぞれ
集光レンズ7,8により集光し、さらに平凸円筒面レン
ズ9,10により、線状光の長さ方向のみ像を縮小し
て、CCD等からなる第1,第2多分割光検出器11,
12上に、それぞれ像a1 と像b1 ,像a2 と像b2
結像する。
【0056】ここで、第1多分割光検出器11と第2多
分割光検出器12とは、線状光6を中心に対象位置に配
置している。一方、第1,第2多分割光検出器11,1
2により検出した光量信号を、信号線13,14を介し
て、A/D変換器15,16に送ってデジタル値に変換
し、それぞれ信号線17,18を介して、距離演算手段
であるマイクロコンピュータ19のメモリに全光量デー
タP(Z)を記憶する。
【0057】なお、図1中、20〜23は、それぞれ測
定対象からの反射光の直線上の経路を示している。次
に、以上のように構成した本実施の形態の距離計測装置
における距離計測方法について説明する。
【0058】本実施の形態による距離計測方法では、光
量データP(z)から、前述した従来技術における計算
方法の場合と同様にして、測定対象に対する距離を求め
ることができるのでその詳細な説明を省略し、ここでは
異なる部分についてのみ個別に詳細に述べる。
【0059】本実施の形態の距離計測装置では、スリッ
トの構成を改良している。すなわち、前述した従来技術
では、スリットとしては、図12(a)に示すような2
本の格子を用いていた。そのため、所要の線状光の外側
にも不要な弱い線状光が発生し、測定対象の反射率のむ
らや傷によって、線状光の位置検出に大きな誤差が生じ
ることがあった。
【0060】この点、本実施の形態では、図2(a)に
示すように、幅の異なる3本の格子を等間隔に組み合わ
せている。そして、中央の格子は、その両端の格子より
も幅を小さくしている。
【0061】すなわち、図2(b)において、レーザ2
7の光を、コリメータ28で平行光にしてスリット29
に照射し、対物レンズ30により集光すると、図2
(a)における格子24と格子26を出た光の干渉によ
って、照射面31上に5本の線状光32を発生する。ま
た、5本の線状光の外側にも、弱い線状光が発生する。
この場合、線状光32の光強度分布は、図3(a)に示
すようになる。
【0062】また、図2(a)における格子24と格子
25、格子25と格子26を出た光の干渉によって、図
2(b)に示すように、3本の線状光33を発生する。
また、3本の線状光の外側にも、弱い線状光が発生す
る。この場合、線状光33の光強度分布は、図3(b)
に示すようになる。
【0063】ここで、前記(8)式に示したように、線
状光の間隔は格子の間隔に反比例するから、3本の線状
光33の間隔は、5本の線状光32の倍になる。従っ
て、3本の格子24・25・26によって発生した線状
光32と線状光33の和は、図3(c)に示すように、
5本の線状光の両端34,35と中央36が強化され、
5本よりも1本外側の線状光37,38の光強度に対す
る5本の線状光の両端34,35とのダイナミックレン
ジが拡大されたものとなっている。
【0064】以上のようにして、互いに間隔の異なる複
数組の複数の線状ビームを発生して合成することによ
り、不要な線状光に対する所要の線状光のダイナミック
レンジが拡大され、測定対象の反射率のむらや傷によっ
て大きな誤差を生じる可能性を小さくすることができる
ため、高精度な距離計測を行なうことができる。
【0065】一方、平凹円筒面レンズ5により、照射す
る線状光の長さを拡大する。すなわち、円筒面レンズ
は、平凸型では、線状ビームの焦点で気流による散乱を
受け易くなるため、平凹型(線状ビームの長さ方向では
焦点を結ばない)の円筒面レンズ5を用いている。
【0066】また、平凸円筒面レンズ9,10により、
線状光の長さ方向のみ像を縮小して、第1,第2多分割
光検出器11,12に結像する。すなわち、この平凸円
筒面レンズ9,10としては、なるべく焦点距離の短い
ものを、第1,第2多分割光検出器11,12に密着さ
せて配置することが好ましい。
【0067】以上のようにして、平凹円筒面レンズ5に
より、複数の線状ビームの長さを拡大して送出し、さら
に平凸円筒面レンズ9,10により、線状ビームの長さ
方向のみ像を縮小することにより、測定対象上の視野が
拡大され、反射率のむらや傷の影響を平均化することが
できるため、高精度な距離計測を行なうことができる。
【0068】上述したように、本実施の形態による距離
計測装置および距離計測方法では、光源1は、互いに間
隔の異なる複数組の複数の線状ビームを発生して合成す
るようにしているので、不要な線状光に対する所要の線
状光のダイナミックレンジが拡大され、測定対象の反射
率のむらや傷によって大きな誤差を生じる可能性が小さ
くなるため、高精度な距離計測を行なうことが可能とな
る。
【0069】また、光源1は、複数の線状ビームを長さ
方向に拡大して送出するようにしているので、測定対象
上の視野が拡大され、反射率のむらや傷の影響が平均化
されるため、高精度な距離計測を行なうことが可能とな
る。
【0070】さらに、第1,第2多分割光検出器11,
12は、複数の線状ビームに対応した像の長さ方向を、
像に垂直な方向より大きな比で縮小して受光するように
しているので、測定対象上の視野が拡大され、反射率の
むらや傷の影響が平均化されるため、高精度な距離計測
を行なうことが可能となる。
【0071】(第2の実施の形態:請求項4乃至請求項
6、請求項10乃至請求項12に対応)本実施の形態に
よる距離計測装置の構成は、前述した図1の第1の実施
の形態の場合とほぼ同様であり、2つの多分割光検出器
を用いる。そして、この2つの多分割光検出器を、それ
ぞれ左側、右側とする。
【0072】また、説明の簡単のために、線状光は3本
であるとする。さらに、本実施の形態では、 (例1)距離演算手段であるマイクロコンピュータ19
は、像位置から多項式近似および線形近似により距離を
演算する手段を有する。
【0073】(例2)距離演算手段であるマイクロコン
ピュータ19は、電気信号の最大点を求める最大点検出
手段と、最大点検出手段により求められた最大点付近が
複数の線状ビームに対応した電気信号であるか否かを判
定する判定手段と、判定手段による判定の結果が否であ
る場合に、第2のピークを求める最大点修正手段を有す
る。
【0074】(例3)距離演算手段であるマイクロコン
ピュータ19は、左側、右側の各多分割光検出器毎に、
積和演算の結果から像位置第1候補およびその付近複数
ケ所の像位置候補を近似する関数を求める計算手段と、
左側、右側の各多分割光検出器毎に求められた各像位置
第1候補同士の比較から、その像位置第1候補が複数の
線状ビームの正しい位置であるか否かを判定する判定手
段と、判定手段による判定の結果が否である場合に、左
側、右側の各多分割光検出器毎に求められた像位置候補
および積和演算の結果から正しい像位置を求める手段を
有する。
【0075】次に、以上のように構成した本実施の形態
の距離計測装置における距離計測方法について説明す
る。本実施の形態による距離計測方法では、光量データ
P(z)から、前述した従来技術における計算方法の場
合と同様にして、測定対象に対する距離を求めることが
できるのでその詳細な説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ個別に詳細に述べる。
【0076】図4は、光量データP(z)からの距離計
算手順の一例を示すフロー図である。図4に示すよう
に、光量データP(z)から、最大点検出手段39によ
り、電気信号の最大点を求め、判定手段40により、最
大点付近が複数の線状ビームに対応した電気信号ではな
いと判定された場合には、最大点修正手段41により、
第2のピークを求めてこれを最大点とする。
【0077】次に、像位置検出手段42により、最大点
付近で積和演算を行ない像位置を求める。この場合、像
位置検出は、本例では、光量データP(z)と関数Q
(z)(図11(b))との積和演算により、畳み込み
R(k)(図11(c))を求め、R(k)の最大点か
ら、像位置第1候補およびその付近数ケ所の像位置候補
を、2次曲線近似により求める。
【0078】そして、左右の各多分割光検出器毎に求め
た各像位置第1候補を、判定手段43により比較して、
それが正しい像位置であるか否かを判定する。その結
果、正しくない場合には、像位置修正手段44により、
左右の各多分割光検出器毎に求めた像位置候補および各
像位置候補におけるR(k)から、正しい像位置lを求
める。
【0079】次に、求めた像位置1から、多項式近似手
段45により近似距離dA を求め、この近似距離dA
ら線形近似手段46により、近似距離dB を求める。さ
らに、温度変化や短時間での変動に対応するために、線
形近似手段47により、もう1段階の近似を行ない、近
似距離dC を求める。
【0080】次に、上記(例1)〜(例3)別に、より
詳細に述べる。 (例1)本例では、図4における多項式近似から線形近
似までの処理を行なう。すなわち、多項式近似が粗の近
似であり、線形近似が精密近似である。
【0081】この場合、粗の近似を行なう理由は、線形
近似だけでは、区間が粗いと非直線誤差が出ることと、
逆に区間が細かいと校正用サンプル固有の特性(計測値
の凹凸)が現われるためである。
【0082】近似距離dB を求めるための線形近似で
は、代表点の座標から計算するためには除算が必要にな
り、クロック数がかかるため、線の傾斜とバイアスから
計算する。
【0083】すなわち、 dB =adA +b (12) で近似距離dB を求める。
【0084】また、近似距離dC の近似についても同様
である。線状光の像位置lから近似距離dB を求めるま
での近似計算のパラメータは、製品出荷前の精密な校正
で求める。また、近似距離dC を求める近似計算のパラ
メータは、オンライン時の校正で求める。
【0085】近似距離dA を計算する多項式の係数やa
とbを求めるための校正の手順を次に示す。 (1)校正用サンプルを距離方向に(仕様±α)の範囲
で少しずつ動かし、各位置について真の距離dと距離計
測装置で求めた線状光の像位置lを得る(各位置で10
回程度平均化)。
【0086】(2)多項式近似曲線の係数を最小自乗法
により計算して、近似距離dA の式を求める。この場
合、lを独立変数、dを従属変数として最小自乗法を用
いる。
【0087】(3)線形近似の代表点を、近似距離dA
を平滑化して求める。この場合、i番目の代表点をdAS
(i) とする。 (4)線形近似のパラメータを計算する。 この場合、dAS(i) に対するdの値から、線分のパラメ
ータを求める。すなわち、区間の長さをtとすると、第
i番目の線分における前記(12)式のパラメータは、
【0088】
【数8】 で求められる。
【0089】以上のようにして、像位置から多項式近似
および線形近似によって距離を計算することにより、3
角関数や除算を使わずに、高速に距離計測を行なうこと
ができる。
【0090】(例2)本例では、図4における最大点検
出から像位置検出までの処理を行なう。すなわち、光量
データP(z)から、最大点検出手段39により、電気
信号の最大点を求め、判定手段40により、最大点付近
が複数の線状ビームに対応した電気信号であるか否かを
判定する。
【0091】この場合、判定手段40による判定方法
を、図5を用いて説明する。なお、図5は、多分割光検
出器に線状光48と外乱光49が入射した場合の光強度
分布を示す図である。
【0092】図5において、 と は線状光1本分
の範囲であり、 と は線状光3本分の範囲であ
る。線状光48では、 の電気信号の積分が、 の
電気信号の積分よりもかなり小さい値になるが、外乱光
49では、 の範囲の電気信号の積分が、 の範囲
の電気信号の積分とほとんど同じ値になる。
【0093】このように、線状光1本分の範囲の電気信
号の積分が、線状光3本分の範囲に対して一定以上の割
合になる場合に、これは複数の線状ビームではなく、外
乱光によるものであると判定する。
【0094】そして、外乱光であると判定された場合に
は、最大点修正手段41により、第2のピークを求めて
これを最大点とする。次に、像位置検出手段42によ
り、最大点付近で積和演算を行ない像位置を求める。
【0095】以上のようにして、光量データの最大点を
求め、この最大点付近が複数の線状ビームに対応してい
るかどうかを判定し、判定が否である場合に第2のピー
クを求めることにより、外乱光による像位置検出の誤り
を除去し、高精度な距離計測を行なうことができる。
【0096】(例3)本例では、図4における像位置検
出と像位置判定、像位置修正までの処理を行なう。
【0097】この場合の処理は、図4、図6、および図
7を用いて説明すると、手順は次のようになる。 (1)像位置検出手段42により、畳み込みR(k)の
最大点kmax を中心として線状光5本分の範囲で、像位
置候補(画素単位)と各像位置候補におけるR(k)
(各々R(k1 )、R(k2 )、R(kmax )、R(k
3 )、R(k4 )とする)を記憶する。
【0098】(2)像位置検出手段42により、像位置
第1候補50およびその付近4ケ所の像位置候補51〜
54を、2次曲線近似によってサブピクセル単位に求め
る。 (3)左右の各多分割光検出器毎に求めた各像位置第1
候補を、判定手段43により比較する。その結果、線状
光の間隔単位に換算して1本分以上差がある場合には、
像位置修正手段44にり、次のような計算を行なう。
【0099】(a)3本分以上離れている場合 これは、例えば測定対象の表面の傷により、強い外乱光
55が発生して、一方の多分割光検出器に入った場合で
ある(図7参照)。この場合には、一方を無視して片側
だけで計測する。
【0100】(b)2本分離れている場合 これは、例えば測定対象の表面に反射率のむらや傷があ
り、外側の不要な線状光が強く反射された場合である
(図8参照)。この場合には、左右とも1つずつ像位置
を移す。
【0101】(c)1光点分離れている場合 この場合には、片側を1つ像位置を移す(図9参照)。
なお、上記(3)の(a)と(c)において、左右の像
位置のうちの正しい方の選択は、各像位置候補における
畳み込みR(k)の値から判定する。
【0102】図7の例では、左側のR(kmax )とR
(k2 )、R(k4 )の値がほとんど同じ値である。こ
の場合には、左側に外乱光が入っているものとし、右側
だけで計測する。
【0103】また、図9の例では、右側のR(kmax
とR(k2 )が近い値であり、R(k4 )とR(k1
が近い値である。この場合には、右側に外乱光が入って
いるものとし、右側の像位置はR(kmax )からR(k
2 )に移す。
【0104】以上のようにして、複数の多分割光検出器
毎に、積和演算の結果から像位置第1候補およびその付
近数ケ所の像位置候補を近似する関数を求め、複数の多
分割光検出器毎に求めた各像位置第1候補同士の比較か
ら、像位置第1候補が複数の線状ビームの正しい位置で
あるか否かを判定し、判定が否である場合に複数の多分
割光検出器毎に求めた像位置候補および積和演算の結果
から正しい像位置を求めることにより、測定対象の反射
率のむらや傷による像位置検出の誤りを除去し、高精度
な距離計測を行なうことができる。測定対象の反射率の
むらや傷による像位置検出の誤りを除去することができ
る。
【0105】上述したように、本実施の形態による距離
計測装置および距離計測方法では、像位置から多項式近
似および線形近似によって距離を計算するようにしてい
るので、高速に距離計測を行なうことが可能となる。
【0106】また、電気信号の最大点を求め、この最大
点付近が複数の線状ビームに対応した電気信号ではない
と判定される場合に第2のピークを求めて最大点を修正
し、この最大点付近で積和演算を行ない、その結果から
像位置を求めるようにしているので、外乱光による像位
置検出の誤りを除去し、高精度な距離計測を行なうこと
が可能となる。
【0107】さらに、複数の多分割光検出器で受光し、
この複数の多分割光検出器段毎に積和演算を行ない、そ
の積和演算の結果から像位置第1候補およびその付近複
数ケ所の像位置候補を近似する関数を求め、複数の多分
割光検出器毎に求めた各像位置第1候補同士の比較から
像位置第1候補が複数の線状ビームの正しい位置ではな
いと判定された場合に、複数の多分割光検出器毎に求め
た像位置候補および積和演算の結果から正しい像位置を
求めるようにしているので、測定対象の反射率のむらや
傷による像位置検出の誤りを除去し、高精度な距離計測
を行なうことが可能となる。
【0108】(他の実施の形態)前記第1の実施の形態
では、5本の線状光と3本の線状光とを合成する場合に
ついて説明したが、これに限らず、他の本数の組み合わ
せによって合成するようにしてもよい。ただし、図2と
同様の構成では、組み合わせる線状光の間隔が倍のもの
しか実現できないから、本数の組み合わせはn本対(2
n−1)本(nは整数)に限られる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項7の発明の距離計測装置および距離計測方法によれ
ば、光源は、互いに間隔の異なる複数組の複数の線状ビ
ームを発生して合成するようにしているので、不要な線
状光に対する所要の線状光のダイナミックレンジが拡大
され、測定対象の反射率のむらや傷によって大きな誤差
を生じる可能性が小さくなるため、高精度な距離計測を
行なうことが可能となる。
【0110】また、請求項2および請求項8の発明の距
離計測装置および距離計測方法によれば、光源は、複数
の線状ビームを長さ方向に拡大して送出するようにして
いるので、測定対象上の視野が拡大され、反射率のむら
や傷の影響が平均化されるため、高精度な距離計測を行
なうことが可能となる。
【0111】さらに、請求項3および請求項9の発明の
距離計測装置および距離計測方法によれば、複数の線状
ビームに対応した像の長さ方向を、像に垂直な方向より
大きな比で縮小して、多分割光検出手段によって受光す
るようにしているので、測定対象上の視野が拡大され、
反射率のむらや傷の影響が平均化されるため、高精度な
距離計測を行なうことが可能となる。
【0112】一方、請求項4および請求項10の発明の
距離計測装置および距離計測方法によれば、像位置から
多項式近似および線形近似によって距離を計算するよう
にしているので、高速に距離計測を行なうことが可能と
なる。
【0113】また、請求項5および請求項11の発明の
距離計測装置および距離計測方法によれば、電気信号の
最大点を求め、この最大点付近が複数の線状ビームに対
応した電気信号ではないと判定される場合に第2のピー
クを求めて最大点を修正し、この最大点付近で積和演算
を行ない、その結果から像位置を求めるようにしている
ので、外乱光による像位置検出の誤りを除去し、高精度
な距離計測を行なうことがが可能となる。
【0114】さらに、請求項6および請求項12の発明
の距離計測装置および距離計測方法によれば、複数の多
分割光検出手段で受光し、この複数の多分割光検出手段
毎に積和演算を行ない、その積和演算の結果から像位置
第1候補およびその付近複数ケ所の像位置候補を近似す
る関数を求め、上記複数の多分割光検出手段毎に求めた
各像位置第1候補同士の比較から像位置第1候補が複数
の線状ビームの正しい位置ではないと判定された場合
に、複数の多分割光検出手段毎に求めた像位置候補およ
び積和演算の結果から正しい像位置を求めるようにして
いるので、測定対象の反射率のむらや傷による像位置検
出の誤りを除去し、高精度な距離計測を行なうことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による距離計測装置および距離計測方法
の第1の実施の形態を示す概要図。
【図2】同第1の実施の形態におけるスリットの構成と
作用を説明するための概要図。
【図3】図2の光学系で発生した線状光の光強度分布を
示す図。
【図4】本発明による距離計測装置および距離計測方法
の第2の実施の形態を示すフロー図。
【図5】同第2の実施の形態における、外乱光の除去の
ために最大点付近が複数の線状ビームに対応した電気信
号であるか否かを判定する様子を説明するための図。
【図6】同第2の実施の形態における、外乱光の除去の
ために畳み込みR(k)の最大点を中心として線状光5
本分の範囲でR(k)を計算する様子を説明するための
図。
【図7】同第2の実施の形態における、畳み込みR
(k)の値から像位置の修正を行なう様子を説明する図
(左右の像位置が線状光の3本分以上離れた位置にある
場合)。
【図8】同第2の実施の形態における、畳み込みR
(k)の値から像位置の修正を行なう様子を説明する図
(左右の像位置が線状光の2本分離れた位置にある場
合)。
【図9】同第2の実施の形態における、畳み込みR
(k)の値から像位置の修正を行なう様子を説明する図
(左右の像位置が線状光の1本分離れた位置にある場
合)。
【図10】従来の距離計測装置の構成例を示す概要図。
【図11】従来の距離計測装置における積和計算を説明
するための図。
【図12】従来の距離計測装置におけるスリットにより
干渉縞を発生させる原理を示す図。
【符号の説明】
1…光源、 2…レーザ光、 3…スリット、 4…対物レンズ、 5…平凹円筒面レンズ、 6…線状光、 7,8…集光レンズ、 9,10…平凸円筒面レンズ、 11,12…第1,第2多分割光検出器、 13,14…信号線、 15,16…A/D変換器、 17,18…信号線、 19…マイクロコンピュータ、 20〜23…測定対象からの反射光の直線上の経路、 24,25,26…格子、 27…レーザ、 28…コリメータ、 29…スリット、 30…対物レンズ、 31…照射面、 32,33…線状光、 34,35…線状光の両端、 36…線状光の中央、 37,38…線状光、 a1 ,b1 ,a2 ,b2 …像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下川 勝千 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の線状ビームを送出する光源と、 前記光源から測定対象に照射され、当該測定対象に形成
    された線状ビームの複数の像を受光する多分割光検出手
    段と、 前記多分割光検出手段により受光された複数の線状ビー
    ムに対応した電気信号に基づいて、あらかじめ決められ
    た関数により積和演算を行ない、かつ当該積和演算の結
    果から像位置を近似する関数を求めて、前記測定対象ま
    での距離を演算する距離演算手段と、 を備えて構成される距離計測装置において、 前記光源に、互いに間隔の異なる複数組の前記複数の線
    状ビームを発生して合成する手段を備えたことを特徴と
    する距離計測装置。
  2. 【請求項2】 複数の線状ビームを送出する光源と、 前記光源から測定対象に照射され、当該測定対象に形成
    された線状ビームの複数の像を受光する多分割光検出手
    段と、 前記多分割光検出手段により受光された複数の線状ビー
    ムに対応した電気信号に基づいて、あらかじめ決められ
    た関数により積和演算を行ない、かつ当該積和演算の結
    果から像位置を近似する関数を求めて、前記測定対象ま
    での距離を演算する距離演算手段と、 を備えて構成される距離計測装置において、 前記光源に、前記複数の線状ビームの長さを拡大して送
    出する手段を備えたことを特徴とする距離計測装置。
  3. 【請求項3】 複数の線状ビームを送出する光源と、 前記光源から測定対象に照射され、当該測定対象に形成
    された線状ビームの複数の像を受光する多分割光検出手
    段と、 前記多分割光検出手段により受光された複数の線状ビー
    ムに対応した電気信号に基づいて、あらかじめ決められ
    た関数により積和演算を行ない、かつ当該積和演算の結
    果から像位置を近似する関数を求めて、前記測定対象ま
    での距離を演算する距離演算手段と、 を備えて構成される距離計測装置において、 前記多分割光検出手段に、前記線状ビームの長さ方向の
    み像を縮小する手段を備えたことを特徴とする距離計測
    装置。
  4. 【請求項4】 複数の線状ビームを送出する光源と、 前記光源から測定対象に照射され、当該測定対象に形成
    された線状ビームの複数の像を受光する多分割光検出手
    段と、 前記多分割光検出手段により受光された複数の線状ビー
    ムに対応した電気信号に基づいて、あらかじめ決められ
    た関数により積和演算を行ない、かつ当該積和演算の結
    果から像位置を近似する関数を求めて、前記測定対象ま
    での距離を演算する距離演算手段と、 を備えて構成される距離計測装置において、 前記距離演算手段は、像位置から多項式近似および線形
    近似により距離を演算するようにしたことを特徴とする
    距離計測装置。
  5. 【請求項5】 複数の線状ビームを送出する光源と、 前記光源から測定対象に照射され、当該測定対象に形成
    された線状ビームの複数の像を受光する多分割光検出手
    段と、 前記多分割光検出手段により受光された複数の線状ビー
    ムに対応した電気信号に基づいて、あらかじめ決められ
    た関数により積和演算を行ない、かつ当該積和演算の結
    果から像位置を近似する関数を求めて、前記測定対象ま
    での距離を演算する距離演算手段と、 を備えて構成される距離計測装置において、 前記距離演算手段に、 前記電気信号の最大点を求める最大点検出手段と、 前記最大点検出手段により求められた最大点付近が前記
    複数の線状ビームに対応した電気信号であるか否かを判
    定する判定手段と、 前記判定手段による判定の結果が否である場合に、第2
    のピークを求める最大点修正手段と、 を備えたことを特徴とする距離計測装置。
  6. 【請求項6】 複数の線状ビームを送出する光源と、 前記光源から測定対象に照射され、当該測定対象に形成
    された線状ビームの複数の像を受光する多分割光検出手
    段と、 前記多分割光検出手段により受光された複数の線状ビー
    ムに対応した電気信号に基づいて、あらかじめ決められ
    た関数により積和演算を行ない、かつ当該積和演算の結
    果から像位置を近似する関数を求めて、前記測定対象ま
    での距離を演算する距離演算手段と、 を備えて構成される距離計測装置において、 前記多分割光検出手段を複数備え、 前記複数の多分割光検出手段毎に、前記積和演算の結果
    から像位置第1候補およびその付近複数ケ所の像位置候
    補を近似する関数を求める計算手段と、 前記複数の多分割光検出手段毎に求められた各像位置第
    1候補同士の比較から、当該像位置第1候補が前記複数
    の線状ビームの正しい位置であるか否かを判定する判定
    手段と、 前記判定手段による判定の結果が否である場合に、前記
    複数の多分割光検出手段毎に求められた像位置候補およ
    び積和演算の結果から正しい像位置を求める手段と、 を備えたことを特徴とする距離計測装置。
  7. 【請求項7】 光源から複数の線状ビームを送出し、測
    定対象に形成された前記複数の線状ビームに対応した像
    を多分割光検出手段により受光し、前記多分割光検出手
    段が受光した複数の線状ビームに対応した電気信号に基
    づいてあらかじめ決められた関数により積和演算を行な
    い、当該積和演算の結果から像位置を近似する関数を求
    めて、前記測定対象までの距離を演算するようにした距
    離計測方法において、 前記光源は、互いに間隔の異なる複数組の前記複数の線
    状ビームを発生して合成するようにしたことを特徴とす
    る距離計測方法。
  8. 【請求項8】 光源から複数の線状ビームを送出し、測
    定対象に形成された前記複数の線状ビームに対応した像
    を多分割光検出手段により受光し、前記多分割光検出手
    段が受光した複数の線状ビームに対応した電気信号に基
    づいてあらかじめ決められた関数により積和演算を行な
    い、当該積和演算の結果から像位置を近似する関数を求
    めて、前記測定対象までの距離を演算するようにした距
    離計測方法において、 前記光源は、前記複数の線状ビームを長さ方向に拡大し
    て送出するようにしたことを特徴とする距離計測方法。
  9. 【請求項9】 光源から複数の線状ビームを送出し、測
    定対象に形成された前記複数の線状ビームに対応した像
    を多分割光検出手段により受光し、前記多分割光検出手
    段が受光した複数の線状ビームに対応した電気信号に基
    づいてあらかじめ決められた関数により積和演算を行な
    い、当該積和演算の結果から像位置を近似する関数を求
    めて、前記測定対象までの距離を演算するようにした距
    離計測方法において、 前記複数の線状ビームに対応した像の長さ方向を、像に
    垂直な方向より大きな比で縮小して、前記多分割光検出
    手段により受光するようにしたことを特徴とする距離計
    測方法。
  10. 【請求項10】 光源から複数の線状ビームを送出し、
    測定対象に形成された前記複数の線状ビームに対応した
    像を多分割光検出手段により受光し、前記多分割光検出
    手段が受光した複数の線状ビームに対応した電気信号に
    基づいてあらかじめ決められた関数により積和演算を行
    ない、当該積和演算の結果から像位置を近似する関数を
    求めて、前記測定対象までの距離を演算するようにした
    距離計測方法において、 前記像位置から多項式近似および線形近似により距離を
    演算するようにしたことを特徴とする距離計測方法。
  11. 【請求項11】 光源から複数の線状ビームを送出し、
    測定対象に形成された前記複数の線状ビームに対応した
    像を多分割光検出手段により受光し、前記多分割光検出
    手段が受光した複数の線状ビームに対応した電気信号に
    基づいてあらかじめ決められた関数により積和演算を行
    ない、当該積和演算の結果から像位置を近似する関数を
    求めて、前記測定対象までの距離を演算するようにした
    距離計測方法において、 前記電気信号の最大点を求め、当該最大点付近が前記複
    数の線状ビームに対応した電気信号ではないと判定され
    た場合に、第2のピークを求めて前記最大点を修正し、
    当該最大点付近で前記積和演算を行ない、その結果から
    像位置を求めるようにしたことを特徴とする距離計測方
    法。
  12. 【請求項12】 光源から複数の線状ビームを送出し、
    測定対象に形成された前記複数の線状ビームに対応した
    像を多分割光検出手段により受光し、前記多分割光検出
    手段が受光した複数の線状ビームに対応した電気信号に
    基づいてあらかじめ決められた関数により積和演算を行
    ない、当該積和演算の結果から像位置を近似する関数を
    求めて、前記測定対象までの距離を演算するようにした
    距離計測方法において、 複数の多分割光検出手段により受光し、当該複数の多分
    割光検出手段毎に積和演算を行ない、 前記積和演算の結果から像位置第1候補およびその付近
    複数ケ所の像位置候補を近似する関数を求め、 前記複数の多分割光検出手段毎に求めた各像位置第1候
    補同士の比較から、当該像位置第1候補が前記複数の線
    状ビームの正しい位置ではないと判定される場合に、前
    記複数の多分割光検出手段毎に求めた像位置候補および
    積和演算の結果から正しい像位置を求めるようにしたこ
    とを特徴とする距離計測方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022190522A1 (ja) * 2021-03-10 2022-09-15 オムロン株式会社 三角測距式変位センサ

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