JPH10221055A - 表面プロフィール測定方法及び装置 - Google Patents

表面プロフィール測定方法及び装置

Info

Publication number
JPH10221055A
JPH10221055A JP2125097A JP2125097A JPH10221055A JP H10221055 A JPH10221055 A JP H10221055A JP 2125097 A JP2125097 A JP 2125097A JP 2125097 A JP2125097 A JP 2125097A JP H10221055 A JPH10221055 A JP H10221055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measured
surface profile
distance
distance meter
mount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2125097A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Okuno
眞 奥野
Yoshito Goto
義人 後藤
Makoto Suzuki
真 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP2125097A priority Critical patent/JPH10221055A/ja
Publication of JPH10221055A publication Critical patent/JPH10221055A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面プロフィールを正確に測定する。 【解決手段】 配置間隔が大の3個の距離計の測定値か
ら表面プロフィールの低周波数成分を求めると共に、配
置間隔が小の3個の距離計の測定値から表面プロフィー
ルの高周波数成分を求め、両者を加算して表面プロフィ
ールを算出することにより、全ての周波数成分に関して
精度のよい表面プロフィールを測定することを可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の表面プ
ロフィールあるいは真直度を測定する技術に係わり、特
に金属の圧延ロールのように、長尺物の表面プロフィー
ルを振動や温度変化等の外乱因子の多い環境下で高精度
で測定するのに好適な、表面プロフィール測定方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被測定物の表面プロフィールを測
定する技術としては、図8に示すように、1個あるいは
複数の距離計10を、被測定物12とほぼ平行に配置さ
せた距離計取付台14の被測定物12に面する側に設置
し、この距離計取付台14を被測定物表面12aに沿っ
て被測定物12と相対的に移動させながら、被測定物表
面12aまでの距離を各距離計10で測り、これらの測
定値から被測定物表面12aの表面プロフィールを求め
るものが知られている。
【0003】このとき、図9に示すように、距離計取付
台14が移動中に被測定物12に近付いたり離れたりす
ることにより生ずる並進誤差Ez、移動中に距離計取付
台14の移動方向に対する傾きが変化することにより生
ずるピッチング誤差Epにより、プロフィール測定の精
度が著しく悪化する。従って、距離計取付台14の移動
中に生ずる並進誤差Ez及びピッチング誤差Epを何等
かの方法で除去することがプロフィールの測定精度を上
げる上で重要となる。
【0004】これらの誤差を除去する方法として、例え
ば文献「昭和62年精密工学会春季大会学術講演会論文
集」167頁や、特開昭64−61605号公報等に記
載されている「3点法」がよく知られている。以下、こ
の3点法について説明する。
【0005】図10は、3点法の測定原理を示す模式図
である。3点法では、3個の距離計10A、10B、1
0Cをそれぞれ間隔La、Lbで距離計取付台14に設
置している。距離計取付台14を被測定物表面12aに
沿って移動させ、被測定物表面12aまでの距離を測定
する。このとき、距離計取付台14の移動方向をX軸と
し、測定開始位置からの移動距離Xの位置での各距離計
10A、10B、10Cの測定値yA(X)、yB
(X)、yC(X)を得る。距離計取付台14の移動時
のピッチング運動の回転中心を距離計10Bの位置にと
り、被測定物表面12aの表面プロフィール形状をm
(X)とし、移動距離Xの位置での並進誤差をEz
(X)とし、移動距離Xの位置でのピッチング誤差をE
p(X)とすると、前記測定値とこれら誤差との間には
以下の関係式(1)、(2)、(3)が成り立つ。
【0006】 yA(X)=m(X−La)−Ez(X)−La・Ep(X) …(1) yB(X)=m(X)−Ez(X) …(2) yC(X)=m(X+Lb)−Ez(X)+Lb・Ep(X) …(3)
【0007】ここで、a=−Lb/(La+Lb)、b
=−La/(La+Lb)とおいて、aを(1)式へ掛
け、bを(3)式へ掛けて、(1)、(2)、(3)式
を加えて並進誤差Ez(X)及びピッチング誤差Ep
(X)を消去することにより、次の(4)式に示すよう
な合成測定量Y(X)が得られる。
【0008】 Y(X)=yB(X)+a・yA(X)+b・yC(X) =m(X)+a・m(X−La)+b・m(X+Lb) …(4)
【0009】又、被測定物12の測定対象長さをLとし
て、表面プロフィール形状m(X)が次の(5)式に示
すようなフーリエ級数の和の形で表わされるとする。
【0010】
【数1】
【0011】この(5)式を(4)式に代入して整理す
ると、次の(6)〜(9)式が得られる。
【0012】
【数2】
【0013】但し、 fj=√[{1+a・cos(2πjα)+b・cos(2πjβ)}2 +{a・sin(2πjα)−b・sin(2πjβ)}2 ] …(7) δj=tan-1[−{a・sin(2πjα)−b・sin(2πjβ)} /{1+a・cos(2πjα)+b・cos(2πjβ)}] …(8) α=La/L,β=Lb/L …(9)
【0014】(7)、(8)式のfj及びδjは被測定
物表面プロフィールm(X)によらずに定まる定数であ
るから、測定値から求まるデータ列Y(X)をフーリエ
級数展開し、その各周波数成分に対して振幅を1/fj
倍し、位相を−δjだけずらして、これらを加えること
により被測定物12の表面プロフィールm(X)が再生
され、表面プロフィールm(X)を求めることができ
る。このように3点における測定値を用いて演算する方
法を3点法と言う。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3点法
には距離計の配置間隔に関して、以下に示すような相反
する2つの問題点があり、これらを同時に解決すること
はできないという本質的な問題があった。
【0016】第1の問題は、距離計10A、10B、1
0Cの配置間隔La、Lbを測定長さLに対して大きく
すると、被測定物12の細かい(空間的波長の小さい)
形状変化が検出できないということである。即ち、3点
法では被測定物表面プロフィールの長さLa+Lb内で
の曲率を近似的に測定しているため、図11に示すよう
に、幅がLa、Lbと同程度あるいはこれに比べて小さ
い微小プロフィール変化12bは検出できない。
【0017】これは、(5)、(6)式を用いても説明
できる。(7)式のfjは、j≒L/La、j≒L/L
bのときに零に近い値となる(特にLa=Lbのときに
は、j=L/Laのとき、fj=0となる)。このよう
な周波数成分に測定誤差が生じると、演算結果にはこれ
が1/fj倍に拡大されて大きな測定誤差となるため、
実用上はこのような周波数成分(fj≒0となる周波数
成分)は精度良く求めることができない。これは、j≒
L/La、j≒L/Lbに対応する空間的波長はそれぞ
れLa、Lbとなるため、結局La、Lbと同程度の空
間的波長を持つ微小プロフィール変化を検出することは
できないということを意味する。
【0018】第2の問題は、距離計10A、10B、1
0Cの配置間隔La、Lbを測定長さLに対して小さく
すると、(4)式のY(X)が非常に小さな値となるた
め、これが各距離計単体の測定精度に比べて小さくなる
と、表面プロフィールm(X)の測定精度が著しく悪化
するということである。
【0019】例えば、図12に示すような、測定長さL
=2000mm、被測定物中央部の膨らみ量mc=50
μmの放物線上のプロフィールを測定する場合を考え
る。La=Lb=20mmのとき、Y(X)=0.02
μm、La=Lb=100mmのとき、Y(X)=0.
5μm、La=Lb=400mmのとき、Y(X)=8
μmとなる。従って、各距離計単体に±0.5μm程度
の測定誤差がある場合、La=Lb=20mmあるいは
100mmでは、Y(X)の測定値が距離計の測定誤差
の中に埋もれてしまう。又、La、Lbを小さくし過ぎ
ると、距離計取付台の移動ストロークが大きくなり、測
定に要する時間が長くなり、このため、測定中の温度変
化等の外乱を受け易くなるといった問題も発生する。
【0020】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、正確な表面プロフィールを測定すること
のできる技術を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、距離計取付台
又は被測定物のいずれか一方を、該距離計取付台と被測
定物の表面とがほぼ平行になるように移動させ、該距離
計取付台に設置した複数の距離計により被測定物の表面
までの距離を測定し、得られた測定値を演算して被測定
物の表面プロフィールを求める表面プロフィール測定方
法において、前記距離計取付台上に、狭い間隔でほぼ等
間隔に配置された3個1組の距離計を少なくとも1組配
置すると共に、前記3個1組の距離計のうち、どれか1
つに対して少なくとも1つの距離計を広い間隔でほぼ等
間隔に、前記距離計取付台上に配置し、且つ、前記距離
計取付台上に配置された距離計数の合計は5個以上であ
り、前記3個1組の距離計の測定値から被測定物の表面
プロフィールの高周波数成分を算出し、前記広い間隔で
配置された距離計の測定値から被測定物の表面プロフィ
ールの低周波数成分を算出し、これら2つの周波数成分
を合成することにより被測定物の表面プロフィールを求
めることにより、前記課題を解決したものである。
【0022】本発明は又、距離計取付台又は被測定物の
いずれか一方を、該距離計取付台と被測定物の表面とが
ほぼ平行になるように移動させ、該距離計取付台に設置
した複数の距離計により被測定物の表面までの距離を測
定し、得られた測定値を演算して被測定物の表面プロフ
ィールを求める表面プロフィール測定装置において、前
記距離計取付台上に、狭い間隔でほぼ等間隔に配置され
た3個1組の距離計を少なくとも1組と、前記3個1組
の距離計のうちどれか1つに対して、広い間隔でほぼ等
間隔に前記距離計取付台上に配置された少なくとも1つ
の距離計とを備え、且つ、前記距離計取付台上に配置さ
れた距離計数の合計は5個以上であり、前記3個1組の
距離計の測定値から被測定物の表面プロフィールの高周
波数成分を算出し、前記広い間隔で配置された距離計の
測定値から被測定物の表面プロフィールの低周波数成分
を算出し、これら2つの周波数成分を合成する手段を備
えることにより、同様に前記課題を解決したものであ
る。
【0023】本発明によれば、配置間隔の大きい少なく
とも3個の距離計の測定値と、配置間隔の小さい少なく
とも3個の距離計の測定値から、それぞれ別個に表面プ
ロフィールの低周波数成分(うねり形状等)と表面プロ
フィールの高周波数成分(微細な凹凸形状等)を計算
し、この両者を合成して表面プロフィールを求めるよう
にしたため、全ての周波数成分に関して正確な表面プロ
フィールを測定することができる。
【0024】又、前記距離計取付台の中央に3個1組の
距離計を設置し、且つ、該距離計取付台の両端にそれぞ
れ1つずつ距離計を設置した場合には、取り付ける距離
計の数を最少とすることができる。被測定物両端におけ
る測定精度が問題とならない場合には、この配置で十分
正確な測定をすることができる。なお、距離計取付台が
被測定物の外側まで移動することが可能であれば、両端
まで精度良く測定することができる。
【0025】又、前記距離計取付台の両端にそれぞれ3
個1組の距離計を設置し、且つ、該距離計取付台の中央
に1つの距離計を設置した場合には、被測定物の両端ま
で含めて短い周期で正確な測定をすることができる。
【0026】又、前記距離計取付台の一方の端に3個1
組の距離計を設置し、且つ、該距離計取付台の中央及び
他方の端にそれぞれ1つずつ距離計を設置した場合に
は、被測定物の一方の端において測定精度が要求されな
い場合に、距離計の数を少なくして測定を行うことがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明の第1実施形態に係る表面
プロフィール測定装置の概略構成図である。図1に示す
ように、距離計取付台24には5個の距離計20(20
A、20B1、20B、20B2、20C)が設置され
ている。このうち、3個の距離計20B1、20B、2
0B2は3個で1組とされ、距離計取付台24の中央に
設置され、距離計20B1と距離計20Bとの間隔はd
1とされ、距離計20Bと距離計20B2との間隔はd
2とされている。又、距離計20Aと20Cは距離計取
付台24のそれぞれ両端に設置され、距離計20Aと距
離計20Bとの間隔はD1とされ、距離計20Bと距離
計20Cとの間隔はD2とされている。
【0029】距離計取付台24を被測定物22の表面2
2aに沿って、図の矢印方向(X軸とする)に移動させ
ながら各距離計20で被測定物表面22aまでの距離y
A(X)、yB1(X)、yB(X)、yB2(X)、
yC(X)を測定する。
【0030】なお、ここで用いられる距離計20の種類
としては、接触式の距離計あるいはレーザ、渦電流、超
音波等を利用した非接触式の距離計でもよく、被測定物
22及び測定環境に応じて適当なものを用いることがで
きる。
【0031】前記各距離計20の配置間隔D1及びD2
は、各距離計単体の測定精度(測定誤差の確率分布の標
準偏差)σと被測定物22の表面プロフィールの形状に
応じて決める。即ち、前記Y(X)の値が測定精度σよ
りも十分大きくなるように設定する(表面プロフィール
を多項式関数で近似したときの2次成分が大きい程、又
測定精度σが大きい程、D1、D2を大きくとるように
する)。
【0032】一方、配置間隔d1及びd2は、検出すべ
きプロフィールの空間的波長よりも小さくなるように設
定する。例えば、長さ5mmの窪み形状を検出したい場
合には、d1、d2は共に5mmより小とする。
【0033】広い間隔D1、D2で配置された3つの距
離計20A、20B、20Cの測定値yA(X)、yB
(X)、yC(X)及び狭い間隔d1、d2で配置され
た3つの距離計20B1、20B、20B2の測定値y
B1(X)、yB(X)、yB2(X)は表面プロフィ
ール演算手段25に入力される。
【0034】表面プロフィール演算手段25は、低周波
数成分用の表面プロフィール演算手段111とローパス
フィルタ112を備えた低周波数成分演算手段110、
高周波数成分用の表面プロフィール演算手段121とハ
イパスフィルタ122を備えた高周波数成分算出手段1
20、及び低周波数成分と高周波数成分の合成手段13
0から構成される。
【0035】以下、第1実施形態の作用を図2を用いて
説明する。
【0036】図2の低周波数成分用の表面プロフィール
演算手段111において、広い間隔D1、D2で設置さ
れた3つの距離計20A、20B、20Cの測定値yA
(X)、yB(X)、yC(X)から次の(10)式を
用いてY1(X)を求め、これを3点法で演算してプロ
フィールM1(X)を求める。
【0037】 Y1(X)=yB(X)+a1・yA(X)+b1・yC(X)…(10) 但し、a1=−D2/(D1+D2) b1=−D1/(D1+D2)
【0038】ここで、Y1(X)は表面プロフィールm
(X)の曲率の近似値であり、曲率は表面プロフィール
m(X)を2回微分したものに相当するから、これを何
等かの方法でXに関して2度積分すれば表面プロフィー
ルm(X)の近似値M1(X)が求められる。この積分
法としては前述した3点法が好適であるが、単純な数値
積分法等を用いてもよい。
【0039】求めた近似値M1(X)は、Y1(X)が
各距離計20の測定値の誤差に比べて大きくなるように
D1、D2を決めているため、図7のグラフG1に示す
ように、被測定物22の表面プロフィールのうねりを示
す低周波成分を正確に表わしているが、表面プロフィー
ルの微細な(D1、D2より小さな)空間的周波数成分
を表わすことはできない。そこで不正確な高周波数成分
を除去するため、近似値M1(X)にローパスフィルタ
処理を施して表面プロフィールの低周波数成分M1′
(X)を計算する。
【0040】又、高周波数成分用の表面プロフィール演
算手段121において、距離計20B1、20B、20
B2の各測定値yB1(X)、yB(X)、yB2
(X)から次の(11)式のY2(X)を求め、これを
3点法で演算してプロフィールM2(X)を求める。
【0041】 Y2(X)=yB(X)+a2・yB1(X)+b2・yB2(X) 但し、a2=−d2/(d1+d2) …(11) b2=−d1/(d1+d2)
【0042】Y2(X)も表面プロフィールm(X)の
曲率の近似値であるため、これも3点法等を用いて2度
積分すると、表面プロフィールm(X)の近似値M2
(X)を求めることができる。
【0043】この近似値M2(X)は、間隔d1、d2
が比較的小さな値であるため、表面プロフィールの微細
な(d1、d2と同程度以上の)空間的周波数成分を検
出できるが、Y2(X)の値が微小な値となるため、被
測定物22の表面プロフィールm(X)の概形は図7の
グラフG2に示すようになり、上述の近似値M1(X)
のようには正確に求めることができない。
【0044】そこで不正確な低周波数成分を除去するた
め、近似値M2(X)にハイパスフィルタ処理を施し、
表面プロフィールの高周波数成分M2′(X)を求め
る。
【0045】最後に低周波数成分と高周波数成分の合成
手段130において、算出したM1′(X)とM2′
(X)を合成して、正確な表面プロフィールm(X)を
算出する。
【0046】なお、表面プロフィール演算手段は図2に
示したものに限らず図3に示すフローチャートを実施で
きるものであればよい。
【0047】なお、上記積分演算に3点法を用いる場合
は、振幅・位相を復元した各周波数成分を合成するとき
に、特定の高周波数成分あるいは低周波数成分を無視す
ることにより、それぞれ容易にローパスフィルタ、ハイ
パスフィルタ処理を実現することができる。あるいは、
一般のデジタルフィルタ処理を用いることもできる。
又、距離計取付台24が測定中に熱変形を受けて撓む等
の理由により、剛体と見做せない可能性がある場合に
は、ワイヤやレーザ光線等を基準として距離計取付台2
4の変形を別途検出・補正すればよい。
【0048】なお、本実施形態においては、距離計20
は距離計取付台24の中央に3個と両端に2個の合計5
個を設置していたが、3個の距離計測定値を用いて並進
誤差及びピッチング誤差を除去する手法をカスケードで
行うためにはこれが最少の個数である。中央の3個1組
の距離計で高周波数成分を算出し、表面プロフィールの
微細形状を検出していたが、距離計取付台が被測定物の
両端より外側へはみ出して動くことができれば、被測定
物の両端においても高精度な測定を行うことができる
が、距離計取付台の移動範囲が制限されているには被測
定物両端における精度は必ずしも保証されない。そこ
で、これを解消するために以下説明するような他の実施
形態が考えられる。
【0049】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。
【0050】第2実施形態に係る表面プロフィール測定
装置の概略構成を図4に示す。
【0051】図4に示すように、本実施形態において
は、距離計取付台34の両端にそれぞれ3個1組の距離
計A1、A2、A3及びC1、C2、C3が取り付けら
れ、中央に1つの距離計Bが取り付けられている。又、
距離計A2とBとの間隔をD1とし、距離計BとC2と
の間隔をD2として、3つの距離計A2、B、及びC2
により被測定物の表面プロフィールの低周波数成分を算
出するようにし、3個1組の距離計A1、A2、A3及
びC1、C2、C3により表面プロフィールの高周波数
成分を算出するようにし、前記第1実施形態と同様に、
これらの周波数成分を合成することによって正確な表面
プロフィールを求めるようにする。
【0052】本実施形態によれば、被測定物両端におい
ても測定精度を保証することができる。
【0053】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。
【0054】図5に、第3実施形態に係る表面プロフィ
ール測定装置の概略構成を示す。
【0055】第3実施形態においては、距離計取付台4
4の一方の端にのみ3個1組の距離計A1、A2、A3
を取り付け、中央及び他方の端にはそれぞれ1つずつ距
離計B及びCを取り付けるようにしたものである。ここ
で、例えば距離計A2とBとの間隔をD1とし、距離計
BとCとの間隔をD2として、この3つの距離計A2、
B及びCにより表面プロフィールの低周波数成分を算出
し、3個1組の距離計A1、A2、A3により表面プロ
フィールの高周波数成分を算出し、これら2つの周波数
成分を合成することによって正確な表面プロフィールを
求める。
【0056】本実施形態においては、被測定物の一方の
端(図5における左側)においてのみ測定精度が要求さ
れ、他方の端における測定精度が問題とされない場合に
用いると有効である。本実施形態においても距離計の数
を最小の5個とすることができる。
【0057】次に、本発明のより具体的な実施例につい
て説明する。本実施例は、図6に示すように、鉄鋼の圧
延工程に用いる圧延ロール52の表面プロフィールを水
柱式超音波距離計50(50A、50B1、50B、5
0B2、50C)を用いて測定したものである。圧延ロ
ール52上の測定範囲(測定長さ)は1500mm、距
離計50の配置間隔はD1=D2=300mm、d1=
d2=15mmである。距離計取付台54は油圧シリン
ダ56によって圧延ロール表面52aと平行に移動さ
せ、各距離計50で圧延ロール表面52aまでの距離y
A(X)、yB1(X)、yB(X)、yB2(X)、
yC(X)を測定したものである。距離測定値yA
(X)、yB(X)、yC(X)に対して3点法の演算
を行い、表面プロフィールの近似値M1(X)を求めた
後周波数成分j<5までの低周波数成分M1′(X)を
再生した。又、距離測定値yB1(X)、yB(X)、
yB2(X)に対して3点法の演算を行い、表面プロフ
ィールの近似値M2(X)を求めた後周波数成分j>1
02の高周波数成分M2′(X)を再生した。
【0058】表面プロフィールの近似値M1(X)を再
生したものが図7のグラフG1であり、表面プロフィー
ルの近似値M2(X)を再生したものが同じくグラフG
2である。M1(X)、M2(X)をそれぞれ低周波数
成分、高周波数成分に再生したM1′(X)、M2′を
合成して求めたものがグラフG3である。G1ではロー
ル摩耗Rが求められず、G2ではロールクラウンCr
(ロール中央部の膨らみ量)が不正確になっている。こ
れにより、従来どちらか一方しか正確に検出できなかっ
た局部的なロール摩耗Rとロールクラウンが本実施例に
より両方とも検出できていることが確かめられた。
【0059】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
配置間隔の大きい3個の距離計の測定値と、配置間隔の
小さい3個の距離計の測定値から、それぞれ別個に表面
プロフィールの低周波数成分(うねり形状等)と、高周
波数成分(微細な凹凸形状等)を計算し、この両者を合
成して表面プロフィールを求めるようにしたため、全て
の周波数成分に関して正確な表面プロフィールの測定が
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る表面プロフィール
測定装置を示す概略構成図
【図2】第1実施形態の表面プロフィール演算手段を示
す概略構成図
【図3】第1実施形態の表面プロフィール測定法の手順
を示すフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態の表面プロフィール測定
装置を示す模式図
【図5】本発明の第3実施形態の表面プロフィール測定
装置を示す模式図
【図6】本発明の表面プロフィール測定装置の一実施例
を示す模式図
【図7】本発明の一実施例による測定結果を示す線図
【図8】従来の表面プロフィール測定装置を示す概略構
成図
【図9】従来の表面プロフィール測定装置の測定誤差を
示す模式図
【図10】従来の表面プロフィール測定装置による3点
法の測定原理を示す模式図
【図11】従来の表面プロフィール測定法の問題点を示
す説明図
【図12】従来の表面プロフィール測定法の別の問題点
を示す説明図
【符号の説明】
20(20A、20B1、20B、20B2、20C)
…距離計 22…被測定物 22a…被測定物表面 24…距離計取付台

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】距離計取付台又は被測定物のいずれか一方
    を、該距離計取付台と被測定物の表面とがほぼ平行にな
    るように移動させ、該距離計取付台に設置した複数の距
    離計により被測定物の表面までの距離を測定し、得られ
    た測定値を演算して被測定物の表面プロフィールを求め
    る表面プロフィール測定方法において、 前記距離計取付台上に、狭い間隔でほぼ等間隔に配置さ
    れた3個1組の距離計を少なくとも1組配置すると共
    に、 前記3個1組の距離計のうち、どれか1つに対して少な
    くとも1つの距離計を広い間隔でほぼ等間隔に、前記距
    離計取付台上に配置し、 且つ、前記距離計取付台上に配置された距離計数の合計
    は5個以上であり、 前記3個1組の距離計の測定値から被測定物の表面プロ
    フィールの高周波数成分を算出し、前記広い間隔で配置
    された距離計の測定値から被測定物の表面プロフィール
    の低周波数成分を算出し、 これら2つの周波数成分を合成することにより被測定物
    の表面プロフィールを求めることを特徴とする表面プロ
    フィール測定方法。
  2. 【請求項2】距離計取付台又は被測定物のいずれか一方
    を、該距離計取付台と被測定物の表面とがほぼ平行にな
    るように移動させ、該距離計取付台に設置した複数の距
    離計により被測定物の表面までの距離を測定し、得られ
    た測定値を演算して被測定物の表面プロフィールを求め
    る表面プロフィール測定装置において、 前記距離計取付台上に、狭い間隔でほぼ等間隔に配置さ
    れた3個1組の距離計を少なくとも1組と、 前記3個1組の距離計のうちどれか1つに対して、広い
    間隔でほぼ等間隔に前記距離計取付台上に配置された少
    なくとも1つの距離計とを備え、 且つ、前記距離計取付台上に配置された距離計数の合計
    は5個以上であり、 前記3個1組の距離計の測定値から被測定物の表面プロ
    フィールの高周波数成分を算出し、前記広い間隔で配置
    された距離計の測定値から被測定物の表面プロフィール
    の低周波数成分を算出し、 これら2つの周波数成分を合成する手段を備えることを
    特徴とする表面プロフィール測定装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記距離計取付台の中
    央に3個1組の距離計を設置し、且つ、該距離計取付台
    の両端にそれぞれ1つずつ距離計を設置したことを特徴
    とする表面プロフィール測定装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記距離計取付台の両
    端にそれぞれ3個1組の距離計を設置し、且つ、該距離
    計取付台の中央に1つの距離計を設置したことを特徴と
    する表面プロフィール測定装置。
  5. 【請求項5】請求項2において、前記距離計取付台の一
    方の端に3個1組の距離計を設置し、且つ、該距離計取
    付台の中央及び他方の端にそれぞれ1つずつ距離計を設
    置したことを特徴とする表面プロフィール測定装置。
JP2125097A 1997-02-04 1997-02-04 表面プロフィール測定方法及び装置 Pending JPH10221055A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2125097A JPH10221055A (ja) 1997-02-04 1997-02-04 表面プロフィール測定方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2125097A JPH10221055A (ja) 1997-02-04 1997-02-04 表面プロフィール測定方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10221055A true JPH10221055A (ja) 1998-08-21

Family

ID=12049833

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2125097A Pending JPH10221055A (ja) 1997-02-04 1997-02-04 表面プロフィール測定方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10221055A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013228325A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Jfe Steel Corp H形鋼の曲がり状態判定方法および曲がり状態判定装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013228325A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Jfe Steel Corp H形鋼の曲がり状態判定方法および曲がり状態判定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6360012B1 (en) In situ projection optic metrology method and apparatus
US5026998A (en) Shaft alignment checking method
CN110779464A (zh) 一种时域频域联合分析宽光谱相干测量方法及系统
EP2391865B1 (en) Measurement of multiple surface test objects with frequency scanning interferometer
CN112525070B (zh) 基于非均匀采样校正的抗振动白光干涉测量方法
US5311599A (en) Method and apparatus for optical testing of samples
US5239364A (en) Light phase difference measuring method using an interferometer
Lee et al. Precision profile measurement of aspheric surfaces by improved Ronchi test
CN111121661B (zh) 用于光滑表面形貌测量的窄带非单色光n+1幅相移测试算法
JPH10221055A (ja) 表面プロフィール測定方法及び装置
Yin et al. Exact straightness reconstruction for on-machine measuring precision workpiece
CN113587844B (zh) 移相干涉测量系统及测量方法
JP3605649B2 (ja) 表面プロフィール測定方法及び装置
CN112504173B (zh) 一种基于激光轮廓扫描的轨道不平顺测量装置与方法
JP2004045168A (ja) 非球面形状計測方法
JPH07134013A (ja) 表面形状計測方法および投影露光装置
JPH0634647A (ja) 速度計測装置
US7956630B1 (en) Real-time effective-wavelength error correction for HDVSI
JPH03251701A (ja) 表面粗さ評価方法および装置
JPH06273162A (ja) 平坦度測定装置
JPH08304068A (ja) 距離計測装置及びその方法
JP3450645B2 (ja) 位置検出方法及び位置検出装置
JPH10332350A (ja) 干渉計を用いた形状測定方法
JP2004020469A (ja) 表面形状計測方法及びその方法のプログラム
JPH11142137A (ja) 表面プロフィール測定装置