JPH11142137A - 表面プロフィール測定装置 - Google Patents
表面プロフィール測定装置Info
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- JPH11142137A JPH11142137A JP9310702A JP31070297A JPH11142137A JP H11142137 A JPH11142137 A JP H11142137A JP 9310702 A JP9310702 A JP 9310702A JP 31070297 A JP31070297 A JP 31070297A JP H11142137 A JPH11142137 A JP H11142137A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面プロフィールを正確に測定する。
【解決手段】 距離計取付台12に設置する3個の距離
計A、B、Cのそれぞれの間隔La及びLbの値と、該
距離計A、B、Cにより被測定物10を測定する測定範
囲Lの値とが互いに素になるように設定し、前記距離計
取付台12を被測定物表面10aとほぼ平行になるよう
に相対移動させ、前記距離計A、B、Cから前記被測定
物表面10aまでの距離を測定する。
計A、B、Cのそれぞれの間隔La及びLbの値と、該
距離計A、B、Cにより被測定物10を測定する測定範
囲Lの値とが互いに素になるように設定し、前記距離計
取付台12を被測定物表面10aとほぼ平行になるよう
に相対移動させ、前記距離計A、B、Cから前記被測定
物表面10aまでの距離を測定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の表面プ
ロフィールあるいは真直度を測定する装置に係わり、特
に金属の圧延ロールのように、長尺物の表面プロフィー
ルを振動や温度変化等の外乱因子の多い環境下において
高精度に測定するのに好適な、表面プロフィール測定装
置に関する。
ロフィールあるいは真直度を測定する装置に係わり、特
に金属の圧延ロールのように、長尺物の表面プロフィー
ルを振動や温度変化等の外乱因子の多い環境下において
高精度に測定するのに好適な、表面プロフィール測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被測定物の表面プロフィールを測
定する技術としては、例えば図11に示すように、3個
の距離計A、B、Cを、被測定物10とほぼ平行に配置
させた距離計取付台12の被測定物10に面する側に設
置し、図示しない駆動手段によりこの距離計取付台12
を駆動軸14上を被測定物表面10aに沿って被測定物
10と相対的に移動させながら、被測定物表面10aま
での距離を各距離計A、B、Cで測り、これらの測定値
から表面プロフィールを求めるものが知られている。
定する技術としては、例えば図11に示すように、3個
の距離計A、B、Cを、被測定物10とほぼ平行に配置
させた距離計取付台12の被測定物10に面する側に設
置し、図示しない駆動手段によりこの距離計取付台12
を駆動軸14上を被測定物表面10aに沿って被測定物
10と相対的に移動させながら、被測定物表面10aま
での距離を各距離計A、B、Cで測り、これらの測定値
から表面プロフィールを求めるものが知られている。
【0003】このとき、図12に示すように、距離計取
付台12が移動中に被測定物10に近づいたり離れたり
することにより生ずる並進誤差Ez、移動中に距離計取
付台12の移動方向に対する傾きが変化することにより
生ずるピッチング誤差Epにより、プロフィール測定の
精度が著しく悪化する。従って、これらの並進誤差Ez
及びピッチング誤差Epを何等かの方法で除去すること
がプロフィールの測定精度を高める上で重要となる。
付台12が移動中に被測定物10に近づいたり離れたり
することにより生ずる並進誤差Ez、移動中に距離計取
付台12の移動方向に対する傾きが変化することにより
生ずるピッチング誤差Epにより、プロフィール測定の
精度が著しく悪化する。従って、これらの並進誤差Ez
及びピッチング誤差Epを何等かの方法で除去すること
がプロフィールの測定精度を高める上で重要となる。
【0004】これらの誤差を除去する測定方法として、
例えば、文献「昭和62年精密工学会春季大会学術講演
会論文集」167頁や、特開昭64−61605号公報
等に記載されている「3点法」がよく知られている。以
下、この3点法について説明する。
例えば、文献「昭和62年精密工学会春季大会学術講演
会論文集」167頁や、特開昭64−61605号公報
等に記載されている「3点法」がよく知られている。以
下、この3点法について説明する。
【0005】図13は、3点法の測定原理を示す模式図
である。3点法では、3個の距離計A、B、Cをそれぞ
れ間隔La、Lbで距離計取付台12に設置し、距離計
取付台12を被測定物表面10aに沿って移動させ、被
測定物表面10aまでの距離を測定する。このとき、距
離計取付台12の移動方向をX軸とし、測定開始位置か
らの移動距離xの位置での各距離計A、B、Cの測定値
yA(x)、yB(x)、yC(x)を得る。距離計取
付台12の移動時のピッチング運動の回転中心を距離計
Bの位置にとり、被測定物表面10aの表面プロフィー
ルをm(x)、移動距離xの位置での並進誤差をEz
(x)、移動距離xの位置でのピッチング誤差をEp
(x)とすると、前記測定値とこれら誤差との間には次
の(1)〜(3)の関係式が成り立つ。
である。3点法では、3個の距離計A、B、Cをそれぞ
れ間隔La、Lbで距離計取付台12に設置し、距離計
取付台12を被測定物表面10aに沿って移動させ、被
測定物表面10aまでの距離を測定する。このとき、距
離計取付台12の移動方向をX軸とし、測定開始位置か
らの移動距離xの位置での各距離計A、B、Cの測定値
yA(x)、yB(x)、yC(x)を得る。距離計取
付台12の移動時のピッチング運動の回転中心を距離計
Bの位置にとり、被測定物表面10aの表面プロフィー
ルをm(x)、移動距離xの位置での並進誤差をEz
(x)、移動距離xの位置でのピッチング誤差をEp
(x)とすると、前記測定値とこれら誤差との間には次
の(1)〜(3)の関係式が成り立つ。
【0006】 yA(x)=m(x−La)−Ez(x)−La・Ep(x) …(1) yB(x)=m(x)−Ez(x) …(2) yC(x)=m(x+Lb)−Ez(x)+Lb・Ep(x) …(3) ここで、a=−Lb/(La+Lb)、b=−La/
(La+Lb)とおいて、(1)〜(3)式から並進誤
差Ez(x)、及びピッチング誤差Ep(x)を消去す
ると、次の(4)式に示すような合成測定量Y(x)が
得られる。
(La+Lb)とおいて、(1)〜(3)式から並進誤
差Ez(x)、及びピッチング誤差Ep(x)を消去す
ると、次の(4)式に示すような合成測定量Y(x)が
得られる。
【0007】 Y(x)=yB(x)+a・yA(x)+b・yC(x) =m(x)+a・m(x−La)+b・m(x+Lb) …(4)
【0008】又、被測定物10の測定対象長さ(測定範
囲)をLとして、表面プロフィールm(x)が次の
(5)式に示すようなフーリエ級数の和の形で表わされ
るとする。
囲)をLとして、表面プロフィールm(x)が次の
(5)式に示すようなフーリエ級数の和の形で表わされ
るとする。
【0009】
【0010】(5)式を(4)式に代入して整理する
と、以下の(6)〜(9)式が得られる。
と、以下の(6)〜(9)式が得られる。
【0011】 但し、fj=√[{1+a・cos (2πjα)+b・cos (2πjβ)}2 +{a・sin (2πjα)−b・sin (2πjβ)}2 ] …(7) δj=tan -1[−{a・sin (2πjα)−b・sin (2πjβ)} /{1+a・cos (2πjα)+b・cos (2πjβ)}] …(8) α=La/L, β=Lb/L …(9)
【0012】(7)、(8)式のfj及びδjは被測定
物10の表面プロフィールm(x)によらずに求まる定
数であるから、測定値から求まるデータ列Y(x)をフ
ーリエ級数展開し、その各周波数成分に対して振幅を1
/fj倍し、位相を−δjだけずらして、これらを加え
ることにより、被測定物10の表面プロフィールm
(x)が再生され、表面プロフィールm(x)を求める
ことができる。
物10の表面プロフィールm(x)によらずに求まる定
数であるから、測定値から求まるデータ列Y(x)をフ
ーリエ級数展開し、その各周波数成分に対して振幅を1
/fj倍し、位相を−δjだけずらして、これらを加え
ることにより、被測定物10の表面プロフィールm
(x)が再生され、表面プロフィールm(x)を求める
ことができる。
【0013】このように、3個の距離計A、B、Cの測
定値yA(x)、yB(x)、yC(x)から合成測定
量Y(x)を求め、これをフーリエ級数展開して表面プ
ロフィールm(x)を求める演算方法を3点法という。
このように、3点法は、理論上は表面プロフィールを正
確に再生できる演算法である。
定値yA(x)、yB(x)、yC(x)から合成測定
量Y(x)を求め、これをフーリエ級数展開して表面プ
ロフィールm(x)を求める演算方法を3点法という。
このように、3点法は、理論上は表面プロフィールを正
確に再生できる演算法である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3点法
による実際の測定では、各距離計自体の性能に依存した
各距離計毎の測定値のばらつき(偶然誤差)が生じ、例
えば図7あるいは図9に演算結果の一例を示すように、
破線で示した真の表面プロフィールを正しく再生できな
い場合がある。
による実際の測定では、各距離計自体の性能に依存した
各距離計毎の測定値のばらつき(偶然誤差)が生じ、例
えば図7あるいは図9に演算結果の一例を示すように、
破線で示した真の表面プロフィールを正しく再生できな
い場合がある。
【0015】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、正確な表面プロフィールを測定すること
のできる表面プロフィール測定装置を提供することを課
題とする。
たものであり、正確な表面プロフィールを測定すること
のできる表面プロフィール測定装置を提供することを課
題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、その要旨を図
1に示すように、距離計取付台又は被測定物のいずれか
一方を、該距離計取付台と被測定物の表面とがほぼ平行
になるように移動させ、該距離計取付台に間隔La及び
Lbで設置した3個の距離計により、被測定物を測定範
囲Lにわたって、該距離計から該被測定物表面までの距
離を測定し、得られた測定値を演算して被測定物の表面
プロフィールを求める表面プロフィール測定装置におい
て、前記距離計設置間隔La及びLbと、前記測定範囲
Lの値が、互いに素になるように設定したことにより、
前記課題を解決したものである。
1に示すように、距離計取付台又は被測定物のいずれか
一方を、該距離計取付台と被測定物の表面とがほぼ平行
になるように移動させ、該距離計取付台に間隔La及び
Lbで設置した3個の距離計により、被測定物を測定範
囲Lにわたって、該距離計から該被測定物表面までの距
離を測定し、得られた測定値を演算して被測定物の表面
プロフィールを求める表面プロフィール測定装置におい
て、前記距離計設置間隔La及びLbと、前記測定範囲
Lの値が、互いに素になるように設定したことにより、
前記課題を解決したものである。
【0017】本発明者等は、3点法の上記問題点の原因
を究明すべく、計算機シミュレーションを用いて鋭意検
討を重ねた結果、3個の距離計の配置間隔La、Lb及
び各距離計による測定範囲Lの値によって演算誤差の大
きさが大きく変化することを見出した。本発明は、この
シミュレーション結果による知見に基づいてなされたも
のである。
を究明すべく、計算機シミュレーションを用いて鋭意検
討を重ねた結果、3個の距離計の配置間隔La、Lb及
び各距離計による測定範囲Lの値によって演算誤差の大
きさが大きく変化することを見出した。本発明は、この
シミュレーション結果による知見に基づいてなされたも
のである。
【0018】即ち、本発明によれば、距離計設置間隔L
a及びLbと測定範囲Lの値が、互いに素になるように
各値を設定したことにより、3点法の演算誤差を低減さ
せることができ、正確な表面プロフィールを得ることが
できるようになった。
a及びLbと測定範囲Lの値が、互いに素になるように
各値を設定したことにより、3点法の演算誤差を低減さ
せることができ、正確な表面プロフィールを得ることが
できるようになった。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
施形態を詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施形態に係る表面プ
ロフィール測定装置の概略構成図である。図1に示すよ
うに、距離計取付台12には3個の距離計A、B、Cが
設置されている。本実施形態では、各距離計A、B、C
の間隔がそれぞれLa=Lb=22[mm]とされてい
る。距離計取付台12は、図示しない駆動手段により駆
動軸14上を被測定物10の表面10aに沿って、図の
矢印方向に移動する。このとき、各距離計A、B、Cは
被測定物表面10aまでの距離yA(x)、yB
(x)、yC(x)を測定する。各距離計A、B、Cの
測定範囲Lは、本実施形態ではL=563[mm]とされ
ている。なお、距離計取付台12の機械的な移動距離
は、前記測定範囲Lより大きくても差し支えない。又、
ここで用いられる距離計A、B、Cの種類としては、接
触式の距離計あるいはレーザ、渦電流、超音波等を利用
した非接触式の距離計でもよく、被測定物10及び測定
環境に応じて適当なものを用いることができる。
ロフィール測定装置の概略構成図である。図1に示すよ
うに、距離計取付台12には3個の距離計A、B、Cが
設置されている。本実施形態では、各距離計A、B、C
の間隔がそれぞれLa=Lb=22[mm]とされてい
る。距離計取付台12は、図示しない駆動手段により駆
動軸14上を被測定物10の表面10aに沿って、図の
矢印方向に移動する。このとき、各距離計A、B、Cは
被測定物表面10aまでの距離yA(x)、yB
(x)、yC(x)を測定する。各距離計A、B、Cの
測定範囲Lは、本実施形態ではL=563[mm]とされ
ている。なお、距離計取付台12の機械的な移動距離
は、前記測定範囲Lより大きくても差し支えない。又、
ここで用いられる距離計A、B、Cの種類としては、接
触式の距離計あるいはレーザ、渦電流、超音波等を利用
した非接触式の距離計でもよく、被測定物10及び測定
環境に応じて適当なものを用いることができる。
【0021】距離計AとBの配置間隔Laと、距離計B
とCの配置間隔Lbは、ほぼ等しくなるように設定する
のが表面プロフィール形状再生時の歪みを低減させるた
めには望ましく、特にLa=Lbとすると、前記(8)
式に示した位相遅れδjが零になり、演算が簡単になる
という利点もある。そこで、本実施形態では、La=L
b(≡Lc)としている。
とCの配置間隔Lbは、ほぼ等しくなるように設定する
のが表面プロフィール形状再生時の歪みを低減させるた
めには望ましく、特にLa=Lbとすると、前記(8)
式に示した位相遅れδjが零になり、演算が簡単になる
という利点もある。そこで、本実施形態では、La=L
b(≡Lc)としている。
【0022】従来、距離計配置間隔Lcと測定範囲Lの
値は、下記(1)、(2)を考慮した上で、測定対象の
形状や必要測定精度等に合わせて、装置製作上の簡便性
から、切りのいい値、例えばLc=20[mm]、L=6
00[mm]のように適当な値に決めていた。
値は、下記(1)、(2)を考慮した上で、測定対象の
形状や必要測定精度等に合わせて、装置製作上の簡便性
から、切りのいい値、例えばLc=20[mm]、L=6
00[mm]のように適当な値に決めていた。
【0023】(1)Lcを比較的大きな値に設定する
と、被測定物の細かい形状変化が検出できない。即ち、
3点法では距離2Lc内での被測定物の表面プロフィー
ルの曲率を近似的に測定しているため、幅が2Lcに比
べて小さい微小プロフィール変化は検出できない。
と、被測定物の細かい形状変化が検出できない。即ち、
3点法では距離2Lc内での被測定物の表面プロフィー
ルの曲率を近似的に測定しているため、幅が2Lcに比
べて小さい微小プロフィール変化は検出できない。
【0024】(2)Lcを比較的小さな値に設定する
と、前記(4)式の合成測定量Y(x)が非常に小さな
値となり、これが各距離計個々の測定精度に比べて小さ
くなると、表面プロフィールの測定精度が著しく悪化す
る。
と、前記(4)式の合成測定量Y(x)が非常に小さな
値となり、これが各距離計個々の測定精度に比べて小さ
くなると、表面プロフィールの測定精度が著しく悪化す
る。
【0025】ところで、距離計の偶然誤差により、3点
法の演算誤差が発生するのは次の理由による。
法の演算誤差が発生するのは次の理由による。
【0026】即ち、3点法の演算過程で合成測定量をフ
ーリエ級数展開し、得られた各周波数成分を(7)式で
示したfjで割るときに、特定の周波数成分で偶然誤差
が拡大されるからである。具体的には、fjの値が0、
あるいは極めて小さな値になる周波数成分jでは、fj
で割ることより、信号成分のみならず誤差成分も拡大さ
れてしまうからである。このようなことから、(7)式
のfjは拡大率と呼ばれている。
ーリエ級数展開し、得られた各周波数成分を(7)式で
示したfjで割るときに、特定の周波数成分で偶然誤差
が拡大されるからである。具体的には、fjの値が0、
あるいは極めて小さな値になる周波数成分jでは、fj
で割ることより、信号成分のみならず誤差成分も拡大さ
れてしまうからである。このようなことから、(7)式
のfjは拡大率と呼ばれている。
【0027】以上の理由により、3点法の演算誤差を低
減させるためには、拡大率fjが0、あるいは0に極め
て近い値にならないようにすることが重要である。
減させるためには、拡大率fjが0、あるいは0に極め
て近い値にならないようにすることが重要である。
【0028】(7)〜(9)式より、3点法の拡大率f
jの値は、La/L及びLb/Lという項に依存して決
まることが分かる。本実施形態ではLa=Lb≡Lcで
あり、(7)式は次の(10)式のようになる。
jの値は、La/L及びLb/Lという項に依存して決
まることが分かる。本実施形態ではLa=Lb≡Lcで
あり、(7)式は次の(10)式のようになる。
【0029】 fj=1−cos(2πjLc/L) …(10) この場合、拡大率fjの値はLc/Lの値によって決ま
り、j=n・L/Lc(但しnは整数)となる周波数成
分でfj=0となる。
り、j=n・L/Lc(但しnは整数)となる周波数成
分でfj=0となる。
【0030】一般に、低い周波数成分でfj=0となる
と、表面プロフィール測定結果が大きく歪むので、小さ
いjのときにfj=0とならないようにすることが演算
誤差低減のために必要である。
と、表面プロフィール測定結果が大きく歪むので、小さ
いjのときにfj=0とならないようにすることが演算
誤差低減のために必要である。
【0031】今、LcとLの最大公約数をMとすると、
fj=0となるjが最も小さい値は、j=L/Mの場合
である。そして、LcとLの最大公約数Mが大きいほど
L/Mの値は小さくなるから、即ち、fj=0となるj
の最小値が小さくなる。LcとLが互いに素であれば、
j<Lの場合はfj≠0であり、j=Lの時にfj=0
となる。
fj=0となるjが最も小さい値は、j=L/Mの場合
である。そして、LcとLの最大公約数Mが大きいほど
L/Mの値は小さくなるから、即ち、fj=0となるj
の最小値が小さくなる。LcとLが互いに素であれば、
j<Lの場合はfj≠0であり、j=Lの時にfj=0
となる。
【0032】図2から図5に、次数jと拡大率fjの値
の関係を示す。
の関係を示す。
【0033】図2は、Lc=22[mm]、L=561
[mm]の場合であり、このとき22と561の最大公約
数Mは11で、L/M=561/11=51であり、図
2に示すように、j=51で拡大率fjは初めて0とな
っている。
[mm]の場合であり、このとき22と561の最大公約
数Mは11で、L/M=561/11=51であり、図
2に示すように、j=51で拡大率fjは初めて0とな
っている。
【0034】図3は、Lc=22[mm]、L=563
[mm]で、LcとLは互いに素である。このときは、j
=563になるまで拡大率fjは0とはならない。
[mm]で、LcとLは互いに素である。このときは、j
=563になるまで拡大率fjは0とはならない。
【0035】図4は、Lc=22[mm]、L=566
[mm]で、22と566の最大公約数Mは2であり、L
/M=566/2=283であり、図4に示すように、
j=283で初めて拡大率fjは0となる。
[mm]で、22と566の最大公約数Mは2であり、L
/M=566/2=283であり、図4に示すように、
j=283で初めて拡大率fjは0となる。
【0036】又、図5では、Lc=22[mm]、L=5
72[mm]で、22と572の最大公約数Mは22で、
L/M=572/22=26であり、図5に示すよう
に、j=26で拡大率fjは初めて0となっている。
72[mm]で、22と572の最大公約数Mは22で、
L/M=572/22=26であり、図5に示すよう
に、j=26で拡大率fjは初めて0となっている。
【0037】このように、LcとLの最大公約数Mが大
きい程、小さいjで拡大率fj=0となっている。
きい程、小さいjで拡大率fj=0となっている。
【0038】従って、図3に示すように、LcとLが互
いに素になるような値に設定すれば、低い周波数成分で
拡大率fjが0にならないため、3点法の演算誤差を低
減することができる。
いに素になるような値に設定すれば、低い周波数成分で
拡大率fjが0にならないため、3点法の演算誤差を低
減することができる。
【0039】なお、LaとLbが等しくない場合にも同
様のことが言え、LaとL及びLbとLとがそれぞれ互
いに素になるようにLa、Lb、Lを設定するようにす
ればよい。又、演算誤差で問題になるのは、距離計取付
台12の移動長さではなく、演算過程で使用する測定範
囲Lである。従って、距離計取付台12の機械的な移動
長さは測定範囲Lより大きければ差し支えない。
様のことが言え、LaとL及びLbとLとがそれぞれ互
いに素になるようにLa、Lb、Lを設定するようにす
ればよい。又、演算誤差で問題になるのは、距離計取付
台12の移動長さではなく、演算過程で使用する測定範
囲Lである。従って、距離計取付台12の機械的な移動
長さは測定範囲Lより大きければ差し支えない。
【0040】又、本実施形態では、3個の距離計によっ
て被測定物10の表面全域を測定しているが、3個から
なる距離計の組を複数組用いて測定するようにしてもよ
い。
て被測定物10の表面全域を測定しているが、3個から
なる距離計の組を複数組用いて測定するようにしてもよ
い。
【0041】次に、更に具体的な実施例を図6に基づい
て説明する。
て説明する。
【0042】本実施例では、長さ580[mm]のテスト
ピース20表面20aに3つの微小な段差20b、20
c、20dを加工し、このテストピース20の表面プロ
フィールm(x)を3個の水柱式超音波距離計A、B、
Cを用いて測定したものである。
ピース20表面20aに3つの微小な段差20b、20
c、20dを加工し、このテストピース20の表面プロ
フィールm(x)を3個の水柱式超音波距離計A、B、
Cを用いて測定したものである。
【0043】距離計A、B、Cの配置間隔はLc≡La
=Lb=22[mm]であり、距離計取付台12は、油圧
シリンダによってテストピース表面20aと平行に移動
させ、各距離計A、B、Cでテストピース表面20aま
での距離yA(x)、yB(x)、yC(x)を測定し
た。これらの距離測定値に対して3点法を適用して表面
プロフィールm(x)を算出した。3点法を適用する測
定範囲Lを561、563、566、572[mm]の4
通りに変えて計算した結果を、図7〜図10に示す。こ
れらの図において、テストピース20の真の表面プロフ
ィールを破線で示した。
=Lb=22[mm]であり、距離計取付台12は、油圧
シリンダによってテストピース表面20aと平行に移動
させ、各距離計A、B、Cでテストピース表面20aま
での距離yA(x)、yB(x)、yC(x)を測定し
た。これらの距離測定値に対して3点法を適用して表面
プロフィールm(x)を算出した。3点法を適用する測
定範囲Lを561、563、566、572[mm]の4
通りに変えて計算した結果を、図7〜図10に示す。こ
れらの図において、テストピース20の真の表面プロフ
ィールを破線で示した。
【0044】これらの図を比較すると、図8に示すL=
563[mm]のときの結果が一番良好であり、続いて図
9に示す、L=566[mm]の場合、次に図7に示す、
L=561[mm]の場合、最後に図10に示す、L=5
72[mm]の場合という順に次第に演算誤差が大きくな
っている。これは、LcとLの最大公約数がそれぞれ1
(互いに素)、2、11、22と大きくなるためであ
る。又、図3、図4、図2及び図5に示したように、拡
大率fjが0になる最小の周波数成分はそれぞれj=5
63、283、51、26である。
563[mm]のときの結果が一番良好であり、続いて図
9に示す、L=566[mm]の場合、次に図7に示す、
L=561[mm]の場合、最後に図10に示す、L=5
72[mm]の場合という順に次第に演算誤差が大きくな
っている。これは、LcとLの最大公約数がそれぞれ1
(互いに素)、2、11、22と大きくなるためであ
る。又、図3、図4、図2及び図5に示したように、拡
大率fjが0になる最小の周波数成分はそれぞれj=5
63、283、51、26である。
【0045】このように、本実施例によれば、3個の距
離計の配置間隔La、Lbの値と、各距離計の測定範囲
Lの値とが互いに素になるように設定した場合に、3点
法における演算時に拡大率fjが低周波数成分で0ある
いは0に極めて近い値にならず、演算誤差の小さい正確
な表面プロフィールを測定することができる。
離計の配置間隔La、Lbの値と、各距離計の測定範囲
Lの値とが互いに素になるように設定した場合に、3点
法における演算時に拡大率fjが低周波数成分で0ある
いは0に極めて近い値にならず、演算誤差の小さい正確
な表面プロフィールを測定することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
3個の距離計の配置間隔La、Lbの値と各距離計の測
定範囲Lの値とが、互いに素になるように設定するよう
にしたため、演算誤差を小さくし、正確な表面プロフィ
ールを測定することが可能となった。
3個の距離計の配置間隔La、Lbの値と各距離計の測
定範囲Lの値とが、互いに素になるように設定するよう
にしたため、演算誤差を小さくし、正確な表面プロフィ
ールを測定することが可能となった。
【図1】本発明が適用される表面プロフィール測定装置
を示す概略構成図
を示す概略構成図
【図2】次数jと拡大率fjの関係を示す線図
【図3】同じく次数jと拡大率fjの関係を示す線図
【図4】同じく次数jと拡大率fjの関係を示す線図
【図5】同じく次数jと拡大率fjの関係を示す線図
【図6】本発明が適用された表面プロフィール測定装置
による一実施例を示す構成図
による一実施例を示す構成図
【図7】本実施例のL=561の場合の測定結果を示す
線図
線図
【図8】本実施例のL=563の場合の測定結果を示す
線図
線図
【図9】本実施例のL=566の場合の測定結果を示す
線図
線図
【図10】本実施例のL=572の場合の測定結果を示
す線図
す線図
【図11】従来の表面プロフィール測定装置の概略を示
す構成図
す構成図
【図12】並進誤差及びピッチング誤差を示す説明図
【図13】3点法による表面プロフィール測定の測定原
理を示す説明図
理を示す説明図
10…被測定物 10a…被測定物表面 12…距離計取付台 14…駆動軸 A、B、C…距離計
Claims (1)
- 【請求項1】距離計取付台又は被測定物のいずれか一方
を、該距離計取付台と被測定物の表面とがほぼ平行にな
るように移動させ、該距離計取付台に間隔La及びLb
で設置した3個の距離計により、被測定物を測定範囲L
にわたって、該距離計から該被測定物表面までの距離を
測定し、得られた測定値を演算して被測定物の表面プロ
フィールを求める表面プロフィール測定装置において、 前記距離計設置間隔La及びLbと、前記測定範囲Lの
値が、互いに素になるように設定したことを特徴とする
表面プロフィール測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9310702A JPH11142137A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 表面プロフィール測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9310702A JPH11142137A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 表面プロフィール測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11142137A true JPH11142137A (ja) | 1999-05-28 |
Family
ID=18008450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9310702A Pending JPH11142137A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 表面プロフィール測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11142137A (ja) |
-
1997
- 1997-11-12 JP JP9310702A patent/JPH11142137A/ja active Pending
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